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第 5 回日本ヘルニア学会学術集会 特別セッション 会長講演 6 月 2 日 ( 金 ) :40 ~ 2:00 第 会場 ( 天空センター ) 座長 : 聖路加国際病院 櫻井健司 SP- たかがヘルニア されどヘルニア Dedication to Hernia Surgery 吉田 和彦 東京慈恵会

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会長講演

6月2日(金) 11:40 ~ 12:00 第1会場(天空 センター)

座長:聖路加国際病院  櫻井 健司

SP1-1

たかがヘルニア、されどヘルニア

Dedication to Hernia Surgery

吉田 和彦

東京慈恵会医科大学附属葛飾医療センター 外科

1955年

神奈川県生まれ

1974年

神奈川県立横浜翠嵐高校卒業

1980年

東京慈恵会医科大学医学部卒業

1980年-1984年 国家公務員共済組合虎ノ門病院外科研修医/レジデント

1984年-1993年 東京慈恵会医科大学第一外科学教室助手

1986年

癌研究会付属病院外科医員

1987年-1988年 Memorial Sloan-Kettering Cancer Center外科fellow

1993年-2000年 東京慈恵会医科大学第一外科学教室講師

2000年-2007年 東京慈恵会医科大学外科学講座助教授

2004年-

東京慈恵会医科大学附属青戸病院(現葛飾医療センター )外科診療部長

2004年-

東京慈恵会医科大学附属青戸病院(現葛飾医療センター )副院長

2007年-

東京慈恵会医科大学外科学講座教授

主な所属学会、役職、認定医、専門医、指導医

日本ヘルニア学会:理事、国際委員会委員長、評議員

日本外科学会:指導医、専門医

日本消化器外科学会:専門医

日本内視鏡外科学会:評議員、技術認定(消化器・一般外科)

日本胸部外科学会:認定医

日本乳癌学会:専門医

日本臨床外科学会:評議員

日本外科系連合学会:編集委員、評議員

日本肝胆膵外科学会:評議員 

(4)

3

-たかがヘルニア、されどヘルニア

Dedication to Hernia Surgery

吉田 和彦

東京慈恵会医科大学附属葛飾医療センター 外科

本講演では、最近約30年間のヘルニア診療の変遷を俯瞰し、わが国におけるヘルニア治療の問

題点と将来のあり方について述べたい。

私が卒業した1980年には、成人男性鼠径部ヘルニアの手術はすべて組織縫合法であり、欧

米 で のgold standardはShouldice法 で あ っ た。

“Forcused Factory”と 呼 ば れ たShouldice

Clinicでは、ヘルニア手術のみを行う数名外科医と自動化された手順により、再発率は1%以下

が達成された。

1990年代から、腹腔鏡下ヘルニア修復術の普及もあり、緊張のないメッシュ法が組織縫合に

置き換わった。さらに、myopectineal orificeを覆うことにより再発が最小化される術式が好

まれるようになった。わが国ではKugel、Plug、TIPP、Direct Kugel、Bylayer法など、複数

の鼠径部切開法による腹膜前修復法が短期間に導入された。一方、欧米での鼠径部切開法メッ

シュ法のgold standardはLichtenstein法である。

2016年 にThe HerniaSurge Groupよ り 出 さ れ た“World Guidelines for Groin Hernia

Management(World Guidelines)”では、Lichtenstein法、あるいはTEP / TAPPのいずれ

かを推奨しており、両者の技術を有していることが望ましいとしている。また、鼠径部切開法

後の再発には後方からのアプローチを、後方からのアプローチでの再発後には、鼠径部切開法

を薦めている。

Focused Factoryと呼べる施設では、慣れた術式を高い再現性を持って行うことにより、再発

率1%以下に抑えることは可能である。一方、日本で年間15万件に及ぶ鼠径部ヘルニア手術の

全てを担当することはできない。また、TEPとTAPPの施行割合は現在、3割程度と報告されて

おり、全てを腹腔鏡下手術で行うことも困難である。

わが国全体で再発率1%以下、慢性疼痛も含めた合併症の最小化の達成を考えた場合、一般病

院では、前方アプローチはLichtenstein、後方アプローチはTEP / TAPPをstandardとする

ことが現実的な選択と考える。

(5)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(non-mesh):

原法継承者による模範手技~ Marcy, MacVay, Bassini, Shouldice,IPTR?

6月2日(金) 14:00 ~ 14:50 第1会場(天空 センター) 座長:新板橋クリニック  冲永 功太 村立東海病院  坂本 昌義

SP2-1

鼠径部各術式考案者へのオマージュ Marcy法

坂本 太郎

東京慈恵会医科大学附属病院 肝胆膵外科

2001年 :東京慈恵会医科大学 医学部医学科 卒業

同年より、東京慈恵会医科大学附属病院研修医

2006年 :東京慈恵会医科大学 外科入局

以後、附属・関連病院勤務

2013年 :がん研有明病院 肝胆膵外科 勤務

2014年~:東京慈恵会医科大学附属病院 肝胆膵外科医員

専門:肝胆膵外科領域全般

資格:肝胆膵外科高度技能専門医

(6)

5

-鼠径部各術式考案者へのオマージュ Marcy法

坂本 太郎

1

、三澤 健之

2

、吉田 和彦

3

、矢永 勝彦

4 1東京慈恵会医科大学附属病院 肝胆膵外科、2東京慈恵会医科大学附属柏病院 外科、3東京慈恵会医科大学附属葛飾医療セン ター 外科、4東京慈恵会医科大学附属病院 消化器外科

In 1871 I fi rst published in the Boston Medical and Surgical Journal two cases, operated upon

by me in the previous year, in which I closed the ring with interrupted sutures of carbolized

cagut ・・・(H.O. Marcy, 1881)。

Henry Orlando MARCY(1837-1924)は ハ ー バ ー ド

大学医学部を卒業後、ドイツではDr.Virchowに師事し、渡英後はcatgutの開発で知られる

Dr.Listerのもと、外傷への消毒に関する研究と共に外科医としてのキャリアを開始した。彼

は1871年、世界で初めてcatgutを血管以外の結紮に使用し、良好な術後経過を得た旨の論

文を発表している。この際の術式は直接鼠径ヘルニア嵌頓に対する外鼠径輪縫縮術であった

が、1892年に彼が発表した“The Anatomy and Surgical Treatment of Hernia”において

は、内鼠径輪を縫縮するイラストが掲載されているのである。この1枚のイラストをもって、

間接鼠径ヘルニアのヘルニア門は内鼠径輪であり、これを縫縮する重要性を最初に提唱したの

はMarcyであるとされているが、この説には異論も多い。いずれにせよ、このような歴史を

もって、内鼠径輪の縫縮がMarcy法と定義されている。近代ヘルニア学の父と位置付けられる

Edoardo BassiniはMarcyの講演を聴講した際、主題のcatgutよりもヘルニア修復の理論に注

目し、これを祖国イタリアで発展させたとの見解もある。いわゆる従来法の中において、現在

も術式選択の一つとして現役であるMarcy法について、誕生の背景、適応、術式を含めて紹介

する。

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学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(non-mesh):

原法継承者による模範手技~ Marcy, MacVay, Bassini, Shouldice,IPTR?

