「感覚つくりの運動」を位置付けた単元計画例
茨城県教育庁学校教育部保健体育課 本書の使い方
感覚つくりの運動の手引
学校体育指導資料第46集
○動きの説明とイラストを見ながら,児童が楽しく活動できるようにしましょう。その際,安全への配慮 をきちんと行い,教師の言葉がけを参考に指導しましょう。
○それぞれの動きの隣に
○○○
という表示があります。○
はマット運動,○
は跳び箱運動,○
は鉄棒運動に主につながる動きとして,紹介しています。
○低学年では「器械・器具を使っての運動遊び」において,ねらいをもって運動を取り上げていきましょ う。中,高学年では,「器械運動」において,主運動の前に取り入れ,感覚つくりの運動や易しい場を通 じて,段階的に練習に取り組み,技を習得するために課題を解決する手立てとしましょう。
○動きに慣れてきたら,動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動を参考に,児童の活動の意欲 が持続するように,工夫をしていきましょう。
マ と て マ と て
低学年 マットを使った運動遊び
1 2 3 4 5 6
○約束づくり
・場の準備や片付 けの仕方
・安全の約束の確
○感覚つくりの運動認
・ウマ歩き
・ゆりかご
・背支持倒立
・かえるの足打ち など
○感覚つくりの運動
○できる動きを友達 と楽しむ場
○ローテーションし て取り組む
・感覚つくりの運動 を組み合わせた場
・いろいろな転が り方をする場
・川跳びの場
・壁登り逆立ちの場
・できる動きを友 達と楽しむ場
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを 身に付ける運動 遊びをローテー ションして取り組 む
○身に付けた動き を工夫して運動 遊びを楽しく行 う
低学年 鉄棒を使った運動遊び
1 2 3 4 5 6
○約束づくり
・鉄棒の握り方
・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
・両手でぶら下がっての振動
・肘を曲げての両手ぶら下がり
・足抜き回り
・膝を掛けてのこうもりの姿勢
・跳び上がり ・ツバメ
・ふとんほし ・前回り下り
○感覚つくりの運動
高い・中くらい・低い鉄棒を ローテーションして取り組む
○自分が取り組みたい鉄棒を 使った運動遊び
・今できる自分の動きを組み 合わせたり,繰り返したり, 友達と動きを合わせたりして 楽しむ
高い鉄棒
低い鉄棒 中くらいの鉄棒
低学年 跳び箱を使った運動遊び
中学年 器械運動における「感覚つくりの運動」の取扱い
1 2 3 4 5 6
1 2 3 4 5 6 7 8
○約束づくり
・場の準備や 片付けの仕
・安全の約束方
○感覚つくりの確認 の運動
オリエンテーション
○約束づくり
・場の準備や片付けの 仕方 ・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
○ 感 覚 つ く り の 運 動
○基本的な技の 習得
○基本的な技の習得
○発展技に取り組む
○技を繰り返したり組み合わせたりする
高学年 器械運動における「感覚つくりの運動」の取扱い
1 2 3 4 5 6 7 8
オリエンテーション
○約束づくり
・場の準備や片付けの 仕方 ・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
○ 感 覚 つ く り の 運 動
○発展技に取り組む
○更なる発展技に取り組む
○技を繰り返したり組み合わせたりする
○自己の能力に適した基本的な技に取り 組む
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを身に付 ける運動遊びをローテー ションして取り組む
・踏み越し跳び
・平均台を使っての両足 ジャンプ,両足着地
・支持でまたぎ乗り,ま たぎ下り
・支持で跳び乗り,跳び 下り
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを 身に付ける運動 遊びをローテー ションして取り組 む
○身に付けた動き を工夫して運動 遊びを楽しく行 う
低学年 固定施設を使った運動遊び
1 2 3 4
○約束づくり
・遊具の握り方
・安全の約束の確認
○固定施設を使った運動遊び
・ジャングルジム
登り下り,渡り歩き,逆さ姿勢 懸垂移行,渡り歩き・雲梯 登り下り,逆さ姿勢・登り棒
うんてい
○約束づくり
・遊具の握り方
・安全の約束の確認
○固定施設を使った運動遊び 登り下り,懸垂移行・肋木
渡り歩き,跳び下り・平均台
ろくぼく
器械・器具を使っての運動遊び
器械運動
「感覚つくりの運動」を位置付けた単元計画例
茨城県教育庁学校教育部保健体育課 本書の使い方
感覚つくりの運動の手引
学校体育指導資料第46集
○動きの説明とイラストを見ながら,児童が楽しく活動できるようにしましょう。その際,安全への配慮 をきちんと行い,教師の言葉がけを参考に指導しましょう。
○それぞれの動きの隣に
○○○
という表示があります。○
はマット運動,○
は跳び箱運動,○
は鉄棒運動に主につながる動きとして,紹介しています。
○低学年では「器械・器具を使っての運動遊び」において,ねらいをもって運動を取り上げていきましょ う。中,高学年では,「器械運動」において,主運動の前に取り入れ,感覚つくりの運動や易しい場を通 じて,段階的に練習に取り組み,技を習得するために課題を解決する手立てとしましょう。
○動きに慣れてきたら,動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動を参考に,児童の活動の意欲 が持続するように,工夫をしていきましょう。
マ と て マ と て
低学年 マットを使った運動遊び
1 2 3 4 5 6
○約束づくり
・場の準備や片付 けの仕方
・安全の約束の確
○感覚つくりの運動認
・ウマ歩き
・ゆりかご
・背支持倒立
・かえるの足打ち など
○感覚つくりの運動
○できる動きを友達 と楽しむ場
○ローテーションし て取り組む
・感覚つくりの運動 を組み合わせた場
・いろいろな転が り方をする場
・川跳びの場
・壁登り逆立ちの場
・できる動きを友 達と楽しむ場
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを 身に付ける運動 遊びをローテー ションして取り組 む
○身に付けた動き を工夫して運動 遊びを楽しく行 う
低学年 鉄棒を使った運動遊び
1 2 3 4 5 6
○約束づくり
