「生 活 科 」 に 関す る小 学 校 教 師 の意 識 につ い て(第2報)
金 子 博 美,奥 井 智 久*,田 矢 一 夫
ResearchontheAttitudesofPrimarySchoolTeacherstoward
thenewsubject"LifeEnvironmentalStudies"(2)
HiromiKaneko,TomohisaOkui*,KazuoTaya
1.は じ め に
本 年4月 か ら,新 教 育 課 程 に基 づ い て 「生 活 科 」 が 小 学 校1,2年 生 に お い て 完 全 実 施 さ れ た.昨 年 まで の 移 行 期 で は,こ の教 科 の 実 施 を巡 っ て教 育 現 場 に少 な か らぬ 不 安 や 期 待,そ れ に混 乱 が 予 想 さ れ た.こ の よ うな 事 態 に対 応 し,新 設 教 科 「生 活 科 」 に対 す る在 り方,考 え方,授 業 運 営 め仕 方 な どに つ い て 研 究 ・研 修 を行 う た め,本 学 教 育 研 究 所 で は,
「生 活 科 に 関 す る ワ ー ク シ ョ ッ プ」 を 開催 し た.ま た,わ が 国 の教 育 界 で は,生 活 科 の 解 説 書,教 科 書,指 導 事 例 集,授 業 研 究 書1ト 4)等 の 出版 が な さ れ
,生 活 科 の専 門雑 誌 の 発 行 に 続 い て,最 近 で は 各 界 の 知 識 人 と現 場 教 師 の研 究 会5),教 師 間 の 授 業 研 究 会6)7)な ど 数 多 くの活 動 が な され て い る.こ れ ら の活 動
を通 じて,新 設 「生 活 科 」 も,か な り教 育 現 場 に周 知 され て きた よ う に思 わ れ る.
この よう な状 況 の 中で,移 行 期 で あ った 昨 年 の 「生 活 科 」 に対 す る教 師 の 理 解,期 待 や 不 安 は,完 全 実 施 され た本 年 の段 階 で は どの よ う な意 識 や 態 度 ・姿 勢 に変 わ り,教 師 は ど
の よ う な姿 勢 で 生 活 科 の授 業 に臨 ん で い る の か.そ の実 態 を知 る こ と は生 活 科 を評 価 し, 発 展 させ る た め に重 要 な 資 料 に な る もの と思
わ れ る.そ こで,昨 年 著 者 らが 行 っ た 生 活 科 に対 す る小 学 校 教 師 の 意 識 調 査8)と 同様 な調 査 を本 年 も継 続 して 実施 し,昨 年 「生 活 科 」 を担 当 し て い な か っ た 教 師 と,本 年 「生 活 科 」 を担 当 して い る教 師 の 意 識 の差 異 につ い て 比 較 ・検 討 を行 う こ と に した.得 られ た結 果 につ い て 以 下 に報 告 す る.、
2.研 究 方 法
平 成3年8月28・29日 に本 学 で 開 催 さ れ た 第1回 「生 活 科 に関 す る ワ ー ク シ ョ ップ」 の 参 加 教 師 に行 った ア ン ケ ー ト調 査 の 回 答 の う ち,当 時 「生 活科 」 を担 当 して い な か っ た72 名 に つ い て の結 果 を一 方 の資 料 と した.こ れ に対 して 平 成4年8月26・27日 に 本 学 教 育研 究 所 が 主 催 した 第2回 「生 活 科 に 関 す る ワ ー ク シ ョ ップ」 に参 加 した小 学 校 教 師 を対 象 に, 昨 年 実 施 した 質 問 事 項 に若 干 の 事 項 を加 えて ア ンケ ー ト(別 掲)調 査 を行 い,そ の 回 答 の うち,「 生 活 科 」 を現 在 担 当 して い る66名 の
*宇 都宮大学教 育学部教授
回答 結 果 を もう一 方 の 資 料 と して,双 方 の結 果 を比 較 す る こ とに よ り教 師 の意 識 の 変 容 を 明 らか にす る こ とに した.
3.調 査 結 果 (1)回 答 者 の 属 性
昨 年 「生 活 科 」 を 担 当 して い な い と 回 答 し た 者 は,男 子5名(7.0%),女 子66名
(93.0%),無 回 答1名 で あ っ た.今 年 厂生 活 科 」 を 担 当 し て い る 者 は 男 子2名(3.0%), 女 子64名(97.0%)で 女 子 が 両 年 と も 多 い.
教 師 歴 で は 昨 年 は11〜20年 の 者 が62.0%で あ り,今 年 も 同 じ教 師 歴 が72.3%を 占 め て 中 心 を な し て い る.担 当 学 年 は,昨 年 低 学 年 の 者 が43.7%で あ っ た が,今 年 は92.3%で あ っ た.
(2)生 活 科 に 対 す る 姿 勢
生 活 科 に 対 す る 姿 勢 に つ い て は6つ の 項 目 を 挙 げ,そ の 印 象 を 複 数 選 択 で 回 答 を 求 め た.
