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ヒト胎児血清グロブリン中に含有する特異蛋白に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)612.. 124. ヒ ト胎 児 血 清 グ ロ ブ リ ン 中 に 含 有 す る 特. 異. 蛋. 白. に. 関. す. る 研. 究. 岡山大学医学部法医学教室(主 任:三 上芳雄教授) 三. 好. 義. 則. 落. 合. 義. 幸. 〔 昭和34年3月2日. 受稿〕. は共 通 す る もの で あ り,そ の産 生 は胎盤 に もとず く 緒. 言. もの で あ ろ うと思 考 され た.著 者 らは その 後 該 特 異. 平瀬1)は さ きに ヒ ト胎 児(以 下 胎 児 と略 す)血 清. 蛋 白の 性 状 に関 す る研 究 を企 図 した が,こ れ に さ き. には成人血清(以 下 ヒ ト血 清 と略 す)に 含 有 しな い. だ ち胎 児 血 清 な らび に胎 児 血 清蛋 白分 劃 の 血 清 免疫. 特異蛋 白の存 在す る ことを胎 児 血 清 の 免疫 学 的研 究. 学 的研 究 を お こな い,さ. において発表 し,該 特異 蛋 白 は 楠 元2)お よ び尾 辻3),. の いず れ の 部 分 に存在 す るか につ い て追 試 研 究 した. 鳥丸4)の成績 か ら胎 児 の み な らず 胎 盤 な らび に羊 水,. の で報 告す る.. らに該 特異 蛋 白 が蛋 白分 劃. 妊婦血清 中に も含有す る こと が証 明 され,そ の 性状. 第 I編. ヒ ト胎 児 血 清 お よ び ヒ ト胎 児 血 清 蛋 白 分 劃 の 沈. 降. 素. 産. 生. に. つ. い. て. 平瀬1)は 各月令 別 胎児 血 清 な らび に胎 児 血 清 蛋 白 実験 材料 な らび に 実験 方 法. グロブ リンお よび アル ブ ミンを抗 原 と した 抗 血 清 に ついて免疫学 的研 究 を お こな い,胎 児 血 清 な らび に. A. 実 験 材 料. 胎児血清蛋白 グ ロブ リンお よび ア ル ブ ミン によ る沈. 1). 降素の産生を み とめ,胎 児 血 清 は10回 注 射 を もつて. 免 疫 抗 原 と して は7,. 抗. 原 8,. 9お よび10ヶ 月 混 合 胎. はじめて沈降素 価10,000以 上 の抗 血 清 が得 られ,ヒ. 児 血 清,混 合 胎 児 血 清 グロ ブ リンお よ び ア ル ブ ミン. ト血清に くらべて 抗原 性 が よ わ い もの の ご と く思 考. を 使 用 し,試 験 管 内 反 応 抗 原 と して は ヒ ト血 清 お よ. し,胎 児血 清蛋 白 グ ロブ リンお よび アル ブ ミンは5. び胎 児 血 清な らび に ウ シ,ブ タ血 清 を 使用 した.胎. 回注射においてす でに沈 降 素 価10,000以 上 の 抗 血清. 児 血 清 は 早 期破 水 その 他 原 因 不 明 の 流早 産 また は 心,. が得 られ,胎 児血 清 を免 疫 抗 原 と した場 合 に くらべ. 腎,肺 臓 な どの 疾 患 の た め人 工 妊娠 中 絶 を施 行 した. ると沈降素産生 は よ り容易 で あ り,か つ沈 降 素 価 た. 胎 児 お よ び10ヶ 月 死 産 児 の 心臓 穿 刺 によ り血液 を採. か く沈降素 量の ひ くい抗 血 清 を う る ことが で きた と. 取 し,採 血 に あた つて は溶 血 せ ざ るよ うに 細心 の 注. のべている.ま た胎児 血 清 蛋 白 グロ ブ リンお よ び ア ルブ ミンの抗 原性 につ いて は ,ア ル ブ ミン分劃 は グ. 意 を は らい,血 清 を分 離 して0.5%の. わ りに石 炭 酸. を くわ え て 氷 室 に 保存 した.. ロブ リン分劃 に くらべ て な ん らの遜 色 はみ とめ られ. 2). ず,沈 降素 量お よび 副反 応 を 比 較 す ると沈 降 素 量 は. 分 劃方 法 はHektoen. 分劃方法 & Cole法. を 改 変 した 緒 方. つねにひ くく,副 反 応 もま た きわ め て軽 微 で種 属 特. の 方 法 に な らい,か つ 各 分 劃 の沈 澱 度 を厳 密 に考 慮. 異性がたかい と報 告 した.著 者 らは そ の 後 該特 異 蛋. し,そ の 境界 濃 度 に ま たが る移 行 部 はす て,胎 児 血. 白の性状に関す る研 究 を企 図 した が,こ れ に さき だ. 清 に破 酸 安 門 を くわ え る こ と に よ り分 劃 し,粉 末 と. ち胎児血清 な らび に胎 児 血 清 蛋 白分 劃 の 血 清免 疫 学. して 褐 色瓶 に 密栓 保 存 した もの を 使 用 した.各 分 劃. 的研究をお こな つ た.. は1%の. 生 理 食 塩 水 溶 液 とな し, 0.5%の. 割合 に石.

