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二重管式標準貫入試験器による粘性土地盤の密度測定 株式会社

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Academic year: 2022

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(1)III‑698. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 二重管式標準貫入試験器による粘性土地盤の密度測定 株式会社. ウエスコ 正会員. ○伊豫屋紀子. 株式会社. ウエスコ 正会員. 藤原身江子. 株式会社. ジオ・ブレ-ン 正会員. 株式会社 1.はじめに. ウエスコ フェロ-. 田平. 健二. 八木. 則男. コネクタ-ヘッド. 奥山らは図-1に示す二重管式標準貫入試験器を用. シュ- スプリットバレル φ51 φ35. いて砂地盤の密度測定方法を提案している1).本研究は,. 75. 560. 175. 二重管式標準貫入試験器による密度測定の適用範囲を粘 50. 性土地盤へ拡大することを目的として行った.. 610 810. 二重管式標準貫入試験器により採取した粘性土試料. 150 真鍮製中空管. の湿潤密度測定方法には,試料の体積測定方法により, 100. ①中空管の容積と採取した試料の質量から湿潤密度を求 める方法(中空管法と称す),②中空管より抜き出した. 内径φ35,外径φ38. 図-1 二重管式標準貫入試験器 (単位:mm). 粘性土試料の直径と高さをノギスで測定し,湿潤密度を 5cm 中空管. 求める方法(ノギス法と称す)がある.これらの方法で より明らかにした上で,二重管式標準貫入試験器による. 12cm. 6cm. 求めた湿潤密度の測定精度を,寒天を用いた基礎的実験 密度測定方法を提案する. 寒天 30cm. 12cm. 2.実験用材料と実験方法 実験用材料には粉末寒天2)を用い,実験用地盤は次の. 12cm. ようにして作成した.粉末寒天を濃度 5%になるように して弱火で 30 分間煮溶かし, 寒天溶液を図-2に示す内 径 4.9cm,外径 5.1cm,長さ 12cm の中空管(5cm 中空管 と称す)3 本をビニ-ルテ-プで固定した容器に投入す. 図-2 5cm 中空管設置状況. る.投入後は室温 20℃に保たれた実験室内に約 3 時間静 置する.その後,中空管固定用のビニ-ルテ-プを取り. 外径38mm. 除き,中央の中空管をワイヤ-ソ-で切り離す.切り離. のとおりである.密度測定が終了した 5cm 中空管を突き 固め装置の台上に固定する.つぎに,小型貫入試験器を 図-3に示すように寒天の表面に設置し, 2.5kg のランマ ーで圧入する.小型貫入試験器の 3.5cm 中空管に採取さ. 100mm. 小型貫入試験器. 100mm. 実験用地盤からの試料採取および密度測定方法は次. 2.5kgランマ-. 10mm. された5cm 中空管内の寒天の密度を中空管法で測定する.. 5cm中空管 内径35mm. 寒 天. 突き固め装置. れた寒天の湿潤密度を中空管法で測定する. 密度測定後, 中空管から寒天を抜き取り,寒天の密度をノギス法によ り測定する.なお,小型貫入試験器は,中空管を加工した 小型シューと 2 個の中空管をビニールテープで固定して 形成されている.. 図-3 小型貫入試験器による試料採取. ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― キーワード:湿潤密度,粘性土地盤,標準貫入試験 連絡先:㈱ウエスコ. 地盤調査部(住所:岡山県岡山市島田本町 2-5-35,電話:086-254-2460,FAX:086-254-2573). ‑1395‑.

