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氾濫原管理のための氾濫解析手法の精度向上と応用 に関する研究

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

氾濫原管理のための氾濫解析手法の精度向上と応用 に関する研究

末次, 忠司

https://doi.org/10.11501/3150968

出版情報:Kyushu University, 1998, 博士(工学), 論文博士 バージョン:

権利関係:

(2)

6. 2 防災樹林帯への適用川fi)

M 川ネットワークが綬配のデルタなどでの適川が先日 定される手法であるのに対して、防災樹林停は励 状 地などの急勾配の流域において、mit,i流による家J�_の流失を防ぐためのil2ì監流制御bÍl1t&である 例えば凶

6. J 3にぷすように 、 六)1・川のド流域の以状地には舟Y11リi�敷、 }くは:_ffJJi�_ 9.泣と呼ばれる独特の家屋群がイバ王す るυ この1-t!肢はかj辺側の敷地がミ角形やm・のJf�をしており、先端立I�は 上様りされ、l白木が家出を取り凶むよ うに、またイII木がその1M IJIIに慌に航樹されているι 洪水;�ìW:L時には先端部がmi�;i:J.Kを .分するとともに、樹

木mにより水勢を羽めることで家版、JIオ応を流失から守る,1,-;長からのし犬である- 1司憾な対比;として、 人jド 川イIi ;�の仏JIJ di・にはjíJ司IJ集結と呼ばれる愉1 �l集結があった6,し、また狩�f川流域にはlt�_ �数林が現有している 小川冗ではYl!.出:L}J;�の :\-11をJ,J}�f(J�Jに防御するため、集結のL流側に数1mから数百mの帯状の樹林待を設

;nすることを氾lliLするもので、発fJJは舟)�Vi{敷と11îj依て‘あるが、 創伎を拡大して集結単位の防御を目指した Yl!.tE,i?mHflj御胞設であるn

6.2. 1 水1m模期実験の概要

�J(lでは現地観測lで卜分m阪できない防災樹林帯のノ比害被害軽減効果を実験により検討したもので、家屋 をiÅL !J-よさせる氾濫外)Jより大きな外力、又は小さな外ノJを与えて、樹林帯周辺、特に集落の立地を想定した

.1]における流体力の低減効を把握する。

実験条1'1-1

収1 6.14に/J'すように、実験は長さ16m、幅5.2mの氾濫流実験J.K路でー行う。氾濫原勾配は1/300、水路床の

*llJ立係数はボルトをJI]し1て0.020,...,0.022程度に調整し、ノ:K路中心部に樹林帯模型を設置する。水路床の組度 係数は4.1. 3にぶしたその他の七地のm度係数である0.050に対応するように設定しようとしたが、高さのI古 いボル卜が多数必要なことが分かり、実験水深から見て適切なボルトの選定及び配置を行った結果、現地組

!主係数O.035,...,0. 039に-+11、可する粗度改定としている。また水路には流量0.29m3/s (流量条件1 )、0.11m3 s

(流泣条竹 )の2 ケスの氾寵流を流 下させる。この流量は縮1/30で現地換算すると . i点;止条什1 : h 2.8m、 u 3.3m/s、 U2 h 29. 8m3 I s 2

流泣条n日: h 1. 7m、 u -2. 1m s、 u2h - 7.3m3/s2

という条件である。 ここで家屋に作用する抵抗力はu2hに比例するので、流体力を去す指標としてu2hを 採用している口

この外ノユの決定にあたっては、1983年7月山陰豪雨による三隅川氾置と1986年8月の吉田川氾監の実績デ ータを参考とした。 隅J 11では氾濫流のu2hは最大で35m3;s2程度に及び、この値が10を超える時点から流 失家以が多くなっている7� 0 -Ji、/H日川では1. 5m3 S2を越えると家に何らかの被 害が生 じ、2.5m3 S2を J!gえるとJI1;仕不可能となる家同が出現すると報合されている且)。 これらの値を参考に、家屋が流失する限界 の流体ノJを10m31s2と仮定し、この怖を境にして実験の流量条件を設定している。特に流量条件iは大氾濫に 111吋する実験条件となっている。

実験では水深はポイン卜ゲージで測定し、iuJ床から水深の6害1]の尚さでのx 、 y方向流速は電磁流速計で 測定する3凶 6. 14に示すように、測定点は水路中 央 ( y 0)において、縦断方向にx - 3,...,4m、横断方

100

写真- 6. 1 舟型屋敷

(出典 大井川町 大井川町史)

想定された氾濫流向

f

図- 6. 13 舟型屋敷図

(出典 静岡県教育委員会編 静岡県文化財調査報告書第1 2集「静岡県の民家J )

- 101-

(3)

図-6.15に示すように、実験で用いた樹木は木製のl直径7mmの丸棒(技なし模型)と丸棒に枝+人工芝を つけたもの(枝あり模型)の2ケースで、水路中央に横断及び縦断方向に7、8、 9 cmの格子状配列として いる。樹木模型の諸元のうち、樹木の間隔、枝の太さ及びつき具合は大井川流域の舟型屋敷周辺等の樹木調 下流導水路

査結果を参照して決定した。また樹木の直径は同結果及びリノぐーフロント整備センターのガイドライン10)の なかで提示された樹木分類表を参考にすると、表-6.1に示すようにその分布は10---35cm(胸高直径の小さい 竹、大きなけやきを除いて)であるので、その平均値に近い21cmより実験樹木径7mmを採用する。全体の実 験ケースは表-6.2に示す。樹木の本数は縦断方向に3、4、5本、横断方向に22、16、12本として、樹林帯 の幅と奥行きを変化させる。

氾濫流実験水路概略図と座標系 図- 6. 14

樹林の抵抗は別途実験により求める。この実験では幅50cmの水路の6m医間全体に枝あり、又は枝なしの樹 木模型を格子状に8cm間隔で・配置し、1.634...,5. 817 1 sの流量を流ドさせ、樹林帯区間が等流水深となる時

(的百』 )同

柑附 /MV

の水深より流速を求めた。図-6.16は樹林による祇抗を透過係数Kで表した場合のKと水深hの関係である。

孟ぇ:

マツ(アカマツ ) 26...,30 胸高直径(c m) 耐潤性樹木舟型屋敷他水害防備林急、勾配河川 制自

十ケ 6..., 1 0 。 。

山桃 1 2 。 。

ア スナロ(ヒノ\') 2 8 。 。

けやき 20"'100 × 。 。 透過係数の計測実験

シラカシ 2 2 ×

ヒマラヤスギ 34...,35 ×

桃 2 6 ×

タチヤナギ 15"-'30 。 透過係数の計調IJ実験 カワヤナギ 1 5..., 3 0 。 透過係数の計調IJ実験

榎 10...,28 。 。

くぬき 30"'35 。 。

はんの木 20"'35 。 。

...