(2) 2294. 三. 好. 義. 則 ・落. 炭 酸 を くわ えて 氷 室 に 保存 した.. 合. 義. 幸. た 抗 血 清 に つ い て 沈 降 素 価,沈. B. 実 験 方 法. 降素 量 および副反応. の 発 生 状 態 を 検 査 し た 成 績 は表2の. 免 疫方 法 は健 常 成 熟 ウサ ギ を使 用 し,使 用 前予 備. す な わ ち,. 7,. 8,. ご と くで あ る.. 9お よ び10ヶ 月 混 合 胎 児 血 清. 実 験 と して 沈 降 素産 生 な き こ とを た しか め,胎 児 血. グ ロ ブ リ ン1%溶. 清 は1回2cc,胎 児 血 清 グ ロ ブ リンお よび ア ル ブ ミ ンは1%溶 液2ccを 耳 静 豚 内 に2日 間隔 を もつて5. 5回 注 射 で は ヒ ト血 清 に た い して は 沈 降 素 価20,000 〜40 ,000,沈. お よ び10回 反 覆 注 射 して最 終 注 射 日か ら7〜10日. して は 沈 降 素 価8,000〜10,000,沈. 目. 液 を もつ て ウ サ ギ を 免 疫 す る と,. 降 素 量20〜40で. あ り,胎 児 血 清 に た い 降 素 量20で. に全 採 血 して 血清 を分 離 し,型 の ご と く非 働 化 した. ウ シ血 清 に た い して は 沈 降 素 価500〜2,000,ブ. 後0.5%の. 清 に た い し て 沈 降 素 価100〜1,000に. わ り に 石 炭 酸 を くわえ て 氷 室 に 保存 し. た.. あ り, タ血. 反 応 した.10回. 注 射 で は ヒ ト血 清 に た い して は 沈 降 素 価20,000〜. 沈 降 素 測定 術 式 は 当教 室 慣 用 に したが い,抗 原 重. 40,000,沈. 降 素 量40で あ り,胎. 児 血 清 に た い して は. 層 法 に よ り沈 降 素価 お よび 沈 降 素量 の 測 定 を お こな. 沈 降 素 価10,000〜20,000,沈. つ た.抗 原 は いず れ もMerck食. 血 清 に た い し て は 沈 降 素 価4,000,ブ. 塩 よ り作 製 した生. 理 的食 塩 水 を もつ て 稀 釈 した もの を使 用 した.抗 血 清 稀 釈 に は1.5%ア. ラ ビア ゴ ム溶 液 を使 用 し,反 応. して 沈 降 素 価2,000に 3. 7,. は す べ て 室温 に お いて 施 行 した.判 定 は 抗 原 重層 後 15分 後 に沈 降 反 応陽 性 の もの を(+++), 60分 を(+)を. 30分 を(++),. もつて あ らわ し, 2時 間 を経 過 す る. も陰 性 な もの は(‑)を. もつ て あ らわ した.ま た対. 照 の 記 載 はす べ て 省 略 した.な お ウ サギ は 一 群3頭. 1%溶. 降 素 量40で あ り,ウ シ タ血 清 に た い. 反 応 し た.. ヒ ト胎 児 血 清 ア ル ブ ミン に よ る 沈 降 素 産 生 8,. 9お よ び10ヶ 月 混 合 胎 児 血 清 ア ル ブ ミ ン. 液 を も つ て ウサ ギ に5お. よ び10回 注 射 して 得. た 抗 血 清 に つ い て 沈 降 素 価,沈. 降素 量 お よび副反応. の 発 生 状 態 を 検 査 し た 成 績 は表3の す な わ ち,. 7,. 8,. ご と くで あ る.. 9お よ び10ヶ 月 混 合 胎 児 血 清. を もつ て した が成 績 は 簡 略 の た め類 似 成 績 を 示 す も. ア ル ブ ミ ン1%溶. の は その 代 表 的 な もの を もつ て表 示 説明 した.. 5回 注 射 で は ヒ ト血 清 に た い して は沈 降 素 価20,000 〜40,000,沈. 