教
育
実
習
生
の
研
究
(四
)小
寺
慶
昭
龍谷大学論集 一26
一 一は じ め に 中 学 校 教 員 免 許 状
取
得
の た め に 必 要 な 教 育 実 習 の単
位 が か つ て は 三 単 位 ( 事 前 ・ 事後
指導
一 単 位 を 含 む ) で あ っ た が、 い わ ゆ る 「 新 教 員免
許 法 」 の 施 行 に よ り、 平成
= 二 年 度 ( 二 〇 〇 一 年度
) 入 学 生 か ら 五 単 位 ( 事 前 ・事
後
指導
一 単 位 を 含 む ) と な っ た 。 そ の た め、 教育
現 場 で の実
習
が 従 前 の 二 週 間 ( 以 下 「 二 週 間実
習 」 と 記 す ) か ら 三 週 間 ( 以 下 「 三 週 間実
習 」 と 記 す ) に な っ た の で あ る 。 こ の延
長 さ れ た 一 週 間 が 教 育実
習 生 ( 以 下 「実
習 生 」 と 記 す ) に と っ て ど の よ う な 意 味 を 持 つ の か と の 問 題 意 識 か ら 、彼
・ 彼 女 ら が 実 習 期 間 中 に 日 々 記録
す る 「 教 育 実 習 簿 」等
の 分 析 を 行 っ た 結 果 、 次 の よ う な結
論 を得
た ( 詳 細 は 「 教育
実
習
生 の 研 究 ( 三 ) 」 『龍
谷
大 学 論集
』 四 六 六 号 以 下 「 前 稿 」 と 記 す ) 。 a教
育
実
習 期 間 は 延 長 さ れ た が 、実
習 生 が 担当
し た総
授 業 時 間数
は 微増
で あ り 、 結 果 的 に は 「 教 科 指導
に 偏 っ た 教 育 実 習 の 是 正 」 の 方 向 で 三 週 間実
習 が 実施
さ れ て き た 。b
二 週 間実
習 に お い て は 、 授 業 参観
等 が 中 心 の 一 週 目 と 教科
授 業 中 心 の 二 週 目 と の格
差 が 大 き す ぎ た の に 対 し て、 三 週 間実
習 で は 実習
生 が 担 当 す る授
業 が 二 週 間 目 と 三 週 問 目 と に 分 散 さ れ た た め 、 か つ て の 「 最終
週 で の 短 期 決
戦
的 指導
L の 弊 害 が か な り是
正 さ れ た 。 c三 週 間 実 習 に な る こ と で
時
間的
・精
神 的余
裕
が産
み 出 さ れ た こ と に よ り 、実
習 生 の 学級
活 動 や 部 活 動 等 へ の参
加 が よ り 可能
と な り 、 ま た 、 体験
的
な 活 動 や学
校
行 事 等 へ の 参 加 の 幅 も 拡 が っ た 。d
生 徒 と の
接
触 の機
会 や 場 面 が増
加 す る に つ れ 、 生徒
に 迎 合的
に 接 す る の で は な く 、「
褒
め る べき
時
に は褒
め 、 叱 る べ き 時 に は 叱 る 」 と い う 生徒
指
導 の 基 本 的姿
勢 の 重 要 性 を 体験
的 に 理 解 す る 実 習 生 が 増 加 し て き た 。 以 上 は 実 習 生 の 記 述 し た も の を 元 に し た 分 析結
果
で あ っ た が 、果
た し て指
導 者 で あ る 先 生方
の 目 に は ど う 映 っ て い る の で あ ろ う か 、 教育
実
習 実 施 校 ( 以下
「 実 習校
」 と 記 す ) 側 の 視 点 に 焦 点 を 当 て る こ と で 三 週 間 実 習 の 成 果 と 課 題 と が よ り 明瞭
に な る の で は な い か 、 と の 問 題 意識
か ら 今 回 は 次 の 二 点 に つ い て 考 察 し て い く こ と に し た 。 a二 週 間
実
習 と 三 週 間 実 習 と で は実
習 生 の評
価
に ど の よ う な変
化 が 見 ら れ る の か 。b
三 週 間 実 習 を経
た 実 習 生 に対
し て 実 習 校 側 は ど の よ う な 評価
を さ れ て い る の か 。 二研
究
の方
法
分 析 対 象 と し て 「教
育 実 習 成績
報
告
票
」( 以 下 「 報 告
票
」 と 記す
) を 採 り 上げ
る 。 こ れ は 「 京 都 地 区 四 者 協議
会統
一 様 式 」 と 呼 ば れ て き た も の であ
り 、「 京 都 市 教 育
委
員会
、 現 場 教 職 員代
表 等 と の 合 同協
議
を 重 ね、昭
和
五 〇年
度
よ り、 こ の協
議
の 中 で合
意 を み た新
し い統
一 様 式 で あ る 」 (京
都
地 区大
学 教職
課 程 協議
会
「 『教
育
実 習 成績
報 告 票 』 の 使 用 に あ た っ て 」 よ り引
用 ) と さ れ て い る 。 こ の 報告
票
は、 教 育 実 習 に 際 し て実
習 校 に 依頼
し 、実
習 終 了後
に 採 点 し た も の を 本 学 へ送
り 返 し て い た だ い て い る 。A4
一 枚 の 形 式 で あ り、「 実 習
校
」「 実 習 生 ・
実
習
教 科 」「 出
勤
状
況 」「 事 項 別 評 価 」 「
総
合
評 価 」「
概
評 」 の 六 つ の 部 分 か ら 成 り 立 っ て い る 。 一27
一 教育実習生の研究 (小寺)報 告 票 を 採 り 上 げ る 第 一 の 理 由 は 評 価 表 と し て の 公 的 な 性 格 を
持
っ て い る か ら で あ る 。「 実 習
校
」 の 部 分 の 「学
校
長 氏 名 」 の欄
で は 罠名
と と も に学
校
長 印 の 捺 印 を 、 ま た 「実
習
指 導 教 諭 氏名
」 の 欄 で は 氏名
と と も に 指 導教
諭 の 私 印 の 捺 印 を 依頼
し て い る 。 つ ま り 、 実 習 校 と し て の 公 式 的 な書
類 と し て 機能
し て い る の で あ る 。 第 二 の 理 由 と し て 、京
都 に あ る 大 学 の殆
ど が使
用 し て い る 書 式 で あ り 、社
会 的 評価
も定
着 し て い る と 考 え ら れ る か ら で あ る 。 第 三 の 理 由 と し て 、 こ の約
三 〇年
間 、 一 部 を 除 く 多 く の 実 習 校 で 記 載 し て い た だ い て き た も の で あ り 、評
価 結 果 の 経 年変
化 の検
討
に も 耐 え う る と 判 断 す る か ら で あ る 。 た だ 、 公的
な 性 格 で あ る が 故 の 限界
も あ ろ う と 考 え ら れ る 。実
習
後 に 評 価 し 、 採 点 す る た め、「 は な む け 的 」 な 内 容 に 傾 き か ね な い と の
側
面
も 否 定 で き な い。 ま た 、「 実
習
生 を指
導
し て き た 者 と し て の責
任
」 的 な 配慮
が出
て く る 可 能 性 も な い と は 言 え な い 。実
際、 一〇
項
目 あ る 事 項 別 評価
( 内容
は 後 述 ) が 全 てA
評 価 (内
容
