植被と風の状態が変動光波形に及ぼす影響 鈴木晴雄・加藤嗣範*・田中丸重美**
EFFECTSOFSOMEPLANTCANOPIESANDWINDCONDITIONS
ONFLUCTUATINGLIGHTWAVEFORM
HaruOSuzuKl,TsugunoriKAT♂,andShigemiTANAKAMARtJ* TheactualeffbctsoflightfluctuationswithinplantCanOpieshavenotyetbeenclarifiedl¶lePurpOSeOf thispaperistoelucidatetheeffectsofsomephyllotaxises・plantingdensity,leafheightandwindconditions onwavefoImOffluctuatinglight”Inthisstudy,indoorexperimentswereconductedusingamodelcanopy・ (1)DifferencesofthefiequenCybringingthespeCtIaldensityofthefluctuatinglightwithineach canopytoadefinitelevelormore,amOng3testphy1lotaxises,WereSmallfbraweakwind(0¶7ms ̄1) (SeeFig”3(a))..whenthewindvel∝itywasover2l5ms ̄l,theftequenCyOfeachphyllotaxise wasintheo7derof2/5alternatephyllotaxis>decussatephyllotaxis>distichousphyllotaxis (2)changeofthepeakvalueofpowerspeCtTaattheplantingdensitiesfiom4plantm−2to244plant m−2,WereSmal1atthewindvelocityl。8ms ̄1and2…8ms ̄l,butlargeatOn7ms ̄1u Relationswerenot observedbetweenthepeakvalueandplantingdensities (3)ThefrequencyrangebecamelargeinpropoTtiontotheincreaseofheightofleafpositionata standardwindspeed(1..8ms1)andunderastrongwind(21・8ms ̄l)・However,inweakwind (0.7ms▲1)ther・∬唱ebecamesmdl (4)ThoughwaveformsoffluctuatinglightweIeCOmparedundersomewindconditions,fluctuatingor not,Weakwindor・StrOng,thedifferencesamongthewavefbrmswerenotobvious Keywords:fluctuatinglight,fiequency,phyl10taXis,WaVefbrm 緒 人工光を利用する完全制御型相物工場においては,照明用電力の設備費並びに運転経費のかさむ ことが問題となっている.そこで,人工光源の光強度と生育速度との関係(1)をはじめとして,光照 射の効率化から各種の研究がなされてきた(2).その中でパルス光照射は,照射時間の制御に基づい たものである. これに関して著者のうちの鈴木(3)はこれまでに,野外の圃場においてみられる植被内の強光と.弱 光の繰り返し,つまり変動光について報告してきた.それによると変動光は棺被の種類ごとに変動 光波形に特徴のあること,各々の変動光波形の成立には栢被の物理特性や風条件のかかわることが 明かになった.他方,植物工場内でパルス照射を行う場合は,植物本来のパルス(変動光)の実態 を無視することはできないと考えられる. こうしたことから既報(4)では,植被側の条件について主に葉の各条件と変動光波形との関係をと りあげた.今回は,実の集合体である植被と風の各状態が変動光波形に及ぼす影響について調べた・ パシ・フィノクコンサルタント株式会社 〒206 束京都多摩満開戸1丁目7番地5 Paci甫cConsu旭nt,Ltd,Sekido,Tma−Shi206 ●● 岡山大学資源生物化学研究所 〒L710 岡山粗食倣市中央2TH20番1 ̄写 Res飴忙hhs血蛤fbrBiorくSOur∝S,OkayamaUniversity,2−20−1Kurashiki,Ok町肌−a710香川大学農学部学術報告 第47巻第1号(1995) 48 実 験 方 法 実験は1990年4月より1991年11月にかけて,香川大学農学部にて行らた. 