昭 和50年11月(1975年)
亜 鉛 の 生 化 学 的 研 究
1食
餌 中 の亜 鉛 の 過 剰 が シ ロネ ズ ミの成 長 に お よぽ す 影 響
新 納 英 夫*
Studies
on Biochemistry
of Zinc
I Effect of excess dietary
zinc on rat growth.
Hideo Nihiro
亜 鉛は 自然界に 広 く存 在 し,動 植物に とって微量必 須金 属元素の1つ で あ る。亜 鉛は生体 内で蛋 白質 と結 合 して酵素 な どの生 理的に活性 な金属蛋 白質 と して存 在す るほか遊離 の亜鉛 イ オ ンが各種の酵素反 応に関係 1),2) す る こ とが 知 られ て い る。 亜 鉛 は 多 くの食 物 に存 在 す るの で,そ の 欠 亡 は 普 通 起 り難 い と思 わ れ る が,ネ ズ ミ,牛,山 羊,に わ と り な どで 欠 亡 実 験 が され て い る。 飼 料 中に 亜 鉛 が 欠 亡 す る と,成 長 の 低 下,飼 料 効 率 め 低 下,ケ ラチ ン代 謝 の 障 害 に よる皮 膚 の 角 化,脱 毛, 皮 膚 の 再 生 の遅 延,骨 の 成 長 阻 害 な どが み られ,牛 の 不 妊 の 一 因 とな る。 また 欠 亡 に 伴 な って 亜 鉛 酵 素 で あ る乳 酸 脱水 素酵 素 な どの 脱 水 素 酵 素,カ ル ボ キ シ ペ チ ダ ーゼ,ア ル カ リ フオ ス フ ァ ターゼ な どの 加 水 分 解 酵 素 の 組 織 で の 活 性 が 低 下 し,イ ンシ ュ リンの 分 泌 が 減 2J 少 す る こ とな どが 報 告 され て い る。 一・方 亜 鉛 は い ろ い ろ な 工 業 に 広 く使 用 され,亜 鉛 合 金,亜 鉛 引 き した トタ ンな どは ど こに で も存 在 し,し か も亜 鉛 は酸 に よ り容 易 に 溶 出す るの で,不 注 意 あ る い は 環 境 汚 染 に よ っ て,過 量 の亜 鉛 を 摂 取 す る 危 険 が あ る。 我 が 国 で亜 鉛 の過 剰 摂 取 に よ り起 った 食 中 毒 と して は,戦 後1946年 の 東 京 で の トタ ンを 電 極 に 用 い た 電 気 製 パ ン器 に よ る パ ンで の 食 中毒,1952年 金 沢 で の 亜 鉛 引 きバ ケ ツに 長 時 間 乳 酸 飲 料 を 入 れ た た め と考 え られ る集 団 食 中毒 な ど が あ る。 また欧 米 で も亜 鉛 の 飲 1),2) 料 中 へ の 溶 出に よ って 食 中 毒 が起 った こ とが あ る。 そ の 症 状 は 嘔 吐,下 痢,腹 痛,け いれ ん な ど で,一 過 性 で後 遺 症 は な か っ た よ うで あ る。 また 亜 鉛 蒸 気 を 大 量 に 摂 取 した場 合 は 呼 吸 器 の 炎 症 そ の 他 の障 害 を 生 ず る *栄 養学 研究室 の こ とが 知 られ て い る。 人 間 の慢 性 的 な亜 鉛 の 過 剰 摂 取 に よ る影 響 に つ い て は 報 告 が な い。 成 人 の必 要 量 は5 2) ∼22㎎/日 とい わ れ,通 常 の 食 物 の 摂 取 で不 足 す る こ とは な く,心 配 され るの はむ しろ 環 境 汚 染 な どに よ る 過 剰 摂 取 で あ る。 哺 乳 動 物 や 鳥 類 で は 通 常 の 食 物 よ りの亜 鉛 摂 取 量 と 中毒 量 の 差 が 大 き く,欠 亡 や 過 剰 摂 取 の心 配 の 少 な い 元 素 で あ る。 な か で もネ ズ ミ,ブ タ,に わ と り,羊, 牛 は と くに 亜 鉛 の 過 量 摂 取 に 対 す る耐 性 が 大 きい と さ れ て い る。 また 過 剰 摂取 に よ る毒 性 の 発 現 に は 飼 料 組 成 と くに 蛋 白質 の種 類 と量 お よび 亜 鉛 の 吸収 利 用 に 関 係 す る銅,鉄,カ ド ミウ ム,カ ル シ ウム な どの 含 量 に ょ って 影 響 され る。 