は 後 述 ) で あ っ た実
習 生 も い た が、 彼 ら に つ い て は 教 育実
習簿
や 大 学 に お け る 事 前 ・事
後
指 導 で の レ ポ ー ト 等 の 再検
討
を 行 っ た 。 そ の 結 果、 対 象 と し た 報 告 票 の う ち 、 各年
度 五 〜 八 名 分 が 「 は な む け 的 評 価 」 と 考 え ざ る を 得 な か っ た の で 、 今 回 の分
析
対 象 か ら は 外 す こ と に し た 。 こ の よ う な 配慮
も 必 要 で は あ る が 、 「 指 導教
員
が 個 人 的 に ア ン ケ ー ト に 答 え る 」 だ け で は な く 「 実 習 校 が組
織 と し て報
告 す る 」 こ と の 意 義 は 大き
い と 考 え た い 。実
習 校 が私
立 学 校 の 場 合 、 そ れ ぞ れ が 独 自 の校
風
と 教 育 方 針 を掲
げ る と と も に 、 人 事 異 動 が 少 な い た め に 「 恩 師 に 囲 ま れ た 教 育 実 習 」 と な る こ と も少
な く な い の で 、 対 象 を 公 立 学 校 に 限 定 す る こ と に し た 。 ま た、 五 回 生 ・ 院 生 ・ 科 目 等 履 修 生等
も 省 き 、文
学 部 四 回 生 で 教 育 実 習 に 行 っ た 者 に 対 象 を 限 定 し た 。 研 究 の 対 象 年 度 と し て は 、 三 週 間 実 習 が 始 ま る 三年
前 ・ 二年
前 ( 平 成 一 三 ・ 一 四 年 度 ) と、 三 週 間 実 習 実施
の 二 ・ 三 年 目 で あ る 平 成 一 七 ・ 一 八 年 度 の 四 年 間 と し た 。 以 上 の よ う な 基準
を 設 け た 結 果 、分
析 対 象 は 次 の報
告
票 群 と な っ た 。 龍谷大学論集 一28
一
平 成
;
マ 一 四 年 度 に 公 立 中 学 校 で 二 週 間 実 習 を終
え た文
学 部 四 回 生 の 報 告 票 一 〇 四 名 分 ( 以 下 「A
群
」 と 記 す )平 成 一 七
二
八 年度
に 公 立 中 学 校 で 三 週 問 実 習 を終
え た文
学 部 四 回 生 の 報 告 票 一 五 五 名分
( 以 下 「B
群
」 と 記 す ) な お 、 中 学 校 教員
免
許 状 を 取得
す る た め の 三 週 間 実 習 は高
等 学校
で も 可 能 で あ る 。 た だ し、 二 週 間 実 習 し か受
け 入 れ な い 高 等 学 校 も少
な く な く 、 平 成 一 七 ・ 一 八年
度
に 公 立高
等 学校
で 三 週 間 実 習 を終
え た 文 学 部 四 回 生 は 合計
し て も 四 三 名 に し か 過ぎ
な か っ た 。 こ れ で は 比較
研 究 をす
る 母 数 と し て は少
な すぎ
る た め 、参
考 資 料 と し て の み扱
う こ と に し た 。 三報
告
票
の事
項
別
評
価
・総
合
評
価
に見
る 三週
間
実
習
の成
果
と課
題
報告
票
の 中 心 は 「 事 項 別 評価
」 と 「 総 合 評 価 」 で あ る 。 そ れ ぞ れA
・B
・C
・D
に よ る 評 価 で あ り 、 報告
票
記 載 に当
た っ て 次 の 説 明 を 加 え て い る 。 評価
点A
… … ( 優 ) よ く努
力 し 、実
習 の 実 を あ げ る こ と が でき
た 。B
… … ( 良 )努
力 し 、 実 習 の 成 果 は あ っ た 。C
… … ( 可 )い ま 少 し の
努
力 と 実 習 の 成 果 が 望 ま れ る 。D
… … ( 不 可 ) 全 く努
力 に 欠 け 、実
習 の 成 果 は 認 め ら れ な か っ た 。 「 事 項 別 評 価 」 は 次 の 一 〇 項 目 か ら な り 、「 お も な 着 眼 点 」 と し て 各 々 次 の 説 明 を 加 え て い る 。 学 習 指 導 基
礎
学 力 ・ 知 識( こ と ば が 明 瞭 で 、
文
字
が 正 し く 書 け 、 基 礎的
な 知 識 、 学 力 を有
し て い る か 、 な ど 。 ) 一29
一 教 育実習生の研究四(小寺)
教
材
研
究 ・ 工 夫(
教
材
研 究 や準
備
を よ く や り 、 計 画 的 に 創 意 工 夫 を し、 指導
を お こ な お う と し た か 、 な ど 。 )指
導
態 度 ・ 技 術 ( 到達
目 標 を 明 ら か に し て、 す べ て の 児 童 ・ 生 徒 に よ く 理解
さ せ る よ う 努力
し 、 児童
・ 生徒
の つ ま ず き な ど の 原 因 を 明 ら か に し よ う と し た か、 な ど 。 ) 生徒
指導
個 別 ・ 集 団 指
導
(
個
々 の 児 童 ・ 生 徒 お よ び 学級
集
団 全 体 に 着 目 し 、 問 題 に 応 じ て、 個 別 的 ・ 集 団的
に 解 決 し よ う と し た か 、 な ど 。 ) 児 童 ・ 生 徒 理 解( 児 童 ・ 生 徒 の 中 に と け こ み 、
個
々 の 児 童 ・ 生 徒 を よ く 理 解 し よ う と し た か 、 な ど 。 )教
科
外 指 導 ( 学級
活 動 (HR
) ・ ク ラ ブ ( 部 ) 活 動 ・ 課 外 活 動 等 の 指 導 を意
欲 的 に お こ な お う と し た か 、 な ど 。 ) 実 習態
度
勤 務
態
度
・ 熱意
( 勤 務
態
度
が 良 く 、 教 育 的 熱 意 は み ら れ た か 、 な ど 。 ) 事務
・ 実 務能
力( 学 級 経 営 上 の 事
務
処 理 な ど が う ま く で き た か 、 な ど 。 ) レ ポ ー ト な ど の 提 出物
( レ ポ ー ト ・ 実 習
簿
・ 研 究物
・書
類
な ど を 主 題 に 即 し て 的 確 に 記 述 し、期
限 を 守 っ て提
出 し た か、 な ど 。 ) 教育
的 視 野(
職
場 ・ 地 域 な ど の 様 子 を 理 解 し よ う と し 、 自 主 的 ・ 協 力 的 に教
育 を すす
め よ う と し た か、 な ど 。 ) 以 上 の 各 項 目 毎 のA
か らD
評価
の 割 合 を 、A
群 ( 平 成 = 二 ・ 一 四年
度 に 公 立 中 学 校 で 二 週 間 実 習 を 終 え た 文 学 部 四 回 生 の 報 告 票 ) と、B
群 ( 平 成 一 七 ・ 一 八 年 度 に公
立 中 学校
で 三 週 間 実 習 を終
え た 文 学 部 四 回 生 の 報 告 票 ) と で 比較
し た の が 【 表1
】 で あ る 。 龍谷大学論集 一 30 一【表
1
】 中学校にお け る教育実習評価の分布対比表 (単位 :%)\
1
年 度 (期剛
・緬 ・評価 ・評副
・評価 学 習 指 導 生 徒 指 導 実 習 態 度 基礎学力 ・知識 教材研 究 ・工夫 指導態 度 ・技術 個別 ・集 団指導 児童 ・生 徒理解 教科外指 導 勤務態度 ・熱意 事務 ・実 務能力 レポ ー ト などの提 出物 教育的現 野 総 合 評 価 平成・3
