児童が意欲的に取り組むことができる音楽授業
高度学校教育実践専攻 教員養成特別コース 10841037 大 原 淳 1 実践研究の背景 筆者は,児童が体験から感じ取ったことを意 欲的に表現することや,互いの意見を伝えあい, 自らの考えそ集団の考えを発展させながら授業 展開を行える教師になることた特に音楽科の 授業において,児童が官制力に音楽表現に取り 組めるような授業を展開することで,児童一人 ひとりが音の響きあいや重なりから気持ちよさ を味わったり,楽しさを感じ取ることで自らの 考えを表現できるようにしていきたいと考えて いる。このように考えるようになったのは,教 職大学院に入学してからである。そこで,児童 が意欲的に音楽活動に取り組むことができ,音 楽の楽しさを十分に味あわせていかせるために は,音楽科の授業に対して苦手意識を持ってい たり,芦を出したり演奏することに在航を感じ ている児童に対してもかかわりあい,安心して 児童一人ひとりの持つ思いを表現していけるよ うに,筆者の働きかけによって児童が持つそれ ぞれの思いを引き出し,表現させていきたいと 考えている。 まず児童が主主欲的に取り組むことができる音 楽授業にむけて,筆者のなぜ意欲的に音楽の授 業に取り組まなければならないかということを 述べていく。それを受けて意欲的な音楽表現と いうことに焦点を当て,言欲と音楽表現の関係、 について詳しく自身の考えを述べてして。また 実習責任教員 実習指導教員 実習指導教員 山田芳明 葛上秀文 藤原伸彦 そのために必要になる指導者の授業展開の手だ てを先行研究から整理して見出すことで自身の 授業完践に取り入ることによって「官欲的に取 り組むことができる音謀授業にはどのような 手だてが必要であるのかということを検証し, その授業のあり方を明らかにしていく。 2 研究の方針 自らや集団がなりたいと思う目標を持つ ことで,そのための方法を探っていく。与え られた楽曲を歌ったり演奏したり歌ったり できることが意欲的な活動ではなく,一人ひ とりが想いや考えを持つでもっと良くしよ うとしたり,集団で}つの楽曲を作り上げて いくことを目指していきたい。意欲的である ことによって自らの音楽に対する考えや感じ方 を探っていけると考える。しかしこれまでに経 験した音楽の授業では得意な児童生徒が主 になって,その子達ばかりが目立つような授 業になり,音楽が科専意な子にとっては取り 組みにくい授業になっているのではないか と感じる。音楽の知識や掛包の差がそのまま 活動に対する意欲の差となって現れてし、る のではないだろうか。しかし,筆者は将来歌 手になったりピアニストになるような児童 を育成することが目的ではなv
,"生涯にわた って生活の中に音楽を取り入れることによ って,曲や歌に自らの心情を重ねて聴いたり口ずさんだり演奏することで,より豊かな心 を持てるような人になってほしいと望んで し、る。 3 授業展開の手だて 。前足感 筆者がこれまでに経験してきた音楽の授 業を振り返ってみると,表現することが平気 になるということは非常に難しいことであ ると感じる。例えば指導者から「恥ずかしが らずに歌いましょう」と言われただけではと ても平気に歌うことができるとは思えなし、 表現が平気になるためには,表現しやすし授 業の雰囲気作りや,児童が表現を行う際明子 った後などに十分に言葉をかけてし、かなけ ればならないと考える。また表現したいこと が,聴き手に伝わる方法を身につけさせると いう点においても,ただ身につけさせるだけ ではなく,身につけたことを発揮できるよう にしてし、かなければならないと考える。 ②「鑑賞者」と「表現渚」 児童が音楽を取り入れていく際に,ただ聴 こえてきた音を聴くのではなく,児童自身が 聴こうとしで音楽を聴かせていきたいと考 える。曲の雰囲気や,歌詞の言葉や内容など, 楽曲の中で目を向けさせる点は様々存在し ている。また音楽の形瑚湖面と音楽の内容 的側面を結び付けていくことによって,感じ 取ったことにはどのような音楽の要素が含 まれているのかに気づかせていきたしL この ことによって,特に音楽に対して苦手意識を 持っている児童などに対して,分かる・でき るという実感を持たせていきたしL @かかわりあい 筆者は知識や蹴告を児童に身につけさせる ことで音楽を理解させようとしがちであっ た。知識や技能を身につければ,音楽表現す る方法が増え音楽が楽しくなるはずだと考 えていたからである。しかし実際に児童は音 楽表現する以前に,難しい,恥ずかしい,曲 の良さが分からないなどと感じている様子 である。これらの抵ず鵡や関心の低さを改善 していくためには指導者と児童,児童同士の 関係が良い関係でなければ意欲的な音楽表 現を行うことは難しいと考える。指導者はた だ言葉だけで音楽を説明しようとするので はなく,積極的に範唱,事擦を行っていかな ければならなし冶また児童と一緒に歌ったり 演奏したりすることも,音楽が苦手だと捕ら えている児童に対して音楽表現をすること に対して安心感を持たせることができる手 だ、てになってくる。 4 授業実践による分析と考察 授業を実践するにあたり,手だてを設定しそ の手だての分析と考察を行った。 実践1: I曲想を味わおう(第1時)J 手だて①. 範唱用 CDを聴く活動において、鞘脚ヲな リズムや旋律の変化に注意して聴くように うながし、音楽の形式泊甘側面をとらえさせる。 手だて②: 感じ取った音楽の形式的側面から、音楽の 内容自り側面へ関連付けてして。 手だて③: 授業全体を通して,指導者と児童,児童同 士がかかわりあえるようにしていく。 考察. 児童の経験にはたらきかけることができた 成果から,本授業において子どもたちはこれ までに授業と比べて表現しようとする姿が現 れている点から意欲的に取り組む児童もいた
