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韓屋的再開発 : コシウォンから学ぶ街を使った生 活

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Academic year: 2021

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韓屋的再開発 : コシウォンから学ぶ街を使った生

著者 安 濬?

出版者 法政大学大学院デザイン工学研究科

雑誌名 法政大学大学院紀要. デザイン工学研究科編

巻 10

ページ 1‑2

発行年 2021‑03‑24

URL http://doi.org/10.15002/00023781

(2)

 韓国へ帰省する度に、韓国の街の変化には驚かされる。

しかし、その町並みは確かに近未来的でとても綺麗であ るが、そこには私の日本に来るまでの韓国の街並みのよ うな面影はなく、どの都市、郊外にいっても同じような 再開発が行われ同じ風景が並んでいるように感じる。ま た、この行為によって人々の住まいの水準には大きな差 が生まれ、その韓国の現状は映画「パラサイト」として 取り上げれ大きな話題となった。住んでいる場所によっ て格が付いてしまう韓国の現状を見直すとともに、かつ て韓国が有していた、韓国らしい風景を取り戻すと共に これからの新しい建築スタイルの提案を行って行く。

 韓国の経済格を生む大きな原因として、韓国特有の家 賃制度が存在する。この家賃制度により所得差の格差の 二極化は縮まっていない。そして低所得者の人々の生活 は「半地下」「屋塔房」「考試院」といった劣悪な環境に 制限され住む自由を完全に奪われてしまっているのが現 状である。

 1 章で述べたことの象徴として現れているのが韓国の 大規模開発によって続々と生まれるアパートだ。お金の ある人はさらなる利益を出すため韓国の昔ながらの街並 みを壊しながら再開発を行っている。その結果、かつて 韓国が保有していた韓国らしい町並みは薄れ、どの場所 に行っても同じような風景が広がっているのが現状であ る。

0. はじめに

1. 韓国における経済格差

2. 失われ行く韓国の街並み

図 3. 均質化されて行く韓国の町並み

図 1. 考試院の内部の様子 図 2. 半地下の様子 ( 映画パラサイトより引用 ) 図 4. 消えゆく『韓屋』 図 5.『韓屋』が形成する街並み

法政大学大学院デザイン工学研究科紀要 Vol.10(2021年3月) 法政大学

韓屋的再開発

- コシウォンから学ぶ街を使った生活 -

REDEVELOPMENT USING THE CONSTRUCTION METHOD OF TRADITIONAL KOREAN DWELLINGS -LIFE IN THE CITY LEARNED FROM DORM-

安 濬奭

Junseok ANN

主査 赤松佳珠子   副査 下吹越武人・渡辺真理  法政大学大学院デザイン工学研究科建築学専攻修士課程

 Korea's uniqlu space is being lost due to large-scale redevelopment. I investigate the unique the unique characteristics of Hanok and the area and make suggestion to architecuture. It aims to reconstruct the streets of Korea again, and it will also make design proposals to solve the problems of economic dispartities in Korea at the same time.

Key Words : Korea,Hanok,Redevelopment,Dorm

(3)

 消えゆく韓国らしい街並みの代表して「韓屋」が挙げ られる。戦前まで韓国のごく普通の家として存在してい た「韓屋」という様式は、戦後の近代化とともに大きく 減少しその数は大きく減ってしまっている。儒教の思想 を大きく受けていた韓国にとって「韓屋」にはマルやマ ダンと行った特有のバッファー空間が存在し、それを開 始様々な人々の交流が見られた。また日本から建築士法 をそのまま導入していた韓国であったが、「韓屋」の機 能を損なわせないようにと生まれた「韓屋」にだけに緩 和が適用される法律が生まれたりと、「韓屋」には韓国 らしい特有空間が存在していることわかる。この特徴を 読み込むことでこれからの新たな「韓屋」の提案を感が て行く。

 今回対象敷地として行くのは韓国ソウルに位置する銅 雀区鷺梁津 ( トンジャックノリャンジン )。受験戦争が 活発である韓国には、受験勉強をする為だけの生活空間

「考試院」が生まれた。ソウルまでの交通の便が良いこと、

政府の政策により多くの予備校がこの地域に集まったこ とで、この地域一帯は多くの考試院が存在する「考試村」

として有名な地域である。

 韓国の実際の「考試院」の実態を調査して行く。地域 によって偏りがあるかどうかを調査する為様々な地域か ら抽出を行なった考試院を対象に分析を行う。また、今 回の対象敷地である銅雀区鷺梁津で実際に生活している 4 人の行動を見て行く。そこから得られた「考試院」だ けに見られる街の生活インフラを用いた日常に着目しそ こに「500m の生活圏」と名付け設計に取り込んで行く。