・・4犠1
・週間142
.2
・…1
5・・1
1
.0
平成・7 ・・聴1
・躙[
41
.3
・…1
8.4 平成・3
・・4
韈[
・週間1
・6
・・127
・・[
4
・・1
1.0
鰔 ・7 ・・8
韈1
・劇
・3
・・1
・2
・・亅
3
・・1
平成・3 ・・4鞍1
・週間147
・・1
・7.・1
4・・1
1.0 鰔 ・7 ・…FE
1
・週剛
・2・・1
・…1
5
・・1
平成・3
・・嬾1
・週 間1
・…1
・…1
…1
1
.9
平成・7
・・S
・PR
[
・劇
30
.3
・5
・・「
3・・1
平成・3
・・嬾[
・週間1
…2
亅
・4
・・1
3
・・1
1
.0
職 ・7 ・・8年度1
・週間1
・…1
・7・・1
…1
平成・3 ・・4鰻1
・馴
・7
・・145
・・1
5 ・・{
1
.9
平成・7 ・・8韈1
・週間1
61
.9
・2
・・1
…1
平成・3
・・4
鞭1
・週間1
・7・・1
・…1
…)
1
.0
平成・7
・・8
鞭1
・週間183
・・1
・5
・・1
…1
職 ・3 ・・4韈1
・週間「
・4・・158
・61 5.8 1.0 平成・7 ・・8
韈1
・週間1
鯛
・7・・1
5・・1
平成・3
・・雌1
・週間151
.0
・…1
3
・・1
1
.9
平成・7
・・8
鞭 ・週間162
.6
・…「
7.10
.6
平成・3
・・嬾i
・劇
39
.4
54
・・1
4
.8
1
.0
平成・7 ・・8
鞋1
・週間50
.3
・…]
5
.8
平 成・3 ・・4履「
・週剛
鯛
・4・・1
4・・1
平成・7
・・8韈1
・週間 ・…i33
.5 2.6 《対象実 習生総数 ・平成13
・14年度2
週間一 104 名 ・平成 17 ・18年度3
週間=155
名》 一31
一 教育実習生の研究 (小寺)ま ず 「 総 合 評 価 」 に 注 目 し た い 。 こ の 「 総 合 評 価 」 と は 「 『 教 育 実 習 成 績 報 告 票 』 の 使
用
に あ た っ て 」 (前
出 ) の 「 補 足 説 明 」 に も 「 こ の 欄 は 『 事 項 別 評 価 』 の 単 な る 平 均 と し て で は な く 、 一 〇 項 目 の 中 に含
み 得 な い 一 般的
内 容 も 加 味 さ れ、 総 合 的 に 評 価 し て い た だ く こ と を 希 望 し て い ま す 」 と書
か れ て い る と お り、 単 な る 事 項 別 評 価 の 平 均 で は な い が 、 教育
実 習 生 と し て の 総 合 評価
で あ り 、 「 事 項 別 評 価 」 と 有機
的 に 連 動 し て い る こ と は 否 定 で き な い 。 平 成 一 三 ・ 一 四年
度 と 平 成 一 七 ・ 一 八年
度 と を 比 較 す る 時 、 こ の 間 に 本学
か ら の実
習 生 の質
が 大 き く 変 化 し た と の 理 由 が 見 出 せ な い 以 上、A
群 とB
群 の 「 総 合 評価
」 に 大 き な 差 が な け れ ば 、 そ れ ぞ れ の 事 項 別 評 価 の 比較
を 行 う こ と に有
意 性 が あ る と 考 え て 問 題 は な い で あ ろ う 。A
評 価 の 実 習 生 は、A
群 で は 全 体 の 六 〇 ・ 六 % で あ り 、B
群 で は 全体
の 六 三 ・ 九 % で あ っ た か ら、B
群 がA
群 よ り 三 ・ 三 ポ イ ン ト高
い こ と に な る 。B
評 価 で は、A
群 が 三 四 ・ 六 % 、B
群
が 三 三 ・ 五 % でB
群 の 方 が 一 ・ 一 ポ イ ン ト 低 い 。C
評価
も 四 ・ 八 % と 二 ・ 六 % と で あ り 、 こ れ もB
群 が 二 ・ ニ ポ イ ン ト 低 い 。 こ れ ら の 数字
か ら だ け で は、A
評価
が増
加 し 、B
評
価
・C
評価
が 減 少 し て い るB
群 の 実習
生 の 方 がA
群 の実
習 生 よ り は 若 干 「 評 価 が高
い 」 と い う こ と に な る 。 し か し 、教
育実
習 生 も違
え ぽ 、実
習校
も 同 じ で は な い と い う 状 況 を考
え れ ば 、 こ の 程度
で は そ の 差 に あ ま り 有 意 性 は な い と 考 え る 方 が 妥 当 で あ ろ う 。 つ ま り 、A
群 とB
群 と は ほ ぼ 同 じ 評 価 で あ り 、 ほ ぼ 同 質 の 集 団 で あ る と見
な す こ と が で き よ う 。 と す る な ら 、「 事 項 別 評 価 」 の 各 項 目 で の 評 価 の 分 布 を
A
群 とB
群
と で 比較
す る こ と は 有効
であ
る と 考 え た い 。 そ し て 、 便 宜 上 五 ポ イ ン ト 以 内 の 差 に つ い て は 誤 差 の 範 囲内
と し そ の 差 に有
意
性 が な い と 見 なす
こ と と す る 。 【表
1
】 で のA
群 とB
群 を 比較
す る と 、 次 の 五 点 が 指摘
で き る 。A
群 ・B
群 と も 、 いず
れ の 項 目 に お い て もC
評価
・D
評 価 の 実 習 生 は 少 な い 。 龍 谷大 学論集32
「 学 習
指
導
」 に お い て は 、 「 基 礎 学力
・ 知 識 」 「 指導
態
度 ・ 技 術 」 に は 大 き な 差 は 認 め ら れ な い が、 「教
材
研
究
・ 工 夫 」 で のA
評価
は 、B
群 がA
群 よ り 七 ・ ニ ポ イ ン ト高
い 。「 生 徒 指
導
」 に お い て は 、 「 個 別 ・集
団 指 導 」 のA
評価
がA
群 ・B
群 と も 三 〇 %台
と 低 い 一方
、 「 児 童 ・ 生徒
理解
」 に つ い て のA
評
価 はA
群 ・B
群 と も 七 〇 % 台 と高
い 。 こ の 両 項 目 に つ い て はA
群 ・B
群
に特
に 差 があ
る と は 言 い 難 い 。「 生
徒
指導
」 の 「 教 科 外 指導
」 に お い て は 、A
評価
がA
群 で は 半数
以 下 の 四 七二
% し か な か っ た の に対
し て 、B
群 で は 六 一 ・ 九 % も あ り 、 一 四 ・ 八 ポ イ ン ト も 高 く な っ て い る 。 同 項 目 のC
評
価
・D
評 価 に つ い て は あ ま り変
わ ら な い が、B
評価
で はB
群 がA
群 よ り 一 二 ・ 三 ポ イ ン ト低
く な っ て い る 。「 実 習
態
度
」 のA
評
価 に つ い て は 、 「 勤 務 態度
・ 熱 意 」 で 六ニ
ポ イ ン ト 、 「 事務
・ 実 務 能 力 」 で=
・ 九 ポ イ ン ト 、「 レ ポ ー ト 等 の
提
出物
」 で=
・ 六 ポ イ ン ト 、「 教 育 的
視
