現実味のある
現実味のある
現実味のある
現実味のある布地表面の要素
布地表面の要素
布地表面の要素
布地表面の要素
櫻井快勢
†廣川慧吾
† 写実的なCGの制作は高コストであり,低コスト化が制作の課題となっている.筆者らは写実的ではなく,人間が現 実的だと感じることを重視し,現実味のあるCG制作で低コスト化を目指す.本報告では,身近にあり,ARアプリ ケーションの対象になりやすい織物の布地に注目し,現実味の要素を明らかにして,テクスチャ生成に応用する.ま ず,布地の質感を表現する専門家である写真家とDTPオペレーターに聞き取り調査を実施し,現実味の要素を絞る. この調査により,コントラストと表面のテクスチャ,ドレープが現実味に貢献すると仮定した.これを確かめるため に,一対比較での知覚実験を行った.結果,テクスチャが現実味に寄与する要素であることが明らかになった.次に 現実味を持つテクスチャの要素を探る.ぼかしをかけた織物テクスチャで恒常法による知覚実験を行い,textonの知 見と組み合わせることで,動径基底関数状の要素と輪郭がぼけた長い要素が現実味の織物の要素であることが明らか になった.また,周期性が確認できたため,要素を周期的に配置することで,現実味のある織物テクスチャを生成で きると仮定した.生成したテクスチャで知覚実験を実施し,現実味のある織物として知覚されることを示された.Exploring texture element of realistic cloth
Kaisei Sakurai
†Keigo Hirokawa
†Creating photorealistic CG, which requires a high cost with long time, is an important problem. We assume that the workload for producing high quality CG will be reduced by considering human perception. For this, we attempt to use realistic CG considering human perceptions, instead of photorealistic CG. This report presents exploring elements of realistic woven cloth surface for revealing elements contribute the perceptions. First, we interviewed photographers and desktop publishers to know candidate elements. Next, a psychophysical experiment reveals texture the most contributing element from these candidate elements. In addition, we explore elements for realistic woven texture by a psychophysical experiment of textures. We define a radial basis function shape and an elongated blob as the elements because of knowledge of texton. We reveal periodically positioning represents woven textile textures from the psychophysical experiment. Finally, we demonstrate generated textures consisting of these elements periodically, and several generated textures are perceived realistic surfaces.
1.
はじめに
はじめに
はじめに
はじめに
研究機関だけで はなく,産 業 においてもCGを現実に重 畳する AR ア プリケーシ ョン が活発に提案さ れている[1]. 高 品 質 な AR ア プ リ ケ ー シ ョ ン の 提 案 の た め に 写 実 的 な CG は 必 須で ある と 考え られ てお り, 多く の 技術 者が 写実 的なCGを求め ている.し か しながら,写実 的なCGの 制 作は以下の理由 で難しく ,ア プリケーション 開発の障壁 に なっている.ま ず,モデ リン グの期間が長期 になりがち で ある.次に,物理法則 に従っ たアニメーショ ン[2]や,グロ ー バ ル イ ル ミ ネ ー シ ョ ン[3, 4, 5], 双 方 向 反 射 率 分 布 関 数 [6, 7],双 方向 テク ス チャ 関数[8, 7]の よう な 光学 特性 をレ ンダリングに反 映させる 必要 があり,高速に 応答するシ ス テム開発が困難 である. また ,物体の反射特 性や光源環 境 の計測が必要で あり[9],技術 の整備に多大な 費用を要す る . 筆者らは,この 問題を再考 し ,高品質のCGを制作する ために,現実味 に注目す る. 現実味を与える 要素にのみ に 制作の力を注ぐ ことで,短 時 間で高品質なCG制作が 可能 になると予想す る.これ を実 現するために, 現実味を与 え る要 素を 明ら か にす る. 本 報 告で は,AR ア プ リケ ー ショ ンの対象になり やすい布 に注 目し,布に現実 味を持たせ る 要素を探る.こ こでは,頻 繁に 目にする織物を 対象とする . † 大日本印 刷 株式 会社(株)Dai Nippon Printing Co., Ltd.
