−東京地下鉄副都心線− 

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キーワード:鉄道シールドトンネル,TKS,形状保持装置,施工時荷重

連絡先: 〒103-8639  東京都中央区日本橋本町

4-12-19    TEL03-3661-4794  FAX03-3668-9484

図−1  内空の測定方法 

図−2  鉄筋計・目開き変位計の配置

シールドテール内形状保持装置(TKS)の効果

−東京地下鉄副都心線− 

メトロ開発㈱  フェロー  藤木  育雄 東京地下鉄㈱  正会員  大塚    努 佐藤工業㈱ 正会員 ○守山   亨 早稲田大学理工学術院  正会員   小泉    淳

1.はじめに

一般に,形状保持装置はシールド機内のエレクター装置との位置関係から,組立て直後のセグメントリングの 形状を支持していない.副都心線では鉄道で最大幅となるセグメントを採用したこと,セグメントの大型化に伴 い自重が増加し,組立て直後の変形が予想されることなどから組立て直後のセグメントリングの形状を支持する TKSを開発し採用した

1)

.シールド工事の全線にわたり,セグメントに対する計測管理を実施した.その結果,

TKSを使用することで組立て直後のセグメントリングの組立て誤差を減少させることが可能なこと,掘進中の セグメントに発生する応力の変化を抑制することが可能なことなどが確認できた.本稿では,セグメントの計測 結果からTKSの効果の概要について報告する.

2.セグメント計測の概要

(1)セグメントの内空 セグメントの内空測定は 表−1に示すトンネルで実 施した.測定器はレーザープ ロファイラーと呼ばれるノ ンプリズム方式のレーザー 測距器を用いた.測定方法は,

作業デッキなどにより横断

面を直接見通せないことから,図−1に示す ように1断面あたりで

2

箇所からセグメント の内空断面の形状を測定し,その測定位置を 後方の不動点から計測して横断面の形状に 補正して求めた.

(2)セグメントリングの発生応力

セグメントリングの発生応力の測定は鉄 筋計を用いて実施した.鉄筋計の配置を図−

2に示す.

(3)セグメント継手の目開き

セグメント継手の目開きの測定は継手間を渡るように変位計を設置した.本 稿で結果を報告する測定位置を図−2に示す

3.セグメントの計測結果

(1)セグメントの内空

セグメントを組み立てた後に,セグメントの内空を計測した.計測は,TKSを作動させる前後で実施した.

図−3は,8工区の水平方向および鉛直方向の内空変化量の測定結果を示した図である.1ヶ所あたりTKSを 表−1  トンネルの概要 

測定器の設置箇所

セグメント間 リング間

① 南池袋B 6.6 1.4 0.32 ワンタッチ式

コッター 自己締結式 泥 水

② 高田A 6.6 1.6 0.32 DUET DUET 泥土圧

③ 高田B 6.6 1.6 0.32 BEST BEST 泥土圧

④ 西早稲田 8.0 1.6 0.35 DUET DUET 泥土圧

⑤ 新宿 6.6 1.6 0.32 FAKT FAKT 泥 水

⑥ 新宿御苑 9.8 1.6 0.40 BEST BEST 泥 水

⑦ 千駄ヶ谷 9.8 1.6 0.40 スライドロック タスリング 泥土圧

⑧ 神宮前 9.7×8.4 1.6 0.40 インサート式

高剛性 DUET 泥土圧

工区名

№ シールド

工法 セグメント継手構造

セグメント 高さ(m)

セグメント 幅(m)

セグメント 外径(m)

切羽側 坑口側 各セグメントの配置

A1 型

B2 型

K型

A2型

B1 型

A3 型

配置の断面

:周方向鉄筋計         

:セグメント継手間の変位計

土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

‑21‑

Ⅵ‑011

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図−4  掘進中のセグメントリングの発生応力の比較 作用させる前を△,作用させた後を○で表示した.この図をみ

ると全測定点8ヶ所のうち矢印を付けた6ヶ所で内空変位量が 原点を通る水平・鉛直軸の方向に移動した.このことは,組立 て誤差が小さくなったことを示している.TKSにより組立て 直後のセグメントリングの形状が矯正されたと考えられる.  

(2)セグメントに発生する断面力

図−4は新宿工区で計測されたセグメントリングの上下左右 における発生応力を,横軸に掘進距離をとり示したものである.