野 」 に つ い て も 一 〇 ・ 九 ポ イ ン ト と 、 い ず れ もB
群 がA
群
よ り 高 く な っ て い る 。 以 上 の こ と か ら 、 二 週 間 実 習 であ
っ たA
群
と 比 べ 、 三 週 間実
習 で あ るB
群 の 評 価 の方
が お お む ね 高 く な っ て い る こ と が分
か る が 、 そ の 理 由 と し て まず
次 の こ と が 指 摘 で き る で あ ろ う 。 a前
稿
で 「 三 週 間 実 習 に な る こ と で 時間
的 ・精
神 的 余裕
が 産 み 出 さ れ た こ と に よ り 、 実 習 生 の 学級
活 動 や 部 活 動等
へ の参
加 が よ り 可 能 と な り 、 ま た、体
験 的 な 活 動 や 学校
行 事 等 へ の参
加 の 幅 も 拡 が っ た 」 と 指 摘 し た が 、「 教 科 外 指
導
」 の 項 目 でA
評価
が 一 四 ・ 八 ポ イ ン ト も 高 く な っ て い る こ と か ら も 、実
習 生 は そ れ ら の 活動
に 参 加 す る こ と で実
習 の 大 き な 成 果 を 挙げ
て お り 、 ま た 実 習校
側 も認
め て お ら れ る こ と が 分 か る 。 反 対 に 言 え ば 、 二 週 間実
習 の 「 教 科外
指導
」 ・ の 項 目 でA
評 価 の実
習 生 が 全 体 の半
数
以 下 であ
っ た の は 、 実 習 生 の 資 質 の 問 題 だ け で な く 、 「 二 週 間 実習
で は 教 科 指 導 に追
わ れ、教
科 外 指導
に 取 り 組 む だ け の余
裕 が な か っ た 」 と い う 制度
上 の 問 題 が 大き
一33
一 教育実 習生の研 究四(小寺)か っ た と 言 え る で あ ろ う 。
b
「 実
務
態度
」 の 評価
、 特 に 「 事 務 ・実
務能
力 」「 レ ポ ー ト な ど の 提 出
物
」 の 項 目 で 評 価 が か な り 高 く な っ た の は 、 二 週 目 に集
中 し た教
科 実 施授
業 に 追 わ れ て い た 二 週 間実
習
に 比 べ 、 ほ ぼ 変 わ ら な い 持 ち 時 間数
が 二 週 目 二 二 週 目 に 分 散 し た こ と に よ り実
習 生 に 時 間 的 、精
神
的 余 裕 が産
ま れ た こ と が大
き な 要 因 で あ っ た と 思 わ れ る 。 つ ま り、 二 週 間実
習
で 「実
務
態 度 」 の 評 価 が 低 か っ た の は、 実 習 生 の能
力 も さ る こ と な が ら 、「 時 間 的 余 裕 の な さ 」 と い う 制 度 上 の 問 題 が 大 き か っ た と 言 え る で あ ろ う 。 c
「 学
習
指 導 」 に つ い て は 「 教材
研
究 ・ 工 夫 」 の 項 目 で 若 干 の改
善
が 見 ら れ る の は、 三 週 間 実 習 に よ る 時 間的
・ 精 神 的 余 裕 が 背 景 に あ る と 考 え る こ と が 可 能 だ が 、 一 方、「 基 礎 学 力 ・ 知
識
」「 指 導
態
度
・ 技 術 」 に 大 き な 差 が 認 め ら れ な い の は、 こ れ ら が 単 に時
間 的 ・精
神 的 余 裕 だ け で簡
単
に 向 上 で き る 性 質 の も の で は な い こ と を 示 し て い る の で は な い だ ろ う か 。 つ ま り 、 実 習 生 が 一実
施 授 業 あ た り に か け る 教材
研
究 の 時 間 が よ り 確保
さ れ た こ と に よ り 、 プ リ ン ト や 副 教材
の 準 備等
で は 成 果 が 見 ら れ る よ う に は な っ た が 、 生徒
の つ ま ず き を 予 測 し 、 到達
目標
を 明 ら か に し て 指導
す る力
を 育 て る た め に は 、 実 習 生 の 基 礎 的 な 知 識 や 学 力 の 課 題 と と も に 、 単 な る実
習
期 間 の延
長 だけ
で は改
善 さ れ な い の で あ ろ う 。d
全
体
的 に 見 て 、C
評価
・D
評価
の実
習 生 に つ い て はA
群 ・B
群 で特
に 差 が見
ら れ な か っ た こ と か ら 、 三 週 間実
習 に延
長
さ れ た こ と が 「 課 題 の多
い実
習 生 」 の 改 善 に は 結 び つ い て い な い よ う だ 。 た だ 、 二 週 間実
習 でB
評価
レ ベ ル の実
習
生 に 対 し て は 効 果 が見
ら れ 、 そ の 中 の 一定
数 の実
習 生 が 成 果 を あげ
、A
評価
に 移 行 し て い る と 見 る こ と が でき
よ う 。 以 上 の こ と か ら 、 報 告 票 か ら 見 る限
り 、 三 週 間 実 習 は 「 学 習 指導
」 に は 大 ぎ な成
果 を も た ら せ て は い な い が 、 か つ て のB
評価
レ ベ ル の実
習 生 に 対 し て 「 生 徒 指導
」「
実
習態
度 」 の点
で 改善
に 結 び つ い て い る こ と 、 特 に、「
教
科 外 指 龍谷大学論集 一34
一【表 2 】 高等学校に お ける教育実習評価の分布対 比表 (単位 :%) 度 (期間)
A
評価B
評価C
評 価D
評価 平 成13
・14
年度12
週 間38
.1157
.41
4
.sI
\
1
年50
.0
50
.0
7.0 41 .9 51 .12
週間 3 週 間 平 成17
・18
年 度 個別 ・集 団指導 0.636
.862
.6
平成13
・14
年 度12
週 間41
.758
.3
4.7 9.3 86 .0
2
週間 3 週間 平 成17
・18
年度 児童 ・生 徒理解 3.2
48 .4 48 .4 平成 13 ・14
年 度12
週間50
.0
50
.02
.3
23
.3
74
.4
2 週間3
週間 平成17
・18
年度 教 科外指 導 生 徒 指 導 《対象実習生総数・平成13 ・14年度; 155名・平成17 ・18年度2
週間=36
名 ・同3
週間=43
名)導
」 で 特 に 成 果 が 見 ら れ る こ と が 明 ら か に な っ た 。 【 裹2
】 は 平 成 一 三 ・ 一 四 年 度 に公
立高
等 学校
で 二 週 間実
習 を 行 っ た文
学 部 学 生 一 五 五 名 と、 平成
一 七 ・ 一 八年
度
に 公 立高
等 学校
で 二 週 間 実 習 を行
っ た 文学
部
学 生 三 六 名 、 同 じ く 高等
学 校 で 三 週 間 実 習 を行
っ た 文 学 部学
生 四 三 名 の 報告
票
の 「 生 徒 指導
」 覧 の 評 価 の 分布
を 示 し た も の で あ る 。「 個 別 ・ 集 団 指 導 」 に つ い て は 平 成 = 二 ・ 一 四
年
度 に 比 べ て 平 成 一 七 ・ 一 八年
度 の 方 が 評 価 が高
い が 、後
者 の 二 週 間 実 習 と 三 週 間 実 習 で の 評 価 の 差 は特