・鉄棒の握り方
・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
・両手でぶら下がっての振動
・肘を曲げての両手ぶら下がり
・足抜き回り
・膝を掛けてのこうもりの姿勢
・跳び上がり ・ツバメ
・ふとんほし ・前回り下り
○感覚つくりの運動
高い・中くらい・低い鉄棒を ローテーションして取り組む
○自分が取り組みたい鉄棒を 使った運動遊び
・今できる自分の動きを組み 合わせたり,繰り返したり,
友達と動きを合わせたりして 楽しむ
高い鉄棒
低い鉄棒 中くらいの鉄棒
低学年 跳び箱を使った運動遊び
中学年 器械運動における「感覚つくりの運動」の取扱い
1 2 3 4 5 6
1 2 3 4 5 6 7 8
○約束づくり
・場の準備や 片付けの仕
・安全の約束方
○感覚つくりの確認 の運動
オリエンテーション
○約束づくり
・場の準備や片付けの 仕方 ・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
○ 感 覚 つ く り の 運 動
○基本的な技の 習得
○基本的な技の習得
○発展技に取り組む
○技を繰り返したり組み合わせたりする
高学年 器械運動における「感覚つくりの運動」の取扱い
1 2 3 4 5 6 7 8
オリエンテーション
○約束づくり
・場の準備や片付けの 仕方 ・安全の約束の確認
○感覚つくりの運動
○ 感 覚 つ く り の 運 動
○発展技に取り組む
○更なる発展技に取り組む
○技を繰り返したり組み合わせたりする
○自己の能力に適した基本的な技に取り 組む
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを身に付 ける運動遊びをローテー ションして取り組む
・踏み越し跳び
・平均台を使っての両足 ジャンプ,両足着地
・支持でまたぎ乗り,ま たぎ下り
・支持で跳び乗り,跳び 下り
○感覚つくりの運動
○基本的な動きを 身に付ける運動 遊びをローテー ションして取り組 む
○身に付けた動き を工夫して運動 遊びを楽しく行 う
低学年 固定施設を使った運動遊び
1 2 3 4
○約束づくり
・遊具の握り方
・安全の約束の確認
○固定施設を使った運動遊び
・ジャングルジム
登り下り,渡り歩き,逆さ姿勢 懸垂移行,渡り歩き・雲梯 登り下り,逆さ姿勢・登り棒
うんてい
○約束づくり
・遊具の握り方
・安全の約束の確認
○固定施設を使った運動遊び 登り下り,懸垂移行・肋木
渡り歩き,跳び下り・平均台
ろくぼく
器械・器具を使っての運動遊び
器械運動
「器械・器具を使った運動遊び」 「器械運動」についてのQ&A
単元の1時間目に,時間はかかってしまっても,活動の場をみんなで協力して準備してみるとよいでしょう。まず は,児童がどの場所に何を運ぶのか,理解させることが大切です。その上で,次の時間に誰(どのグループ)が何を準 備し後片付けを行うのか,役割分担を決めましょう。また,次の時間に準備の場所が分からなくなってしまうことも あるので,準備した用具の位置がわかるように,床にビニルテープなどで目印をしておくことも1つの方法です。
1.器械・器具を使った運動遊びや器械運動では,準備や片付けにとても時間がかかります。特 に低学年では,用具の出し入れがとても大変です。どうしたら時間がかからず準備ができる でしょうか?
跳び箱やマットを使わなくても,感覚を身に付けることができる運動がないか考えてみましょう。例えば, 「踏み 切りを強く」ということを学ばせるために,ステージを跳び箱に見立てて,ロイター板を利用して跳び上がること も考えられます。また,腕支持での体重移動を,平均台を利用して行うことも考えられます。そういった「感覚つく りの運動」と跳び箱やマットを使っての運動を組み合わせることも有効でしょう。また,友達同士で,技のできばえ を見合い,教え合う活動を行うなど,活動と観察を効果的に取り入れていくことで,効率よい学習につなげること も考えられます。
2.跳び箱やマットなどの用具が足りなくて,十分な活動ができないのですがどうしたらよいで しょうか?
児童は,初めて行うことに恐怖心を感じたり,一度失敗した経験から次に取り組めなかったりすることがありま す。安全で,安心だという感覚を一度味わわせた上で行わせることも必要だと考えられます。例えば,着地や回転 する場所の柔らかいマットに跳びおりたり寝転んだりするなど,技や運動の終末局面から行うことも考えられま す。自分の体がどうなっているのかわからなくて怖がる児童もいますので,最後が安心で安全ということを体感さ せることも恐怖心を取り除く1つの方法です。
6.恐怖心があって,なかなか運動や技に取り組めない児童がいます。どのように取り組ませた らよいでしょうか?
1年生で,開脚跳びができるのは,とても素晴らしいことですが,低学年ではきちんとした技の形や高さを求め ることを追求することがねらいではありません。学習指導要領解説の例示には,踏み越し跳び,支持でまたぎ乗 り・またぎ下り,支持で跳び乗り・跳び下り,馬跳び,タイヤ跳びが示されています。開脚跳びは,中学年の基本的な
切り返し系の技として例示されています。低学年では,技の完成や跳び箱の高さにこだわらず,跳ぶ,下りる,また ぎ乗る,支えるといった楽しい運動遊びを行いましょう。
8.1年生の跳び箱で,3段の開脚跳びができない児童がいて困っています。どのように指導し たらよいでしょうか?
これまで,支える,締めるといった動きをあまり経験してこなかったことが考えられます。 「感覚つくりの運動」を 導入で取り入れ,単元を通して継続的に行うことが必要でしょう。その中で,自分の体を支えることができたり,
姿勢を保持したりすることができるようになったら,児童の伸びを認めて声をかけてあげましょう。
3.自分の体を支えたり,体を締めて姿勢を保ったりすることが苦手な児童が多いのですが,ど のような指導をしたらよいでしょうか?
1時間ごとに,共通での学習課題を設定し,活動する場や児童が取り組んでいる技があまり広がり過ぎないよ うにすることも1つの方法です。共通の学習課題では,ペアやグループで補助をし合ったり教え合ったりすること ができます。その中で,教師が努力を要する児童に意図的にかかわり指導にあたることが考えられます。また,1単 位時間の後半や単元の後半では,発展的な技へ挑戦したり,ペアやグループで動きを合わせたりする活動を取り 入れることも1つの方法だと考えられます。
4.個人差が大きくて,どのように指導したらよいか困ります。どのように授業を行ったらよい でしょうか?