また,得られた 要素を構 成す ることで,自動 的に織物の テ クスチャを生成 する手法を 提 案する.
2.
関連研究
関連研究
関連研究
関連研究
これまで,石目 や木目など の 有機性に富む模 様は,観察 から得られた構 成要素を 手続 き的に生成する ことで所望 の 模様を 表現 し,経 験的 に現 実 味を与 えて いた[2,10].また, 織 物 テ ク ス チ ャ の 手 続 き 的 な 生 成 手 法 も 提 案 さ れ て い る [11,12].これ らは ,物 理法則 に従 わない にも 関わら ず,現 実味を感じるが 必要な要 素を 特定しておらず ,所望のテ ク スチャを得るた めに多く の試 行錯誤や計算時 間を必要と す る. 一方で,人間の 知覚が解明 さ れており,物理 的に不正確 でも,物体の光 学的性質を 知 覚することが発 見され[13, 14, 15],物理的な正確 さが現実 味の 大きな要素でな い可能性が 示された.この ような知 覚研 究において,布 の質感に注 目 した研究がいく つかある.Asano ら は,平らな 布と湾曲し たドレープある 布の知覚 実験 を行い,光の当 たった時に ド レ ー プ を 有 す る 布 の 素 材 を 知 覚 す る こ と を 明 ら か に し た [16]. こ の 結 果 は , ス ペ キ ュ ラ が 形 状 知 覚 に 寄 与 す る 実 験結果[17]の支持している.AnitawatiとNor Lailaは,ウェブ サイトでの衣類 の質感知 覚と ウェブサイトか ら与えられ る 感 性 は 相 関 す る こ と を 示 し た[18]. 石 川 ら は , 複 数 種 類 の 布の物質的特徴 と呈示画 像か ら創発される視 触覚の記憶 と
の 関 連 を 知 覚 実 験 に よ り 明 ら か に し た[19]. こ の 研 究 で , ドレープを有す る布の画 像は ,素材を推定し やすいこと を 導 い た . ま た , 画 像 の ヒ ス ト グ ラ ム の 歪 度[15]と の 関 連 も 考察しており, 布でも同 様に 歪度が質感知覚 に寄与する 結 果を示した.し かしなが ら, 以上の研究では ,素材の特 性 を考 慮し てい る が, 現実 味 は 考慮 され てお ら ず,CG 制 作 に応用できない .
3.
織物
織物
織物
織物 の知覚
の知覚
の知覚
の知覚
織物の現実味の 要素は不明 で あり,手がかり を得るため に,多くの布を 観察して いる 従事者に聞き取 り調査を実 施 した.対象は, 商業撮影の 写 真家4名とデス クトップ パブ リッシング(DTP)オペレ ータ ー2名に,出版時 に注意する 点 を聞き取り調査 した.彼ら は 月間2千枚程度 の織物や ニッ トでの衣類を2年以上撮 影し ており,布の観 察経験は十 分 であると判断し た. 調査により,3要素に注意 を 払っていること がわかった . まず,照明の数 と位置, 方向 を変え,コント ラストを調 整 する.次に,照 明を調整 し, 表面の微細な凹 凸を撮影し や すくする.最後 に,衣類 を意 図的にピン止め し,ドレー プ を付与する.以 上のこと から ,画像に現れる 要素の候補 を 1)コント ラスト,2)テクス チ ャ,3)ド レープとし た. まず,静止 画で現実味 に最も 寄与する要素を 抽出し ,AR などの動画に活 用するた めに ,同様の要素を 動画にて確 認 する. 3.1 静 止画静 止画静 止画静 止画 でででで の 実験の 実験の 実験の 実験 要素の有無の画 像を作り, 順 位をつけること で,有効な 要素を明らかに する. 3.1.1実験法 表 1に示すような3つの要 素 の有無の組み合 わせを作る . ただし,Cはコ ントラス ト,Tはテ クスチャ,Dはドレ ー プを指し,コン トラスト は高 低とした.これ らの全ての 組 み合わせである 図 1に示 す8種類の画像を制 作した.再 現 性を考慮して, 画像はCGで 制作する.