に見
ら れ な い 。 注 目 す ぺ き は 「 児 童 ・ 生徒
理 解 」 と 「 教 科外
指 導 」 で あ る 。 平 成 = 二 ・ 一 四年
度 と 平成
一 七 ・ 一 八年
度 と 比 較 す る と 二 週 間 実 習 で は 大 き な 差 は 見 ら れ な い 。 と こ ろ が 、 平 成 一 七 ・ 一 八 年 度 に お け る 二 週 間実
習
と 三 週 間実
習
と で は 、A
評価
が 各 々 前 者 が 五 八 ・ 八 % 、 五〇
・ ○ % で あ る の に 対 し て 、後
者 は 八 六 ・ ○ % 、 七 四 ・ 四 % で あ り 、 二 七 ・ 七 ポ イ ン ト と 二 四 ・ 四 ポ イ ン ト 、 そ れ ぞ れ で高
く な っ て い る 。 こ の資
料 で も、 教 育 実 習 が 一 週 間 延 長 さ れ た こ と に よ り 「 教 科外
指 導 」等
で 顕著
な 成 果 を あ げ て い る こ と が 見 ら れ る の だ が 、 先 に も 記 し た よ う に 、 対 象 と す る実
習 生数
が 少 な い た め 、参
考 資料
と し て35
一 教育実習生の研究 (小寺)挙
げ る だ け に と ど め て お く 。 次 に、事
項
別 評 価 の項
目 間 に お け る 比較
を 行 う こ と で 、現
在
の 問題
点 等 を 見 て い く こ と に す る 。 【 表1
】 のA
群 ( 平 成 = 二 ・ 一 四年
度 の 二 週 間実
習
) で 、A
評 価 が 五 〇 % を割
っ た 項 目 は 次 の 六 項 目 で あ っ た 。 「 個 別 ・ 集 団指
導
」 ( 三 四 ・ 六 % )「
事
務
・実
務
能 力 」 ( 三 四 ・ 六 % ) 「 教 育 的 視 野 」( 三
九
・ 四 % ) 「 基 礎 学 力 ・ 知 識 」 ( 四 二二
一 % )「
指
導
態 度 ・ 技 術 」 ( 四 七 ・ 一 % ) 「 教 科 外 指導
」( 四 七 ・ 一 % )
B
群 (平
成 一 七 ・ 一 八年
度 の 三 週 間 実 習 ) で は 、A
評価
が 五 〇 % を 割 っ た 項 目 は 次 の 四 項 目 に な っ た 。 「個
別 ・ 集 団指
導
」 ( 三〇
・ 三 % )「
基
礎
学 力 ・ 知 識 」 ( 四 一 ・ 三 % ) 「指
導
態 度 ・技
術 」 ( 四 二 ・ 六 % ) 「事
務
・ 実務
能 力 」 ( 四 六 ・ 五 % )B
群 でC
・D
評 価 の割
合
が 比較
的高
か っ た 項 目 を 五 つ 挙 げ る と 次 の よ う に な る 。 「基
礎
学 力 ・知
識
」( 八 ・ 四 % )
「 レ ポ ー ト な ど の
提
出物
」 ( 七 ・ 七 % )「 指
導
態
度 ・技
術 」 ( 五 ・ 八 % ) 「事
務
・ 実 務能
力
」 ( 五 ・ 八 % ) 「 教育
的 視 野 」( 五 ・ 八 % ) 以 上 に 共 通 す る の は 「
基
礎
学 力 ・ 知識
」「 指
導
態度
・ 技 術 」「 事
務
・実
務 能 力 」 で あ り 、 こ れ ら の 項 目 で は依
然 と し て 実 習 生 の 課 題 が 大 き い こ と が 分 か る 。 四報
告
票
の概
評
に見
る 三 週間
実
習
に おけ
る成
果
と課
題
報告
票
を見
る 限 り、 三 週 間 実 習 が 実 施 さ れ た こ と に よ っ て 、「 教 材 研
究
・ 工 夫 」「 教 科 外 指
導
」「 勤
務
態 度 ・ 熱意
」「 事 務 ・
実
務 能 力 」「 レ ポ ー ト
等
の 提 出 物 」「 教 育 的 視 野 」 の 各 項 目 に つ い て は 改 善 が 見 ら れ る が 、 依
然
と し て 「 基 礎 学 力 ・ 知 識 」 「指
導
態
度 ・技
術 」「 事 務 ・
実
務
能 力 」 の 項 目 に つ い て は 課 題 が 大 き い こ と が 明 ら か に な っ た 。 実 は、 教育
実
習 生 を担
当 さ れ た 先 生方
か ら の 大学
に 対 す る 要 望 に つ い て は 、 全 国 私 立 大 学 教職
課 程 研究
連
絡 協 議 会 龍 谷大 学論集 一36
一で の 研 究 大 会 を 初 め と し て 、 多 く の 場 面 で 長
年
に わ た っ て議
論 さ れ て き た 問 題 で も あ る 。 の 主 な 要 望 は 次 の 五 点 に ま と め ら れ る と 考 え て い る 。詳
述
ば 避 け る が 、現
場 か ら こ の 五 点 は 、 い の は 、 「 概 評 」 に際
し て の 注意
事 項 は 特 に 記載
し て い な い が 、 「総
合 評価
に つ い て の補
助 的 説 明 」 少 な く な い が疇
に 入 る も の と考
え ら れ る 。 自 由 記 述 で あ り 、 ス ペ ー ス も狭
い こ と か ら 、数
的 処 理 に は 適 し に く い の で 、 平成
一 七 ・ 一 八 年度
の 中 学校
に お け る 三 週 間 実 習 生 (B
群 ) 一 五 五 名 に 対 す る 「 概 評 」 を ベ ー ス と し て 、 先 の〜
の 視
点
か ら 三 週 間実
習
の 成 果 と 課題
を 検討
し て い く こ と と す る 。 教 師 に な る と い う熱
意
を 持 っ た 者 だ け を 教 育実
習
に 来 さ せ て ほ し い 。 服装
や 挨拶
等 、社
会 人 と し て の 基 本的
な ル ー ル を 身 に つ け さ せ て お い て ほ し い 。 基 礎 的 な 学 力 、特
に 教 科 の 力 や 指 導案
を 作 成 で き る 力 を 育 て て お い て ほ し い 。発
問 の仕
方
、 板書
の 仕方
等 、 基 本 的 な授
業 技術
を 身 に つ け さ せ て お い て ほ し い 。 生徒
に 積 極 的 に関
わ ろ う と す る 姿 勢 を 育 て て お い て ほ し い 。 基 本 的 に は 先 ほ ど の 「 教 育実
習
生 と し て 評価
が 低 か っ た 事 項 」 と 重 な る 部 分 も少
な く な い が 、 興味
深 こ れ ら の要
望 と 報 告 票 の 「概
評 」 と の 記 述 と を 比較
す る と 、 か な り 視 点 が違
っ て い る こ と で あ る 。 と は 、 報告
票
の 最 下 段 に 設 け ら れ た 欄 で あ り、横
書
き で4
行
分
の ス ペ ー ス で 自 由 記述
と な っ て い る 。 記 入書
か れ て い る 内 容 は 、「 大 学 に 対 す る
実
習
校 と し て の 総 括 的 報告
」 の 性 格 が強
い も の で あ る 。「
実
習 生 本 人 に 対す
る メ ッ セ ー ジ 」 的 な内
容 の 記述
も 、 そ れ ら も 「 大 学 を 通 し て 本 人 に 伝 え て ほ し い 」 的 な ス タ ン ス が 強く
