• 検索結果がありません。

SP3-6 ONSTEP法:

平成 9 年10月 臼杵市医師会立コスモス病院 副院長 平成16年 4 月 黒木記念病院 副院長

平成18年 7 月 健やかクリニック「かすが」 院長 平成19年 4 月 久寿会 鈴木病院 副院長

平成20年 4 月 老人健康保険施設{さくらハウスぜぜ} 施設長 平成21年 4 月 慈善会 膳所病院外科 副院長

  現在に至る      

学会および社会における活動等(所属学会:役職等)

昭和59年 6 月 日本外科学会      会員

35

-鼠径部各術式考案者へのオマージュ (腹腔鏡):

原法継承者による模範手技~ TEP

重光 祐司 膳所病院

腹膜外腔アプローチ(TEP)による腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(LH)は、93年McKernanらに よって開発され、日本への本格導入は、当時国立別府病院池田正仁先生が米国研修でDr. GR Voellerの指導を受けた95年からである。当時からメッシュの形状・大きさ14x9㎝と設定して 施行しており、大分県を中心に西日本地域において再発の少ない標準的なヘルニアの治療手段 として発達してきた。演者はFrushaudの提唱したMyopectineal orifice(MPO)を術中計測し た結果、平均横軸7.4㎝x縦軸4.3㎝、楕円形に模して25.0㎝

2

を有することが判明した。これ に、少なくとも2㎝以上のオーバーラップをし、メッシュにカットを入れない条件を考慮する と14x9㎝のメッシュが当時から合理的な形状・大きさであることが確認された。この大きさの メッシュを過不足なく鼠径床に展開するためには、Iliopubic tract(IPT) を基準に、縦軸で腹 側を5㎝以上と背側では精巣動静脈からの腹膜剥離を5㎝以上とCooper 靭帯下縁までの剥離が 必要であり、横軸で恥骨結合から上前腸骨棘よりさらに頭側までの剥離を要することになる。

以上の原則は、TEPのみならずTAPPによるLH、さらにPHS、Kugel patch、Direct Kugel 法

などOpen inlay mesh repairにおいても共通の原則でなければならない。演者が行っている膨

潤局所麻酔薬を併用したTEPによるLH の手術手技を供覧する。

教育セミナー:鼠径部ヘルニア手術上達のための詳細解剖学

6月3日(土) 8:00 ~ 8:45 第2会場(天空 ノース)

座長:東京有明医療大学  佐藤 達夫

SP5-1 横筋筋膜・腹膜前腔・Retzius腔に関する

パラダイムシフト

朝蔭 直樹

津田沼中央総合病院 外科

略歴

1987.3 順天堂大学医学部卒業

1989.6 順天堂大学医学部第一外科入局

1996.7.20 学位取得「急性拒絶反応における移植肝浸潤リンパ球に関する実験的研究」

2001.10 順天堂大学医学部上部消化管外科 非常勤講師 2013.4 津田沼中央総合病院 外科副部長

現在に至る。

資格

日本ヘルニア学会    評議員・学会会則委員・ガイドライン委員 日本内視鏡外科学会  評議員・技術認定医

日本外科学会     専門医・指導医 日本消化器外科学会  専門医・指導医

日本消化器病学会   専門医・指導医・学会評議員 日本消化器内視鏡学会 専門医・指導医・学術評議員 日本臨床外科学会   評議員

日本腹部救急医学会  評議員

37

-横筋筋膜・腹膜前腔・Retzius腔に関するパラダイムシフト

朝蔭 直樹

津田沼中央総合病院 外科

パラダイムシフトの過程では、まず既存のパラダイム(科学的認識体系)に対して疑問を持つこ とが大切です。本当に腹膜前筋膜浅葉・深葉間が腹膜前腔で、鼡径管後壁は横筋筋膜なので しょうか?手術においては3次元の空間認識が重要ですが、膜あるいは筋膜という概念が弊害 となり、骨盤内臓側筋膜層構造の解釈が混乱しています。

Meyersが示した腹膜外腔の3区画において、Anterior pararenal spaceは間膜系血管筋膜、

Perirenal spaceは腹膜前腔、Posterior pararenal spaceは横筋筋膜(体壁系血管筋膜)に相当 します。3区画それぞれには大動脈から分岐する3群の血管群、すなわちAnterior pararenal spaceには腹側枝、Perirenal spaceには側方枝、Posterior pararenal spaceには背側枝が走 行しています。従って明確に区分されているように見える3区画の空間境界は動脈分岐部に影 響され、逆に動脈分岐部で大動静脈筋膜を介し相互の交通性が保たれています。

鼠径部ヘルニア手術では、腹膜前筋膜群を包埋する腹膜前腔と横筋筋膜、その横筋筋膜・腹膜

前腔境界に形成される人為的cavityであるRetzius腔などを3次元構造の空間イメージとして捉

えることが必要であり、腹膜前筋膜と腹膜前腔の関係や横筋筋膜の理解がとても重要なのです。

教育セミナー:鼠径部ヘルニア手術上達のための詳細解剖学

6月3日(土) 8:00 ~ 8:45 第2会場(天空 ノース)