実 1. 7,. 験. 成. 績. 降 素 量20〜40で. あ り,胎 児 血 清 に た い. し て は沈 降 素 価8,000〜10,000,沈. 胎 児 血 清 に よ る沈 降 素産 生 8,. 液 を も つ て ウ サ ギ を 免 疫 す る と,. 降 素 量20で あ り,. ウ シ 血 清 に た い し て は 沈 降 素 価100〜500,ブ. 9お よび10ヶ 月 混 合 胎児 血清 を もつ て ウ. に た い して は 沈 降 素 価50〜500に. タ血 清. 反 応 した.10回. 注. サ ギ に5お よ び10回 注 射 した抗 血清 に つ いて ヒ ト血. 射 で ヒ ト血 清 に た い して は 沈 降 素 価20,000〜40,000,. 清,胎 児 血 清,ウ. 沈 降 素 量20〜40で. シ血 清 お よ び ブ タ血 清 にた い す る. あ り,胎. 児 血 清 に た い して は沈 降. 沈 降 素価,沈 降 素 量 お よび 副反 応 の 発 生 状 態 を 検査. 素 価8,000〜20,000,沈. した成 績 は表1の. ご と くで あ る.. 血 清 に た い し て は 沈 降 素 価1,000,ブ. 8,. し て は沈 降 素 価500に 反 応 し た.. す な わ ち, 7,. 9お よび10ヶ 月 混 合胎 児 血 清. 降 素 量20〜40で. あ り,ウ. シ. タ血 清 に た い. を もつ て ウサ ギ を 免疫 す ると, 5回 注 射 で は ヒ ト血 清 に た い して は 沈 降 素 価4,000〜8,000,沈. 40〜80で あ り,胎 児 血 清 に た い し て は 沈 降 素 価 4,000〜8,000,沈. 降 素 量40〜80で あ り,副 反応 は ウ. シ血 清 に た い し沈 降 素 価100〜1,000,ブ 降 素 価100〜1,000に. 反 応 した.10回. 血 清 に た い して は 沈 降 素 価20,000,沈. タ血 清 に沈 注射では ヒ ト 降 素 量80. 〜160で あ り,胎 児 血 清 に た い して は 沈 降 素 価20,000, 沈 降 素 量80〜160で. あ り,ウ シ血 清 に た い して は沈. 降 素 価1,000〜4,000,ブ. 小. 降素量. タ血 清 に 沈 降 素 価500〜. 2,000に 反 応 した.. 7,. 8,. 9お よ び10ヶ. 括 月 混 合 胎 児 血 清,混. 合胎児. 血 清 グ ロ ブ リン お よ び ア ル ブ ミ ン を 免 疫 抗 原 と して ウ サ ギ に5お. よ び10回 注 射 して 得 た 抗 血 清 に つ いて. 沈 降 素 価,沈. 降 素 量 お よ び非 特異 性 副反応 の産生状. 態 を 検 査 し た 成 績 を 小 括 す る と つ ぎ の ご と くで あ る. 1). 胎 児 血 清 を 抗 原 と して5回. 注 射 においてはい. ま だ 高 価 な 沈 降 素 は 産 生 され な い が,10回. 注 射によ. り ヒ ト血 清 に た い して 沈 降 素 価20,000の. 高 価 な抗 血. 2.. ヒ ト胎 児 血 清 グ ロブ リンに よ る沈降 素産 生. 清 が 得 ら れ,沈. ひ くい.ま. 7,. 8,. た ヒ ト血 清 な ら び に 胎 児 血 清 に た い す る反 応 強 度 は. 1%溶. 9お よ び10ヶ 月 混 合胎 児 血 清 グ ロ ブ リン. 液 を も つて ウサ ギ に5お よび10回 注 射 して 得. 降 素 量 はな お80〜160で. 幾 分 胎 児 血 清 に お い て 劣 弱 の ご と くで あつ た が,顕.