、 結 局 は 大 学 へ の 総 括 的 報 告 の範
教 師 に な る と い う 熱 意 を 持 っ た 者 だ け を 教 育 実 習 に
来
さ せ て ほ し い 。 一37
一 教育実習生の 研究 (小寺)服 装 や
挨
拶等
、 社 会 人 と し て の 基 本 的 な ル ー ル を身
に つ け さ せ て お い て ほ し い 。 こ れ ら の内
容 に 関 す る 問 題 と な る実
習 生 の 言 動 に つ い て の 記 述 は 「 概評
」 に は特
に 見 ら れ な か っ た 。B
群 の 「 勤務
態
度 ・ 熱 意 」 のA
評 価 が 八 三 ・ 九 % も占
め て い る こ と か ら も、 極 一 部 の実
習 生 を 除 い て は ほ ぼ ク リ ア ー で き て い る 課 題 と 考 え ら れ る 。 こ のと
は 教 職 課 程
教
室 の 指導
の 最 重 点 項 目 の 一 つ で も あ り、 教 育実
習 事前
指 導 に お い て何
度 も 採 り 上 げ て き て い る 。 ま た、 関 連 す る多
く の 課 題 を 事 前 指 導 で 課 し た り 、 ま た 学 校 現 場 の 先 生 方 を お 招 き し て の 教 科 別 模 擬 授 業 を 行 っ た り し て き て い る こ と 等 の 成 果 で も あ る と 自 負 し て い る 。 実 際 に 、 教 育実
習 前 年度
に は毎
年 三 〇 〜 五 〇 名 の 学 生 が 課 題 が ク リ ア ー で き な か っ た り、 進路
変 更 等 で 教 育実
習
を 断 念 し て お り 、 一定
の 「絞
り 込 み 」 は 出来
て い る と考
え た い 。 服装
や 挨拶
等 の 問 題 に つ い て は、実
習
生 の み な らず
現
在
の 若 者 一 般 に 共 通 す る 課 題 で も あ る 。 社会
そ の も の が ウ チ と ソ ト と の 区 別 が 不 明 瞭 と な り 、 ウ チ の 世 界 を ソ ト に 持 ち 込 む 傾 向 が 強 い 。 し か し 、 そ れ は彼
・ 彼 女 ら が意
図 的 に行
っ て い る と い う よ り 、「 教 え ら れ て い な い か ら 知 ら な い 」 と い う 側 面 が
強
い の で は な い だ ろ う か 。幸
い 本 学 で は 「 介護
等 体 験 」 を 二 回 生 に 設定
し て お り 、 福祉
施 設 や 特 別 支 援 学 校 を 訪 問 す る 時 の 「社
会 人 と し て の ル ー ル 」 の 指導
を 厳 し く し て い る の で、 そ の 教 育 的 効 果 が教
育 実 習 に も 現 れ て い る と 思 わ れ る 。 そ し て 多 く の 実 習 生 が 次 の よ う な 評 価 を い た だ い て い る こ と は あ り が た い こ と で あ る ( 引 用 は 「概
評 」 の 中 の関
係
部 分 を 中 心 と す る 、 以 下 も 同 じ ) 。 《 資 料〇
一 》実
習
態度
は 、礼
儀
正 し く 、 言葉
も 丁寧
で、 笑 顔 を 絶 や さず
、 好 感 が 持 て 、 熱 意 も感
じ た 。 《資
料〇
二 》 誠実
な 実 習態
度 で 、 学 習 活 動 や 生 徒 と の関
わ り に 熱 意 と愛
情 と を 持 っ て 取 り 組 む こ と が 出 来 た 。 教 師 と し て の資
質
を 充 分 に 備 え て い る 。 龍谷大 学論集38
基
礎的
な 学 力 、特
に 教 科 の 力 や指
導案
を作
成 で き る 力 を育
て て お い て ほ し い 。 こ れ ら に 関 す るB
群 の 「概
評 」 で の 主 な 指摘
は 次 の と お り で あ っ た 。 《資
料
〇 三 》基 礎 学 力 ・
知
識
に 関 し て は 決 定 的 に 力 不 足 で あ る 。 国 語 科 の 教 員 を 目 ざ す な ら ば、 意 欲 は あ る よ う な の で、今
後
努
力 し 、 基礎
学 力 ・ 知 識 の 充実
を は か っ て ほ し い 。何
事 に も真
面 目 に 一 生懸
命
取
り組
む 姿勢
は 評価
で き る 。 《資
料
〇 四 》 学 習 指 導 に お い て 誤 字 が 多 い の は 気 に な っ た が 、 そ の 他 の 面 で は 熱意
と 創 意 工 夫 し て い る の が感
じ ら れ 、 三 週間
でず
い ぶ ん 成 長 が 見 ら れ た 。 《資
料
〇 五 》 教育
実
習 の 三 週 間、 熱 意 を 持 ち 一 生懸
命 や っ て い ま し た 。 国 語 教 諭 と し て は、 こ と ぽ や 表 現 な ど 、 こ れ か ら の努
力
に期
待 し ま す 。 《資
料
〇 六 》教 科 指 導 で は 指
導
案
の作
成 や教
材 準 備 な ど に 熱 心 に 取 り 組 ん で い た 。 今 後、 本 を 読 ん だ り 、自
分
の 言 葉 を振
り 返 っ た り し な が ら 、 言葉
を 磨 く こ と で 、 国 語 の教
員
と し て の 資 質 を高
め て ほ し い と 思 う 。 《 資 料 〇 七 》教 材 研 究 に
熱
心 に 取 り 組 み 、 指 導 技 術 も 向 上 し た 。 当 初 は 生徒
の 中 に 入 っ て い く こ と に 戸惑
い も 見 ら れ た が 、朝
終
礼 や 休 憩時
間 な ど の機
会 を と ら え て 生 徒 理解
に 努 め た 。 学 習 指導
案
の 作 成 や 諸帳
簿
の 記 入 に つ い て は 更 な る努
力 が 必 要 で あ る 。 《資
料 〇 八 》教
科 指導
に お い て も、 事前
の 教 材 研 究 に 努 力 し、 指導
案
作 成 に つ い て も 工 夫 し よ う と す る姿
勢 が 見 ら れ た 。 専 門 的 知識
を し っ か り身
に 付 け 、 多 様 な 観 点 か ら社
会 的事
象
を 捉 え る こ と が で き る よ う に な れ ば 、 よ り 一層
の 成 長 が期
待
で き る 。 《資
料 〇 九 》ま じ め に 努 力 し て い た 。 教
科
に お け る 知 識 に つ い て は今
後
の 努 力 が期
待 さ れ る 。 教師
と し て の身
一39
一 教育実習生の研究酋(小寺 )《
資
料 一 〇 》 《 資 料=
》 や は り 報告
票
と い う 性格
に よ る も の で あ ろ う が、 は厳
し く 、評
価 は 甘 く L あ ろ う 。 し か し、 か わ らず
指摘
せ ざ る を得
な い実
態
L だ か ら 《 資料
一 〇 》 だ ろ う と 認 識 し て い る 。 一般
的 に 、 教 育 現 場 か ら 大 学 へ の 要 望 と し て 最 も 多 い の が 「 教 育 実 習 生 の 基 礎 学 力 や 知 識 の 不 足 へ の 対 応 」 と 「 学 習 指導
