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Oracle Real Application Clusters 10g 設定手順書

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(1)

~お手軽 RAC お試し環境構築手順~

Oracle

Real Application Clusters 10g

設定手順書

(2)

はじめに

本書の目的

「RAC に興味を持っているので触ってみたい。」

2002 年夏、Oracle9i のリリースとともに Real Application Clusters (RAC)が登場しました。 RAC はアベイラビリティとスケーラビリティを同時に実現することが可能であり、日 本だけでもすでに 1000 以上のライセンスが販売されるほど広く普及しています。 そして 2004 年春にリリースされた Oracle10g では安価な Standard Edition(SE)で RAC が 使用できるようになりました。そのため、RAC を求める声はより広い範囲から一層、 盛んになるものと思われます。 しかし、RAC に興味があっても共有ディスクのなどの高価なハードウェア装置の導入 がハードルとなり、容易に試せない状況があるのではないでしょうか? 本ドキュメントは、以下の方々に対して、共有ディスクのなどの高価なハードウェアを 使用せず、身近なオフィス PC1 台で RAC を構成する手法を提供することを目的として おります。 • RAC のアーキテクチャ、ログ、障害時動作などに詳しくなりたい方 • RAC 導入前に設定方法や、インストール方法を確認したい方 • パッケージの開発等で RAC を使用される方 • ノート PC 等を使用してお客様先で RAC を使用するデモを行う方 また、本ドキュメント以外にも、「お手軽 RAC お試し環境構築手順書」というシリーズ で以下の姉妹ドキュメントが公開されています。これらについてもオフィス PC をベー スに多少メモリやディスクを買い足すだけで RAC 環境を構築するための手順を記載し ています。ぜひご活用ください。

• Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 VMware 編 ASM 版(for Windows) • Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 Firewire 編 ASM 版(for Linux) • Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 Firewire 編 RAW 版( for Linux)) • Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 NAS 編(for Linux)

• Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 NAS 編(for Linux)

• Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 1 台 RAC 編 ASM 版(for Linux) • Oracle Real Application Clusters10g 設定手順書 1 台 RAC 編File system版(for Linux)

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本ドキュメントの概要 本ドキュメントはVMwareという仮想環境を提供するソフトウェアと組み合わせて、2 ノード構成のRAC環境を構築する手順を記載しています。通常RACを構築する場合は複 数台のマシンとマシンごとに複数枚のNIC、さらに共有ディスクなどが必要となります。 しかしVMwareを使用することで 1 台のPC上に前述の仮想環境を構築し、この環境に RACを導入することが可能です。つまり、ノートPC1 台でRACを構築することが可能な のです。本ドキュメントはRACのインストール部分だけでなく、VMwareにおける仮想 環境の設定も含めて記載しています。また本ドキュメントは特に以下の項目を考慮して 作成しています。 • 容易性 インストール手順が可能な限り容易になるように考慮しました。そのため仮想 マシンのオペレーティングシステムには Miracle Linux R3.0 (ML3.0)を使用して います。ML3.0 は Oracle 製品向けにあらかじめ必要なパッチや、パッケージが 導入されており、OS も Oracle 製品向けにチューニングされています。そのため 本ドキュメントの手順はマニュアルと比較して簡略された手順となっておりま す。また、RAC をサーティファイしている Linux ディストリビューション中、 ML3.0 は無償でダウンロードして試使用することが可能です。この入手の容易 性も本ドキュメントの目的に沿っていると考えました。 • 明確性 実際に本ドキュメントの手順を設定していると、幾分の冗長な手順があること に気づかれるかと思います。これは、何が Oracle 特有の手順で、何が一般的な の手順であるかを明確することを目的としています。例えば hosts ファイルの設 定について、OS としての設定と、RAC 特有の設定として 2 回に分けて設定して います。また、コピーインストールなど、VMware 環境特有の手順を行っている 部分については、特有である部分を明確にしてあります。 • 柔軟性 2 ノード RAC のインストールだけでしたら、2 台の仮想マシンを作成すれば十 分です。しかし、皆様が構築した環境でテストを行おうとした場合、サーバと は別のテスト用クライアントマシンがあるほうが良いと考えました。また、実 環境ではサーバにはモニタやキーボードが接続されておらず、リモートからコ ンソールを使用してインストールするケースが多く見受けられます。そのため、 本ドキュメントではテストクライアントとコンソールを兼用させたマシンを 1 台用意し、サーバ 2 台と合わせて合計 3 台構成の仮想環境を構築しています。

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そのため本ドキュメントにおける手順は、コンソールを使用したリモートイン ストールの手順となっています。

• 標準性

RAC が使用するストレージのフォーマットには OCFS、RAW など複数の種類が 存在しますが、本ドキュメントでは Automatic Storage Management (ASM)を採用 しています。Standard Edition で RAC を使用する場合は ASM の使用が必須とな っていることや、ASM はシングルインスタンスの Oracle であっても使用が可能 であり、その高い利便性から今後 ASM を採用するケースが高くなることが想定 されるためです。なお、余談になりますが、VMware による仮想環境は RAC 環 境の構築を容易にするだけでなく、ASM の仮想環境を容易構築することも可能 にしています。つまり、物理ディスクを用意することなく、仮想的にディスク の追加や、変更などが可能です。

• Network Address Translation(NAT)環境による利便性

RAC を構成する場合、RAC をインストールするサーバには、複数の固定 IP ア ドレスが必要になります。そのため、社内システムで一般的に使用される DHCP 環境では本ドキュメントのシステムを構成することはできません。また、仮に 必要な固定 IP アドレスが用意できたとしても、今回構成する環境から予期せず 起動されたネットワークサービス (DNS、DHCPd 等) が、正規の社内ネットワ ークとコンフリクトを起こすことは避けなければなりません。そのため、本ド キュメントを構成するためには、正規のネットワークから切り離されたネット ワークセグメントを用意することが望ましいといえます。しかし切り離された ネットワークセグメントで RAC 環境を構築してしまうと、パッチのダウンロー ドや利便性において支障がでてくるケースが考えられます。そのため本ドキュ メントでは、VMware に標準で搭載されている NAT 環境構築機能を使用して閉 じた RAC 環境と、社内ネットワーク環境との接続を実現しています。 また、本ドキュメントに記載していない項目について補足します。本ドキュメントは、 RAC 環境を皆様のお手元に導入するための助けとなることにフォーカスを当てていま す。そのため、作成された RAC 環境を利用したアベイラビリティテストやノード追加 の手順などについては記載しておりません。

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本ドキュメントの構成 RAC 環境の構築は複数のステップで行われます。各ステップにおいて何を行っている のかを把握する助けとして、各章における概要を記載します。 • 第 1 部 テクノロジ解説 本ドキュメントで使用される VMware、RAC、ASM などのテクノロジや、用語 について解説しています。 • 第 2 部 構成解説 本ドキュメントで使用している IP アドレスや、マシン名、ハードエアリソース などを提示し、VMware 上で、各テクノロジやリソースがどのように構成されて いるのかについて解説しています。 • 第 3 部 事前準備 事前に全体感を把握するための準備として、各手順の作業マップを記載してい ます。また、ソフトウェアの入手方法と作業ディレクトリについて記載してい ます。 • 第 4 部 仮想環境導入 実際に VMware を導入し、必要な仮想構成を作成する手順を解説しています。 • 第 5 部 コンソール導入 仮想マシン上にリモートインストールのためのコンソールを導入する方法につ いて解説しています。 • 第 6 部 サーバ導入 RAC をインストールするサーバを導入します。本ドキュメントでは、時間短縮 のため、サーバの導入では OS を個別にインストールせずに VMware 固有の方法 としてコピーインストールを用いています。このコピーインストールの手法と、 コピーインストールによる固有の設定を解説しています。 • 第 7 部 リモート接続環境構成 コンソールを使用したリモート環境の構築方法を解説しています。なお、第7 部を含むここまでの設定で Oracle 製品固有の部分はありません。つまり、ここ までの項目は VMware 上で、コンソールを使用した標準的なサーバ環境を導入 するための手法の解説となります。