撮影 では,意図 的 にピ ン止 めを し たこ とか ら ,CG で も 手付 のド レー プ 形状 を与える.色味 は,DTPオペ レーターによってYMCKと HSV空間 で調整され ていた.色味を変えても 現実の布地 で あるため,色の 変化は, 本質 的ではないと考 え,無彩色 の 画像を用いた. 色を評価 しな いため,色の心 理的物理量 を 考慮せずに,中 間値法で 求め たグレースケー ル画像で実 験 する.このとき ,知覚の 要素 を絞るために, 平均輝度値 を 127 とする.用 いるテクス チ ャは,接写した 写真から輝 度 値のみ算出し, 制作する. 候 補 の 中 で 現 実 味 に 最 も 有 効 に 貢 献 す る 要 素 を 探 す た め に , サ ー ス ト ン の 一 対 比 較 法[20]を 用 い る . こ の 手 法 を 用いることで, 対象刺激 を現 実味の軸で並べ ることがで き る.ただし,一 つの画像 は3つの要素を持つ ため,一回 の 投票につき,3要素の有無 に 加点される.た とえば,図 1(a) に投票された場 合,高コ ント ラスト,テクス チャあり, ド レープありに投 票される.8画像での一対比 較であるた め , すべての組み合 わせであ る28試行で実験す る.選定の 基準 を本物の布に見 えるほう を選 定の基準として もらった. 刺 激は3秒間呈示し,3秒間の 黒背景の呈示を1枚 の画像に 対して行い,こ の間に選定 さ せる. 表 1 刺激要素 の値. C T D (a) 高 有 有 (b) 高 有 なし (c) 高 なし 有 (d) 高 なし なし (e) 低 有 有 (f) 低 有 なし (g) 低 なし 有 (h) 低 なし なし (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (h) 図 1 呈示刺激3.1.2結果 6 名の被験者に 対して,上 記 一対比較法で評 価した.最 も寄与する要素 を知るため に ,予測値eである0.5と 投票 の平均値mの距離 を評価する .平均値mと予測値eの差の 最大dは0.29で あり,dに対 する差の割合を 表2に示す. 結果から,テク スチャの 貢献 が最大であるこ とが明らか に なった. 表 2 結果 項目 m |x-e| 100|x-e|/d[%] C 0.512 0.012 4.16 T 0.768 0.268 93.75 D 0.506 0.006 2.08 3.2 動 画で の実 験動 画で の実 験動 画で の実 験動 画で の実 験 本節では,テクスチャ の重要 性を動画にて確 かめる .3.1 節の実験後の聞 き取り調 査に て,無彩色でも 布と知覚で き たことがわかっ た.この こと から,織物は, 明度にのみ 依 存し,色相と 彩度に依 存しな いといえる. そのため ,HSV 色空間にて明度 を保ち, 色相 を変えても,布 と知覚する と 考えられる. 3.2.1実験法 色 相 を 変 化 さ せ る 機 能 と テ ク ス チ ャ を 見 え な く す る た めにぼかしとし て移動平 均フ ィルターをかけ る機能を持 ち , それらを描画す るインタ ラク ティブな装置( 図 2)で刺 激 を呈示した.テ クスチャ を視 認できる程度の 解像度を持 た せるために,フルHDで描 画 できるディスプ レイを用い た . 動画の一部を抜 き出した例 を 図3に示す.こ の動画に 対し て,(a)(b),(a)(d),(c)(d),(c)(b)の一対 ずつで最も 布に見え る動画を選択さ せた.こ こで は,ぼかしてい ない動画ど う しとぼかした動 画どうしの 比 較は対象としな い. 3.2.2結果 6 名の被験者に 対して,こ の 実験を行った結 果すべての 被験者が,ぼか していな い動 画を選択した. これから, 動 画でも,テクス チャが最 も寄 与することがわ かった.ぼ か した画像は,布 ではなく やわ らかいビニール シートでで き ているように見 えるとの 意見 があり,テクス チャが織物 の 見た目に寄与し ていること を 定性的にも示し た.
