NII-Electronic Library Service 『
大
乗
二
十
二
問
』の
本
文
研
究
O
田
宮
中
地
良
清
昭
彦
N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
序
『 大 乗 二
十
二間
』 は、敦
煌 が チ ベ ッ ト 族 の 吐 蕃 に支
配 さ れ た い わ ゆ る 吐蕃
支 配 期 ( 七 八 六 − 八 四 三 ) に、 吐蕃
王賛
普
が 書 面 に て 敦 煌 の 学僧
曇曠
に仏
教 教 理 に 関 す る 二 十 二項
目 の 問 を 発 し 、 そ れ に晩
年 の病
中
の曇
曠 が答
え た問
答
体
の教
義
問
答
書 と さ れ る も の で あ る 。 す な わ ち こ の資
料
は 、 賛普
の質
問
の 背 景 に あ る 当時
の チ ベ ッ ト の状
況 と 、 返答
に み ら れ る曇
曠
の 学識
を知
る 上 で貴
重 な資
料
と い わ れ 、 現存
す る テ キ ス ト 九種
は 、 す べ て 敦 煌 か ら出
現 し た い わ ゆ る 敦 煌 文献
で あ る点
に特
色 が あ る 。曇
曠
に 関 し て は、 既 に 一 九 三 一年
に結
城
令
聞 氏 に よ っ て そへ こ の
唯
識
思 想 に関
心 が持
た れ 、 ま た こ の テ キ ス ト そ の も の に つ い て は 、 一 九 三 七年
に 久 野芳
隆 氏 が 「曇
曠
述
大
乗 二十
二 間 」 と 題 す る 論 文 を 『仏
教研
究 」 】 巻 二 号 に発
表
さ れ 、 更 に 一 九 駒 澤 大 學 佛 教 學 部 論 集 第 三 ← 】 號卒 成 十 二 年 十 月 五 〇
年
代
の後
半 に は 、芳
村
修
基 氏 に よ る 研 究成
果 が 公 に さ れ る 等、古
く か ら 西 域仏
教
に関
心 を 持 つ 研 究者
に よ っ て研
究
が な さ れ て き た の で あ る が、 こ の曇
曠
、 そ し て そ の 門 人 の 吐 蕃ヨ げ
僧
法成
に関
す る 詳 細 に し て大
部 な 研究
成 果 を 発 表 し、学
界
に 大 き な波
紋 を 投 げ か け た の が 上 山 大 峻 氏 で あ る 。 す な わ ち 曇 曠 に関
し て は、 一 九 六 四 年 、京
都 大 学 人 文 科学
研究
所 の 『東
方学
報
』 京都
、 三 五 冊 、 「 敦 蝗 研 究 」特
集
号 に 、 「曇
曠 と敦
煌 の仏
教学
」 と 題 す る 論 文 を発
表
さ れ 、 後 に そ れ は 法 成 の研
究
を は じ め と す る 敦 煌 の仏
教
学
に関
す る 諸 論 考 と 共 に 、 一九
九 〇年
、京
都 の 法 蔵 館 よ り 『敦
煌
佛 教 の 研 究 』 と 題 す る 六 七 〇 頁 に も及
ぶ 大 著 と し て出
版
さ れ て い る 。 こ の著
作 の 中 で 上 山 氏 は 、 『 大乗
二十
二 間 』 に 関 し 、 まず
巻
頭 の 五〇
種 に の ぼ る 口絵
写
真
の 図2
に 標 題 の あ るS
二 六 九 〇 の首
部 を 、 図3
に尾
題
と 奥 付 の あ るS
二 六 七 四 の尾
部 を 示 し 、 次 い で 曇 曠 の 著 作 と 足跡
を述
べ る 際 に 「 晩 年 と 『 大乗
二十
二 九 三NII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究
e
( 田 中 ・ 宮 地 ) 問 』 」 を 、諸
著
作 を 解 説 さ れ る際
に 『大
乗 二十
二 間 』 を挙
げ
、 後 者 で は 写本
九種
と各
問答
の 内 容 の 要 約 が 示 さ れ 、 巻末
の 「資
料
」 で は 、 八 種 の第
一 に本
書 を取
り 上 げ 、コ
校 訂
本
文 」 と 「 二訓
読 」 を掲
載 す る 等、 そ の 研 究 は詳
細
を 極 め て い る 。 一 方 、 そ れ に先
立 つ こ と十
年 の 一 九 八 〇年
の 八月
、 カ ナ ダ の マ ニ ト バ 大 学 で第
十 四 回国
際 宗教
学
・宗
教
史学
会 が開
催 さ れ 、 そ の 際 当時
ア メ リ カ の ア イ オ ワ 大学
の教
授
で あ っ た ℃ 甲}
o 芝 ( 巴 宙 ) 教授
と お 会 い し 、 知 己 と な っ た 。 巴宙
教
授
は そ の 前 年 に 当 る 一 九 七 九年
、 『大
乗
二十
二 問 』 の 英 語 訳 註 、輯
校
、輯
校 後 記 か ら な る 、 、 > Qo 窪身
○ 噛匹
日 ≦ コ 蔓 宀 ≦ oO 一 巴 ○ ひq 二 Φ ゜。8
竃 四 げ碧
鋤葛
じU
ロ&
三 ω 日.. 『 大乗
二 十 二 間 之 研究
』 を台
北 の >OO
曽 潯 Φ 二 賓 幻 Φ < δ 彡、 で あ る . 、 日冨
O
置 ロ Φ ω Φ 〇 三 ε 話.. の 一 冊 と し て出
版 さ れ て い た の で あ る が、 学 会 の あ っ た 翌年
の 一 九 八 一年
二 月、 そ の 一 冊 を 送 付 し て い た だ き、 そ の書
評 を 日 本 の 学会
誌
に発
表 し て も ら い た い と の ご 依頼
を 受 け た の で あ る 。 し か し 当 時 の私
は 、 こ の書
を 読 ん だ こ と も な く、 こ の 書 に関
す る 知 識 は 皆無
に等
し か っ た の で 、 そ の ご要
望
に 答 え る こ と が で き な か っ た こ と を 大 変 申 し 訳 な く 思 っ て い る 。 実 は 近年
、 こ の テ キ ス ト を 大学
院博
士 課程
の 研究
指 導 で 取 り 上 げ、 そ の際
巴宙
教 授 の 英 訳本
も参
照 さ せ て い た だ い て い る こ と を お知
ら せ し た と こ ろ 、最
近
台 湾 の 中 華 仏学
研究
所
か ら 改訂
本
を 出 版 し た か ら 、 是非
そ れ を 参 照 す る よ う に と の ご 返事
を い 九 四 た だ い た 。 そ の よ う な次
第
で 、 こ の テ キ ス ト に関
し て は 、 上 山 氏 に よ る本
文校
訂 と そ の訓
読
、 巴宙
氏 に よ る本
文校
訂
と そ の 英 訳 並 び に 訳 註 が あ っ て 、 既 に 研 究 し 尽 く さ れ て い る観
が な い わ け で は な い 。 と こ ろ で私
は、 大 学 院 の研
究
指
導 で こ の テ キ ス ト を取
り 上げ
る に際
し 、 当時
博 士 課 程 の院
