奈良教育大学学術リポジトリNEAR
低血糖症による精神発達遅滞児の発達過程と療育
著者 田村 浩子, 大谷 啓之, 田辺 正友
雑誌名 奈良教育大学紀要. 人文・社会科学
巻 41
号 1
ページ 87‑106
発行年 1992‑11‑25
その他のタイトル Developmental Process and Remedial Education
of a Mentally Retarded Child by Hypoglycemy
Originated in Pancreatic Islet Cell Tumor
URL http://hdl.handle.net/10105/1750
低血糖症による精神発達遅滞児の発達過程と療育
田 村 浩 子・大 谷 啓 之* ・田 辺 正 友
(障害児教育教室) (平成4年4月24日受理)
本研究は、筆者らが療育活動でかかわっている、ひとりの樺島細胞腺癌によって惹起された低 血糖症による精神発達遅滞児の発達年齢1歳半頃から3歳頃の発達における傾向性(特徴・問 題)とその発達変容を明らかにし、そこから本児の疾患に起因すると考えられる行動・活動上の 問題の軽減・克服に視点をあてた療育のあり方について考察することを目的としてなされた follow‑up studyである。
膳島細胞腫痕(膳ランゲル‑ンス島細胞腫)は、臨床的には、腫癌細胞からインスリン過剰分 泌による自発性低血糖症にもとづく多様な症状を示す。臨床症状としては、精神神経症状(意識 喪失・動作緩慢・脱力・視力障害・けいれんなど)、中枢神経系不可逆性障害、低血糖発作後の 一過性麻痔、消化器症状(空腹感・喝吐など)がみられる。低血糖発作時の症状の大部分は、中 枢神経系の障害に基づくものであるとされている。俸島細胞腫癖は、比較的希な疾患とされてい るが、近年、その特徴ある病態が広く認識され、また各種ホルモンの免疫学的測定法の進歩にと もなって次第にその報告例が増加し、わが国でもすでに300例以上となっている(石井ら、
1982)。わが国の統計では、発症年齢は4カ月から85歳までの報告があり、全年齢層にわたって 発症が認められるが、平均年齢は44.8歳で、 30‑60歳が60%を占めており、 10歳以下の症例 は数例に過ぎない。日本消化器外科学会のアンケート調査結果(中村ら、 1983)でも0‑9歳の 症例は6例であった。
筆者らは、これまでに療育あるいは教育相談活動でのかかわりをとおして得られた自閉性障害 児の記録を、その間随時実施した種々の発達検査結果や生活実態とも関連づけて分析する作業を とおして、それぞれの子どもたちの質的な発達変容の姿を跡づけ、そこから各々の時期における 療育・教育の問題について検討した試みについて報告してきた(岡本ら1988;田村ら1991a,
1991b;田辺ら1990)。障害の種別はちがっても、ことばや運動といったある力の獲得を促す取 り組みには共通性がある。と同時に、障害のちがいによっては取り組みの独自性が創造されなけ ればならない。障害によるある種の傾向性の把握と、なぜそのような傾向性が引き起こされ、何 がそれを変容させていく原動力になっていくのかといった発達的理解をすすめる視点に立って、
療育・教育の手だてを創造していくことが必要である。
m m m % 3KM1
本児は筆者らがかかわっている1歳半健診のフォロー児で、 1989年9月(CA3:9)からN大 '現在、奈良県立西の京養護学校
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田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友Table 1 T.0児の生育歴
周 産 期 新 生 児 期 礼 . 幼 児 期
. 切 迫 流 産 ( 7 カ 月) . 生 後 2 週 間 は、 母 乳 を . 定 頚 0 =9 ね が え り 1 : 0 坐 位 1 =0 . 早 産 ( 9 カ 月) 嘱 乳 ビ ンで授 乳 、 そ ハ イハ イ 1 :1 0 片 手 支 え 歩 き 2 :0 始 歩 2 :3 . 生 下 時 体重 3 46 8g れ以 後 は経 菅 摂 取 指 さ し 1 :6 ‑ 1 :S バ イバ イ模 倣 2 :6 初 語 2 =6 . 出 生 直 後 0 :1 挿 島細 胞 腫 癖 . 1 歳 頃 まで 1 日 4 〜 5 回 喝 吐 、 加 齢 と と もに 減少
チ ア ノー ゼ で 勝 亜 全 摘 手 術 1 :9 低 血 糖 検 査 お よび 治 療 入 院 そ れ 以 後 、 同 検査 . 低 血 糖 け い れ ん頻 発 . 生 後 3 カ月 間 、 点 滴 の 治 療 入 院 6 回 低 血 糖 に よ る けい れ ん 発 作 3 〜 4 回 . 奈 良 県 立 N 病 院 で 出産 、 た め に ペ ッ トに固 定 、 4 :0 頃 て ん か ん 発 作 (大 発 作 )、覚 醒 直 後 、 これ まで 発
生 後 20 日 目 に大 阪市 生 後 4 カ月 間 、 新 生 作 5 回 (最 近 で は6 :0 時 )、発 作 後 と くに左 側 全 身 麻 醇 、
立 S 保健 セ ン タI へ 児 室 現 在 、 ル ミナール、 ア レ ビア チ ン、 デパ ケ ン服 薬
転 院 . C T ス キ ャ ン け いれ . 療 育 . 保 育 歴
ん に よ る脳 萎 縮 3 : 5 ‑ 市 心 身 障 害 児 通 園 事 業 M 営 園 通 園 3 : 9 ‑ 教 育 大 学 治 療 教 育 教 室 参 加 . 4 : 5 ‑ K 市 公 立 幼 稚 BE,入 園
学障害児教育教室の就学前障害児治療教育教室での週1回、 1時間半の療育に参加している。本 児は、俸島細胞腫癖によって惹起された低血糖症による精神発達遅滞児で、小児慢性特定疾患の 認定を受けている。 1985年11月13日生まれ、 6歳4カ月の男児。家族構成は父、母、姉、祖 父、祖母。 Table lに本児の生育歴を示した。現在の体重は23.7kg、身長108cm。本年4月か
ら地域の小学校(障害児学級)入学。
分析資料・手続
本研究での分析資料は、主として、次の二つの方法によった。
1.療育場面における参加観察 本児の3歳9カ月から6歳4カ月の2年半の療育活動をと おして得られた行動観察記録によってその発達過程を分析した。療育場面での行動観察記録は記 述法により、 2名の担当者(主任担当者と担当学生)が個別に行った。そして、毎回の療育終了 後および原則として月1回のケース検討会議で討議し、さらに、写真およびビデオ撮影を行った。
本児の療育場面における主な行動特徴をTable 2‑1、 2‑2、 2‑3に示した。また、 Table 3 には、本児を除く治療教育教室参加者の内訳を示した。
2.発達検査結果・実験的観察課題 本児の発達の状況を知るために、 Table 4に示すとお り適宜新版K式発達検査を実施した。また、療育場面における参加観察結果から、特に本児に おいて問題になると考えられる課題一運動発達課題、身体運動模倣課題、手指の操作性課題、ボ ディ・イメージの形成にかかわる課題一について実験的観察課題を設定した.その結果を示した ものが、 Table 5である。
