細円管および狭い長方形管内垂直上昇気液二相流の 流動現象に関する研究
井手, 英夫
https://doi.org/10.11501/3147903
出版情報:Kyushu University, 1998, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
権利関係:
垂直上昇気液二相流の流動 現象に関する研究
平成十年
井手英夫
主な記号
第1章 序 論.. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • . . . . . • 1 1.1 緒 言..
1.2 従来の研究との関連.. . . .3 1.3 本論文の構成.. . . . . . . . . . . . . . . . . . . • . . . . . 6 文 献.... . . ... . .. . .... .... .... ... . ... . . .. ... . .. . . .. .8
第2章 細円管および長方形細管内垂直上昇気液二相流
の液体塊速度.. . . . . . . . . . . . . . 13 2.1 緒 言.. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 1 3 2.2 実験装置および方法.. . . 14 2.2.1概要.. . . 14 2.2.2定電流法によるホールドア ッ プ計測系.. . . 20 2.2.3相互相関法による液体塊の速度測定... . . . • .. .. . .27 2.3 実験結果の整理と考察 .. . . . . . . • . . . .. .. . . .. .. 28 2.3.1液体塊速度に対する管内径の影響... .... ... . . .28
(
1)
液体塊速度とホールドア y プ波形 ... . . ... .. . . . 28(
2)
算術平均による液体塊速度特性 .. . . 32(
3)
液体塊速度の変動係数 .. . . . . . . . . . 36(
4)
液体塊の速度と最大波高に対する液体ホールドア ッ プの関係およびそれらの確率分布 .. . .38
(5)
液体塊通過頻度........ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • .45(6)
液体塊の平均波長と最大波高... .... .... .... .47 2.4 新定義に基づく液体塊の速度特性 .. . . .5 1 2.4.1加 重 平均による波速度 U mvの定義.. . . .5 12.4.2加重平均速度と流動様式の関係 ... . . .. .... .. . . .55
2.4.3 Nicklin の式と U mvとの比較 .. . . 59
2.4.4加重平均速度と算術平均速度の比較 .. . . . . . . 62
2.4.5じよ う乱波および基底波の速度に対する整理 式 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • . . . . .66
2.5 第2章のまとめ .. . . .68
文 献 .. . . . . . . . . . . .69
第3章 流動様式 .... . ... .. .. .. . . .. .. . ... . . .. . .... . . .. . 72
3.1 断面が比較的大きい長方形管内の流動 現象の特徴 ... .. .. ... . ... . . ... .... .. . .... . ... .
.
.. . . . 723.1.1流動写真 ... . . . . . . . . . . . . . . . . . • . .. . .. . . .. ... . . . .. ..72
3.2 細円管および長方形細管内の流動現象の特徴 .. . . 81
3.2.1細円管の場合の流動写真 .. . . .81
3.2.2長方形細管の場合の流動写真 .. . . 108
3.3 流動様式線図 .. . . .134
3.3.1細円管の場合.. . . .134
3.3.2長方形細管の場合 .. . . . . . . . . . . • . . . . . . . . . . . . . . • . . . 137
3.4 第3章のまとめ .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • • 139
文 献 .. . . 140
第4章 二相流の摩擦圧力損失.. . . .141
4.1 断面が比較的大きい長方形管の傾斜管内上向 流の摩擦圧力損失 .. . . 141
4.1.1緒 言.. . . .141
4.1.2実験装置および方法.. . . .142
4.1.3実験結果および考察.• . . . .147
(
1)
L-
M法による整理 . . . . 147(
2)
赤川の式による整理 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • . . 1524.1.4ア ス ペクト比と傾斜角の影響を考慮した二相 流の摩擦圧力損失の整理式.. . . . . . . . . . . . . . . . . . • . . 1 .5 4
(
1)
整理式の検討 . . . . . . . 154(
2)
傾斜角および液体レ イ ノ ルズ数の影響. . . . . .1574.2 細円管および長方形細管内垂直上昇気液二相流 の摩擦圧力損失. . . . . . 163
4.2.1緒 言. . . . . . . . . . . . . .163
4.2.2実験装置および方法.. . . . . . . . . . .164
4.2.3実験結果および考察. . . . . . . . . . .166
(
1)
水単相流の摩擦圧力損失 . . . .166(
2)
垂直な長方形細管内二相流の摩擦圧力損失 . . . 167(
a)
L - M法による整理. . . . . . . . . . .167(b)
負性抵抗特性 .. . . . . . . . . . . 1704.2.4ア ス ペクト比の影響を考慮した二相流の摩擦 圧力損失の整理式. . . . . . . . 172
(
1)
深野らの整理式の適用. . . . . . .172(
2)
ア ス ペクト比の影響 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . • . 174(
3)
計算値と実験値の比較 . . . . 1754.3 第4章のまとめ . . . . . . 176
文 献 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .177