生 で あ っ た 現 曹 洞宗
総合
研 究 セ ン タ ー宗
学
研
究 部 門 の 研究
員
で あ る 宮 地 清 彦 君 に、 上 山 氏 の校
訂本
を ふ ま え、 今 一度
す べ て の テ キ ス ト の 写 真 に よ る 校 合 を 実 施 し て そ の 異 同 を 注記
し 、 そ の 読 み 下 し ( 訓 読 V と 出 典 を 中 心 と し た 注 記 の 原 案 を作
成
し て提
示 す る こ と を求
め 、 そ の 原案
を も と に 他 の 参 加者
全
員 に よ る テ キ ス ト の 写真
の 拡 大 コ ピ ー を 用 い て の 本 文 の 異 同 の 確 認 と校
訂文
の 作 成、 読 み 下 し 原案
と出
典 等 の 検 討 を討
論
形 式 で 実 施 し 、 全 巻 を読
了 し た 。 そ の後
更 に 、 か つ て筑
摩
書
房 か ら 出版
さ れ た く禅
の 語 録 V シ リ ー ズ の体
裁 に な ら っ て、 現代
語 訳 の 必 要性
か ら、 そ の 原案
の作
成
を今
回 発 表 の 序 と第
一問
か ら 第十
四間
ま で の前
半 は宮
地
君 に、 そ れ に 続 く 第十
五 問 か ら 最 後 の 第 二十
二 間 ま で の 後半
は そ の後
に博
士 課 程 の院
生 と な っ た 現 研究
生 の 近藤
章 正 君 に依
頼
し、 現在
後 半 の検
討 を 実 施 中 で あ る 。従
っ て今
回 の 発 表 は 、前
半
の十
四 間 ま で の各
問 毎 に 段 落 を 設 け、 上 段 に校
訂 文 、中
段 に 読 み 下 し 文 ( 訓読
) 、 下 段 に 現代
語 訳 を 対 照 し て 示 し、 そ の後
に本
文 校 訂 の 異同
を 示 す 【校
異 】 、 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 出 典 が あ る 場 合 に は 【 出
典
】 、 そ し て 【語
注 】 と い う 順 で 掲 載 す る こ と と し 、後
半
に つ い て は 次 同 に 発 表 の 予定
で あ る 。 こ の よ う に 本 研究
は、前
半 が 私 と 宮 地 君 、後
半
が 私 と 近藤
君 に よ る 共 同 研 究 の如
き 形 を と っ て は い る が 、実
際 は 博 士課
程 の 研究
指
導 に参
加
し た他
の 院 生 や 外 国 か ら の研
究
員 に よ る 討論
の結
果 で あ る こ と を 付 け 加 え て お き た い 。 尚 テ キ ス ト に つ い て は、 既 に ヒ 山 氏 が そ の著
『 敦 煌仏
教
の 研究
』 四 ニ ー 四 三頁
に 列 記 さ れ て い る が 、今
回 の 校 定本
の作
成
に 際 し 、 以 下 の 記 号 に よ っ て 表 記 し て い る の で そ れ を 記 し て お く 。A
本
:S
二 六 七 四大 正 蔵 の 原 本 。
首
部 第 → 間中
途
ま で 欠 、 尾完
。 末 尾 に 「 丁 卯年
三 月 九 日 写畢
。 比 丘 法 灯 書 」 の 識 語 あ り 。B
本
:P
二 二 八 七完
本
。 首 尾題
な し 。末
尾
に 別 筆 の 「丙
申
年
二 月書
記 」 の識
語
あ り 。C
本
:P
二 六 九 〇本 校 定 の
底
本 。 首部
よ り 第 十 九問
ま で の良
筆
本 。D
本
:S
四 二 九 七首 部 よ り 第 五 問 ま で 。
E
本
: 北位
二 〇首 部 ( 題 な し ) よ り
第
二間
ま で 。F
本
:P
二 八 三 五V
首 部 よ り
第
→問
ま で 。 尚 上山
氏 は 「第
一 問 の み 」 と す る 。G
本
:M
一 = 二 九第
五 問 の み 。 本 校定
で は 参 照 で き ず 。 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究 日 ( 田 中 ・ 宮 地 )H
本 :S
二 七 〇 七V
第
十
五問
の み 。1
本
:S
四 一 五 九 第 二十
二 間 の み 。 『 四 分律
略 摂 頌 』 の 次 に 連 写 。 上 山 本 :上 山
氏
校
訂 本 。 ま た、長
文 の 答 え が あ る場
合
は、 適 宜 区 切 っ て 【 校 異 】 【 出 典 】 【語
註 】 を加
え た 。 今 回 は 「第
六 間 」 が こ れ に 相 当 す る 。 (1
> 結 城 令 聞 「 曇 曠 の 唯 識 思 想 と 唐 代 の 唯 識 諸 派 と の 関 係ー
1
敦 煌 出 土 『 大 乗 百 法 明 門 論 開 宗 義 記 』 に 現 は れ た るー
」 「 宗 教 研 究 』 新 八 巻 一 号 、 一 九 三 一 年 。 「 成 唯 識 論 を 中 心 と せ る 唐 代 諸 家 の 阿 頼 耶 識 論 」 『 東 方 学 報 』 東 京 第 ] 冊 、 } 九 三 一 年 。 (2
) 芳 村 修 基 「 〔 擬 題 ) 佛 教 初 学 入 門 書 残 巻 考ー
敦 煌 に お け る チ ベ ッ ト 佛 教 の 進 展−
」 西 域 文 化 研 究 会 編 『 敦 煌 佛 教 資 料 』 、 一 九 五 八 年 。 「 河 西 僧 曇 曠 の 傳 歴 」 『 印 度 學 佛 教 學 研 究 』 七 巻 ] 号、 ] 九 五 八 年 。 (3
) ヒ 山 大 峻 「 大 蕃 國 大 徳 三 蔵 法 師 沙 門 法 成 の 研 究 」 ( 上 ) 『 東 方 学報
』 京 都 第 三 十 八 冊、 一 九 六 七 年 。 ( 下 ) 同 第 三 十 九 冊、 一 九 六 八 年 。 九 五 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 「 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究
e
( 田 中 ・ 宮 地 V な ロ ニ十
二 間 コ 夫 至教
幽 深 。 下 凡不
測
。微
言 該 遠 。 み き る 上智
猶
迷
。 況 曇 曠 識 量 荒 塘 。 学業
膚
浅 。 う 博聞
既
儚
於 経 論 。精
解
又迷
於
理 事 。 臥病
既 久 。 所 苦 弥 深 。 気力
転
微 。莫
ら 能 登渉
。伏
枕
辺 外 。 馳 恋 聖顔
。 深間
忽 臨 。 心神
驚 駭 。 将 欲辞
避 。 恐負
力 課 。 ア 疾 苦 之中
。恭
答
甚 深 之義
。 二十
二 間 夫 れ 至教
は 幽 深 に し て 、下
凡 に は測
れ ず 。微
言
は 該 遠 に し て 、 上智
も猶
お こヒ つ とア つ 迷 う 。 況 や曇
曠
は、識