さらに、本児の日常生活場面の様子を母親から事情聴収した。
結果と考察
上記分析結果から、本児の2年半の発達過程をその質的な変容に着目して以下の3期に時期区 分した。
第I期1989年9月 1990年2月 (CA3:10‑4:3) 第Ⅱ期1990年3月 1991年3月 (CA4:4‑5:3)
第Ⅱ期1991年4月〜現在 (CA5 : 4‑現在)
以下、それぞれの時期の障害による傾向性とその発達変容および療育の視点について考察を試 'JZ*
Table 3 治療教育教室参加児内訳
児 性別 年齢 障害 保育・療育期間 児
児 児 児 児 児 児 児
‑^w^w W w S
^P^h S HH K 女男男男女男男男 Tj‑1O OO CN] CO t‑ CO OO
C‑ t‑ IO t# 10 in co m
West症候群 Down症候群
自閉性障害 Reye症候群 精神発達遅滞
自閉性障害 自閉性障害 自閉性障害
*
*
公立幼稚園 心身障害児通園施設 私立幼稚園 心身障害児通園施設 心身障害児通園事業 心身障害児通園事業
1992年3月現在 荏) *Y. I児・D. K児は、 1991年4月より小学校就学
1.第I 期
(1)療育場面における傾向性とその変容
本教室適量当初、本児は、新しい場所や母子分離に対する不安が強く、入室時に泣く、堰吐す るという状況がみられた。この時期、後述する発達検査結果に示されるとおり、認識機能におい ては1歳半の力を獲得しており、状況を見とおす力が備わっているにもかかわらず母子分離不安 を示した。これは、本児は出生後、重篤な疾患をもつということで、常に家族の誰かが一緒にい
る生活を続けており、家族から離れてひとりで活動する経験がなかったことと関連するものと考 えられる1989年4月(CA3 : 5)から過2回適所している施設で、はじめて母子分離を経験
し不安を示している。本教室参加当初の母子分離不安もこうした背景によるものと考えられる。
しかし、本児は、本教室においては母子分離不安を示しながらも、母親の『オカアサンモイッ ショ』のことばかけによって入室し、母親に依存しながらも新しい場所をじっと見回し、家庭で も興味を示し始めていた三輪車をみつけると母親に指さしで教え、そして、母親ではなく指導者 に『サンリンシャニノル?』と問われると、指導者に『ウン』とうなずき母親が近くで見守る中、
指導者と母親との間を足で地面をけりながら、 「行〈‑もどる」といった行動を繰り返した.こ の三輪車の遊びでは、さらに、母親の姿が見えていれば指導者と探索活動を拡げ、また、坂道な
どの抵抗に出会うと母親の励ましをうけて乗り越え、乗り越えた後母親、指導者と喜びを共感し 合うといった姿を示した。さらに、母親から離れて指導者と遊びを展開するまでに至るのである。
この時期、三輪車の遊びは、本児の運動能力からみて高次な遊びであった。しかし、本児は、
興味をもった三輪車に意欲的に取り組み、移動の自由を拡大するとともに対人的な交流活動にお いても拡がりをもたせていくのである。母親を介して指導者と、さらに、母親がいなくても指導 者と活動を共有するようになるとともに、指導者に「ことば」で自己主張し、要求、拒否を伝え る姿が散見され始める。しかし、こうした姿は三輪車の遊びという本児が意欲的に取り組む活動 の場に限られており、他の活動場面への参加は、指導者からの誘いかけが必要な時期であった。
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田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友特に、全身を使った粗大運動、手指を使った道具的遊びを自ら選んで遊ぶ姿は見られず受け身的 な参加であった。運動面は、歩行は確立しているもののバランスと調整力の弱さが目立ち、ふら つきが大きく、段差や凸凹道などではよく転んだ。歩行が確立しながらも自らの足で移動の自由 を拡大するまでに至っていないこの時期、三輪車が移動の自由を拡げていく補助具的役割を果た したと推察される。手指を使った遊びでは、不器用さが目立ち指先でのコントロールは困難であ り手掌全体を使って操作し、シール貼りや落ち葉貼りにみられるように定位的調整が未熟であっ た。これらの問題は、本児の疾患そのものおよび疾患から派生してくる生活上の問題との関連が 大きいと考えられる。そこで、この点についてTable lに示した生育歴をふまえて検討を試み
る。
本児は、揮島細胞腫癌という疾患のために手術を受け、生後3カ月間ベットに両上下肢を固定 されたまま点滴を受け、また、生後2週めより経管からの栄養摂取になっている。現在も主たる 栄養は経菅摂取にたより、自らの要求で経口摂食することはない。運動発達をみると、定額9カ 月、寝返り12カ月すぎである。通常、人間は、定額が確立する3カ月すぎには、手と手を顔の 上で合わせ、自分の手を見て遊び、指しゃぶりをし、さらには、足と足を触れ合わせ、手で足を もって遊ぶようになると寝返りをし始める。しかし、本児の場合、母親の記憶の中に「手と手、
足と足を合わせる、指しゃぶりをする、手で足をもつ」といった姿はない。家森ら(1985)は
「3カ月になると指しゃぶりをし、手と手を合わせて遊ぶことをし、自分の手をなめて口の感触 で手についての勉強をし始めている。そして、歩き始めるまでになめたり、みたり、触れたりす ることにより自分のからだがどのようなものであるか(ボディ・イメージ)をしっかりつかむよ うになる」と述べている。本児は、定額‑寝返り‑‑イハイ一つかまり立ち‑歩行とゆっくりし た足取りながらもすじみちにそった発達を示している。しかし、ひとつ一つの運動能力を獲得し た後、その力を十分に使って、交換性を高めるといった活動の経験が之しいまま次の力を獲得し ている。例えば、 ‑イ‑イの力を獲得した後、その力を使って目標をとらえ部屋の中を移動する とか、ものをさわったり出したりするといった手指を使った遊びを経験することなく立ち始めて いる。さらに、つたい歩きを十分することなく歩行を始めている。つまり、外界を志向し自らが 主体的に外界へ立ち向かおうとする意欲と、ひとっ一つの運動が結びついたものでなく、活動量 として非常に限られたものだったと推察される。こうした問題は、家森ら(1985)が指摘してい るボディ・イメージを育む活動の弱さと関連するものと考えられる。さらに、この時期のボ ディ・イメ‑ジの不確かさの問題は、発達検査結果の「積木構成・描画」課題での弱さ、療育場 面での身辺自立、特にボタンをはめる、着衣動作の末熱さなどとも関連するものと考えられる。
次に、 「食欲中枢」が機能せず「食べる」ことにほとんど関心を示さないといった問題につい ての検討を試みる。この問題も現段階では、インスリン過剰による食欲減退か、中枢神経系障害 によるものか明らかではないが、意欲の高まりとともに経口からの食事が可能であるという診断 のもとに摂食訓練が実施されている。しかし、経口摂食は制限されており、主たる栄養は経管摂 取に頼っている。経管摂取は母親の管理のもと、時間的あるいは生理的側面から血糖値が低くな ると補給するというように、本児にとっては受け身的になされている。そして、自ら主体的に
