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つづいて、3 社を比較して、組織能力の異同を 検討している

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Academic year: 2021

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1 氏名

学位の種類 学位記番号

小出 琢磨 博士(経営学)

ビ博甲第 26 号 学位授与の日付 平成 26 年 3 月 21 日

論文題名 組織能力の独自性 -成長企業 3 社の事例-

審査委員 主査(教授)南 川 和 充

(教授)石 垣 智 徳

(教授)安 田 忍

(教授)湯 本 祐 司

(2)

2 1.論文の内容の要旨

本論文は、組織能力をテーマにして、文献サーベイと事例研究によって、組織能力の実 態解明を進め、組織能力論を進展させることを目的にしている。

本論文の構成は、第 1 章研究の目的と方法、第 2 章先行研究の文献サーベイ、第 3 章事 例研究の方法、第 4 章シマノ、第 5 章ファーストリテイリング、第 6 章ミスミグループ本 社、第 7 章研究成果と今後の課題、参考文献、である。

第 2 章の先行研究の文献サーベイでは、ペンローズ、伊丹敬之、バーニー、ハメル&プ ラハラード、ティース、藤本隆宏の研究をとりあげて検討している。そして、組織能力論 の特徴と全体像を提示している。ペンローズが組織能力論の源流であること、ポジショニ ング志向の米国企業を研究する米国の研究者が組織能力論を生成発展させてきたこと、そ して、組織能力論は静態論と動態論にわけられることなどを明らかにしている。

第 3 章から第 6 章までの4つの章で、組織能力をキーコンセプトにして、成長企業 3 社、

すなわち、シマノ、ファーストリテイリング、ミスミグループ本社の事例研究を行ってい る。各社ごとに、持続的競争力の源泉になっていると考えられる組織能力を明らかにし、

そのうえでコアコンピタンスである組織能力を特定し、さらにダイナミック・ケイパビリ ティの漸進性と急進性についてのべている。つづいて、3 社を比較して、組織能力の異同を 検討している。

最終章の第 7 章で、研究の結論と今後の課題をのべている。

結論として、本論文が組織能力論の進展に貢献したと考えられる点として、4 点を提示し ている。組織能力論は静態論と動態論にわけられること、コアコンピタンスと他の組織能 力の区別および相互の関係、ダイナミック・ケイパビリティには漸進的なものと急進的な ものの 2 種類があること、そして、イノベーションにもとづく組織能力の独自性が重要で あること、の 4 点である。最後に、残された研究課題についてのべている。

(3)

3 2.論文審査の結果の要旨

本論文の意義と貢献として、つぎの 3 点をあげることができる。

第一は、文献サーベイによって、組織能力論の特徴と全体像を相当程度あきらかにした ことである。

著者は、主要な6つの組織能力論を検討して、ペンローズが組織能力論の源流であるこ と、外部環境のなかに成長機会を見出すポジションニング志向の米国企業を研究する米国 人研究者が競争力の源泉を企業内部の組織能力にもとめる組織能力論を発展させてきたこ と、そして、組織能力論は静態論と動態論に大別できることなどを指摘している。

第二は、事例研究によって、組織能力の実態の解明を試み、ある程度成功したことであ る。

組織能力、コアコンピタンス、ダイナミック・ケイパビリティから成る概念枠組みを用 いて、3 社の事例研究を行い、持続的競争力の源泉になっている組織能力はいかなるもので あるか、組織能力が複数あるとき相互の関係はいかなるものか、組織能力は変化するか、

などの設問を中心にして、組織能力の実態解明を試みている。また、3 社を比較することに よって 3 社の組織能力の異同についても検討している。これらの努力はある程度まで成功 している。

第三は、上記の文献サーベイと事例研究の両方にもとづいて、組織能力論を進展させた ことである。組織能力論は静態論と動態論にわけられること、コアコンピタンスと他の組 織能力の区別および両者の関係、ダイナミック・ケイパビリティには漸進的と急進的の2 つのタイプがあること、組織能力の独自性などを指摘している。これらは、従来の組織能 力論では明確になっていなかったところであり、著者の貢献といえる。

しかしながら、本論文に問題がないわけではない。

ひとつは、事例研究のための組織能力の概念フレームワークの説明が十分でないように 思われることである。概念フレームワークの要素として、資源と活用する力、ダイナミッ ク・ケイパビリティ、コアコンピタンスの3つを示しているが、これらの要素のあいだの 関係などの説明がほしかった。

もうひとつ、事例研究の対象企業 3 社について、各社ごとの組織能力の論述と 3 社に共 通の組織能力の論述があるが、この 2 種類の論述の関係にわかりにくいところがある。

以上の問題点はあくまで望蜀の観を出ないものであり、本論文の価値を損なうものでは ない。

(4)

4 平成 26 年 2 月 14 日

審査委員 (教授) (氏名)南 川 和 充

(氏名)石 垣 智 徳

(氏名)安 田 忍

(氏名)湯 本 祐 司

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