座長:東京有明医療大学  佐藤 達夫

SP5-2 鼠径部ヘルニア手術上達のための詳細解剖学

三毛 牧夫

亀田総合病院 消化器外科

1982年 秋田大学医学部卒業(第7期生)

1982年 秋田大学医学部第2外科に入局。学位取得。  

公立角館総合病院,厚生連雄勝中央病院,

千葉徳洲会病院,亀有病院に勤務。

2004年 亀田総合病院消化器外科に勤務 現在に至る。

日本外科学会指導医・専門医 日本消化器外科学会指導医・専門医

所属学会:日本外科学会,日本消化器外科学会

     日本内視鏡外科学会,日本臨床外科学会,臨床解剖研究会      万国外科学会,アメリカ消化器内視鏡外科学会,

     アメリカ結腸直腸外科学会,アメリカヘルニア学会

39

-鼠径部ヘルニア手術上達のための詳細解剖学

三毛 牧夫

亀田総合病院 消化器外科

外ヘルニアの代表である外鼠径部ヘルニアの修復術は、外科研修医が最初に手がける手術であ り、日常の手術であるので比較的容易な手技と考えられてきた。しかし、この手術は消化器外 科全般にわたる臨床解剖学の基礎を含む手術でもあるので、この部の筋膜構成を理解すること が、腹部全域の臨床解剖の理解に繫がる。そこで、外鼠径ヘルニアを例にして、皮膚切開から 外腹斜筋腱膜切開、そして精索のテーピング、精索筋膜の切離によるヘルニア嚢剥離までに至 る手術手技を、そして大腿ヘルニアにおけるヘルニア嚢周囲の筋膜解剖を理解した剥離手技を 明らかにする。筋膜構成の基本は、体壁の筋層を中心として対称の位置関係にある皮下のキャ ンパー筋膜(皮下筋膜浅葉)とスカプラ筋膜(皮下筋膜深葉)が腹膜下筋膜深葉・浅葉に対応し、

さらに無名筋膜が横筋筋膜に対応する解剖である。こう考えると、希薄な存在であるキャン

パー筋膜の大切さが明らかとなる。さらに、腹膜下筋膜深葉と浅葉はいかなる箇所でも関与し

ない、すなわち癒合しないと考えることが重要である。外鼠径ヘルニア・大腿ヘルニアの臨床

解剖から、ほんの少し発生学に寄り道し、腹壁の筋膜構成、癒合筋膜の定義をしっかりと理解

することにより、消化器外科全般に通じる考え方への道筋にしていただきたい。

教育セミナー:腹壁ヘルニア手術上達のための詳細解剖学

6月3日(土) 8:50 ~ 9:35 第2会場(天空 ノース)

座長:東京慈恵会医科大学 形成外科  石田 勝大

SP6-1 腹壁瘢痕ヘルニア手術上達のための腹部詳細解剖学

中川 雅裕

静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科

1991年3月 愛媛大学医学部医学科 卒業 1991年6月 堀ノ内病院 外科

1992年4月 群馬県立がんセンター 頭頸部外科  1993年6月 東京大学 形成外科 

1994年6月 自治医科大学 一般外科・形成外科 

1997年4月 東京大学大学院医学系研究科外科学専攻 博士課程入学 2001年3月 同上 修了

2001年4月 埼玉医科大学 形成外科 助手 2002年2月 埼玉医科大学 形成外科 講師

2002年4月  静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科部長(現在に至る)

41

-腹壁瘢痕ヘルニア手術上達のための腹部詳細解剖学

中川 雅裕

静岡県立静岡がんセンター 再建・形成外科

手術上達のためには解剖学を知ることが重要である。腹壁の解剖には重要なポイントが2つあ る。1つは腹壁の血流であり、これを熟知しないと腹壁の血流不全から筋膜や皮膚の壊死、縫 合不全などを生じる。もう1つが腹壁には弓状線が存在し、頭側と尾側で腹壁の解剖が異なる。

腹壁は皮膚、皮下脂肪、浅筋膜、腹直筋前鞘、腹直筋、腹直筋後鞘、腹膜などからなる。開腹 の際これら全部の層を切開し、閉腹の際これらを縫合する。しかし、単に縫合しただけでは創 は治癒しない。創の治癒には血流が必要であり、血流がなければ皮膚や筋膜は壊死となり、縫 合不全を来す。腹壁は深下腹壁動脈、上腹壁動脈からの穿通枝、肋間動脈の穿通枝、浅下腹壁 動脈からの血流により栄養される。腹壁瘢痕ヘルニアでは瘢痕により血管途絶しているため正 常な血流とは異なる。これらを考慮して皮切ラインや剥離層を考える必要がある。また、弓状 線の頭側と尾側では腹直筋前鞘と後鞘の解剖が異なり、それぞれの強度が異なる。これらを考 慮して、メッシュを挿入する層を決定する必要がある。

腹壁瘢痕ヘルニア手術ではもちろん解剖の知識は必要だが、開腹や腹腔鏡手術などすべての腹

部手術で解剖を知ることにより合併症である瘢痕ヘルニア自体の発生を減らすことができ、腹

部手術上達の一歩となると考える。

関連したドキュメント