亜 鉛 の過 剰 が シ ロネ ズ ミに お よぽ す 影 響 に つ いて は, 3」 ユ927年にV・G・Hellerが 食 餌 に 亜 鉛 を 金 属 塩 化物 ま た は 炭 酸 塩 と して 加 え た 実 験 を 行 な い,0.25°oのZn の 添 加 で は あ ま り影 響 は な い が,0.5°oに す る と著 し く成 長 を阻 害 す る 。 また 塩 の 種 類 で 毒 性 に 差 が あ り, 塩 化 物 の場 合 は 毒 性 が 大 き く幼 ネ ズ ミが 死 亡 す るが, 4) 酸 化物 で は 死 亡 しな い と報 告 して い る。V, Sadavisan は 酸 化 亜 鉛 をZnと して0.5∼1.0%加 え る と,体 重 増 加 が 減 少 し,窒 素 利 用 率 や リ ン,硫 黄 の 体 内保 留 率 が 低 下 し,骨 のCa/p比 が 減 少 す る こ とを 認 め た が,亜 鉛 の 体 内量 の 変 化 に つ い て は 測 定 して いな い 。A・C. 5) Mageeら は19°oカ ゼ イ ン食 に 炭酸 亜 鉛 をZnと して 0.5∼0.75°o加 え る と体 重 増 加 が 減 少 す る。 これ に と もな って血 液 中 の ヘ モ グ ロ ビ ンが 減 少 し,肝 臓 中 の亜 鉛 含 量 の 著 増 と,銅 含 量 の 減 少 す る こ と を認 め た。 亜 鉛 に よ る体 重 増 加 の 減 少 は 飼 料 中 の 蛋 白含 量 を 増 加 す る こ とに よ り回 復 す るが,そ の 効 果 は蛋 白質 の 種 類 に-16
-より異り,カゼインではほとんど効果がないが,肝臓 末もしくは肝可溶性蛋白末を加えると著しく回復し, その際には血液中のヘモグロビン量および肝臓中の銅 含有量も正常値に寄ずくことを報告している?
ま
T
,こ L. Murthyら, D.R. Van Campenら『こよっ て亜鉛と銅の食餌中の量比がそれぞれの吸収に関係し, 亜鉛の過剰により銅の吸収が阻害されることが明らか にされ,銅が造血機構に関係することから銅含量の低 下により貧血が起ると考えられている。 この研究ではカゼインを蛋白源として十分量を与え, その他の栄養素は完全に存在する条件で,食餌中に亜 鉛を溶解しやすい酢酸亜鉛の形で加えてシロネズミを 飼育し,成長におよぼす影響を検討した。また肝臓の 一般成分,肝臓,腎臓中の亜鉛,銅,カルシウム,マ グネシウム量を測定し,これらの含量の変化と体重増 加の減少,貧血との関係について検討した。 実 験 方 法 1)飼料の組成 基本飼料は Table1に示すもので,蛋白源として Table 1 Composition of Basal diet (g/100g) Casein Sucrose Corn starch Soy bean oil 25 I Salt mix. 1) 5 29.4 I Vitamin mix2、 1 29. 4 I Cellulose powder 1 9 I Choline Chloride 0.2 1) Composition of Salt mix. ; Ca(C3H503)2 35.65,%, CaH4(P04)2.H20 14.31,%, K2HP04 25.29,%,NaH2 P04・H209.20,%, NaCl 4.59,%, MgS04 6. 95,%, Fe (C6H507) 3.13,%, K1 0.88,%. 2) containing VA. 2500 1U., calciferol 2001 U. thiamine nitrate 1mg, riboflavin1.5mg, nicotin -amide 10mg, pyridoxin hydrochloride 1mg, Ca-pantothenate 5 mg, menadione 10 mg, folic acid 0.5mg, V. B12 1μg, inositol 10mg, p-aminobenzoic acid 10mg, ascorbic acid 37.5mg. は市販の乳製カゼインを25,%(組蛋白含量20.8,%)含 むものである。亜鉛の添加は無機塩の一部を酢酸亜鉛 (Zn (CH3COO)2 • 2H20)で置換えることによって行 なった。基本飼料中にはZn25.3μfJ/fJ, Cu2.1μタ/9を 含んでいた。飲料水は水道水で ZnO
.