(3) Table. 1. Precipitin. Production. Immunized. with. FetalSerum.

(4) Table. 2. Precipitin. Production. Immunized. with. Fetal. Serum. Globulin.

(5) Table. 3. Precipitin. Production. Immunised. with. Fetal. Serum. Albumin.

(6) 2298. 三. 好. 義. 則 ・落. 著 な 差 異 はみ とめが た い.ま た ウ シお よび ブ タ血 清 にた いす る副 反 応 は一 般 に み とめ られ て い る ごと く, 注 射 回 数 の増 加 に と もな つて 増 強 の傾 向 が み とめ ら れ た. 2). 合. 義. 幸. いす る よ り も よわ い反 応 を示 した. 3). 胎 児 血 清 グ ロブ リンお よび アル ブ ミンの抗 原. 性 に つ いて は ほ とん ど優 劣 の差 はみ とめ られず,と くに ア ル ブ ミン分 劃 の抗 原 性 につ い て は グ ロブ リン. 胎 児 血 清 グ ロブ リンお よび ア ル ブ ミンを 抗 原. と した 場 合 に は ヒ ト血 清 に た い して す で に5回 注 射 にお い て 沈降 素価20,000〜40,000,沈. 降 素 量20〜40. 分 劃 の それ に くらべ て な ん ら遜 色 はみ とめ られな か つた. 4). 胎 児 血 清 グ ロブ リンお よび アル ブ ミンを抗 原. で あつ て,ま た10回 注 射 に お いて も沈 降 素 量 は20〜. と した 抗 血 清 につ い て 沈降 素 量 お よび副反 応 の発生. 40で 沈 降 素価 の たか い,沈 降 素 量 の ひ くい 抗 血 清が. 状 態 に つ いて み る と,抗 アル ブ ミン血 清の 沈降 素量. 得 られ た.ま た ヒ ト血 清 な らび に胎 児 血 清 に た いす. は抗 グロ ブ リン血 清 の それ に くらべ て ひ く く,ま た. る反 応強 度 は,胎 児血 清 に たい して は ヒ ト血 清 にた. 副反 応 も抗 ア ル ブ ミン血 清 に おい て軽 微 で あつ た.. 第 Ⅱ編. 胎 児 血 清 蛋 白 分劃 中 に含 有 す る特 異 蛋 白につ い て. 平 瀬1)は 抗 胎 児 血清 蛋 白 グ ロブ リンお よび アル ブ. 吸 収 原 と して は同 ヒ ト血 清 を 使 用 した.. ミン家 兎 免疫 血 清 を ヒ ト血 清 で吸 収 した結 果,両 抗. 実験方法. 血 清 と もに な お胎 児 血 清 に反 応 す る特 異 抗 体 の 残存. 吸 収 試 験 は抗 血清 の原 液 に適 当 量の 混 合 ヒ ト血 清. を み とめ,こ の こ とか ら該特 異 蛋 白部 分 は血 清 蛋 白. を くわえ て37℃,. 両 分 劃 中 に平 等 に 存 す る もの と思 考 した.著 者 らは. 置 し,さ らに 一夜 氷 室 に放 置 して の ち遠 心沈 澱 し,. そ の 後 該特 異 蛋 白 の 性状 に関 す る研 究 を企 図 したが,. そ の上 清 につ い て各 反 応 用抗 原 に た いす る沈 降 素価. これ に さ きだ ち該特 異 蛋 白が 蛋 白分 劃 の いず れ の部. を測 定 した.. 60分 間 とき ど き振 盪 しなが ら静. 分 に存 す るか に つ いて 追 試 研 究 した. 実 実 験 材 料 な ら びに 実 験 方 法. 7,. 8,. 験. 成. 績. 9お よび10ヶ 月 混 合胎児 血 清 グ ロブ リン. 実験材料. お よび ア ル ブ ミンを10回 注 射 して 得 た抗 血清 につ い. 実 験 材 料 はす べ て前 編 に お いて 作 製 した 胎児 血 清. て 吸 収 試験 を施 行 した成 績 はつ ぎ の ご と くで あ る.. グ ロ ブ リンお よび ア ル ブ ミ ンを10回 注 射 して得 た抗 血 清 を 使 用 し,反 応 用抗 原 と して は各 型 混 合 ヒ ト血 清 な らび に5〜10ヶ Table. 4. 月各 月 令別 胎 児 血 清 を 使 用 し,. Absorption. Examination. of Antiserum. 1.. 胎 児 血 清 グ ロ ブ リン10回 注 射 の吸 収 試験. 胎 児 血 清 グ ロ ブ リン10回 注 射抗 血清 を混 合 ヒ ト血 清 の適 当 量で 吸 収 した成 績 は表4の ごと くで あ る. (Group. of Ten. Times. Injection with Globulin).