動きのよい児童や,もう少しでできそうな児童を取り上げて,手本として行わせながらこつやポイントを伝える ことが考えられます。その際,教師から伝えることや発問して児童から引き出すことを整理しておくとよいでしょ う。児童からこつやポイントを引き出す際には,手本の児童のどこを観たらよいか,観る視点を与えることも大切 です。また,児童の活動を止めないで,各個人,ペア,グループの活動を見て回る中で,よい動きを取り上げたり,矯 正するポイントを伝えたりすることも必要です。その際,オノマトペを活用して,踏み切りのリズムや起き上がる際 のタイミングを,音と呼応させるような手だても考えられます。 (※オノマトペ・・・擬声語,擬態語のこと)
また,タブレット等のICT機器が用意できる場合は,動きを撮影して,それを見ながら,こつやポイントについ て,共有するのも一つの方法でしょう。
5.技のこつやポイントについて,どのように児童に伝えたらよいでしょうか?
器械運動に必要な感覚は,腕で身体を支える感覚,逆さになる感覚,回転する感覚などです。このパンフレット にもあるように,そういった感覚を身に付ける運動を取り入れていきましょう。低学年では,そういった「感覚つく りの運動」が主運動になることも考えられますので,十分に支える,逆さになる,回転するといった感覚を体感さ せることが重要です。それを土台として,中学年,高学年では,単元に横断的に「感覚つくりの運動」を位置づけ,短 い時間でも継続して取り組んでいった方がよいでしょう。
7.器械運動の前にどのような「感覚つくりの運動」を行えばよいでしょうか?
【引用・参考文献】
「小学校学習指導要領解説体育編」平成20年8月 文部科学省 東洋館出版社
「学校体育実技指導資料 第10集 器械運動指導の手引」平成27年3月 文部科学省 東洋館出版社
「まるわかりハンドブック」平成23年7月 文部科学省
【学校体育推進委員会「感覚つくりの運動」パンフレット作成委員】
岡出 美則 筑波大学体育系教授 吉野 聡 茨城大学教育学部准教授 三田部 勇 筑波大学体育系准教授 池野 雪巌 鉾田市立鉾田北小学校 栁生 悦子 ひたちなか市立佐野小学校 三浦可奈子 水戸市立大場小学校
【 イラスト 】 冨士オフセット印刷㈱
【編集・発刊】 茨城県教育庁学校教育部保健体育課
「器械・器具を使った運動遊び」 「器械運動」についてのQ&A
単元の1時間目に,時間はかかってしまっても,活動の場をみんなで協力して準備してみるとよいでしょう。まず は,児童がどの場所に何を運ぶのか,理解させることが大切です。その上で,次の時間に誰(どのグループ)が何を準 備し後片付けを行うのか,役割分担を決めましょう。また,次の時間に準備の場所が分からなくなってしまうことも あるので,準備した用具の位置がわかるように,床にビニルテープなどで目印をしておくことも1つの方法です。
1.器械・器具を使った運動遊びや器械運動では,準備や片付けにとても時間がかかります。特 に低学年では,用具の出し入れがとても大変です。どうしたら時間がかからず準備ができる でしょうか?
跳び箱やマットを使わなくても,感覚を身に付けることができる運動がないか考えてみましょう。例えば, 「踏み 切りを強く」ということを学ばせるために,ステージを跳び箱に見立てて,ロイター板を利用して跳び上がること も考えられます。また,腕支持での体重移動を,平均台を利用して行うことも考えられます。そういった「感覚つく りの運動」と跳び箱やマットを使っての運動を組み合わせることも有効でしょう。また,友達同士で,技のできばえ を見合い,教え合う活動を行うなど,活動と観察を効果的に取り入れていくことで,効率よい学習につなげること も考えられます。
2.跳び箱やマットなどの用具が足りなくて,十分な活動ができないのですがどうしたらよいで しょうか?
児童は,初めて行うことに恐怖心を感じたり,一度失敗した経験から次に取り組めなかったりすることがありま す。安全で,安心だという感覚を一度味わわせた上で行わせることも必要だと考えられます。例えば,着地や回転 する場所の柔らかいマットに跳びおりたり寝転んだりするなど,技や運動の終末局面から行うことも考えられま す。自分の体がどうなっているのかわからなくて怖がる児童もいますので,最後が安心で安全ということを体感さ せることも恐怖心を取り除く1つの方法です。
6.恐怖心があって,なかなか運動や技に取り組めない児童がいます。どのように取り組ませた らよいでしょうか?
1年生で,開脚跳びができるのは,とても素晴らしいことですが,低学年ではきちんとした技の形や高さを求め ることを追求することがねらいではありません。学習指導要領解説の例示には,踏み越し跳び,支持でまたぎ乗 り・またぎ下り,支持で跳び乗り・跳び下り,馬跳び,タイヤ跳びが示されています。開脚跳びは,中学年の基本的な
切り返し系の技として例示されています。低学年では,技の完成や跳び箱の高さにこだわらず,跳ぶ,下りる,また ぎ乗る,支えるといった楽しい運動遊びを行いましょう。
8.1年生の跳び箱で,3段の開脚跳びができない児童がいて困っています。どのように指導し たらよいでしょうか?
これまで,支える,締めるといった動きをあまり経験してこなかったことが考えられます。 「感覚つくりの運動」を 導入で取り入れ,単元を通して継続的に行うことが必要でしょう。その中で,自分の体を支えることができたり,
姿勢を保持したりすることができるようになったら,児童の伸びを認めて声をかけてあげましょう。
3.自分の体を支えたり,体を締めて姿勢を保ったりすることが苦手な児童が多いのですが,ど のような指導をしたらよいでしょうか?
