しがだい 26
滋賀大学I
SOキックオフ宣言、まず石山キャンパスから
滋賀大学は、この4月にISO14001キックオフ宣言をしました。成瀬学長の宣言文を見ていただけましたで しょうか(資料1)。まずは石山地区からということで、キャンパスには立看板が設置され、ポスターもあち こちに貼られ、やるぞという雰囲気が出てきました。全員にISOクリアファイルも配布されました。 4月3日の教授会の後には、教員向けのISOセミナーを開催しました。職員向けのセミナーも計画中です。 新入生向けのISO講義も環境教育概論の中で実現しました。これらのセミナーには、ISO学生ワーキング・グ ループ(以下「ISO学生WG」という。)のメンバーが講師を務めてくれて、とても好評です。ISO学生WG のメンバーの多くが、内部監査員セミナーを修了しており、ISOの強力な推進力となってくれています(写 真)。 滋賀大学の中期目標には、「ISO14001認証取得に向けての体制づくりを図る」と掲げられています。石山 キャンパスでは、平成16年度から学習を中心に、ISO14001認証取得に向けて検討を始めました。17年度は、 ISOを取得した大学の見学のほか、組織つくり、準備調査、ISO入門セミナー、内部監査員セミナーを開催し ました。1月には、全学の組織としてISO推進チームがつくられ、教育学部には、ISO推進作業チーム、ユ ニットが組織されました。今春いよいよ認証取得に向けて歩みだしました。1
I
I
I
I
I
I
I
I
I
I
SO
S
S
S
S
S
S
S
S
S
O
O1
O
O
O
O
O
O
O
14
1
1
1
1
1
1
1
1
40
4
4
4
4
4
4
4
4
00
0
0
0
0
0
0
0
0
0
01
0
0
0
0
0
0
0
1取
1
1
1
1
1
1
1
1
取得
取
取
取
取
取
取
取
取
得
得を
得
得
得
得
得
得
得
をめ
を
を
を
を
を
を
を
を
め
めざ
め
め
め
め
め
め
め
ざし
ざ
ざ
ざ
ざ
ざ
ざ
ざ
ざ
し
し
し
し
し
し
し
し
し
I
SO14001取得をめざし
て
て
て
て
て
て
て
て
て
て
て
I
SO石山地区推進作業チーム 堀 越 昌 子
(教育学部教授)滋賀大学の新しい動き
滋賀大学における環境ISO認証取得に向けて(キックオフ宣言) 本学は、琵琶湖を擁した滋賀県に立地する大学として、環境保全を最重点課題として積 極的に取り組み、在学生・卒業生が社会で環境課題に関わって指導的な役割を果たすこと ができるよう、また、環境に配慮した魅力あるキャンパスを作るために、ISO14001の認証 取得を目指してその準備作業を始める。 ISO14001は国際標準化機構(ISO)の環境に関連した包括的シリーズの中の環境マネー ジメントシステム規格である。これらを導入することによって、本学は環境に配慮した自 然との調和を目指す大学として、自らの手で、環境マネージメントシステムを作り、地域 との連携をより一層推進するとともに、自主的な管理によって、主体的に環境課題に取り 組むことにした。 滋賀大学では、まず教育学部石山キャンパスから準備作業を開始し、順次全学で取り組 んでいく。教育学部の学生及び教職員はISO14001の趣旨をよく理解し、全員が積極的に 参画してこの問題に取り組むことを宣言する。 平成18年4月3日 滋賀大学長 成 瀬 龍 夫 資料1しがだい 27 写真 ISO学生WGによるセミナーの開催
I
SO14001とは
「ISO」とは一体何か? 「ねじ」などもISO規格にのっ とって作れば、ピッチが合うので世界中で通用します。 環境マネージメントに関する国際標準規格を定めたもの が「ISO14001」です。 地球上で生かされている者、また事業体が、環境負荷低 減に努めるのは当然の義務です。環境負荷の程度や低減 のやり方は、それぞれ事業所ごとに異なりますので、環境 に関する目標・目的もちがってきます。そのすすめ方、や り方を国際的な標準規格に従ってやっていこうというも のです。それぞれの事業所が、環境マネージメントシス テム(EMS)をそれぞれ構築していきます。そのEM Sを作っていく標準手順のひとつが、ISO14001です。「認 証取得」というのは、その基準に従ってやれているかどうかを、第三者機関に審査してもらい、認証を受け ればいいものなのです。 ISO14001は、一度認証取得すれば、それでおしまいではありません。自分たちでプランし(P)、実践し (D)、点検し(C)、さらに新しくアクション(A)を起こして、次の課題に向かっていきます。これを「P DCAスパイラル」といいます。最初から大きすぎる目標を立てるのではなく、自分たちにやれること、やっ ていることを中心に、自分たちの身の丈にあった目的・目標をたてていきます。環境によいことを、ゆっく りでも着実にやっていくことが大切です。そして3年に一回は審査を受けて、持続的にやっていく必要があ ります。I
SOは高くつく?