(7) ヒ ト胎 児 血清 グ ロブ リン中 に含 有 す る特 異 蛋 白 に関 す る研 究'2299. す な わ ち,No.11お. 2.胎. よ び12と も に ヒ ト血 清 に た い. .す る反 応 は 消 失 し た が,5〜10ケ して沈 降 素 価160〜320を. 月胎児血清にたい. もつて 反 応す る残存 抗 体 を. 児 血清 アル ブ ミン10回 注 射抗 血 清 の吸 収 試. 験 胎見 卑清 アル ブ ミン10回 注 射 抗 血 清 を 混合 ヒ ト血 清 の適 鱗 量 で吸 収 した成績 は表5の. み とめ た.. ご と くで あ る.. Tsble5Abe。rptionEaa皿instionofAntiserum(Gr0upofTenTime81njectionwithAlbumin). す な わ ち,No.16お. よ び18と. す る反 応 は 消 失 し た が,ま. もに ヒ ト血 清 に た い. た5〜10ケ. 月胎児血清に. た い して も反 応 は み と め られ な か つ た.. 以上7,8,9お. につ いて は,免 疫 回 数 の 増 加 に つれ て 増 強 の傾 向 を み とめ て い る.ま た胎 児 血 清蛋 白分 劃 を 免疫 抗 原 と した 場 合 は胎 児 血 清 を 免疫 抗 原 と した 場合 に くらべ. よび10ケ 月 胎児 血清 グ ロ ブ リン. て 沈 降 素産 生 は よ り容易 で あ り,か つ 沈 降 素量 の ひ. およびアル ブ ミンを抗 原 と して10回 注 射 して 得 た抗. くい 抗血 清 が 得 られ た と発 表 し,胎 児 血 清 蛋 白 グ ロ. 血清 の吸収試 験 につ い てみ る と,抗 胎 児 血 清 グ ロ ブ. ブ リンお よび アル ブ ミンの抗 原 性 につ い て は,ほ と. リと血清 は各 例 と もに ヒ ト血 清 にた い す る反 応 は消. ん ど優 劣 の 差 はみ とめ られ ず,沈 降 素 量 お よ び副 反. 失す るが,な お胎 児血 清 に た い して 沈 降 素 価160〜. 応 を比 較 す ると胎 児 血 清 蛋 白 アル ブ ミ ンは沈 降 素 量. 320に 反 応 す る特異 抗 体 の 残存 をみ とめ る ことが で. は つね に ひ く く,副 反 応 も きわ めて 軽 微 で種 属 特 異. きた.こ れ に反 して抗 胎児 血 清 アル ブ ミ ン血 清 は各. 性 が たか い と報告 して い る.. 例 ともに ヒ ト血 清 にた いす る反 応 は消 失 し,ま た胎 児血清 にた い して も反 応 はみ とめ られ な か つた.こ. 著 者 らの追 試成 績 にお い て も胎 児 血 清 の 沈 降 素産. のことか ら胎児 血 清 中 に含 有 す る特 異 蛋 白 はア ル ブ. 生 は5回 注 射 で は ヒ ト血清 にた い して沈 降 素 価4,000 〜8 ,㎜,沈 降 素量40〜80で 高 価 な沈 降 素 血 清 は得. ミン分劃 中に は存 在せ ず,グ. が た く,10回 注 射 に お い て は じめて 沈 降 素価20,000,. ロブ リン分 劃 中 に 存 す. るもので あ るこ とが判 明 した .. 沈 降 素 量40〜160の 高 価 な抗 血 清 を得 るこ と が で き た.胎 児 血清 に た い し て は5回 注 射 で は沈 降 素 価. 総括 な らびに 考 按 胎児 血清,胎 児 血 清 グ ロブ リンお よび ア ル ブ ミン. 4,000〜8,000,沈. 降 素 量40〜80で あ り,10回 注 射 で. は沈 降素 価20,000,沈. 降 素量80〜160で,ヒ. ト血 清. を抗原 として ウサギ を 免 疫 した抗 血 清 に つ いて,そ. な らび に胎 児 血 清 に た い す る反 応 強度 は幾 分 胎 児 血. の沈降素産 生 お よび 非特 異 性 副 反 応 の 発生 状 態 を検. 清 に お いて 劣 弱 の ごと くで あ り,副 反 応 の発 生 につ. 査 した成績 を総 括 考 按 す る と つ ぎの ご と くで あ る.. いて も注 射 回 数 の増 加 に と もな つ て増 強 の傾 向 が み. 