案
を作
成 す る 力 の 養 成 」 であ
る と さ れ て い る 。 し か も 、 報 告 票 の 「 基 礎 学 力 ・ 知 識 」 の 項 目 で は 半数
以 上 の 者 がB
評価
で あ る に も か か わ らず
、概
評 で は 《資
料 〇 三 》 の よ う な 「 決 定 的 に 力 不 足 」 と い う 表 現 は極
少
な い 。 「 公 式 評 価 」 で あ る た め 書 か れ る こ と を 遠慮
さ れ た と い う 面 も あ る だ ろ う が 、実
は そ れ 以 外 の 意 味 も あ る の で は な い だ ろ う か 。 《資
料
〇 四 》 で 指摘
さ れ た 実 習 生 の 誤 字 の 問 題 は、 国 語 科 の み な ら ず実
習
生 全 般 に わ た っ て 深 刻 な問
題 で あ る 。 私 は 実 習 生 の 授 業 を 毎年
三〇
〜 四 〇 時 間 程 度 は 参観
し て お り、彼
・ 彼 女 ら が黒
板 に 書 く 字 の筆
順 に 注 目 し て き た が 、 日 に つ け な け れ ぽ な ら な い 事 は 時 間 を 要 す る と 思 わ れ る 。 夜 遅 く ま で 教 材 研 究 を し て い る 姿 が よ く 見 ら れ ま し た 。英
語 の発
音
、 文 法 知 識 に 若 干 の 課 題 が あ る よ う で す が 、 こ れ か ら の 彼 の 努 力 で解
決 で き る と 思 い ま す 。 概 ね 真面
目 な 教 育 実 習 態 度 で あ っ た 。 指 導 し た 事 柄 は常
に 意 識 し 、 そ れ を実
践 し よ う と し て い た 。 生徒
と も 気軽
に話
せ、 い い 関 係 が築
け て い た 。 た だ 、 英 語 力 に は 課題
が 残 る 。 あ と 一 歩 自 主 的 に創
意 工 夫 す る姿
勢
が あ れ ば更
に 良 か っ た と 思 う 。多
く の 指摘
が 婉 曲 的 で 抽 象 的 な も の と な っ て い る 。 ま た、 「 指導
と い う 原 則 を も つ実
習
校 が少
な く な い の で 、 そ の 姿勢
が 報 告 票 の 文 面 に も 影 響 し て い る の で 表 面 的 に は柔
ら か な 言 い 方 で は あ っ て も 、 そ の 行 間 か ら 垣 間 見 ら れ る真
意 を 「報
告
書 で あ る に も か と し て我
々 大 学 で 指 導 す る 者 は 真摯
に 受 け 止 め な く て は な ら な い と 考 え て い る 。 の 「 英 語 の発
音
、 文 法知
識 に 若 干 の 課 題 」 と い う 指摘
も 、 実 際 に は 「 か な り の 課 題 」 で あ っ た の 龍 谷大 学論集 40本
語
の 板 書 の 少 な い 英 語 科 を 除 き 、 満 足 で き る 授 業 はあ
ま り に も 少 な い 。 六年
前 に な る が 、 某 中 学校
か ら の 概 評 で 次 の よ う な ご指
摘
を い た だ い た こ と が あ る 。 《資
料 = 一 》 最 初 か ら 最後
ま で 完 全 な 指導
案 ・教
材
で 授 業 を 進 め る こ と が でき
ま せ ん で し た 。 最 後 の公
開授
業 に お い て は指
導
案
が 当 日 の 朝 ま で か か り 、 教 具 ・教
材
に つ い て は 自分
の 力 で 作 り 上 げ る こ と が で きず
、 授 業 を 深 め る こ と が で き な か っ た よ う で す 。 教 職 に 対 す る 真剣
さ ・ 意 欲 は 充 分 に 感 じ る こ と が で き る が 、実
践
と し て ま っ た く 発 揮 す る 力 を も っ て い な い様
に 感 じ ら れ ま し た 。特
に 国 語科
の授
業 に お い て書
き 順 及 び 読 み 間 違 い は 大変
生徒
を 混 乱 さ せ ま し た 。 生徒
と の 関 わ り の 点 に つ い て も 自 分 か ら 生 徒 の 中 に と び 込 ん で い く の で は な く 、 生 徒 の 方 か ら 話 し に く る の を 待 っ て い る な ど 、 全 て が受
動 的 態度
に感
じ ら れ ま し た 。 指 導 案 づ く り に お い て は 、 一度
言 っ た 指 示 が と お ら ず 三 〜 四 回 同 じ か 所 の 訂 正 を く り か え し行
う こ と が数
多
く あ っ た 。文
章 力 の表
現 も あ い ま い さ を感
じ た 。 私 も ご 指摘
の 内 容 に は 同 感 す る 。 教 壇 で 「何
」 や 「 阪 」 ・ 「祭
」 の筆
順 を 間違
え た り 、 「 医 」 の 画 数 を 間 違 え た り し て い る と 指導
者 と し て は 頭 を 抱 え て し ま う 。 最 近 は ひ ら が な の 筆 順 で さ え 間 違 っ て い る 者 も 出 て き て い る し 、 ヵ タ カ ナ の 「 ツ 」 と 「 シ 」 の 筆 順 間違
い か ら か ら い ず れ と も判
断 でき
な い 字 を書
く 者 ま で い る 。 こ の 「筆
順 を 間 違 え る 」 と い う 問 題 の 根 は か な り 深 い と 言 わ ざ る を得
な い 。 筆 順 は漢
字
学 習 の 基 本 中 の 基 本 で あ る 。美
し い 字 を 書 く た め の 最 も適
切
な方
法 と し て 長 年 に わ た っ て 工 夫 さ れ て き た 結 果 で あ り、 私 は 「貴
重 な 伝統
文
化 の 一 つ 」 と 考 え て い る 。 し か し 、 こ の よ う な 「 基 礎 ・ 基 本 の 力 」 を軽
視 す る傾
向 が社
会 的 に急
速 に 進 ん で い る の も 事 実 で あ る 。 例 え ば 鉛 筆 の持
ち 方 で あ る 。 大 学 生 た ち の 鉛 筆 の持
ち方
を 見 て い る と 、「 よ く あ ん な 握 り 方 で
字
を書
け る も の だ 」 と 感 心 さ せ ら れ る 者 も 少 な く な い 。 私 が 現 場 の 教 員 を し て い た時
、 修 学旅
行 の 夕 食 時 に 中 学 生 の 箸 の 持 ち 方 の 多 様性
を 発 見 し 、 唖 然 と し た の は も う 二 〇 年 以 上 も 前 の こ と で あ る 。 中 学 校 一 41 一 教育実習生の研究 (小寺)入 試 で
筆
順問
題 を 出 し た の に 対 し て 小 学校
教員
か ら 抗 議 さ れ た の が 二 五 年 前 の こ と であ
る 。 ま た 、 生徒
達
が 人 間関
係
の 基 本 で あ る適
切 な敬
語
表 現 が で き て い な い の で 正 し く 指導
し て ほ し い と保
護
者 か ら強
い 要 望 を 受 け た の は 三 〇年
前
に な る 。 こ の よ う に 、伝