第5章 長方形管内垂直上昇気液二相流におけるホール ドア ッ プの整理式とその予測法. . . . . . . . . . . . . . . . . . . • 182
5.1 緒 言. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 182
5.2 実験装置および方法. . . . . 183
5.3 実験結果の整理と考察. . . . . .185 5.3.1気体および液体のみかけ速度によるホールド
ア ッ プの整理.. . . . . .185
5.3.2平均ボイド率と気体体積流量比との関係.. . . .190
5.4 従来の整理式の適用.. . . .195
5.5 新提案式の検討.. . . .198
5.5.1すべり比を用いたホールドア ッ プの整理.. . . • . . . 198
5.5.2二相流粘性係数の整理式... .. .. . . .. . . .. .. . .. . . 208
5.5.3ホールドア ッ プの推定手順 .. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 216
5.6 第5章のまとめ .. . . .218
文 献 .. . . . . . . . . . . 218
第6章 総 括 ... .... . .. . .. .. .... ... . .. .. . . .. .. .. ... . . . .222
謝 辞..... . .... .... . ... .... .... .... .... . .. . ... . . . .225
付録A 実験条件(気体および液体のみかけ速度, 系内圧力)の設定プロ グラ ム .. . . .226
主な記号
A :長方形断面の長辺の長さ mm, m
B :長方形断面の短辺の長さ mm, m
Br :式(4.32)および式(4.33)における修正係数
C
:式(4.6)における定数C(B)
:式(4.33)において管傾斜角に依存する定数C。
:分布パラメータ{式(5.1)}Cα,CαG
: キャピラリー数{=μm(jC+ jL)/σL,など}CD
:式(2.20)におけるじよう乱波の速度C
L :式(4.36)における定数Ct
:定電流法におけるこ相流時の比例定数 {式(2.5)}CZo
:定電流法における水単相流時の比例定数 {式(2.4)}Cv
:速度の変動係数{= 九/Um }D :管内径 mm, m
D一色 :等価直径{= 2(A + B)/π} mm, m
Dh :相当直径{= 2AB/(A+B) } mm, m d :気液混合部における空気噴出孔の孔径 賀町1, m
do :検定棒の外径 mm
Eö : エトパス数{式(2.11) , など}
F :断面積 mm2. m2
Fr フルード数
Frc :気体フルード数{= jC/、/子万?など}
FrL :液体フルード数{= jL/、;g万?など}
Fq :液体塊の通過ひん度 Hz, 1/s
G :全質量速度{= GC + GL } kg/s/m2
Gc :気体の質量速度 kg/s/m2
GL :液体の質量速度 kg/s/m2
g :重力加速度
I :電流 A
Jc :気体のみかけ速度 JL :液体のみかけ速度
K :ドリフト係数 {式(2.18)および式(3.2)}
L
:供試管全長 mmLD
:気液混合部から管内静圧測定部までの距離 mmLe
:気液混合部から管出口までの距離 賀町1Li
:液塊の長さ mLs
:差圧測定区間 mmP
c
Pcc ep
ムL
Mi
m
η
PS ムPJ
Re Rec ReL Rem R(ァ) S Si T TL Ts
t Jrnax
Ud Uc Ui UL
ULH,
ULL Urn
Urnv Us
1も
V;p, Vtp (
t), vt
"VVe,Wec
日'c 日'LZ
U YB
Z
:気液混合部から定電流プローブまでの距離 :定電流の印加区間長
:上流と下流の定電流プローブ聞の距離 :定電流プロー プ の陽極と陰極間の距離 :測定区間
:液体塊(波)の質量 :式(4.33)における指数 :波の個数
:供試管内の静圧 :摩擦圧力損失
:レイノルズ数{ = GDe/μmなど}
:気体レイノルズ数 {=ρcjcD/μc,など}
:液体レイノルズ数 { = PLjLD/μL,など}
:二相レイノルズ数 { = Pc(jc
+jL)De/μ引など}
:相互相関関数 {式(2.8)}
:すべり比{ = UC/UL } r]pul波形での液体塊の面積 :アスペクト比{= A/B}
:液体塊観察時間
: ホールドアップのサンプリング時間 :時刻
:波の最大波高
:式(2.11)で定義されるじよう乱波の速度 :気体の平均速度{= jc/& }
:液体塊の個々の速度 :液体の平均速度{= jL/命}
:波群の平均速度 :算術平均速度
:加重平均速度{式(2.14)}
:式(2.10)における浮上速度
:定電流法における水単相流時の出力電圧{式(2.4)}
:定電流法における こ 相流時の出力電圧 : ウェーパ数{= PLjC2 D/σんなど}
:気体の質量流量 :液体の質量流量
:クオリティ{= WC/(WC
+WL) } :最大波高
:基底液膜厚さ
:式(4.9)における指数
町田l
百四1,
m mm, mmm, m m kg
kPa, MPa kPa
m2
ms, s
S
ms, s mm, m
v v
kg
/
s kg/
s mm, m mm, mギリシャ文字
α
o!c
F ムt
ε
η ηc η(t) ηD(t) ηu(t)
η'pul 'r}ma.x
。 入7入z 入L μG,μL μC,μm ρG,PL ρc σL σu
Tp
や
χ
χtt
添字
CAL,EXP G
L tp H,L
:平均ボイド率
:検定棒および検定板のボイド率 :気体体積流量比
{
=jG/(jG
+j
L) }
:液体塊存在時間 :平均誤差
ホールドアップ
:検定棒および検定板のホールドアップ :ホールドアッ フの時系列信号
:下流側のホールドアップの時系列信号 :上流側のホールドアップの時系列信号 :矩形波に変換されたホールドアップ :最大波高に対応するホールドアップ :平均ホールドアップ
:管路の傾斜角 :波の波長
:水単相流の管摩擦係数 :気体および液体の粘度 :二相流粘性係数
:気体および液体の密度 :二相流の平均密度 :水の表面張力 :速度の標準偏差
:信号の遅れ時間
{
式(
2.9)}
:二相摩擦損失係数
{
式(
4.1)}
:マルチネリパラメータ
{
式(4.2),式 (4.37)}
:気相および液相共に乱流の場合 のマルチネリパラメータ
{
式(
4.2)}
:計算値?実験値
:気相側?気体の単相流 :液相側?液体の単相流 :二相流
:速い速度の波群, 遅い速度の波群 :個々の液体塊(波)について
S
deg.