6月2日(金) 14:00 ~ 14:50 第1会場(天空 センター) 座長:新板橋クリニック  冲永 功太 村立東海病院  坂本 昌義

SP2-2

Bassini法

柵瀨 信太郎

聖路加国際病院

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7

-原法継承者による模範手技~ Marcy, MacVay, Bassini, Shouldice,IPTR?

6月2日(金) 14:00 ~ 14:50 第1会場(天空 センター)

座長:新板橋クリニック  冲永 功太 村立東海病院  坂本 昌義

SP2-3

IPTR(Iliopubic tract repair)

吉田 和彦

東京慈恵会医科大学附属葛飾医療センター 外科

1955年

神奈川県生まれ

1974年

神奈川県立横浜翠嵐高校卒業

1980年

東京慈恵会医科大学医学部卒業

1980年-1984年 国家公務員共済組合虎ノ門病院外科研修医/レジデント

1984年-1993年 東京慈恵会医科大学第一外科学教室助手

1986年

癌研究会付属病院外科医員

1987年-1988年 Memorial Sloan-Kettering Cancer Center外科fellow

1993年-2000年 東京慈恵会医科大学第一外科学教室講師

2000年-2007年 東京慈恵会医科大学外科学講座助教授

2004年-

東京慈恵会医科大学附属青戸病院(現葛飾医療センター )外科診療部長

2004年-

東京慈恵会医科大学附属青戸病院(現葛飾医療センター )副院長

2007年-

東京慈恵会医科大学外科学講座教授

主な所属学会、役職、認定医、専門医、指導医

日本ヘルニア学会:理事、国際委員会委員長、評議員

日本外科学会:指導医、専門医

日本消化器外科学会:専門医

日本内視鏡外科学会:評議員、技術認定(消化器・一般外科)

日本胸部外科学会:認定医

日本乳癌学会:専門医

日本臨床外科学会:評議員

日本外科系連合学会:編集委員、評議員

日本肝胆膵外科学会:評議員 

American College of Surgeons :Fellow、Japan Chapter Secretary

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IPTR (Iliopubic tract repair)

吉田 和彦

東京慈恵会医科大学附属葛飾医療センター 外科

Posterior(Preperitoneal) iliopubic tract repair(IPTR)を 考 案 し たDr. Nyhusと、Anterior

IPTRを提唱したDr. Condonは、University of WashingtonのDr. Hawkinsの門下生で、

“The

Seattle Group”として、ヘルニアと消化性潰瘍に関する多くの業績を残した。

IPRの解剖に関しては諸説あるが、Dr. Condonによれば、上前腸骨棘から腸恥筋膜弓を経て恥

骨へ向かう策状物で、内腹斜筋と腹横筋が鼠径部で癒合することにより形成される。

PIPTRは鼠径管を開けないで後方(腹膜前)から修復する方法で、進入路としては、Kugel法に

近い。Dr. Nyhusはヘルニアの種類により、縫合する組織を変えている。小さな外鼠径ヘルニ

アに対しては、横筋筋膜と腹横筋腱膜を精索の内側のIPTとを、精索の外側は横筋筋膜とIPTを

縫合する。内側鼠径ヘルニアに対しては、横筋筋膜と腹横筋腱膜をIPTに縫合する。大腿ヘル

ニアに対しては、IPTをCooper靭帯に縫合する。

AIPTRは、まず横筋筋膜を切開し、腹横筋腱膜並びに横筋筋膜、さらには腹横筋腱膜弓、さら

にはIPTを露出した後、内側より外側に向けて結節縫合する。

私は主にAIPTRを行なったが、IPTに関する解剖学的認識が高まったのは、むしろTAPPを導

入してからであった。後壁補強にIPTを用いることに着眼したDr. NyhusとDr. Condonの慧眼

に深い敬意を表すとともに、さらにその解剖学は、現在の腹腔鏡下修復術にも生きていること

を実感する次第である。

(10)

9

-原法継承者による模範手技~ Marcy, MacVay, Bassini, Shouldice,IPTR?

6月2日(金) 14:00 ~ 14:50 第1会場(天空 センター) 座長:新板橋クリニック  冲永 功太 村立東海病院  坂本 昌義 学 歴: 平成 4 年(1992年)3月 慶應義塾大学医学部 卒業 職 歴: 平成 4 年(1992年)4月 東海大学医学部地域・環境保健系 地域保健学部門(現 公衆衛生学) 奨励研究員 平成 5 年(1993年)4月 同 助手 平成 7 年(1995年)5月 慶應義塾大学病院 研修医(外科) 平成 8 年(1996年)5月 練馬総合病院 出向 平成 9 年(1997年)5月 国立霞ヶ浦病院(現・霞ヶ浦医療センター)出向(専修医) 平成10年(1998年)5月 慶應義塾大学医学部外科学教室 一般・消化器外科(専修医) 平成13年(2001年)5月 国立病院機構 東京医療センター(外科) 平成17年(2005年)10月 慶應義塾大学医学部外科学教室 一般・消化器外科 助教 平成24年(2012年)4月 同 専任講師 (現在に至る) 学 位: 平成17年(2005年) 医学博士(慶應義塾大学) 専門医等: 外科専門医(2002年12月) 消化器外科専門医(2007年1月) 消化器病専門医(2003年1月) 消化器内視鏡専門医(2003年12月) 日本内視鏡外科学会技術認定取得医(2006年1月) 日本がん治療認定医機構暫定教育医(2007年8月) がん治療認定医(2008年9月) 消化器がん外科治療認定医(2008年3月) 米国外科学会正会員(FACS)(2007年10月) 評議員: 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本コンピュータ外科学会 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 日本胃癌学会 日本創傷治癒学会 日本腹部救急医学会 日本ヘルニア学会 学会委員等 日本内視鏡外科学会 学術委員会委員、医工学連携委員会委員、ガイドライン委員会領域分科会鼠径ヘルニア担当委員 日本消化器内視鏡学会 和文誌編集委員会査読委員 日本腹部救急医学会 総務委員会委員 日本コンピュータ外科学会 運営委員会副委員長、 財務委員会副委員長 日本ヘルニア学会 学会誌委員会委員、ガイドライン委員会委員、保険委員会委員 デジタル・フォレンジック研究会 理事 万国外科学会 日本支部 事務局長 日本創傷治癒学会 理事、財務委員会委員長、規約委員会委員、広報編集委員会委員、関連学会協議委員会委員 日本医工ものづくりコモンズ 幹事 外科系学会社会保険委員会連合(外保連)(手術委員、医療技術の新しい評価軸検討ワーキンググループ委員) 所属学会: 日本外科学会(認定医、専門医、指導医)、日本消化器外科学会(専門医、指導医、評議員)、 日本内視鏡外科学会(技術認定取得医、評議員)、日本コンピュータ外科学会(評議員)、日本臨床外科学会、 日本外科系連合学会、 日本ヘルニア学会(評議員、学会誌委員会委員、ガイドライン委員会委員)、日本腹腔鏡下ヘルニア手術手技研究会(世話人(幹事))、 日本短期滞在外科手術研究会、日本消化器病学会(専門医、指導医、学会評議員)、 日本消化器内視鏡学会(専門医、指導医、学術評議員)、日本癌学会、日本癌治療学会、日本消化器癌発生学会、 日本がん治療認定医機構(がん治療認定医、暫定教育医)、日本胃癌学会(評議員)、GIST研究会(会員)、 関東腹腔鏡下胃切除研究会(施設会員)、胃外科・術後障害研究会 (施設会員)、単孔式内視鏡手術研究会(世話人)、 J-CASE(NOTES)研究会(施設会員)、日本食道学会、日本がん転移学会、日本腹部救急医学会(評議員、総務委員会委員)、 日本外科感染症学会、日本創傷治癒学会(評議員、理事)、日本結合組織学会、マトリックス研究会、 デジタル・フォレンジック研究会(理事)、日本VR医学会、日本遠隔医療学会、日本医工ものづくりコモンズ(幹事)、 日本緩和医療学会、外科系学会社会保険委員会連合(外保連)(手術委員、医療技術の新しい評価軸検討ワーキンググループ委員)、 American College of Surgeons (米国外科学会) (Fellow、正会員)、 Society of American Gastrointestinal and Endoscopic Surgeons (米国消化器内視鏡外科学会)(会員)、 American Hernia Society (米国ヘルニア学会) (会員)、International Society of Surgery (ISS/SIC) (万国外科学会)(会員)、 万国外科学会日本支部(事務局長)、International Gastric Cancer Association (国際胃癌学会)(会員)、 International Association for Ambulatory Surgery (国際日帰り手術学会)(役員)

