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雑誌名 精密工学会学術講演会講演論文集

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Academic year: 2022

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ロボットを用いた自由曲面板厚評価システム Orthrosの開発: 高密度測定点群のモデリング

著者 坂口 拓洋, 奥川 裕理恵, 浅川 直紀, 岡田 将人, 

鬼頭 亮太

著者別表示 Sakaguchi Takumi, Okugawa Yurie, Asakawa Naoki, Okada Masato, Kito Ryota

雑誌名 精密工学会学術講演会講演論文集

巻 2015 Spring

号 L44

ページ 769‑770

発行年 2015

URL http://doi.org/10.24517/00050312

doi: 10.11522/pscjspe.2015S.0_769

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

ロボットを用いた自由曲面板厚評価システム Orthros の開発 - 高密度測定点群のモデリング -

  金沢大学大学院 ○坂口 拓洋, 奥川 裕理恵, 浅川 直紀, 岡田 将人, 鬼頭 亮太

Fig.1 Configuration of the system 1. 諸言

 現在,自由曲面を有する薄板加工品の高密度な板厚測定の 方法として適切なものがない.そこで,本研究室では産業用 ロボットとレーザ変位計を用いた板厚測定システムOrthros を提案してきた1).本システムにおける板厚測定手順はまず 形状が未知な工作物に対して形状測定を行い,点群データと して形状データを取得し,それに基づいてNURBS曲面を生 成している.その際,形状データを基に法線方向を算出して ロボットの板厚測定経路を生成するため,点群データの精度 と密度は板厚測定経路の生成に大きな影響を与える.測定経 路の計算にはNURBS曲面を用いているため,精度を上げる ために測定点数を増やすと経路計算時間が増加する.また,

NURBS曲面は点群データが構造格子でないと使用できない

が,メッシュモデルは非構造格子にも対応できる.

そこで,本報では部分的に高密度測定2)を行い取得した高 密度点群を基にドロネー法を用いてメッシュにモデリングし 干渉検出を行い,従来の板厚測定経路生成方法より比較した ので報告する.

2. システム構成

 図1に本システムの構成を示す.レーザ変位計2基を対向 させて設置した板厚測定ユニットを用いる.産業用ロボット 先端に測定物を固定し,原理的には次の手順で板厚測定を 行う1).1)片方のレーザ変位計を用いて形状測定を行う.2)

Development of Orthros, an Evaluation System for Free Curved Plate Thickness using a Robot -Modeling of high density measurement points-

KanazawaUniv. Graduate school Takumi SAKAGUCHI, Yurie OKUGAWA, Naoki ASAKAWA, Masato OKADA and Ryota KITO

This study deals with a development of an automatic measurement and evaluation system consisting of the industrial robot and laser sensors for free curved plates thickness, called Orthros. In this system, the triangle-based point laser sensors are used for thickness measurement. Since the system acquires an unknown workpiece shape as a point cloud to generate a thickness measuring path, the density and the accuracy of the point cloud are concerned with the accurancy of the thickness measurement. In this report, Compare previous methods and the result of the modeling and intergerence detection based on high density measurement points.

形状データから各測定点に法線ベクトルを生成する.3)法 線ベクトルとレーザ照射軸が一致するようなロボットの姿勢 を生成し,測定経路とする(この時の姿勢を基本姿勢と定義 する).4)板厚測定を行う.

3. C-Space による姿勢評価

 図2に示すような測定物とレーザ変位計との干渉が発生 する場合,測定姿勢を変化させることで干渉を回避した測 定を行うが,姿勢を表すパラメータを統一的に扱うために コンフィギュレーション空間(C-Space)を適用する.図2に 示す座標系の各軸周りの回転角度γ, β, αをパラメータとする

C-Spaceを各測定点で張り,干渉の発生する姿勢の領域をそ

れぞれマッピングする.この領域を干渉領域と呼ぶ.

Fig.2 Collision between laser and workpiece

Fig.3 Workpiece Robot

Workpiece Laser

Laser displacement gauge

Workpiece

Laser path area Laser displacement gauge

Collision area X

Z Y α

γ β

2015年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集

Copyright Ⓒ 2015 JSPE

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4. 高密度形状データ

 本 手 法 で は, 図3の よ う な 形 状 に 対 し て 測 定 を 行 う.

NURBS曲面生成に一方向から格子状に測定を起こった図4に

示す初期形状測定結果を用いる.また,メッシュ生成には測 定物の側面に対して再測定2)を行った結果を初期形状測定結 果に加えた高密度形状データ図5を使用する.

5. 干渉検出比較

 比較方法として,メッシュ,NURBS曲面それぞれで表現さ れているモデル図6に示すように任意の点での干渉検出を行 い,計算時間を計測する.また,それぞれのモデルに対して

C-Spaceを作成し干渉検出比較を行う.干渉検出はある任意

の点で測定物表面に垂直なレーザ光をX軸周り,Y軸周り,Z 軸周りに5度ずつ回転させ姿勢を変化させる.工作物のメッ シュ数は954である.図7にNURBS曲面,メッシュモデル それぞれの干渉検出の結果を示す.この干渉検出に要した時 間はメッシュの場合1.62秒で,NURBS曲面の場合は約1000 秒だった.図8両モデルの比較を示す.NURBS曲面に比べて 高密度形状データを用いたメッシュモデルの方がエッジが正 しく表現されているのがわかる.例えば赤い直線で表されて るレーザがエッジ近傍を通過する場合,例えばNURBS曲面 は干渉を検出出来ていないのに対して,メッシュモデルは正 しく干渉検出が行われていることが確認できる.このように

特にNURBS曲面の側面と底面の交差部分はデータ間隔が疎

になってしまうために,高密度形状データを使用したメッシュ モデルの方がより正確に干渉検出を行えていることがわかる.

6. 結言

 本研究ではNURBS曲面とメッシュそれぞれに対して干渉 検出を行い以下の結論を得た.

1) 干渉検出にかかる時間はメッシュを用いた場合の方がはる かに短い.

2) NURBS曲面とメッシュモデルの干渉検出の比較結果から,

干渉検出にメッシュモデルを用いても精度が低下しないこ とを確認した.

3) NURBS曲面でなくメッシュモデルで干渉検出を行うことで

非構造格子の点群データを扱えるようになった. (a) Mesh

(b) NURBS surface FIg.7 Collision map

Fig.5 High density shape data Fig.4 Initial shape data

Fig.8 Comparison between mesh and NURBS 参考文献

1) Y.Okugawa et al., Development of an Evaluation System for Free Curved Plate Thickness with a Robot -Measuring Posrure Planning using C-Space-, International Journal of Automation Technology 7(5), pp.593-600, 2013.

2)奥川裕理恵,”ロボット用いた自由曲面板厚評価システム

Orthrosの開発―高密度形状データの取得―”,2014年度精

密工学会秋季大会学術講演会講演論文集,(2014),663-664

(b) NURBS surface FIg.6 Models used in collision detection

(a) Mesh

2015年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集

Copyright Ⓒ 2015 JSPE

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