そ の 結 果,表1に 示 す よ う に,昨 年 と今 年 を 比 較 す る と 「や り に く い 」 は51.4%か ら 34.8%,「 難 し い 」 は44.4%か ら30.3%に そ れ ぞ れ 減 少 し,厂 楽 し い 」 は50.0%か ら 65.2%へ,「 お も し ろ い 」 は41.7%か ら 62.1%に 増 加 し て い る.な お,「 お も し ろ い 」,
「や り に くい 」 の 回 答 に は 統 計 的 に 有 意 な 変 化 が 認 め ら れ た.
ま た,こ の 質 問 項 目 の 回 答 は 複 数 回 答 で あ っ た こ と か ら,回 答 状 況 の ク ロ ス 表 を作 成 し 表2に 示 す.昨 年 の 回 答 で は 厂お も し ろ い 」 「楽 し い 」 と い う 回 答 と 同 時 に,「 難 し い 」 「や り に く い 」 と い う 回 答 を 行 っ て い る 者 が 多 く見 ら れ た が,今 年 は そ の 回 答 割 合 が 昨 年 よ り減 少 し て い る.
表2生 活 科 の 印 象 の 回 答 ク ロ ス 表 ()内 は 回 答 者 総 数 に 対 す る 割 合 を 示 す 。 [昨 年]
① おもしろい
②他教科と同 じ1(3.3)
③ やりやすい0(0.0)0(0.0)
④ 楽しい18(60.0)0(0.0)0(0.0)
⑤難 しい11(36.7)0(.0.0)0(0,0)19(52,8)
⑥ やりにくい10(33.3)0(0.0)0(0.0)11(30.6)14(43.8) 回答 者 総数30(100.0)1(100.0)0(100.0)36(100,0)32(100.0)
0 [今 年]
① お も しろい
② 他 教科 と同 じ2(4.9)
③ や りやす い0(0.0)0(0.0)
④ 楽 しい24(58.5)0(0.0)0(0.0)
⑤ 難 しい11(26.8)0(0.0)0(0.0)11(25.6)
⑥ や りに くい11(26.8)1(50.0)0(0.0)13(30.2)4(20.0)
回答者総数 41(100.0)2(100.0)0(100.0)43(100.0)20(100.0) 000ョo
(3)生 活 科 の 考 え 方
「生 活 科 」 の 考 え 方 に つ い て は,学 習 活 動 に 関 す る3項 目 を 挙 げ て,そ れ ぞ れ を 「そ う 思 う」 「そ う 思 わ な い 」 「わ か ら な い 」 か ら 選 択 す る 方 法 で 回 答 を 求 め た.そ の 結 果 を 表3 か ら表5に 示 す.3項 目 と も に 昨 年 と統 計 的
に 有 童 な 変 化 は 見 ら れ ず,「 先 生 が す べ て の 教 材 を 用 意 し て 丁 寧 に 教 え る 」 こ と が 適 当 と 思 わ な い 者 は 昨 年94.4%,今 年97.0%で あ る.
ま た,「 子 供 自身 に や ら せ る」 こ と が 適 当 と 思 う 者 は 昨 年80.6艶,今 年75.8%,「 子 供 が 用 意 ・工 夫 す る 」 こ と が 適 当 と 思 っ て い る 者
は,昨 年88.7%,今 年89.2%で あ る.
表3す べ ての教 材 を用 意 して教 える ()内 は%
そう思う そう思わない わからない 合計
昨 年2(2.8)67(94.4)2(2.8)71(100.0) 今.年1(1.5)64(97.0)1(1.5)66(100.0)
表1生 活 科 に対 す る印象(複 数 回答)
()内 は回 答者 総 数 に対 す る割 合 を示 す 。 お も しろ い 他教 科 と 同 じ や りやす い 楽 しい 難 しい や りに くい 回答者総数 昨
今 年 年
30(41.7)1(1.4) 41(62.1)2(3.0)
o(o.o) o(o.o>
36(50.0) 43(65.2)
32(44.4) 20(30.3)
37(51.4) 23(34.8)
72(ioo.o>
66(100.0)
p<0.05 p<0.05
表4子 供 自身 に や らせ る
()内 は%
表8子 供の学校 や家庭 での役割
()内 は%
そう思 う そ う思わ ない わか らない 合計 扱 いやす い 普通 扱 いに くい 合計
昨 年58(80.6)13(18.1)1(1.4)72(100.0) 今 年50(75.8)11(16.7)5(7.6)66(100.0)
昨 年24(33.3)36(50.0)12(16.7)72(100.0) 今 年22(33.3)32(48.5)12(18.2)66(100.0)
表5子 供 が用 意 ・工 夫 す る
()内 は%
そう思 う そ う思わ ない わか らない 合計
昨 年63(88.7)4(5.6)4(5.6)71(100.0) 今 年58(89.2)6(9.2)1(1.5)65(100.0)
(4)生 活 科 の 内 容
「生 活 科 」 の 内 容 に 対 す る 考 え 方 を 「扱 い や す い 」 「普 通 」 「扱 い に く い 」 の 中 か ら選 ん で 回 答 を 求 め た と こ ろ,表6か ら 表8に 示 す よ う な 結 果 が 得 ら れ た.3つ の 質 問 項 目 と も 昨 年 と 統 計 的 に 有 意 な 差 は 見 ら れ な い が,
「子 供 と 自然 と の か か わ り を 扱 う 内 容 」 で は, 昨 年 は 「扱 い に く い 」 が31.9%,「 扱 い や す い 」 は23.6%で あ っ た が,今 年 は 両 者 の 回 答 が ほ ぼ 同 率 と な っ た.し か し,「 普 通 」 と い う 回 答 が 両 年 と も 一 番 多 く を 占 め て い る.