1時間ごとに,共通での学習課題を設定し,活動する場や児童が取り組んでいる技があまり広がり過ぎないよ うにすることも1つの方法です。共通の学習課題では,ペアやグループで補助をし合ったり教え合ったりすること ができます。その中で,教師が努力を要する児童に意図的にかかわり指導にあたることが考えられます。また,1単 位時間の後半や単元の後半では,発展的な技へ挑戦したり,ペアやグループで動きを合わせたりする活動を取り 入れることも1つの方法だと考えられます。
4.個人差が大きくて,どのように指導したらよいか困ります。どのように授業を行ったらよい でしょうか?
動きのよい児童や,もう少しでできそうな児童を取り上げて,手本として行わせながらこつやポイントを伝える ことが考えられます。その際,教師から伝えることや発問して児童から引き出すことを整理しておくとよいでしょ う。児童からこつやポイントを引き出す際には,手本の児童のどこを観たらよいか,観る視点を与えることも大切 です。また,児童の活動を止めないで,各個人,ペア,グループの活動を見て回る中で,よい動きを取り上げたり,矯 正するポイントを伝えたりすることも必要です。その際,オノマトペを活用して,踏み切りのリズムや起き上がる際 のタイミングを,音と呼応させるような手だても考えられます。 (※オノマトペ・・・擬声語,擬態語のこと)
また,タブレット等のICT機器が用意できる場合は,動きを撮影して,それを見ながら,こつやポイントについ て,共有するのも一つの方法でしょう。
5.技のこつやポイントについて,どのように児童に伝えたらよいでしょうか?
器械運動に必要な感覚は,腕で身体を支える感覚,逆さになる感覚,回転する感覚などです。このパンフレット にもあるように,そういった感覚を身に付ける運動を取り入れていきましょう。低学年では,そういった「感覚つく りの運動」が主運動になることも考えられますので,十分に支える,逆さになる,回転するといった感覚を体感さ せることが重要です。それを土台として,中学年,高学年では,単元に横断的に「感覚つくりの運動」を位置づけ,短 い時間でも継続して取り組んでいった方がよいでしょう。
7.器械運動の前にどのような「感覚つくりの運動」を行えばよいでしょうか?
【引用・参考文献】
「小学校学習指導要領解説体育編」平成20年8月 文部科学省 東洋館出版社
「学校体育実技指導資料 第10集 器械運動指導の手引」平成27年3月 文部科学省 東洋館出版社
「まるわかりハンドブック」平成23年7月 文部科学省
【学校体育推進委員会「感覚つくりの運動」パンフレット作成委員】
岡出 美則 筑波大学体育系教授 吉野 聡 茨城大学教育学部准教授 三田部 勇 筑波大学体育系准教授 池野 雪巌 鉾田市立鉾田北小学校 栁生 悦子 ひたちなか市立佐野小学校 三浦可奈子 水戸市立大場小学校
【 イラスト 】 冨士オフセット印刷㈱
【編集・発刊】 茨城県教育庁学校教育部保健体育課
器械運動系領域の指導内容
マット運動系 技の系統性
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ マットを使った運動遊び・マット運動・固定施設を使った運動遊び 基本的な回転技の例示基本的な倒立技の例示 回転技の例示倒立技の例示技の組み合わせ方
例 示
・前転
・後転
・安定した前転
・大きな前転
・開脚前転
・安定した後転
・開脚後転
・安定した壁倒立
・補助倒立
・頭倒立・ブリッジ
・安定した腕立て横跳び越し
・側方倒立回転
【更なる発展技】
・倒立前転
・跳び前転
・伸膝後転
【更なる発展技】
・倒立 ・倒立ブリッジ
・ロンダート
【発展技】
・大きな前転
・開脚前転
・開脚後転
・壁倒立
・腕立て横跳び越し
【発展技】
・補助倒立
・頭倒立
・ブリッジ
・側方倒立回転
1・2年 3・4年 5・6年
上に示した技やすでにで きる技を選び,それらに バランスやジャンプなど を組み合わせること
跳び箱運動系 技の系統性
「感覚つくりの運動」についての考え方
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ 跳び箱を使った運動遊び・固定施設を使った運動遊び 基本的な切り返し系の技の例示基本的な回転系の技の例示 切り返し系の技の例示回転系の技の例示
例 示
・開脚跳び
・安定した開脚跳び
・大きな開脚跳び
・かかえ込み跳び
・安定した台上前転
・大きな台上前転
【更なる発展技】
・首はね跳び
・頭はね跳び
【発展技】
・大きな開脚跳び
・かかえ込み跳び
・台上前転
【発展技】
・大きな台上前転
1・2年 3・4年 5・6年
鉄棒運動系 技の系統性
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ 鉄棒を使った運動遊び・固定施設を使った運動遊び・鉄棒運動 基本的な上がり技の例示基本的な下り技の例示基本的な支持回転技の例示 上がり技の例示支持回転技の例示下り技の例示技の組み合わせ方
例 示
・膝掛け振り上がり
・補助逆上がり
・安定した膝掛け振り上がり
・膝掛け上がり
・安定した補助逆上がり
・逆上がり
・安定したかかえ込み回り
・前方支持回転
・後方支持回転
・安定した後方片膝掛け回転
・前方片膝掛け回転
【更なる発展技】
・もも掛け上がり
・安定した前回り下り
・安定した転向前下り
・片足踏み越し下り
・安定した両膝掛け倒立下り
・両膝掛け振動下り
【発展技】
・膝掛け上がり
・逆上がり
・かかえこみ回り
・後方片膝かけ回転
【発展技】
・前方支持回転
・後方支持回転
・前方片膝かけ回転
・前回り下り
・転向前下り
・両膝掛け倒立下り
【発展技】
・片足踏み越し下り
・両膝掛け振動下り
1・2年 3・4年 5・6年
上に示した技の上がり技,
支持回転,下り技やすで にできている技を選んで 組み合わせること