ISOは高くつくのではないかと考える方もおられると思います。確かに3年に一回審査を受けなければな りませんし、最初の投資は必要です。準備資金も必要ですし、審査費用としても、150万円位は見ておかねば なりません。本来、大学としてやっておかねばならないことができていなかった場合(法令遵守)は、その 手当も必要です。 しかし取得大学の調査で感激したのですが、取得した大学の多くが、「投資額以上のものが返ってくる」と 言っておられたことです。大きい大学では、数千万円単位で節約効果をあげているということでした。また お金では換算できない、目に見えないプラス効果もあげられるということでした。滋賀大学で取り組む意義
ISOに企業が取り組むのはわかるが、大学で取り組むメリットはあるのか、疑問をもたれる方もおられる ことでしょう。企業がISOに取り組む大きなメリットは、環境負荷を減らすとともに、生産コストを下げ、企 業イメージ、製品イメージがアップするなど、目に見える効果があげられます。大学はどうでしょうか。 大学は教育機関ですから、紙は使いますし、エネルギー面や環境負荷の低減努力は微々たるものかもしれ ません。しかし大学であるからこそできることがあります。教育機関として、滋賀大学も環境負荷を出して います。石山キャンパスだけでも1,500人近くの人が学び働いています。彦根キャンパスは、2,500人規模、 附属も合せると滋賀大学は、ほぼ5,000人の事業所です。その環境負荷を減らしていくことは、ISOとかかわ りなくやらなければならないことです。 環境を学び、環境教育、環境学習に寄与できる学生を養成し、環境スキルを身につけた学生を輩出してい くことは、地球環境にとって、大きなプラス効果を発揮することができるのです。教育学部と経済学部で、 環境を深く学び、環境スキルを身につけた人材を養成することは、地球環境にとって、大きなプラスの貢献2
3
4
しがだい 28 になるのです。とりわけ琵琶湖という日本一おおきな淡水湖を抱える滋賀県、ここに立地する大学として、 取り組んでいく意義は大きいものがあります。環境教育、環境学習を指導できる人材を養成すること、環境 に関する教材を開発していくこと、地域の学校、職場でその力量を発揮できる人材を養成することが、滋賀 大学としてISOを取り組む大きな目的です。 滋賀大学では、環境学習支援士制度も2年目に入りました。今年度末には、初の支援士修了生が誕生しま す。ISOを取り組む中で、内部環境監査委員資格を持った学生も育ちつつあります。ISO14001が取得できれ ば、大学のイメージアップも期待できます。琵琶湖を守り、地球の環境を守っていく大きな戦力になること でしょう。 教育機関でISOを取り組むことは、環境マインド・環境スキルを持った学生を世の中に送り出すことであり、 将来何倍にもなって成果が返ってくることを期待できます。
I
SOは誰がする?
