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村山皓教授を送る

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Academic year: 2021

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村山皓教授を送る

立命館大学政策科学部長 

上 子 秋 生

 村山先生が退職される時が来てしまいました。私は本来、このような感謝の文章を書くには、 全く役者が不足なのですが、私にとって、立命館大学に来て以来、これほどお世話になり、こ れほど色々な関わりを持った方は他にいないので、これも何かの縁と考えて、この文章を書か せていただくことにしました。従って、本来あるべき、組織としての学部からの見方より、個 人的な感覚での文章となることをお許し願いたいと思います。  まず、本来書くべきことを、圧縮して記させていただきます。村山先生は 1994 年、本政策科 学部の開設とともに立命館大学に着任されました。政治学を専門とされ、2010 年度日本政策学 会著作賞を受賞された「政策システムの公共性と政策文化」をはじめ、多くの優れた研究実績 を残されるとともに、2003 年度には政策科学部長・政策科学研究科長を、2009 年度には再び 政策科学研究科長を務められ、政策科学部・政策科学研究科の発展に貢献されました。また、 2004 年度∼ 2006 年度にはカナダのブリティッシュコロンビア大学に客員教授として滞在され、 本学と同大学との関係強化に尽力されました。更に帰国後は、政策科学研究科に新設された英 語基準コースの教育に中心的な役割を果たされ、政策科学部、延いては立命館大学の国際化に 大きく貢献されました。  私が見た村山先生を中心に書かせていただくことをお許しいただけるならば、最初に村山先 生とお会いしたのは、2007 年 4 月に初めて英語基準の留学生を含む博士前期課程のリサーチプ ロジェクトで一緒に指導することとなった授業の時でした。メールでしか知らない、学部長経 験者と聞いているので重鎮に違いない先生は、私のまえに現れると、意外に気さくな方で、ほっ としたことを今でも覚えています。この年は、私がまだ、公務員として働きながら、客員教授 として立命館にお邪魔していた時でした。色々な国からの留学生をどのように指導すべきなの か、全く五里霧中の私の前で、授業を主導し、大学院生のみならず、大学では新米の私にまで 指導をいただいたようなものでした。  2008 年度からは、私も専任の教員となり、授業以外にも海外出張などでご一緒させていただ く機会も得ました。中国の杭州へ一村一品学会のために出張した際、英語も通じない所だしと 尻込みする私を少し時間があるので街を見て来ようと引っ張りだしてもらいました。その時の

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− 2 − 政策科学 19 − 3,Mar. 2012 言葉など通じなくても大丈夫というバイタリティーには本当に驚かされました。お陰で杭州の 街を随分と見ることが出来ました。また、村山先生が一村一品運動の提唱者である元大分県知 事の平松さんの博士論文の指導者であったことを知ったのもこの頃でした。  2009 年度には、村山先生が研究科長、私が研究科担当の副学部長ということで、今度は、学 務をご一緒させて戴くことになりました。執行部会議などの席上、一体、今の議題とどう繋が るのかわたしには皆目分からない意見の開陳が始まり、とまどうこともしばしばでしたが、そ の内、そういった一見奇抜な意見が導く結論が、極めて常識的なものであることに気付いて、 楽しく仕事をさせていただきました。また、任せた仕事は完全に任せてくれるという意味でも とても仕事のしやすい「上司」でした。この一年に行った「留学生獲得努力の強化」「日本語基 準と英語基準のリサーチプロジェクトの分離」などは、その後、研究科にとって大きな力になっ ています。  そして、2010 年度からは、その分離された日本語基準と英語基準のリサーチプロジェクトの 双方で授業をご一緒させていただくことになりました。研究主題の定まらない院生に、一見無 関係に見える調べ物をさせ、その内に適切な研究テーマを持たせていく手際には、いつも感心 させられました。また、夜間にかかる授業で、その後、数多くの機会に夕食を共にさせていた のですが、2 度と同じ話をされることがなかったことが記憶に残っています。このことを言うと、 ある先生は、「村山先生はいつも前しか見てないからだ。」と言っておられましたが、確かにそ れが真実なのかも知れないと思います。  そして、今年には、何と、私が、先生への名誉教授称号授与の提案をし、この文書を書く立 場になってしまいました。  考えてみると、この 5 年、私は、全てお釈迦様ならぬ村山先生の掌の上で踊る孫悟空だった のではないかと思えています。

参照

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