「食べたい」という要求を示すことは全くみられず、家族の食事時にも同席することなくひとり 遊んでいるという状況であった。高谷(1976)は「食事は栄養確保のために大事であるとともに、
重症児の関心事でもあり発達の場として重要である」と指摘している。本児の場合、現在まで発 達の場として「食べる」ことを位置づける取り組みは十分になされていなかった。そこで、皆と
Table 2‑1療育場面におけるT.0児の行動特徴 一第I期(1989. 9‑1990. 2) ‑
特 徴 取 り 組 み Pの 様 子
全
. バランスと調整力の . 歩行は確立しているがふ らつきが大きく、段差や凸凹道ではバ ランス杏 弱さが目立ち、歩行 くずし転ぶことが多い0
身 の自由が制限されて . 三輪車は、ペダルを使えず足で地面を蹴って移動する0 ハンドル操作 ら いる0 未熟で指導者に方向を修正 してもらいながら移動 ( 9 月) し、徐々に移 運
動
. 三輪車が移動の補助 動範囲を拡げていく0 そして、落ち葉の上を走ったり駐車場の車の間杏 具的役割を果たし、 ぬつて移動し、ハンドル操作も自分で行うようになる (10 、11月) 0 さ 移動範囲を拡げてい らには、急な坂道を足で地面を蹴りながら登 りきる (12月)0
活 S o . 自分から室内の大型遊具で遊ぶことはないが、指導者が誘 うと応 じて一
緒に トランポリンを挑んだり、滑り台をすべつて遊ぶ0 トランポリンで
動 指導者が本児の後ろか ら肢の下を介助して跳ぼうとするが石のように重
い (10 月)0 手
描 杏
. 指先のコントロI ル . 出席カー ドのシール貼りは、シI ルの絵に興味を示 し好きなシールを逮 が弱 く、手掌全体で ぶ0 そして、第 2 指で志向 し第 1 指と第2 指ではがそうとするが、指先
操作する0 が使えず欽状把握になる0 指についたシールを指先にもちかえないまま
倭 . 手指を使った活動に カI ドに貼ろうとするO 指導者が指 さす所定の位置を定位 して貼ること つ 対 しては拒否的であ は困難で大きくずれる0
た 活 動
る0 . 落ち葉を使った遊びでは、落ち葉を一枚一枚拾 うことができず手掌全体
でつかむ0 また、テープを使 って落ち葉を紙に貼る活動では、落ち葉の 位置テI プとが大きくずれることが多い0
対
. 三輪車遊びをとおし . 初回、入室時母子分離不安を示し、教室の前で泣き、堰吐する0 母親の て母子分離をし、指 『オカアサンモイツシヨ』のことばかけで入室する0 母親に依存 しなが 導者との関係で遊び らも新 しい場所をじっと見回し、家庭でも興味を示 していた三輪車をみ 人
的
を展開するようにな つけると母親に指さして教える0 指導者が 『サンリンシャノル ? 』と問
る0 うと、指導者に 『ウン』 とうなづき母親が近 くで見守る中、指導者と母
親との間を 「行 くI もどる」 といった行動を繰り返す ( 9 月) 。その後 も2 、 3 回は入室時に泣いていたが、三輪車をみつけると泣きやみ三輪 車遊びをする0 離れて見守る母親の姿を確認 しなが ら移動範囲を拡げて
交 いく (10月)0 そして母親の姿がみえなくなっても指導者と遊びを展開
し、指導者が 『カエロウ』 と言 っても 『モツト! 』と帰ろうとせずに遊 疏
宿
ぶようになる0 指導者が先に帰 りかけると指導者の後ろをおいかけ、母 親の姿をみつけると母親に抱きついて 『カエロウ』と甘える0 また、負 な坂道があると登りはじめ、途中、母親の励ましを受けながら登 りきる0 そして、母親に 『ホラコンナニノポッ夕ヨ、スゴイネ ! 』と言われると 登 ってきた坂を見下ろし、そばにいる指導者にうれ しそうな表情をむけ、
動 指導者が 『ヤツタネ』 と認めると本児 も 『ヤツ夕‑ 』 と喜ぶ (11 月)0 母親が見守らな くてもいつでも指導者と遊びが展開できるようになると 入室時の母子分離もスムーズになる (12月)0
生 食
. 主たる栄養は経管摂取に頼っている0 経管摂取は母親の管理のもと、時間的あるいは生理的 側面から血糖値が低 くなると補給している0
活 と 健
* 医 サ
. N 県内のリハ ビリテーションセンタ‑ 言語訓練の宿泊合宿 ( 8 ) 後、ロにふくんだ水、お 茶をわずかに飲むようになる0 また、 ヨウグル ト、卵豆腐も気分次第でティスプーン1 さじ
くらいは口にふ くむ0
. 血糖値が安定せず低血糖になりやすいため、教室終了後母親が血糖値を測定し、低いときは 顔 糖分を補給 して帰宅する0
. 低血糖のため1 週間入院する (12 月)0 . てんかん発作 (大発作) 初発0
*育 題1$
. 母親との関係を軸に指導者とかかわりをもち、遊びを展開させる0
. 本児が興味、関心を示す遊 びをてかかりに、本児の 「〜 したい」という要求を大切に遊びを展開 させる0
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田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友「食べる」場を共有することの楽しさを経験させることから、自ら「食べたい」という要求を持 たせていくことの大切さが論議され、家庭では、家族と一緒に食事の場に参加する、教室では、
おやつの時間を設定するといった取り組みを開始した。この時期、空腹感を引き起こすことが可 能な活動量は十分あったと考えられるが、血糖値が定まらず不安定なため、先に述べたように、
母親によって血糖値の管理がなされ、生命を守るために、値によって本児の意志とは無関係に栄 養補給をしており、本児が「食べたい」という要求を生み出していくだけの矛盾を日常生活の中 で作りだしていくことも困難な状況であった。
発達的視点からみると、食べることにむけての自立の問題、運動機能、手指の操作性機能の問 題は、田中(1985)の指摘する「発達的自由」の制限との関連が大きく、さらには、自我の形成 に影響を及ぼすものと推察される。田中(1985)は、自我とは「生理的基盤と多様な一貫性をも つ開かれた育児的人間関係のもとにあって、発達的自由を我がものとしながらその内容を形成し ていく」と指摘している。また、発達的自由とは「乳児期前半は代謝・感覚・活動の3つの自由、
乳児期後半は移動・手による操作・要求の3つの自由、幼児期は歩行・道具の使用・ことばの3 つの自由である」と述べている。人間は、これらの発達的自由の獲得により活動に自由さが生ま れ、この自由さが、外界の自由だけでなく内的な自由さをもたらし、そして、自我が誕生し、拡 大、充実していくものと考えられる。本児の場合、乳児期よりこれらの自由が制限を受けたまま 現在に至っている。療育活動での三輪車の遊びのように、自らが主体的に外界にむかい自由さを
もたらし、それが、さらに、内面の自由さをもたらし、自我の形成を確かなものにしていくとい う取り組みが重要であると考えられる。
(2)発達検査結果・実額的観察課題における傾向性とその変容
療育場面と同様に母親の支えによって課題遂行をする姿がみられた時期である。