SP2-4

ヘルニア診療におけるMacVay法の位置付け

和田 則仁

慶應義塾大学病院 一般・消化器外科

(11)

ヘルニア診療におけるMacVay法の位置付け

和田 則仁、古川 俊治、北川 雄光

慶應義塾大学病院 一般・消化器外科

【はじめに】Chester Bidwell McVay (1911-1987) はミシガン大学の講師であった1941年に、

ヘルニア手術において横筋筋膜をCooper靭帯に縫縮することの重要性を報告した。米陸軍で

の兵役の後、1946年からサウスダコタ大学医学部外科学・臨床解剖学に移り、教授職を退職

するまでの間、鼠径部の解剖およびヘルニアの臨床を専門として数多くの業績を残し、彼の術

式はMcVay法として歴史にその名を刻むものとなった。

【対象と方法】McVay法に関して文献的考察を行った。

【結果】重要な文献として、Ann Surg. 1941, 113(6): 1111-2.

手術. 1980, 34(8): 897-903.が検索された。

【考察】我が国にMesh Plug、PHSといったメッシュ法が導入されるまで、McVay法は根治性の

高い術式として多くの施設で標準的に行われる術式の1つであった。医中誌の検索では1980

年よりMcVay法の記載が認められる。それ以前より我が国においても本法が広く実施されてい

たと考えられるが、実施数等の統計はみられない。McVay法は、まず腹横筋腱膜をCooper靭

帯に縫合する。次いで外腸骨静脈の3-4mm内側からtransition sutureとして、腹横筋腱膜と

大腿血管鞘を、さらにiliopubic tractを内鼠径輸が適切な径となるように縫合していく。鼠径

管と腹膜前腔の解剖を理解していれば、施術可能といえるが、実際には健常な後壁を過剰なテ

ンションをきたすことなく、Cooper靭帯へ安全に運針するには一定の経験を要する。メッシュ

法が標準術式となった現在、若手外科医に本術式を伝承していくことは容易ではない。本法を

含めた非メッシュ法の今日的位置づけを施設ごとに明確にする必要があると考えられる。

(12)

11

-原法継承者による模範手技~ Marcy, MacVay, Bassini, Shouldice,IPTR?

6月2日(金) 14:00 ~ 14:50 第1会場(天空 センター) 座長:新板橋クリニック  冲永 功太 村立東海病院  坂本 昌義 学 歴: 平成 4 年(1992年)3月 慶應義塾大学医学部 卒業 職 歴: 平成 4 年(1992年)4月 東海大学医学部地域・環境保健系 地域保健学部門(現 公衆衛生学) 奨励研究員 平成 5 年(1993年)4月 同 助手 平成 7 年(1995年)5月 慶應義塾大学病院 研修医(外科) 平成 8 年(1996年)5月 練馬総合病院 出向 平成 9 年(1997年)5月 国立霞ヶ浦病院(現・霞ヶ浦医療センター)出向(専修医) 平成10年(1998年)5月 慶應義塾大学医学部外科学教室 一般・消化器外科(専修医) 平成13年(2001年)5月 国立病院機構 東京医療センター(外科) 平成17年(2005年)10月 慶應義塾大学医学部外科学教室 一般・消化器外科 助教 平成24年(2012年)4月 同 専任講師 (現在に至る) 学 位: 平成17年(2005年) 医学博士(慶應義塾大学) 専門医等: 外科専門医(2002年12月) 消化器外科専門医(2007年1月) 消化器病専門医(2003年1月) 消化器内視鏡専門医(2003年12月) 日本内視鏡外科学会技術認定取得医(2006年1月) 日本がん治療認定医機構暫定教育医(2007年8月) がん治療認定医(2008年9月) 消化器がん外科治療認定医(2008年3月) 米国外科学会正会員(FACS)(2007年10月) 評議員: 日本消化器外科学会 日本内視鏡外科学会 日本コンピュータ外科学会 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 日本胃癌学会 日本創傷治癒学会 日本腹部救急医学会 日本ヘルニア学会 学会委員等 日本内視鏡外科学会 学術委員会委員、医工学連携委員会委員、ガイドライン委員会領域分科会鼠径ヘルニア担当委員 日本消化器内視鏡学会 和文誌編集委員会査読委員 日本腹部救急医学会 総務委員会委員 日本コンピュータ外科学会 運営委員会副委員長、 財務委員会副委員長 日本ヘルニア学会 学会誌委員会委員、ガイドライン委員会委員、保険委員会委員 デジタル・フォレンジック研究会 理事 万国外科学会 日本支部 事務局長 日本創傷治癒学会 理事、財務委員会委員長、規約委員会委員、広報編集委員会委員、関連学会協議委員会委員 日本医工ものづくりコモンズ 幹事 外科系学会社会保険委員会連合(外保連)(手術委員、医療技術の新しい評価軸検討ワーキンググループ委員) 所属学会: 日本外科学会(認定医、専門医、指導医)、日本消化器外科学会(専門医、指導医、評議員)、 日本内視鏡外科学会(技術認定取得医、評議員)、日本コンピュータ外科学会(評議員)、日本臨床外科学会、 日本外科系連合学会、 日本ヘルニア学会(評議員、学会誌委員会委員、ガイドライン委員会委員)、日本腹腔鏡下ヘルニア手術手技研究会(世話人(幹事))、 日本短期滞在外科手術研究会、日本消化器病学会(専門医、指導医、学会評議員)、 日本消化器内視鏡学会(専門医、指導医、学術評議員)、日本癌学会、日本癌治療学会、日本消化器癌発生学会、 日本がん治療認定医機構(がん治療認定医、暫定教育医)、日本胃癌学会(評議員)、GIST研究会(会員)、 関東腹腔鏡下胃切除研究会(施設会員)、胃外科・術後障害研究会 (施設会員)、単孔式内視鏡手術研究会(世話人)、 J-CASE(NOTES)研究会(施設会員)、日本食道学会、日本がん転移学会、日本腹部救急医学会(評議員、総務委員会委員)、 日本外科感染症学会、日本創傷治癒学会(評議員、理事)、日本結合組織学会、マトリックス研究会、 デジタル・フォレンジック研究会(理事)、日本VR医学会、日本遠隔医療学会、日本医工ものづくりコモンズ(幹事)、 日本緩和医療学会、外科系学会社会保険委員会連合(外保連)(手術委員、医療技術の新しい評価軸検討ワーキンググループ委員)、 American College of Surgeons (米国外科学会) (Fellow、正会員)、 Society of American Gastrointestinal and Endoscopic Surgeons (米国消化器内視鏡外科学会)(会員)、 American Hernia Society (米国ヘルニア学会) (会員)、International Society of Surgery (ISS/SIC) (万国外科学会)(会員)、 万国外科学会日本支部(事務局長)、International Gastric Cancer Association (国際胃癌学会)(会員)、 International Association for Ambulatory Surgery (国際日帰り手術学会)(役員)