7,...,_,0. 9ppm含 んでいた。I
I
)動物実験 動物はウィスター系のシロネズミを用いた。使用し た動物の日齢および飼育日数は各実験について記した 通りである。温度240C 土 10C ,相対湿度60土10,%とし, 飼料・飲料水は自由摂取させた。実験終了時にエーテ 食物学会誌・第30号 ルで、軽く麻酔したのち,肝静脈より採血して殺した。 臓器は秤量後,一200C
で、凍結保存した。肝臓の分析は 凍結乾燥後,常法により蛋白質,中性脂肪を測定し, リン脂質はリン脂質画分を湿式分解してリンを正リン 酸としたのち,比色定量し, リンの量に25を掛けてリ ン脂質量として表した。グリコーゲンの定量は脱脂し た試料について anthron法でブトウ糖量を求め, そ れに0.9を掛けてグリコーゲン量とした。 目〉亜鉛,銅,カルシウムおよびマグネシウムの 定量 凍結乾燥した試料を一定量秤取し,有害金属測定用 の硝酸および過塩素酸〈和光純薬工業株式会社〉を用 いて湿式分解を行ない,適量に希釈した液をそのまま 用いて,島津原子吸光/フレーム分光度計A A-610S 形を用いて原子吸光分析により, Zn, Cu, Ca, Mgに ついて定量した。 カルシウムの分析に当っては塩化ランタンを共存さ せることによグて,多量に共存するナトリウムの影響 を減少させた。分析に当っては共存物質の影響が大き いと考えられるので,標準添加法により行ない,共存 物質の影響を減少させた。 実験結果および考察 実験l
生後約4週の体重約50fJの雄3匹 を 1群 と し て Table 1の基本飼料および基本飼料の無機塩の一部を Table 2に示す割合で酢酸亜鉛(以下ZnAcと略す〉 Table 2 Zinc content of diets (Exp. 1) Diet A B C D Salt mix 5.0,% 4.7,% 4.4,% 4.0,% Zn(Ac)2・2H20I 0 O. 3 O. 6 1.0 Zn μg/g di七ーごと
975ご
25 制 5 で、置換した A,...,_,Dの 4種の飼料で25日間飼育した。各 群の亜鉛含有量は表の通りで,飲料水は水道水である ので1日20""""'30 1Itl摂取として,飲料水より14,...,_,27μ9/ 日の Znを,基本飼料より250μ9/日以上の Znを摂る ので,無添加群でも最低必要量の亜鉛は含んでいる。 各群のネズミは個別に代謝ケージに入れ,体重と飼料 摂取量を毎日測定した。各群のネズミは最初の 1週間 は基本食で飼育し,体重増加および摂食量に各群にほ とんど差のないことを確めたのち,亜鉛添加食に切り 換え, 15日間飼育した。体重の増加については Fig1, 飼料摂取量, 飼料効率については Table3に示す。1 7
-Feed consumption, body weight gain, feed efficiency (per rat per day)* (Exp. 1)
Feeding period
l
A…
B C D A B C D A B C D 1~
7 I 11.8 11.8 11.2 10.9 3.89 3.90 3.71 3.53 0.33 0.33 0.33 0.32 8 ~ 14 I 12.1 10.1 10.1 8.0 I 4.19 3.14 2.81 1. 97 i 0.35 0.31 0.28 0.25 15~ 25 I 14. 7 12.3 9. 7 7.8 I 5.99 5.57 2.13 2.05 0.41 0.45 0.22 0.26 I 13.1 11. 5 10.2 8.6 I 4.85 3.96 2. 79 2.46 I 0.37 0.34 0.27 0.29 Table 3 立lean ** g body weight gain j g food intake. * average of 3 rats.Liver weight and its composition* (Exp. 1)