量 は 荒 塘 に し て 、 ひ せ ん 学業
は膚
浅
な り 。 博聞
な る も 、 既 に経
く ら 論 に儚
く 、精
解
な る も 、 又 た 理事
に 迷 う 。病
に 臥 す る こ と 既 に 久 し く 、苦
し む い よ う た か す か よ 所 弥 い よ 深 し 。 気 力 転 た 微 に し て 、能
な く 登渉
す る こ と 莫 し 。枕
を 辺外
に伏
し ち れ ん じ ん も ん に わ て 、 聖顔
を 馳 恋 す 。 深間
の忽
か に臨
み き よ う が い て 、 心 神驚
駭 す 。 将 に辞
避 せ ん と す る そ む も 、力
課 に 負 く を 恐 れ、疾
苦
の中
、 恭 し く甚
深 の義
に 答 う 。 几 六 二 十 二 間最
も 勝 れ た教
え は 、 ま こ と に奥
深 く、下
凡 の 者 に は 到底
測
り知
れ な い も の であ
り、 仏 の妙
な弖
. ]、 凵 葉 は 遠大
で あ っ て 、智
慧
の 優 れ た者
で さ え、迷
う ほ ど で あ り ま す 。 ま し て や私
、曇
曠
の 知 識 な ど は、 全 く 出 鱈 目 で あ っ て、 今 ま で積
ん で き た 学 業 な ど も 、浅
薄
皮
相
な も の に ひ ろ し か 過 ぎ ま せ ん 。博
く い ろ い ろ な こ と を聞
い て き た つ も り で も 、 ま だ 経 論 に つ い て は よ く 分 か っ て は い な い し 、 い ろ い ろ と 詳 し く 理解
は し て き た つ も り で も 、 ま た 理 と事
の関
係
に つ い て は 迷 っ て い ま す 。病
床 に 臥 し て か ら 、 既 に 長 く な り 、 そ の 苦 し み も 益 ま す 深 く な っ て い ま な あ な た す 。 気 力 は 段 だ ん に 萎 え て き て、 皇 帝 の所
に 登 城 す る こ と も で き な く な っ て し ま い ま し た 。病
の床
を 辺 境 の 地 に 置 い て 、 皇帝
の顔
に 想 い を 馳 せ て い ま す 。皇
帝
か ら 内 容 の 深 い質
問 が 、俄
に私
の N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service お 敢 申 狂
簡
。 窃 効 微 誠 。 然 其 問端
。 至 り い 極 幽隠
。或
有
往
年
曾学
。 或 有 昔 歳 不 聞 。 所 解 者 。 以知
見 而 釈 之 。未
暁 者 。 以 通 な け ロ な ほ 理 而 暢 之 。所
懼
不 契 聖 情 。 乖 於 本 旨 。 が ロ 特 乞 哀 恕 。遠
察
衷 勤 。 の ひ そ 敢 え て 狂簡
を 申 ぶ る も 、窃
か に 微 誠 つ く を 効 さ ん 。 然 る に 其 の問
端
は 、 至極
幽 隠 な り 。或
い は 往 年 に曾
て 学 ぶ こ と 有 り 、 或 い は昔
歳 に 聞 か ざ る こ と有
り 。 解 す る 所 は 、 知 見 を 以 て 之 を 釈 し、 未 あ き だ 暁 ら か な ら ざ る は 、 通 理 を 以 て 之 を の お そ 暢 ぶ 。 懼 る る 所 は 聖情
に契
わず
、本
旨 そ む あ い に 乖 く こ と な り 。特
に 乞 う ら く は 、 哀 じ よ ち ゆ う き ん 恕 も て 遠 く 衷 勤 を察
せ ん こ と を 。 『 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究 の ( 田 中 ・ 宮 地 ) と こ ろ に 下 さ れ て 、 私 の 心 の 中 は驚
き の 念 で い っ ぱ い で す 。 質問
に答
え る こ と を 辞退
し よ う と 思 い ま し た け れ ど も 、 皇帝
か ら 賜 っ た 務 め に背
く こ と を 恐 れ 、病
の苦
し み の 中 で 、皇
帝
か ら 問 わ れ た は な は だ 深 い 教義
に つ い て 恭 し く 答 え る こ と と致
し ま す 。 敢 え て私
は気
持
ち ば か り大
き く ぞ ん ざ い な行
い を 重 ね て も 、密
か に 忠 誠 の 念 を つ く し て い こ う と 思 い ま す 。 し か し 、 皇帝
の質
問
は極
め て 奥深
く 神 秘的
な も の で す 。 そ こ に は私
、曇
曠 が か つ て 学 ん だ事
も あ れ ば 、 ま た → 方、 昔 は 聞 か な か っ た こ と も 含 ま れ て い ま す 。 私 が 理解
で き る と こ ろ は 、私
の 知 見 に よ っ て解
釈 し て い く し 、 ま だ 理 解 で き な い で い る と こ ろ は 、世
間
一 般 に 広 ま っ て い る 教 説 に よ っ て こ れ を 明 ら か に 致 し ま す 。 私 が 恐 れ て い る の は 、 皇帝
の 心 に か な わず
、 教 え の本
来
の 意味
に 乖 く こ と で あ り ま す 。私
が特
に お 願 い 九 七 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究
e
( 田 中 ・ 宮 地 ) 【 校 異 】 ※ こ の 段 は 、B
、C
、校
は 不能
と し た 。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※1413121
]10987654321
九 八 あ な た し た い の は 、 皇帝
の寛
大
な る 思 い や り の 念 で も っ て 、 は る か に私
の 真 心 を 察 し て い た だ き た い と い う こ と で す 。D
、E
、F
本
の 五 本 の 内 、C
本
を底
本
と す る 。 た だ し 、B
、D
本
は破
損 箇 所 が あ る た め、 該当
箇
所 の 対底
本
は 「 二十
二 間 」 に 作 る も 、B
、D
、底
本
、B
、E
、F
本
は 「 惻 」 に作
る も、E
本
は 「 智 」 を 「 知 」 に 作 る 。E
本 は 「 曇 」 を 欠 く 。E
本
は 「 於 」 を 欠 く 。E
本
は 「 枕 」 を 欠 く 。F
本
は 「 疾 」 の 上 に 「 虚 」 を加
え る 。F
本
は 「 微 」 を 欠 く 。F
本
は 「 曾 」 の 下 に 「 問 」 を加
え る 。F
本
は 「 或有
」 を欠
く 。F
本
は 「 不 」 を 欠 く 。E
、F
本 は 「情
」 を 「 精 」 に作
る 。F
本
は 「 偶 心乗
」 に作
る 。E
本
は 「 忠 」 に 作 る 。E
