■調査概要
調査期間 2007年05月26日 ~ 2007年05月27日
調査対象 全国の18歳以上の自動車保有者
調査実数 500サンプル (有効回答数)
調査方法 インターネット調査
調査企画 ガリバー自動車研究所
調査協力 株式会社インフォプラント
■主な設問
■本レポート内未使用の設問
■レポートに関するお問い合わせ
株式会社ガリバーインターナショナル 広報部
〒100-6425 東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルディング25F
TEL 03-5208-5501 FAX 03-5208-5511
ガソリン価格が再び上昇しバイオ燃料が注目される反面、トウモロコシなど食料品の値上
げも深刻な問題となっている。環境改善の為には何らかの犠牲が生じ、お財布にはエコと
いえない時代となってきた。今回は全国の自動車ユーザーに環境問題について聞いてみた。
ガリバー自動車研究所レポート
エコカーを買わない理由は何ですか?
環境に優しいエコカーは価格が課題
•あなたはハイブリッドカーに興味はありますか?
•ハイブリッドカーを購入の候補に入れる理由は何ですか?
•あなたは4月27日に発売された「バイオガソリン」を使ったことがありますか?
•環境問題が話題ですが、あなたはどんな車に興味がありますか?
•自動車メーカーでエコなイメージを持つブランドはどこですか?
•車を購入する際に重視した点は何ですか?いくつでもお答えください。
•あなたは、あなたの車にどれぐらい満足していますか?
•あなたの車の燃費はどれぐらいですか?
•ガソリン価格が上昇していますが、あなたのクルマの利用法で変わったことはありますか?
•環境問題に対してあなたが行っていることはありますか?
•5月17日に発売されたハイブリッドカー「レクサス・LS600h」をどう思いますか?
•あなたが今現在お持ちの車は何ですか?
•その車を購入したのはいつですか?
•あなたはあなたの自動車に燃費向上をうたったグッズを使ったことがありますか?
•ハイブリッドカーを購入の候補に入れない、あるいは興味がない理由は何ですか?
ハイブリッドカー
を
購入の候補
に入れる理由は何ですか?
(344人/複数回答可)
環境問題に加えガソリン価格高騰の後押しにより堅調に売れるハイブリッドカー。5月にはレクサスから旗艦モデルと
なるLS600hが発売され、1,000万円オーバーながら売り上げに期待がかかる。そのハイブリッドカーに対する興味は、
時代を反映してかほとんどの自動車ユーザーが興味を示す結果となった。しかしその理由には環境への意識の高まり
もあるが、燃費など切実な問題もあった。
ハイブリッドカーの課題はやっぱり「価格」!
~ 9割がハイブリッドカーに興味も、購入はわずか1.4% ~
Q
あなたは
ハイブリッドカー
に
興味
はありますか?
(500人/単一回答)
Q
トヨタのハイブリッドカーが全世界で
累計100万台の販売を達成した。昨年
のガソリン価格高騰時にはハイブリッ
ドカーの販売台数も増加した。実際に
「所有している」のは1.4%に留まるが、
「検討」しているユーザーは7.0%に上
る。
「価格がもう少し安くなれば」という
ユーザーに至っては実に60.4%にも
上り、「興味」以上の関心を持ってい
ることがうかがえる。
このほとんどのユーザーが購入す
れば、相当額のコストダウンが可能と
なるだろう。自動車メーカーに期待し
たいところだ。
上記調査で既に所有している人と
今後検討している人にハイブリッドカー
を購入候補に入れる理由をきいた。
最も多かった回答が「燃費が良い」。
選択肢は若干違うが、昨年ハイブリッ
ドカーユーザーを対象に調査した結
果でも「燃費」が同程度でトップだった。
しかし、「環境に良い」という回答は昨
年よりも20ポイント以上上昇しており、
地球環境に対する意識が高まってい
るといえる。
最近はバイオ燃料やクリーンディー
ゼルなどの情報が増え、消費者の環
境に対する知識も高くなってきたとい
えるのではないだろうか。
2006年調査
ガソリン車ではなく、ハイブリッ
ドカーを購入したのはなぜです
か?[複数回答](n=697)
2007年調査
■ハイブリッドカーの課題は「価格」! 自動車ユーザーの9割以上がハイブリッドカーに興味を持つ事実。
興味はあるが
購入はしない,
25.0
興味がない,
6.2
購入を検討し
ている, 7.0
既にハイブリッ
ドカーを所有し
ている, 1.4
価格がもう少
し安くなれば
購入を検討す
る, 60.4
バイオガソリン
を
使った
ことがありますか?
