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気液二相流性能に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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(1)

遠心ポンプにおけるディフユーザ翼設置が    気液二相流性能に及ぼす影響

佐藤紳二・ 浅野芳宏・ 古川明徳**

Influences of Vaned Diffuser of Centrifugal Pump  on Air−Water Two−phase Flow Performance

Sinzi SATO, Yoshihiro ASANO and Akinori FURUKAWA

 Experiments of air/water two−phase fiow performance were carried out using a centrifugal pump with three kinds of open impellers, each of which has a different outlet blade angle. And influences of installation of diffuser vanes downstream from the impeller were investigated experimentally. Results are described as foilows. Diffuser vanes,

installed closely to the impeller outlet, with the appropriate angle and shape are effective in suppressing the elongation of the gas acctimulating region. And the effectiveness of installation of diffuser vanes is more remarkable when the impeller has a large blade outlet angle in low water flow rate.

 Krey t,vords : Fluid Machinery, Centrifugal Pump, Air−Water Two−phase Flow, Head Degradation

1.まえがき

 遠心ポンプの気液二相流時における揚水性能改善 について,著者らは既に実験的結果から,羽根車翼

の開放化(1),高翼出口角化(2),そしてタンデム翼化(3)

が有効であることを示した.更に著者らは,高気液 混合比域における揚水性能低下には羽根車出口にお ける気体滞留域の伸長が密接に関係していることか ら,気体滞留域伸長の抑制を狙って羽根車下流にデ ィフユーザ翼設置を考え,その改善効果を実験的に

調べ確認した(3)(4).しかし一方,峯村らは,羽根車

下流に著者らとは構造が異なる案内翼を設置して二 相流時の閉塞効果と揚水性能との関係を調べ,改善

 原稿受付 平成12年8月29日

 *機械工学科

**九州大学工学部

効果は期待できないとの結論を導いている(5).この

ことはディフユーザ翼設置の効果について,様々な 羽根車翼およびディラユーザ翼形状を用いた更なる 検証実験が必要であることを示している.そこで,

本報では,門出口角が異なる3種類の開放形羽根車

と,形状が異なる3種類のディフユーザ翼を用いて,

翼出口角とディフユーザ翼の組合せが遠心ポンプの 気液二相流性能に及ぼす影響について実験的に調査

したので,その結果について報告する.

2.実験装置

 実験装置および性能試験方法は前報(Dと同じであ るが,供試羽根車にはZR=8枚の二次元翼をもつ無

衝突流入流量係数φLS=O.06gの同一入口形状で,出

口角のみβb2=25.(IMo2025),60.(IMo2060),90.

(IMo2090)と異なる3種類を用いた.その形状を図 1に示す.羽根車は気高二相三時の揚水性能が良好

一1一

(2)

津山高専紀要第42号 (2000)

塩。

 g89

xq9,

 Irvlo 2025

  de

N IM,2060

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IM,2090

Fig.1 Tested irnpeller

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一 一

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   LV5

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GgsV4s

Fig.2 Shapes of diffuser vanes

な結果を示した開放形(側板は全域,車板は半径 80mmから下流を取外した)で,翼開放端とケーシ

ング間のすき間は1mm,すき間比λ =1/18=O.06であ

る.羽根車下流に設置したディフユーザ翼は3種類 で,その形状と呼称を図2に示す.ディフユーザ翼 高さは羽根車高さと同じb=18mmとし(ディフユー

ザ下流の渦形野守さはB=25mm),翼数については,

羽根車門守流路出口近傍に形成される気体滞留域の

粉砕には羽根車丁数以上が必要との結果(斗)をもと に,Zs=18枚(>ZR)とした.ここでデイフユーザ翼形

状について述べる.図3に,流量係数φ=0.1におけ る羽根車出口断面での速度三角形の羽根出口角によ

る違いを概念的に示す..液単相流時は羽根に沿って

一様流出すると仮定して求め,気液二相流時は,高 気液混合比においては分離流の様相が現れることか

ら,分離流計算(2)による出ロボイド率α2を用いて

求めた液相速度を示している.SV45は,気体滞留 域粉砕の効果だけを期待すれば単に邪魔板を置けば よいとの考えから,厚さ7.5mmの鈍頭物体を羽根 車下流5mmの位置を入口とし,気液二相分離呼時 に予想される羽根車から流出する液相の絶対流れ方 向にほぼ合わせて回転方向から45.傾けて設置した ものである(したがって液単相流時の流出角よりも