、F
本
は こ れ を 欠 く 。 上 山 本 に よ り 「 測 」 に 改 む 。 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 【
第
一 問 】第
一 問 云 。 菩 薩 離 世 俗 之 地 。 ゑ ユ 不 向 声聞
縁覚
之行
。 欲令
一 切 衆 生除
煩
悩
苦 。作
何 法者
。 へ 謹対
。 謂 諸凡
夫 。 有 人 我 執 。 由執
我 ハ つ ロ マ か ま め ヨ 故 。起
煩 悩業
。沈
溺 三 界 。輪
転 四 生 。 受 苦無
窮
。 莫能
自
出 。 即 此 三 界 。可
治 ぼ ヨ 可 壊 。 故 名 為 世 。 隠 覆 真 理 。 顕 現妄
法 。 ま る ム る ゾ う 又名
為
俗
。 地者
。 即 是 依 持 之義
。 既 依 人執
。 世 俗 事 成 。 故 人 我 執 。名
世
俗
地 。第
一 に問
う て 云 く、 「 菩薩
は 世 俗 の 地 を離
れ 、声
聞 ・縁
覚
の行
に も向
わ ず 。 一 切 の衆
生 を し て煩
悩
の苦
を除
か し めい か ん と 欲 せ ば、
何
な る 法 を作
す や 。 」こ た も ろ 謹 み て 対 う 、 「
諸
も ろ の 凡 夫 と は、 人 我 の執
有
り 。我
に執
す る に 由 る が故
に 、ち ん で き 煩 悩 の
業
を 起 こ し、 三 界 に 沈 溺 し、 四 生 に 輪 転 し、苦
を 受 く る こ と 窮 り無
く 、 よ い 能 く 自 ら出
つ る こ と 莫 き を 謂 う 。 即 ち 此 の 三 界 と は 、 治 む べ く壊
す べ し 。故
に名
づ け て 世 と為
す 。真
理 を隠
覆
し、 妄 法 を 顕 現 す る は、 又 た名
づ け て俗
と 為 す 。 地 と は、 即 ち 是 れ 依 持 の義
な り 。 既 に 人 に執
す る に依
り て 、 世俗
の 事成
ず 。 故 に 人我
の執
を 、世
俗 地 と 名 つ く 。 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究0
( 田 中 ・ 宮 地)第
一 に 問 う 、 「菩
薩 と は、世
俗 の 境 地 を離
れ た も の で あ り 、声
聞
や 縁 覚 の行
い を し よ う と は し な い 。菩
薩
が あ ら ゆ る 衆 生 に 煩悩
の 苦 を除
か せ よ う と す る な ら ば 、 ど の よ う な 方法
を 用 い る の か 。 」も ろ 謹 ん で お
答
え し ま す 、 「諸
も ろ の 凡 夫 と は、 人 我 へ の執
著
が あ り 、 我 に執
著
す る こ と に よ っ て煩
悩
に よ る 行 い を起
こ し 、 三 界 に 沈 み溺
れ て し ま い 、 四 生 を へ め ぐ り、 苦 を受
け る こ と に 終 わ り が な く 、自
ら そ の 迷 い の 世 界 か ら 抜 け 出 す こ と が で き な い の を 言 い ま す 。 つ ま り 、 こ の 三 界 と は 、自
ら 治 め る べ き こ わ も の で あ り、壊
す べ き も の で あ り ま す 。 だ か ら名
付 け て世
と す る の で す 。 真 理お し え を
隠
し て し ま い 、 誤 っ た 法 を顕
す の で 、 ま た名
付 け て俗
と す る の で す 。 地 と は 、 依持
の こ と で す 。人
我
へ の執
著 に よ っ て世
俗
の事
が成
立 す る の で す 。 だ か ら 人我
へ の 執著
を世
俗
の地
と名
付 け る の 几 九 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 問 」 の 本 文 研 究
0
( 田 中 ・ 宮 地 ) 若 二乗
人 。修
我 空 観 。 了人
我
空 。 不 起 凡夫
諸
漏 煩 悩 。 不 発 世間
生 死 漏業
。ム さ 雖
離
凡夫
世 俗 之 地 。由
有
法 執 。 見有
五 蘊 ら 生滅
之 法 。 執 有 世間
. 二 界 之苦
。 深厭
生な マ 死 。
楽
求
涅槃
。 不 楽 住 世 。救
抜
群
品
。 れ故
是
声
聞 縁 覚 之 行 。若 初 発 心
修
行 菩薩
。 自 信 己 身有
真
如
法 。 知 心妄
動
。 無前
境 界 。修
無
相
法 。ハ ら
離
一 切相
。都
無 所得
。 了 人 法 空 。 了 人 空 故 。 不著
三 界 。能
離 凡 夫世
俗
之 地 。 了 法 空故
。 不楽
涅槃
。 不 向声
聞
縁
覚 之 行 。 了人
法 空 。 能 離 凡 夫 二乗
之 行 。 名ご と 二
乗
の 人 の 若 き は 、我
空 の 観 を修
し 、さ ン 人
我
の 空 な る を 了 り 、 凡 夫 の諸
漏 ・煩
カ こ 悩 を 起 さ ず 、 世 間 の 生 死 の 漏
業
を 発 さ ず 。 凡 夫 ・ 世 俗 の 地 を離
る る と 雖 も 、 法執
有
る に由
り て、 五 蘊 生 滅 の 法有
る を見
、 世間
・ 三 界 の 苦有
り と執
す 。 深ね が く 生 死 を
厭
い 、 涅槃
を楽
い 求 め 、 世 に と ど ま ぐ ん ば ん ぐ ば つ 住 り て、群
品 を救
抜
す る を楽
わ ず 。 故 に是
れ 声聞
・ 縁 覚 の行
な り 。初
発 心 の 修 行 の 菩薩
の若
き は、自
ら の 己 身 に 真如
の 法有
る を信
じ、 心 の 妄動
に し て 、前
に は境
界
無
き を知
る 。無
相
の 法 を 修 し 、 一 切 の 相 を 離 れ、 都 てさ と
無
所
得 に し て 、 人 と 法 の 空 な る を 了 る 。 人 の 空 な る を 了 る が 故 に 、 一. 一 界 に 著 さ で す 。 一 〇 〇 も し 二 乗 の 人 で あ る な ら ば、 我 が 空み で あ る と い う
観
方 を修
め、 人 我 が 空 でも ろ あ る こ と を
悟
り 、 凡 夫 の諸
も ろ の 煩 悩 を 起 さず
、 世間
の 生 死 に執
ら わ れ た 煩 悩 の行
い を す る こ と は あ り ま せ ん 。 凡 夫 の住
む 世 俗 の 地 か ら離
れ て い る と は も の い っ て も、 法 に 対 す る執
著
が あ り ま す ご う ん の で 、 五 蘊 の 生 滅 す る法
が あ る と 見 、 世間
や 三 界 の 苦 が あ る と 執著
し て い るい と の で す 。 深 く 生 死 の
苦
を 厭 い 、 涅 槃 のと ど ま
楽
を 求 め、 俗世
に住
っ て 、多
く の 入 達 を救
済