は,基本的な技を示しています。第3・4学年の「基本的な○○技」とは,類似する技のグループの中 で,最も易しい技でありながら,グループの技に共通する技術的課題をもっている技でもあります。このこと を踏まえて,第5・6学年の技の習得につながるよう,当該学年できちんと身に付けることができるよう指 導しましょう。
○「感覚つくりの運動」は,基礎的・基本的な動きの感覚を身に付けるために有効な運動であり,授業のはじめに 取り入れることが大切です。
○低学年の場合は,器械・器具を使っての運動遊びになりますので,主運動そのものが「感覚つくりの運動」にな ることも考えられます。
○「感覚つくりの運動」は,単に準備運動にあてるだけではありません。 「感覚つくりの運動」が,それぞれの技に関 連した動きにつながるので,児童の課題解決の手段にもなります。児童の実態をよく把握しながら,意図的に活 動に取り入れていくとよいでしょう。
○毎時間,すべての「感覚つくりの運動」を行うのでなく,主運動に関連した「感覚つくりの運動」を重点的に扱い,
児童の技の習得につながるような取り組み方を工夫しましょう。
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【マットを使った運動遊び】
・ゆりかご
・前転がり
・後ろ転がり
・丸太転がり
・背支持倒立(首倒立)
・かえるの足打ち
・壁登り逆立ち
・支持での川跳び
うん てい
ろく ぼく
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【鉄棒を使った運動遊び】
・跳び上がりや跳び下り
・ぶら下がり
・易しい回転
うん てい
ろく ぼく
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【跳び箱を使った運動遊び】
・踏み越し跳び
・支持でまたぎ乗り・またぎ下り
・支持で跳び乗り・跳び下り
・馬跳び
・タイヤ跳び
うん てい
ろく ぼく
器械運動系領域の指導内容
マット運動系 技の系統性
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ マットを使った運動遊び・マット運動・固定施設を使った運動遊び 基本的な回転技の例示基本的な倒立技の例示 回転技の例示倒立技の例示技の組み合わせ方
例 示
・前転
・後転
・安定した前転
・大きな前転
・開脚前転
・安定した後転
・開脚後転
・安定した壁倒立
・補助倒立
・頭倒立・ブリッジ
・安定した腕立て横跳び越し
・側方倒立回転
【更なる発展技】
・倒立前転
・跳び前転
・伸膝後転
【更なる発展技】
・倒立 ・倒立ブリッジ
・ロンダート
【発展技】
・大きな前転
・開脚前転
・開脚後転
・壁倒立
・腕立て横跳び越し
【発展技】
・補助倒立
・頭倒立
・ブリッジ
・側方倒立回転
1・2年 3・4年 5・6年
上に示した技やすでにで きる技を選び,それらに バランスやジャンプなど を組み合わせること
跳び箱運動系 技の系統性
「感覚つくりの運動」についての考え方
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ 跳び箱を使った運動遊び・固定施設を使った運動遊び 基本的な切り返し系の技の例示基本的な回転系の技の例示 切り返し系の技の例示回転系の技の例示
例 示
・開脚跳び
・安定した開脚跳び
・大きな開脚跳び
・かかえ込み跳び
・安定した台上前転
・大きな台上前転
【更なる発展技】
・首はね跳び
・頭はね跳び
【発展技】
・大きな開脚跳び
・かかえ込み跳び
・台上前転
【発展技】
・大きな台上前転
1・2年 3・4年 5・6年
鉄棒運動系 技の系統性
器械・器具を使っての運動遊び︵1・2年︶ 器械運動︵3〜6年︶ 鉄棒を使った運動遊び・固定施設を使った運動遊び・鉄棒運動 基本的な上がり技の例示基本的な下り技の例示基本的な支持回転技の例示 上がり技の例示支持回転技の例示下り技の例示技の組み合わせ方
例 示
・膝掛け振り上がり
・補助逆上がり
・安定した膝掛け振り上がり
・膝掛け上がり
・安定した補助逆上がり
・逆上がり
・安定したかかえ込み回り
・前方支持回転
・後方支持回転
・安定した後方片膝掛け回転
・前方片膝掛け回転
【更なる発展技】
・もも掛け上がり
・安定した前回り下り
・安定した転向前下り
・片足踏み越し下り
・安定した両膝掛け倒立下り
・両膝掛け振動下り
【発展技】
・膝掛け上がり
・逆上がり
・かかえこみ回り
・後方片膝かけ回転
【発展技】
・前方支持回転
・後方支持回転
・前方片膝かけ回転
・前回り下り
・転向前下り
・両膝掛け倒立下り
【発展技】
・片足踏み越し下り
・両膝掛け振動下り
1・2年 3・4年 5・6年
上に示した技の上がり技,
支持回転,下り技やすで にできている技を選んで 組み合わせること
は,基本的な技を示しています。第3・4学年の「基本的な○○技」とは,類似する技のグループの中 で,最も易しい技でありながら,グループの技に共通する技術的課題をもっている技でもあります。このこと を踏まえて,第5・6学年の技の習得につながるよう,当該学年できちんと身に付けることができるよう指 導しましょう。
○「感覚つくりの運動」は,基礎的・基本的な動きの感覚を身に付けるために有効な運動であり,授業のはじめに 取り入れることが大切です。
○低学年の場合は,器械・器具を使っての運動遊びになりますので,主運動そのものが「感覚つくりの運動」にな ることも考えられます。
○「感覚つくりの運動」は,単に準備運動にあてるだけではありません。 「感覚つくりの運動」が,それぞれの技に関 連した動きにつながるので,児童の課題解決の手段にもなります。児童の実態をよく把握しながら,意図的に活 動に取り入れていくとよいでしょう。
○毎時間,すべての「感覚つくりの運動」を行うのでなく,主運動に関連した「感覚つくりの運動」を重点的に扱い,
児童の技の習得につながるような取り組み方を工夫しましょう。
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【マットを使った運動遊び】