運動機能は、 2歳3カ月より歩行開始をしているにもかかわらず、バランスと調整力の乏しさ が目立ち、方向転換がスムーズに行えない。また、段差や溝などの抵抗があるとよく転び歩行の 自由の増大がみられない。手指の操作性機能は、 「積木の塔6」課題の通過にみられるように、
定位活動が可能となり継起性はみられるものの、積木把握のしかたは手掌把握の段階である。そ のため操作力に弱さがあり調整しながら積み上げることが困難である。積木がたおれると気持ち もたおれてしまうように、再度積み上げようとする復元力もみられない。描画活動では、円錯画 を描出しているが、描く行為をみると手首が回転せず肘を支点として腕を動かし、道具的操作力 を高めていく末端投射活動系の発達の末熱さがみられる。言語・認識機能は、この時期、すでに、
「はめ板回転全」課題の通過にみられるように、通常1歳半の発達的力量、つまり、 「〜デハナク
〜ダ」の方向転換の認識スタイルを獲得している。さらには、視覚的呈示により「大小・長短」
の対比較が可能となり、 2つの世界の形成(通常2歳半〜3歳半)がみられる。ことばは一語文 が増大するとともに二語文の表出がみられるが、声量が乏しく、発音の不明瞭さもあり聞き取り にくいものであった。
全体的発達プロフィールをみると、言語・認識機能においては2つの世界を形成し始めている が、運動機能、手指の操作性機能において不器用さが目立っている。この点が、歩行の自由、道 具使用の自由が制限されている一つの大きな要因になっていると推察される。
2.第 Ⅱ 期
(1)療育場面における傾向性とその変容
本児は、この時期の4月より幼稚園に入園し母子通園を始めた。また、本教室では、 3月に1 名、 4月に3名の子どもたちが加わり指導者も増した。
第I期で論議した、本児の「食べる」ことにむけての自立‑の取り組みとして、場の共有を目 的としたおやつの時間をプログラムに設定した。家庭においても、食事の時間は皆と同じように 本児の食事を用意し、食卓につくという取り組みが行われた。おやつの時間は、自分も皆と同じ ようにおやつが配られることを喜び、楽しみに待っようになる。配られたおやつは必ず口にもっ ていき「なめる」、 「かじる」ことをし、口の中で溶けやすいスナック菓子は、ふたくち、みくち と口に入れる姿が散見され始める。しかし、 「噛む」、 「噴下する」行為を自発的に自ら行うこと は全くみられず、口の中で溶けにくい菓子は噛吐してしまうか指導者に促されて吐き出している。
場の共有により食事のあいさつをする、スプーンを配るなど自分の役割を楽しむようになる。さ らに、おやつが配られるのを待っだけでなく、 S. K児が選んだおやつを自分も選んだり、指導 者や他児に自分の皿からおやつを配り、空になった皿を指導者に見せⅤサインをしめすなど対 人的交流活動においても拡がりをみせる。この時期、本児にとって皿を空にすることは、皆と同 じようにしたいという要求のあらわれであるとともに「食べた」という達成感を味わう儀式的な 行為であったのではないかと推察される。また、この時期になると、低血糖症の問題は少しずつ 改善されてきており、療育場面で母親が血糖値の管理をすることはなくなった。しかし、活動量 は高まり第I期以上に空腹を感じるだけの運動は行われているにもかかわらず、第Ⅱ期でも生理 的要求として自発的に自ら「食べる」行為はみられない。
一方、おやつの時間にみられた対人的交流活動の拡がりは、他の様々な活動においても展開さ れ始める。本教室は、 4月に参加児、指導者が増えたにもかかわらず不安を示すことなく通室し、
ひとり一人の指導者に『コンこチワ』とあいさつをし、重症児のT. K児にも自ら『コンニチ ワ』とそばにいって声をかけ、さらには、 『イチバーン』と自分の存在を誇示するかのような姿 もみられる。これらの姿は、この時期から始まった母子通園の幼稚園生活で、母親のそばから離 れずじっとみていた他児の行動を、慣れた本教室で自分が主人公になったっもりで再現した姿と 推察される。つまり、ここに、他児の行動を「みる」ことから、自分もしてみたいという要求が 高まり、その要求を実現させた姿をみることができる。しかし、まだ自ら挑戦していくことは限 られた場面・活動であり、指導者からの『T.0チャンモスル?』のことばかけが必要であり、指 導者の支えによって他児のしていることをまねたり、新しい活動に挑戦し始ている。また、長期 の休み(入院・夏休み)の後は、一時的に母子分離不安をみせている。この時期の母子分離不安 は、第I期のように母親との分離不安が主たる原因ではなく、楽しみに通室してきたけれど教室 のドアが閉まっていてそれが抵抗になったり、母親の『ハヤクシナサイ』の一言が抵抗となって 示された行動であると考えられる。それゆえに、母親ではなく指導者とのやりとりの中で自分の 気持ちを立ち直らせ自分で行動を選択し決定することで他者・他児に自ら『オーイ』と呼びかけ て活動に入っていくことができている。こうした行動に自我が拡大している姿が示されているも のと考えられる。
第I期は、三輪車によって探索活動をし移動の自由を拡げたが、第Ⅱ期には、三輪車を使わず 他児の行動をみて、自らの足で他児の後を追いかけながら移動の自由を拡げていく。そして、他
m 田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友
Tab一e 2‑2 療育場面におけるT.0児の行動特徴 一第Ⅱ期(1990. 3‑1991. 3) ‑
特 徴 取 り 組 み の 様 子
坐
身
運
動
宿
動
. 自 らの足 で移 動 の 自 . 戸 外 の 散 策 で は、 先 に歩 い て行 く他 児 を 目標 に、 指 導 者 と一 緒 に 歩 くよ 由 を拡 げ て い く0 う に な る0 また 、 重 症児 を リヤ カ ー に乗 せ、 指 導 者 が 後 ろで リヤ カ ー の
. 他 児 の 行 動 を み て 、 舵 を 取 る と、 自分 で ひ っぼ って運 ぶ こと を楽 しむ (4、 5月 )0
遊 具 や器 具 遊 び に挑 戦 . プ ール 遊 び で は 、 水 深40 50cm の水 の中 を怖 が らず に動 き回 り、 ビー す る よ うに な るが 、 バ ト板 を 指 導 者 が 支 持 す る と ビー ト板 を もって手 足 を伸 ば し、全身 を リラ ツ ラ ンス と調 整 力 の弱 さ ク ス させ て 浮 く感 覚 を楽 しむ ( 8 月)0
を残 して い る0 . 器 具 遊 び (10 月、 11月 4 回 シ リー ズ)
一 人口 昼 と 生 壁旦 高 這 い姿勢 を と り移 動 す はしこ ロ 二]二□ 仰 ト 呈 完 も 冨 霊 票 票 孟 lbi言 芸 わラ一ト榊 れ 四 つ 這 い姿 勢 に な り、 ず り落 ち る とび罷(8殴) こ とが 多 い0 指 導 者 の お し りを支 え と欄(3殴) る介 助 が 必 要 で あ る0 ま た、 上 で姿 ロングマ1ト 勢 を 変 え る と きバ ラ ンス を くず L や
平的 す い0
主 墜 塑旦 腰 を後 方 に ひ き、 上 半 身 を (器 具配 置 図 ) 票 芸三 ㌔ 完 芸 芸 F= 雷 雲 呈 孟 LLl