4.
織物
織物
織物
織物 テクスチャの
テクスチャの
テクスチャの
テクスチャの 要素
要素
要素
要素
以上の実験から ,静止画と 動 画に関わらず, 織物の現実 味には,テクス チャが寄 与す ることが明らか になった. 次 に,テクスチャ の要素を 探る .まず,実際の 織物で解析 を 進 め る .3.2 節 で 先 述 し た 実 験 で , 高 周 波 数 成 分 を 減 ら す ようなぼかしを 使ったこ とで ,織物に見えな った.その た め,低周波数成 分しか残 って いないぼかし画 像では,現 実 味の要素はない 判断でき る. つまり,中から 高周波域に 現 実味の要素があ ると予想 でき る.本章では, 現実味の要 素 の周波数域を明 らかにする . これまで,texton と呼ばれ る テクスチャの視 認される要 素の研究がされ ,確 率分布の 違いと長い形状 がtextonであ る こ と が 示 さ れ[21], そ の 後 , フ ィ ル タ ー に よ り 機 械 的 に 抽出する手法が 提案された[22].本研究でも,textonを考 慮 してテクスチャ を比較す るこ とで,現実味の 要素を抽出 で き る と 予 想 す る . た だ し , フ ィ ル タ ー[22]は , エ ッ ジ な ど を捉え,本目的 と異なるた め ,使用しない. 3.2 節 で 静 止 画 と 動 画 で テ ク ス チ ャ が 重 要 で あ る こ と が 明らかになった ため,要 素も 同様と仮定し, 本章では静 止 画のみを対象と する. 4.1 実 験法実 験法実 験法実 験法実験は恒常法(Method of Constant stimuli)[23]を用いて絶 対 閾[23]を 探 る . 恒 常 法 は , 被 験 者 が 予 想 で き な い よ う に ランダムに刺激 を呈示す るた め,結果の信頼 性が高い手 法 である.本報告 では,呈示 回 数を被験者1名 につき300回 とした. 図 2 システム 構成.(a)フルHDディスプ レイ, (b) ウェブカメ ラ,(c) コン ピ ュータ (a) (b) (c) (d) 図 3 刺激例.(a) 入力,(b) ぼかし, (c) 色 相変化,(d)色相変化と ぼかし
ここでは2種類 の実験を行 う .刺激に は,図 4を加工し た 画 像 を 用 い る . こ れ ら は 実 際 の 織 物 か ら ウ ェ ブ サ イ ト CG Texture (www.cgtextures.com) から無作 為に選定し ,中 間値法でグレー スケール化 し た. (実験1) 10名の 被験者で ,図 4の各画像に対 して,移動 平均フィルター 窓を半 径0,2,4,6,8ピクセルと したぼかし た 画像を刺激とす る. (実験2) 画像の 大きさと拡 大 の現実味への影 響を確認す るために,別の7名の被験者 で,大きさを半分(256x256ピ クセル)に クリッピン グした画 像 A とピ クセル数 を半分に した画像B(256x256ピクセ ル)を刺激とする. 4.2 評 価評 価評 価評 価 窓 の 大 き さ と 現 実 の 織 物 と 知 覚 し た 関 係 を 図 5 と 図 6 に示す.た だし,横 軸(u軸)を ぼかしの窓の大 きさとし ,縦 軸を現実味のあ る織物と 知覚 した割合とする .結果から , 窓が大きくなる につれて,現 実味が減衰する ことがわか る . 予想どおり,低 周波数域 は現 実味に寄与しな いことが明 ら かになった.中 から高周 波数 域に現実味の要 素があるこ と がいえる. また,実 験2では ,画像Aを 含めて,知 覚実験を 実施し た.