mm,
m
Pa.s Pa.s
kg/m3 kg/m3 N/m
S
1.1 緒
原子炉の蒸気発生器やボイラなどで用いられる大型の熱交換器を始め, 家庭用 や自動車問の空調機器や加熱冷却装置など各種小型の熱交換器内の流れは気体お よび液体が共存した流れ, すなわち気液二相流の流れである場合が 多い. したがっ て, これらの熱交換器を設計し開発する場合, 気液二相流の流れの知識を十分に 有している必要がある.
近年, 小型熱交換器は益々, 軽量小型化の方向に進展しつつある. これらのコ ン パクト熱交換器はプレ ート形あるいはプレ ートおよびチューブフィン形などで代 表されるように, 細い円管(以下, 細円管という〉および相当直径が数mm程度の 狭い長方形管(以下, 狭い管路または長方形細管)が数多く使用されており, 蒸発 器や凝縮器など各種の用途に用いられている(1)吋4)
さらに, これらの熱交換器の伝熱性能を高める理由から, 伝熱面の拡大と乱流 促進を意図して管路内壁にデインプル, ら旋溝などの加工を施した流路あるいは フィンを複雑に配置 した流路からなる熱交換器も使用されている. これらは流動 条件によっては伝熱を促進する反面, 圧力損失の増大や過大な圧力変動により運
転性能に制限が生じる場合も少なくない. この点に関して, 吉田(5),(6)は, 単一成分 および混合冷媒の熱伝達の促進に関する検討から, 管内壁面にら旋状の多数の微 細な溝加工した, ら旋溝付管が熱伝達の向上に対して圧力損失の増大が極めて小 さく最適な管の一つであると述べている.
Westwater(7)は, コ ンパクト熱交換器が具備すべき条件は単位体積(ln13)当たり の伝熱面積が約700m2以上であると述べているが, τ'ra.nら(8)は, Shah(9)の文献を引 用し, この条件は相当直径が6mm以下の狭い管路に相当すると指摘している.
Wa.mbsga.nssら(10)は, 今まで行われてきたほとんどの二相流研究の実験範囲と対
照的に, プレートフイン熱交換器の代表的な実験範囲は, 気液の全質量速度が約 300 kg/m2 s以下で, 相当直径は約5mm以下の範囲であることを指摘している.
したがって, より安全で高い効率を有するこれら小型熱交換器の開発には, 管径 および相当直径が数mm程度あるいはそれ以下になる細円管や狭い長方形管にお ける気液二相流の流動現象を正しく理解し, 圧力損失, ボイド率, 液膜厚さ並び
iこ液体スラグやじよう乱波の速度など基本的流動パラメータの特性について充分 把握する必要がある.
加え て, 細円管および狭い長方形管内の気液二相流は, 二相流本来の主として 気液の密度の差に起因する脈動的性質に加え, 表面張力や粘性の影響も大きく 関 与する流れであり, 断面が大きい管路内のものとはかなり 相違することが考えら れる.
したがって, 上述の基本的流動パラメータに対する表面張力および粘性の影響 を明確にすることは極めて重要なことと思われる.
一方, 次節で他の研究との関連を述べるように, これまでに細円管や狭い長方 形管を対象とした研究は非常に少なく, そのほとんどが最近の研究によるもので ある. このため, 狭い長方形管内の二相流パラメータ, すなわち二相流の摩擦圧力 損失や平均ボイド率を推算する場合, 従来の式を用いた推算はそれらの値を過大 評価あるいは過小評価する危険性があることも指摘される. 二相流の摩擦圧力損 失や平均ボイド率など従来の整理式は, 一般に断面の大きい管路で得られた実験 結果を基に誘導された場合が多く, 狭い長方形管への適用性は十分に検討されね
ばならない.
上述の指摘事項を踏まえ, 本論文は, 6種類の鉛直な細円管(管径 0.5mm-- 6mm )と4種類の鉛直な長方形細管(短辺約1mm, 長辺1mm--10mm, アスペクト比 1 --10 , 相当直径1--約2 mm), さらに, 流動現象の相違をより鮮明にするため に, 断面が比較的大きい10種類の長方形管(短辺約4mm --16mm, 長辺約14mm --1601nm , アスペクト比1--40 , 相当直径7mm --21mm )を加え, 非加熱の空 気-水二相流の実験結果を基に, 細円管および狭い長方形管における気液二相流 の流動現象を解明したものである.
すなわち, 細円管および狭い長方形管における二相流の流動様式と液体塊速度,
摩擦圧力損失, ボイド率およびホールドアップなど基本的流動ノfラメータの特徴 を抽出することに重点を置き, これらの流動パラメータに対する管径, アスペク ト比および相当直径の影響, 断面が大きい管路については管路の傾斜角の影響な どを解明するとともに, 流動様式を定量的に判別する方法および各流動パラメー タ に対する新たな整理式を提案し, 細円管および狭い長方形管内の流動現象を総
括する.