-}j、技あり模型の場合は鉛 枝なし模型の場合、透過係数Kはおよそ4となり、水深による影響は少ない。

樹木の胸高直径他 直方向に枝がついているため水深によりKは変化する。

6. 1 表

0.14 0.12

樹林帯模型透過係数K 0.08 0.1

水深h(m) 6 . 16

0.06

制制活咽市制刑

樹木模型

泊Illi--li--+ C

以F 針金に人工芝の 材料を巻き付け た枝

木の円柱

6. 15 図

O. 5、1.0、1.5mにおいてXーイ.5"'3m、それぞれ縦断方向に0.5m刻みで・設定する(1ケースあたり 45点)他、樹林待周辺に詳細捌Ij定点を設定し、合計140点において水深・流速を測定する。

(樹林帯の条件J 向にy

コントロールボリューム内の水の重力と樹木群による低抗の釣り合い式から、水面勾配!と樹林帯内の流 速uは以下のように表される日〉O コントロールボリューム内の水の体積をV、抗力係数をCo、樹林群の投影

となる。なお、Vには樹木の体積分も含まれている。そして、単位面積当りの樹木本数をnt、樹木1本の流 ドノJ向の投影l隔をaDと定義すると、Aoは

(6.3) 面積をAnとすると、ノュのバランスより

ρ日V i f

÷

cnρu2Ao

注)大井川流域の舟型屋敷には松、杉、竹、桃の木が多く、狩野川流域の屋敷林にはひばなど が使われている。図中の印はI(_Q) :よく使用されている、C:使用されている、 x 使用 されていない、空欄:不明」である

(6.4)

(6.5) Ao -ntaoV

となる。式(6.4)を式(6.3)に代入すると、

u K 1 1 2

J瓦ta 0 C 0/2耳 (6.6) 6.2.2 防災樹林帯による氾濫流制御効果

K

横16本、奥行き4本の枝あり樹木が8cm間隔で配置されたケースで、樹林帯形状が長}jj�のケース17及び

|丙j条件で樹林帯形状がV字形のケース19を対象に、樹林帯による氾底流制御効果を検討する。

となる。ここでKは透過係数(m s)と定義している。すなわち、透過係数Kは流速と同じ次元を有し、その 怖が小さいほど、抵抗よjは大きい、すなわち氾濫水が流下しにくいことを意味している。

103 - 102 -

(4)

CASE mt� 密生度 幅

1/5 C円1

290 9 22

2 290 9 22

3 290 9 22

4 290 9 16

5 290 9 16

6 290 9 16

7 290 9 16

8 290 9 12

9 290 9 12

10 290 9 12

11 290 8 22

12 290 8 22

13 290 8 22

14 290 8 16

15 290 8 16

16 290 8 16

17 290 8 16

18 290 8 16

19 290 8 16

20 290 8 16

21 290 8 16

22 290 8 16

23 290 8 12

24 290 8 12

25 290 8 12

26 290 7 22

27 290 7 22

28 290 7 22

29 290 7 16

30 290 7 16

31 290 7 16

32 290 7 16

33 290 7 12

34 290 7 12

35 290 7 12

36 110 9 22

37 110 9 22

38 110 9 22

39 110 9 16

40 110 9 16

41 110 9 16

42 110 9 16

43 110 9 16

44 110 9 12

45 110 9 12

46 110 9 12

47 110 8 22

48 110 8 22

49 110 8 22

50 110 8 16

51 110 8 16

52 110 8 16

53 110 8 16

54 110 8 16

55 110 8 12

56 110 8 12

57 110 8 12

58 110 7 22

59 110 7 22

60 110 7 22

61 110 7 16

62 110 7 16

63 110 7 16

64 110 7 16

65 110 7 16

66 110 7 12

67 110 7 12

68 110 7 12

69 290 8 16

I�一一一一一.圃圃-

表 6. 2 実験ケースー覧表

奥行き 形状 枝 盛土

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

5 長方形 無し 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

5 長方形 無し 無し

5 V字聖 有り 無し

4 長方形 有り 無し

4 長方形 無し 無し

4 V字聖 有り 無し

3 長方形 有り 無し

3 長方形 無し 無し

3 V字聖 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

4 長方形 無し 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無L

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

4 長方形 有り ー0.32m

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 0.08m

4 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

4 長方形 有り -0.40m

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

5 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

3 長方形 有り 無し

4 長方形 有り 無し

104 -

低木 流況観察 水位変動 無し無し

無し無し 無し無し 無し無し 無し僻し

無し無し 。 。 無し無し 。

無し 。 。

無し無し 。 。

無し 。

無し 。 。

無し 。 。

無し 。

無し無し

無し 。 。

無し無し 無し無し 無し無し

無し

無し無し

無し

無L

無し

無し

無し

無し

無し

-0.32m 無し 無し無し 無し無し 無し無し

無し 無し無し 。

0.08m

無し無し 無し無し

無し無し 無し無し

無し

無し無し

-0 40m

無し

無し無し

無し

無し

図- 6. 17はケース17に関する水深コンター図、流速ベクトル図、流体力コンター凶である。 これらの平面 図は樹林帯がない場合の等流の値で無次元化してあり、ほぽ左右対称に近い現象であったので、水路横断}j 向に半分の領域だけ測定している。図-6.17の水深分布を見ると、樹林帯より上流側は樹林帯により堰上げ られており、逆に下流側では樹林帯背後で'7K.深が低下した後、流下とともに等流水深に漸近している口特徴

的なのは樹林帯により阻害された流れが外側に向かっていることで、 その結果樹林帯外側の流体力も犬きい 所で51FJ程度増大している。ただし、防御領域となる樹林帯下流側では等流の流体力の1 �""""1 2と低減して おり、家屋の流失危険性は軽減されている。もっとも流体力が低減したのは、樹林帯下流側の先端部である3