(500人/単一回答)
フトコロに切実に響いてくるガソリン価格高騰問題。しかしそれは環境とは別の話で、ガソリン燃焼によるCO2排出など
環境問題に対応するためのバイオガソリンの発売が始まりその評判を聞いてみた。バイオガソリンの取り扱い所は首都
圏50ヵ所しかないため、ほとんどのユーザーは未使用。しかし、報道で大きく取り上げられていた割に3割近くがバイオガ
ソリンを知らない結果となった。
次世代燃料とエコカー
~ 知ってる?知らない?次世代燃料の評判は? ~
Q
あなたはどんな
エコカー
に
興味
がありますか?
(500人/単一回答)
Q
エコカーの本命はガソリン・ハイブリッド
カーという結果となったのが左の図だが、
プリウスの成功など一般ユーザーに身近
であることが興味の高さに繋がったようだ。
次いでソーラーカーと燃料電池車が続く
が、技術的・コスト的課題が多くユーザー
のニーズに応えるにはまだ時間がかかり
そうだ。
欧州でエコカーの主流として売れている
ディーゼル車、「クリーン」と名が付いても
日本ではまだまだ地位が低い。CO2の
排出は少なくとも、PMの排出を減少する
為の燃料の改質課題など、日本ではディー
ゼル車が活躍する場が少ないようだ。も
ちろん、渋滞の多い日本の道路にはハイ
ブリッドカーの技術が適していることも日
本と欧州のディーゼル車に対する考え方
4月27日から首都圏50ヵ所の給油所で
取り扱いが始まったバイオガソリン。ガソ
リンにトウモロコシなどを原料としたバイオ
ETBEを加えたもので、一般のレギュラー
ガソリンと同様に使用できるという。
結果は給油所も少ないこともあり、利用
したことがあるのはわずか2.6%に留まる
が、発売前後に大きく報道されたバイオガ
ソリンを知らない自動車ユーザーが27%
もいるなど、まだまだバイオガソリンは浸
透していないようである。
■バイオガソリンの利用経験は2.6%。 エコカーの主流はやっぱりハイブリッドカー?
燃費など性能は変
わらない, 1.0
燃費など性能が向
上した, 0.2
燃費など性能が悪く
今は使っていない,
0.2
近所で販売していな
いので今は使って
いない, 1.2
その他, 2.6
バイオガソリンを知
らない, 27.0
近所で販売していな
い, 67.8
自動車メーカーで
エコ
な
イメージを持つブランド
はどこですか?
(500人/複数回答)
トヨタやホンダの自動車メーカーをはじめ、様々な企業が「エコ」をテーマにCMを放映している。企業の取り組みを伝える
のが目的だが、ユーザーにはどこまで浸透しているのだろうか?
~ プリウスなどハイブリッドカー効果か、トヨタが圧倒的差を付けトップ ~
Q
クルマを購入
する際に
重視した点
は何ですか?