SP2-5

ヘルニア診療におけるShouldice法の位置付け

和田 則仁

慶應義塾大学病院 一般・消化器外科

(13)

ヘルニア診療におけるShouldice法の位置付け

和田 則仁、古川 俊治、北川 雄光

慶應義塾大学病院 一般・消化器外科

【はじめに】現在、鼠径部ヘルニアに対する修復術ではメッシュ法が標準手技に位置付けられて

いる。カナダのShouldice Hospitalでは現在も原則として非メッシュ法であるShouldice法を

標準術式としており、成功率99.5%を誇る。

【対象と方法】Shouldice法に関して文献的考察を行った。

【結果】重要な文献として、European Hernia Society guidelines on the treatment of inguinal

hernia in adult patients (2009, rev. 2014)、鼠径部ヘルニア診療ガイドライン(2015)が検索

された。

【考察】Shouldice法は、Dr. Edward Earle Shouldice (1890-1965) により第二次世界大戦

中に開発された非メッシュ法である(http://www.shouldice.com/our-history.html)。彼は戦

後間もなくShouldice病院を設立しヘルニア診療を開始したが、良好な成績により数多くの患

者が訪れるようになり次第に規模を拡大していった。現在は従業員150名と5つのヘルニア専

用手術室を擁する89床の病院となっている。ESHのヘルニアガイドラインでは非メッシュ法で

はShouldice法を用いるべきであるとしている。これはランダム化比較試験を含む数多くのエ

ビデンスに基づく推奨である。しかしこれはShouldice法に習熟した外科医による手術で示さ

れたものであり、直ちに一般外科医による日常臨床では実施できるものではない。わが国では

本術式を採用しているエキスパートはなく、実施数も少ないことから、日本のガイドラインで

も明確な推奨はない。若手外科医にとって非メッシュ法に接する機会がほとんどない中、本術

式の普及は極めて困難な状況にある。

(14)

13

-原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-1

Lichtenstein法

渡部 和巨

東京西徳洲会病院

<学歴、職歴、受賞歴>

1985年

旭川医科大学卒業

同年

茅ヶ崎徳洲会病院(現、湘南藤沢徳洲会病院) 入職

1991年

外科チーフ・レジデント終了

同年

湘南鎌倉病院(現、湘南鎌倉総合病院) 入職

1992年

国立がんセンター(現、国立がん研究センター中央病院)研修

1994年

米国研修

1996年

第55回日本気胸研究会(現、日本気胸・嚢胞性肺疾患学会)

会長

1998年

外科部長

2001年より呼吸療法セミナー in湘南を毎年開催

2006年

副院長

2008年

茅ヶ崎徳洲会総合病院(現湘南藤沢徳洲会病院)院長代行兼務(2013年まで)

2009年

第五回日本短期滞在外科手術研究会副会長 

AARC(American Association for Respiratory Care)から

Hector Leon Garza, MD International Achievement Award(国際功労賞)受賞

2014年

東京西徳洲会病院院長 

2016年

医療法人徳洲会常務理事兼務 

<所属学会>

日本外科学会 指導医、専門医、

日本医工学治療学会呼吸器分科会 会長、

AARC(米国呼吸療法学会)ICRC(国際部会)日本代表executive committee

日本気胸・嚢胞性肺疾患学会 理事

日本ヘルニア学会 理事

日本内視鏡外科学会 評議員

日本短期滞在外科手術研究会 世話人

日本呼吸器外科学会

日本胸部外科学会

(15)

Lichtenstein法

渡部 和巨

東京西徳洲会病院

Lichtenstein法は筋肉、筋膜を重ね合わせる従来のBassini法やMcVay法に較べ、術後の鼠径

部がtension-free又はtension-lessのため、術後、安静臥床せず、速やかに離床できる長所

がある。その他の術式として、①mesh plug法や②腹膜前腔にメッシュを敷くことが正しい

ように謳われているProlene-Hernia System法、Kugel法、modified Kugel(direct Kugel)

法などのanterior approachとTAPP、TEPのposterior approachがある。②は機能的には

Lichtenstein法となんら変わりなく腹膜前腔操作に付随する様々な合併症を含めた出来事を考

えると、Lichtenstein法は鼠径ヘルニアの様々なvariationにも対応できる基本的ではあるが実

際的な手術手技であり、誰が、どこで、どのくらいの症例を、教育を含めて、おこなうのかと

考えたとき、Lichtenstein法が最も実際的である。死体解剖で得る知識は大切である、しかし

実際の症例で体験する鼠径ヘルニアの状況は千差万別であり、その解剖をどのようにして、患

者に不利益なく学び治療し次に活かすかを考えた時、Lichtenstein法に勝るものはない。この

方法に習熟することによって、鼠径ヘルニアを識ることができる。鼠径ヘルニア手術の基本で

あり世界の多くの外科医が認める手術である。手術過程において患者各々のヘルニアの状態が

しっかりと把握できるこの方法は初心者から熟練者まで広くおこなわれるべき標準術式かつ

pricision procedureである。

(16)

15

-原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-2

腹膜前筋膜浅葉と神経痛症回避を

意識したMesh-plug法

蜂須賀 丈博

市立四日市病院

出 身 地

愛知県 一宮市

履  歴

1978年4月 名古屋大学医学部入学

1984年3月 名古屋大学医学部卒業

5月 医師国家試験合格

    6月 一宮市立市民病院外科勤務

1988年4月 名古屋大学大学院外科学第二入学

1992年3月  同卒業 医学博士取得

1993年1月 市立四日市病院外科勤務

2004年4月   同 中央手術部長

2015年4月   同 臨床研修部長

2016年4月   同 外科部長

2017年4月   同 診療部長

現在 診療部長 臨床研修部長

著  書

Surgical Clinics of North America 2003

  “Hernia Repair”  Chapter ” Femoral Hernia”

論  文

ヘルニアに関する論文多数

   臍部ジグザグ切開法に関する論文など

専門分野  一般外科(特に、ソケイヘルニアなど) 臓器移植(特に、腎移植)

資 格 等

名古屋大学医学部大学院 医学博士

日本外科学会指導医 専門医

日本消化器外科学会指導医、専門医

日本臓器移植ネットワーク会員

日本ヘルニア学会 理事 ガイドライン委員会 委員長

日本ヘルニア学会東海地方会 代表世話人

東海内視鏡外科研究会 世話人  

(17)