その 結果,(a)が1.0,(b)が0.42,(c)が0.57となり ,お おむね図1のu=0と同等 の値 が示された .これか ら,呈 示 される画像の大 きさが違 って いても,知覚は 変わらない こ とが示された. 一部分で も知 覚が変わらない ことから, 現 実味の要素は, 大域的な特 徴 ではないことが いえる. 実験1と実験2に共通して,(b)のu=0が 低く,u =2で高 くなった.これ から,u=0 で は存在せず,u=2に存在す る 要素があると考 えられる .そ のため,現実味 の要素は, 高 周波数域にはな いといえる . また,実験2の(c)のu=0以外 では,両者は おおむね似 た 傾向を示し,解 像度が知 覚に 貢献するとは考 えにくい. た だ,実験2の(c)のu=0に存 在 し,実験1に はない要素 が織 物の知覚に貢献 する可能 性が ある.ピクセル 数を半分に し たことで,高周 波数成分 が減 る可能性がある ため,現実 味 の要素が高周波 数域にない こ とを後押しする . 閾値に関して, すべての結 果 において,窓の 大きさによ る際立った違い は見られず ,3ピクセル周辺 が閾値であ る. このことから,3 ピクセル 以 上のぼやけでは ,現実味が 減 少するといえる . 図 7 に,ぼか していない 図 4 の画像をフー リエ変換し た画像を示す .図 7(b)では,高周波が見られ るが,(a)と(b) では高周波がな く,周波 数は 中から低域に分 布している よ うにみえる .ぼかし ていない 図 4(b)では ,現実味 が落ちて いることから, ここでも ,際 立った高周波数 成分が不要 で あることを示し た. また,フーリエ 変換にて,ピ ークが視認でき ることから , 周期性が強いこ とを示した . 以上のことから ,現実味は , 高周波数成分が 際立たない 程度の小さな形 状が,中 域に 分布されるよう な周期性を 持 った状態から得 られるとい え る. 4.3 要 素要 素要 素要 素 Texton 研究[21]から ,織 物に おいて も局 所的な 確率 分布 と長い形状が知 覚に寄与 する ことが考えられ る.ただし , 織物の糸などの 構成物と ,視 覚的な要素は独 立して定義 で きると仮定する .図 7には ,織物の基本構成 である格子 状 (a) (b) (c) 図 4 刺激の元 画像. 図 5 実験1の ぼかしと織 物 と知覚した割合 . 図 6 実験2の ぼかしと織 物 と知覚した割合 . (a) (b) (c) 図 7 刺激のフ ーリエ変換 の 例.
以外の周波数も 示されて いる ため,2 種類以 上の要素が あ る と 考 え ら れ る . ま た ,4.2 節 の 通 り , 高 周 波 数 成 分 が 少 なく,輪郭がぼ やけた要素 と 考えられる. こ れ ら か ら 考 え ら れ る 簡 易 的 な 現 実 味 の 要 素 を 図 8 に 示す.図 8(a)と(b)はそれぞ れ ,確率分布に 影響するぼ やけ た要素と長い形 状を持つ ぼや けた要素である .ぼやけは , 動径基底関数を 用いる. ここ では一般的な関 数であるガ ウ ス関数を用いる .こ れまでのtexton研 究では位相 が議論さ れていないため ,位相が 無視 できると考える .そのため , 凸形状か凹形状 のみで構 成さ れたとしても現 実味を持つ と 考える.凹形状 は,画素値 を 負として扱うこ とで得る. 本稿では,この ような形状 の 要素をブロッブ と呼ぶ.
5.