liver composition g I water 民 utral** phospho・** protein** glycoge日本 % fat% lipid% % % A I 161.7 8.9 I 71.3 13. 7 6. 1 73. 2 1.7 B I 凶 .7 I 7.8 飢 7 比
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5.8 72.9 1.7 C 1 114.3 1 6.9 I 72.9 13.0 5.7 74.2 1. 5 D I 106.3 I 6.7 I 73.0 11.2 5.5 75.8 1.7 liver weight final body weight g Table 4 Diet 加の多いものほど体重当りの肝臓重量が大であったほ かは異常がみられなかった。肝臓の蛋白および脂質含 量は Table4のようで, リン脂質含量が亜鉛の添加 が増すにつれで減少する傾向を示した。 実験1
実験i
で ZnAc0.3%以上の添加ではネズミの成育 にとって著しく有害であると認められたので, ZnAc の添加量を0.01,0.05, 0.1%として飼育実験を行な い, ZnAcの添加が体重増加を抑制する限界値を求め ることにした。飼料中の Zn含量は Table5の通り である。この飼料で生後約4週の46,-..._,709の雄シロネ ヰ*%
of dry basis. )( A -0 - Basal diet B - xー +0.3%ZnAc C -,L.一 +0.6% n D - . -+1.0% n. * mean of 3 rats. 200 150 100 ( 回 ) 主 回 一 由 主 ﹄ 百 o m Zinc content of diets (Exp.II) Diet E FG
H
Salt mix 5. 00 4. 99 4. 95 4. 90 Zn(A仏・2H20i 0 0 01 0.05 0.10 Zn月 jg伽 25 55 185 345 Table 5 14 21 25 Feeding Period (days)Change in Body Weight (Exp.
1
)
7。
50 Fig. 1 ズミを平均体重が57,-..._,599になるよう 3匹ずつ4群に 分け,最初から亜鉛添加飼料を与えて7週間飼育した。 体重増加は Fig2に示すように酢酸亜鉛の添加群が減 少していた。各群ネズミの平均体重,平均飼料摂取量, 飼料効率は Table6に示すように, いずれも酢酸亜 鉛添加群は減少している。なお0.1%群の一匹が6週 間目より体重が減少し,解剖時に肺炎にかかっていた ので Table6では 5週目までの平均値をとった。 この 亜鉛の添加が増すにつれて成長が悪くなり,飼料摂取 量,飼料効率が減少した。 0.6%以上の ZnAc添加では1週間後より毛並の悪 いもの,尾の色より貧血状態のみられるものが多く, 実験終了時に1夜絶食させて屠殺したときのへマトク リット値は対照のA群は36.0と3匹揃っていたのに, Bで、は34.0,28.0, 29.0, C 28.0, 18.0, 16.5, D 27.0, 16.0, 18.0と著しく低く貧血を示していた。解 剖時には D群の盲腸に肥大の傾向があり, ZnAcの添-18 - 食物学会誌・第30号 一 2 4 4 2 6 一 8 -H 一 4 3 3 2 1 一 2 一 y 一 0 0 0 0 0 一 0 一 院 一 4 3 3 5 6 一 6 一 耐 G 一
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一 +0.01?oZnAc ( ロ3 200 250ト Hー ︼ 工 町 一 ∞ !: 〉、 150 τo コ m 100 2 3 4 5 6 7 Feeding Period (weeks)。
Fig. 2 Change in Body Weight (Exp.