図-6. t8はケース19に関する水深コンター図、流速ベクトル図、流体力コンター図である。水深コンター 図はケース17と類似しているが、樹林帯下流側でーの水深の低下は小さい。流向及び流速はV字形樹林帯が大 きな流水阻害要因とはならず、流れがスムーズになったため、ケースt7に比べて外向きの流れが弱し\0以上 の結果、樹林帯下流側における無次元流体力の低減量は少なくなっている3樹林帯方向の下流側に2以上の 大きな無次元流体力が発生しているが、これは水深及び流速の測定点数が少なかったことによると思われる3

6.2.3 氾濫解析による再現計算

防災樹林帯による氾濫流制御効果を正確に把握するためには、防災樹林帯の諸元である透過係数、奥行き、

幅などを種々変えて実験を行う必要がある。しかし、諸元を多くすると実験ケースも多くなり、またその影 響を把握するために多数の地点で水理量を測定する必要があるので氾濫解析による検討が有利となる。本検 討においては先ず樹林帯形状が長方形のケース17及びV字形のケース19の実験の再現計算を行って、計算精 度の確認を行ったうえで、モデル流域における制御効果を調査する口

計算モデルは式(4.15) ,._ (4.19) に示す二次元不定流モデルであるが、樹林帯による影響を妃握するた めに、以下に示すように運動方程式に抵抗項及び拡散項を付加するD

1)樹林帯の樹木により流速が低下する。その影響は樹木の幹・枝のつき具合により異なるが、樹林帯内で は低木や堅い草本も繁茂していることを考慮して、実験結果の解析で採用した透過係数Kの考え方を用 いた抵抗項により、樹林帯内で・の水深方向平均流速の低減を表現し、水深方向に一様な流速であると仮 定し、運動方程式に付加する

2)樹林帯境界付近では流速差によりせん断力が作用し、樹林帯内側では流速を増加させる力、樹林帯外側 では流速を抑える力が発生する。このせん断力による水平方向の運動量輸送の効果を渦動粘性をもった 拡散項により表現し、運動方程式に付加する

抵抗項及び拡散項を付加した運動方程式は以下のようになる。

[ x方向運動方程式]

òM ード ò (u M)

δ1 δx

3(v M) =-gh ÒY

..; u �十VT ò 2M - g M ' T" 4-ε x 一一一一-Ò X 2

IJ�M fε• IJ y 2

付加した抵抗項 付加した拡散項

-105 -

r ρ

(6.4)

司開 冨司 . 圃 ,

(5)

ò(vN) =-gh 一一一一òH 一一一一一

δY δv ρ

[ y方向運動方程式]

1. 5

〉、

O. 5 (a)

(6.5)

(6.6)

J u � + V '!"' ò2N ò2N

- gN ' 1/"2 +ε v ーョ一一一一 +ε

Uλ Y él y 2 付加した拡散項

ò h θM ò N _

-ー』ー+ー-

òt élx ély �

表-6.3に再現計算の場合の計算条件を示す口 付加した抵抗項

[連続式]

3

3

2. 5

1FL�IJ一一:

1

I

O. 5

x (m)

告主主需主主茎=卓三三一τz一一ー一一一一一一一一一→一一一­

�霊家主壬雲戸=一一一一一ー

�七一一一一一ご三一一一

2. 5 2

2

1.5

1. 5

O. 5

x (m)

-0. 5

O

-1.5

O -1.5 1. 5

〉町

O. 5

、‘a''・hu''t、

再現計算及びモデル計算条件一覧表

項 目 再 現 計 算 モ デ ル 計 算

計 算領域 氾濫流実験水路:16m x 5. 2m モデル流域: 500m X 250m 樹 林 帯 位 置 上流から8mの水路中央部 上流から200mの水路中央部

メ ッシュ幅 8 cm X 8 cm :計13. 000個 2. 5m X 2. 5m :計20. 000個 計算時間間隔 O. 02秒 O. 1秒

氾 濫 原勾配 11300 1/300

上流端流量 O.29ms/s 1.6271.218742m3/s 流体力15、10、 5m3/s:!に対応 下 流端水 深

実験水路下流域18地点の平均 樹林帯がない場合の等流水深 深: 8. 33cm

粗度係 数 O. 0162 O. 050 表-6.3

1.5

再現計算は代表的な実験ケースである" 枝あり、間隔8 cm、横16本、奥行き4本" の樹木群の条件で、樹

E

〉、

O. 5 林帯形状が長方形の場合(ケース17)とV字形(ケース19)の2ケースについて実施するc再現計算による

平面分布を見ると、ケース17の場合は図-6.17と図- 6.19を比較すると、実験結果と計算結果は傾向的には 概ね一致している口しかし樹林帯の上流側及び外側では計算流速が小さく評価された結果、樹林帯の外側で (c)

2. 5 3

O. 5 2 x (m) 図 6. 17 実験結果(ケース1 7)

Ca) 無次元水深川oコンター図(

亡ゴ

は樹林帯部)

(b) 無次元流速lI/lIoベクトル図 (c) 無次元流体力u2hluo2hoコンター図 流体力の実験値が等流との比で1.5程度なっているのに対して、計算値は1. 25程度と小さくなっているcケー

1.5 -0 5

ス19の場合は図- 6.18と図-6.20を比較すると、計算水深及び流速が小さく評価された結果、無次元流体力 も小さく計算されている。

図-6.21---23は水深、流速、流体力v2hの縦断分布を比較した結果である。横断方向に3測線(中央、中 央から0.64m、1. 44m)の結果を示している。なお、もっとも外側の樹木は水路中央からO.60mに位置しているD 縦断方向水深は樹林帯外側において樹林帯下流側の水深の低下が若干ずれているが、全体的には樹林帯上流 における担上げ、下流における水位低下がうまく表現されている口 これに対して、流速及び流体力は特に樹 林帯外側において計算結果が実験結果よりも小さく評価されているc これらの再現計算の結果が実験結果よ りも小さく評価された原因は、①等流条件で実施した実験による透過係数Kが大きく(抵抗が小さく〉評価 された、②計算安定化のために移流項に1 �欠精度の風上差分を用いたため、局所的な流速に計算誤差が生じ

-107 - -106 -

(6)

1. 5

ε

〉、

O. 5 (a)

1.5

〉、

O. 5 (a)

O -1.5 O

-1.5

2. 5 3 1.5 2

O. 5

x (m)