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• 第 8 部 CRS 導入準備 第 8 部からは Oracle 製品固有の設定について解説しています。 • 第 9 部 共有ディスク導入 本来、CRS 導入準備にいれるべき項目ですが、RAC にとって重要な位置付けで ある共有ディスクの構成方法について独立した部として解説しています。 • 第 10 部 CRS 導入

Cluster Ready Service (CRS) のインストールについて解説しています。

• 第 11 部 Oracle 導入 RAC 環境における DB のバイナリモジュールのインストールと各種設定につい て解説しています。 • 第 12 部 DB 導入 RAC として実際に動作さする DB を作成します。また、同時に ASM の構築も 行っています。

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注意点 本ドキュメントを使用した場合に想定される注意点について記載します。必ず内容を確 認して下さい。 • ライセンス上の注意点 本ドキュメントでは VMware、Miracle Linux、Oracle の各製品について各社から提供 されている試使用(評価版)製品を使用しています。各試使用製品は、無償でダウン ロードすることが可能ですが、実際の試使用にあたっては、各製品の試使用ライセ ンス条項を理解した上で利用して下さい。 • Oracle 製品のサポート上の注意点

正式に Oracle 製品のライセンスを購入した場合、Oracle 社は VMware 環境が通常の OS 環境と同じ環境であるという前提のもと、VMware 上での Oracle 製品をサポート しております。そのため、サポート契約を締結していれば、VMware 環境であって も通常の OS 環境と同時にサポートサービスを受けることが可能です。ただし、 Oracle 社のサポートセンタで調査を進めた結果、VMware 環境が通常の OS 環境と異 なる動作をしているために Oracle 製品が正常に動作しないことが明らかにされた場 合、問題の修正は Oracle 社では行われません。 • DNS に関する注意点 Oracle10g における RAC 環境は、パブリック IP アドレスが DNS に登録されている ことが要件となっております。本ドキュメントでは容易性のため/etc/hosts を使用し、 記載された範囲で動作することを確認していますが、弊社サポートセンタに問い合 わせを行ったさい、DNS に関してサポートセンタから設定の要請があった場合は、 別途コンソールマシン上に DNS を構築するなどの方法でご対応下さい。 • Miracle 製品のサポート上の注意点

2004 年 9 月現在では VMware のサポートする OS に Miracle Linux R3.0 は含まれてお りません。将来 Miracle Linux 社と VMware 社で調整が行われる予定となっています。

スケーラビリティに関する注意点 まず、本ドキュメントで構築される RAC 環境は、スケーラビリティテストを行うこ とを想定しておりません。VMware 上の複数台の仮想マシンは、全て同じ物理ハー ドウェア共有しています。そのため通常の RAC 環境におけるノード追加と同じよう に仮想ノード追加をしてもノード追加に伴う物理リソース追加がありません。その ため、今回の RAC 構成ではスケーラビリティは一切向上しません。

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目次

はじめに……….1

第 1 部 テクノロジ解説………11

RAC10g Cluster Ready Service (CRS) ………11

Automatic Storage Management (ASM) ………13

VMware………14 第 2 部 構成解説………15 V M w a r e R AC 環 境にお けるネ ット ワーク 構成 … … … 1 5 VMware RAC 環境におけるハードウェアリソース構成………16 リ ソ ー ス 全 体 ま と め … … … 1 9 第 3 部 事前準備………20 手順全体………20 作業環境作成………21 ソフトウェア入手………22 第 4 部 仮想環境導入………26 VMware インストール………28 仮想ネットワーク設定………29 仮 想 マ シ ン 作 成 … … … 3 0 第 5 部 コンソール導入………33 OS インストール………33 VMware 固有の設定………37 第 6 部 サーバ導入………40 サーバ仮想マシンのコピーインストール………40 コピーインストール固有の調整………41 第 7 部 リモート接続環境作成………47 名前解決設定………47 リモートシェル設定………48 リモート X の設定………51

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第 8 部 CRS 導入準備………52 OS チューニング………52 ユーザ設定………53 ネットワーク設定………55 インストールメディアの解凍………57 第 9 部 共有ディスク導入………58 事前設定………58 共有ディスク作成………59 RAW パーティション作成………63 RAW マウント………65 第 10 部 CRS 導入………67 第 11 部 Oracle 導入………80 第 12 部 DB 導入………94

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第1部 テクノロジ解説

Oracle Cluster Ready Services (CRS)

Oracle Database 10g で、RAC は Cluster Ready Services (CRS)フレームワークというクラス タウェア上で動作します。CRS フレームワークはプラットフォームに特化しない Oracle が提供するクラスタウェアです。CRS フレームワークは様々なコンポーネントの集合で あり、様々なコンポーネントを管理する CRS と CRS に管理される CRS リソース、CRS の管理情報を登録するリポジトリや、複数のプロセスによって構成されています。CRS フレームワークはハードウェアベンダが提供するクラスタウェアと組み合わせて使用 することも可能ですが、以下は Oracle 社が提供するクラスタウェアのみを使用した場合 についての解説になります。 • CRS EVM+CRSD+CSSD プロセスから構成され た、CRS フレームワークの中核となるプロ セス群です。 CRSリソース CRS Service RAC Instance Hardware O/S Kernel Cluster Ready Services

Virtual IP Address Listener GSD ON(ASM)

Cluster Sync. Services(CSS)

Service RAC Instance

Hardware O/S Kernel Cluster Ready Services EVM

Virtual IP Address Listener GSDON(ASM)

• CRSD

CRS リソースの管理を行います。 Cluster Sync. Services(CSS)

Data

Oracle Cluster Registry Voting Disk EVM • CSSD クラスタ内でハートビートのやり取りを行 い、ノードを監視します。実質的にクラス タウェアの本体といえます。また、Voting Disk を使用してスプリットブレインの解決 も行います。 CRSフレームワーク • CRS リソース CRS により、管理および、監視される Oracle 関連のプロセスです。 • Oracle Cluster Registry(OCR)

OCR はデータベースや各ノードのインスタンス、サービス、VIP など RAC を構成 する各種情報を格納するファイルです。CRS のインストール時に作成されます。共 有ディスク上に作成する必要があります。通常は 100MB 程度のファイルです。なお ASM の解説でも記載していますが、OCR として使用する領域を ASM 上に確保す ることはできません。

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• Voting Disk(投票ディスク) Voting Disk はインターコネクトに障害が発生時にデータの整合性を保つために使用 されるディスです。インターコネクトが切断された時、そのまま両ノードが動作し ていると、それぞれのノードが同時に同じデータを更新してしまい、データに不整 合が発生します。そのためインターコネクトが切断された時は、クラスタソフトが どちらかのノードのインスタンスを強制的にダウンさせる必要があります。どのノ ードをダウンさせるかを決定するために Voting Disk が利用されます。共有ディスク 上に作成する必要があり、通常20MB 程度のファイルです。なお ASM の解説でも