と考えられる。しかし音楽の形式泊包側面から 内容的側面につなげていくことから,表現に 生かしていくことができなかった課題からも, 本授業においてすべての児童が意欲的に取り 組めたとは言いがたしL これらのことからさ らにこれから指導者と児童,児童同士のかか わりあいは見直しを行い,改善を図らなけれ ばならないといえる。 実銭 2:
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曲想を味わおう悌 2時)J 手だて①ー 特徴的な範唱を行うことで,音楽を言葉で 表すだけでなく実際にF
ね惑し,歌うことに対 す る 勘u
惑を取り除けるようにする。 手だて②: 鑑賞や表現の活動を行う際に指導者が身 体表現を行うことで,児童が言葉の対話だけ でなく体全体を使って音楽を表現できるよ うにする。 手だて③ー 視覚的に音楽をとらえさせる活動を行い, ボールが跳ねるような動きをリズムに例え て示したり,音色を色の線で書いたりするこ とを取り入れた指導を行う。 手だて④・ より積極的な言葉掛けを行うことクラス 全員で曲の表現の工夫ができるようにする。 考察. 手だて①の普段あまり変化無く歌ってる 児童の変容した姿や②の児童の自然な身体 の動きのあわられといった成果などから本 授業において子ど、もたちはこれまでの授業 と比べて積極的に曲にかかわり,表現しよう とする姿が現れている点から意欲的に取り 組む児童もいたと考えられる。しかし無理に 大きな声で歌うなど望ましくない歌唱表現 といった課題からも,本授業においてすべて の児童が意欲的に取り組めたとは言いがた ~\これらのことからさらにこれから歌掴指 導は見直しを行い,改善を図らなければなら ないといえる。 実践3:r
歌の気持ちを感じ取って歌おうj 手だて①・ 歌唱指導をより充実させる。 手だて②・ 情景を視覚的にとらえさせ,曲のイメージ 持ちやすくする。 手だて③ より積極的な言葉がけを行う。 考察ー これらの手だて①の児童の歌声を引き出し た成果や②のこれまで見られなかった音楽 から内容的側面へ迫る発言などから本授業 において子ど、もたちはこれまで、の授業と比 べて積極的に取り組み,曲から感じ取ったこ とを自身の新たな経験やイメージにしよう とする姿が現れている点から意欲的に取り 組む児童もいたと考えられる。しかし矛盾を 感じたままでの取り組みといった課題から も,本授業においてすべての児童が意欲的に 取り組めたとは言いがたい。これらのことか らさらに児童の実態や授業における状況を 把握しながら授業展開を行うことは見直し を行い,改善を図らなければならないといえ る。 5 研究のまとめ 本実践研究においては、筆者の小学校時代 から大学学部時代までの音楽授業における 問題意識に基づいて「児童が官制甘に取り組むことができる音楽語業」の実現を目的とし, 授業実践と改善に取り組んできた。 実践に当たっては、児童一人ひとりが音の 響きあいや重なりから気持ちよさを味わっ たり,楽しさを感じることで音楽に対する思 いを表現できるように行ってきた。そのため に,まず音渠剰の授業に対して苦手意識を持 っていたり,声を出したり演奏することに抵 抗を感じている児童に対して特にかかわり あいを持ち,児童一人ひとりが秘める音楽に 対する思いを表現し,音楽を通して表現する 楽しさや気持ちよさを味あわせることがで きるよう行ってきた。その結果、子どもが音 楽授業に意欲的に取り組むためには指導者 が音楽活動をしやすい雰囲気を授業の中で つくっていかなければならないことや,児童 の音楽活動を積極的に認めていき,児童に 「満足感Jを持たせること,指導者も児童と 共に歌唱・演奏することでさらに音楽のよさ や楽しさを味あわせることが必要であると いうことが分かった。実際授業を重ねるごと に、意欲的な児童の数がわずかながら増えて きた。また普段から歌を口ずさむような児童 も見られるようになり,音楽の授業以外でも 音楽とかかわっていく様子が見受けられた。 しかし音楽の内容に着目し,形式泊湖面と 内容的側面を結びつけ児童に音楽の要素を 十分に朝準させ,指導者がどのようにして表 現を指導していくのかといったことや,クラ ス全体で音楽に対する思いを共有すること には十分に改善を行うことができなかった。 さらに実践を重ねる中で,児童が抱いた疑 問や問いかけを取り上げることなく授業を 進めていってしまうといった新たな課題も 生じてきた。これらの成果と課題を踏まえて 小学校教員として子どもたちに授業を行う 中で、残された課題キ新たに生じた課題等に ついて取り組んでいきたし L 引用・参考文献 小谷由美(1994)