て も ら って と び お りるが 、 と び上 が れ ず 落 ち る様 で あ る 0 着 地 は 、 手 が先 に つ い て倒 れ 込 む0
平 均 台 わ た り 横 向 き は、 右 足 先 行 方 向 は 指導 者 が正 面 で両 手 を 支 持 す る と可 能 で あ るが 、 左 足 先 行 方 向 はバ ラ ンス が と りに くい0 前 向 きは、 指 導 者 の片 手 支 持 で わ た るが 、交 互 に足 を 出 そ う と す る と 、 左 足 が 平 均 台 か ら大 き くず れ バ ラ ン スを くず す0
は しごわ た り 高 這 い姿 勢 で わ た ろ う とす る が、 手 足 の協 応 動 作 が 未 熟 で足 を踏 み 外 しや す い0
トンネ ル く ぐり 立 った まま 頭 だ け を下 げ て トンネ ル に入 ろ う と し、
ぶ つ か つて か ら四 つ 這 い姿勢 を と る0
. 歩 くと き は ロ ウ ガ ー ドで あ るが 、 走 る と きは ミ ドル ガ ー ドに な りや す い。
. 動 物 模 倣 遊 びで は、 イ メ ‑ ジは され て い る もの の動 き なが ら姿 勢 を 変 え る こ とが 困 難 0
手
. 感覚 . 感 触 遊 び を楽 . 絵 の具 遊 び は、 興 味 を も って取 り組 む0 筆 を も って 絵 の具 が はい つた 容 しむ0 器 をか き まぜ た り、 絵 の 具 の つ い た筆 を紙 の上 でふ つて 『ア メ』 とみ た . 道 具 的操 作 が未 熟 で
あ る0
てて 遊 ぶ 0 ま た、 手 に絵 の 具 を つ け て手 の はん こを した り、 手 と手 を 合 わせ て 絵 の 具 の 感 触 を 楽 しん だ り、 足 に絵 の具 をぬ りつ けて遊 ぶ ( 9 月)0 描 . ク ッキ ー作 りで は、 伸 し棒 で ク ッキ ー種 を の ば した り、 型 抜 き器 で い ろ 杏
倭
. 指 先 の コ ン トロ ‑ ル、 い ろ な型 を 抜 いて い る他 児 の行 動 を み て、 ま ね て道 具 を 使 お う とす るが、
目 と手 の協 応 動 作 が 未 道 具 と して 使 え ず ク ツキ ‑ 種 の上 に道 具 を定位 す るのみで あ る0 ク ッキー 熟 で あ る0 種 を 手 で ひ っぱ った り、 上 か らた た い た り、 くっつ け た りす る こ とを 莱 一、 しむ 0 また 、 形 に はな らな い が、 ち ぎ った ク ッキ ー種 を 重 ね 合 わ せ 自分 た の 顔 を 作 り、 焼 き上 が る の を楽 しみ に待 ち、 作 品 を 大 事 そ うに 家 に も つ 宿 て 帰 る C 91. 1 . 2 月)0
動 . ボ タ ンを み て はめ る、 シー ル を貼 る な ど の活 動 は、 意 欲 的 に取 り組 む よ うに な った が 位 置 関係 が と らえ に く く、 指 先 の 使 い方 も不器 用 さ を残 し て い る。
特 徴 取 り 組 み の 様 子
対
人
的
交
読
宿
戟
.他児の行動をみて、 . 3 月から参加した重症児のT .K 児に気持をむけ、指導者に促がされて
「したい」、「してみ 散策のときには、リヤカーに乗せてひっぼり、途中とまって振り返って たい」という要求が 『T チャン』と呼びかけたり、入室してくると、T ‑K 児に 『コンニチワ』 高まり、指導者を支 と声右かけにいく0 また、4 月から参加児、指導者が増えたが、不安を えによって他児のし 示すことなく通回し、『イチバI ン』といって入室して来る0 そして、
ていることをまねた ひとり} 人の指導者に 『コンニチワ』とあいさつをする0 さらには、三 り、新しい活動に挑 輪車の遊びにこだわることなく、その日の活動にはいっていく(4 月)0 戦し始める0 しかし、低血糖で入院した後、久し振りに通室して来たときは、機嫌を
そこねて泣く(教室に来ることを楽しみにしていたのに、途中で母親に
『ハヤクシナサイ』と言われた)0 しかし、泣きながらも指導者に 『コン ニチワ』と声をかけ、指導者の励ましによって立ち直る (6 月)0 また、
夏休みの後の初めての通室は、教室のドアが閉まっていて入りにくく母 親に促されて入室するが、母親の服をひっぼって離れようとしない0 脂 導者に 『カエル?』と話しかけられると指導者の顔を見て首を振り、
『クツドゥショウ?』と言われると自分から靴を脱ぎかばんをおろす0 そして、『プールデオミズニカオガツケラレルヨウニナツタノ? 』と夏 休みの話を聞かれるとうなづいてにっこりと笑う0 その後、指導者に
『オカアサンニバイバイショウカ? 』と言われると母親の方をみて 『バ イバイ』をする。ドアが閉まると再び涙ぐむが、指導者に 『ガンバラナ アカンナ』と努まされると、『ウン』 とうなずき皆の方をみて元気に
『オーイ』と声をかけて活動に参加していく ( 9 月)。
. 器具遊びは、自分から挑戦することはないが他児の行動をじっとみてい るO しかし、指導者の支えでひとつ一つの器具遊びを経験し、指導者た ちに認められるとはにかみ、わざと指導者にちょっかいをかけてかかわつ てもらうことを楽しむ0 また、他児が、指導者と遊んでいると、そばで
じっと見ている0 指導者に 『T .0 チャンモスル? 』と言われるとうれし そうに甘えてくる (10、11月)0
. おやつの時間は、おやつが配られることを楽しみに待ち、配られたおや つは必ずロにもつていき、なめたりかじったりする (4 、 5 月)O S .K 児と同じゼリーのお菓子を選び、配ベようとするが噂下できず吐き出し てしまうO 指導者がおやつの準備をしていると、自らスプI ンを配った り皆が食べ終わるとごちそうさまのあいさつをする (7 月〜) 0 また、
自分の皿から指導者や他児におやつを配り、空になった皿を指導者にみ せⅤサインを示す (10月)。
生 負
事
. 主たる栄養は経管摂取に頼っている。
. 教室ではおやつの時間を設定し皆とおやつを食べ、家庭でも食事時間は家族と一緒につくと t
f いうように、食事の場を共有するようになる0
. スナック菓子のように口の中で溶けやすいものは、ふたくち、みくち口に入れるようになる0 と しかし、自発的に噛んだり、嘆下して食べることはない0 ロの中で溶けにくいものは幅吐し 健 てしまう0
医 痩
. 低血糖のため入院 (6 、12月)0
康 .教室終了後、血糖値を測定することはほとんどなくなる0 . てんかん発作 (大兜作) が数回ある0
痩 . 指導者を軸に活動の範囲、内容を拡げさせる0
章 .他児との交流により、自分も他児と同じことが 「したい」という要求をひさだし、指導者が支え 蝣$
題 となりその要求をひとつ一つ現実のものとし、達成感を味わわせる0
96
田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友児が回転塔やプランコで遊んでいると、自分も同じように乗って指導者に動かしてもらって遊び を楽しむというように、集団の渦の中で「したい」、 「してみたい」という要求がますます拡がり、