1.変動光波形の測定と解析 変動光波形の測定は,既報(3)に準じて行った.すなわち,植被内における変動光の測定セン サーとして受感部径4.5mmX4.5mmのフォトダイオ−ド(シヤ1−プ,SPD−511T)を使用し, その出力信号を電磁オッシログラフ(横河北辰電機,M∝le13655)にで記録した.また測定は, 簡易な風洞装置(53cmX53cmx184cm)における人工光源下(東芝,HID−400W)にて行っ た.なお,本装置での風の乱れは,評価時間4秒の平均風速1.5ms ̄1に対して約6.2%であった. 植被内変動光の測点は,菓の直下にセンサー・を置いて光変動が最大に得られるよう水平方向の位 置を微調整して設定した.波形の解析は,電磁オッシログデフに汗Tモジュール(横河北辰電機, 3659−20A)を組み込んで行った. 2.各植被における測定 2.1葉序 棺被は直接,風による風圧を受けるので,植被の形状を決定する葉序の種類は変動光波形に 大きく影響を及ぼすものと考えられる.この菓序の種類は大きく分けて,輪生菓序と互生菓序 がある(5).ここでは鹿生薬序の中で比較的単純なタイプである十字対塵菜序を選び,互生葉 序の中では2列互生葉序と2/5互生葉序の二つを選んだ.2列互生葉序は単子葉植物に多くの 例があることと,2/5互生葉序について−は菓の開度の代表例として選んだ. いずれの場合も個葉の菓面積を9汀Cm2,草高は28cmとし、風に対する菓の仰角は450, 乗数は6放とした.供試した風速は0.4ms ̄1から2.8ms ̄1の範囲である.各菓序と風向はRg.1 A l A I
lドIlトー」lド
■Leaf/
(a)Decussate phyl10taXis (b)Distichous phyllotaxis (c)2/5alternate phyllotaxis
Fig.1PlaneViewofphyllotaxisin3modelcanopies.,SymboIsAandBarethetestwinddirections. に示した通りである.風向については,葉序が異なるために同一・にはできないが,いずれも2 風向とした.ただし,十字対■生業序では2風向ともに同じとなる. 植被を形成する個々の葉は,厚紙製(0.55mm厚)の円形模型葉(9汀Cm2)によった.各 葉は,竹ひご(径1.8mm)製の茎に針金(径0.86mm)によってとりつけた. 2.2 栽植密度 模型葉1枚を竹ひご1本にとりつけて,1株の模型株とした.この模型株を木枠(50cmX
50cm)内に敷いたスチロール製の台に差し込んで設置した.各棟の葉の高さは,どの密度の
場合も風洞吹き出し口中央部での高さ(28cm)にした. 各密度は4本m−2,36本m−2,52本m−2,100本m−2,144本m−2,244本m−2とし,各棟の 間隔はどの密度の場合も等しく,測定対■象の実はいずれの場合も木枠中央部の葉とした.なお, 各密度はLAIに換算すると各々0.01,0.10,0.15,0.28,0.41,0.69である・供試風速の 範囲は,葉序(2.1)の場合と二同じである. 2.3 葉層の高さ 上記(2.2)の模型株の高さを8cmから41cmまで変え,菓層の高さと変動光波形との関連 をみた.菓面積は9汀Cm2,供試風速の範囲は帝述(2・1)と同じである・ 2.4 風の変動性 実際の柏被周りの風は,風速風向が−・定せず絶えず変動している.一筆者らのこれまでの室内 実験は(3▼4),いずれも一億の風向風速条件下によるものであった.そこで,市販の扇風機を用 いて扇風機の首を振らせて風向に変化をつけた.風速についても5段階に設定した(以降,変 動風としで記述).この変動風との比較のため,扇風機の首を振らせない一一億の風速(固定風 とする)を設定した.しかし,この固定風では先の変動風と平均風速が異なってくるので,さ らに変動風の風速についてその昔振り範囲中間点にで首凝り状態の平均風速を測定し,その平 均風速に設定して一・定の風速とした(平均風).これら各風速についてはTablelに示した・ なお,いずれの場合も供試菓の面積は97rCm2,草高は28cmとし,栽植密度は4株m−2と 100m ̄2の2通りとした. Tablel.Conditionsoftestwindvelocity WindAl) Testwind WindB2) windC3) Veloclty Max. Min. Gustfactor0..6ms ̄1 0,.7 1…0 1…4 1.5 0..7ms−】 0い9 13 1..6 3.3 ① Ou7ms ̄1 0小4ms ̄】1。