-0. 5

2. 5 3 1.5 2

O. 5

x (m) -0. 5

凡例

1. 5

--・4・・ ーーーーーー.... 一一一一・・ --司� ーーーー-‘'・ ーーー』・・・・_-ー司ー司・・・司- ーー-司・ーーー・ー・・・ーーーー・・句旬開剛司�

'一一一一一一一一一ー-・・' ーー一一・・ 一一�・・ 一ーーーー・・・ ー『ーー叫� ーー『圃同4・・ ー--・・ ーー一ー』唱・・ ーー一ー司『・・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一

E

〉、

O. 5

O -1. 5

向山γ

ーーーーーーーーーー-一一ーーーー一ーー�・・ーーーー・ーーーーー『・・ーーー-ーーーー・岨・--司旬ーーーーー-・

ーーーーーーーー・・・ 一一一ー

E

〉、

O. 5

AW

2. 5 3

1. 5 2 O. 5

x (m) -0. 5

O -1. 5

1.5

〉、

O. 5

O -1.5 (c)

3

2. 5

1.5 2

ノ/ぺ3

O. 5

x (m)

-0.5

4.,.

1.5

2

h

O. 5 (c)

2. 5 3 1.5 2

O. 5

x (m) ーO.5

O

-1. 5 O. 5 1.5 2 2. 5 3

x (m) -0. 5

ケース1 7の検証計算結果 図- 6. 19

実験結果(ケース1 g) 図- 6. 18

無次元水深励。コンター図(仁コは樹林帯部) 無次元流速z向。ベクトノレ図

無次元流体力μ2h/;μ02hOコンター図 (a)

(b) 無次元水深hlhoコンター図(亡ゴは樹林帯部) (c)

無次元流速u/uoベクトノレ図 無次元流体力uzMU02hoコンター図 (a)

(b) (c)

nu

-108 -

(7)

1. 5

I � /

1

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O. 95

( I

0.13

� I \ f / � I I

|

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込0.1

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0.09

0.08

o

I

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-1. 5 -1 -0. 5 0 O. 5 1 1. 5 2 2. 5

3 I

0.06

x

(m) I

-8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6 7 8

縦断(Y)方向(m)

:「寸

1. 5

AW E 〉句

0.5- O -1. 5

」一一一ー・一一一一宅 こー,ーーーーーー・ーーーーーーーーーー守= ー霊竺 ーーーーーーー・ーーーーーーー-ーーーーー一-

ーーーーーー+ーーーーーーー亭ーーーーーー-ーーーーー宝 一ーー一一+ー一一一一・ーー一一ー一・ーー一一ーーて

0.14 0.13

2 2. 5

8 0.11 賎0.1 耗0.09

0.06

縦断(Y)方向(m)

x

itZE331

-0. 5 。 O. 5 1. 5

x

(m)

1.5

、,hE,、

(c)

>0

O. 5

。-1. 5 -0. 5 。 O. 5 1. 5 2 2. 5

3

x

(m)

X -一計算(1.44m)

口実験(l.44m) 0.14

0.13 0.12 8 0.11 '-.../

尽き 0.1 特0.09

0.08

0.07

0.06

-8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3 4 5 6

縦断(Y)方向(m) 凶

6 .

20 ケース1 9の検証計算結果

(a)

無次元水深h/h()コンター図(仁コは樹林帯部) 8

(b)

無次元流速u/uoベクトル図

(c)

無次元流体力u211/UU2hoコンター図

図- 6 .

21 ケース17の水深h縦断分布

AU

(8)

0.9 0.8 0. 7 0. 6

0. 5

鰻0.4 哲三0. 3

縦断(Y)方向(m)

一寸

11 '

11

0.9 0.8 0 7

0 6

E 0. 5

矧0 4 恨0.3 0 2 0 1 0

-8 -7 -6 -5 -4 -3 -2 -1 0 1 2 3

縦断(Y)方向(m)

6

0.9 0.8 0 7

0. 6

E 0. 5

矧0 4

U三一0.3

0.2 0 1 O

-8 -7

-

6 -5 -4 -3 - 2 -1 0 1 2 3 4 5

縦断(Y)方向(m)

関 6

.

22 ケース11の流速u縦断分布

qru日

0.05

ミ 明

0.04

5

003

提0.02 0.07

X

-1十第(O.64m) LE_実験(0 64m)

8

X

|一一計算(1.44m)

し口 実験(1判世」

h 一 一一一一一一一一一一一一一一一一 τ ァ一一一一一一 一一一一一 一竺コ|

8

X

一一計算(0.64m) 実験(0.64m)

0.07 0.06

ç' 0.05

‘"

\、

円E0.04

5

003

脅さ0.02 0.06

0.01

縦断(Y)方向(m)

0.01

→l'l?

?ll -

縦断(Y)方向(m)

007 0.06

J を問\ E

、 •

0.05 0.04 0.03 0.02 0.01

-8 - 7 -6 -5 -4 8

縦断(Y)方向(m)

図 6

.

23 ケース11の流体力v2h縦断分布

9d

(9)

たことなどが考えられる。

表-6. 4 計算条件一覧表

防災樹林帯

ケース

透過係数K 申高 下v 奥行きb 形 状 氾j監流 向 備 考 番 ?E3E (m3/s)

(m/s) (m) (m)

1,627 12. 5 50 15 長方形 上流側から 流量大

2 742 12. 5 50 15 長方形 上流側から

3 1,218 11 50 15 長方形 上流側から度大

4 1,218 14 50 15 長方形 上流(則から度小

5 1, 218 12.5 60 15 長方形 上流側から 幅大

6 1,218 12. 5 40 15 長方形 上流側から 中高小

7 1,218 12.5 50 20 長方形 上流側から 奥行き大

8 1,218 12.5 50 10 長方形 上流側から 奥行き小

9 1,218 12.5 50 15 急V字 上流側から 形状V字

10 1,218 12.5 50 15 V字 上流側から 形状V字

11 1. 218 12.5 50 15 長方形 緩角度斜め 氾濫流向斜め

12 1,218 12.5 50 15 長方形 急角度斜め 氾濫流向斜め

13 1,218 12.5 50 15 長方形 上流側から 基準ケース

14 1,218 12.5 50 15 長方形 上流側から 樹林帯なし

15 1, 218 12.5 200 15 長方形 上流側から 流路幅いっぱい

6.2.4 モデル流域における防災樹林帯の効果

次に、 このモデルを実際の流域に適用するために、設定したモデル流域を対象に、氾濫計算を実施する。

計算では氾滋流量・流向の他、防災樹林帯の諸元である透過係数(密度〉、幅、奥行き、形状を変えて表

6. 3の[モデル計算」にぷす条件で、表 6. 4に示す15ケースの計算を実施する。計算にあたって、先ず表- 6. Hこぶしたけやき、 カワナヤギ及びタチヤナギの柳類の樹木形態に基づいて、幹径30cm、枝長2m、枝直径3 cm、枝数5本/m、高さ40cm以上から枝ありの標準的な樹木を想定する。また、樹林帯形状による影響につい ては流体方を大局的に見て分析し、樹林帯の透過係数、幅及び奥行きによる影響については流体力の縦断方 向変化より、各諸元による流体力の変化について調べる。

先ず樹林帯形状が長ノむ形の場合(ケース13)と急V字形の場合(ケースg)について比較すると、図 6.