腹膜前筋膜浅葉と神経痛症回避を意識したMesh-plug法

蜂須賀 丈博

市立四日市病院

【はじめに】鼠径ヘルニアの手術法はメッシュを用いるTension-free法が主流となり、本邦で

はplug法が最も普及してきた。しかし導入当初膜の構造を十分に理解されないまま手術が普及

し、再発や慢性疼痛などの合併症をきたした歴史がある。我々はプラグ法において再発を防止

するための腹膜前筋膜浅葉の全周性剥離と神経痛症を回避するための工夫を行ってきた。今回

5000例に及ぶ経験から生まれた方法について発表する。

【手術のポイント】1.精索のテーピング時に、必ず陰部大腿神経陰部枝も一緒にテーピングす

る。指でその最背側の陰部大腿神経陰部枝を確認する。2.内精筋膜を切開し、開放すること

なくヘルニア嚢を剥離する。横筋筋膜の全周性剥離に加え、腹膜前筋膜浅葉を同定し同様に全

周性剥離し、高位剥離を完成する。3.Plugを腹膜前腔に留置し、横筋筋膜、腹膜前筋膜浅葉

に1針固定する。この際"air knot"を行う。4.恥骨前面を2横指用手的に剥離しonlay patch

を鼠径管後壁に留置する。内側が恥骨と腹横筋腱膜弓まで広がっていれば、onlay patchを固

定しない。

【まとめ】Mesh-plug法においても、膜構造を十分に理解した手術手技を行う必要があり、これ

により再発や神経痛症などを最小限の手術で防止可能である。依然Ⅰ型鼠径ヘルニアの最も有

用な手術手技と考える。

(18)

17

-原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-3

Baylayer法

柵瀨 信太郎

聖路加国際病院

(19)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(メッシュリペアー):

原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-4

原法にこだわったKugel法

小山 勇

埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科

現職

埼玉医科大学国際医療センター 病院長

埼玉医科大学国際医療センター消化器外科 教授

学歴

東京医科歯科大学医学部 昭和52年3月卒業

職歴

昭和52年 4 月 三井記念病院外科レジデント

昭和56年 4 月 三井記念病院外科チーフレジデント

昭和57年 4 月 Johns Hopkins大学外科Research Fe11ow

昭和60年 7 月 埼玉医科大学第一外科講師

平成 6 年 2 月 埼玉医科大学第一外科助教授

平成12年10月 埼玉医科大学第一外科教授

平成13年 6 月 埼玉医科大学消化器・一般外科教授 

平成16年 8 月 埼玉医科大学病院・副院長(管理・運営担当)

平成19年 4 月 埼玉医科大学国際医療センター・副院長(管理・運営担当)

  包括的がんセンター・消化器病センター長(平成23年3月まで)

  肝胆膵外科診療科長(平成26年3月まで)

  消化器外科教授(現在に至る)

平成23年 4 月 埼玉医科大学国際医療センター 病院長 

      現在に至る

学位

医学博士

資格など

日本外科学会指導医、専門医、認定医

日本消化器外科学会指導医、専門医

日本肝胆膵外科学会高度技能指導医

消化器がん外科治療認定医

日本移植学会認定医、日本臨床腎移植学会認定医

日本がん治療認定医機構・暫定教育医

日本外科感染症学会外科周術期感染管理認定医・教育医

ICD(Infection Control Doctor)

診療情報管理士

医療安全管理者研修修了

学会活動など 日米医学医療交流財団理事、日本外科学会代議員、

(20)

19

-原法にこだわったKugel法

小山  勇

埼玉医科大学国際医療センター 消化器外科

腹膜前アプローチによるメッシュを用いた鼠径ヘルニア修復はNyhusによって1975年に報

告されている。その後、前方アプローチ、後方アプローチを問わず、メッシュによるtension

free repairが一般的となっていったが、現在のような成形されたメッシュが使用されるよう

になるのは1990年代に入ってである。その1990年代の初め、Dr. Kugelはその頃に新たに導

入されたTEPより簡単にOpenで同じことができないかを考えていた。小さな切開創で縫合固

定を少なく、術後の痛みが最小の腹膜前アプローチ法を模索する中で奥さんと共同で手作りの

メッシュを開発したのがKugelパッチである。臨床応用は1994年に始まり、1996年11月から

は商品化されたKugel patchを使用している。

アメリカ外科学会のポスター発表でKugelがこのパッチを用いた新たな修復術を自ら報告して

いたのを見て興味をもち、個人輸入して日本で使用することになったのが1999年のことであ

る。翌年からは日本でも商品化され、2001年に改めてDr. Kugelを訪れて直接手術指導を受け

る機会を得た。以来、今でもKugelのオリジナル法にこだわってできるだけ忠実に原法を継承

している。原法にはその一つ一つの操作に開発者の想い、考え方が含まれており、

“単純な”と

いう結果が手術時間の短縮にもつながっている。

(21)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(メッシュリペアー):

原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-5

前方到達法によるメッシュを用いた腹膜前修復術

堀 孝吏

寺田病院 外科

<略歴>

平成 1 年 3 月 広島大学医学部医学科卒業

平成 1 年 5 月 三井記念病院 外科 ジュニアレジデント

平成 3 年 4 月 三井記念病院 外科 シニアレジデント

平成 5 年 4 月 三井記念病院 消化器外科 専門(チ-フ)レジデント

平成 9 年 5 月 三井記念病院 消化器外科 スタッフ

平成13年 6 月 三井記念病院 消化器外科 医長

平成21年 1 月 寺田病院 外科部長

<所属学会>

日本外科学会

認定医、専門医

日本消化器外科学会 認定医、専門医、指導医

日本ヘルニア学会

評議員

(22)

21

-前方到達法によるメッシュを用いた腹膜前修復術

堀  孝吏

寺田病院 外科

腹膜前腔にメッシュを留置するヘルニア修復手術は、preperitoneal repairやinlay mesh

repairとも呼ばれ、1958年Usherによって前方到達法、1963年Estinによって腹膜前到達法

による術式が報告された。前方到達法の手術は、1996年に局所麻酔下でMarlex meshを用い

た腹膜前修復法58例の検討をSchumpelikが報告(初発4例、再発54例、術後再発なし)、2006

年にはPélissierがポリソフトパッチによる方法を報告した。本邦では1980年代よりフラット

メッシュによる腹膜前修復法が主に再発鼠径部ヘルニアに限定的に行われた。2004年にダイレ

クトクーゲルパッチが発売され前方到達法による腹膜前修復法が一般的となった。私は、1990

年代は腹膜前到達法による腹膜前修復法(Stoppa、Rives、Nyhus法など)を施行したが、様々

な利点から、現在は前方到達法による腹膜前修復法を主に行っている。手技の簡便さと異物の

減量を目的として、フラットメッシュからライトウェイト形状付加型パッチへと使用するプロ

テーゼも変化した。しかし、修復の基本理念は横筋筋膜の腹膜側からの補強であり、腹圧を面

で受け止めるという考え方に変化はない。2009 ~ 2016年に2172例の鼠径部ヘルニア手術を

経験し、ポリソフトパッチによる修復を1461例施行した(再発3例0.2%)。現在の自分の手術

に大きな知恵を与えてくださった先輩に敬意と感謝の気持ちで一杯である。

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学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(メッシュリペアー):

原法継承者による模範手技~ Lichtenstein, Mesh-plug, Kugel, PHS, ONSTEP

6月2日(金) 14:55 ~ 15:55 第1会場(天空 センター) 座長:公益財団法人 日産厚生会玉川病院    中嶋  昭 東京ヘルニアセンター 執行クリニック  執行 友成

SP3-6

ONSTEP法:

新たなコンセプトの実臨床応用への可能性

三澤 健之

東京慈恵会医科大学附属柏病院 外科

略歴

1960年 東京都(杉並区)生まれ

1979年 桐朋高校卒業(サッカー部)