・ゆりかご
・前転がり
・後ろ転がり
・丸太転がり
・背支持倒立(首倒立)
・かえるの足打ち
・壁登り逆立ち
・支持での川跳び
うん てい
ろく ぼく
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【鉄棒を使った運動遊び】
・跳び上がりや跳び下り
・ぶら下がり
・易しい回転
うん てい
ろく ぼく
【固定施設を使った運動遊び】
・ジャングルジムを使った運動遊び
・雲梯を使った運動遊び
・登り棒を使った運動遊び
・肋木を使った運動遊び
・平均台を使った運動遊び
【跳び箱を使った運動遊び】
・踏み越し跳び
・支持でまたぎ乗り・またぎ下り
・支持で跳び乗り・跳び下り
・馬跳び
・タイヤ跳び
うん てい
ろく ぼく
1 1 1
3 ころころ
マット
ともだちマット 川とびマット
火
ワニ バナナ
さか立ちマット
ステージ
1 2 3 4
5
1
2 3 1
2 3 4 5 1
2 3 4 5 1
各内容における指導上の留意点
器械運動で必要となる動きや感覚の多くは,固定施設を使った運動遊びの中で 培われます。固定施設の中には,ジャングルジムのように,鉄棒より太さが細い遊具 もあり,児童にとって掴みやすいため,これを生かして握り方をしっかりと指導して おきます。また, 「濡れた遊具では遊ばない。」 「跳び下りるときは両足で着地する。」
「ブランコは一人で使用する。漕いでいるそばで遊ばない。」 「滑り台は下から登ら ない。」等の約束事を徹底しましょう。
マットを置いたら,持ち手(みみ)をしまい,マット上に危険がないかを確認しましょう。
学習が終わった後の片付けでも,持ち方は同じです。準備の時と反対からの一方通行にして,マットの角を合わ せて重ねるようにしましょう。
誰が何をどこに準備するのかを図などを使って示し,スムーズに場の設定が行えるように工夫するとよいで しょう。 (何色かのビニルテープを使い,体育館に目印として貼っておくと効果的です。)
〈固定施設を使った運動遊び〉
多様な技を習得する際の基礎となる,腹を掛けてのぶら下がり(ふと ん干し)や,膝掛け振り上がりなどの技を経験させることが重要です。
支持回転技での腹部の苦痛や膝裏の擦過傷など,児童の意欲低下につながる痛みは できるだけ軽減させ,傷害の危険を避けながら,楽しく学習できるようにしましょう。
〈鉄棒を使った運動遊び・鉄棒運動〉
小学校では,跳び箱での傷害発生件数が多くなってきています。この事 実を踏まえて,①マット運動で回転感覚を高めておくことや馬跳びやうさ ぎ跳び等の切り返し技に類似した運動を十分に指導しておくこと,②安全 な場づくりをすること,③決して無理をさせないこと,④授業で取り上げ る技の順番に配慮することに気を付けて,指導するようにしましょう。
〈跳び箱を使った運動遊び・跳び箱運動〉
マット運動で多様な転がり方を身に付けることは,それだけ安全に身 体操作ができることにつながります。小学校低学年のときから,マットを 使って多様な方向に転がったり,腕で支えて移動したりするなどの運動 遊びを十分に取り上げ,転がる感覚をしっかりと身に付けましょう。
〈マットを使った運動遊び・マット運動〉
●低学年 場の設定例 ●中・高学年 場の設定例
用具の準備や片付け(体育館フロアのすみに置く場合), 場の工夫
用具の準備や片付け, 場の工夫
用具の準備や片付け, 場の工夫
壁から30㎝程離して置くとよい 2人もしくは4人で1枚を 持つようにする
一方通行にして運ぶように すると安全にスムーズに運べる
自分の課題に合った練習方法や練習の場を選ぶなど,活動を工夫できる ように,運動の場を複数設けたり,補助具を工夫したりしましょう。
緩衝材 鉄棒の下のマット
腕に
膝に
膝のサポーター
いいよ はい
回転しやすくする ための用具の工夫
ゆうぐ、てつぼうの にぎりかた
やくそく やくそく
もみじのて タオルなど
キャスター付きの板が ない場合,1段目は2人 で運ぶ。その際,裏返し にして安定した状態で 運ぶようにするとよい。
キャスター 付きの板の 上に跳び箱 をのせると, 設置位置ま
でスムーズに運べる。また,学習後も その上に跳び箱を戻し,運ぶことがで きる。
跳び箱は1台ずつ離しておいておくと 運びやすくなるのでよい。番号も見え るように置く。
跳び箱の上に滑 らないテープ等 でラインを引い ておくと,着手の 目標となり,学習 の助けとなる。
滑り止めマットを跳び箱 とマットの両方に重なる ように置くことで,さらに マットがずれにくくなる。 マットは横切りません!
マットがずれたら直して ください。
マットは一人ではなく,友 達と協力して運んでくだ さい。
自分の体に合った鉄 棒の高さは,おへそ から胸の間が目安に なります。
よじのぼり逆立ちで横移動 をする
(できない児童は跳び箱に足 をかけての横移動をする)
跳び箱に手を着く
→マットの上に手を着く
→箱をよけて川跳び
(できるようになった児童は,腕立 て横跳び越しに発展する)
二人や四人でタイミング を合わせたり,二人で転 がってのじゃんけんをした りして楽しむ
坂道→ゴムひもくぐり →ワニの箱越え →細道マット がある場で,いろいろな 転がり方をして楽しむ
放射線状にマットを並べることにより,教師の側に向 かって活動するため,全体の動きが把握しやすくなり ます。また,児童相互のよい動きの発見にもなります。
縦横がそろっていることで,準備がしやすく,安全も 確保されやすくなります。どのマットにも教師が移動 しやすくなります。
4つのコースを楽しむ場の例です。
4つのグループに分かれて,時間でローテーションして取り組むため,低学年 でも学習への意欲が長続きしやすくなります。
それ以外の段は,2人 でまとめて運ぶよう にするとよい。
とびおりるとき は りょ う 足 で ちゃくちしよう。
1 1 1
3 ころころ
マット
ともだちマット 川とびマット
火
ワニ バナナ
さか立ちマット
ステージ
1 2 3 4
5
1