なお, 円管の管径および非円形 断面管の相当直径が数 mm以下である管路は 一般に細管および狭い管路と総称されるが, これらを本論文では細円管(管径が .5mm程度まで)と長方形細管とに区別し, さらに断面が比較的大きい長方形管の アスペクト比が10 より 大きい偏平な長方形管と長方形細管とを併せて狭い長方形 管と呼称している.
1.2 従来の研究との関連
これまでに気液二相流の流動および伝熱現象に関して, 蓄積された情報量は膨 大であり, Gouse(l1), Wallis(12)および赤)11(13)ら数多くの文献および解説書(14)吋19)が
出版され, これらの研究は体系化されるほどに至っている.
しかしながら, 直管内の非加熱二相流の流動機構の解明に関する研究に限定す ると, これらの研究は, その多くが管径が約5 "'- 10mm以上の比較的断面が大きい 管路を対象としており, 管径が数mm程度のあるいはこれより 断面が小さい細円 管および狭い長方形管を対象とした 研究は非常に少ない. 細円管および狭い長方 形管を対象とした場合でも, 前節で述べた流動パラメータの特性を詳細に調査し た研究は少なく, これらに関する基礎的データの蓄積がより必要とされる.
一方, 加熱系において, コ ンパクト熱交換器への応用を目的として細円管およ び狭い長方形管を対象とした研究は, 幾つかの文献が挙げられる. しかしながら,
これらの研究は主として一成分二相流の沸騰, 蒸発および凝縮等の熱伝達に関す るものが多く, 本論文の目的とする流動現象の特徴や流動パラメータの性質など は, あまり明確にされていない.
これらの主な研究について述べると, Lazarekら(20)およびWamsgans s ら(21)は, 管 径が約3mmの細円管を用いてRl13について, τ'ranら(22)は断面が1.7x4.06mmの長 方形管を用いてR12について, Pengら(23)は 0.6xO.7mmの長方形管を用いて水につ いて, 沸騰熱伝達を調査している.
一方, 大原ら(24)は, 2x50mmの長方形断面の平滑管とリブ付き管内において, 水 を用いた単相流とR12を用いた蒸発を伴う二相流のそれぞれの場合について熱伝 達特性と圧力損失特性などを調べている.
門出ら(25)は, 鉛直の狭い流路(幅20mm, 間 隙2mm, 長さ 200mm)内の水とエタ ノールのサブクール条件下(サブクール度10"'- 70 K )に気ほうを強制的に吹き込
み, 気ほうの顕熱輸送による熱伝達の促進について検討している.
次に, 本研究とより 密接に関連すると思われる主に非加熱二相流(加熱の場合 も一部含まれているが〉の研究について, レビューする.
細円管の場合については以下のとおりである.
Brethert.on(26)は円管内の長い気ほう(気体スラグ)形状に関する解析式を検討し
てい る. Ba.ra.ja.sとPa.nton(27)は管径1.6mmの水平円管内の空気-水二相流につい て, 管の材質をパイレ ックス, ポリスチレン, ポリウレタンおよびポリマ一樹脂 ( FEP )に変え, これらの管内を流動する気液二相流の流動様式に対する接触角 の影響を調べている. DamianidesとWestwa.ter(28)も管径1 � 5mmのパイレ ックス製 の円管を用いて同様な観点から流動様式の遷移を検討している.
SuoとGri伍th(29)は管径lmmの水平円管内において, Barneaら(30)は管径4�12mm
の水平円管と鉛直円管内において, 流動様式とその遷移機構(流動様式線図また は状態図)を検討しており, Ba.rnea.ら(30)は, Ta.itelとDukler(31)が提案した流動様式 の遷移境界の予測モデルは, 表面張力の影響を考慮していないため細管への適用 性が良くないことを述べている.
Biswasと Green五eld(32)は, 気体に空気, 液体に水と蒸留液(原論文では液体名の 記述がなく, dist.illateと表記し, 250Cで密度720 kg
/
m3, 粘度 0.82 mPα・s , 表面張 力337ηN/
mであることから軽油あるいはベンゼン系の液体と思われる)を用いて,管径 0.5 � 7mm の細いガラス管内の鉛直下降二相流の流動様式と圧力勾配を管壁 と液体の濡れ性から調査している. その結果, 約3 mm 以下の管径では分散流, ス ラグ流および環状流に加え層状流の存在を流動様式線図に表し, 管壁と液体側界 面の濡れ角度を用い た層状流に対する圧力勾配の計算式と実験値との比較を行つ ている
長方形管の場合につい て, 流動様式とその遷移機構(流動様式線図または状態 図)の解明を取り扱った研究は以下のとおりである.
LowryとKa.wa.
j
i (33)は, 3種類の狭い 長方形管(幅80mm, 間隙0.5, 1, 2mm)内 の水平流と鉛直流における流動現象を実験的に調べ, 狭い管内の流れは相当直径 が10mm より大きい管路のものとかなり異なり, 従来提案されてい る遷移の予測 式が狭い管路に対しては適合しないことを述べている. その際, スラグ ・チャーン 流から環状流への遷移式を液体ブリッジが崩壊する力の釣合条件から求めている.TroniewskiとUlbrich(34)は, 長辺 51 ..., 4mm, 短辺42..., 4.4mmの10種類の長方形 管を用いて空気-水二相流の流動様式と摩擦圧力損失を調査し, 流動様式線図を 定めるとともに二相流の摩擦圧力損失に対する従来の式を修正した整理式の計算 値と実験値の比較を行っている.