織物の要素を考慮したテクスチャ
織物の要素を考慮したテクスチャ 表現
織物の要素を考慮したテクスチャ
織物の要素を考慮したテクスチャ
表現
表現
表現
以上の実験によ り,図 8に 示 したブロッブを 周期的に配 置することで現 実味を持つ 織 物を生成できる と予想する . 5.1 テ クス チャテ クス チャ 生成テ クス チャテ クス チャ生成生成生成 本テクスチャ生 成は,ブロ ッ ブを指定したx軸とy軸の 間隔(以下dx, dy)で配置する .重なる画素値は 加算する .整 然すぎる配列を 避けるため に ,配置にて1ピ クセル程 度の 微量の揺らぎを 加える.Intel Core i7 2.10GHzとRAM 8GB で構成されたWindows 7の環 境で,512x512ピクセルの 画 像を一枚当たり 平均21.4msで 生成した. 5.2 知 覚実 験知 覚実 験知 覚実 験知 覚実 験 ブロッブの値は 反転せずに , 凸形状を配置す る.配置の 間隔xd, ydは3,5,7ピ クセルと した.両ブ ロッブの 組み合わ せ81例を恒常法で呈示 し,投 票された結果を 図 9に示す. これらのテクス チャに対 して ,5 名の被験者 で知覚実験 を 実施した .5割以上 投票され た画像は15例 であった .それ らの間隔を表 3に示す. 図 10に上位の4例 を示す.上 記 の知覚実験から ,ブロッ ブを 周期的に配置す ることで, 現 実味を持つ織物 を生成で きた ことを示された .現実味を 持 った間隔に,正 方格子は なか った.加えて, 同じ間隔で 各 ブロッブが配列 されるこ とは なかった.凸形 状のみで構 成 した場合に,糸 のような 連続 的な見た目が好 まれたため と 考えられる. また,凹形状を 付与しない テ クスチャでも, 現実味を持 つ こ と が 明 ら か に な っ た . こ の こ と か ら , 現 実 味 に は , textonの 基本的な形 状で十分 であることがい える. 一方,凹形状を 配置する こと も可能である.図 8 (a)を凹 表 3 投票上位 の間隔.ピ ク セル単位. 順位 図 8 (a) 図 8 (b) dx dy dx dy 13
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(a) 1位 (b) 2位 (c) 3位 (d) 4位 図 10 投票上位(1-4位)の生成 画像例. (a) (b) 図 8 織物の要 素 (11x11ピ ク セル) 図 9 投票割合 (降順).形状とし て生成 した例 を図 11 に示す .ただ し,こ のよう に反転した要素 を用いて テク スチャを生成す ると組み合 わ せが膨大になる ため,知覚 実 験は実施してい ない.
6.
考察と
考察と まとめ
考察と
考察と
まとめ
まとめ
まとめ
本報告では,現 実味のある 織 物の要素である ブロッブを 明らかにし,そ れらを配 置す ることで,実物 と同等の現 実 味を有する織物 テクスチ ャを 生成した.ブロ ッブは糸の 構 造を考慮してお らず,微 細な 繊維や糸の構造 自体は知覚 に 寄与しないこと がいえた .た だし,それらの 構造から得 ら れる視覚的特徴 が,知覚に 寄 与する可能性は 否定しない . ブ ロ ッ ブ を 周 期 的 に 配 置 す る こ と で 織 物 を 生 成 し た が , 現実味を持たな い周期があ る ことも明らかに なった.今 後, 現実味のある周 期が明ら かに なることで,よ り簡単に織 物 テクスチャを生 成できると 予 想する. 現実味のある織 物のブロッ ブ を示したが,角 度や長さな どのパラメータ ーを固定 した .パラメーター の異なるブ ロ ッブを用いるこ とで,多 様性 を表現できる可 能性がある . 今後,多様な表 現のために , 追求する. 本報告では,影 などの物理 的 な特徴は考慮し ていないが , 現実味を示せた .ただし ,シ ーン内でのオブ ジェクトに 反 映させると結果 が異なる 可能 性があるため, 今後,それ ら を含めて実験す る. 本報告で提案し た織物テク ス チャ生成は,CPUのみの実 装でも高速であ り,リア ルタ イムで編集でき た.既存の 織 物テ クス チャ 生 成[11,12]のよ うな 複雑 なパ ラ メー ター 調整 が必要なく,ブ ロッブと 周期 の定義のみで現 実味を持た せ るこ とが 可能 で あり ,AR ア プリ ケー ショ ン へ応 用が 期待 できる. 生 成 し た 画 像 す べ て に 知 覚 実 験 を 行 う の は , 量 が 多 く , 困難であった. そのため ,要 点を絞り実験し たが,今後 , 予想の検証を行 うために ,凹 形状の要素を含 んだテクス チ ャでの知覚実験 を行う.参考文献
参考文献
参考文献
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