平瀬Dに よれば 胎 児血 清を 免 疫 抗 原 と した 場 合 は ヒト血清 に比 較 して 免疫 回 数 の す くな い場 合 に は沈. とめ られ,こ れ らの点 につ い て は平 瀬Dの 成 績 とま つ た く一 致 した 結 果 が得 られ た.. 降素の産生 はむ ず海 し く,10回 注 射 に よつ て は じめ. 胎 児 血 清 各 分 劃 に よ る沈 降 素産 生 状 態 に つい て も. て沈降素価10,000以 上 の 高 価 な免 疫 血 清 を 得 る こと. 胎 児 血 清 グ ロブ リン お よび ア ル ブ ミン と もに す で に. がで き',また沈 降素 量 の 産生 な らび に副 反 応 の 出現. 5回 注 射 に お いて ヒ ト血 清 に た い して 沈 降 素 価.

(8) 2300. 三. 好. 義. 則 ・落. 合. 義. 幸. 20,000〜40,000の 高 価 な抗 血 清 が 得 られ,胎 児 血 清. 初 生 児 な らび に幼 児 血清 中 に も含有 し,臍 帯 血清内. グ ロ ブ リンお よび アル ブ ミンの 各1%生. 理食塩水溶. に存 す る胎盤 抗 原 はそ の オ イ グ ロブ リン中 に含 有せ. 液 は そ の蛋 白含量 に お いて 胎 児 血 清 の それ よ りも は. られ,ア ノ レブ ミ ン中 に は存在 せ ず,胎 盤 抗 原 は血清. る か に稀 薄 で あ るに もかか わ らず,沈 降 素産 生 は は. グロ ブ リンに類 す る性 状 の化 学 的造 構 物な るべ しと. るか に容 易 で あつ た.ま た 各 分劃 の 免疫 原 性 に つ い. 発 表 して い るが,こ の 点 著者 の胎 児血 清中 に含有す. て は ほ と ん ど優 劣 の差 はみ とめ られず,と. くに 胎 児. 血 清 アル ブ ミン は グ ロ ブ リンに くらべ て な ん ら遜 色. る特 異 蛋 白 が アル ブ ミン中 に は存 在 せ ず,グ ロブ リ ン中 に含有 す る成 績 と も一致 す るもので あ る.. はみ とめ られ な か つ た.沈 降 素 量 に つ いて は抗 アル ー 結. ブ ミン血 清 で は抗 グ ロブ リン血 清 に くらべ て ひ く く, 1). ま た 副反 応 の 発現 も抗 アル ブ ミン血清 に お いて 軽 微. 論. ヒ ト胎 児 血 清 を もつて ウサ ギを 免疫 す ると10. で あ つ た.こ れ らの点 に つ いて もま た平 瀬 の成 績 と. 回注 射 に お い て は じめ て高 価 な沈 降素 血清 を得 る こ. 同 じ結 果 が得 られ た.. とが で き る. 2). 胎 児 血 清 蛋 白 分 劃 を免 疫 抗 原 と して ウサ ギ に10回 注 射 して 得 た 抗 血 清 の吸 収 試 験 の 成績 で は,平 瀬1) は抗 血清 の吸 収 試験 の結 果 な お 胎 児 血 清 に反 応 す る 特 異 抗体 の残 存 す る こ とを胎 児 血 清 蛋 白 グ ロ ブ リン. ヒ ト胎 児 血清 を グ ロブ リンお よび アル ブ ミン. に分 劃 して ウサ ギ を免 疫 す ると,胎 児 血清 に くらべ て沈 降 素 産生 は よ り容 易 で あ り,各 分 劃の抗 原性 に つ い て は顕 著 な差 異 は み とめが た く,胎 児 血清 アル. お よび アル ブ ミン両 分 劃 中 にみ とめ,こ の こ と か ら. ブ ミンの抗 原 性 は同 グ ロブ リンの それ に くらべ てな. 胎 児 血清 中 に 含有 す る特 異 蛋 白 は胎児 血 清 蛋 白 グ ロ. ん ら遜 色 はみ とめ られ な か つ た. 3). ブ リン お よび アル ブ ミン両 分 劃 中 に 平等 に存 在 す る と発 表 した が,著 者 らの研 究 に よれ ば 吸収 試 験 の結 果抗 グ ロ ブ リン血 清 中 に はな お5〜10ヶ. 