Hosler(35)は断面が25x3 mm の鉛直長方形管の加熱流路において, 高圧(2 '"'-'
14MPa, ) 下の沸騰二相流の流動様式を調べ, 蒸気-水系の流れで観察される流動
様式は断熱条件下の流れで観察される流動様式と非常に類似していることおよび 流動様式の遷移に圧力の影響が大きいことを指摘している. この場合圧力が大き くなると, 気ほう径が減少し, 気ほう流からスラグ流への遷移およびスラグ流か ら環状流への遷移は, 高クオリティ領域で起こると述べている.
Wa.mbsganssら(10)は, 水平な長方形管 (19x3.2mm ) 内で得られた空気-水二相 流の流動様式と流動様式線図を他の実験結果とともに比較検討している.
WihnarthとIshii(36)は, 狭い長方形管(幅15mmと20mm, 間隙1n1mと2lum)内の 空気一水二相流において, 水平流と鉛直流の流動様式の遷移を実験的に調べ, 従 来提案されている遷移の予測式と実験結果と比較し, 遷移予測式の狭い管路への
適用性を検討している.
次に, 摩擦圧力損失およびボイド率など基本的流動パラメータの特性を取り扱っ た研究について述べる.
細円管の場合, 深野ら(37)および仮屋崎ら(38)は, 管径1..., 5mmの細円管内の流動 様式と摩擦圧力損失の関係を詳細に調べ, ボイド率の変動特性を明らかにすると ともに, 摩擦圧力損失の整理式を得ている. さらに, 深野(39)によれば, 先の研究 (37),(38)を基にDukler, A. E. との私信を通じて, 管径2.4mm程度の水平細円管内の流 動様相は, 表面張力の影響によって軸対称性が強くなり, 微小重力場における中口 径管内の流動様相と非常に類似していることおよび水平と鉛直における流動様相 の差違が少なくなることなどを述べている.
三島ら(40)は, 管径1...,4mmの細円管内の流動様式, ボイド率, 気体スラグの上昇 速度および摩擦圧力損失を計測し, これらに対する管内径の影響を検討している.
土方ら(41)は, 管径lmmのガラス管および銅管内にRl13液体を流し, 管壁の熱 的条件を変化させ, レ ーザ散乱光による速度, ボイド率分布を測定し細円管内の
一成分二相臨界流の挙動を実験的に明らかにしている.
また, 大矢(42),(43)は, 上述の基本パラメータは取り扱っていないが, 内燃機関の 気化器内のガソリン燃料の流れを空気-水系の流れで模し, 不整定(未発達)領 域の流れであるが, 管径2"- 6mmの細円管内の流動様式と管摩擦について検討し,
全圧力降下に対する実験式を得ている.
赤川ら(44)および小沢ら(45)は, 管径約3mmと2mmの細円管内の圧力損失の静特 性として, 負性抵抗特性(本論文の第4章参照)の存在を指摘し, それについて解
析している.
長方形管の場合, WalTIsganssら(46), Aliら(47)およびMishima ら(48)は, 管径が大 きい管路で得られた従来の摩擦圧力損失の整理式と狭い長方形管で得た実験結果 との比較を行っている. その結果, Wam sganssらは摩擦圧力損失に対する全質量 速度の影響を, Aliらは短辺幅すなわち間隙の影響と液体のみかけ速度の影響を,
Mishimaらは相当直径が2mm"- 1 0mmの長方形管の実験結果とSadaton1Íら(49)の非 円形管の結果および森山と井上(50)の狭あい管の結果も引用し摩擦圧力損失に対す る相当直径の影響を検討している.
また, 藤田ら(51)は, 上述の大原の研究(24)における長方形断面のリブ付き管路内 のR12の流動状態を把握するために, 空気-水二相流の垂直上昇流と下降流の実 験から流動様相とボイド率分布および摩擦圧力損失を詳細に調べている.
以上の文献の調査から, 本研究の特徴は以下のとおりであるといえる. すなわ ち本研究で取り扱った管路が, 細円管ならびに長方形細管ともに上記文献の場合 に比べて断面がかなり小さく, さらに長方形細管を含めた狭い長方形管から断面 が大きい長方形管まで, 第5章で定義するエトパス数(第5章, 参照〉で言えば,
エトパス数が約0.2から1600まで, 広範に管路寸法を変え, 20種類の管路内の二 相流動現象を取り扱っていることである.
なお, 上記の文献の実験結果と整理式は, 本実験結果との比較が可能な限り本 文中で引用する.
1.3 本論文の構成
前節までに本研究の目的とその背景を述べた. これらを基に, 第2章では, 細円 管および長方形細管の鉛直管内の流動現象の特徴を把握するために, 流動様式の 遷移と密接な関連を有する液体塊の速度特性を解明する. すなわち, 液体塊の速
度特性と流動様式との対応, 液体塊速度に対する管径やアスペクト比の影響およ び細円管の環状液膜を構成する波群の速度特性などを明らかにするとともに, 波 速度に対する整理式を検討する.
第3章では, 本研究で使用した供試管〈断面が比較的大きい10種類の長方形管 および4種類の細円管と4種類の長方形細管〉内で観察された二相流の流動様式を
総括する.