立っている).峯村らの用いた出口案内翼(5)は比較

的これに近い.一方,SV5としV5は液単相流時に 予想される流出角よりもやや寝かせた5.に設置し,

羽根車周速で羽根車とともに回転する気体滞留域を 液相の流れとともにディフユーザ翼列の翼問流路に 取り込んで滞留域の寸断を狙ったもので,羽根車下 流15mmの位置が入口となるように設置した.と くにLV5は,気相を押し流すのに十分な液相流速

600 2s e VL!th

   5.7  6.1  7.3

ge  60 e Wmtb

     b一,一e

single−phase fiow ( di =O.1)

..里遍ll髭 

ノ      へうミ

  \、L・9・・d  Sio.3 

a2=O.86 /60

Wし2しヒ

25

separated two−phase fiow ( ¢ =O.1)

Fig.3 Presumed veloclty triangles at impeller outlet

を確保するために,翼問流路に翼の重なり部を持た

せている.

3.実験結果および考察

3.1水単相流時の揚程変化  ディフユーザ翼を設 置した各羽根車の水単相流時における揚程(係数を ψで表す)変化を,ディフユーザ翼を設置しない場 合と比較して,図4に示す.横軸に示すφLは液相

(水)の流量係数である.まず厚翼で取付け角が大き

いSV45について見る(IMo2060羽根車についての み調査した).羽根車下流での流れ方向を考慮せず にディフユーザ翼を設置すると,流入方向の不一致 と流路の閉塞が衝突損失やはく離による損失を引き 起こし,全水流量域にわたってディフユーザ翼を設 置しない場合より揚程が低下してしまうことが知ら れる.つぎにSV5としV5について見る.煙出口角 β炉gO.の場合には,小水流量域でディフユーザ 翼設置がディフユーザでの昇圧効果をもたらして揚 程のわずかな上昇が認められるものの,大水流量域

一2一

(3)

遠心ポンプにおけるディフユーザ翼設置が気液二相流性能に及ぼす影響  佐藤・浅野・古川

O.5

oαβ蝕

︒αβ斗

O聯幽吻廼b置

olw/o Vane

 with SVso  嘱 しV5

A

IMo2025 蝕研

IMo2025 tisi.

(PL=O.055

     0.4

甦魅魁幽

   鯉直      鯉画

       只

O.2

       IM,2060 E

艶3艶,r磐髄叢a

w/o Vane with SV45

wi th SVs

with LV5

 w/o Vane 書

 with SVs

A

 with LV5

0 −4・ Sα

O.2

       o  lMo2060  溝

 ¢L=O.055       0.4 0

も離慧期日鞠.

     う

 昊with.LVs   IM.2090 弘込90

      O.05 O.10 ¢)L O.15

Fig.4 Change of pump head characteristics

では逆に,ディフユーザ翼設置が圧力損失の増大を 招いて揚程低下を示している.この傾向は羽根車出 口角が大なるほど顕著で,βb2=25.の羽根車

(IMo2025)ではディフユーザ翼の有無による顕著 な差異は認められない.このことから,翼出口角が 大なるほど羽根車出口絶対流速が大きいため(図 3),ディフユーザ翼の形状や取付け角の影響を敏 感に受けること,そして,小水流量域では流入方向 が取付け角5.に近いため昇圧作用となるが,大水 流量域では入口衝突損失の増大を生じるため揚程低

下を招くものと推察される.