統
的 な 基礎
・ 基 本 の 力 を 軽 視 し、「
個
性 」 や 「 自 主 性 」 の 美名
の も と に指
導 を疎
ん じ て き て い る の が 戦後
の 一貫
し た 風潮
で は な い だ ろ う か 。 だ か ら と 言 っ て 、 私 は実
習 生 た ち の 誤 字 ・脱
字
を 肯 定 す る つ も り は微
塵 も な い 。 こ ん な 時 代 だ か ら こ そ 、 言 語 を扱
う 者 と し て、 今 ま で 以 上 の社
会 的 な期
待 を背
負 っ て い る と の 自覚
を 持 た せ る 必 要 が あ る と 考 え、 「教
師
に と っ て字
は商
品 で あ る 」 と 言 い 続 け て き た 。 大 事 な こ と は 、 実 習 生 に 「 筆 順 は 大 事 で あ る 」「 自 分 の 筆 順 は こ れ で い い の か 」
コ
字 一字
確
か め な が ら 書 こ う L と い う 意 識 を い か に 付 け さ せ て い く か と い う こ と で あ ろ う 。 漢 字 の読
み 書 き に つ い て も 同 じ こ と が 言 え る 。 私 自 身 は 一 九 六 九 年度
に 四 週 間 の 教 育 実 習 を 高 等 学 校 で経
験 し た が、 そ の 時 に 指導
の 先 生達
が 口 を揃
え て 言 わ れ た の が 「実
習 生 の 学 力 不 足 ・ 学 力 低 下 」 で あ っ た 。 一 九 七 三年
度
に 某 教 育 大学
附 属 中 学校
に 勤 務 し た が 、 そ の 時 の 教 育実
習委
員
会 で 附属
側 か ら 教 育 大学
に 一 致 し て 要 望 し た の も 「実
習
生 の 学 力 不 足 ・ 学 力低
下 問 題 の改
善
」 で あ っ た 。 大 学 生 の学
力 不 足 ・学
力 低 下 は 古 く て 新 し い 問 題 な の で あ る 。 そ の う え 、 昨 今 は高
等 学校
に お け る 教 科 選 択 制 の 拡 大 で 、 「 高 等 学校
で 勉 強 し な か っ た 日 本史
を 教 育 実 習 で ど う 教 え た ら い い の で し ょ う か 」 と相
談
に来
る 実 習 生 も 少 な く な い と い う新
し い 問 題 点 も 出 て き て い る 。 要 す る に 、「 実 習 生 は 基 礎 学 力 ・
知
識 が 不 足 し て い る 」 と い う指
摘 は 、 極 論 す れ ば ど の時
代
に も 当 て は ま る も の で あ る と と も に 、 近 年 は よ り 顕著
化 し て い る 問 題 でも
あ る 。 し か し 一 方、「
実
習 生 と し て 最 低 必 要 と さ れ る 基礎
学 力 ・ 知 識 と は 何 か 」 と い う 課 題 に 対 す る 明 確 な 「 解 答 」 が な い の も 事実
で あ る 。実
は 《資
料 〇 五 》 の 「 学習
指 導案
の 作 成 に つ い て は更
な る努
力 が 必 要 」 と い う指
摘
も、 そ の と お り で は あ る が 、 龍谷大学論集 一 42 一「 学 習 指 導
案
を 作 成 す る た め に は ど の よ う な 力 が 必要
か 」 と い う 大 問 題 に 対 す る 「 解 答 」 が 教 育 現 場 で も ま だ 明 確 に な っ て い る と は 言 い 難 い現
状
が あ る 。 そ も そ も 「 何 の た め に 学 習 指導
案
を 書 く の か 」 と い う 基本
的 な 問 題 に つ い て も ど こ ま で 共 通 認 識 が 出来
て い る の か 、 と 疑 問 に 持 た ざ る を 得 な い 例 も 少 な く な い 。 あ る実
習 生 は 「 指 導 の 先 生 が、 指導
案 は最
後
の 研究
授 業 の時
に だ け作
れ ば よ い と 仰 っ た け ど 、 ど う し た ら い い で す か 」 と 相談
の 電 話 を か け て き た こ と が あ っ た 。「 指
導
案 を作
っ た ら 指導
案
に縛
ら れ て い い 授 業 が で き な い と 言 わ れ ま し た が … … 」 と 相 談 に来
る実
習 生 も少
な く な い 。 「 指 導 案 に 縛 ら れ る 」 こ と が 問 題 で は な く 、「 生 徒 の
活
動 を 多様
に 予 測 し 、 多 様 な 対 応 を用
意 す る こ と の で き な い 硬 直 化 し た 単線
的 な 指導
案
し か 作 成 で き な い 」 こ と が 問題
で あ る は ず だ 。「 生
徒
観 」 の 欄 に 「 こ の ク ラ ス は 活 発 で意
見 を 発 表 す る 生 徒 も多
く 」 等 の 学 級 紹介
的
な 内 容 し か書
け
て い な い 指 導案
も多
い 。 授 業 目 標 の 立 て方
や 評価
の方
法 に つ い て も 同 じ こ と が 言 え よ う 。 指導
案
作
成 の 重 要 性 に つ い て も 、 昨 今 、 教 育 現 場 で 意 識改
革
が 進 ん で き た こ と は 事 実 で あ る が 、 ま た ま だ 研 究 や実
践 が 遅 れ て い る 分 野 で も あ る 。授
業 の 組 み 立 て を考
え る と き 、 生徒
の つ ま ず き 予 想 が 前 提 に な け れ ば な ら な い 。 し か し 、 そ の点
が 大 学 で の 教 科 指導
法 を 指 導 す る 上 で の大
き な 弱 点 で も あ る 。 だ か ら こ そ、 教 育実
習 で 「 生 徒 を 学 ぶ こ と 」 が 重 要 な の で あ る 。 教 育 現 場 と 大 学 と で、 互 い の 良 さ と 弱 さ を認
め 合 い 、 そ の 上 で 「 指 導内
容 の 連携
と 分 担 」 を 探 る こ と が 必要
で あ り. 単 に 「 相 手 に要
求
し 合 う 」 だ け で は 大 き な成
果 は 期待
で き な い で あ ろ う 。 「 基礎
学 力 ・ 知 識 」 に つ い て は、実
習 生 の 課題
も大
き く 、 ま た 大学
へ の 「要
望 」 が 多 く 出 さ れ る の に も か か わ ら ず 、実
は 、概
評 で の 指 摘 は 予 想 以 上 に 少 な か っ た の で あ る 。 《資
料 = 二 》実
習 を 始 め た 時 か ら 堂 々 と 、 か つ 表 情 豊 か に 授業
を 展 開 し て い ま し た 。 さ ま ざ ま な ア ド バ イ ス に は 素 直 に 聞 き、 次 か ら は そ の ア ド バ イ ス に 従 い 、 レ ベ ル ア ッ プす
る と … … 日 に 日 に 成 長 し て い き ま し た 。 生 徒 の 中 に も 積極
的 に 入 り 、 よ く 観 察 し 、 場 合 に よ っ て 的確
に 対 応 で き て い ま し た 。 一 43 一 教育実 習生 の研究 (小寺)《