そして、指導者を介してその要求を実現させていくことによって達成感をも味わうことができた 時期である。また、幼稚園の集団に参加し始めたこと、母子分離が確立し始めたことなども重な り合って第Ⅱ期では対人的交流活動が拡がりをみせたとも考えられる。このように、本児は、対 人的交流活動をとおして、したいという要求を拡げ苦手な運動や手指を使った活動にも、指導者
の支えを必要とするが他児の行動をみて活動に参加していく。しかし、したいという要求を実現 させていく中で、本児のもつ運動機能、手指の操作性機能の弱さの問題が明らかになり始めてい く0 第工期の療育場面の特徴を示したTable 2‑2をみると、運動では、バランスと調整力の弱 さ、全身を使っての身体模倣の困難さ、自分のからだと物の位置関係をとらえることの弱さが明 らかになっている。また、手指を使った活動においても、指先の不器用さ、手と視覚の協応動作 の弱さ、感覚・感触遊びが中心であって、道具を使ってものを作り出す活動の未熱さなどが明ら かになっている。これらの点については、発達検査結果においてもみられており詳細は後述する が、樺島細胞腫痕による低血糖症、脳萎縮、さらには、この時期から起こったてんかん(大発 作)等の疾患そのものに起因するのか、あるいは、疾患から派生してくる生活上の問題に起因す
るのかは断言することはできない。しかし、ボディ・イメージの不確かさや空間認知・構成の弱 さといった問題、つまり、 「知覚一運動障害」といった高次神経活動のメカニズムにかかわる問 題を呈している。
( 2)発達検査結果・実験的観察珠題における傾向性とその変容 ョ n‑a
見知った検査者、場所、母親同室での検査で緊張感はなくリラックスした様子で入室する。検 査者に甘えたり、ふざけたりしながらも課題はやろうとする姿勢がみられ、検査者とやり取りし
ながら遂行する。課題ができると母親をふり返ったり、自ら手をたたいて達成感を味わう。
運動機能は、バランスと調整力に弱さを残し、中腰姿勢をとったり、斜めの構えの姿勢をとる こt.は困難である。しかし、 「したい」という要求とともに「両足跳び」ができてきている。手 指の操作性機能は、第I期と同様、 「積木構成」課題は1次元的構成であり、 「描画」課題は一重 円を志向しつつも円錯画の段階である。言語・認識機能は、発音の不明瞭さは残しているものの、
「絵の名称i・n4/6」、 「色の名称3/4」の通過にみられるように、ことばでの単発的応答は 拡がりをみせている。
全体的発達プロフィールは、言語・認識機能では、 2つの世界の形成が確かなものになりつつ も、運動機能、手指の操作性機能は、第I期同様、バランスと調整力に弱さを残している.
② Ⅱ‑B
母子分離をして検査に応じ、検査者とのやりとりを楽しみながら、ひとつ一つの課題をくり返 しくり返し丁寧に遂行し意欲的に取り組む。
運動機能は、 「とびおり」の課題が通過するが、ひざの柔軟性が乏しく腰を引いてとびおり着 地でバランスをくずしやすい。また、足首、ひざ関節の硬さが目立っている。手指の操作性機能 は、左手を忘れてしまったかのように使うことをせず、右手のみで道具の操作をし、検査者が左 手を使うよう促すと机上に出すが、そえる程度で左右の手を交互に使うことはない。 「積木の塔」
の課題は、何度もやり直し積み上げようとする復元力は高まってきているものの、調整力が未熟
であり途中で崩れてしまうことが多い。 「トラック模倣」、 「家の模倣」の2次元構成の課題は1 次元構成で解決する。描画活動は、始まりと終わりの点のずれは大きいが円が閉じてきている。
言語・認識機能は、療育活動でもみられている「みる」力が発揮され、 「形の弁別n8/io」が 通過し、さらには、ひとっ一つ定位しながら積木を数える「4つの積木」の課題も通過している。
全体的発達プロフィールは、 「みる」力の高まりとともに形をとらえる、数の1対1対応の力 も獲得してきている。しかし、 「積木構成」、 「描画」および運動機能においては、第I期からみ られる問題をそのまま残し、それが、本児のもっ弱さとして明確になってきているo視覚そのも のには問題はないものの、身体や手指の運動行為と視覚的にとらえた形を結合させる時のメカニ ズムに何らかの問題があるのではないか、つまり、 「知覚一運動障害」の問題が顕在化してきて いる。
3.第 Ⅲ 期
(1)療育場面における傾向性とその変容
第II期で指摘した運動機能、手指の操作性機能の問題、ボディ・イメージの不確かさ、空間認 知・構成の弱さの問題は、生活経験の蓄積や集団活動での他児の刺激を受けることにより改善が みられている点がある。例えば、身辺自立の問題では、時間はかかるが自分でボタンをはめる、
着衣動作もできることが増し、運動遊びでは、他児がトランポリンに乗って跳んでいると自分も 倒れないようバランスをとりながら一緒に乗っている。しかし、根本的には、弱さとして残して いる点も多く、この問題についての詳細は、発達検査結果および実験的観察課題の結果ともあわ せて検討を試みたい。
第Ⅱ期4月より新たに3人の子どもたちが参加する。本児は、新たに参加した3人のうち2人 は、自分より明らかに小さい児だとわかっている様子で、 T.E児がピアノで遊んでいると自分 もその後ピアノをひき、わざと大きな昔を出す、 T. E児が本児のもっていた電車のおもちゃを 取ろうとすると、おもしろがって逃げ回る、また、 R.M児に菓子を取られそうになると泣いた らあげると言わんばかりに『ナイテミー』と挑戦的な態度をとるのである。このように、自分よ り小さい児には、意地悪と恩えるほど挑戦的な態度をとるものの、 『チイサイコガカシテッテ ィッテルヨ、サキニカシテアゲル?』といった指導者の支えによって、小さくない、大きい自分 が認められたことでスムーズに相手に貸すことができる。この時期、大きくなった誇りを意識す る姿が確かになる。その反面、活動量が多く自分と同年齢に近いM. S兜やs. K児には、一緒 に遊びたいという要求はあるが、 「じっとみる」だけで自分からかかわりがもてず、また、自分 が持っているものを取られても、されるがままの状況が度々みられた。指導者が問に入ると一緒 に活動するが、 『Tチャンネ‑‑‑』とか、 『ミテミテ』とか、 『Tチャンモ』と自分の存在を主張 し、指導者を独占して自分を認めてもらおうとする。また、指導者が『Tチャン〜シテ』と言う とわざと反対のことをしたり、指導者に『バカヤロウ、コノヤロウ』といったことばを使うなど、
明らかに他者を意識して自分を主張し、自分のつもりを行使する姿が多くみられる。こうした自 分のつもりを行使する中で、本児は、徐々に自分と自分を取りまく外界とのかかわりを認識し、
外界にかかわる主体としての自我を充実していく中で、他者を介して「自分」の存在がより明確 になることで、おやつの時間においては、 「自分のもの」の意識が強まり、自分に配られた菓子 を他児や指導者にあげようとせず、残った菓子は必ず持って帰るようになる。また、食べようと
98
田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友Table 2‑3 療育場面におけるT.0児の行動特徴 7第Ⅱ期(1991. 4‑現在) ‑