24及び6.25の通りである。長方形の場合、樹林帯直上流部で無次元流体力v2h/Vo2hoが0.6---0.8である のに対して、樹林帯直下流部においては0.5---0.6と減少している。全体的に見ると、図-6.24のように樹林

帯の幅の分だけの領域で無次元流体力が等流に比べて4割以上低減していることが分かる。また流体力分布 から分かるように、形状が長方形の場合は樹林帯後流全域において、流体力が低減しているのに対して、形 状が急、V字形の場合は、肱1-6.25に示すように樹林帯外側から回り込んだ流れにより樹林帯下流側中央部に

おいて流体力の低減が小さくなっているのが特徴である。

凶 6.26は、防災樹林帯の諸元を変えた場合の無次元流体力の水路中央部における縦断方向変化である。

何れの諸元を変えても傾向は類似しているが、特に奥行き長さbと透過係数Kを変化させたケースでは樹林 舟上流側から無次元流体力の低減が始まり、樹林帯下流20m地点で・最小となっている。樹林帯直下流における 無次元流体力で比較すると、奥行き長さを10mから20mに長くすると無次元流体力はO.66からO.50へと24%減 少しているし、透過係数を14m/sから11m/sに変化させると、無次元流体力は0.63から0.51へと19%減少して おり、樹林帯の奥行き長さを長くしたり、樹木密度を高めることにより樹林帯下流側の流体力が低減できる ことが分かる。 -}j、樹林帯の幅を40mから60mに広げた場合は、逆に無次元流体力は下流側でO.53から0.60 へと13%増大している。これは櫛断方向の境界条件として、樹林帯から約100m離れた箇所に流量フラックス がゼロとなる直立墜を境界条件として設定したため、樹林帯外側の流れが拘束され、樹林帯の幅が広がるに つれて、本来樹林帯外側に向かう流れが樹林内に流入し、透過性が高まったためであると考えられる。

以tのことより、防災樹林帯の諸元と流体力との関係についてまとめれば、以下の通りである。

・樹林密度を上げることが、樹林帯背後の流体力低減効果を大きくする

・樹林帯の奥行きを長くすることは、樹木密度を上げるのと同等の効果がある

・樹林帯の幅を広くすると、流体力低減域の幅は広くなるが、樹林帯下流側においては流体力は逆に増大 する可能性がある

形状、 流向の変更

ケース1 3 ケース9

...

流向 ...

』品τ

- 115-

ケース1 0

ケース1 2

-ー�

(10)

62.5

。 -62.5

62.5 -62.5 。

X (rn)

門山ソ

(m)

v -75

175 X (m)

一 内UハUハυハUハUハUハUKハ〉ハUハUハυ 「 マリ45 6 789011ペ/同〈J 一一0000on×U 1111

一-hu一

-nL -

V一00000001JIB-­

h一345678q×U1ペ/マJ

/一000000 000 0o B 1一一一一一一一一一一一一 一 J'

伊一

-、 .

V Y (m)

(m)

-HU 門J

175

m

Y Flow

F 1 0 w

ケース9のv2h/vo2h。の分布

ヴt

図 6

.

25

ケース13のv2h/vo2hoの分布

一116- 図- 6

.

24

(11)

6 . 3 ハザード・ シミュレータへの適用11)

1. <1 1. 3 ロ 1. 2 ...c 1. 1

<'1

O. 9 ...c O. 8 01

>

0.7

O. 6 o 5

I

I

i I

:IIJ

I

- ' - 1

I

:|i l ! |

4可:者台当

ι- +

I :1;・ |

縦断(y)方向(m)

6.3. 1 シミュレータの概要

氾濫解析技術を実際の防災活動に適用していくためには、様々な水理条件に対応し、かっ迅速に氾濫現象 を予測することが必要となる。本節では前述したように、精度向上が図られた二次元不定流モデルを用いて、

開発したハザード・ シミュレータについて、その概要及び水防及び避難活動等への応用について説明する。

本シミュレータは洪水、破堤箇所などに関して任意条件の下で、実際の状況に対応した氾濫計算を実行で きる能力を有するが、計算時間を要するため、図 6. 27に示すように危機管理に対応したシステムを想定し て、予め計算した結果を瞬時にパ、ノコンの画面上に表示するシステムとしている。因みに例えば、3.000メッ シュの氾濫計算を行うと、大型電子計算機で5分、 ワークステーションで 1時間、パソコンで10時間程度の 計算時間を要する。実際の運用にあたっては、これに更に起動させたりする操作時間を20,..,,_30分程度要するc

また、このシミュレータは防災G 1 Sで、緯度及び経度で統一表示可能な3層構造のシステムである。3 層成分は国土数値情報の3次メッシュデータを10等分したもの、数値地図10000 (総合〉、氾濫解析結果であ る。すなわち、流域は国土数値情報に対応できるよう、約100m四方のメッシュに分割して計算しており、ま た数値地図に登録されている行政界、道路、鉄道などの表示が可能となる。計算モデルには新たに開発した 合成粗度係数式を用いるとともに、川|幅に対応した破堤幅の算定式を導入し、また都市域における計算にも 配慮、して下水道施設による流下量も計算できるシステムとしている。

本研究では鶴見川流域を対象に、流下能力が低し可箇所、又は堤内地から見た河床高の比高が高い箇所を中 心に仮想、の破堤箇所を51箇所、うち支川113箇所を選定した。幹線流路延長が42.5kmであるから、およそ 1km