1986年 帝京大学医学部卒業,東京慈恵会医科大学外科 研修医

1992年 東京慈恵会医科大学大学院修了,医学博士

東京慈恵会医科大学第1外科学講座 助手,社会保険大宮総合病院外科 医長

1994年 米国南カリフォルニア大学医学部外科 研究員

1996年 神奈川リハビリテーションセンター外科 診療医長

1997年 東京慈恵会医科大学外第1外科 助手

2000年 東京慈恵会医科大学外科 講師(専任)

2009年 東京慈恵会医科大学外科 准教授(専任)

2013年 東京慈恵会医科大学附属柏病院外科 診療副部長(一般・消化器外科責任者)

Visiting Professor, University of North Carolina, Carolinas Medical Center (Charlotte)

2016年 東京慈恵会医科大学附属柏病院 手術部長

主な所属学会,役職,認定医,専門医,指導医など

日本ヘルニア学会

理事,学術・用語委員会委員長,ガイドライン委員会委員,支部委員会委員,

学術誌委員会委員

日本外科学会

指導医,専門医

日本消化器外科学会

評議員,指導医,専門医,認定医,消化器癌外科治療認定医

日本肝胆膵外科学会

評議員,安全管理委員会委員,内視鏡外科関連委員会委員,広報委員会委員,

高度技能指導医

日本内視鏡外科学会

評議員,技術認定制度委員会副委員長,技術認定制度審査委員会委員,技術認

定医

日本臨床外科学会

評議員

日本外科系連合学会

評議員,Fellow (FJCS)

日本消化器病学会

専門医,認定医

日本消化器内視鏡学界

専門医,認定医

日本腹部救急医学会

評議員,腹部救急暫定教育医,腹部救急認定医

(24)

23

-ONSTEP法:新たなコンセプトの実臨床応用への可能性

三澤 健之

東京慈恵会医科大学附属柏病院 外科

ONSTEP法はフラットメッシュ(PolySoft

TM

hernia patch、Davol社)の内側部分をアンダー

レイとして腹膜前腔に、また外側部分をLichtenstein法に準じオンレイとして配置する、ユ

ニークな成人鼠径ヘルニア修復術である。2013年にポルトガルの外科医、August Lourenço

医師とRui Soares da Costa医師によって論文発表された方法

1)

で我が国ではほとんど馴染み

がない。鼠径部切開法であることから習得が容易で、しかも1枚のメッシュで大腿輪を含む鼠

径部ヘルニアの好発部位myopectineal orificeをカバーできる。また、完全なsuturelessであ

ることから術後疼痛軽減にも寄与する可能性が高く、近年はヨーロッパを中心に広がりを見せ

ている。

演者らは2016年9月にポルトガル(ポルト)のS. João Hospital Centreにおけるハンズオント

レーニングに参加してLourenço、da Costa両医師の指導のもと、計4件の手術(術者と助手)

を経験して技術を習得した。コースではPolysoft

TM

の代わりに、より柔軟で吸収性のリコイル

リングを配したONFLEX

®

メッシュ(BARD社,以下OM)の使用が推奨されたことから、今回、

国内でのOMの発売を待って、2016年11月19日に本邦1例目のONSTEP法(OM使用による)

を施行した。

本セッションではONSTEP法のコンセプトと手術手技を解説するとともに、本術式の問題点や

将来性についても言及したい。

1)Lourenço A, da Costa RS: The ONSTEP inguinal hernia repair technique: initial

clinical experience of 693 patients, in two institutions. Hernia 17: 357-364, 2013

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学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター) 座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-1

鼠径部ヘルニア修復術における手技の普遍化

山本 海介

国立病院機構 千葉医療センター 外科

出身校・卒業年  東海大学医学部 平成15年

職歴

平成15年5月  旧国立千葉病院(現:独立行政法人国立病院機構千葉医療センター)初期研修医

平成17年4月  独立行政法人国立病院機構千葉医療センター レジデント

平成20年4月 同病院 外科医師として現在に至る

所属学会

日本外科学会(認定専門医)

日本内視鏡外科学会(2014年1月技術認定医取得 TAPP)

日本消化器外科学会(認定専門医)

日本ヘルニア学会(評議員)

日本腹部救急医学会(評議員、暫定教育医)

(26)

25

-鼠径部ヘルニア修復術における手技の普遍化

山本 海介、森嶋 友一、佐々木亘祐

国立病院機構 千葉医療センター 外科

1991年松本により本邦初の腹腔鏡下鼡径ヘルニア手術が行われた。当時の印象を松本は、「腹

腔鏡下手術を行った患者が手術翌日苦も無く歩いていた光景に、従来法術後では痛みのため前

屈みで歩くのが普通であった常識を覆された」と語っている。この術後痛が圧倒的に少ない腹

腔鏡下鼡径ヘルニア手術ではあったが、メッシュプラグ法の台頭で手技が煩雑であった腹腔鏡

下鼡径ヘルニア手術は全国的に普及するには至らなかった。しかしその後、早川の膜構造を意

識したTAPP(Transabdominal preperitoneal approach)法が安全で確実な修復法として認

識され急速に普及してきている。TAPP法の利点は、複合ヘルニアなどの診断ができること、

MPOを完全に覆うことができること、鼠径管内を走行する神経に接触しないこと、さらには術

後痛が少ないことが挙げられる。欠点は、全身麻酔が不可能な患者や腹腔内の高度癒着症例に

は適さないことである。われわれの施設では2012年にTAPP法を導入し、鼡径ヘルニアのタイ

プにより腹膜切開や腹膜前腔の剥離手順に変化をつける工夫を行ってきたが、最近では手技の

普遍性をテーマとして、腹膜切開の開始位置や剥離手順を同じにすることで、再発を含むどん

なタイプのヘルニアに対しても対応できうる手技を追求している。今回、われわれの経験から

得てきた手技を供覧し紹介する。

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学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター) 座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-2

私のTAPP法―これまでの経験から

三好 康敬

鈴江病院 外科

( 学  歴 ) 昭和52年03月 大阪医科大学卒業 昭和52年04月 徳島大学医学部第一外科 研修 昭和52年05月 第63回医師国家試験合格し第234432号にて医籍登録 昭和53年04月 徳島大学医学部専攻生 入学 昭和58年05月 徳島大学助手医学部第一外科 平成02年11月 徳島大学医学部大学院授業担当講師 平成06年01月 徳島大学講師医学部第一外科 平成06年04月 徳島大学医学部非常勤講師 平成20年04月 徳島大学講師医学部および徳島大学医学部臨床教授 平成21年04月 徳島大学歯学部非常勤講師 ( 職  歴 ) 昭和52年05月 徳島大学医学部付属病院医員    就職 昭和53年04月 徳島県立三好病院         就職 昭和54年04月 愛媛県立中央病院         就職 昭和55年04月 佐川町高北病院      就職 昭和56年04月 徳島県厚生連麻植協同病院     就職 昭和58年04月 徳島大学医学部付属病院医員    就職 昭和58年05月 徳島大学助手医学部付属病院    就職 昭和59年04月 医療法人倚山会田岡病院      就職 昭和62年04月 徳島大学助手医学部        就職 平成02年11月 徳島大学大学院授業担当講師 平成06年01月 徳島大学講師医学部        就職 平成06年04月 健康保険鳴門病院  外科部長として就職 平成20年08月 医療法人成美会 鈴江病院 院長として就職 現在に至る ( 資格・学会活動 ) 日本外科学会・日本消化器外科学会 専門医,指導医、日本消化器病学会 専門医 評議員:日本臨床外科学会・日本肝胆膵外科学会・日本ヘルニア学会  世話人: 日本消化器病学会四国支部会・中国四国内視鏡研究会・中国四国ヘルニア手術研究会・