断面が比較的大きい長方形管の場合, 水平から鉛直まで管路の傾斜角を変えた 場合の流動様式の特徴, アスペクト比が大きい場合の管路に固有な流動現象およ び管路を横長と縦長に設置した場合の流動現象の違いなどを明らかにする.
細円管および長方形細管の場合, 流動様式の特徴を流動写真を基に明らかにし て, 第2章で提案する流動様式の定量判別の試み, すなわち加重平均による液体 塊速度特性による判別から流動様式線図を決定し, これまでに提案されている細 円管および狭い長方形管の場合と比較検討する.
第4章では, 摩擦圧力損失と流動様式の関係を実験的に検討する.
始めに, 断面が比較的大きい長方形管では, 摩擦圧力損失に対するアスペクト 比, 相当直径および管路の傾斜角の影響などを調査している. その結果, 摩擦圧 力損失の実験結果をL-M法など従来の整理法では十分な整理が得られなかったこ とから, 水平流の分離流モデルを仮定し, 管路の傾斜角およびアスペクト比の影 響を考慮した摩擦圧力損失の整理式を検討している. その摩擦圧力損失の整理式 は, 相当直径が約10mm を境に二つの式に分けられ, 相当直径が10mm以上の管路 とそれより以下の管路に対して整理されている.
一方, 細円管および長方形細管の場合については, 上述の場合と同様に摩擦圧 力損失に対するアスペクト比, 相当直径などの幾何学的形状, 水のみかけ速度な どの影響を調べ, 摩擦圧力損失の特徴を明らかにする.
細円管および狭い長方形管内の摩擦圧力損失に対する整理式として提案されて いる従来の整理式を本実験結果に適用し, 検討したところ, 深野ら(35)の細円管に 対する整理式が比較的良好な精度を与えることが判明した. しかしながら, 長方 形細管の場合に対しては, アスペクト比の影響が幾分残り, 細円管の場合に比べ整 理式の精度は低下する. このため著者は, 深野らの細円管に対する式を基に, 長 方形細管の本実験結果と精度良く適合する狭い長方形管に対する新たな整理式を
提案する.
第5章では, 4種類の長方形細管内および 10種類の断面が比較的大きい長方形 管内で得られた平均ボイド率および平均ホールドアップについて総括する. まず 断面が比較的大きい長方形管で得られた実験結果と比較しながら, 狭い長方形管 内の平均ボイド率および平均ホールドアップの特徴を解明する.
次いで本実験結果の整理式について検討する. 始めに断面が比較的大きい円管 および長方形管の実験結果に基づく従来のボイド率およびホールドアyプの整理 式を本実験のすべてのデータに適用し, 狭い長方形管内の実験結果の特異性を明 らかにして表面張力および粘性の影響などを考慮に入れた新しいホールドアップ の整理式を導入する.
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, 626 - 631.第2章 細円管および長方形細管内垂直上昇気液二相流 の液体塊速度
2.1 緒
本章の目的は細円管および長方形断面を有する狭い管路内を垂直に上昇する気 液二相流の流動様式並びに流動様式の遷移と密接に関係する液体塊の速度特性を 解明することである. この目的のために, 液体塊速度に対する気体および液体の みかけ速度の影響, 管径およびアスペクト比の影響ならびに表面張力および粘性 の影響が大きいと考えられる細円管および長方形細管における気液二相流の流動
現象を詳細に調査した.
ここで液体塊とは流動様式がスラグ流およびフロス流の場合には液体スラグや 管断面を覆うほどの大きい液塊を, 流動様式が環状流の場合にはじよう乱波や基 底波などの液塊を総称している.
これらの液体塊を本実験では深野による定電流法(1)を用いて液体ホールドア ッ フ。η波形として捉え, 液体塊の速度は上流および下流に設置された二組のホールド アッププロープから得られる波形信号の相互相関から求めた.
本章では, これら液体塊速度lこ対する細円管の管径および長方形細管のアスペ クト比の影響を明らかにした. また細円管内における液体塊の速度と波高の関係 およびこれらの確率分布に対する統計的整理結果から, 管径が約2.0 mmを境に管 径がそれより 大きい場合と小さい場合とでその速度特性が異なるいわゆるじよう 乱波と基底波の二種類の波群を分類し, その通過ひん度, 波長および波高の特徴 について検討した. これらの結果から, 環状流領域における二種類の波速度に対 する整理式についても検討した.
本実験で観察された流動様式は, その詳細を第3章で検討しているが, 細円管の 場合気ほう流, スラグ流, フロ ス流および環状流であり, 長方形細管の場合気ほう 流が見られず, スラグ流, フロス流および環状流であった. 本実験範囲ではスラグ 流とフロス流を合わせたいわゆる間欠流が広範にみられたが, 同ーの流動様式に 含まれる場合であっても気体および液体のみかけ速度の相違により様々の速度と
波高を有する液体塊の出現ひん度は異なり, 流動様相は大きく 異なってみえる. こ のような流れにおいては速度の遅い多数の小さい波と速度の速い大きい液塊が混 在し, これらの液体塊速度の分散はかなり 大きく, その確率分布は正規慨が乏し くなるという特徴がみられた.
このような場合の流れの特徴は, 液体輸送の観点からす れば, 大きい 液塊にあ るといえる. したがって液体塊の速度特性から流動様式を判別する場合, 単に算術
平均した液体塊速度では流動現象を正しく評価し得ないことが想定される.