ピッチで破堤氾濫を再現できる。破堤は河道水位が計画高水位を超えた時点で・発生するか、又は計画高水位 を超えない場合は最高水位で-発生するものとしている。また様々な条件に対応できるよう、対象洪水は1958

年9月の狩野川台風における実績洪水波形の他、工事実施基本計画に対応した1966年 6 月波形の超過確率l /30、 1/40、 1/50、 1/100、 1/150の計6 タイフの洪水が選択可能なようにしている。

問 m

o白川方。Y引断縦

〉\こ二

1. 3

|

1. 2

1. 1

f

l -iト

透過係数

o 9

iコ

民LI

I :: 0.8 L必至:J

>

0.7

|一一-K=14. Om/sCCase 4) I I

O. 6 O. 5 O. 4

-250 -200 -150 -100 -50 50 100 150 200 250 300 縦断(Y)方向(m)

150 200 250 300

。高

ìt

1. 4 1. 3 o 1. 2 2 N 1.1

0

図 6

.

26 無次元流体力縦断分布

118-

氾i:i.シミュレーション パソコンへのず-'1入力 nべυphJU内hu

pu ρし ρLV Fb nS F3 mm白白白 m川 m附 nu nu nu phJVFD aq w w

w

i# PEJ. 4・

河遺・水位データ

ハサ.ード・ シミュレータ

流峨i制点324F)i1叩

'‘ ぷ亥乞:フ/)

図- 6 . 27 ハザード・ シミュレータの槻念図

nHd

(12)

6.3.2 シミュレータによる計算結果の表示

卜a記の3層成分の情報はVisual Basic for Windowsによって表示されるつ シミュレータのユーザーは行政 担当有を想定し、表示項目は以下の4種類としている。

r �量水情報|

氾温水の挙却Jは浸水深のランク毎に、時間的及び場所的によぷされる。浸水深は避難のことを考慮して、

30ω、50cm、 1 m、・・・・というようにランク分類されている。時間表ぷは破堤後1、 2、3分からはじまっ て、ILÏI出経過とともに30分きざみのよぶとなる。凶- 6.28及び6.29には1966年6f-:J波形の超過確;事I 150洪水 の場合の以水域及び泌水深の1時間的変化を示す。図中央ドの黄色いOEIJが破堤地点でーある。 この凶より、図 111央のlí-陵地を迂rl1]するように、1l!.温水が拡散している様チが分かる。また破堤後5時間00分の最大浸水深 時点では、川川沿川て-沿Jj(i架が3m以kの地域がある他、Jよい範囲で1---3mの浸水深となっており、非常 に危険性がよ:J� 、ことを点しているJ

また、l叶 6. 30のように各川住地における浸水危険性を知るために、任意メッシュにおける浸水深の時間 的変化もぷぶで・きる3各メッシュにおける流述・流向もよ示可能である」

避難情報|

避難活動への市川はノドシミュレータの開発の大きなH的のーつである。避難の困難度については、1995年 の関川水刀調査結果l2..などから、 表 6.5'こ心すように沿水深と氾濫水の流速との関係に基づいて避難の吋 能城、不IIJfì�l戒をど義し、l山Jffiî J�ーにぷ不できるようにしている。一方、指定避難所を表示できる他、問 6.

31のように任立の避難先までの避難所要時間分布を表示できる。この際、避難経路は厳密に避難路を設定す るのではなく+ " I��[総出1離が三角形の長illであると仮定して、各メッシュの中心から任意の避難先までーのl白:線 距離のJτn�ýのt・IJ荷牲を避難すると先日;どして、所要時間を汁算している3 この凶より、効果的な避難所の指定 及び選択ができる なお砧少による避難述Htは関川水宮の実態調査で、凶 6.32に〆jくすように、ひざまでの 以水深で'45cm/秒、ひきから腰まで・のほ水深で30cm/秒で-あることが分かっているので、この2通りの避難 速度を設定できるようにしている。

将米的には対象流域の人[1分イIJ、il!.低水の挙動から見た故適な避難経路、ほ水深別の避難速度、避難行動 特性等を設定して、パソコンのl山ÎlfiL上に避難シミュレーション情報巷表小することを考えているι

*(;ISデータ(道路)と氾i��解析結果を丹jいれば、避難経路の設定は可能であるが、破堤箇所によって、

任志の地点へのil!.監水の伝措tJ[l1]が変わるという小確実性があるため、今凶のシステムでは避難経路を設 定していない

表 6.5 避難困難度と水理量

な《ご

1. O� h 0.5壬h < 1. 0 h < 0.5

1.0三v 不可能 不可能 困 灘

0.5べvく1.0 イJ口J能 難 可 能

v < 0.5 凶 要tt 可 能 可 能

注) ��;.ki架h、流速vの単位は各々m、m/sて‘ある

- 120

図 6 . 28 浸水域. l受水深の時間的変化〈破堤後30分〉

図-6 . 29 浸水域・浸水深の時間的変化(破堤後5 n寺間〉

-121-

(13)

副旦iぷ

í[!.���JJ(の 一一一一ーーー一一一一一一--

1

一一一一一

j支

(m)

4 3

一 二三l二二[二;;

一一一ひざ

{避難が困難な人の割合]50 100%

o 1 2km/11午

[避難速度]

図- 6 . 30 浸水深の時系列変化 図- 6 . 32 避難の困難度及び避難速度

巨豆互�IjrJ;';[T!,tfll'.l: I I市町対応11

地図詳細 ï I � 円l

胃 行政界 巴 I � 三 1

..,w涯綿 同 | じ..1-=1

用 品 目 | 同害 I

R鉄道 己 l 一一一 医者査察署 日 府消防署 市

「病院 日

「学校 百

「ホテル 庁1

「公民館 市

「注記 百

図- 6 . 31 避難所要時間の分布 注)図右じのO印が避難先である

図- 6 . 33 被災人11・IIt得数及び被害額

円〆LHnノ山田 qtυ 円〆臼

(14)