(28)

27

-私のTAPP法―これまでの経験から

三好 康敬

鈴江病院 外科

1995年2月20日に第1例目の腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法)を開始し、様々な症例を

経験し、その都度手技に改良を加え現在の手技に到達した。カメラポートは臍窩とし、当初は

気腹針を使用していたが早い段階でオープン法とし、現在まで11mmトロッカーを挿入して

いる。使用メッシュにおいてはプロリーンメッシュからバード3D Maxまで、メッシュの固定

ではヘルニオステイプルからスパイラルタックまで、また腹膜の閉鎖はヘルニオステイプルで

の閉鎖から吸収糸を用いた連続縫合に至った。トロッカーでは当初は12mm2本11mm1本の

3ポート法から11mm、5mm、3mmの3ポート法へと器具の改良も相まって変化した。メッ

シュの展開においては、最内側の再発(Ⅱ- 1)を経験したことから恥骨結節内側に十分な余裕

をもって剥離・展開することとした。反対側の内鼠径輪部の浅い陥凹に対しては未処置として

いたが、術後に数例の外鼠径ヘルニアの発症を経験したことから、その後は陥凹部を結紮する

ことした。腹膜切開はⅠ型では可能な限りヘルニア嚢を脱転し、内鼠径輪を確認してこのレベ

ルで最初は鋏鉗子で腹膜切開を開始し、その後はバイポーラ型鋏鉗子で内側は内側臍ヒダまで、

外側は斜め背側に切開する。腹膜閉鎖においてはメッシュの捲れこみを防止するため、鉗子で

縫合した腹膜をメッシュ上で腹・尾側方向に牽引しつつ脱気する。これらの要点について詳述

したい。

(29)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター) 座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-3

TAPP手術手技の変遷

西山 徹

笛吹中央病院 外科

昭和35年7月 山梨県甲府市に生まれる

昭和62年3月 北海道大学医学部卒業

  同年4月 北海道大学医学部付属病院第2外科(現・消化器外科Ⅱ)入局

以後大学医局人事にて、

  釧路市立総合病院 外科

  倶知安(くっちゃん)厚生病院 外科

  市立旭川病院 外科

  北海道大学医学部付属病院腫瘍外科(現・消化器外科Ⅱ)

  美唄(びばい)労災病院 外科

  北海道消化器科病院 外科

   名寄(なよろ)市立総合病院 外科医長 手術室長 外科系診療部長

平成21年4月 笛吹中央病院 入職

平成22年4月 笛吹中央病院 消化器外科部長

平成27年7月 笛吹中央病院 副院長

日本ヘルニア学会評議員

日本内視鏡学会技術認定医(05-GS-33)

AMG内視鏡アカデミー世話人

日本外科学会専門医 指導医

日本消化器外科学会専門医 指導医

(30)

29

-TAPP手術手技の変遷

西山  徹

笛吹中央病院 外科

1994.11月より成人鼠径ヘルニアに対しTAPPを導入し、2016.12月までの22年間で808例経

験しました。導入から約15年間は気腹針を用いて腹膜前腔にボスミン生食を注入してから腹膜

を切開しツッペルによる鈍的剥離を中心とした手技を行ってきました。その後ボスミン生食の

注入をやめモノポ-ラメッツェンを通電しながら腹膜切開・剥離を行う手技に変更しました。

また記録媒体がVHSからDVDとなってからの約500症例を見直すことにより腹膜切開・剥離に

おけるいくつかのkey pointに気付き現在の手術手技にたどり着きました。

(腹膜切開のkey point)

1)腹膜のみの切開にこだわらない

2)モノポ-ラメッツェンを用い通電しながら切開する

3)TypeⅠ:De novoであっても基本的にSacは翻転せずに環状切開とする

4)TypeⅡ:Sacを翻転し環状切開は行わない

5)TypeⅡ:IEVの内側でヘルニア門の上縁より腹側に切り上げる

(腹膜剥離のkey point)

1)膜を意識するのは背側、腹側、VD内側の3か所

2)腹側腹膜の剥離は最後にする

3)Pneumodissection(気腹圧を利用した剥離)を有効活用する

4)背側は縦方向、腹側は横方向に剥離する

5)TypeⅡ:Pseudo sac は鉗子を用いて鈍的に剥離する

これらのkey pointを念頭に手術操作を進めることで大幅な手術時間の短縮が得られました。

直近5年間全症例の平均手術時間は

片側症例:190例 42.1分(27 ~ 99分)  

両側症例:74例 64.1分(43 ~ 106分)

腹膜切開・剥離のkey pointについて簡単に説明させていただいた後に実際の手術手技を供覧い

たします。

(31)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター)

座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-4

TEP (No Ballooning, No fixation)

荻野 信夫

大阪府済生会富田林病院

略歴

1978年 大阪大学医学部卒業 大阪大学第1外科

1979年 大阪警察病院 外科

1982年 大阪大学第1外科

1987年 国立呉病院 外科

1989年 日生病院 外科

1990年 大阪警察病院 外科

1998年 大阪府済生会富田林病院 外科部長

2004年 同 副院長 

所属学会

日本外科学会(指導医、専門医)

日本消化器外科学会(指導医)

日本内視鏡外科学会(評議員、技術認定取得)

日本ヘルニア学会(評議員)

日本乳癌学会(評議員、乳腺専門医、指導医)

(32)

31

-TEP (No Ballooning, No fixation) 

荻野 信夫

大阪府済生会富田林病院

【はじめに】当院では1994年より成人鼡径ヘルニアに対して腹腔鏡下ヘルニア手術(TAPP、

TEP)を導入しその後種々のメッシュ手術を導入した中で、手術成績と患者アンケートの結果

を踏まえて2004年からはTEPを“標準手術”とした。現在までに約1100例を経験したが術式の

改良を重ね2009年から下記のように手技を定型化した。 すなわち 1)術前腹臥位骨盤CTによ

りヘルニア種別診断を行う 2)拡張バルーンは使わない 3)陰嚢ヘルニア以外はヘルニア嚢を切

離しない 4)メッシュはanatomical typeを選択し、II型、両側例以外はステイプラー固定を省

略する。

【手術方法(I型)】1) 臍輪切開の皮切から患側の腹直筋前鞘切開後に腹直筋を確認する。腹直筋を

正中側より愛護的に筋鉤でよけ、腹直筋に膜1枚を残す層で後鞘にこすりつける感じで、10mm

直視鏡により鈍的剥離する。2) 12mmポートを挿入固定し気腹後、再度直視鏡で弓状線を超

えるあたりで膜を1枚破り、クーパー靱帯付近までの泡状のRetzius腔を剥離しスペースを作成

後、5mmトロッカー 2本を下腹部正中に縦列に挿入固定する。3)恥骨結合、クーパー靱帯下縁

まで剥離後、下腹壁動静脈(IEV)を尾側にたどり内鼡径輪部で癒合した膜を鈍的に剥離し外側の

泡状の疎な腹膜前腔に入る。4) 内鼡径輪の腹側でヘルニア嚢を含む“spermatic sheath”を剥

離し、できる限り末梢側で腹膜前筋膜を切開し腹膜(ヘルニア嚢)のみを腹側へ牽引する。背外

側では精巣動静脈、内側では輸精管を温存させることになりParietalizationを完成させる。ヘ

ルニア嚢はなるべく切離しない。 5) 鼠径床の解剖を確認後、立体構造のメッシュを挿入留置

し、ステイプラー固定しないでメッシュを視認しながら脱気する。

【ポイント】TEP導入時に腹膜損傷、出血を避けるには上記1)、2)のステップが重要である。

(33)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター) 座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-5