)
I
I
実験の
.
o
01~添加の F 群は最初の 1 週間の摂食量が少 くこれが最後まで影響して対照より体重増加が少なか ったが,体重増加曲線の傾向,飼料効率の低下しない ことよりみて,この量の添加では全く影響がないので はないかと考えた。 ZnAc 0.05, 0.1~添加では体重の増加, 飼料効率 が低下していた。なお 7週の飼育中外観的に異常を認 められるものは肺炎にかかった一匹以外になかった。 実験終了時に絶食さすことなく屠殺した。ヘマトクツ ト値は対照群37.3(3匹平均) F36.0で、バラツキがな したが差が認められなかった。 実験目 実験1
では ZnAc0.05 %添加によって成長速度の 低下,飼料効率の減少がみられたが,飼料摂取量につ いては3週後より各群でほとんど差がなくなっていた。 また摂食量からみて体重9当りの亜鉛摂取量は日令と 共に減少すること,銅の必要量は成長の盛んなときほ ど大であると考えられるので,実験E
では生後約6週 Table 7 Zinc content of diets CExp. III) Diet 1J
K L Salt mix. I 5.0% 4.99% 4.975% 4.95% Zn(Ac)2・
21I201 0 0.01% 0.025% 0.05% Znμ山川
25 55 105 185 400 1 -0 - Basal diet J -x
一 0 ) 350 300三
250 ∞ 3: 〉、 て コ。
∞
200 100o
1 3 5 7 9 11 13 15 F eeding Period (weeks) Fig. 3 Change in Body weight (Exp.m
)
で1009に達したものについて,雄各1匹を Table7 に示す 4種の飼料で飼育した。この実験に使用したネ ズミは離乳後市販の飼育周囲形飼料(オリエンタノレM F,粗蛋白含量24.2%,1 g中に Zn43μg, Cu 5. 2μ9 を含有する〉で飼育したものである。別にこの程度の 亜鉛添加が繁殖におよぼす影響をみるため,雄1匹, 雌 2匹を 1群として同一ケージに入れ, 4群の飼料で 平行して飼育した。 雄の体重変化は Fig3に示すよ うに各群に差がなく, Table 8に示すように飼料効率, 飼料摂取量も差がなかった。また各群の雌は 8~12匹 の正常の仔を出産した。 0.05%の仔について出産後親 には市販固形飼料を与え,離乳後雄 4匹を固形飼料で 2.33 2.19 2.34 * average of 105 days. 2.25
Table 8 Body weight gain, food intake, feed efficiency (Exp. III)
Diet I Zn, ". 1
竺
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Weigh,t.gain* Food ,i?貼 e*!Feeding 虫l
I
f1.g/g dietI
initialI final g/day g/白y efficiency本 1 25 I 108 I 353J
55 I 111 I 341 K 105 I 112 I 358 L 185 I 107 I 343 12.71 12.73 12.49 11.93 0.183 0.172 0.187 0.188 Diet Zn μg Jg dietA
A
B
B
C
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H
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25 25 975 975 1925 1925 3195 3195 Table 9 Zn, Cu,恥19,Ca content* of liver 在 0 0 9 2 8 5 5 5 一 2 2 6 9 8 5 1 , ﹁ 一 8 3 0 6 0 3 4 2 一 8 0 8 7 6 5 h 一 4 6 9 8 5 2 6 5 一 4 3 5 6 1 1 J 一 1 1 3 6 5 6 一 1 1 1 2 2 M L 3 J j ι ι ι l l 一 J ; J ι j jg
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A
