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CBD 法による高品質な酸化亜鉛ナノロッドの合成 1190116

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Academic year: 2021

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高知工科大学システム工学群エネルギー工学専攻 学士論文要旨 2019 年 2 月 14 日

CBD 法による高品質な酸化亜鉛ナノロッドの合成

1190116 中村 泰士 (光・エネルギー研究室)

(指導教員 李 朝陽 教授)

1. 背景と目的

現在、日本では石油や石炭・天然ガスなど、有限とされる 化石エネルギーと共に、太陽光や風力・水力・地熱など、枯 渇することがなく半永久的に利用できる再生可能エネルギー が一般的なものとなりつつある。このような現象における背 景には、地球温暖化防止への意識改革がある。極地とされる 北極や南極の氷が溶けつつあり、海水温度上昇による海面の 上昇や海岸線の浸食、さらに異常気象やそれに伴う生態系へ の影響などが生じると予測されている。これらは石油や石炭、

天然ガスなどの化石燃料の燃焼(火力発電)による

CO

2排出が 要因であるとされている。また、日本は長年、火力発電と共 に原子力発電にも頼ってきたが、2011年

3

11

日に起きた 東日本大震災の福島第一原発事故をきっかけに、原子力発電 における否定的な考え方はより強く、比較的に安心安全とさ れる再生可能エネルギーの普及が更に拡大したと考える。[1]

私は、再生可能エネルギーの普及が拡大する中、太陽光発 電における、色素増感太陽電池に注目した。色素増感太陽電 池は、既存の太陽電池よりも低コストでフレキシブルな応用 が可能である一方、電極の酸化物半導体として一般的に用い られている酸化チタン電極では、電極の表面積が小さくモビ リティも低いことから、変換効率が低い(15%)というデメリ ットを持つ。そのため、本研究では、化学溶液析出法(CBD) を用いて合成した酸化亜鉛ナノロッドを熱処理し、ミスト

CVD

法で表面をコーティングした酸化亜鉛ナノロッドの特 性評価をすることで、色素増感太陽電池開発における、電極 の大表面積化及び、高結晶化、高透過率化を目指した。

2. 実験方法

RF

マグネトロンスパッタリング法を用いて、Glass基板上 に

AZO

薄膜を

300nm

成膜した後、CBD法を用いて

AZO

薄 膜上に酸化亜鉛ナノロッドを合成した。合成条件としては、

硝酸亜鉛六水和物とヘキサメチレンテトラミンをモル比

2:1

で、温度

95℃の溶液中に 5

時間浸漬させた。

酸化亜鉛ナノロッドの熱処理におけるガス依存性評価(酸 素・窒素・真空)では、熱処理温度を

450℃として、1

時間の 熱処理を行った。

熱処理後はミスト

CVD

法を用いて、酸化亜鉛ナノロッド表 面へのコーティングを行った。コーティング材料には酸化亜 鉛と酸化チタンを用いた。時間依存性評価については、コー ティング時間を

2

分・5分・10分・15分・20分の

5

段階に分 けて考察を行った。

3. 実験結果

CBD

法で合成した酸化亜鉛ナノロッドを

SEM

で観察する と、表面図からは、結晶構造が六方晶ウルツ型であると確認 出来た。また、断面図からは

AZO

基板に対して垂直方向に成 長しているのが確認出来た。透過率においては、約

72%と高

透過率であった。

熱処理でのガス依存性評価において、結晶性は真空・窒素・

酸素の順に良くなり、最も結晶性が良くなるのは、酸素であ ることが確認出来た。透過率は約

62%であった。また、熱処

理後は酸素・窒素・真空ともに酸化亜鉛ナノロッドが太く成 長しており、強度も増加していることが確認出来た。

ミスト

CVD

法を用いて、酸化亜鉛・酸化チタンともに、酸 化亜鉛ナノロッド表面へのコーティングが確認出来た。また、

コーティング時間が長くなるにつれて、酸化亜鉛ナノロッド の表面積も増加した。ミスト

CVD

法を用いたコーティングの 最適条件は、酸化亜鉛を

20

分間コーティングした条件であっ

た。この時の

SEM

像を図

1

に示す。図

2

XRD

のパターン において、20 分のピーク位置は

34.50°であり、最も基板に

かかるストレスが小さいことを確認出来た。また、同図にお いて、34.42°付近以外での突出したピークは無いため、コー ティングした酸化亜鉛の粒子も

c

軸方向に垂直配向したと考 えた。熱処理後と比較して、ミスト

CVD

法後は、強度が増加 していることを確認出来た。ミスト

CVD

法において、最適条 件である酸化亜鉛の

20

分コーティングは、透過率が約

67%

であった。

(a)表面

(b)断面

1.SEM

2.XRD

のパターン

4. まとめ

CBD

法により合成した酸化亜鉛ナノロッドは、垂直方向に 成長しており、高配向であった。透過率は約

72%であり、高

透過率化を達成出来た。

熱処理後は酸素・窒素・真空ともに結晶性が良くなり、高 結晶化を確認出来た。最も結晶性が良くなるのは、酸素で熱 処理を行った場合であった。

ミスト

CVD

法を用いて、酸化亜鉛・酸化チタンともにコー ティングをすることができ、大表面積化も達成することが出 来た。ミスト

CVD

法において、最も結晶性が良く、強度が高 くなるのは、コーティング材料に酸化亜鉛を用いて、20分間 コーティングを行った場合であった。

本研究の方法によって、高結晶で大表面積及び高透過率な 酸化亜鉛ナノロッドが合成出来たため、今後、色素増感太陽 電池開発における高品質な電極作成に十分応用が可能である と考える。

5. 参考文献

[1]

再生可能エネルギーが未来を変える

https://www.softbank.jp/energy/special/shizen-denki/colum n/vol-003/

32 33 34 35 36 37 38

In te n si ty(a.u)

2θ(degree)

2

5

10

15

20分

参照

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