23 (参 1巾2 ③ 1、4 ④ 1,.7 (9 2.7 0..4 1..62 0.5 1.40 0..7 1..21 1.2 1.80 1)Fluctuatingwindvelocitywithoscillatedfhn 2)constantWindve10City 3)constantwindvel(Xity.EachvelocitywasbyaveragingthatofWindA 結果及び考察 1.葉序 実際の植被による変動光波形の模様を,風速ごとにFig−2に示した.風速が増すにつれ,次第 に複雑な波形変化が現れている.波形成立の要因はいくつか考えられるが,相被の主構成要因で ある葉が波形へ及ぼす影響についてはすでに明かにした(4).次にそれら菓の集合体である植被と の関連性を検討する必要が生じる. そこで代表的菓序による変動光波形についてスペクトル解析を行い,スペクトル密度が劇定の レベル以上になる周波数のレンジ,並びにピ・一ク値,ピ・−ク周波数をFig.3(al,a2)に示した. Fig.3にはこの他に後述する栽植密度(b),菓層(c),風速(dl,d2)との関連について も同時に表した. すなわち,観測波形周波数のレンジについて風向Aの場合では,風速が増すにつれて各葉序と
香川大学農学部学術報告 第47巻第1号(1995) 50 00 1
X一上−古満uβu二鳥コ
S∈さで〇一軍Pu妻
T 00 1 0〇 一■.1一 00 1 Figl2Fluctuationsoflightinokracanopyat27cmhight. も全般的にレンジは大きくなる.3葉序間の差は風速が弱い時には明確ではないが,2ms ̄1を越 えるようになると2/5互生菓序が最も大きくなり,さらに2.5ms ̄1以上になると2/5互生葉序>対・ 生薬序>2列互生葉序の関係が明瞭となった. 風向Bの場合でもAの場合とほぼ同じ傾向ではあるが,菓序間差はAの場合ほど明瞭ではない. これについで十字葉序は風向A,Bともに棺被側風の受け方が同じであるが,2列互生葉序では 大きな差異がある.風向Aでは柏被の側面から風を受けて(Fig.1),風速1.5ms ̄1以上ではレン ジは約20ITzになっている.風向Bでは植被の菓の密生部が風を受けているので,レンジは風向 Aの場合より風速との比例関係から明確で,風速1.5ms ̄1付近のレンジは約10Hzにもなって下 がっている.しかし,2.5ms ̄1以上になると風向Aの場合とほぼ同様の備になる.2/5互生菓序 では南風向間にレンジの差はほとんどない. 次にピ・−・ク値について風向Aの場合,各菓序とも風速の増大につれてピ・−ク億は顕著に大きく なる.1ms ̄1以下の場合はどちらかと言えば,十字対生葉序>2列互生菓序>2/5互生菓序の順 である.2ms ̄1を越えると区間差もなく−30dBにほぼ一局してくる.風向Bの場合もこれとほ ぼ同様な傾向である.すなわち,ピ・−ク備については,各葉序の風向による差異が明確でない. ピ、−ク周波数では風向Aの場合,風速の増大につれて全般的に周波数は小さくなる傾向にある. 各棄序の風速平均のピ・−ク周波数は,十字対生菓序:3.4Hz,2列互生葉序:4.2Hz,2/5互生 葉序:4.7Hzとなる.風向Bになると風向Aの場合よりも,2列互生菜序と2/5互生葉序の両周 波数が若干小さく,かつ風速の増大に対してもほぼ−・定した葎過となる.風向Aと風向Bとも全 般的に,各菓序とも風向によるど・−ク周波数の違いは大きくはなく,3Hz∼5Hzに分布してい る.これに関してプラスチックファイバの模型群落での実験によるとピ・−ク周波数3Hzが報告 されており(6),実際の作物でもそれに近い億(1.5Hz∼3.5Hz)が得られている(3). 2.栽植密度 変動光周波数のレンジについては(Figい3のb),低風速(0.7ms ̄1)では各密度を通じて 6.6Hzより8.3Hzの比較的狭い範囲にあり,中風速(1.8ms ̄1)では4株m ̄2において高い値 (15.5Hz)になった以外は密度の上昇にともなって8.3Hzより9.2Hzの範囲へとゆるやかに上(a,) Wind direction (b) N〓♂ぎ遥 ム 0 □ 凸 鼠0 日 △ ○ ロ ▲︶ 0 0 30 40 50 60 70 6 − ■ ■ ︼ ■
