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西松建設 正会員 細川 勝己

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅲ-B162. 泥水式シールドのスリット開口率が砂地盤の間隙水圧とカッター圧に及ぼす影響 西松建設. 正会員. 細川. 勝己. 早稲田大学. 学生会員. 浜田. 大輔. 早稲田大学. 学生会員. 奥山. 健一. 早稲田大学. 正会員. 赤木. 寛一. 1. はじめに 泥水式シールド工法における砂質土地盤での切羽 q. 安定は,切羽面に作用する土水圧に対して,圧力制 御された泥水で対抗して成り立っていると考えられ ている.しかし,最近の研究. 1). 飽和砂. によれば,泥水は切. 泥 水タン ク. ⑨. 羽地盤にある程度浸透するので,間隙水圧が上昇し. チ ャンハ ゙ー. カ ッター ディ スク. て有効泥水圧(泥水圧−間隙水圧)は小さ くなるこ と,またカッター面板による切羽面の押さえ効果が 重要な役割を持っていることなどが報告されている.. 排 土 タン ク. そこで,本研究では,カッターディスク前面のス リット開口率を変化させて,スリット開口率の違い. 図 2.1 泥水式シールド模型の実験装置. が間隙水圧やカッター圧に及ぼす影響について検討 した.. 1 40 0 3 00. 2. 実験概要. 500. 400. 50 0. 260 260. 1400×1400×1600mm で,シールド機の外径は 215mm で ある.シールド機の先端には,カッターディスクが装着さ. 実験条件を表 2.1 に示す.上載圧は,すべての実験に 掘進方向. おいて土槽底面で 100kN/m2 になるよう調整した. 図 2.2 は,土槽内の土圧計,水圧計の設置位置を示. 1400. 150 4 00. 50 7 50 380. 1 00. とができる.. 水圧計 土圧計. 3 80 改 良 体 ブ ロ ッ ク. 30 0 20 0. 方加圧することにより現場に近い応力状態を再現するこ. アクリル面. 土槽の上蓋には油圧ジャッキが取り付けてあり,地盤を上. 5 00. れており, カッターディスク前面のスリット開口率は 20.0% ,27.5% および 35.0% の 3 種類である. また,. 2 6 0 26 0. 土 槽 中 を 掘 進 さ せ る こ と が で き る . 土槽の内寸法は. 16 0 0. 験装置は,実際の泥水式シールド機を模擬しており,. 260. 図 2.1 に泥水式シールド模型実験装置の概略を示す.実. 単位 mm. 図 2.2 土圧計,水圧計の設置位置. したものであり,シールド模型下端から 10mm の位 置に掘進方向にそって 12 個の水圧計を配置した.実. 表 2.1 実験条件. 験では,シールド掘進に伴う土圧と間隙水圧の変化 および総推進力,カッター圧力等を測定した.なお, 地盤材料は珪砂 6 号(D 50 = 0.23mm)を用いて,乾 燥密度ρd = 1.45g/cm3 ,相対密度 D r = 72.3%となるよ. 地山試料. 使用泥水. 泥水圧 開口率 掘進速度 カッター回転数 地下水圧 2 2 kN/m % cm/min rpm kN/m 10 20.0 珪砂6号 12%ベントナイト 27.5 1 1 10 30 35.0. う締め固めた.. シールドトンネル,掘削,砂質地盤,スリット開口率 〒242-8520 神奈川県大和市下鶴間 2570-4 TEL 046-275-0055 FAX 046-275-6796.