し よ う と は し な い の で す 。 こ れ を声
聞
や 縁 覚 の 行 と い う の で す 。初
発 心 の 段階
に い て修
行 し て い る 菩 薩 で あ る な ら ば 、自
ら の体
の 中 に 真 如 の 法 が あ る こ と を信
じ て お り、 心 が 妄 想 に よ っ て 動 く の で あ り 、前
に は世
俗 の 境 界 が 存在
し な い と い う こ と を 覚 一 知 し て い る の で す 。 ( 菩 薩 は )無
相
の 法 を N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 菩 薩 行 。 ぷ ま い 故 維
摩
経 云 。非
凡 夫行
。非
賢 聖 行 。 み り 是菩
薩 行 。 此 菩 薩 行 。契
順真
如 。 離 一 切相
。 一 切 分 別故
。離
凡
夫世
俗 之 地 。 不向
声 聞 縁 覚 之行
。能
為 衆 生 説 如 是 法 。 ロ令
離
一 切 煩 悩 之 苦 。 故修
無
念
。離
一 切 の 相 。 即 是 此 中 所 作 法 也 。 ず 。能
く凡
夫 ・ 世 俗 の 地 を離
る 。法
の 空 な る を 了 る が 故 に、 涅 槃 を楽
わず
。 声 聞 ・ 縁覚
の行
に も 向 わ ず 。 人 と法
の 空 な る を 了 り 、能
く 凡 夫 ・ 二乗
の行
を 離 る る を 、菩
薩
の 行 と 名 つ く 。 故 に 「維
摩
経
』 に 云 く、 〈 凡 夫 の 行 に も非
ず 、賢
聖 の 行 に も非
ず、 是 れ 菩薩
の 行 な り V と 。 此 の 菩 薩 の 行 は 、 真 如 に 契 順 す 。 一 切 の相
、 一 切 の 分 別 を離
る る が故
に、 凡 夫 ・ 世俗
の 地 を 離 れ 、声
聞
・縁
覚
の 行 に も 向 わ ず 。 能 く衆
生 の為
に是
の如
き 法 を説
き て、 一 切 の煩
悩
の 苦 よ り 離 れ し む 。 故 に無
念
を修
し、 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究O
( 田 中 ・ 宮 地 ) 修 し て お り、 そ れ 故 に 一切
の 姿 か た ち を離
れ 、 す べ て無
所得
で あ っ て 、 人 も も の 法 も 空 で あ る こ と を 悟 っ て い る の で す 。 つ ま り 人 が 空 で あ る こ と を悟
っ て い る の で 、 三 界 に あ っ て 執 著 す る こ と は な く 、 凡 夫 や 世 俗 の 人 び と の境
地 を 離 れ て い る の で す 。 ま た法
が 空 で あ る こ と を悟
っ て い る の で 、 涅槃
を む や み ね が 、 に希
う こ と も な く、声
聞
や縁
覚
の ひ と り よ が り な 行 を し よ う と も し な い の で す 。 人 も 法 も 空 で あ る こ と を悟
り、 凡 夫 や 二乗
の 行 を 離 れ て い る の を、 菅 薩 の行
と名
付 け る の で す 。 だ か ら 「維
摩 経 』 に は 次 の よ う に言
わ れ て い ま す、 〈 凡 夫 の行
で も な い し 、優
れ た 聖 者 の 行 で も な い 、 こ れ こ そ が 菩薩
の行
で あ る 〉 と 。 こ の菩
薩
の 行 こ か な ぞ が真
実
に 契 っ て い る の で す 。 全 て の 姿 か た ち、 全 て の 思慮
分別
を 離 れ て い る か ら こ そ 、 ( 菩 薩 は ) 凡 夫 や世
俗 の 人 び と の 境 地 を離
れ 、 声聞
や 縁覚
の行
一 〇 「 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究
e
( 田 中 ・ 宮 地 ) 一 切 の相
を離
る る は 、 に作
す 所 の 法 な り 。 」 即 ち是
れ 此 の中
〇 二 を し よ う と す る こ と も な い の で す 。衆
お し え 生 の た め に 今 ま で 述 べ て き た よ う な 法 を説
い て、 あ ら ゆ る煩
悩
の 苦 し み か ら離
れ さ せ る こ と が で き る の で す 。 だ か ら無
念
を 修 し て 、 あ ら ゆ る 姿 か た ち か ら離
れ る の が 、 こ の中
で な す べ き こ と な の で す 。 」N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe 【
校
異 】 ※ こ の段
は、B
、C
、D
、E
、F
の 五本
及 び中
途
よ りA
本
が加
わ り 、 該 当箇
所 の 対 校 は 不能
と し た 。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※1110987654321
F
本
はF
本
はF
本
はB
本
はA
本
はA
本
はF
本
はA
本
は底
本
はE
本
は底
本
は 「 聞 」 を 欠 く 。 「 生 」 を 「先
」 に 作 る 。 「 壊 」 を 「懐
」 に 作 る 。 「 依 」 を 「 於 」 に 作 る 。 「 依 人 執 」 よ り 始 ま る 。 「 之 法 」 の 二 字 を 欠 く 。 「 涅槃
」 ま で で 擱 筆 す 。 「 故 是 」 を 「 是 故 」 に作
る 。 「 非 」 を 欠 く も、A
、B
、D
、 「 行 」 を 欠 く 。 「 灯 」 に作
る も、A
、B
、D
、E
本
に よ り補
う 。C
本
を底
本
と す る 。 た だ し、D
本
は 破損
箇 所 が あ る た め、E
本
に よ り 「 悩 」 に改
む 。NII-Electronic Library Service ※
12
A
本
は 「是
此
」 を 「 此 是 」 に作
る 。 【出
典
】 [典
1
]『
維
摩
詰
所説
経 』 巻 中 ・ 文殊
師利
問
疾
品 第 五 文 殊師
利
。 彼有
疾 菩薩
応 如是
観
諸
法 。 又 復観
身
無
常
苦 空 非我
。 是名
為 慧 。 雖 身有
疾
常
在
生死
。饒
益 一切
而 不 厭倦
。 是名
方
便 。 又 復観
身
身
不 離病
病
不離
身 。 是病
是 身非
新
非 故 。 是 名為
慧
。設
身
有
疾而
不永
滅 。 是名
方
便
。 文殊
師
利 。 有 疾 菩 薩 応如
是調
伏
其
心 不 住 其中
。 亦 復不
住
不 調 伏 心 。 所 以者
何
。 若住
不 調 伏 心 是愚
人 法 。若
住 調 伏 心 是声
聞
法 。是
故 菩 薩 不 当 住 於 調伏
不 調伏
心 。 離 此 二 法 是 菩 薩 行 。在