以上のことから第2.4節では, これらの液塊に対して, その質量を重みとした 個々の液体塊の運動量から液体塊加重平均速度を新たに定義し, この速度と 流動 様式との対応を検討した. す なわち, 液体塊の平均速度として単に算術平均して 得られる速度と加重平均速度を用いた場合の流動様式の遷移境界の相違を比較検
討し, 流動様式をより 定量的に判別するための検討を行った.
2.2 実験装置および方法
2.2.1 概 要
本研究における実験装置の概略図を図2.1 に示す. 本実験に使用した供試管は,
細円管と長方形断面を有する細管(長方形細管)である. これらの断面形状の詳 細を図2.2および表2.1
(
a)
と(
b)
に示す.細円管の場合は, 透明アクリル樹脂製の液体ホールドアップ測定部とステンレ ス製のキャピラリー管から構成され, 表2.1
(
a)
に示す ように管内径Dが6.0, 4.0, 2.0,1.45, 0.9, 0.5mmの6種類の管路である.
長方形細管は, 透明アクリル樹脂製の長方形断面を有している. その断面はマ シニングセンタ, NCフライスおよびエンドミルを用いて加工され, 表2.1
(
b)
に示す ように長辺Ax短辺Bが1.0 x 1.0, 2.0 x 1.0, 5.0 x 1.0および9.9x 1.1lnmの4種類 の管路である. これらの管路のアスペクト比T
(
=A/
B)
は, それぞれ1.0, 2.0, 5.0,9.0 , 相当直径Dh
{
= 2AB/(
A + B) }
は, それぞれ1.0, 1.33, 1.67, 1.98 mmである.これら管路断面と管接合部の寸法精度は, 細円管の場合管内径と同一径のリー マにより 管接合部を加工した. 細円管および長方形細管のいずれにおいても, 一
次元光学測定機による測定から:i2%以内の加工精度であ った.
r川山
⑬
Bc-同ω∞何回【仏,。区rH
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... �"・H・c � 以ム
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⑦レ斗\ ③③
T ) ⑬
Liquid
1 Compressor for liquid 14 Compressor 2 Reservoir for liquid 15 Relief valve
3 Strainer 16 Thermo couple for liquid 4 Capillary liquid ftow meter 17 Thermo couple for gas 5 Needle valve 18 Computer for input condition
6 Gas-liquid mixer 19 Computer for output( holdup signaL.) 7 Compressor for gas 20 Holdup probes
8 Dust strainer 21 Amplifier and A/D converter
9 Oil strainer 22 Oscilloscope etc.
10 Regulator 23 Constant current source 11 Capillary gas flow meter 24 Pressure transducer
12 Needle valve 25 Amplifier
13 Separater
実験装置の概略 図2.1
H 5 : Holdup sensors L : Length of test section
、Jυ
』斗I�ω
Le : Distance from gas-liquid mixing chamber to tube exit fc : Distance from gas-liquid mixing chamber to the firsも
holdup sensor
fp : Distance between upstream and downstream holdu p sensors
Mx: Gas-liquid mixing chamber S : Separator
九 Electric source terminals
図2.2
供試管の詳 細
AxB
1.0 x 1.0 2.0 x l.0 5.0 x 1.0 9.9 x 1.1
表2.1供試管の寸法詳細(mm) (a)細円管
D L Le fc fp
6.0 4100 3700 2050 10.0 4.0 4100 3700 2050 10.0 2.0 1330 1100 650 6.5 1.45 1100 950 510 3.6
0.9 830 700 460 3.3
0.5 430 310 180 1.8
(b)長方形細管
T(= A/ B)
Dh L L一色1.0 1.0 1042 797 2.0 1.33 1254 1089 5.0 1.67 1543 1333 9.0 1.98 1890 1780 D : Tu be diameter
A : Long side oí rectangular cross section B : Short side oí rectangular cross section T : Aspect ratío
Dh : Hydraulic equivalent diameter
fc 315 397 516 751
fp 6.6 6.6 6.6 7.0
...
σ3
図2.2および表2.1において, Mzは気液混合部, Hsはホールドアップ測定部, えは 定電流を印加する端子であり(ホールドアップ測定部等の詳細は次節で述べる) ,
Lは供試管全長, Leは気液混合部から管出口までの距離, fcと
ら
はそれぞれ気液混合部から定電流プロ ーブまでの距離および上流と下流のプロ ープ間距離を表す.
本実験では供試流体として液体に水を, 気体に空気を使用した.
図2.1において, これら流体の流動経路について述べる.
空気圧縮機1 により加圧された貯水槽2の水は, ストレーナ3を通り 細管法に よって差圧計 を用いた流量計測部4でその流量が測定される. その後ニ一ドルバ ルブ5で流量調節された水は気液混合部6に流入する.
一方, 空気は空気圧縮機7により 供給され, オイルフィルタ8 , ダスト フィルタ
9 , レギュレー夕刊を経て流量計測部11 に至り, 水の場合と同様に細管法によっ てその流量が測定される. その後ニ一ドルバルブ12 で流量が 調節された空気は気 液混合部 6内の直径0.3mmの細孔から流水中に噴出する. ここで, 空気と水は混 合され, 気液二相流が 形成される. なお, 気液混合部における空気噴出孔の詳細 を図2.3に示す.