月胎 児 血 清. は グ ロブ リンを 抗原 と した場 合 に くらべて 沈降素 量 はひ く く,副 反応 の 出現 もつ ねに 軽微 で あつ た. 4). に た い して沈 降 素価160〜320に 反 応 す る残存 抗 体 を み とめ たが,抗 ア ル ブ ミン血 清 中 に はま つ た く残 存. ヒ ト胎 児 血 清 アル ブ ミンを 抗原 と した場 合に. ヒ ト胎 児 血 清 中 に含 有 す る特異 蛋 白 は血清 グ. ロブ リン中 に存在 し,ア ル ブ ミン中 に は存 在 しな い.. 抗 体 を み とめ ず,こ の こと か ら胎 児 血 清 中 に含 有 す る特 異 蛋 白 は胎 児 血 清 グ ロブ リン中 に存 在 しア ル ブ. 稿 を 終 るに のぞ み,終 始 御 懇 篤 な る御指導 な らび. ミン 中に は存在 しな い と思 考 す る もの で あ る.小 口,. に 御 校 閲 を賜 つ た 恩師 三 上教 授 に衷 心 よ り深 く感謝. 徳 永5)の 研 究 に よ れば 胎 盤 細 胞 は特 殊 の化 学 的 造 構. いた し ます.. 物(小. 口,徳 永 の所 謂 胎 盤 抗 原)を 創造 し,該 物 質. は胎 盤 の みな らず胎 児(臍 帯)血 清,産 褥 婦 血 清,. 主 1). 平 瀬 純 之 助:. 2). 楠 元 博 文:. 3). 尾 辻 達 志,日 医 誌,. 鹿 大 医 誌,. 10(3),. 岡 山 医 誌, 法 医 誌, 202,昭33.. 9(1), 69(11), 10(3),. 会 に お い て発 表 した). 要. 143,昭32. 2931,昭32. 284,昭31.鹿. (本 論 文 の要 旨は 昭和33年 第42次 日本 法 医学会総. 大. 文. 献. 4). 鳥 丸 真 孝:. 岡 山 医 誌,. 5). 小 口:. 徳 永:. 2(3),. 207,昭2.. 69(12),. 臨 床 産 婦 人 科,. 3073,昭32 2(2),. 112,昭2.. ..

(9) ヒ ト胎 児 血清 グ ロブ リ ン中 に含 有 す る特 異 蛋 白 に 関す る研 究. The. Experimental. Study. in Human. of the Fetal. Specific. Serum. Protein. 2301. Contained. Globulin. By Yoshinori. MIYOSHI. Yoshiyuki. OCHIAI. Department of Legal medicine, Okayama University Medical School (Director: Y. MIKAMI) 1) When rabbits are immunized by human fetal serum, high titer precipitin reaction on human serum can be obtained by injecting ten times. 2) When rabbits are immunized by human fetal serum with Globulin and Albumin precipitin productions can be obtained easier than that of human fetal serum. As for each antigenity, the remarkable difference can not be seen and the antigenity of fetal serum Albumin is by no means inferior to that of Globulin. 3) In case of fetal serum Albumin as antigen, precipitin quantity is lower than that of Globulin, and appearance of reaction is less. 4) Specific protein contained in fetal serum, exists in serum Globulin, not in Albumin..

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