も表IJζnI能である。

6. 4 まとめ

本章では、氾濫解析手法を適用した氾濫原管理手法の事例として、�IlJ川ネットワーク、防災樹林帯、ザ ード・ シミュレータの3事例について検討した。

河川ネットワークではモデル流域を対象に、水路制密度によるほ水排除効果の違いについて検討した。検 討の結果、水路網密度が高い方が浸水排除効果が高く、その大部分が水路網による心温水の誘導とポンプ排 水の効果で-あることが分かった。すなわち、水路密度が高いと時間、1']りの流出品が大きくなり、流入社より 流出量が多くなる時刻がI?くなり、その結果総浸水母及びl'J:7.k.ulll日が{尽く抑えられたのである、また水路に より氾滋水が誘導されても、それに対応した排水能力を持つ施設が水路の本州にI�Li�ìされていないと、水路 沿しにおいて浸水被主が拡大する場合もあることが分かった

これらの検討結果は今後 水と緑のネットワーク整備事業 において日JIJされる]"Jl:であり、 羽イ,.:モデル 流域の選定、ネットワーク化の方法が検討されている円本研究以後、対象流域に131とされている埼v山UIIII

|打、桐井市のモデル流域に対応した適用性に関する氾濫計算も実胞されており、これらを合めて効�tUド:J ti ?I'J 川ネットワークが構築され、ほJ.K排除等に効果を発押することが)VJf.fされる

防災樹林帯に!対する尖験では、家屋流失の限界流体)]の11友としてV è h J 0 (m,l sりをfillとし、 それよ

り大きい流体)]及び�I J\さいik体j]ドで‘の氾紅ノ'.K:f1jl:止の計測1]を行った。樹林,iiJ-ト"?nL制IJの抗体)Jはち�ìAtの流体ノJ

の1 4---1 2に低減し、家J-tS.の流失危険性は峰減されているが、 ・んて樹林川外側の流体}Jが明大する。また

モデル流域における討す).の結果、長)jJ�の樹林;i?では樹林;;?ドidt側の樹林fi;:申;.\分のí"!(Hえにおいて流体}Jは咋 流状態に比べて4----5害1]減少していたが、 V字形の樹林帯ては外側からIllJり込んだiÆi:れにより樹林仰ト.流制Ij の中央部において流体ノJの低減が小さくなっていた。また防災樹林fi?のJ�ノじを変えたI計算結果をはると、�1 林常j主を上げることが樹林待背後の流体力低減効果を人きくすること、樹林仙のl先行きをlXくすることが樹 林密度を上げるのと同等の効果があることなどが分かった。

今後の施策への展開に関しては、平成9年に何川法が改正されて、法的にかJ畔林がいcinづけられたが、 そ の適用範囲(荷状の規模)は建設省令において慨ね20mとなり、 この防災樹林fi;・(よM畔林の純時には合まれて いない。しかしながら、今後都市局や農林サイドとの共管10ととして、現助機能と流失肋11機能を旅ね備え た防災樹林帯が事業として成り立つ可能性は|分にあり、現イ'{lli投�ヂ{と協議'11てある

氾j監解析技術を実際の水防災業務に活則するツールとして、-tfî,fíはハザード・ シミュレータをIJ日常した。

このシステムは単に浸水域の時間的変化を表示するだけではなく、任,むの避難先までの避難所民時間分イ↑1を 表示したり、各時刻毎の水害被害状況も計算し、表示することがnJ能なシステムとなったJまた防災文J友情 報として、避難所、水防倉庫、防災機関、土砂災宮危険区域の位置・治川をよぶしたり、lUlj由i上に行政w、

道路、鉄道、学校、病院、警察署、消防署など表ぷできるようにシステム化を行った。

このシミュレータに関しては、 H本国内はもとより諸外国においても尚くJ判IU,され、qq司政府よりシステ ムに関する説明を求められたり、 アメリカにおけるワークショップに参加要請を受けたりしたuまた、 その 基本的なコンセプトはイタリアピサ大のPagJiara氏(科学技術庁フェローシップ〉との共同研究に牛ーかされ、

研究成果は英文上木研究所資料としてとりまとめられた13J O

「防災支度情報j

シミュレータには避難所の他に、水防倉庫、防災機関、土砂災害危険区域、重要水防箇所の一覧 ・ 個別表 示ができる。{同別表示では、避難所の避難収容人員、水防倉庫に備蓄されている水防資器材などが示される。

例えば、水防倉庫には化繊上のう、麻袋、木材、縄、鉄線、 フルコンシー卜、 ンョベル、掛矢及び鋸などの 保管数が表示されるn イ同別表示は覧表中の該当箇所をノマソコンでクリ ックしたり、画面上の該当箇所の

ークをクリ ックして表示できる。上砂災害危険区域を表示しているのは、山沿いの道路を避難して土砂災害 に遭遇しないためであり、今後は地域によっては高潮や地震による危険区域も表示する予定であり、そうい

う窓味で洪水\ザード . シミュレータではなく、一般的な 「ザード シミュレータ と命名している。

[その仙の情報i

l二記の情報以外に、各時刻に対応して、予測された水害被害状況が表示できる。例えば図 6. 33のように、

被災世帯数、建物被害額、事務所の償却資産及び在庫資産被害額や浸J.K深別の被災住痔数なども画面上に表 不できる。被災状況につ いては治水経済調査要綱の被害率に基づ、いて算定される。他に画面上には

行政界、道路、鉄道、学校、病院、警察署、消防署、7.K崖線

6. 3. 3 前都問内の何川への適用

このシ二ュレータは開発段階で実用性、操作性を確認するために建設省京浜工事事務所、横浜市災害対策 室及び河川計画課にお いてモニターされた。その結果を踏まえてモデルの改良を実施した。その後、 このシ

、 ュレータの表示システム等をベースに、 7月23日より首都圏内の河川においてシミュレーション結果がホ ームページに表示される情報提供サービスが関東地方建設局により開始された。公表された結果の概要は以 下の通りである。

・直轄河川8水系16河川域の堤防が破堤した場合の被害状況を公表

計算結果は1993年から1995年にかけて作成、公表された「洪水氾濫危険区域図」などの計算結果である

. 破堤筒所は基本的に被害額が最大となる箇所を選定している

・被害状況は破堤後の氾濫水の広がりを破堤後1時間後、 6時間後 ・・ といった時系列毎にビジュアル化

詳細な情報はC D-R O Mに収めて、各工事事務所で閲覧可能となっている

このサービスは現時点でも防災機関はもとより、 一般住民にも幅広く利用されているが、今後は想定破堤

箇所を増やすとともに、浸水家屋数、水害被害額、治水施設の整備による被害の軽減効果などの情報も提供 れる予定である。なお、ホームページには以下に示す関東地方建設局のアドレスによりアクセスできる他、

各工事事務所のアドレスでもアクセス可能となっている。

[アドレス1 http: /www.kt.moc.go・JP

- 124

ヮ'u

(15)

【参考文献】

1)栗城稔、末次忠司、館健一郎、小林裕明:水路ネットワークによる浸水排除効果、土木技術資料、Vol.