於 生 死 不 為 汚行
。住
於 涅槃
不 永滅
度
。是
菩 薩 行 。非
凡 夫 行非
賢
聖行
。 是 菩 薩 行 。 ( 大 正蔵
巻
一 四 ・ 五 四 五 頁中
)N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe 【 語 註 】 〈 註
1V
人我
… … 個 人 存在
と し て の 我 。 わ れ わ れ の 身体
の う ち に実
在 す る と 妄 想 さ れ る 実 体 我 。 〈 註2
> 三界
… … 欲 界 ・ 色 界 ・ 無 色 界 の こ と 。 〈 註3
> 四 生 … … 胎 生 ・卵
生 ・ 湿 生 ・ 化 生 の こ と 。 〈 註4V
依
持
… … よ り ど こ ろ 。 〈 註5V
五蘊
… … 色 ・ 受 ・想
・行
・ 識 の こ と 。 〈 註6
>無
所 得 … … 何 も の に も と ら わ れ ぬ 自由
の境
地 。 セ ワ ス さ 【第
二間
】 第 二 間 云 。 又 不 退 入行
菩 薩 。 内 所 思 意 。 外身
顕
現 。法
中
内 修 第 一 行 法 。 何 是 外行
。第
一 法是
何 。第
二 に 問 う て 云 く、 「 又 た 不 退 入行
の 菩薩
は、内
に 思 意 す る 所 、 外 に身
に 顕 現 す 。 法中
に て 、内
に 第 一 の行
法
を修
い ず す 。何
れ か 是 れ外
の 行 な る や、第
一 の 『 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究0
( 田 中 ・ 宮 地 ) 第 二 に問
う、 「 ま た不
退
位 に 入 っ て修
行 す る菩
薩 は、 自 ら の 心 内 で 思 う こ と を 、外
の身
の 上 に 顕 わ す こ と が で き る 。 様 ざ ま な 行 法 の 中 で 、 心 内 に て第
一 の 一 〇 三NII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究
0
( 田 中 ・ 宮 地 ) ヨ 謹 対 。 所 問 深 遠 。文
意 難 知 。須
述 両解
。 以 通 妙趣
。 第 一 釈 云 。 夫 云不
退 。 総 有 三種
。 一 信 不 退 。 即 十 住初
。自
信 己 身有
真
如
法 ヰ性
無
動 念 。 是 本 源心
。 由有
此性
。 決 定成
仏 。 深 信 解 故 。 分証
真
如
。決
定 不 退 。 う 大 乗 正 信 。 心 亦 不 退転
。 趣 入 二乗
。亦
能
権
現 。 化 作 仏 身 。 八 相 成 道 。利
衆
生事
。 由 得定
信 。 成此
功
能
。 故 此菩
薩 。名
信 不 退 。 い か 法 と は 是 れ何
ん 。 」 こ た 謹 み て対
う、 「 問 う 所 は 深 遠 に し て 、 文 意 は 知 り 難 し 。 須 く両
解
を 述 べ 、 以 て 妙趣
に 通ず
べ し 。第
一 に釈
し て 云 く 、 〈 夫 れ 不 退 と 云 う は 、 総 じ て 三種
有
り 。 一 に信
不 退 と は 、 み ザ か 即 ち十
住
の初
め に て 、自
ら 己身
に真
如 ・ 法性
有
り て念
を 動 ず る こ と無
き を 信 ず 。是
れ本
源 の 心 に し て、 此 の 性 を 有 す る に由
り て 決 定 し て成
仏 す 。 深 く信
解 す る が故
に、 真 如 を 分 証 し て、 決 定 し て 不退
な り 。 大 乗 を 正 信 せ ば、 心 も 亦 た 不退
転
な り 。 二乗
に 趣 入 し、亦
よ か り な た 能 く権
に 現 わ れ 、化
し て 仏 身 と 作 り、 八相
に成
道
す る は 、 衆 生 を利
す る事
な り 。定
信
を得
る に 由 り て 、 此 の功
能
を 成 ず 。 故 に 此 の 菩薩
を信
不 退 と名
つ く 。 . 〇 四行
法
を 修 す る の で あ る 。 な ら ば 、何
が外
の 身 の 行 な の か、 そ し て 第 一 の行
法
と は → 体 何 な の か 。 」謹
ん で お答
え し ま す、 「 あ な た が質
問
し て い る 内 容 は 、 と て も奥
深 い も の で あ っ て 、 文章
の 意味
す る と こ ろ は 、 な か な か 理 解 す る こ と が で き ま せ ん 。 そ こ で 私 な り の 二 つ の解
釈
を 述 べ 、 そ れ で質
問 の 趣 旨 に 通 ず る よ う に し た い と 思 い ま す 。第
一 の 解釈
を 述 べ ま し ょ う、 〈 不 退 に つ い て は、 全 部 で 三種
類
の も の が あ り ま す 。 一 番 目 の信
不 退 と は、 十 住 の最
初
の位
に あ っ て 、 自 分 の身
に真
如
・法
性
が あ り、 念 の 動 く こ と が無
い の を信
じ る こ と で す 。 こ れ は最
も根
源 の 心 で あ り、 こ の 法 性 を 持 っ て い る こ と に よ っ て、 必 ず 成 仏 で き る の で す 。 こ れ を 深 く 信 じ て い る か ら 、真
如
を は っ き り 悟 っ て、 必 ず 不 退 の 境 地 に 到 る の で す 。 大乗
を 正 し く 信 じ る な ら ば、 そ の 人 の N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 二 証 不 退 。 即 初 地 位 。
断
分
別
障 。 正証
真
如
。 一念
能 至 百 仏 世 界 。 供 養 百 仏 。 も な ア請
転
法 輪 。開
導 群 生 。抜
済
含
識
。由
証真
如
。 離 分 別 故 。 不 起 ] 切煩
悩
過 失 。 き ま ヨ永
不 退 失 真 無 漏 心 。 故 此菩
薩
。 名 証 不 退 。 二 に 証 不 退 と は 、 即 ち 初 地 の位
に て 、 分 別 の障
を 断 じ 、 正 に真
如
を 証 す 。 一念
も て能
く 百 仏 の世
界
に 至 り 、 百 仏 を こ 供養
す 。 法 輪 を 転 ず る を請
わ ば、 群 生 ば つ さ い を開
導 し、 含 識 を抜
済
す 。真
如 を 証 す る に 由 り て、 分 別 を離
る る が 故 に 、 一 切 の 煩 悩 の 過 失 を 起 こ さ ず し て 、 永 く 真 の 無 漏 の 心 を 退 失 せ ず 。 故 に 此 の 菩 薩 を 証 不 退 と名
つ く 。 「 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究e