記載していますが、Voting Disk として使用する領域を ASM 上に確保することはで

きません。

• Virtual IP Address (VIP)

クライアントアプリケーションが RAC にアクセスする場合に利用します。VIP 機 能により、接続先サーバがダウンした場合、残存ノードのホスト名へ IP アドレス が付け変えられます。この仕組みにより、クライアントアプリケーションの接続中 セッションが残存ノードへ同じホスト名を用いてそのままアクセスすることができ ます。この仕組みがないと、接続中セッションは、TCP の Keep Alive で設定され た期間、接続が切れないため、生きているノードへの接続先切り替えは行えないこ とになります。

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Node1 Node2

ASMインスタンス ASMインスタンス

Disk Group1 Disk Group2 Disk GroupN

DBインスタンス DBインスタンス

Automatic Storage Management (ASM)

ASM は Oracle 社が Oracle Database 10g からリリースした Oracle データベース専用のボ リュームマネージャです。ASM は任意の複数ディスク装置に対して、ディスク構成の 仮想化や、ストライピング、ミラーリングを行うことが出来ます。ASM は従来の RAC 環境で一般的であった RAW デバイス構成と比較して容易なストレージ管理が可能にし ます。また、ASM には Oracle コンサルタントのストレージノウハウである SAME とい う考え方を取り入れています。SAME とは、Stripe And Mirror Everything の略であり、利 用可能なディスクを全てストライピングした上、ミラーリングと組み合わせて構成しま す。用途別に物理ディスクを分けて利用するよりも、まとめてしまった方が、Oracle を 利用する上では結局効率的である、と言う研究成果を元にしています。以下に RAC 構 成における ASM を解説します。 • ASM インスタンス ASM は Oracle DB のインスタン スをベースに実装されています。 そのため、バックグラウンドプロ セスや、SGA を持っています。 • RAC における ASM RAC 環境においては ASM インス タンスも RAC として動作します。 • Disk Group ASM の機能でストライピング/ミラーリングされたディスクセットの集まりです。オラ クル関連のファイルは Disk Group 指定された Disk Group に格納されます。目的別に複 数の Disk Group を作成することも可能です。

*注意点

ASM に格納できるファイルは、データファイル、コントロールファイル、Redo ログフ ァイル、アーカイブログファイル、SP ファイルになります。格納できないファイルは、 バイナリファイル、パスワードファイル、OCR、Voting Disk 領域になります。

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X86 HW(物理マシン) Host OS (Windows) Win AP VMware Win AP メモ帳 Win AP Word 仮想マシン 仮想マシン 仮想マシン Guest OS Guest OS Guest OS

Bind Send Mail Oracle 仮想ネットワーク

Tomcat Apache

VMware

VMware は VMware 社からリリースされている仮想的なコンピューティング環境を、作 成するソフトウェアです。VMware を使用すると、現在使用中の OS(Host OS)上に、あ らたな仮想マシンを作成し、仮想マシン上に任意の OS(Guest OS)をインストールできる ようになります。Guest OS(複数可)と Host OS は、同時に動作させるほか、複数の Guest OS 間で柔軟なネットワーク構成を組むことが可能です。下記は一般的な使用例です。 VMware 環境でのハードウェアリソースの使われ方を解説します。

CPU

各 OS では自分専用の CPU を持っているように見えますが、実際には Guest OS と Host OS 全てで共有されます。各 OS がどれだけ CPU を利用できるかは Host OS の CPU スケ ジューリングに依存します。 • Memory 物理マシンに搭載されているメモリを、仮想マシンごとに排他的に、個別に割り当てま す。割り当ててしまった分は、Host OS 含めて、他の OS からは利用できません。 • Network 仮想マシンに対して複数枚の仮想 NIC を割り当てることが可能です。仮想マシンに対す る NIC の割り当ては、物理マシンに搭載されている NIC の枚数には依存しません。そ のため、物理マシンで、NIC を 1 枚しか搭載していなくても、仮想マシンに複数枚の NIC 割り当てることが可能です。また、仮想マシン間で使用可能な仮想イーサネットス イッチや、NAT 機能、DHCP サーバ機能も提供しています。 • Disk Guest OS が使用する領域は、実際には Host OS 上のファイルとして与えられます。その ため、Guest OS に必要な容量は事前に Host OS 上で余裕を持って確保しておく必要があ ります。また、仮想マシンが利用する共有ディスクについても、共有ファイルの形で提 供することが可能です。

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第 2 部 構成解説

VMware RAC 環境におけるネットワーク構成

Oracle がインストールされる環境は固定 IP アドレスが必要です。今回 VMware 環境で 構築される以下構成によるネットワークを組むことで、社内環境で DHCP 環境を利用し ている場合や、新規に固定 IP を申請するのが困難な場合への対応が可能です。また、 同時に以下の構成は、VMware で提供される NAT 機能を使用して Guest OS から直接、 外の環境(Internet 環境)にアクセスし(逆に、別途リバース NAT の設定をしない限り外か ら中にはアクセスできません)、ソフトウェアのパッチなどをダウンロードすることも 可能にしています。

Hostname:

xxx.jp.oracle.com Hostname: oracle01.jp.oracle.com VIP-name: oracle01-vip.jp.oracle.com Private-name: oracle01-priv.jp.oracle.com Hostname: console.jp.oracle.com Hostname: oracle02.jp.oracle.com VIP-name: oracle02-vip.jp.oracle.com Private-name: oracle02-priv.jp.oracle.com Eth0 Public 192.168.1.2 仮想 NIC Eth0:1 public VIP 192.168.1.12 Eth1 Private 192.168.10.2 Eth0 Public 192.168.1.100 Eth0 Public 192.168.1.1 仮想 NIC Eth0:1 public VIP 192.168.1.11

Eth1 Private 192.168.10.1 VMnet7 Private Switch 192.168.10.0/24 VMnet8 Public NATSwitch

192.168.1.253 192.168.1.0/24 VMnet8 Public GW 192.168.1.254 Eth0 社内 LAN DHCP Internet 仮想マシン コンソール

(Guest OS: Linux)

DNS

仮想マシン

DB Server (Guest OS: Linux)

物理マシン

Office PC

(Host OS: Windows)

仮想マシン

DB Server (Guest OS: Linux)

Public は、ユーザが DB に接続する時に使用するネットワークセグメント(192.168.1.0/24)

を示しています。このセグメントには各仮想マシン上の Eth0 に割り当てられた IP アド レスが所属しています。

また Eth0:1 は Oracle の機能(VMware の機能ではありません。) として提供される VIP 機能が Eth0 上に構築する仮想的な NIC になります。VIP が使用する IP アドレスは、Eth0 と同じネットワークセグメントに所属している必要があります。Eth0 と Eth0:1 は VMware の機能により提供された NAT 機能と兼用の仮想スイッチ VMnet8 に接続されま す。つまり、VMnet8 に接続されている NIC から Public が構成されます。

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Private は、RAC 構成の Oracle インスタンスがやり取りを行うノード間通信のためのネ ットワークセグメントです。仮想スイッチの VMnet7 に接続されます。

なお、Eth0:1 は NIC としては Eth0 と兼用で 1 枚ですので、仮想マシンには Eth0 と Eth1 の合計 2 枚の NIC を接続させておけば問題ありません。また、Eth0:1 は事前に設定した 値に従って、Oracle のインストール中に自動的に構成されます。以下に今回割り当てる ネットワーク情報を記載します。