(500人/複数回答)
Q
バイオガソリンやハイブリッドカーなど
環境に配慮したクルマが注目される中、
ユーザーがクルマを購入する際最も重
視するのは、やはり「購入予算」であっ
た。環境を重視すれば「燃費」のスコア
がもっと高まるはずなのだが、上から6
番目に留まる結果である。
ユーザー視点では、「予算内で自分
に合ったカッコいいクルマ」が重宝され
るのだろう。しかし、昨年軽自動車ユー
ザーに実施した調査では、軽自動車を
購入する理由として「購入予算」の安さ
よりも、「税金など維持費」と回答した例
もあるように、購入する車種によって大
きく変わってくることも容易に想像でき
る結果となった。
環境破壊でたびたび問題にされる自
動車だが、「エコ」なイメージのトップは
トヨタだった。 2004年調査と回答方法
が違うため、ポイントの直接比較はでき
ないが、順位は同じだった。CMなどの
露出に加え、エコなイメージを持つハイ
ブリッドカーの販売で唯一成功している
企業としての認知が高いのではないだ
ろうか。
そしてホンダも環境CMの効果か高
いスコアを獲得している。ホンダはエン
ジンなど独特の技術で過去に成功して
きたこともあり、そういったイメージも後
押ししたのだろう。
ブランドイメージ、「エコ」なブランドは「トヨタ」。
■露出頻度の差か、「トヨタ」がエコなイメージでトップを獲得! しかし、購入する場合は価格重視。
2004年12月調査
単一回答 n=300
2007年調査
複数回答
あなたのクルマ
にどれぐらい
満足していますか?
(500人/項目毎単一回答)
乗り心地・使い勝手・燃費などクルマを評価する視点は沢山あるが、自分のクルマの満足度をユーザーに聞いたところ、
ほとんどのユーザーが自分のクルマに満足していることがわかった。家に次ぐ高額商品だけに、ユーザーはしっかり検討
し、自分に最適なクルマを選択していることがわかる。そして満足度で最もスコアが低い燃費に関して聞いたところ、中央
値は10~11km/L未満という結果となり、カタログ記載の10・15モード燃費との大きなかい離が明らかとなった。
~ 家に次いで高い買い物。ユーザーはしっかり検討してクルマを購入 ~
Q
あなたの
クルマの燃費
は
どれ位
ですか?
(500人/単一回答)
Q
省エネ法により自動車メーカーに義務付
けられる区分毎の燃費達成基準。2010年
の目標値はコンパクトカークラスに相当す
る車両重量828-1.015kgクラスで17.9km/L
と、カタログ上はほとんどのメーカーが達
成している。
しかし、実際の燃費は左図のようになっ
ており、中央値で10以上11km/L未満となっ
ている。カタログ上の燃費とのギャップが
発生しているため、今後予想される燃費
基準の改定がどのような結果になるかが
ポイントとなるだろう。
平均200万円もの大金で購入したマイ
カー。ユーザーの満足度では大半の項目
で高い数値となった。
最もスコアが高いのが「運転しやすさ」で
かなり満足・まあ満足を合計すると92.6%
と高く車種タイプが92.2%と続く。総合でも
91%と高いスコアを達成し、自分のクルマ
にほとんどのユーザーが満足している結
果となる。
高い満足度の中で低いスコアとなったの
が燃費で54.6%と約半数。カタログに表示
される10・15モード燃費は、実用燃費より
も高くなる傾向があり、カタログ表示との
ギャップに加え、ガソリン価格高騰が満足
度を低くしている要因だろう。
自分のクルマに満足は9割!燃費はやや不満。
■自分のクルマの満足度は高め。 燃費は10km/L前後。
ガソリン価格の上昇で
クルマの利用法
で
変わった
ことはありますか?
(500人/複数回答)
昨年に続き再びガソリン価格が高騰している。当然クルマユーザーは出費が増えることとなるが、値上がり分をどのよう
にカバーしているかというと、最も多いのが無駄な外出を控えること。外出を控えればガソリン以外の消費も減り、ユーザ
ーの消費活動も減少する。ガソリン価格高騰が意外なところに影響を与えているかもしれない。また、環境問題ではごみ
分別や節電などのスコアが高く、地球環境は徐々に改善されているのだろうか?
~ 無駄な外出は控え、セルフ式ガソリンスタンドを利用する。ガソリン高はいつまで続くか ~
Q
環境問題
に対して
あなたが行っていること
はありますか?