( 出 中 ・ 宮 地 ) 心 の 中 も 不 退 転 な も の と な り ま す 。 そ の よ う な 人達
は 二 乗 の者
達 の所
へ 赴 き、 仮 に 姿 を 現 わ し、 自 分 の 身 を仏
身 に 変 え、 仏 の 生 涯 の 八 つ の 姿 を 示 し て成
道 す る の が 、 衆 生 を 利 益 す る こ と な の で す 。確
か な 信 を得
る こ と に よ っ て、 こ の よ う な 仏 の功
能 を成
就 す る の で す 。 だ か ら こ の 菩 薩 を 信 不 退 と名
付 け る の で す 。 二 番 目 の証
不
退 と は 、十
地 の初
地 の 位 に あ っ て 、分
別
に よ る障
害 を断
ち 切 り 、 正 し く真
如
を悟
る こ と で す 。 わ ず か 一 念 を起
こ せ ば 、 百仏
の い る世
界 に 至 り 、 そ こ で 百仏
を 供養
す る こ と が で こ き ま す 。 法輪
を転
ず
る こ と を 請 え ば 、 多 く の衆
生 を教
え導
き 、 衆 生 を救
済 す る こ と が で き ま す 。 真如
を 悟 る こ と に よ っ て、 分 別 を 離 れ る の で あ る か ら 、 全 て の 煩 悩 に よ る 過 失 を 起 こ す こ と な く、 永 遠 に 真 実 の 無 漏 の 心 を 失 う こ と が あ り ま せ ん 。 だ か ら こ の 菩 薩 を 証 不 一 〇 五 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究
O
( 田 中 ・ 宮 地 ) ゆ へ ゐ り 三 行 不 退 。 即 入 八 地 。常
任
運 住 。 純 ム ヨ ロ ゑ ロ無
相 心 。 在 法駛
流
。 任 運 而転
。 刹 那 刹 ロ 那 。 万 行 倍 増 。 外 雖起
化 。不
動
無
相 。内
雖 無 動 。 外化
無
窮 。 由 不退
動
。無
相行
故 。 此 位 菩薩
。 名行
不 退 。 今 此 文 中 。言
不 退者
。 即此
三位
不 退 な は人
也
。 言 入 行者
。 行 謂行
位 。 即 入 此 三 不 退位
也 。 此諸
菩 薩 。内
心所
有
思惟
意楽
。 為 化衆
生 。外
起
作
用 。是
故
名
為
外身
顕 現 。 即 彼 所修
無
相
妙
行 。名
為
内
修
ほ第
一 行 法 。 三 に 行 不 退 と は 、 即 ち 八 地 に 入 り 、 も つ ば常
に 任 運 に 住 し 、純
ら無
相 の 心 た り 。 し り ゆ う 法 の 駛 流 に 在 り て 、任
運 に し て 転 じ 、刹
那
刹 那 に 万 行倍
増
す 。 外 に 化 の 起 こ る と 雖 も、 不 動 に し て無
相 な り 。 内 に 無 動 な り と 雖 も 、外
の 化 は 無 窮 な り 。 退 動 せ ず、無
相
の 行 な る に 由 る が故
に 、 此 の位
の 菩 薩 を行
不退
と名
つ く 。 今 、 此 の 文 中 、 不退
と言
う は、 即 ち 此 の 三位
の 不 退 の 人 な り 。 入 行 と 言 う は 、行
は 行 位 を謂
い 、 即 ち 此 の 三 の 不 退 も ろ の 位 に 入 る こ と な り 。 此 の諸
も ろ の 菩 い ぎ よ う 薩 の 、内
心 に 所 有 す る 思惟
・ 意 楽 は 、 衆 生 を化
せ ん が 為 に 、外
に作
用 を 起 す な 一 〇 六 退 と 名付
け る の で す 。 三 番 目 の行
不 退 と は 、十
地 の 内 の 八 地 に 入 り 、 い つ も あ る が ま ま の 世 界 に 任 せ 、純
粋
に無
相 の 心 な の で す 。 あ ら ゆ る も の が速
い 流 れ で移
り 変 わ る 中 に あ っ て 、 そ の 流 れ に任
せ て み ず か ら を 転 じ、 一瞬
一 瞬 に お い て あ ら ゆ る 行 の 功 徳 が 倍増
す る の で す 。 外 に は変
化 が 起 き て も 、内
心 は 動 ず る こ と な く無
相
な の で す 。 内 心 が動
じ な い と い っ て も 、 外 の 変 化 は窮
ま る こ と が な い の で す 。 後 戻 り す る こ と の な い 無 相 の 行 で あ る か ら し て 、 こ の位
に あ る 菩 薩 を行
不退
と 名 付 け る の で す 。 今、 こ の手
紙
に出
て く る 不 退 と い う の は、 こ れ ら の 三 つ の 不 退 の 位 に い る 人 の こ と で す 。 入行
と い う の は 、行
は 修 行 の 階位
の こ と で あ り、 す な わ ち こ れ ら の 三 つ の 不 退 の 位 に 入 る こ と を言
も ろ い ま す 。諸
も ろ の 菩 薩 が 内 心 に 抱 い て N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service
第
二釈
云 。 言 不 退 者 。 即 不 動 也 。若
ハ ぜ ら ソ ぷ バ 心 無念
。 名 為 不 動 也 。若
至無
念
不 動行
中 。名
為 不 退 入 行 菩 薩 。内
心 所有
思惟
ゑ ロ 意楽
。 行 住 坐 臥 。 常 現 在前
。 所修
行
中
。 是 故名
為 外 身 顕 現 。 而其
内修
無 相妙
行 。 常 不動
念 。 名 為 内修
第 一行
法 。 り 。 是 の 故 に名
づ け て 外 に身
に 顕 現 す と 為 す 。 即 ち彼
の修
す る所
の 無 相 の妙
行 を、名
づ け て内
に第
一 の行
法 を 修 す と 為 す V と 。第
二 に 釈 し て 云 く 、 〈 不 退 と言
う は 、 即 ち 不 動 な り 。若
し 心 の無
念
な ら ば 、 名 づ け て 不 動 と為
す な り 。 若 し 無 念 の 不 動 の行
中 に 至 ら ば 、名
づ け て 不 退 入 行 の 菩薩
と為
す な り 。内
心 に 所 有 す る 思惟
・意
楽 は 、行
住
坐 臥、 常 に 前 に在
り て、修
す る所
の行
中
に 現 わ る 。是
の 故 に 名 づ け て外
に身
に 顕 現 す と 為 す な り 。 而 し て 其 の 内 に 無相
の 妙行
を修
し 、 常 に 念 を 動 か さ ざ る を、 名 づ け て内
に 第 一 の 行 法 を修
す と為
す な り 〉 。 」 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究H
( 田 中 ・ 宮 地 ) お も い る考
え や 意 い は、 衆 生 を教
化 す る た め に 、外
に 向 か っ て 作 用 を起