HOST OS マシン

社内 LAN マシン名:x.x.x Eth0 : x.x.x.x (すでに割り当てられていると想定)

NAT 兼 Public Switch VM8: 192.168.1.253/24

Gateway VM8: 192.168.1.254/24

*NATの設定はHOST OSに対して行います。

コンソールマシン

Public Eth0 マシン名: console.jp.oracle.com IP: 192.168.1.100/24*VM8 GW: 192.168.1.254

DNS: 社内 LAN の DNS を指定

Oracle Server1

Public Eth0 マシン名: Oracle01.jp.oracle.com IP: 192.168.1.1/24 * VMnet8 Public(VIP) Eth0:1 マシン名: Oracle01-vip.jp.oracle.com IP: 192.168.1.11 * VMnet 8 Private Eth1 マシン名: Oracle01-priv.jp.oracle.com IP: 192.168.10.1 * VMnet 7 GW: 192.168.1.254

DNS: 社内 LAN の DNS を指定

Oracle Server2

Public Eth0 マシン名: Oracle02.jp.oracle.com IP: 192.168.1.2/24 * VMnet 8 Public(VIP) Eth0:1 マシン名: Oracle02-vip.jp.oracle.com IP: 192.168.1.12 * VMnet 8 Private Eth1 マシン名: Oracle02-priv.jp.oracle.com IP: 192.168.10.2 * VMnet 7 GW: 192.168.1.254

DNS: 社内 LAN の DNS を指定

DNS の設定は仮想環境から、外のネットワークに出るために設定します。従って設定す る IP アドレスは、社内 LAN 上の DNS になります。

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VMware RAC 環境におけるハードウェアリソース構成 本ドキュメントは、ノート PC を使用して作成されています。リファレンス PC として このスペックを以下に記載します。 • リファレンス PC マシン名: Dell Latitude D600 CPU: Pentium M 1600MHz Memory: 1024MB Disk: 60GB OS: Windows2000 SP4 モニタ解像度: 1024 * 768 リファレンス PC をベースに本ドキュメントの手順を実践すると全体で 4 時間程度かか ります。特にメモリに関しては、1024MB は最低ラインとなります。下記にリファレン ス PC をベースにした構成を図示します。 X86 HW CPU: Pentium M 1600MHz Memory: 1024MB Disk: 60GB

Host OS: Windows2000SP4 Memory: 256MB Disk: 60GB (ただし自由に使用できるのは VMware が使用する分を除く) Win AP Word Eth0 Win AP メモ帳 Win AP VMware 仮想マシン Console CPU: Pentium M 1600MHz Memory: 128MB Disk: 8GB Guest OS: ML3.0 仮想マシン Oracle01 CPU: Pentium M 1600MHz Memory: 320MB Disk: 8GB(OS/Oracle Bin)

Guest OS: ML3.0

仮想マシン Oracle02 CPU: Pentium M 1600MHz Memory: 320MB Disk: 8GB(OS/Oracle Bin)

Guest OS: ML3.0 Eth0

Eth1

Eth0 Eth1 SCSI Eth0 Eth1 SCSI SCSI sdb 200MB SCS sdd 3GB SCSI sdc 3GB SCSI sda 200MB 共有ストレージ

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以下に今回割り当てるハードウェアリソース情報を記載します。 • CPU

Host マシンと全ての Guest マシンで共有されます。各仮想マシンからは専用の CPU が あるように振舞います。リファレンス環境では、CPU ネックになることはありませんで した。 • Memory 事実上、Host マシンと全ての Guest マシンで排他的に割り当てられます。そのため、 VMware による RAC 環境では、もっともボトルネックになりやすいです。最低要件は 1024MB になります。 • 物理メモリ: 合計 1024MB • Host OS: 256MB • Console: 128MB • Oracle01: 320MB • Oracle02: 320MB • Disk 仮想マシンにおける全ての領域は、Host OS 上でファイルとして与えられます。今回は 合計 30.4GB を必要とします。これはかなり余裕を持った構成となります。 • Console: 8GB *Linux OS のみ

• Oracle01: 8GB *Linux OS + Oracle バイナリ • Oracle02: 8GB *Linux OS + Oracle バイナリ • 共有ディスク: 合計 6.4GB

• DB 領域: 3GB*2 • CRS 領域: 200MB

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リソース全体まとめ

以下は、今回必要となるリソース構成を表にしたものです。

Host OS Guest OS1 Guest OS2 Guest OS3

Public マシン名 xxx.jp.oracle.com console.jp.oracle.com oracle01.jp.oracle.com oracle02.jp.oracle.com

Eth0 Public IP アドレス DHCP 192.168.1.100/24 192.168.1.1/24 192.168.1.2/24

VIP マシン名 N/A N/A oracle01-vip.jp.oracle.com oracle02-vip.jp.oracle.com

Eth0:1 VIP アドレス N/A N/A 192.168.1.11/24 192.168.1.12/24

Private マシン名 N/A N/A oracle01-priv.jp.oracle.com oracle02-priv.jp.oracle.com

Eth1 Private IP アドレス N/A N/A 192.168.10.1/24 192.168.10.2/24

Gateway 192.168.1.254/24 192.168.1.254 192.168.1.254 192.168.1.254

DNS 社内 LAN DNS 社内 LAN DNS 社内 LAN DNS 社内 LAN DNS

ネッ

トワ

NAT アドレス 192.168.1.253 N/A N/A N/A

全体 Pentium M 1600MHz CPU 個別 共有 共有 共有 共有 全体 1024GB Memory 個別 256MB 128MB 320MB 320MB 全体 60GB 個別領域 60GB – 仮想マシン 8GB 8GB 8GB

sda N/A N/A 200MB

sdb N/A N/A 200MB

sdc N/A N/A 3GB

Disk

共有領域

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第 3 部 事前準備

手順全体

今回の手順の概要します。まず、最初に全体感を確認して下さい。大項目はそのまま第 3 部以降と対応しています。

対応項目 Host OS Host AP Guest OS 時間 大項目 中項目 小項目 Windows VMWare Console Oracle01 Oracle01

作業環境作成 作業環境作成 2 VMWare ダウンロード 15 Oracle のダウンロード 15 事前準備 ソフトウェア入手 Linux のダウンロード 15 VMWare インストール VMWare インストール 5 仮想ネットワーク設定 VM ネットワーク設定 3 仮想環境導入 仮想マシン作成 仮想マシン作成 3 OS インストール OS インストール 30 VMTools インストール 2 コンソール導入 VMWare 固有の設定 共有フォルダの設定 2 コピーインストール コピーインストール 15 仮想マシン設定 2 NIC の調整 3 サーバ導入 コピーインストール固有の調整 Host 名変更 2 名前解決設定 名前解決設定 2 リモートシェル設定 リモートシェル設定 5 リモート接続環境作成 リモート X 設定 リモート X 設定 2 OS チューニング Kernel パラメタ設定 5 ユーザ設定 5 ユーザ設定 環境変数設定 5 名前解決設定 5 ネットワーク設定 リモートコピー設定 5 CRS 導入準備 インストールメディアの解凍 インストールメディアの解凍 15 事前設定 事前設定 2 共有ディスク作成 共有ディスク作成 10 RAW パーティション作成 RAW パーティション作成 5 共有ディスク導入 RAW パーティションマウント RAW パーティションマウント 5 CRS 導入 CRS インストール CRS インストール 15