0 1 2 3 0 1 2 3 4 36521001442朋
皿P■芸0鼠s﹂写Od Zエさu当b巴﹂ o tコ ロ ロ ロ △ △ △ △ ム 0 0 0 0 4 36 52 100144 2444O d
凸 D O△ トー﹂ドL ● ● 0 ■ ■ ■ ● ● 0● ● y メ+】l】r1 1 ■ 00 ●● ●●0 00 00 0 1 2 3 0 1 2 3 4 3652180144244 WindveIocity,mS−1Windvelocity,mS−1PIantingdensity,Plantm ̄2 (d2) (d,) 】00plantm「2 4p蔓antm ̄2 . 0 口 △ ○ ロ ム 0 O N〓−亀u属旺 o q9 与 − 【 0 0 0 2 5 ①(診 ③ ④ ⑤ 813182328323641 ① ② ③ ④ 0 8 ズ ● ○ ★ 雪ぎlU監s﹂買Od ム ロ 三三 0 ロ ○ く〉 ○ −60 0 9 ⑤ ④ ③ ② ① ⑤ ④ ③ ② ① 813182328323641 ﹁■■ト 9 8 7 050 Zエ■ゝOu写b巴﹂ q O q● X O● な● 813182328323641 ① ② ③ ④ ⑤ ① ② ③ ④(彰 Height,Cm WindveLocity WindveLocityFiglI3Relationsbetweenfluctuatinglightwavefbrm,COmpOnentSOfplantcanopyandconditionsofwind..al and a2:Phyllotaxis,b:Plantdensity,C:Heightofleafposition,dlandd2:Kinds ofwind
Windsindlandd2arethesameasinTablel.Explanatoryremarks魚−OmaltOd2areaSfo1lows..aland a2:○;Decussatephyllotaxis,●;Distichousphyllotaxis,×;2/5alternatephyllotaxis,bandc:
○;WindvelocityO.7ms,1,△;1.8ms、1,□;2.8ms−1,dlandd2:○;Fluctuatingwind,●: Fixedwind,×;FixedwindwithaveragingthefluctuatedwindofA.
香川大学農学部学術報告 第47巻第1号(1995) 52 昇した.高風速(2.8ms ̄1)では前2者とは傾向が異なり,中程度の密度で最も低く,それより 高い又は低い密度で億が大きくなる逆放物線状を呈し,100株m ̄2において最低値(9.2Hz)と なった.このように高風速以外は低密度より高密度になるにつれて,レンジは下がる傾向にあっ た. ピーク億は,各風速間の差異が明瞭に出現している.全般的に高風速になるほどピーク億は高 く,しかも栽植密度ごとのピーク億の変動は小さくなる.ピ√−ク周波数では各風速とも周波数の 変化は大きくなく,各密度ともに6.5Hz∼7.3Hzの範囲に分布している.ただ,144株m ̄2にお いて8Hzを示し,前述のレンジとど1−ク備において同栽植密度によるこのような特異的傾向は みられていないが,これは同栽椿密度での固有振動数と供試風との相互作用に起因するものと考 えている(4). 3.葉層の高さ 既報(4)では,個菓の高さと波形との関係をみた.ここでは群落を対象とし,36株m−2における 葉層の高さと波形との関係をみた(Fig…3のc). まずレンジでは,低風速の場合は菓層が低い場合は変動光が認められず,高さ23cmになって はじめて変動光としての出力(5.6Hz)があり,しかも菓層の高さが増すにつれて−レンジ億は比 例して下がった.中風速と高風速になると,菓層の高さ8cmより23cmまでほぼ−・定であるが, その後高さが増すにつれレンジ億は上昇した. ピーク億については各風速間のピ−ク催そのものの差は比較的明瞭である.3風速間の傾向に は大差はなく,低風速では菓層の高さによるピ・−ク億の上昇度が,他の高風速と中風速の場合よ りわずかに大きい程度である. これに対してピーク周波数では各風速間の差はほとんどなく,葉層8cmの8.3Hzより41cmの 3.3Hzまで葉層が低くなるほどピ・−ク周波数は指数関数的に低下して−いる.なお,この結果と厳 密に比較できないが,実際のトウモロコシ群落では群落内の低い位置ほど波形の高い周波数の減 衰することが得られている(7). 4.風の変動性 各種の風と波形との関係をみたのがFig…3のdlとd2である.