ISOに取り組むのは、全教職員と全学生です。学生はISO学生WG、学生自治会のメンバーが核となり、準 構成員として参加することになります。いずれにしても全員でISOに参加することが求められています。 滋賀大学の環境方針は、これから固めていくことになりますが、大きな2本柱から構成されることになり ます。 (1) 環境マインド、環境スキルを持った学生を育成する。 環境学習、環境教育を充実し、授業の中での環境に関するテーマを増加する。 環境学習の教材開発や教育方法の研究をすすめていく。 環境学習支援士・内部監査員を養成する。 地域・学校・社会で環境学習・環境教育を援助・指導できる。 (2) 環境負荷を低減していく。 エネルギー使用量や水道、紙使用量の低減に努力する。 ゴミを分別し、減量し、リユース・リサイクルをはかっていく。 ISOをきっかけに、事務室、教室、研究室、廊下、校庭を占拠している不用品を減らしていきたいと思っ ています。リユースやリサイクルの仕組みつくりを提案し、資源を有効に利用するとともに、キャンパスを すっきりさせる。使わない試薬なども年次計画で減らしていこうと計画しています。これからの進め方
ISO認証取得に向けて、1月以降の流れとこれからの進め方を書いてみました。また組織の概略図(資料 2)を示しました。組織単位は、A(文系教員)、B(理系教員)、C(事務系)、S(生協)、G(学生)の 五つのユニットを設けました。各ユニットから派遣されて課題別に検討していく部会組織も設けています。 「今年度秋学期に、石山キャンパスで、予定どおり、ISO14001認証取得できたら、ひき続いて、彦根キャ ンパスか、附属学校でとりかかり始める、いずれ全学でISO14001を取得する」こんな夢が描かれています。 1月:1月5日全学で推進チーム、教育学部でISO準備会議設置される。 ・推進作業チームとユニット員が中心になって、準備作業に入る。 ・石山地区は、ISO組織体制として、五つのユニットを設ける。 ・課題別に、部会を設ける。 3月:法令遵守に対応するため調査(薬品・機器)を始める。 ・ISO準備室B棟251室ができる。 4月:4月3日、学長名で、キックオフ宣言がなされる。5
6
滋賀大学の新しい動き
しがだい 29 業務一覧をつくる(各ユニット) 5月:環境側面の抽出作業 6月:取り組みたいもの、著しい環境側面を選ぶ作業。 ・目標・目的を定める。 7月:環境方針を固める。 夏休み前までに手順書作る。(機器は手順か作業者規定) 8月:運用開始宣言 10月:内部監査 緊急手順のテスト、訓練 11・12月:審査 6、7月の動きを具体的に紹介します。 6月12日(月)にはISO審査機関のヒアリングを行いました。4社から応募があり、各審査機関の特徴を 聞き取りました。7月末には入札で審査機関が決まる予定です。現在、業務明細シートづくりはほぼ終わり、 環境影響シートづくり、著しい環境側面の抽出を行っています。それを基に目的・目標を定め、方針・手順・ 実施計画を決めていきます。大学を環境の観点で、内部から眺め直し、点検していくのもとても大事なこと だと、作業をしながら感じています。 教育面では、学生向けの講習、職員セミナー、教員セミナーを開催しています。講師は学生WGが頑張っ て務めています。「学生から教えてもらう」のはいつもと逆で新鮮だと好評です。職員向けには昼休み30分セ ミナーを2回開催しました(6/8:28名、6/22:18名参加)。教員向けには教授会のときに毎回報告し、教 授会後に時間をとり、実施しています。7月1日~2日には、内部監査員養成セミナーを開催します。教育 学部でISOを取得する一番の目的は、環境マインド、環境スキルを持った卒業生を送り出すことにあります。 まだ全学生が動きだすまでには到っていませんが、少しずつ学生たちの積極的な取組の輪は広がりを見せて くれています。 資料2