3.2気液二相流時の揚程変化  気液二相流時の性 能試験は,水流量(係数φL)を一定に保ちながら空

気流量(ポンプ吸込み圧と水温を基準とした流量で,

その係数は¢, G)を増減させて行った.その時の揚

程変化を二つの水流量について図5に示す.まず

SV45について見る(IMo2060羽根車).φ乙=0.033で

φ c/ aL>0.22の高気門混合比域においてディフユー

ザ翼がないときより高い揚程を示すが,水単流時の 揚程そのものが低いため,いずれの水流量において もディフユーザ翼設置の効果は明確でないtつぎに

SV5としV5について見る,小水流量(φL=0.033)の

場合には,いずれの羽根車においてもディフユーザ

翼の設置によりφ、/a5 t>0.14の高気液混合域におい

IMo2025

¢L=O.099

O.2

一一

 w/o Vane

 with SV45  with SV5

 with LV5

0

 0

?O.40.2 0

         O

撃l。2090 も

bφ・=0・033・.・

@        .2 o oVGne

Wl量h SV5

△ WI更hしV5

Oj

α2モ4硯30

IM,2060

(PL=O.099

IM.2090

¢L==O.099

       ¢,/¢,O・i O.2 Fig.5 Change of two−phase flow pump head

て揚程の改善効果を示しているが,翼間流路に翼の 重なり部を持たせたLV5の方がより大きな改善効果 をもたらし,とくにIMo2060やIMo2025羽根車のφc/

ip L=0.14近傍における揚程の不連続な急落が認めら

れなくなっている.また低気液混合比域において翼 出口角の大きいほど一見,揚程が改善されたように 見えるのは液単相流時の揚程上昇に伴うものであ

る.羽根車翼出口角による改善効果の違いを見ると,

羽根車出口での絶対流速が大きく,回転方向に寝て 流出する門出口角の大きい方がディフユーザ翼設置 の効果が大きいことが知られる.SV5やしV5のディフ

ユー

U翼設置による高粘液混合比域での改善効果は 水流量の増加とともに弱まり,φム=0.og9に達する と改善効果はほとんど見られなくなる.これは供試 羽根車では,既に羽根車の開放化によってすき間流 れが効いて気体滞留域の伸長を抑制しているためと 推察され,気体滞留域が明確に現れる密閉形の場合 はディフユーザ翼設置の効果が期待される.

一3一

(4)

津山高専紀要第42号 (2000)

(a) IMso2060 w/o vane

r

一  jS..

   v      t

t  L

    

謎鹸

(b) IMso2060 with SV5

一ξ.織

亀真

.1自

(c) IMso2060 with LV5

  つ

脳. 渉﹃蝸

域が比較的上流に位置しており (図6(b)),気体滞

留域の伸長が抑制されていることが知られる.LV5

を設置した場合では更に気泡密集域の位置は上流に 位置しているが(図6(c)),これは昼間流路半径方 向に翼の重なり部をもたせることで,羽根車出口近 傍での液相の流れが常にディフユーザ翼方向の流れ となって,伸長しようとする気体滞留域をより効果 的に抑制したためと考えられる.

4.まとめ

 遠心ポンプの気球二相流時の揚水性能に及ぼすデ

ィフユーザ翼設置の効果について追従実験を行い,

適切な形状と取付け角度をもつディフユーザ翼の設 置が羽根車出口角が大きいほど,とくに小水流量域 において有効であることが確認された.なお本研究 の一部が文部省科学研究費補助金(No.11555055)に よったことを記し,謝意を表する.

Fig.6 Air behaviors in inpellers

  ( a5 L=O.033, di G/ a5 L=O. 20)

 つぎに,以上の結果を羽根車内における気相の流 動様相と関連付けて考える.図6にIMo2060羽根車

にSV5, LV5を設置した場合の小水流量域(a5 L=O.033)

における羽根車内気相の流動様相をディフユーザ翼 を設置しない場合と比較して示す.入射角の大きい 小水流量時にはまず羽根車翼圧力山側に沿った微細

気泡流が現れるが,空気流量をわずかに増やすと突

然様相が変化して負圧山側が出口近傍まで気体に覆

われ,その下流には微細気泡の密集域が生じる(液

相は圧力面側を薄い層を成して流れる).このとき 揚程は急低下し,その後は気体滞留域の伸長ととも

に緩やかに低下する.ディフユーザ翼をもたない

IMo2060ではφ、/φL・O.20になると気体滞留域は完 全に羽根車出口に達し,その下流の気泡密集域は羽

根車流路内にわずかに確認される程度となる(図6

(a)).これに対してSV5を設置した場合は気泡密集

参 考 文 献

1)佐藤紳二,浅野芳宏,古川明徳:遠心ポンプ羽根車の開放化  が気液:二相流性能に及ぼす影響,津山工業高等専門学校紀要,

 37, (1995), 11.

2)佐藤紳二,古川明徳,高松康生:遠心ポンプ羽根車の羽根角  が気液二相流性能に及ぼす影響,日本機械学会論文集,59−567,

 B(1993), 3513.

3) A. Furukawa, T. Karino, H. Matsuda, K. Okuma, S. Sato:Pumping

 Action of Centrifugal lmpeller with Tandem Circular Cascades in  Air−Water Two−phase Flow, 3rd ASMEIJSME Joint Fluids  Engineering Conference, FEDSM99−6773, (1999).

4)A. Furukawa, S. Shirasu, S. Sato:Experimental Study of

 Gas−Liquid Two−phase Row Pumping Action of Centrifugal  Impeller, 2nd ASMEIJSME Joint Euids Engineering Conference,

 FED−Vol.226, (1995), 89.

5)峯村吉泰,木下克彦,伊原賢,江頭和幸:半径流霊気液二相  流ポンプの性能に及ぼす設計変数の影響,日本機械学会論文

 集,61−588,B(1995),2996.

一4一

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