(2) III‑698. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 3.実験結果と考察. 30. –x n σ C.V. 最大値 最小値. 図-4は実験用地盤とした 5cm 中空管内の寒天の密度 25. T を中空管法で求めた湿潤密度 ρ t50 のヒストグラムであ. る.また,図-5は実験用地盤より小型貫入試験器で採. 20. 3. 1.014(g/cm ) 35個 0.00185 0.00182 3 1.018(g/cm ) 3 1.010(g/cm ). T C とノギス法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35 のヒストグ ρ t35. ラムである.図-4および図-5には,確率密度関数の. 度 数. 取した試料の密度を,中空管法で求めた寒天の湿潤密度. 10. 理論曲線,測定値の平均値 x ,測定値の個数 n ,標準偏 差 σ ,最大値,最小値および変動係数 C .V . を併記してい. 5. T C T , ρ t35 , ρ t35 は χ 2 適合度検定の る.なお,測定した ρ t50. 結果,有意水準 5%で正規分布にしたがう.. 0 0.96. C , T , C のx 図-4および図-5に示すように ρ t50 ρ t35 ρ t35. はほぼ等しく,湿潤密度測定の有効数字が 3 桁3)と考え れば,十分正確に測定できているといえる.つまり,中. 20. 湿潤密度と等しいと考えてよい. のそれより小さい.つまり,中空管法の測定誤差の方が. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). –x n σ C.V. 最大値 最小値. 数. 15 C の方が ρ t35. 度. T を比べると,ρ t35 のσ. 0.98. 1.06. 1.08. T 図-4 寒天の湿潤密度 ρ t50 のヒストグラム. 空管で採取した寒天の湿潤密度は,実験用地盤の寒天の T C また,ρ t35 と ρ t35 のσ. 15. 10. 3. 1.017(g/cm ) 35個 0.00387 0.00381 3 1.025(g/cm ) 3 1.007(g/cm ). ノギス法の測定誤差より小さく精密であるといえる. 5. 4.粘性土地盤の密度測定方法の提案 二重管式標準貫入試験器による粘性土地盤の密度測. 0 0.96. 定方法を以下のように提案する. ①ボ-リングロッドに二重管式標準貫入試験器を接続し,. 20. て試験を実施する.②標準貫入試験終了後,慎重に二重 管式標準貫入試験器を引き上げ,シューおよびコネクタ. の質量を測定する.現場での測定が困難な場合は,試験 室に搬送してから測定しても良い. なお, 中空管の質量, 容積は予め測定しておく.⑤質量測定後,中空管をラッ. –x n σ C.V. 最大値 最小値. 15. 度. 数. ーヘッドを取り外し,スプリットバレルを二つに割る. 面をエッジナイフで整形する.④試料が詰まった中空管. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). 1.06. 1.08. T (a)中空管法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35. 土の標準貫入試験方法(JIS A 1219-1995)4)にしたがっ. ③先端から 3 番目までの中空管を慎重に取り出し,両端. 0.98. 10. 3. 1.017(g/cm ) 35個 0.00959 0.00943 3 1.038(g/cm ) 3 0.992(g/cm ). 5 0 0.96. 0.98. プフィルムなどで密封する.その他の中空管に採取され. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). 1.06. 1.08. た試料も同様にラップフィルムやビニ-ル袋などにいれ. C (b)ノギス法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35. て密封する.⑥新しい中空管を二重管式標準貫入試験器. 図-5 3.5cm 中空管で採取した寒天の湿潤密度のヒス. にセットし,削孔後,①からの作業を繰り返す.⑦所要. トグラム. の作業終了後,試料を密封した状態で慎重に試験室へ持 ち帰り,中空管ごとに含水比試験を実施し原地盤の乾燥 密度を算定する.⑧各種土質試験を実施する. 二重管式標準貫入試験器により採取した試料の湿潤 密度,含水比,乾燥密度は,先端から 3 番目までの中空 管に採取された試料より求めた各値の平均値とする. 今後は本提案法の現場実証実験を行う予定である.. ‑1396‑. 参考文献 1) 奥山一典,藤原身江子,大西智佳,八木則男:二重管式標 準貫入試験器による砂地盤の密度測定方法,土木学会論文集, No.652/Ⅲ-51,pp.141~153,2000.2)伊那食品工業株式会社: 寒天の知識,No.4.3)藤原身江子,奥山一典,八木則男,森忠 次:供試体の作製方法が粘性土の湿潤密度に及ぼす影響,土木 学会論文集,投稿中.4)地盤工学会:地盤調査法,pp.193~207, 1995..

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