B
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D
D
*μg / g dry basis.- 20-飼育したが,正常の生育を示し,
2
年以上生存した。 15週後雄を解剖したが,外観,へマトクリット値,内 臓重量,肝脂質量とも4群とも正常で差がなかった。 以上の結果より体重 100gに達した生後6週のネズミ では0.05%ZnAcが無害であると考えた。日令の進ん だネズミについてさらに検討する必要がある。 肝臓,腎臓,心臓中の亜鉛,銅,マグネシウム,カ ルシウム量の変化; 肝臓について実験1
, 実 験1
でのみ Zn,Cu, Mg およびCaを測定した結果が Table9で,腎臓,心臓 については Table10の結果がえられた。食餌に Zn Acを添加することによって各臓器中に Znが蓄積す るが,その蓄積は肝臓が大きく,腎臓がこれに次ぎ心 臓にはあまり蓄積しない。そして亜鉛の蓄積が大きく なると,銅含量が減少するという相関関係が認められ た。 ことに肝臓での Cu含量の減少が大きく, 1.0% ZnAc添加の場合には, 肝臓中の銅含量は対照の30% 以下になった。銅は血色素の形成に必要であり,実験I
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でみられたZnAc添加にともなうへマトクリッ ト値の低下,貧血の主原因に体内の銅含量の低下があ げられよう。 またZnAc添加群の肝臓,腎臓中の Ca 量が減少していた。これも成長速度の遅延,飼料効率 の低下の一因になると考えられる。心臓では同様の傾 向がZnとCuについてみられたが, Ca量には変化が 認められなかった。またマグネシウム量については各 臓器とも飼料の影響はなかった。 なおこの実験では血液および血清中の亜鉛と銅との 量の測定をできなかったが,引き続いて報告する予定 の飲料水中に亜鉛を過剰に含ませて飼育させた実験で, 臓器中の亜鉛,銅,カルシウム量と,これらの血液中 の量の関係について考察する。また骨の中の亜鉛およ び銅,カルシウムとリンへの影響についても引き続き 報告する予定である。 要 約 生後4週令,体重約58gのウィスター系雄ネズミを カゼインをたんぱく源として粗蛋白で20.8%含み,そ の他の栄養素を充分含む飼料で飼育し,飼料中の無機 塩の1部を酢酸亜鉛で置換することによって,亜鉛の 食餌中での過剰が幼若ネズミに与える影響を調べて, 次の結果をえた。 1) 酢酸亜鉛を飼料中に0.05%以上添加した場合は (飼料中の Zn185ppm),体重増加の減少,飼料効率 の低下が認められた。これらは金属亜鉛末,酸化亜鉛 または塩化亜鉛を添加した実験により,亜鉛の過剰に 食物学会誌・第30号 よる害は飼料中に 2500ppm以上の Znを含む場合に みられるとし、う従来の報告より著しく低い。このこと より食餌中の亜鉛の形態が毒性に大きく影響している と考えられる。 2) 生後 6週令,体重約 100gの雄ネズミの場合に は, 0.05%酢酸亜鉛の添加は体重増加に影響しなかっ た。 3) 過剰の亜鉛を摂取したネズミの肝臓,腎臓では, 亜鉛の摂取量と平行して亜鉛の蓄積と銅含量の低下が 認められた。 飼料中に Zn3195ppmを含む1 %酢酸 亜鉛添加飼料では2週間の飼育で肝臓乾燥重量 g当り Zn 652μ9と対照の 10倍に, Cu 4.2μタと対照の%に なった。また0.6%以上の酢酸亜鉛を含む飼料で飼育 したネズミは外観的にも貧血状態がみられ,ヘマトク リット値が対照の%以下のものもあった。これは銅の 欠乏により造血機能に障害を生じたためと考えられる。 また亜鉛過剰添加により肝臓,腎臓中の Ca量は減少 した。心臓でも亜鉛の添加により Zn含量の増加, Cu 量の減少が起ったが,その変化は肝臓,腎臓に比べて 少なく, Ca量はほとんど変化しなかった。臓器中の Mg量は亜鉛の添加により変らなかった。 この研究は昭和50年度京都女子大学研究助成金によ る援助を受けたものである。 参 考 文 献 1ο) G. W. Mo∞
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