39、No.7、pp.20--:!:5、1997年

2)栗城稔、末次忠司、舘健一郎、小林裕明:河川ネットワークによる都市機能の向上 水路網の実態調査

結果 、 土木研究所資料、第3477号、pp.97-112、1997年

3)木次忠d] :氾濫原管理のための氾濫流制御と避難体制の強化、氾濫原危機管理国際ワークショ ップ論文 集、pp.174-177、1996年

4)末次忠司、館健一郎、小林裕明:防災樹林帯による氾濫流制御に関する研究、水工学論文集、第42巻、

pp. 805--8 10、1998年

5)木次忠dJ、館健 '郎、小林裕明:防災樹林借の氾濫流制御効果、土木研究所資料、第3538号、1998年 6)野本克 大井川 その風土と文化 、静岡新聞社、1979年

7)何回忠昭、中川一:ベ隅川の洪水災害-洪水氾濫と家屋の被害 、京大防災研年報、278 -2、pp.193--- 195,1984年

8)佐藤智、今村文彦、首藤伸夫:洪水氾濫の数値計算および家屋被害について- 8610号台風による吉田川 の場合一、第33同水理講演会論文集、p. 335、1989年

9)福岡捷二、j藤田光一、手林桂、坂野章:樹木群の流水抵抗について、第31回水理講演会論文集、pp.335

-340、1987年

10) (財)リバーフロント整備センター:河道内の樹木の伐採・値樹のためのガイドライン(案〉、山海堂、pp.

135-141、1994年

11)栗城稔、末次忠司、小林裕明:ハザード・シミュレータの水防・避難活動への活用、土木技術資料、

Vo l. 37、No. 11、pp.26--31、1995年

M. Kuriki and T.Suetsugi: Flood Hazard Map Applying Flood Simulation Technique, Proceedings of US/Japan Workshop on the Technology of Disaster Prevention Against Local Severe Storms,

第7章 結論

fi o 円、u円ピロnU 1よ.同Uρu e nし

O 円i

rAnuu

nrA ' nu 'EEム nud o aq --ょ

nペU

+L 1A

~ pu n4U a nL V 1l

nHU P

、けu nv

nu 円d'門b

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氾髭解析モテ.ルは治水経済調査、各種治水事業の効果の評価、洪水危険地図の作成など数多くの分野で用 いられているが、これまでモデルの改良はあまり行われてこなかった。解析結果の活用が最高浸水位、最大 浸水域といった最大の被災状況に限定されてきたためである。これに対して、最近大縮尺の洪水ハザード‘マ ップや避難への活用などへ応用範囲が広められ、例えばF洪水ノ\ザード、マップ検討委員会」 では 「氾濫解析 精度向上部会}が設けられ、氾濫解析の精度を向tさせて、実態に近い氾j監現象を再現して、精度の高い洪 水ハザードマップを作成しようとする試みがなされてきた。

当時著者らは、氾濫流実験施設を用いた氾濫実験を実施し、 この結果及び計算結果などを駆使しながら、

氾濫モデルの精度向上を図っていたので、委員会の部会に研究結果を提出して、議論して頂いた口また、著 者がアメリカ滞在中にミシシッピ川水害を調査した際に、ミズ一リjナ什州‘{十刊|トH、'1のEmergency Management Officeで した|緊急急、情報システム」の一つにGISを応用したコンピユ一夕. マツピンクググ"、. システムがあった。この コンセプトも参考にして、その後氾濫解析技術を応用したハザード・シミュレータを開発していった。まだ GISも普及されておらず、危機管理という概念も未成熟であったこの時期に開発が始まったことは意義が 大きいと言える。大半の研究・技術開発が進むきっかけとなった阪神大震災直後には、一連のシステムが先 成していたのである。

本論文では先ず第2]主において、戦後の水害被害の変遷について身察した。その結果、

・水害被害額は1950年代後半以降はほぼ横パイであるが、死者・行方不明者数及び被災家屋数は1960年代 以降、長期トレンドとしては減少傾向にある

・その理由は治水施設の整備及びきめ細かな気象情報の住民への伝達の結果であり、通常よく言われる大 型台風の上陸数の減少の結果ではない

・一方、治水施設の整備は都市域への人口・資産の集積とあいまって、ダメージ・ ポテンシャルを増大さ せており、J.K害被害密度は過去20年で約4倍となっていた

などが分かった。またアメリカにおける氾濫原管理手法及びミシシッピ川水害の現状を槻観し、 日本におけ る氾濫原管理手法としては緊急対応的な措置としての防災GIS、氾濫流による家屋の流失を防止する防災 樹林帯、水路網などを連結して浸水を排除する河川ネットワークが有効な手法であることをぶした。

第3章では、小貝川水害などを対象に氾濫水の挙動、破堤幅の拡大及び落堀の特性について検討した。破 堤幅については、河道特性が合流点か否かによって算定式を区分した他、既往の22の氾痘事例について、地 形特性と氾濫特性との対応を示した。氾濫解析手法を検討するにあたっては、既往のモデルをレビューする とともに、モデルの氾濫原管理手法への適用検討にあたって、基本事項となる盛土・排水施設等がある場合 の流量の算定、二次元不定流モデルにおけるメッシュ分割について検討した。盛上における越流流量は既往 の本間公式の他、新たに土研で提案した本間公式を補正する式を解説した他、樋門・カルパートからの流出 量についても土木研究所が提案した実験式を提示した。水路及び下水道の流下量算定には移流項を除いた不 定流式による算出方法を示した。またメッシュ分割については、地形特性及び計算の安定条件などから考え 12)栗城稔、末次忠司、海野仁、小林裕明、田中義人:関川水害時の避難行動分析、土木研究所資料、第35

36号、pp.19-20、1998年

栗城稔、末次忠司:ミニ特集 情報が生死を分けた 水害 関川豪雨災害 (1995年) 、土木学会誌、

Vo1.81、No.7、pp.63-64、1996年

13) S. Pagliara and T.Suetsugi : Floodplain Analysis by Two-Dimensional Model, Technical Memorandum No.3520. 1997

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