2 3 1
2 3 4 5 1
2 3 4 5 1
各内容における指導上の留意点
器械運動で必要となる動きや感覚の多くは,固定施設を使った運動遊びの中で 培われます。固定施設の中には,ジャングルジムのように,鉄棒より太さが細い遊具 もあり,児童にとって掴みやすいため,これを生かして握り方をしっかりと指導して おきます。また, 「濡れた遊具では遊ばない。」 「跳び下りるときは両足で着地する。」
「ブランコは一人で使用する。漕いでいるそばで遊ばない。」 「滑り台は下から登ら ない。」等の約束事を徹底しましょう。
マットを置いたら,持ち手(みみ)をしまい,マット上に危険がないかを確認しましょう。
学習が終わった後の片付けでも,持ち方は同じです。準備の時と反対からの一方通行にして,マットの角を合わ せて重ねるようにしましょう。
誰が何をどこに準備するのかを図などを使って示し,スムーズに場の設定が行えるように工夫するとよいで しょう。 (何色かのビニルテープを使い,体育館に目印として貼っておくと効果的です。)
〈固定施設を使った運動遊び〉
多様な技を習得する際の基礎となる,腹を掛けてのぶら下がり(ふと ん干し)や,膝掛け振り上がりなどの技を経験させることが重要です。
支持回転技での腹部の苦痛や膝裏の擦過傷など,児童の意欲低下につながる痛みは できるだけ軽減させ,傷害の危険を避けながら,楽しく学習できるようにしましょう。
〈鉄棒を使った運動遊び・鉄棒運動〉
小学校では,跳び箱での傷害発生件数が多くなってきています。この事 実を踏まえて,①マット運動で回転感覚を高めておくことや馬跳びやうさ ぎ跳び等の切り返し技に類似した運動を十分に指導しておくこと,②安全 な場づくりをすること,③決して無理をさせないこと,④授業で取り上げ る技の順番に配慮することに気を付けて,指導するようにしましょう。
〈跳び箱を使った運動遊び・跳び箱運動〉
マット運動で多様な転がり方を身に付けることは,それだけ安全に身 体操作ができることにつながります。小学校低学年のときから,マットを 使って多様な方向に転がったり,腕で支えて移動したりするなどの運動 遊びを十分に取り上げ,転がる感覚をしっかりと身に付けましょう。
〈マットを使った運動遊び・マット運動〉
●低学年 場の設定例 ●中・高学年 場の設定例
用具の準備や片付け(体育館フロアのすみに置く場合), 場の工夫
用具の準備や片付け, 場の工夫
用具の準備や片付け, 場の工夫
壁から30㎝程離して置くとよい 2人もしくは4人で1枚を 持つようにする
一方通行にして運ぶように すると安全にスムーズに運べる
自分の課題に合った練習方法や練習の場を選ぶなど,活動を工夫できる ように,運動の場を複数設けたり,補助具を工夫したりしましょう。
緩衝材 鉄棒の下のマット
腕に
膝に
膝のサポーター
いいよ はい
回転しやすくする ための用具の工夫
ゆうぐ、てつぼうの にぎりかた
やくそく やくそく
もみじのて タオルなど
キャスター付きの板が ない場合,1段目は2人 で運ぶ。その際,裏返し にして安定した状態で 運ぶようにするとよい。
キャスター 付きの板の 上に跳び箱 をのせると,
設置位置ま
でスムーズに運べる。また,学習後も その上に跳び箱を戻し,運ぶことがで きる。
跳び箱は1台ずつ離しておいておくと 運びやすくなるのでよい。番号も見え るように置く。
跳び箱の上に滑 らないテープ等 でラインを引い ておくと,着手の 目標となり,学習 の助けとなる。
滑り止めマットを跳び箱 とマットの両方に重なる ように置くことで,さらに マットがずれにくくなる。
マットは横切りません!
マットがずれたら直して ください。
マットは一人ではなく,友 達と協力して運んでくだ さい。
自分の体に合った鉄 棒の高さは,おへそ から胸の間が目安に なります。
よじのぼり逆立ちで横移動 をする
(できない児童は跳び箱に足 をかけての横移動をする)
跳び箱に手を着く
→マットの上に手を着く
→箱をよけて川跳び
(できるようになった児童は,腕立 て横跳び越しに発展する)
二人や四人でタイミング を合わせたり,二人で転 がってのじゃんけんをした りして楽しむ
坂道→ゴムひもくぐり →ワニの箱越え →細道マット がある場で,いろいろな 転がり方をして楽しむ
放射線状にマットを並べることにより,教師の側に向 かって活動するため,全体の動きが把握しやすくなり ます。また,児童相互のよい動きの発見にもなります。
縦横がそろっていることで,準備がしやすく,安全も 確保されやすくなります。どのマットにも教師が移動 しやすくなります。
4つのコースを楽しむ場の例です。
4つのグループに分かれて,時間でローテーションして取り組むため,低学年 でも学習への意欲が長続きしやすくなります。
それ以外の段は,2人 でまとめて運ぶよう にするとよい。
とびおりるとき は りょ う 足 で ちゃくちしよう。
主にマットを使った運動遊び・マット運動
黒:動きの説明,青:動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動,緑:教師の言葉がけ,赤:安全への配慮 黒:動きの説明,青:動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動,緑:教師の言葉がけ,赤:安全への配慮
丸太転がり
両腕,両足を伸ばし,一本の丸太になるように転がる
●いろいろな姿勢や方向に回転
●二人で手をつないで回転
●ゆりかごから立ち上がり
体を伸ばしてマッ トから落ちな い ようにまっすぐ回 ろう
回る方向に顔を 向けよう
友達とぶつからない ように,間隔をあけて 行う
膝と肘を伸ばして 歩こう
顔 を 起こして前 を見よう
腕をのばして両足をトントントンと3回 ぐらいで手に近づけよう
おへそを見て体 を丸めよう
指先からマットに手を 着くようにする
○
マゆりかご
膝を胸に抱え,耳の横に両手を構え,へそを見て前後に転がる○
マ●進むスピードを変えて
●途中であごを引き,頭を入れて前転がり