TKSを使用した掘進と使用しなかった掘進を隣接して実施し た.計測は鉄筋計により行い,計測開始はセグメントリングの 組立て完了直後とした.掘進長が

330

㎜の時点でセグメントリ ングは1段目のテールシール(S1)の影響を受けた.掘進長が

440

㎜の時点でTKSを収縮して 格納した.その後,2段目

(S2)

および3段目

(S3)

のテールシ ールの影響を順に受けて掘進 を終了した.掘進中,TKSを 使用した掘進は,使用しなかっ た掘進に比べて発生応力の変 化が小さいことがわかった.と くに,2段目および3段目のテ ールシールの影響を受ける時 点では,大きな差が現れた.こ れは,掘進の開始前に,TKS によりセグメントリングの組 立て誤差が小さくなったこと からセグメント外周からの作 用力に対して影響が小さかっ たものと考えられる. 

(3)セグメント継手の変位

掘進前の組立てたセグメントにTKSを作動させ,その 後解放してセグメント間の目開き量を計測した.その結果,

TKSを解放させると切羽側で約

5

㎜の目開きが発生し,

坑口側で約1㎜であった.TKSを作動させると元にもど った(図−5参照). 切羽側と坑口側で目開き量の差が生 じたのは,セグメント両側の拘束状態の違いによると考え られる. 

4.おわりに

  TKSによりセグメントリングの形状を矯正すること,

セグメントリングに発生する応力の急激な変化を抑制できることを確認した.

<参考文献>

1)藤木,入江,早川,守山:テール内形状保持装置(TKS)を鉄道シールドトンネル工事に採用:第 60

回年次学術講演

会,2005.9.

図−5  掘進中の目開きの計測結果

214

2/18 11:00 2/18 12:00 2/18 13:00 2/18 14:00 (日時) 2/18 15:00 切羽側

坑口側

TKS 掘 進 OFF  ON

TKS  ON

0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0

2/18 10:00

mm

2/18 11:00

-25 -20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20 25

-25 -20 -15 -10 -5 0 5 10 15 20 25

水平(㎜)

(㎜

図−3  内空の測定結果 

記号

○:TKS_ON 

△:TKS_OFF

        設計断面         計測結果

凡例

:TKSを使用した掘進

:TKSを使用しなかった掘進

- 1 00 . 0  - 80 . 0  - 60 . 0  - 40 . 0  - 20 . 0  0 . 0 20 . 0

0 5 00 10 0 0 1 50 0 2 0 00

-1 0 0 .0   - 8 0 .0   - 6 0 .0   - 4 0 .0   - 2 0 .0   0 .0 2 0 .0

0 5 00 1 00 0 15 0 0 2 00 0

0 .0 5 0 .0 1 0 0 .0 1 5 0 .0 2 0 0 .0 2 5 0 .0 3 0 0 .0 3 5 0 .0

0 5 0 0 1 00 0 15 0 0 20 0 0

0.0 5 0.0 1 0 0.0 1 5 0.0 2 0 0.0 2 5 0.0 3 0 0.0 3 5 0.0

0 5 0 0 1 0 00 1 5 00 2 0 00

- 2 50 0 .0   - 2 00 0 .0   - 1 50 0 .0   - 1 00 0 .0   - 50 0 .0   0 .0 50 0 .0

0 5 0 0 1 0 00 1 5 00 2 0 00

-2 5 0 0. 0   -2 0 0 0. 0   -1 5 0 0. 0   -1 0 0 0. 0   - 5 0 0. 0   0. 0 5 0 0. 0

0 5 00 1 0 00 1 5 00 2 00 0

- 2 5 00 .0  - 2 0 00 .0  - 1 5 00 .0  - 1 0 00 .0  - 5 00 .0  0 .0 5 00 .0

0 50 0 1 00 0 1 50 0 20 0 0

- 2 50 0 .0   - 2 00 0 .0   - 1 50 0 .0   - 1 00 0 .0   - 50 0 .0   0 .0 50 0 .0

0 50 0 1 00 0 1 50 0 2 0 00

上部

下部 左側 右側

4 4 0

0 0

0 0 0

0 0

S3 S1

S2

記号

S1:1段目テールシール S2:2段目テールシール S3:3段目テールシール 4

4 0

4 4 0

4 4 0

-2500 -2500

-250 0 -2500

350

-100 -100

350

+ : 正曲 げ

− : 負曲 げ

+ : 引張

− : 圧縮

S3 S1

S2

S3 S1

S2

S3 S1

S2

土木学会第64回年次学術講演会(平成21年9月)

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Ⅵ‑011

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