PDBの非盲目的使用にこだわったTEP法

和田 寛也

福岡逓信病院 外科

学歴:S61(1986) 九州大学医学部卒業

職歴および研究歴:

S61(1986).4 九州大学第二外科学教室入局(6月 九大附属病院 研修医)

S62(1987).4 早良病院 胃腸科外科 医師

S63(1988).4 九州大学第二外科学教室にて食道静脈瘤硬化療法の研究

H 2 (1990).4 飯塚病院 外科 医師

H 6 (1994).6 米国Hahnemann University Hospital留学

H 7 (1995).7 菊地病院 医師

H 9 (1997).4 飯塚病院 外科 医師

H13(2001).4 早良病院 外科部長

H15(2003).5 新中間病院 外科部長

H16(2004).4 済生会八幡総合病院 外科部長

H17(2005).4 松山赤十字病院 外科部長

H21(2009).4 社会保険筑豊病院 外科部長

H22(2010).4 済生会八幡総合病院 外科部長

H23(2011).4 済生会くれたけ荘(介護老人保健施設) 施設長

H25(2013).5 福岡逓信病院 副院長・外科部長 (現在に至る)

資格その他:

H 3 (1991)   日本外科学会認定医(番号6710)

H 5 (1993)   日本消化器外科学会認定医(番号844)

H 5 (1993)   医学博士(九州大学 医博乙第1713号)

H14(2002)  日本外科学会専門医(1902710)

H17(2005)  日本消化器外科学会専門医(番号3002323)

H19(2007)  日本内視鏡外科学会技術認定(07-GS-013):TEP法

H20(2008)  日本外科学会指導医 (S008241)

H22(2010)

日本消化器外科学会指導医(4517)

(34)

33

-PDBの非盲目的使用にこだわったTEP法

和田 寛也

福岡逓信病院 外科

本邦TEP法の先駆者である池田正仁先生によるデモを1999年夏に見学したことを契機にこの

術式の明解さに魅せられ、同年11月に1例目を執刀して以来2017年3月までに637例に腹膜前

腔剥離バルーン(PDB)を使用するTEP法を施行してきた。この術式は腹膜前腔内の指標となる

構造を広範囲に露出し他の術式と比べてもわかりやすい解剖を短時間に展開できるが、PDBを

恥骨方向に挿入し拡張するオーソドックスな方法ではバルーン拡張中のIEVの状況が確認でき

ないためいわゆる盲目的剥離となる。場合によっては下腹壁血管(IEV)の薙ぎ倒しによる血管

の垂れ下がりや出血に遭遇し以後の操作が困難になり再発につながることがある。そこで剥離

結果が偶然に左右されないようにバルーン越しの視認性が良い安価なPDBに変更するとともに

IEV起始部が見える方向に先端を思い切って挿入しIEVをバルーン腹側に見ながら剥離するよう

に手技の工夫(非盲目的剥離)を行った。この剥離だけでも広い空間ができるが、そのままメッ

シュを展開固定するとずれや折り曲がりが生じて再発の原因になるため、腹膜縁背側の剥離を

必ず行っている。近年、不確実な剥離結果やコスト削減を理由にPDBを使用しない施設が増加

しているが、演者はPDBの非盲目的使用にこだわってTEP法を行っている。

(35)

学会特別企画:鼠径部各術式考案者へのオマージュ(腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TAPP,TEP,LPEC

6月2日(金) 16:00 ~ 17:10 第1会場(天空 センター) 座長:医療法人 原三信病院      江口  徹 刈谷豊田総合病院 腹腔鏡ヘルニアセンター  早川 哲史

SP4-6

鼠径部各術式考案者へのオマージュ (腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TEP

重光 祐司

膳所病院

学歴

昭和53年 3 月 大分県立国東高校 卒業

  59年 3 月 鹿児島大学医学部医学科 卒業

  63年11月 日本外科学会 認定医(第3172号)

平成 5 年 6 月 医学博士(大分医科大学 医博 第54号)

  14年12月 日本外科学会 外科専門医(第1902265号)

  14年12月 日本消化器内視鏡学会 専門医(20020329号)

医師免許  取得年月日:昭和59年5月26日 登録番号:第281880号

職歴

昭和59年 6 月 大分医科大学医学部付属病院 医員(研修医)

  59年11月 国立大分病院外科 医員(研修医)

  61年 6 月 大分医科大学医学部付属病院 医員

  62年 7 月 大分医科大学医学部付属病院 医員

平成 3 年 7 月 大分医科大学医学部(外科学)助手

   6 年 4 月 国立別府病院外科 厚生技官

平成 9 年10月 臼杵市医師会立コスモス病院 副院長

平成16年 4 月 黒木記念病院 副院長

平成18年 7 月 健やかクリニック「かすが」 院長

平成19年 4 月 久寿会 鈴木病院 副院長

平成20年 4 月 老人健康保険施設{さくらハウスぜぜ} 施設長

平成21年 4 月 慈善会 膳所病院外科 副院長

 

現在に至る      

学会および社会における活動等(所属学会:役職等)

昭和59年 6 月 日本外科学会      会員

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-鼠径部各術式考案者へのオマージュ (腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TEP

重光 祐司

膳所病院

腹膜外腔アプローチ(TEP)による腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(LH)は、93年McKernanらに

よって開発され、日本への本格導入は、当時国立別府病院池田正仁先生が米国研修でDr. GR

Voellerの指導を受けた95年からである。当時からメッシュの形状・大きさ14x9㎝と設定して

施行しており、大分県を中心に西日本地域において再発の少ない標準的なヘルニアの治療手段

として発達してきた。演者はFrushaudの提唱したMyopectineal orifice(MPO)を術中計測し

た結果、平均横軸7.4㎝x縦軸4.3㎝、楕円形に模して25.0㎝

2

を有することが判明した。これ

に、少なくとも2㎝以上のオーバーラップをし、メッシュにカットを入れない条件を考慮する

と14x9㎝のメッシュが当時から合理的な形状・大きさであることが確認された。この大きさの

メッシュを過不足なく鼠径床に展開するためには、Iliopubic tract(IPT) を基準に、縦軸で腹

側を5㎝以上と背側では精巣動静脈からの腹膜剥離を5㎝以上とCooper 靭帯下縁までの剥離が

必要であり、横軸で恥骨結合から上前腸骨棘よりさらに頭側までの剥離を要することになる。

以上の原則は、TEPのみならずTAPPによるLH、さらにPHS、Kugel patch、Direct Kugel 法

などOpen inlay mesh repairにおいても共通の原則でなければならない。演者が行っている膨

潤局所麻酔薬を併用したTEPによるLH の手術手技を供覧する。

参照

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