●太鼓や先生の指示に合わせて動く
●グループリレーをする
はじめは,膝を曲げた状態で歩く
クマ歩き
徐々に膝と肘を伸ばし,前を見て,腰を高くして進む
○
マしゃくとり虫
両手を前に着いて体を伸ばし,体を支え腰を上げながら 両足をトントントンと徐々に手の位置に引きつけて進む
○
マだるま転がり
足の裏を合わせて座り,両手で足を持ち,背中をマットに 接触しながら回り,起きる
●友達と一緒にタイミングを合わ せて
●連続2回でもとの位置にもどる
太もも,背中,反 対側の太ももの 順にマットに着け て回ってみよう
勢いをつけて,途 中で止まらない ように 転 がって
みよう おなかに力を
入れよう
回転するときは頭を ぶつけないように,あ ごをひく
おしりが床に着かないように,
おしりを上げて歩こう
○
マクモ歩き
仰向けで両手両足を着き,おしりを上げて,前後左右に進む
○
マ主にマットを使った運動遊び・マット運動
ブリッジ
●膝着きブリッジ
●つま先ブリッジ
●ブリッジ片足上げ
●ペアで
●グループで
できるだけ 手と 足を近づけてみ よう
手と手の間を見 よう
一人で難しいときは 先生や友達に補助し てもらう
足の力を抜いて, 腕の力で進もう 肘を伸ばしてしっ
かり体を支 えよ う
親指はお腹の方 に向けよう
できるだけまっす ぐになってみよう 手と足を上手に動
かして,体を支えな がら素早くくぐろう くぐる人がトンネルに触ってしまって も,トンネルが崩れないようにする トンネルをつくる
人は,しっかり体 を支えよう
トンネルくぐり
トンネルを作る人は両手両足を着いた姿勢になる 別の人がトンネルをくぐる
○
マ●アンテナから力を抜いて しゃがみ立ち
●アンテナから開脚立ち
●前後に「グラーン,グラーン」揺れる
背支持倒立(首倒立)アンテナ アザラシ歩き
腰から下の力を抜き,腕の力だけで進む
壁登り逆立ち
マットに両手を着いた姿勢から壁に足を掛け,
少しずつ足の高さを上げていく
あごを出し,手と 手の間を見よう
手の平を広げ,肘 に力を入れよう
手で足首を持っ て体を 反らせよ う
顔はできるだけ 高くしよう
段階をふんで,少しず つ手の着く位置を壁 に近づける
逆ブリッジ
腹ばいの姿勢から手で足首を持って体を反らす
○
マ○
と○
て○
マ○
と○
て○
マ○
と首を痛めないようマッ トの上で行う
●肋木を使って一段ずつ足を 上げる
●壁倒立
●補助倒立
ろくぼく
○
マ○
と○
て○
マ○
と○
て「感覚つくりの運動」例
主にマットを使った運動遊び・マット運動
黒:動きの説明,青:動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動,緑:教師の言葉がけ,赤:安全への配慮 黒:動きの説明,青:動きを広げる視点,発展させる運動,類似した運動,緑:教師の言葉がけ,赤:安全への配慮
丸太転がり
両腕,両足を伸ばし,一本の丸太になるように転がる
●いろいろな姿勢や方向に回転
●二人で手をつないで回転
●ゆりかごから立ち上がり
体を伸ばしてマッ トから落ちな い ようにまっすぐ回 ろう
回る方向に顔を 向けよう
友達とぶつからない ように,間隔をあけて 行う
膝と肘を伸ばして 歩こう
顔 を 起こして前 を見よう
腕をのばして両足をトントントンと3回 ぐらいで手に近づけよう
おへそを見て体 を丸めよう
指先からマットに手を 着くようにする
○
マゆりかご
膝を胸に抱え,耳の横に両手を構え,へそを見て前後に転がる○
マ●進むスピードを変えて
●途中であごを引き,頭を入れて前転がり
●太鼓や先生の指示に合わせて動く
●グループリレーをする
クマ歩き
はじめは,膝を曲げた状態で歩く徐々に膝と肘を伸ばし,前を見て,腰を高くして進む
○
マしゃくとり虫
両手を前に着いて体を伸ばし,体を支え腰を上げながら 両足をトントントンと徐々に手の位置に引きつけて進む
○
マだるま転がり
足の裏を合わせて座り,両手で足を持ち,背中をマットに 接触しながら回り,起きる
●友達と一緒にタイミングを合わ せて
●連続2回でもとの位置にもどる
太もも,背中,反 対側の太ももの 順にマットに着け て回ってみよう
勢いをつけて,途 中で止まらない ように 転 がって
みよう おなかに力を
入れよう
回転するときは頭を ぶつけないように,あ ごをひく
おしりが床に着かないように,
おしりを上げて歩こう
○
マクモ歩き
仰向けで両手両足を着き,おしりを上げて,前後左右に進む
○
マ主にマットを使った運動遊び・マット運動
ブリッジ
●膝着きブリッジ
●つま先ブリッジ
●ブリッジ片足上げ
●ペアで
●グループで
できるだけ 手と 足を近づけてみ よう
手と手の間を見 よう
一人で難しいときは 先生や友達に補助し てもらう
足の力を抜いて,
腕の力で進もう 肘を伸ばしてしっ
かり体を支 えよ う
親指はお腹の方 に向けよう
できるだけまっす ぐになってみよう 手と足を上手に動
かして,体を支えな がら素早くくぐろう くぐる人がトンネルに触ってしまって も,トンネルが崩れないようにする トンネルをつくる
人は,しっかり体 を支えよう
トンネルくぐり
トンネルを作る人は両手両足を着いた姿勢になる 別の人がトンネルをくぐる
○
マ●アンテナから力を抜いて しゃがみ立ち
●アンテナから開脚立ち
●前後に「グラーン,グラーン」揺れる
背支持倒立(首倒立)アンテナ アザラシ歩き
腰から下の力を抜き,腕の力だけで進む
壁登り逆立ち
マットに両手を着いた姿勢から壁に足を掛け,
少しずつ足の高さを上げていく
あごを出し,手と 手の間を見よう
手の平を広げ,肘 に力を入れよう
手で足首を持っ て体を 反らせよ う
顔はできるだけ 高くしよう
段階をふんで,少しず つ手の着く位置を壁 に近づける
逆ブリッジ
腹ばいの姿勢から手で足首を持って体を反らす
○
マ○
と○
て○
マ○
と○
て○
マ○
と首を痛めないようマッ トの上で行う
●肋木を使って一段ずつ足を 上げる
●壁倒立
●補助倒立
ろくぼく