特 徴 取 り 組 み の 様 子
全
. 移動 の 自 由 は拡 が り、 T ‑ E 児 が は し ごを 登 って 滑 り台 で遊 ん で い る と、 自分 も は し ごか ら登 他 児 の して い る こと ろ う とす る0 しか し、 1 段 しか登 れ ず、 滑 り台 の方 に まわ って 登 り皆 と を 自分 も してみ た い 遊 ぶ 0 また 、 戸 外散 策 で は指 導 者 よ り先 に歩 き、 段 差 の あ る所 や側 溝 の 身 とい う要 求 が高 ま り、 蓋 の 上 を 選 ん で 歩 く0 バ ラ ンス を くず しやす く足 元 の ふ らつ きが あ り描 自 ら挑 戦 す る こ とが 導 者 が 支 え よ う とす る と指 導 者 の手 を払 い の け る ( 4 、 5 月 )O T . E 児 運
動
多 く な る 0 し か し、 や R .M 児 が トラ ン ポ リンに乗 って遊 ん で い る と、 自分 か ら トラ ン ポ リ バ ラ ンス と調 整 力 の ンに 上 が りバ ラ ンス を くず しな が ら も、 他 児 の リズ ム に合 わ せ よ う とす 未 熱 さ を残 す0 る ( 6 月 )0
宿 . プー ル 遊 び は 、 背 が立 た な い と ころ で、 ビー ト板 を 指 導 者 に支 持 して ち らい な が ら伏 浮 きを し、 顔 つ け も抵 抗 が な くな る ( 8 月 )0
動 . 器 具 あ そ び は 、 ア ニ メ の主 人 公 に な っ たつ も りで 、 自 ら挑戦 す る姿 が み られ る0 しか し、 バ ラ ンス を くず しやす く指 導 者 の 支 え を必 要 とす る場 面 が 多 い 。
手
. 指 先 の コ ン トロ ール 、 . 毎 回 、 指 導者 に 支 え られ な が ら練 習 した カバ ンの ボ タ ンか け が、 指 導 者 目 と手 の協 応 動 作 の の 手 を 借 りず に 自分 で で き る よ う に な る ( 6 月 )0 しか し、 シ ー ル 貼 り 未 熟 さ、 道 具 的 操 作 は指 先 で シT ル を は が せ る よ う に な って きて い るが貼 る と きの位 置 のず
の 未 熱 さ は残 す が 、 れ は大 きい0
経 験 の蓄 積 、 他 児 か . 絵 の具 遊 び は、 自分 で、 『コ L:〜 ミタ イ ヤ』 と意 味 づ け し な が ら ぬ た く 描 らの刺 激 な ど に よ り、 り遊 び を す る0 床 に セ ッテ ィ ング した全 紙 大 の 紙 の 回 りを移 動 しなが ら ひ とつ 一 つ で き る こ 全 面 を ぬ つて い く0 手 の動 か し方 は肩 . ひ じ支 点 の往 復 運 動 で あ る0 指 杏
痩
とが 増 え 、 描 く . つ 導 者 が桟 で 『ア ! デ ンシ ャノ セ ンロ ヤ』 とみ た て な が ら ぐる ぐる丸 を描 くる活 動 を 楽 しむ 0 く と一 緒 に ぐる ぐる丸 を描 くが 、 手 首 の 動 か しか た に ぎ こち な さが あ る
(12月 )0 つ
た
. ク リス マ ス会 の か ざ りつ け と して 輪 つ な ぎを 作 る活動 で は、 線 がか か れ た 色紙 を は さ み を使 って何 枚 も何 枚 も切 る こ とを 楽 しむ0 は さ みを いれ
る と きは線 を意 識 して、 は さみ と線 を 合 わ せ よ う とす る がず れが 大 き く、
宿 切 り始 め る と線 は関 係 な く切 り落 とす こ とを 楽 しむ0 そ して、 指 導 者 が そ の切 り落 と した紙 で輪 つ な ぎを 作 る と、 『T .0 チ ャ ン ノ』 と い い な が 動 らど ん ど ん色 紙 を切 って い き、 つ な げて も らお う とす る0 で き あが っ た 輪 つ な ぎを ツ リー に飾 る と、 他 の 指 導 者 に 『T .0 チ ャ ン ノ』 と教 え る 0 ま た、 サ ン タ クロ ー ス の顔 作 りで は、 モ デ ル を み て 帽子 や ひ げ を貼 っ た り、 顔 の各 部 分 を措 い た りす るが 、 位 置 関 係 が わ か らず ひ とつ 一 つ 指 導 者 の指 示 が必 要 で あ る (12月 )0
対 人
. 自分 よ り小 さい 子 ど . 4 月 よ り新 し く、 自分 よ り小 さ いT .E 児 や R ‑M 児 が 参 加 す る よ う に な も に は、 挑 戦 的 態度 る0 そ の子 ど もた ちが 電 子 オ ル ガ ンで 音 を 出 して遊 ん で い る と、 自分 も を 示 す が 、 指 導者 の そ の場 に行 き、 負 け な い く らい大 きな 昔 を 出 した り、 ま た、 片 付 けが 袷 支 え で 大 き くな った ま る と そ の子 ど も た ちが 遊 ん だ もの を一 緒 に か た づ け る ( 4 、 5 月 ) 0 誇 りを 意 識 した か か 本 児 が もって い る電 車 のお も ち ゃを 取 ろ う とす る と、 お も しろが つて 芙 わ りを もつ こ と もで い な が ら逃 げ回 り、 指 導 者 に 『チ イサ イ コ ガカ シテ ツテ ィ ツテ ル ヨ、 サ 的 き る0 キ ニ カ シテ ア ゲ ル ? 』 と言 わ れ る と、 『カ シテ ア ゲ ル、 ア トデ イ イ 』 と 応 え なが らT .E 児 にお も ち ゃを 渡 す ( 7 月)0 さ らに は 、 お や つ の 時 間 交
疏 宿 動
にR .M 児 が 本 児 の お や つ に手 を 出 して くる と、 取 られ な い よ う に手 で 押 さ え なが ら、 R .M 児 に向 か って 『ナ イテ ミI 』 と言 う (11月 )0
特 徴 取 り 組 み の 様 子
対
. 指導者にたいして、 .活動量が多く、自分と同年齢に近いM .S 児やK .S 児が、指導者と音の 自分のつもりを行使 出るストローを使ってシャボン玉遊びをしていると、指導者に『カシテ』
する姿が見られ始め といって貸してもらうが、他児に対しては要求できずじっと見ている0 る0 そして、M .S児にストローを取られても拒否することなく、 されるが 人
的
ままである0 また、指導者が 『T l0 チャンプールノホウニフコウ』とい うと、わざと反対の方向を向いて吹く (5 月)O 経口摂食の訓練 ( 6 月) の入院後、久しぶりに通室してきたときも母子分離不安はない。しかし、
砂遊びをしている債のそばにいくが活動の中に入ってはいけず、指導者 とグランドシートにくるまって遊び甘えていく0 指導者に 『ヤツテl 』 という要求をだし、指導者が遊びをやめると、『コノヤロー』、『バカヤ
父 ロー』と言いながら向かっていく0 夏休み後も抵抗なく通室する0 M .