Oracle 導入 Oracle インストール Oracle インストール 30

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作業環境作成 本ドキュメントの手順を行うのに必要な作業環境を作成します。手順としては Host OS 上に必要なディレクトリを作成するだけです。本ドキュメントを作成したリファレンス 環境を基準に作成するフォルダを記載します。なお、リファレンス環境では D ドライブ に必要なディレクトリを作成しておりますが、D ドライブを使用していない場合は適宜、 適切なドライブをして下さい。 • D:¥VMware VMware 環境において基準となるトップディレクトリです。今回の環境は全てこの ディレクトリ配下に作成します。また、VMware のインストールバイナリもここに 置くことにします。 • D:¥VMware¥console Console 仮想マシンに関するファイルが格納されます。 • D:¥VMware¥oracle01 Oracle01 仮想マシンに関するファイルが格納されます。 • D:¥ VMware¥oracle02 Oracle02 仮想マシンに関するファイルが格納されます。 • D:¥ VMware¥storage RAC が使用する共有ディスクに相当するファイルが格納されます。 • D:¥VMware¥share

VMware では、共有ディレクトリを介して Host OS と Guest OS 間でファイルを共有 することが可能です。このディレクトリはその共有ディレクトになります。本ドキ ュメントでは、ダウンロードした Oracle 製品をこのディレクトリに格納します。な お、共有ディレクト機能を使用するためには VMTools のインストールが必要です。 VMTools のインストールについても本ドキュメントで触れています。 • D:¥VMware¥iso VMware は、iso 形式のファイルを直接 CD ロムに割り当ててインストールすることが可 能です。このディレクトリには、iso 形式のファイルを格納します。実際に本ドキュメ ントでは Miracle Linux のインストールメディアを格納します。

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ソフトウェア入手

本ドキュメントの手順を行うのに必要なソフトウェアを入手します。今回必要となるソ フトウェアは以下 3 つになります。

• VMware Workstation 4.5.2 30 日評価版

• MIRACLE LINUX V3.0 - Asianux Inside 評価版

• Oracle Database 10g Release 1 (10.1.0) for Linux 30 日トライアル版

1. VMware 評価版ダウンロード

VMware 社の大手代理店である Networld 社 (http://www.networld.co.jp) のホームペー ジから、米国 VMware 社のダウンロードページに移動して製品を入手します。なお、 試使用版を使用するためには試使用版シリアルが必要であり、ユーザ登録が必要で す。このシリアルは、登録時に入力したメールアドレスに送られてきますので、事 前にメールアドレスを確保して置いて下さい。なお、入力したメールアドレスがフ リーメールのアドレスの場合は登録を拒否されることがあります。 1.1. ブラウザから以下の URL に移動して、ユーザ登録をクリックしてください。 http://www.networld.co.jp/vmware/tech/download4.htm 米国 VMware 社のホームページに移動します。そのページで試使用版入手のた めに必要なユーザ登録を行います。Register をクリックして下さい。

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1.2. 必要事項を記入し、特にProduct Host PlatformがWindowsであるか確認して下 さい。記入後末尾のContinueをクリックしてください。ユーザ登録が終了しまし す。次にソフトウェアをダウンロードするため、Hereをクリックして下さい。このタイミン グで、ユーザ登録で記入したメールアドレスに評価版ライセンスキーが送られていま すので、確認して下さい。メールが送られてくる時間は、おおよそ 30 秒以内です。 1.3. 評価版ライセンスアグリーメントが表示されますので、確認後末尾の Yes をクリッ クして下さい。 1.4. 評価版ソフトウェアを入手するために Binary.exe をクリックして下さい。フ ァイルがダウンロードされます。D:¥VMware の下に保存してください。 以上で、VMware のダウンロードは終了です。

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2. Miracle Linux R3.0 評価版ダウンロード

Miracle Linux R3.0 のダウンロードは日本オラクル社の技術者向けサイトである OTN からダウンロードします。なお、OTN から評価版をダウンロードするさいは、 OTN へのユーザ登録が必要です。必要に応じてユーザ登録をしておいてください。

2.1. ブラウザから以下の URL に移動して、MIRACLE LINUX V3.0 Asianux Inside 評価版をクリックして下さい。 http://otn.oracle.co.jp/software/tech/linux/miracle/index.html 英語版の評価版ライセンスアグリーメントが表示されますので、確認後末尾の 同意するをクリックして下さい。 2.2. 日本語版の使用権許諾書画面が表示されますので、同じく末尾の同意する をクリックして下さい。最後にダウンロードページが出ますので、必ずISOイメ ージのダウンロードの方からDisk1、Disk2 の両方をダウンロードして下さい。 両方のファイルはD:¥VMware¥isoに格納してください。 以上で、Miracle Linux のダウンロードは終了です。

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3. Oracle トライアル版ダウンロード

Oracle 製品のダウンロードは日本オラクル社の技術者向けサイトである OTN から ダウンロードします。なお、OTN からトライアル版をダウンロードするさいは、OTN へのユーザ登録が必要です。必要に応じてユーザ登録をしておいてください。

3.1. ブラウザから以下の URL に移動して、Oracle Database 10g Release 1 (10.1.0) for Linux x86 30 日間トライアル版をクリックして下さい。 http://otn.oracle.co.jp/software/products/oracle10g/index.html なお、途中で OTN へのログインページが表示されることもありますが、その場 合は登録しているユーザでログインしてください。その後、Oracle アンケート のページが表示されますので、必須事項を埋めて末尾の回答するをクリックし て下さい。 3.2. 試使用ライセンス契約が表示されますので、末尾の同意するをクリックして 下さい。その後、ダウンロードのページに写りますので、Database本体とOracle Cluster Ready Servicesの 2 つのファイルをD:¥VMware¥shareに保存して下さい。 なお、ダウンロードしたファイルはCPIO.GZIP形式です。後ほどLinux上から解 凍します。

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第4部 仮想環境導入

VMware インストール

D:VMware に保存した VMware-workstation-4.5.XXXX.exe を使用して、VMware をインス トールします。

1. D:VMware から VMware-workstation-4.5.XXXX.exe を実行してインストーラを起 動します。インストールウィザードが起動されるので次へをクリックします。その 後、使用許諾契約画面で同意を選択後、次へをクリックします。その後、インスト ール先を聞かれるので、デフォルトの C:¥Program Files¥VMware¥VMware Workstation のまま、何もせずに次へをクリックします。 2. インストールの準備が出来ました、という画面がでますので、インストールをク リックします。途中、CD-ROM の自動検出を無効にするかというポップアップウイ ンドが表示されるので、はい(Y)を選択し、自動検出を無効にします。その後シリア ルを入力する画面がでますので、評価版入手時に行ったユーザ登録のさいにメール で送られてきたシリアル番号を入力(ユーザ名、会社名は任意に入力して下さい。) します。

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3. 古いファイル名拡張子の仮想ディスク及びサスペンド状態のファイルを検出す るか聞かれますので、いいえ (N) を選択します。その後、インストール終了の画面 がでますので、完了をクリックします。

インストール中に VMnet1 と VMnet8 が自動的にインストールされ、Windows 上の デバイスマネージャや、ネットワークとダイヤルアップの接続に登録されます。 VMnet1 は外部と完全に切り離された仮想ネットワークを組む時に使用します。今 回 VMnet1 は使用しません。VMnet8 は今回使用する NAT を構成するのに必要とな ります。なお、VMnet1 と VMnet8 はネットワークとダイヤルアップの接続で Windows から通常に NIC を設定するのと同じ手順で設定することができます。