こ す の で す 。 だ か ら 、 こ れ ら を名
付
け て 外 に 身 に 顕 現 す と す る の で す 。 す な わ ち彼
ら が修
め る無
相 の 妙行
の こ と を、名
付
け て 内 に第
一 の 行 法 を修
す と す る の で す 〉 と 。 第 二 の解
釈 を 述 べ ま し ょ う 、 〈 不 退 と い う の は 、 す な わ ち 不 動 と い う こ と で す 。 も し 心 が 無 念 で あ る な ら ば 、名
付
け て 不 動 と す る の で す 。 も し 無念
で あ る 不 動 の行
を 行 ず る に 至 る な ら ば 、名
付
け て 不 退 入 行 の 菩 薩 と す る の で す 。 (諸
も ろ の菩
薩 が )内
心 に 抱 い て い る考
え や 意 い は 、 行 住 坐 臥 の 一 挙 手 一投
足 の 上 に い つ も 存在
し て い て 、修
行
し て い る そ の 行 の 中 に 現 わ れ る の で す 。 だ か ら名
付
け て外
に 身 に 顕 現 す と す る の で す 。 逆 に 心 の内
に 無 相 の 妙行
を修
め、 い つ も 念 を 動 か す こ と が な い の を 、 名 付 け て内
に第
一 の 行 法 を修
す と す る 一 〇 七 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究 日 ( 出 中 ・ 宮 地) 【
校
異 】 ※ こ の 段 はA
、B
、C
、D
、E
本
の 五本
の 内、C
本 を 底本
と す る 。 は破
損 箇 所 が あ る た め、 該 当箇
所
の対
校 は 不 能 と し た 。 ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※1716151413121110987654321
の で す 〉 。 」 冖 〇 八 た だ し、E
本
は中
途 ま で で 以 下 を 欠 く 。 ま たA
、B
、D
本
B
、D
本 は 、 云 」 を欠
く 。E
本
は 「 又 」 を欠
く 。D
、E
本 は 、 「 文 」 を 「聞
」 に 作 る 。底
本
は 「 原 」 に作
る も、A
、B
、D
、E
本 に よ り 「 源 」 に 改 む 。底
本
、B
、E
本
は 「 心 」 を 欠 く も、A
、D
本 に よ り 補 う 。E
本
は 「 論 」 に作
る 。D
、E
本 は 「 道 」 に 作 る 。底
本 は 「 真 如 」 に作
る も 、A
、B
、D
、E
本 に よ り 「真
」 に 改 む 。E
本 は 「 入 」 を 欠 く 。A
本
は 「 軍 」 に 作 る 。A
、D
本 は 「性
」 に 作 る 。A
本
は 「 軍 」 に 作 る 。E
本 は 「 位 」 に作
る 。D
本 は 「 位 」 を欠
く 。E
本 は 「行
謂 行 」 ま で で 以 下 を 欠 く 。A
、D
本 は 「 法 行 」 に 作 る 。底
本 、B
、D
本
は 「也
」 を欠
く も、A
本 に よ り補
う 。B
本
は 「 往 」 に 作 る 。 N工 工一Eleotronlo LlbraryNII-Electronic Library Service 【
語
註 】 〈 註1
> 不退
… … 不 退位
の こ と 。再
び退
く こ と の な い 悟 り の境
地 。 〈 註2V
十 住 … … 菩薩
の 修 行 す べ き 五十
二 の 段 階 の う ち 、第
十
】位
か ら 第 二十
位
ま で を さ す 。 心 を真
実 の 空 理 に 安住
す る と こ ろ 。 〈 註3
> 無 漏 … …煩
悩
の 無 く な っ た境
地 。 〈 註4V
八 地 … … 菩薩
の 修 行 す べ き 五十
二 の 段 階 の う ち 、 第 四 十 一 か ら 五十
二位
ま で を十
地 と い う 。 す な わ ち、 歓喜
地・離
垢
地 ・発 光 地 ・
焔
慧 地 ・ 難 勝 地 ・ 現前
地
・ 遠 行 地 ・ 不 動 地 ・善
慧 地 ・ 法 雲 地 の十
段
階
。 こ こ で は そ の 八 番 目 の境
地 を い う 。 〈 註5V
無相
… …差
別
の 相 を 離 れ て い る こ と 。お も 〈 註
6
> 無念
… … 念 い に と ら わ れ の な い こ と 。N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
【
第
三 問 】 第 三 問 云 。 ゑ修
行
。 行如
何
。 修身
口意
。 従 初 至謹
対
。修
身 口意
。 須 戒定
恵 。言
修
戒者
。 復有
三 種 。 一摂
律
儀
戒
。ハ ユ
離
身
口 意 所有
十 悪 。 二 摂善
法
戒 。 即身
ゑ コ バ き ヱ 口
意
所 修行
十
善 。 三 摂衆
生戒
。 即行
十善
。利
益衆
生 。修
行
如
此 三聚
浄戒
。 即是
初
修
身 口 意也
。 第 三 に 問 う て 云 く 、 「 身 口 意 を 修 す る に は、 初 め よ り 至 る に 修行
す る に は 、い か ん 行 ず る こ と
如
何
。 」 謹 ん で 対 う、 「身
口意
を修
す る に は、 も ち 戒 定 恵 を 須 う 。ま
戒
を 修 す る と 言 う は 、復
た 三種
有
り 。 一 に は 摂 律 儀戒
、 身 口 意 の有
す る 所 の 十 悪 を 離 る る こ と な り 。 二 に は 摂 善 法 戒、 即 ち 身 口 意 の 修 す る 所 の 十 善 を行
ず る こ と な り 。 三 に は 摂衆
生戒
、 即 ち 十善
を 行 じ 、衆
生 を利
益 す る こ と な り 。 『 大 乗 二 十 二 問 』 の 本 文 研 究e
( 田 中 ・ 宮 地 )第
三 に問
う 、 「身
口 意 の 三業
を修
め る の に 、最
初
か ら終
わ り ま で 修 行 す る に は 、 一 体 ど の よ う に行
じ た ら い い の か 。 」 謹 ん で お答
え し ま す、 「 身 口 意 を修
め る に は 、戒
定
恵
を 用 い る の で す 。 戒 を 修 め る と い う の は、 ま た 三種
類
あ り ま す 。 一 に は摂
律儀
戒
で 、身
口意
に 有 る 所 の十
悪
を離
れ る こ と で す 。 二 に は摂
善
法
戒
で、身
凵 意 の修
め る べ き 十 善 を 行 う こ と で す 。 三 に は 摂衆
生戒
で 、十
善 を行
い衆
生 を 利 益 す る こ と で 一 〇 九NII-Electronic Library Service 『 大 乗 二 十 二 間 』 の 本 文 研 究