二重管式標準貫入試験器による粘性土地盤の密度測定 株式会社
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(2) III‑698. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). 3.実験結果と考察. 30. –x n σ C.V. 最大値 最小値. 図-4は実験用地盤とした 5cm 中空管内の寒天の密度 25. T を中空管法で求めた湿潤密度 ρ t50 のヒストグラムであ. る.また,図-5は実験用地盤より小型貫入試験器で採. 20. 3. 1.014(g/cm ) 35個 0.00185 0.00182 3 1.018(g/cm ) 3 1.010(g/cm ). T C とノギス法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35 のヒストグ ρ t35. ラムである.図-4および図-5には,確率密度関数の. 度 数. 取した試料の密度を,中空管法で求めた寒天の湿潤密度. 10. 理論曲線,測定値の平均値 x ,測定値の個数 n ,標準偏 差 σ ,最大値,最小値および変動係数 C .V . を併記してい. 5. T C T , ρ t35 , ρ t35 は χ 2 適合度検定の る.なお,測定した ρ t50. 結果,有意水準 5%で正規分布にしたがう.. 0 0.96. C , T , C のx 図-4および図-5に示すように ρ t50 ρ t35 ρ t35. はほぼ等しく,湿潤密度測定の有効数字が 3 桁3)と考え れば,十分正確に測定できているといえる.つまり,中. 20. 湿潤密度と等しいと考えてよい. のそれより小さい.つまり,中空管法の測定誤差の方が. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). –x n σ C.V. 最大値 最小値. 数. 15 C の方が ρ t35. 度. T を比べると,ρ t35 のσ. 0.98. 1.06. 1.08. T 図-4 寒天の湿潤密度 ρ t50 のヒストグラム. 空管で採取した寒天の湿潤密度は,実験用地盤の寒天の T C また,ρ t35 と ρ t35 のσ. 15. 10. 3. 1.017(g/cm ) 35個 0.00387 0.00381 3 1.025(g/cm ) 3 1.007(g/cm ). ノギス法の測定誤差より小さく精密であるといえる. 5. 4.粘性土地盤の密度測定方法の提案 二重管式標準貫入試験器による粘性土地盤の密度測. 0 0.96. 定方法を以下のように提案する. ①ボ-リングロッドに二重管式標準貫入試験器を接続し,. 20. て試験を実施する.②標準貫入試験終了後,慎重に二重 管式標準貫入試験器を引き上げ,シューおよびコネクタ. の質量を測定する.現場での測定が困難な場合は,試験 室に搬送してから測定しても良い. なお, 中空管の質量, 容積は予め測定しておく.⑤質量測定後,中空管をラッ. –x n σ C.V. 最大値 最小値. 15. 度. 数. ーヘッドを取り外し,スプリットバレルを二つに割る. 面をエッジナイフで整形する.④試料が詰まった中空管. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). 1.06. 1.08. T (a)中空管法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35. 土の標準貫入試験方法(JIS A 1219-1995)4)にしたがっ. ③先端から 3 番目までの中空管を慎重に取り出し,両端. 0.98. 10. 3. 1.017(g/cm ) 35個 0.00959 0.00943 3 1.038(g/cm ) 3 0.992(g/cm ). 5 0 0.96. 0.98. プフィルムなどで密封する.その他の中空管に採取され. 1.00 1.02 1.04 3 湿潤密度 (g/cm ). 1.06. 1.08. た試料も同様にラップフィルムやビニ-ル袋などにいれ. C (b)ノギス法で求めた寒天の湿潤密度 ρ t35. て密封する.⑥新しい中空管を二重管式標準貫入試験器. 図-5 3.5cm 中空管で採取した寒天の湿潤密度のヒス. にセットし,削孔後,①からの作業を繰り返す.⑦所要. トグラム. の作業終了後,試料を密封した状態で慎重に試験室へ持 ち帰り,中空管ごとに含水比試験を実施し原地盤の乾燥 密度を算定する.⑧各種土質試験を実施する. 二重管式標準貫入試験器により採取した試料の湿潤 密度,含水比,乾燥密度は,先端から 3 番目までの中空 管に採取された試料より求めた各値の平均値とする. 今後は本提案法の現場実証実験を行う予定である.. ‑1396‑. 参考文献 1) 奥山一典,藤原身江子,大西智佳,八木則男:二重管式標 準貫入試験器による砂地盤の密度測定方法,土木学会論文集, No.652/Ⅲ-51,pp.141~153,2000.2)伊那食品工業株式会社: 寒天の知識,No.4.3)藤原身江子,奥山一典,八木則男,森忠 次:供試体の作製方法が粘性土の湿潤密度に及ぼす影響,土木 学会論文集,投稿中.4)地盤工学会:地盤調査法,pp.193~207, 1995..
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