また、その地域に見られた独自の「サブスクリプション」

を用いた地域とのつながりを事業スキームとして取り込 む。

図 7. 事業スキーム

図 8. 設計手法ダイアグラム 図 6.『韓屋』の分類

 人々が街を使った生活ができるよう、かつての考試院 のように塊の中に部屋を閉じ込めるのでなく、街を大き な一つの家として捉え、街の中に部屋が点在し、街に転 がる生活インフラを使用できるようその間の空間を立体 的なマルやマダンを設計しつなげて行くことを目指す。

かつての韓国が持っていた街並みを再現するだけでな く、そこで生活する人々や街の人々がかつての韓国のよ うにマルやマダンを介し緩やかにつながれるよう設計を 行なって行く。

 「韓屋」が持つ特有のスケール感である、尺モデュー ルを用いた 4 尺 (1200mm) の倍数のモジュールを用い て設計を行う。また、考試院の調査より一部屋の最小の モデュールを 2400mmx3600mm とし、それを基準に 部屋の大きさを決定して行く。それらを設計敷地に配置 し、かつて平面的に広がっていた韓屋を立体的に配置し て行く。

修士設計の主査としてご指導くださった赤松先生には非 常にお世話になりました。赤松研究室として学んだ3年 間は自分の将来を考える上でとても大きな影響を与えて くれました。ありがとうございました。また、副査とし てご指導くださった下吹越先生、渡辺先生ならびに、修 士設計のエスキスを担当して頂いた小野田先生にも感謝 いたします。そして、大変な状況下で一緒に悩み考えて くれた同期の皆様、最後までサポートをしてくれた後輩 の皆様にもとても感謝いたします。最後にはなりますが、

ここまで献身的な協力をいただきました両親にも本当に 感謝致します。本当にありがとうございました。

8. 謝辞

< 参考文献 >

韓国の建築 / 尹 張燮 / 中央公論美術出版 韓国建築士 / 尹 張燮 / 丸善出版

韓国ソウルの考試村の成立過程と居住機能分化に関する 基礎的研究 / 山中慎太郎

3. 韓屋について

4. 対象敷地

5. 考試院

6. 提案

7. 設計手法

韓国的再開発

- 韓国特有の建築エレメントに着目した新しい建築設計手法の提案 -

▪ハノクのモジュール化

▪3F 平面図 平面図

▪2F 平面図

▪1F 平面図

▪断面図

ハノクを実際に設計するに当たり一つの課題となるのがその費用だ。

その費用をできるだけ抑えるためハノクの柱間隔である 1200m を採用し モジュール化をはかる。

平面的だけでなくマルやマダンをコシウォンで生活する人や地域の人のための公共の場として 提案する。ハノクの持つ光の取り入れ方やつながり方を断面的につなげていく。

マダンの光の取り入れ方からの学び 緩やかにマルを照らし人々の導線となる。

少し閉じた プライベート性を持つマル

人々を通すマダン 少し街に開いたマダン 住人だけが使用する

マダン 少し飛び出たマルは

立体的なつながりを形成する

ハノク の特徴として切ってはいけない物が自然との調和だ。

それを形成しているハノクが特有に持つマル(板の間)やマダン(庭)

を形成するハノク の平面図からの学びを落とし込み立体的なハノク の形成を図る。

ハノクの柱間隔 1200mm を基準とした モジュール

敷地をグリットにより区切る 韓国のコシウォンから最小限の住宅 を設計する 3600

4800 1200 2400

3600

1200 2400

個人単位での土地所有 / 家主

低所得者 / 学生 地域住民

近くの市場 生活インフラ事業主 ( 食堂・お風呂・お店等 ) 行政

街並みの再建

場の提供 利益

安定的な収入

安価での提供

部屋 家賃

補助・援助

施設利用料 生活向上

安価での提供

安定的な収入

安定的な収入 安価での取引

…サブスクリプション化

参照

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