また、NAT 機能と仮想環境専用の DHCP サーバとも同時にインストールされます。 この NAT 機能と DHCP サーバは Windows のサービスとして登録されます。今回 DHCP サーバサービスは使用しません。

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仮想ネットワーク設定 今回使用しない不要なサービスの削除した上で、仮想ネットワーク環境を設定します。 1. 不要サービスの停止 この手順は省略が可能ですが、不要なサービスなどを有効にしておくと、無駄にリソー スを消費しますのでこの手順を実施することをお勧めします。まず、今回使用しない仮 想 NIC の VMnet1 を無効にします。コンピュータの管理/デバイスマネージャから、 VMnet1 を右クリックして無効を選択します。次に今回使用しない VMware の機能とし て提供されている DHCP サーバを停止します。コンピュータの管理/サービスから VMwareDHCPServer を選択し、停止させた上、状態を無効にして下さい。

2. OS 上からの NAT Switch (VMnet8) の設定

NAT として使用する VMnet8 の設定を行います。ネットワークとダイヤルアップの接続 から VMnet8 のプロパティを開き、インターネットプロトコル(TCP/IP)を選択します。 次にIP アドレス、サブネットマスク、デフォルトゲートウェイを設定します。DNS に ついては設定しなくても構いません。 • IPアドレス: 192.168.1.253 • サブネットマスク: 255.255.255.0 • デフォルトゲートウェイ 192.168.1.254

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3. VMware の起動と VMnet の設定 VMware を起動して仮想ネットワークエディタから、今回の仮想環境を設定します。実 際は後からでもネットワーク環境の変更は可能ですが、今回は最初に行うことにします。 3.1. 仮想ネットワークエディタの起動 VMware を起動します。最初の起動時に、ワンポイントポップアップウインドが表 示されます。好みに応じてチェックボックスを外してワンポイントが出ないように してください。次にメニューの編集から仮想ネットワークの設定を選択し、仮想ネ ットワークエディタを表示します。

3.2. VMware 上からの NAT Switch(VMnet8 *Public ネットワーク)の設定

ブリッジ割り当てタブをクリックし、VMnet8 の右側にある「…」をクリックすると、

サブネット、DHCP、NAT の選択肢が出ますので、サブネットを選択します。次に サブネットを選択するウインドが表示されるので、以下を設定します。

• IP アドレス: 192.168.1.0

• サブネットマスク: 255.255.255.0

設定後、再度VMnet8 の右側にある「…」をクリックし NAT を選択します。NAT の

設定ウインドが表示されるので、ゲートウェイアドレスを 192.168.1.254 に設定し、 OK をクリックします。なお、NAT の設定はこれで終了です。NAT のタブを開いて 設定する必要はありません。

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3.3. VMnet7 (Private ネットワーク Switch)の設定 VMnet7 の右側にある「…」をクリックし、サブネットを選択します。次にサブネッ トを選択するウインドが表示されるので、以下を設定し、OK をクリックします。 • IP アドレス: 192.168.10.0 • サブネットマスク: 255.255.255.0 3.4. DHCP サーバの停止と設定の確認 不要な DHCP サーバを停止します。DHCP タブをクリックすると、VMnet1 と VMnet8 が DHCP サービスの割り当て対象になっているので両方とも選択して削除ボタンを クリックします。次に、まれに Windows 上のサービスから DHCP サービスを停止し ていても、開始されていることがあるので、その場合はサービスの停止ボタンをク リックし、適用をクリック後に、さらに OS 上のサービスから再度、サービスを停 止させ、状態を無効にして下さい。 最後に、全般タブをクリックし、VMnet1 と VMnet8 に DHCP が割り当てられてい ないことと、サブネットが正しく設定されているか確認して下さい。確認後 OK を クリックして下さい。 以上で VMnet の設定は終了し、今回の仮想ネットワーク環境のベースとなる Public、 Private の両方のセグメントと NAT が設定されました。

(30)

仮想マシン作成 コンソールをインストールするための仮想マシンを作成します。 1. 新規仮想マシンウィザードの起動 新しい仮想マシンをクリックし、新規仮想マシンウィザードを起動させます。ウィザー ドが起動したら次へをクリックして下さい。 2. 仮想マシンのカスタム作成 仮想マシンを今回の環境に合わせてカスタム作成します。 2.1. カスタムを選択し、次へをクリックして下さい。ゲストオペレーティングシス テムの選択では、Linux のラジオボタンが選択されているのを確認した上で、バー ジョンのドロップダウンリストから Red Hat Enterprise Linux 3 を選択します。次に仮 想マシンに名前をつけます。console と入力し、console 関連の仮想マシンを格納す る場所として、作業環境作成で作成した D:¥VMware¥console¥ を指定してから次ぎ へをクリックします。

(31)

2.2. 仮想マシンに搭載するメモリ容量を設定します。コンソールマシンであるため、 128MBとするところですが、後にサーバ環境をこの仮想マシンをベースにコピーイ ンストールするので、ここでは、サーバ環境に合わせて320MBに設定して次へをク リックします。次に、ネットワークの接続ではNATを使用のラジオボタンを選択し て、次へをクリックします。このNICはデフォルトでVMnet8 に接続されます。

2.3. I/O アダプタタイプの選択では、後でインストールする VMware-tools に Buslogic のドライバが同梱されているので、Buslogic を選択します。次にディスクの選択で は、仮想ディスクの新規作成を選択します。次に仮想ディスクタイプの選択では IDE を選択します。 2.4. ディスクの最大容量を設定します。このディスクは内蔵ディスクの位置付けで、 OS と Oracle Database をインストールすることを考慮して 8.0GB に設定します。次 に、VMware では仮想マシンのディスクを Windows 上のファイルとして扱いますの で、保存先とファイル名を指定します。D:¥VMware¥console¥console.vmdk を指定し て完了をクリックして下さい。 以上で仮想マシンが作成され、ネットワークと合わせて仮想環境の作成が終了しました。

(32)

第 5 部 コンソール導入

OS インストール

作成したコンソール仮想マシンに Miracle Linux を OS としてインストールします。なお、 Guest OS と Host OS が混在する VMware では、現在のキーボードやマウスがどちらの OS を入力対象としているかに注意する必要があります。Guest OS を対象にする場合は Guest OS の画面上にマウスを当ててクリックします。Guest OS からホスト OS に対象を 移す場合は、Ctrl+Alt を押して Guest OS から抜けて下さい。

1. インストール CD 割り当て

VMware は仮想マシンの CD-ROM に ISO イメージを割り当てることで、実際に物理

CD-ROM を使用しているのと同じ状態を作ることが可能です。今回 Miracle Linux は ISO

イメージとしてダウンロードしていますので、この設定を行います。

console タブをクリックして、CD-ROM1(IDE 1.0)デバイスをダブルクリックします。設 定ウインドで ISO イメージを使用を選択後、参照ボタンをクリックし、D:¥VMware¥iso の下にある Linux の ISO イメージ(disk1.iso)指定し、OK ボタンをクリックします。

2. OS インストール

2.1. 緑色の三角ボタンを押して仮想マシンを起動させます。なお他のボタンは、左 から順に停止、一時停止、起動、再起動を示しています。BIOS 表示がされた後、井 インストールモードの指定画面が表示されますので、Boot プロンプトでリターンを 入力して下さい。GUI モードでインストーラが起動します。

(33)