気液混合部 で形成された気液二相流は供試管内を鉛直に 上昇し, ホールドアッ プ測定部20にて, ホールドアップ, 液膜厚さおよび液体塊速度など計測された後,
気水分離器13で空気と水に分離され外部に排出される.
流動様式の肉眼および写真による観察は1液体ホールドアップ測定部にてストロ ボおよびVTR等を併用して行った.
本実験では静圧測定用の静圧タップ を気液混合部から下流に数カ所設置してい るが , 気液混合部から約300""_350
( )
Dhのホールドアップ測定部に設置した静圧タッ プ位置での静圧を系内圧として定め, 系内圧が 空気および水のみかけ速度Jc, JL の組み合わせによって大きく変化しないように系内圧を 0. 2 MPaに設定した. 系内 圧を一定にするための制御はjG3j-Lおよび系内圧をパーソナルコ ンビュー夕刊で監視し, レリーフバルブ1 5を調節することによって行った . これにより, 本実験で は供試管内の空気および水の流量と系内圧はそれぞれ1:2%以内で一定に保持さ れた. これら系内圧制御プログラムを付録Aに示す.
d
斗!ト lí�ノも
4 holes可v
for D > 4!.O mm
d
U丈�/、
2holes�
for D = 2�O mm
d
single hole
.4=2mm
L←」
2 holes for
the channels of 5x1, 2x1 mm
single hole for
the channel of 1 x1 mm
d
: Diameter of injection hole of gas = 0.3 mm図2.3 空気噴出孔詳細
S 0.5
�
0. 3 . 0.2 0.12.0 ぞ1.0
S 0. 7 0.5 二�0.3
0.2 0.1
0.50.71 2 3 57 1020 40
JG
m/sD= 6.0
mmハ
。 -0
。 。
一一
」
ー0.50.71 2 3 57 1020 40
JG
m/sD= 1.45
mm2. 0 4芝1.0
8 0.7
....;
0.5 0.3 0.2 0.12.0 4乏1.0
8 0.7 0.5
_:
0.3 0.2 0.10.5 -ご�0. 3
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(b)長方形細管
図2.4 実験範囲
本実験では, 供試管内を空気のみが満たして流れると仮定した場合の空気のみ かけ速度Jcと水のみが満たして流れると仮定した場合の水のみかけ速度JLを用い
て実験点の整理を行った. JcおよびJLは次式で定義される.
w町一川 、、,s'' 11 勺ム J,,.‘、
m一川
(2.2)
ここに, 日lCおよびWLは, それぞれ 空気および水の質量流量であ り, Fは管路の断 面積, PCおよび、PLは, それぞれ 空気および水の密度である.
図2.4は本実験で行ったJcとJLで組み合わされる二相流の実験点(図中の白丸) を表し , その実験範囲はjc = 0.5 --30.0 m/s, jL = 0.1 -- 1.5 m/sである.
2.2.2 定電流法によるホールドア ッ プ計調.'J系
細円管および長方形細管内の液体ホールドアッフ。ηの測定には深野の定電流法(1) を用いた. この方法によれば, 任意断面における断面平均ホールドアップの時間的 変化を流れ を乱すことなく, 精度良く 計測できる. これらの計測系を以下に詳述 する.
図2.5は液体ホールドアップ計測系の概略を示したものである. 液体ホールド アップを計測するため の定電流プローブは, 図( a)のようにアクリル樹脂製の供試 管内に内壁が同一面であるように埋め込んだ2枚のしんちゅう板を一対としたも のより成っており, その寸法詳細を表2.2に示す. これらのプロープと電源である
電流入力端子( 図2.5(b)中丸)を設置した信号波形の計測系を図(b)に示す.
これらのプロープは本実験では管軸方向に4--5断面に設置されているが, 平均 ホールドアップを求める場合は最上流に設置したプロープによって, また, 次節で 述べる液体塊速度を算定する場合は最上流とすぐ下流の2つの断面に設置したプ ローブで得られたホールドアップ波形を使用した. なお, 本実験範囲において, 各 プローブで得られた時間平均ホールドアップは約5%以内でほぼ一致した値を示 しfこ
図2.5および表2.2において, fpは最上流とすぐ下流に設置したプローブ聞の軸 間距離んは電極として用いた真ちゅう板の板厚, んは各一対のプローブの陽極と陰 極間の距離, fαは電流を印加した区間の長さである. これらのプローブで得られ
t'V l--'
(a)細円管の場合
Test section
世ゴ00
一
D .ep .et .ecc
6.0 I 10.0 0.5 3.0 78 4.0 10.0 0.5 3.0 85 2.0 6.5 0.1 1.0 80 1.45 3.6 0.1 0.3 72 0.9 3.3 0.1 0.3 60 0.5 1.8 0.1 0.15 40
(
a)
プロープの埋設3: 。
Osci Iloscope
(b)長方形細管の場合
c: 。
AxB
t下 tt.et .ecc
1.0x1.0 6.6 0.3 1.0 60 2.0x1.0 6.6 0.3 1.0 60 5.0x1.0 6.6 0.3 1.0 60 9.9x1.1 7.0 0.3 1.3 70
voω」
可コ
u_
Computer
.ep
: Distance between conductance probestt : Thickness of blass plate
(
for anode and cathod probes)
of a. conducta.nce probe
ft
: Dista.nce between blass platesin
a conducta.nce probeConstant current source
図2.5
(b)
信号波形の計測系定電流法によるホールドア ップ波形計測とプロープ詳細