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る.断面形状を多角形にすることで,注入パイプ周り

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅵ‑290. 多角形縦スリットを用いた地盤注入工法の開発 -注入パイプの形状に関する検討-. その1. 日特建設(株) 正会員. ○竹内. 仁哉. 日特建設(株) 正会員. 竹谷. 裕. 鹿島建設(株) 正会員. 田中. 俊行. 1. はじめに 近年,都市部における基礎・地中構造物の地盤強化,止水をはじめ,既設構造物の耐震補強や液状化対策な どの地盤注入工事が増加している.一般に,孔壁の自立しない地盤やパッカを直接設置することが困難な地盤 に対する注入には,高い改良効果と確実性を発揮するダブルパッカ工法が,多くの施工実績を有している.筆 者らは,新たにダブルパッカ工法の高速化および高品質化を目指した「多角形縦スリットを用いた地盤注入工 法」を開発した.本論文では,工法の概要および注入パイプの形状を検討した結果を報告する. 2. 本注入工法の概要 本工法は,図 1 に示すダブルパッカ工法のシールグ ラウト方式に分類される地盤注入工法である.写真 1 に注入パイプの外観を,図 2 に注入パイプの断面 図,図 3 に地盤注入のイメージ図を示す. 注入パイプは,多角形断面の柱状(全長約 1m)と し,各頂点部に多数の縦方向のスリットを設けてい 図 1 地盤注入工法の分類. る.断面形状を多角形にすることで,注入パイプ周り. のシールグラウトを規則的にクラッキングさせて,地盤中に注入材料を均等に浸透させることができる.また, 縦方向にスリットを設けることで,長い浸透源を確保し多数の吐出口から低圧かつ高速注入でき,介在する砂 層に対しても,連続的に確実に注入することができる.注入材料は,適用構造物の用途(仮設・本設)や地盤 条件に応じて,溶液型および懸濁型注入材等の適切な材料を選択することができる. 3. クラッキング確認試験による注入パイプの形状に関する検討 注入パイプの形状を検討するために,水注入によるクラッキング確認試験を実施した.注入パイプの断面形 状は,四角形および六角形とし,スリットを各頂点部に設けて,注入区間長を 500mm とした.円形(縦スリッ ト 4 方向)および従来工法であるスリーブパイプ(以下,横スリット)についても比較検討した.図 4 に注入 試験装置を示す.試験方法は以下のとおりとした.. 約 1m. 写真 1 注入パイプ. 図 2 注入パイプ. (六角形)の外観. (六角形)断面図. 図 3 地盤注入イメージ図. キーワード. 地盤注入,ダブルパッカ工法,注入パイプ,多角形縦スリット,クラッキング. 連絡先. 〒104-0044 東京都中央区明石町 13-18. TEL:03-3542-9298. ‑579‑. FAX:03-3542-2081.

(2) 土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅵ‑290. まず注入パイプを挿入するためのスペースとして,ドラム 缶の中心に注入孔を模擬した塩ビパイプ(φ100mm)を,周り には排水パイプを 4 箇所設置した.ドラム缶内には模擬地盤 として珪砂 6 号(細粒分含有率約 0%)および珪砂 7 号(同約 6%)を水締めで充填した後,先行設置した塩ビパイプにシー ルグラウトであるセメントベントナイトを満たし,その中に 注入パイプを挿入した.その後に塩ビパイプを引き抜き,模 擬地盤の表面をセメントミルクで被覆した.セメントミルク の硬化後にドラム缶内を水で飽和させた後,着色水を送水し てシールグラウトをクラッキングし,段階的に 15ℓ/min まで 図 4 注入試験装置. 送水したときの注水圧力を測定した.その後,ドラム缶を解 体しシールグラウトのクラッキング状況を確認した.. 表 1 クラッキング確認試験結果. 表 1 に試験結果を,写真 2 に水注入によるシールグラウト 注入パイプ. のクラッキング状況を,図 5 に注水速度 15ℓ/min のときの各 注入パイプの注水圧力を示す. 横スリットでは,割裂状の亀裂が不規則に形成されたのに 対し,縦スリットでは,断面形状によらず明瞭な亀裂が縦方 向に形成された.但し,円形断面では,スリットと亀裂の位 置が一致しておらず,亀裂数が 3 本とスリット方向数に比べ. クラッキング. 15ℓ/minの ときの. 断面. スリット種類. スリット 方向. 浸透源. 状況. 方向(本 数). 注水圧力 (MPa). 四角形. 縦スリット. 4. 約500mm. 亀裂. 4. 0.03/0.06. 六角形. 縦スリット. 6. 約500mm. 亀裂. 6. 0.06/0.07. 円形. 縦スリット. 4. 約500mm. 亀裂. 3. 0.10/0.10. 横スリット. 1. 約90mm. 割裂. 不規則. 0.12/0.10. 円形. (スリーブバルブ). ※注水圧力は珪砂6号/珪砂7号の場合の値を示す。. て 1 本少なくなったが,四角形断面と六角形断面では,スリ ットと亀裂の位置が一致し,角頂部に各々4,6 本の亀裂が形 成された.断面形状が,四角形から六角形,円形になるほど, また,珪砂 6 号から 7 号へと地盤の細粒分含有率が多くなる ほど,注水圧力は大きくなる傾向を示した. 4. まとめ 多角形縦スリットの注入パイプを用いることで,従来工法 に比べて高速で注入でき,均質にクラッキングすることによ る高品質の確保や注入圧力減少による周辺構造物への影響緩 和が期待できる.なお,模擬地盤を用いた実機による注入試. 四角形. 六角形. 円形. 横スリット. 縦スリット 縦スリット 縦スリット (スリーブバルブ). 図 5 各注入パイプの注水圧力 (注水速度 15ℓ/min). 験によって,本工法の有効性を検討した内容について別途報 告する.. スリット. スリット. スリット. 四角形縦スリット. 六角形縦スリット. 円形縦スリット. 写真 2 水注入によるクラッキング状況. ‑580‑. 横スリット (スリーブバルブ).

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