2.2. Welcome 画面が表示されますので次へをクリックします。次に、インストーラ の表示言語を指定します。日本語を選択し、次へをクリックして下さい。次に使用 許諾契約書を確認後、同意するを選択し、次へをクリックして下さい。次に使用す るキーボードとして、日本語を選択し次へをクリックして下さい。 2.3. 自動パーティションの設定を選択し次へをクリックします。ここで警告が表示 された場合は、はいを選択してください。次に自動パーティション設定する領域の 使用方法を指定します。ここでは特に変更無く次へをクリックします。警告が表示 されるので、はいをクリックします。ブートローダを指定するウインドが表示され ますが、ここでも特に変更無く次へをクリックします。

(34)

2.4. ネットワークデバイス eth0 を選択し、編集ボタンをクリックします。編集ウイ ンドで、DHCP 使用して設定のチェックを外し、IP アドレスを 192.168.1.100、ネッ トマスクに 255.255.255.0 を設定し、OK をクリックします。もとのウインドに戻 って、ホスト名を設定で、手動でを選択し、console.jp.oracle.com と設定します。そ の他の設定にある、ゲートウェイは 192.168.1.254 、1 番目の DNS には、社内 LAN 環境の DNS を設定し、次へをクリックします。 2.5. root のパスワードを設定し、次へをクリックします。インストールするパッケ ージは、すべてを選択します。次にインストール前の確認画面が出力されるので次 へをクリックするとインストールが開始されます。

(35)

2.6. インストールの途中でディスク 2 を設定するよう表示されるので、ウインドの フレームの右下にある CD-ROM のアイコンをダブルクリックし、2 つめの disk2.iso を ISO イメージとして割り当てます。割り当て方は、1 枚目の ISO イメージを割り 当てたのと同じ方法です。その後、色の深さを設定するウインドが表示されます。 リファレンス環境では、色の深さに True Color(24bit)を 、解像度に 800×600 を設定 しています。最後にログインの種類としてテキストを設定し次へをクリックすると、 インストールに成功したことを示す画面が表示されますので、終了をクリックしま す。自動的に OS が起動されます。 以上で OS のインストールは終了です。

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VMware 固有の設定

VMware には VMware-tools という、仮想マシンの機能を強化するユーティリティが付属 しています。VMware-tools によりディスプレイドライバ、マウスドライバ、BusLogic SCSI ドライバと、ホストマシンとの共有フォルダ機能やホストマシンとの時刻同期機能など が提供されます。VMware-tools は仮想マシン上にインストールされた Guest OS に対し てインストールします。これからこの VMware-tools をインストールし、共有フォルダ を作成します。

1.

VMware-tools インストール VMware-tools がインストールされているかどうかは、VMware ウインドの左下のメ ッセージで確認できます。現状では以下のようなメッセージが表示され、インスト ールされていないことが確認できます。

1.1. Guest OS が起動している状態で VMware の VM メニューから VMware Tools のインストールを選択します。次に以下の表示が出力されますのでインストー ルをクリックして下さい。その後、Guest OS に root でログインして下さい。

1.2. 以下のコマンドを実行します。

Kon を使用して、日本語ターミナルを起動します。Vmtooles のインストールモ ジュールは、VMware 自身に組み込まれており、VM メニューから VMware Tools のインストールを選択を選んだ段階で、自動的に ISO イメージとして提供され ます。Vmtooles のインストールは、この ISO イメージをマウント後に展開し、 vmware-install.pl スクリプトを実行して、モジュールのインストールを行います。 以下が、実際に行うコマンドの手順です。 なお、kon の使用は任意です。テキストモードのシェルにおいて日本語文字が化 けるのが気になる場合はご使用ください。

(37)

[root@console root]#kon

[root@console root]#mount /mnt/cdrom [root@console root]#ls /mnt/cdrom vmware-linux-tools.tar.gz

[root@console root]#cd /tmp

[root@console tmp]#tar zxf /mnt/cdrom/vmware-linux-tools.tar.gz ・・・

[root@console tmp]#umount /mnt/cdrom

[root@console tmp]#./vmware-tools-distrib/vmware-install.pl 1.3. 各種設定の質問が出力されるので、全て Enter を入力します。以下は途中の イメージ図です。 1.4. 最後に X 起動時の解像度を任意で設定します。なお、1024*768 の解像度を 持つPC の場合は 800*600 が適切かと思われます。 インストールが行われると VMWare の左下にある Vmware-Tools がインストールさ れていません。の警告が消えます。 以上で Vmware-Tools のインストールは終了です。

(38)

2. 共有フォルダの作成

事前準備で用意した CRS、Oracle Database 等のソフトウェアは ISO イメージ提供さ れていません。そのため、OS をインストールした時のように CR-ROM に割り当て ることができません。そのため、Guest OS と Host OS で共有されるフォルダを作成 し、ここに CRS、Oracle Database 等のソフトウェアを配置して使用します。このフ ォルダには、事前準備で作成した D:¥vmware¥share を割り当てます。 2.1. Vmware の VM メニューから設定を選択します。仮想マシンの設定画面の中で、 オプションタブから共有フォルダを選択し、追加ボタンをクリックします。共有フ ォルダ追加ウィザードが起動されます。次ぎへをクリックして下さい。 2.2. 共有フォルダ名として Share を設定し、D:¥vmware¥Share を指定します。次に追 加属性では、共有するを選択した状態で完了をクリックします。次に仮想マシンの 設定で共有フォルダの一覧で設定されていることを確認して OK をクリックします。 以下のコマンドを実行し、share が表示されることを確認して下さい。共有フォルダ は、hgfs の下に作成されます。hgfs は共有フォルダのマウントポイントになります。 [root@console tmp]#ls /mnt/hgfs share 以上でVMware 固有の設定も含めて、コンソールの導入は終了です。

(39)

第 6 部 サーバ導入

第 5 部で作成した console 仮想マシン から oracle01 仮想マシン、oracle02 仮想マシンを作成 します。VMware では仮想マシンは全て Host OS 上のファイルとして提供されますので、Host OS 上の単なるファイルコピーで、別の仮想マシンを容易に個別にインストールするよりも 短時間で作成できます。また、コンソールで設定した内容も引き継がれます。そのため Vmware-Tools での設定や、Root パスワードが引き継がれます。逆にコピーされた仮想マシ ンの IP アドレスや、NIC の MAC アドレス、マシン名など引き継ぐと都合の悪いものも同 時に引き継いでしまいます。そのため、コピーインストール後に oracle01 仮想マシン、 oracle02 仮想マシンに固有の設定を調整します。 サーバ仮想マシンのコピーインストール コピーインストールは単に Host OS 上でファイルをコピーするだけです。 1. 事前準備 コピーのために一旦 VMware を終了させる必要があります。そのためまず、現在起動し ている console をシャットダウンします。root にて console を正常に終了して下さい。

[root@console tmp]# shutdown ‒h now その後 VMware を終了します。

2. コピー実施

Host OS 上 で D:¥vmware¥console デ ィ レ ク ト リ に あ る 全 て の フ ァ イ ル を D:¥vmware¥oracle01 および D:¥vmware¥oracle02 配下にコピーします。

(40)