(2) 土木学会第55回年次学術講演会(平成12年9月). Ⅲ-B162. 3. スリット開口率の違いによる間隙水圧への影響 させたときの過剰間隙水圧の発生量(図 2.2 矢 印 で 示 さ れた水圧計)を比較したものである.図より,いずれの 開口率も過剰間隙水圧の発生はほとんどみられない.こ 2. れは,差圧(泥水圧−地下水圧)が 0kN/m で あ り , 泥 水が地盤に浸透しなかったためと考えられる.図 3.2 は, 2. 泥水圧 30kN/m で,スリット開口率を変化させたときの. 3.0 過剰間隙水圧(kN/m2). 図 3.1 は,泥水圧 10kN/m2 で,スリット開口率を変化. 2.5. 開口率20.0% 開口率27.5% 開口率35.0%. 2.0 1.5 1.0 0.5 0 0. 過剰間隙水圧の発生量を比較したものである.図より,. 100. 200. 小さいので,差圧(泥水圧−地下水圧)と有効泥水圧は ほとんど等しいとみなせる. 4. スリット開口率の違いによるカッター圧への影響 2. 2. 図 4.1〜2 は,それぞれ泥水圧 10kN/m と 30kN/m で掘 進したときのカッター圧の変化を比較したものである.. 2.5. 1.0 0.5 0 0. 100. 200. が明確にでている.また,それらのカッター圧は,泥水 圧の 30kN/m2 と同程度以上の値を示していることがわか る.このことは,泥水式シールドの切羽安定機構の考察 において,カッター圧発生メカニズムの解明が重要であ るとともに,カッター圧が切羽の押え圧として重要な役 割を持っていることを示唆していると考えられる.. 300. 400. 500. 600. 700. 800. 掘進距離(mm). 図 3.2 過剰間隙水圧の変化(泥水圧 30kN/m2 ) 100 カッター圧(kN/m2). 35.0% ,20.0% の順に大きくなり,開口率の違いによる差. 800. 1.5. ター圧が 27.5% と 35.0% に比べてやや大きいもの の , 開 より,泥水圧 30kN/m2 では,カッター圧は開口率 27.5% ,. 700. 開口率20.0% 開口率27.5% 開口率35.0%. 2.0. 図 4.1 より,泥水圧 10kN/m2 では,開口率 20.0% のカッ 口率 27.5% と 35.0% との差はほとんどみられない.図 4.2. 600. 3.0 過剰間隙水圧(kN/m2). れないと言える.なお,過剰間隙水圧の発生量は非常に. 500. 図 3.1 過剰間隙水圧の変化(泥水圧 10kN/m2 ). しかし,それらの発生量は,泥水圧の 30kN/m2 に比べ非 常に小さいので,開口率の違いによる差はほとんどみら. 400. 掘進距離(mm). いずれの開口率も水圧計が設置されている位置にシール ド機が接近するにつれ,過剰間隙水圧が上 昇 し て い る .. 300. 開口率 20.0% 開口率 27.5% 開口率 35.0%. 80 60 40 20 0. 5. まとめ. 0. 100. 200. 300. 400. 500. 600. 700. 800. 掘進距離(mm). カッター圧は,スリット開口率によって,大きく変化. 図 4.1 カッター圧の変化(泥水圧 10kN/m2 ). することがわかった.これは,泥水式シールドの切羽安 定機構の解明において,カッター圧発生メカニズムの詳 今回の実験では,過剰間隙水圧の発生量は,非常に小 さいものであった.しかし,透水性の小さい砂層では間 隙水圧の発生量は非常に大きくなるので. 2). ,今後はこの. 場合のカッター圧の大きさについて調査する必要がある. また,カッター圧発生メカニズムの詳細な解明には,地 盤変状を測定することが必要不可欠であり,地盤変状を 考慮した 実験研究を進める予定である. 参 考 文 献. 1) 森仁司ほ. か:泥水シールドにおける切羽安定機構について,トンネルと地下,第 24 巻 5 号 , pp.29〜35,1993.2)森仁司ほか:泥水式シールドによる砂質切羽地盤の間隙水圧と その発生メカニズム,土木学会論文集,第 430 号,pp.115〜124,1991.. カッター圧(kN/m2 ). 100. 細な調査が重要な要素であることを示している.. 開口率 20.0% 開口率 27.5% 開口率 35.0%. 80 60 40 20 0 0. 100. 200. 300. 400. 500. 600. 700. 800. 掘進距離(mm). 図 4.2 カッター圧の変化(泥水圧 30kN/m2 ).

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