疏
活
S児が指導者と夏休みの話をしていると、『T .0 チャンモ‖….』と指導 者の顔を覗きこむようにして自分のことを先に話し出す0 また、絵の具 遊びをして自分が描いた作品を見せようと 『センセーミテ、センセI ミ テ』と自分の方を向いてくれるまで呼び続ける (9 月)0 さらには、帰 りの時間になり指導者が 『オワリマス、 クツテクダサイ』 と言うと、
動 『ナンデー』と言ってなかなか立とうとしないこともある (10、11月)O
坐 食
*
.経口摂食にむけて2 週間大阪市立S 保健センタ‑ に入院0 しかし、現在も主たる栄養は、経 菅摂食に頼っている0
.幼稚園に行くときは経管チューブを外し、昼食時は、担任に見守られてコップで流動食を飲 宿 Aノでいる0
.おやつの時間は、配られたおやつは指導者や他児にあげずにもって帰る0 ロに入れた後、畷 と 下できないときは、指導者に 『ダシティイ? 』とたずねてから出すようになり、唱吐するこ 健
康
とはなくなる0
.家庭では、食事時、必ずごほんをひとくち食べるようにしている0 医
痩
. てんかん発作数回ある0
痩 育
&
逮
. 集団活動のなかで、「したい」という要求をもち、「でもできない」という矛盾にぶつかりながら、 自ら他者に要求を表現し、ひとつ一つ要求を現実のものにして達成感、満足感を味わわせる0
100
田 村 浩 子・大 谷 啓 之・田 辺 正 友Table 4 新版K式発達検査結果
時 期 区 分 発 達 段 階 全 体 的 発 達 プ ロ フ ィー ル 課 題 へ の志 向性 .行 動 特 徴
運 動 機 能
I
19 8 9 . 1 1実 施 言 語 . 認 識 機 能 は 、 視覚 入 室 時 、 泣 くこ と は な い . 歩 行 ( + ) バ ラ A 4 : 0 的 呈 示 の あ る課題 で 対 の もの の不 安 と緊 張 感 で 喝 ン ス と調 整 力 に D A 関 係 概 念 把 握 が可 能 とな 吐 す る0 母 子 同 室 で 検 査 欠 け る0
全 領 域 2 : 3 り、 2 つ の 世 界 を形 成 し を実 施 0 時 間 の経 過 と も . 手 す り で 階 段 登 '8 9 . 3
〜 '90 . 2
姿 勢 . 運 動 1 : 8 始 め て い る0 しか し、運 に表 情 が和 らぎ課 題 を遂 降 ( + ) 認 知 . 適 応 2 : 2
言 語 . 社 会 2 ‥8
動 、 手 指 の操 作性 機 能 に お いて は バ ラ ンス と調 整 力 の 弱 さが 目立 ち、 2 つ の 世 界 の形 成 は な され て
いな い0
行 す る0 . 両 足 とび ( I )
Ⅱ
'9 0 . 3
〜 A
19 9 0 . 5 実 施 言 語 . 認識 機 能 は 、 2 つ リ ラ ック ス した様 子 で 入 . 両 足 とび ( + ) A 4 : 6 の 世 界 の 形 成 が確 か な も 毒 し、 検 査 者 に甘 え た り バ ラ ン ス を 崩 し D A の にな りつ つ も、 運 動 、 ふ ざ け た りす る場 面 が 多 や す い 0 気 持 ち 全 領 域 2 : 6 手 指 の 操 作 性 機能 は 、 バ くみ られ る0 課 題 へ の取 で 跳 び 上 が っ て 姿 勢 . 運 動 2 ‥4 ラ ン ス と調 整 力 の 弱 さ を り組 み は 「や ろ う」 とす い る。
認 知 . 適 応 2 : 3 言 語 . 社 会 2 ‥1 1
残 す 0 る姿 勢 が み られ、 で きた 時 は母 親 を み た り手 をた た い て達 成 感 を味 わ う0
. とび お り ( i )
B
19 9 0 . 1 0 実 施 言 語 . 認 識 機 能 は、 「み 母 子 分 離 を して検 査 に応 . とび お り ( + ) A 4 :l l る」 力 の 高 ま り と と もに じ検 査 者 と の や り と りを ひ ざ の 柔 軟 性 が '9 1 . 3 D A 形 を と らえ る、数 の 1 対 楽 しみ なが ら、 ひ とつ 一 乏 し く、 着 地 で 全 領 域 2 : 8 1 対 応 も可 能 とな り初 め つ の課 題 を くり返 し くり バ ラ ン ス を 崩 し 姿 勢 . 運 動 2 : 4 て い る0 しか し、手 指 の 返 し丁 寧 に遂 行 し、 意 欲 や す い0 認 知 . 適 応 2 : 5 操 作 性 機 能 の 「積木 構成 」、 的 に取 り組 む0 . 交 互 に足 を 出 し 言 語 . 社 会 3 ‥1 「描 画 」 課 題 お よ び 運 動
機 能 にお いて 、 第 I 期 の 問 題 を そ の まま残 して い
る0
て 階 段 を登 の ぼ る ( ‑ )
Ⅲ
'9 1 . 4
〜 A
19 9 1. 4 実 施 手 指 操 作 性 機 能 は、 視覚 課 題 の取 り組 み は、 意 欲 . と びお り ( + ) A 5 : 5 的 に形 を と らえ る こ とに は あ る が 「で き な い」 と . 交 互 に足 を 出 し D A 問 題 はな く、 と らえ た形 い う矛 盾 に ぶ つ か る と、 て 階 段 を の ぼ る
全 領 域 2 ‥1 0 を 手 指 の 運 動 行 為 と結合 ふ ざ け る、 わ ざ と反 対 の ( ー) 姿 勢 . 運 動 2 ‥4 させ る時 の メカ ニ ズム に こ とを す る な ど検 査 者 に 認 知 . 適 応 2 : 5 何 らか の 問 題 が あ るの で 挑 戦 的 な態 度 を と る0 し 言 語 . 社 会 3 : 4 はな い か と考 え られ る0 か し、 検 査 者 の支 えで 再
言 語 . 認識 機 能 は、 こ と 度 課 題 に取 り組 み 最 後 ま ば で の 単 発 的 応 答 は高 ま
りを み せ て い る0
で や りき る0
B
19 9 1. 1 2 実 施 言 語 . 認 識 機 能 は 生 活 の 「で き な い」 と い う矛 盾 . 交 互 に 足 を 出 し 現 在 A 6 : 1 拡 が り と と もに イ メ‑ ジ に 自 ら立 ち 向 か って 課 題 て 階 段 を の ぼ る
D A 的 認 識 力 も育 ま れ 、 一定 を解 決 しよ うとす る姿 が ( + )
全 領 域 3 ‥4 の 意 味 あ る世 界 を こ とば み られ課 題 の取 り組 み に . ケ ンケ ン ( ‑ ) 姿 勢 . 運 動 2 :l l
認 知 . 適 応 2 :l l 言 語 . 社 会 3 : 9
で 相 手 と共 有 す る こ とが 可 能 とな り、 2 つ の 世界 の 形 成 が 充 実 して きて い る。 しか し、 運 動 、 手指 の 操 作 性 機能 は、「知覚‑
運 動 障 害 」 の 様 相 を 示 し て い る。
「が ん ば り」 が み られ る0