なお,栽植密度はdlに示した 低密度(4株m ̄2)と,d2の高密度(100株m−2)の場合の2通りである. レンジについて低密度の場合をみると,風速①より④まで大きな変化はなく各風速間の差もほ とんどない.しかし,風速⑤になると特に固定風でのレンジが高い.高密度の場合も風速①より ④まで3種の風による差は特にみられないが,風速が大きくなるに従って差はわずかに大きくな る.また,低密度と高密度の場合ともに風速段階⑤では,固定風>変動風>平均風の関係が明瞭 になる.この関係をTablelの各数億からみると,固定風と平均風の間では大きい風速 (3.3ms ̄1)をもつ固定風の方にいずれもレンジ億が大きい.変動風では変動範囲中の最高値が 2.7ms−1であることから,前2者の間に位置している.変動風の乱れ(ガスト)の大きいことの 影響も考えられる. 次にピ・−ク値では,低密度の場合は風速①より⑤にかけてほぼ比例的に上昇している.3種の 風の中で最も低い風速である平均風では全風速を通じてピ・−ク値が低く経過しているが,他の2 著聞■では−・走した関係がみられていない.高密度の場合も低密度の場合とほとんど同じ傾向にあ るが,風速によるピ・−ク億の変化は低密度の場合よりも明確である. ピ・−ク周波数については低密度の場合,各風速を通じて大差はなく7.8Hzより8.5Hzの範囲に ある.ただ,風速③における変動風での値が高い.高密度の場合は風速段階による差はさらに縮 まっている. 以上,風の変動性の有無からそれの変動光波形に及ぼす影響についてみたが,供試した風によ
る限り全般的に差は小さかった.低密度と高密度の栽棺密度間においても大きな差は認められな かった. 結 論 葉序,栽培密度,菓層の高さ,及び風速の変動性が変動光波形へ及ぼす影響について実験を行っ た結果,程度の差はあるもののいずれもが波形成立の要因であることが明らかになった・これらは 模型植被下のものである.実際の植被ではその種類と植物群落の構成や規模は多種にわたるため, 全ての模型植被を作成して波形成立の要因を明らかにすることは困難で,また現実的方法ではない・ 波形成立の機構を解明するには1一つ一一つの要因からのみ明かにするのではなく,ここで示したよう な複数の要因を同時に取り扱うことによって,栽培現場における変動光波形成立.について検討する ことが今後の課題である. 要 約 椿被を構成する要因として,植被と風の条件が変動光波形に及ぼす影響について明らかにするために模型柏 被を用いて室内実験を行った. (1)変動光波形のスペクトル解析によると(Fig.3),出現周波数のレンジについて風速の弱い時は供試した 計3葉序間の差は小さいが,2.5ms−1以上の風速になると,2/5互生葉序>対生菓序>2列互生菓序の順に レンジ億は小さくなった.. (2)波形のピ・−ク値を栽梧密度(4株m−2∼244株m ̄2)との関連から弱風(0・・7ms ̄1),中風(1・・8ms ̄1),強風 (2…8ms−1)の各風速から比較した…各場合とも,栽植密度の高低とピ・−ク値とは一屈した変化がみられな かった..しかし,風速が強くなるほどいずれの密度の場合もピ・−ク億は上昇し,ピ・一ク値の変動は小さくな る傾向にあった.. (3)強風と中風において−は,菓層の位置が高くなるにつれてレンジ億は大きくなったが,弱風では逆に′トさ くなる傾向にあった. (4)風速に変動性をもたせてそれの波形に及ぼす■影響をみたが,特に大きな差はみられなかった… 引 用 文 献 (1994). (5)原 薬:植物の形鼠 pp,85−89u裳華房, 束京(1984). (6)林 陽生:群落一気流の相互イ乍用(1)フレキシ ブルな模型群落の組織的揺れとその風速依存生一 農業気象,43,127−134(1987)巾 (7)Norman,.丁.M.and CBTanner::Tr2ulSientlight measurementsinplantcanopies,Agron=Jl,61,847 −849(1969)小 (1994年10月31日受理) (1)池田 彰小江暗証治・ヰ山繁樹:全方向光照射 における植物生産特性(1).サラダナ生育速度 に及ぼす光強度,CO2濃度および気温の影響 生物環境調節,22,71−77(1985) (2)橋本 康:植物環境制御入門.pp.146巾オ・−ム 社,東京(1987). (3)鈴木晴雄・田中伸一:数種の植被内における変 動光.農業気象,46,87−92(1990) (4)鈴木晴雄・加藤嗣範:葉の状態が変動光波形に 及ぼす影響.香大農学報,46,109−116