• 検索結果がありません。

松本桂太郎 学位論文要旨 主論文

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "松本桂太郎 学位論文要旨 主論文"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

松本桂太郎 学位論文要旨

主論文

Keratinocyte growth factor accelerates compensatory growth in remnant lung after trilobectomy in rats

Keratinocyte growth factor

はラット肺

3

葉切除術後残存肺における 代償性肺増殖を促進する

Keitaro Matsumoto, Takeshi Nagayasu, Yoshitaka Hishikawa, Tsutomu Tagawa, Takatomo Yamayoshi, Takafumi Abo, Shuichi Tobinaga, Katsuro Furukawa, and Takehiko Koji

松本桂太郎、永安 武、菱川善隆、田川 努、山吉隆友、

阿保貴章、飛永修一、古川克郎、小路武彦

Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery 2009

年掲載予定

長崎大学大学院医学研究科外科系専攻

(指導教授:永安 武 教授)

【緒 言】

ラット肺切除モデルにおける残存肺の代償性増殖は、これまで残存肺の容量、重量の増 加、細胞増殖、肺機能改善が報告されている。しかし残存肺における代償性増殖のメカニ ズムは明らかになっていない。Keratinocyte growth factor(KGF)は、成熟肺での肺胞上 皮細胞、特に肺胞Ⅱ型上皮細胞における増殖、分化に関与していると報告されている。今 回、成熟肺における代償性増殖において KGF が関与しているとの仮説を立て、成熟肺にお ける KGF とその受容体(KGF receptor, KGFR)と代償性増殖との関連及び KGF 発現 Vector による成熟肺の増殖促進の可能性について検討した。

【対象と方法】

8 週齢 Lewis rat を用いて右肺 4 葉のうち 3 葉切除する肺切除モデルを作製し、残存する 1 葉について検討した。コントロールとして sham 手術群を作製し、手術群と比較検討した。

術後 0、2、4、7、14 日目に右残存肺を摘出し、KGF、KGFR の発現及び肺胞上皮細胞増殖に ついて、抗 KGF 抗体、抗 KGFR 抗体、抗 PCNA 抗体による免疫組織学的方法を用いて検討し た。さらに、KGF-FLAG 発現ベクターを作製し、electroporation を用いて 3 葉切除後の残 存肺へ遺伝子導入をおこなった。KGF 遺伝子導入効果の検討には、抗 PCNA 抗体による細胞 増殖、平均肺胞壁間距離の計測を行った。

(2)

【結 果】

1)残存肺の検討では、手術群において術後 4 日目に肺胞上皮細胞における PCNA 陽性細胞 の増加が最も多くみられた。KGF は正常肺胞上皮細胞でも軽度の発現を認めたが、術後 特に肺胞Ⅱ型上皮細胞での発現が増大した。KGFR は正常肺では見られないが、術後 4 日目に肺胞Ⅱ型上皮細胞を中心に発現が誘導された。特に肺胞Ⅱ型上皮細胞において KGF、KGFR、PCNA 陽性の細胞がみられた。

2)In vitro にて KGF 発現ベクター確認を行った。L2 cell (rat epithelial cell)へ electroporation を用いて遺伝子導入を行い、ELISA にて KGF 蛋白の発現、Western blot にて fusion 蛋白の発現を確認した。KGF-FLAG ベクター群、FLAG ベクター群を比較し、

細胞数、BrdU Labeling Index ともに KGF-FLAG ベクター群で有意な増加をみとめた。

3)In vivo での遺伝子導入では、PCNA Labeling Index および平均肺胞壁間距離はそれぞ れ、KGF-FLAG ベクター群 18.4±1.1%, 49.1±9.6μm , FLAG ベクター群 11.7±

2.1% , 57.5±11.6μm,と細胞増殖、肺胞隔壁の形成ともに、KGF-FLAGベクター投与 群にて有意に増加がみられた。

【考 察】

これまで成熟肺の再生や代償性増殖に、レチノイド、Hepatocyte growth factor (HGF)、

Epidermal growth factor (EGF)などの関与が報告されてきた。このメカニズムを解明する ことは、肺切除後の病態解明と治療への応用を可能にし、さらに肺の再生への手がかりと なり得る。

今回の検討で、肺切除後代償性増殖における肺上皮細胞、とくに肺胞Ⅱ型上皮細胞の増 殖に KGF が関与している可能性が示唆された。また、残存肺に対して外因性 KGF を投与す ることで、肺胞上皮細胞の増殖及び肺胞隔壁の形成を促進することが示唆された。このこ とから、KGF は成熟肺における肺胞上皮細胞の増殖にかかわる重要な因子と考えられる。し かしながら、生体内ではレチノイド、HGF、EGF などの様々な液性因子が複雑に関与してい ると考えられ、肺の代償性増殖においても KGF は多くの因子の一つと考えられた。

増殖因子遺伝子の投与方法として、アデノウイルスやレトロウイルスが一般的に使用さ れているが、それに伴う炎症や発癌などの重要な問題が指摘されてきた。今回使用した electroporation 法による naked plasmid の投与は、肺への遺伝子投与における新たな方法 となり得る。

以上から、KGF は肺の代償性増殖において 1 つの重要な因子であり、その遺伝子導入法と して electroporation 法は有効な手段の 1 つであるが、更に詳細な検討を行うことで、肺 切除後の病態解明と治療への応用が可能となる。

参照

関連したドキュメント

※「TAIS 企業コード」欄は入力不要です。但し、過去に TAIS 登録していたものの、現在は登録を削除している場

いかなる使用の文脈においても「知る」が同じ意味論的値を持つことを認め、(2)によって

第四章では、APNP による OATP2B1 発現抑制における、高分子の関与を示す事を目 的とした。APNP による OATP2B1 発現抑制は OATP2B1 遺伝子の 3’UTR

を,松田教授開講20周年記念論文集1)に.発表してある

タップします。 6通知設定が「ON」になっ ているのを確認して「た めしに実行する」ボタン をタップします。.

紀陽インターネット FB へのログイン時の認証方式としてご導入いただいている「電子証明書」の新規

・マネジメントモデルを導入して1 年半が経過したが、安全改革プランを遂行するという本来の目的に対して、「現在のCFAM

私たちは、私たちの先人たちにより幾世代 にわたって、受け継ぎ、伝え残されてきた伝