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土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

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Academic year: 2022

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  内 在す る 不連 続面 の開 口 ・接 触が 亀 裂進 展 挙動 に及 ぼ す影 響に 関す る 実験 的検 討 

木更津工業高等専門学校    正会員  ○石井  建樹 木更津工業高等専門学校       伊藤  理大 木更津工業高等専門学校      田中  健嗣

1.はじめに 

  不連続性岩盤は,節理と呼ばれる無数の不連続面を 含む複雑な構造を有している.その強度特性や破壊挙 動は,無数の不連続面の状態に依存する.また不連続 面を含む脆性材料では,ウイングクラックと呼ばれる 引張亀裂や二次亀裂と呼ばれるせん断破壊のような亀 裂が生長する. 

  本研究では,単一の不連続面を含む供試体を対象と し,不連続面の特性が異なることで供試体における変 形破壊挙動がどのように変化するのかを調査する.配 置する不連続面には,開口しているものと接触してい るものを準備する.こうした内在する不連続面の形 状・特性の違いで,破壊挙動に各異なる傾向が認めら れたので,本稿で報告する. 

2.供試体と試験概要 

不連続面を配置した石膏供試体を用いて一軸圧縮試 験を行う.不連続面には,開口不連続面とテフロンシ ートを2 枚挟んだ接触面の 2 種類を準備した.それぞ れの不連続面を含んだ供試体を,以後,開口供試体,

接触供試体と呼ぶ.

供試体の寸法は,160×88×40(mm)の角柱とし,供試体 の中央に水平から 15°から 60°までの 15°間隔で不連続 面を配置する.石膏の材料特性値は,ヤング率5.38 GPa,

ポアソン比0.263,圧縮強さ10.87MPa,引張強さ2.17MPa であった.摩擦抵抗による拘束を軽減するために上下 にテフロンシート2枚を挟み,0.01MPa/secで圧縮する.

3.破壊現象の計測方法

  ウイングクラックの進展挙動を計測するために,図-1 に示すように,予想される進展経路に 3 枚のひずみゲ ージを配置する.また,既存不連続面両側の柱部に載 荷軸方向のひずみを計測するひずみゲージを設置する.

  亀裂が無く健全な場合,ひずみゲージは線形的に反 応する.やがて,ひずみゲージを亀裂が通過すると, 

  図- 1  ひずみゲージの設置箇所 

  図- 2  ひずみゲージ値の推移(例: 開口 45 ) 

  図- 3  ひずみゲージ値の推移(例: 接触 45 ) 

変形(開口)しやすくなるため,ひずみゲージの値に 何らかの変化が生じるはずである.したがって,その 変化点を求めれば,亀裂の到達を知ることが可能であ ると考えられる.

 

キーワード  二次亀裂  ウイングクラック  強度特性  脆性材料

  連絡先    〒292-0041  千葉県木更津市清見台東 2-11-1  木更津工業高等専門学校環境都市工学科  TEL0438-30-4156

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4.不連続面の接触有無による亀裂進 展への影響    図-2,図-3 に開口および接触供試体の,載荷過程に おけるひずみゲージ値の推移を示す.想定通り,初期 段階では線形的に推移するが,載荷が進むにつれて,

非線形的に増加している.亀裂先端部のひずみゲージ は,開口供試体,接触供試体において目立った違いは 見て取れない.それに対して,ひずみゲージ2,3の計測 値は,開口供試体は緩やかに非線形的に増加するのに 対して,接触供試体では折れ曲がるように急増する.

これは開口供試体では,徐々に亀裂が進展して,その 先端に破壊進行領域が形成されるのに対して,接触供 試体では破壊進行領域が形成されずに瞬時に亀裂が進 展することを示唆している.

  そこで図-4,図-5 に,各種供試体においてひずみ値 が変化した圧縮荷重を示す.また,強度特性との関係 を検討するために,ピーク荷重と降伏荷重も併せて示 す.開口供試体では,降伏してしばらくしてゲージ 2 にウイングクラックが到達しているが,接触供試体で は,ほぼ降伏と同時にゲージ 2 まで到達している.ま た,接触供試体ではゲージ2に到達してすぐにゲージ3 まで亀裂が進展している.

  ピーク荷重とゲージ 3 に到達した荷重とを比較する と,開口供試体ではピークに至る直前にようやくゲー ジ 3 に到達しているが,接触供試体ではピークよりは 比較的早い段階にゲージ 3 まで到達していることがわ かる.このように不連続面の特性に依存してウイング クラックの進展挙動が大きく異なることがわかった.

5.破壊時の亀裂進展性状

  図-6,図-7 に開口,接触での供試体の破壊時の写真 を示す.二次亀裂は,不連続面との同一平面方向やウ イングクラックの反対方向の 2 つの方向に発生するこ とが知られている 1).図-6 の開口供試体では,これら の 2 種類の二次亀裂と思われる亀裂が確認できる.し かし,接触供試体では,同一平面というよりも水平方 向に潰されたような亀裂が見られた.この亀裂の詳細 については十分な検討ができていないので,今後の課 題としたい.

参考文献 

1) Bodet, A.: The initiation of secondary cracks in compression, Engineering Fracture Mechanics, 66, 187-219 (2000)

図- 4  亀裂到達時の圧縮荷重(開口)

図- 5  亀裂到達時の圧縮荷重(接触) 

図- 6  破壊の状況(例: 開口 45 ) 

図- 7  破壊の状況(例: 開口 45 )

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