コピーインストール固有の調整 oracle01、oracle02 仮想マシンに固有の情報を調整します。変更が必要な項目を以下に記 載します。 • Host OS 上の VMware アプリケーションの仮想マシン設定ファイル • 仮想マシンに搭載されている NIC 環境 • Guest OS の IP 情報、マシン名 1. Host OS 上の VMware アプリケーションの仮想マシン設定ファイル調整 各仮想マシンの設定ファイルは、D:¥vmware¥console、D:¥vmware¥oracle01、 D:¥vmware¥oracle02 の下の rhel3.vmx ファイルに設定されています。この設定ファイル を編集します。まず、D:¥vmware¥oracle01¥rhel3.vmx をテキストとして開き、以下の行 を変更します。 変更前 Ide0:0.filename = “console.vmdk” 変更前 displayName = “console” 変更後 Ide0:0.filename = “oracle01.vmdk” 変更後 displayName = “oracle01” 次に、console.vmdk ファイルの名前を oracle01.vmdk に変更してください。 同様に、oracle02 についても同じ操作を行って下さい。ただし、oracle02 では上記で oracle01 とした部分を Oracle02 にします。

(41)

2. 仮想マシンに搭載されている NIC 環境の調整

NIC にはユニークな MAC アドレスが設定されています。この MAC アドレスが複数あ

るとネットワーク上の問題が発生するため NIC を付け替えなければなりません。その

後、仮想サーバマシンにはPublic と Private に 2 枚の NIC が必要になります。これら

に関する設定を行います。 2.1. NIC の取り外し

仮想 NIC の取り外しは、VMware の仮想マシン編集で行います。VMware の仮想マ シン編集は、仮想マシンの仮想ハードウェアを設定するウィザードです。 2.1.1. VMware を起動します。起動すると、コンソールはタブとして登録されて いますが、oracle01 と oracle02 は登録されていませんので、ファイルメニューか ら仮想マシンを開くを選択して、D:¥vmware¥oracle01 の下の rhel3.vmx を開いて ください。同様に、D:¥vmware¥oracle02 の下の rhel3.vmx も開いてください。次 に oracle01 仮想マシンのタブを選択し、仮想マシン設定の編集をクリックし、 ハードウェアタブからイーサネットを選択して削除をクリックします。その後 OK ボタンをクリックして下さい。同じ操作を oracle02 でも行って下さい。

(42)

2.1.2. 仮想マシン oracle01 を起動します。最初にコピーインストールを行った 場合は仮想マシンを識別するための UUID を調整するウインドが表示される ので、新規 UUID を作成を選択し、OK をクリックします。Miracle Linux は以 前の環境と比較して、インストール時に接続されていたデバイスに変更があ ると、自動的にハードウェア構成ツールである Kudzu を起動しようとします ので、何かキーを入力して下さい。すると Kudzu が起動されるので、Remove Configuration 選択して下さい。これで、NIC が取り外されました。 最後に、次項の手順で、Kudzu を用いた同様の方法で、NIC の取り付けを行い ますので、ログイン後に root でシャットダウンを実行して下さい。

[root@oracle01 root ]#shutdown ‒h now

同様のことを仮想マシン oracle02 でも行って下さい。 2.2. NIC の取り付け

同様の手順で、VMware の仮想マシン編集で行い、OS の Kudzu を使用して NIC を 取り付けます。なお、ここでは Public と Private で 2 枚、NIC を追加します。

2.1.1. 仮想マシン oracle01 のタブを選択し、仮想マシン設定の編集をクリック します。ハードウェアタブから追加をクリックします。その後ハードウェアの 追加ウィザードが開きますので、次へをクリックして下さい。

(43)

2.1.2.まず、1 枚目の Public の NIC への割り当てとして、イーサネットアダプタ を選択し次へをクリックします。次にネットワーク接続は NAT を選択し完了を クリックします。 次に Private で使用する 2 枚目の NIC を追加します。同様の手順でハードウェア 追加ウィザードを起動します。2 枚目の NIC ではネットワークの種類ではカス タム:仮想ネットワークの指定を選択し、メニューから VMnet7 を選択後に完了 をクリックします。 同じ設定を仮想マシン oracle02 でも行って下さい。 2.1.3. 仮想マシン oracle01 を起動してください。先ほどと同様に Kudzu が起動 されるので、Configure を選択してください。 2.1.4. 1 枚目の Public に所属する Eth0 の設定ウインドが起動されます。以下のよ うに設定し、OK を選択して下さい。 IP Address: 192.168.1.1

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Netmask: 255.255.255.0

Default gateway (IP): 192.168.1.254 Primary Nameserver: 社内 LAN の DNS

次に 2 枚目の Private に所属する Eth1 の設定ウインドが起動されるので Configure を選択してください。その後、以下のように設定し、OK を選択して下さい。な お、gateway と DNS については Eth0 の設定を引き継ぎますので設定する必要は ありません。

IP Address: 192.168.10.1 Netmask: 255.255.255.0

Default gateway (IP): 設定しない Primary Nameserver: 設定しない

同様の設定を仮想マシン oracle02 でも行って下さい。なお、oracle02 での設定は 以下になります。

Eth0 IP Address: 192.168.1.2 Netmask: 255.255.255.0 Default gateway (IP): 192.168.1.254

Primary Nameserver: 社内 LAN の DNS

Eth1 IP Address: 192.168.10.2 Netmask: 255.255.255.0 Default gateway (IP): 設定しない

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3. ホスト名変更 コピーインストール後の最後の調整として oracle01 及び oracle02 仮想マシン上の OS か らホスト名を変更します。ホスト名の変更は、以下のファイルで設定します。 /etc/sysconfig/network vi などを使用して、/etc/sysconfig/network から HOSTNAME と書かれている行を編集し てください。

[root@oracle01 root]# vi /etc/sysconfig/network

Oracle01 変更前 HOSTNAME=console.jp.oracle.com 変更前 HOSTNAME=oracle01.jp.oracle.com Oracle02 変更前 HOSTNAME=console.jp.oracle.com 変更前 HOSTNAME=oracle02.jp.oracle.com 設定が終了したら仮想マシン oracle01、oracle02 をそれぞれ再起動して設定を反映させて下 さい。これで、通常に OS をインストールしたのと同じサーバ環境が出来上がりました。コ ピーインストールはこれで終了です。 最後に停止させているコンソールを起動させ、全ての仮想マシンを起動させることになり ますが、その前にコンソールの使用するメモリを減らします。コンソールのタブをクリッ クし、メモリをダブルクリックします。次に設定画面がでますので、128MB に設定して OK ボタンをクリックして下さい。 以上で全ての仮想環境が整いました。コンソールを起動して第7 部へ進んでください。

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第 7 部 リモート接続環境作成

一般にサーバマシンは直接操作するより、コンソールからリモートで操作する方が一般的 です。本ドキュメントはそれを受けて、リモートからの操作を前提に記載しているため、 リモート操作のための設定を解説します。内容は、名前解決と、パスワード無しのSSH の 設定、リモート X の設定になります。なお、本部は、Oracle とはあまり関係の無い、一般 的な設定になります。 名前解決設定 まず、今回 console、oracle01 および oracle02 の 3 台のマシンを使用しますので、このマ シン間で名前解決ができるように設定します。実際は/etc/hosts を設定するだけですので、 極めて一般的な内容です。なお、繰り返しになりますが、マニュアルには Public ネット ワークセグメントの名前解決には/etc/hosts ではなく DNS を使用するように記載されて いることにご注意下さい。

console、oracle01 および oracle02 で、vi などを使用して /etc/hosts 以下を追加してくだ さい。

[root@console root]# vi /etc/hosts

追加する内容は以下になります。 192.168.1.1 oracle01.jp.oracle.com oracle01 192.168.1.2 oracle02.jp.oracle.com oracle02 下記については、コピーインストールを実施した時点で全マシンに追加されています。 192.168.1.100 console.jp.oracle.com console なお、設定後の/etc/hosts は 3 台の仮想マシン全てに共通で以下となります。

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