(500人/複数回答)
Q
高まる環境意識の表われか多くのユー
ザーが環境問題に取り組んでいるといえ
る結果となったのがこの調査。
しかし、前回2005年に調査した結果より
もごみ分別以外の回答が減少しているの
が気になるところ。クールビズなど政府が
推奨する環境対策は当たり前に実践して
いるが、実際には節電・節水などの意識
は低下し、クールビズもファッションとして
形骸化しているのではないだろうか。
また、ごみの分別は100%出来て当たり
前の状況といえるから、80.8%という数値
も現実的にはまだまだ低いといえるかもし
れない。「一人一人がしっかり取り組むこ
と」これが環境問題の改善に必要なことな
のだが。
石油情報センター発表の5月21日時点
のレギュラーガソリンの全国平均価格は、
21日時点で136.7円と再び高騰している。
節約方法として、「無駄な外出を控える」
が39%、「セルフ方式のスタンド利用」が
36%、「急発進・急加速をしない」が35.8%
となった。2004年度調査よりもセルフ式ス
タンドの利用など全体的に増加する傾向
となった。
しかし、運転する際に注意をするのは理
解できるが、外出を控える回答が最も高
かったのは意外だった。外出が減れば消
費活動も減少し、クルマ業界以外にも影
響を与えているといえる。
高まるユーザーの問題意識。実際の行動は?
■無駄な外出を控える:39%。ごみ分別はあたりまえ。
2004年12月調査
複数回答 n=300
2007年調査
複数回答
2005年10月調査
複数回答 n=1,000
2007年調査
複数回答
5月発売のハイブリッドカー
「レクサス・LS600h」
を
どう思いますか?
(500人/項目毎単一回答)
5月に登場したレクサスの旗艦モデル「LS600h/L」。高級車にしてエコロジーなハイブリッドシステムを採用するなど
話題豊富なクルマだが、ユーザーの反応はどうなのだろうか。結果は8割のユーザーがこの新型車を評価していること
がわかった。あれだけのコストをかければ多くのユーザーをうなずかせる事も簡単とも思われがちだが、物が溢れる時
代では、高級車も簡単には高い評価を得ることが難しい。鳴り物入りで登場したレクサスらしい結果といえる。
~ 1,000万円が許せるユーザーは約3割。4人乗り仕様は必要ない? ~
Q
970万円~1,510万円とこれまでの常識
を超える高級車としてデビューした「レクサ
ス・LS600h/L」。ユーザーの反応はほと
んどの項目で「良い」と答えており、その
評価は8割を超える。
しかし、さすがに価格に対する満足度は
3割を切る結果となり、もう少し安くして欲
しかったというユーザーの声が聞こえてき
そうだ。
質の高さに加え、走りの良さ、環境の配
慮などを最大限で達成しようとするとこの
価格になってしまうのだろうか。
価格以外は高得点。8割のユーザーがLS600hを認めた。
■総合評価は8割が高評価。
■まとめ
石油燃料の消費による環境破壊の対策として登場したバイオ燃料。しかし、環境を破壊しない見返りに、原料となるト
ウモロコシなどの価格が上昇し、貧困な地域では食糧難が問題視されている。日本でもオレンジジュースの値上げなど
も話題になり、食糧への影響は計り知れない。
クルマの話に戻ると、4月に限定地域で登場したバイオガソリンの全国普及は2010年。しかも品質確保法で定められた
混合割合では8%程度が上限とされることから、改善できるのは単純に考えて8%程度。今現在で最も有効なのはハイ
ブリッドカーということになるだろう。
しかし、今回の調査でも明らかになったように、ハイブリッドカーに興味を持つユーザーの多くは、価格の高さがネックと
なり、実際の購入には至っていない。現行プリウスは先代モデルよりも飛躍的に性能が向上し価格もほぼ据え置きとい
えるが、それでもまだ同クラスの車より高い。価格の高さをカバーするには多くの距離を走行する必要があり、そうなると
本末転倒である。(勿論無駄に走る必要はないのだが)5月に登場したレクサスも同クラスとしては高い性能を発揮して
いるが、価格の高さは誰もが感じるところだ。
もちろんこれらメーカーが力を入れる環境対策も重要だが、最も大切なのはユーザーがそれをどう使うかだ。一人一人
がやらなければいけないことを確実に行うことが、今後の環境を改善していくことへと繋がる。
ガリバー自動車研究所
所長 鈴木 詳一