「子 供 と社 会 と の か か わ り を 扱 う 内 容 」 で は, 昨 年 は 「扱 い に く い 」 が50.0%を 占 め,「 普 通 」44.4%,「 扱 い や す い 」5.6%で あ っ た が, 今 年 は 「普 通 」 が57.6%,「 扱 い に く い 」 33.3%,「 扱 い や す い 」9.1%と な っ た.ま た,
「子 供 の 学 校 や 家 庭 で の 役 割 を 扱 う 内 容 」 で は 両 年 と も ほ と ん ど 回 答 に 変 化 が な く,「 扱 い や す い 」 が 両 年 と も33.3%,厂 普 通 」 が 約 50%を 占 め,「 扱 い に く い 」 は20%に 達 し て
い な い.
表6子 供 と自然 との か か わ り
()内 は%
(5)生 活 科物 指 導 法
「生 活 科 」 の 指 導 法 に つ い て は
,子 供 の 活 動 に関 す る考 え方 を9つ の 質 問項 目 に分 け,
「扱 い や す い 」 「普 通 」 「扱 い に くい 」 の3段 階 で 回 答 を求 め,こ の結 果 を昨 年 と比 較 した.
そ の 結 果 を表9か ら表17に 示 す.こ の 中で, 昨 年 と,統 計 的 に有 意 の 差 が あ っ た の は 「自 然 や 社 会 の観 察 」 「物 を製 作 す る」 「い ろ い ろ な 人 と話 をす る」 の3項 目で,こ の い ず れ の 項 目 と も昨 年 よ り 「扱 い に くい」 割 合 が 減 少 し,「 扱 い や す い」 割 合 が 増 加 して い る.中 で も 厂物 を製 作 す る」 で は 「扱 い や す い 」 が
扱いやす い 普通 扱い に くい 合計
昨 年17(23.6)32(44.4)23(31.9)72(100.0) 今 年14(21.2)37(56.1)15(22.7)66(100.0)
表7子 供 と社 会 との かか わ り
()内 は%
扱いやす い 普通 扱 いに くい 合計
昨 年4(5.6)32(44.4)36(50.0)72(100.0) 今 年6(9.1)38(57.6)22(33.3)66(100.0)
昨 年36.1%で あ っ た も の が,'今 年 は70.8%に な っ た.他 の 質 問 項 目 で は 統 計 的 に 有 意 な 差 は 見 ら れ な か っ た も の の,一 部 を 除 き 昨 年 よ り も 「扱 い に く い 」 と い う 回 答 割 合 が 減 り,
「扱 い や す い」 と い う割 合 が 増 加 言 る傾 向 が 見 ら れ た.
表17劇 で 表 す ()内 は%
扱いやすい 普通 扱いに くい 合計
表9自 然 や 社会 の様子 を観 察 す る ()内 は%
扱 いやす い 普通 扱い に くい 合計
昨 年7(10.0)34(48.6)29(41.4)70(100.0) 今 年14(22.2)37(58.7)12(19.0)63(100.0)
P<0.01
昨 年6(8.3)36(50.0)30(41.7)72(100.0) 今 年10(15.6)35(54.7)19(29.7)64(100.0)
表10動 ・植 物 を育 て る ()内 は%
扱 いやす い 普通 扱い に くい 合計
昨 年18(25.0)30(41.7)24(33.3)72(100.0) 今 年12(18.5)30(46.2)23(35.4)65(100.0)
表11物 を製 作 す る ()内 は%
扱 いやす い 普通 扱い にくい 合計
昨 年26(36.1)44(61.1)2(2.8)72(100.0) 今 年46(70.8)18(27.7)1(1.5)65(100.0)
P<0.00
(6)授 業 運 営 へ の協 力
「生 活 科 」 の 授 業 に お け る教 師 相 互,地 域 住 民 な ど との協 力 に対 す る 意 識 につ い て,3 項 目の 質 問 を行 った 結 果 を 表18か ら表20に 示 す.3項 目 と もに 昨 年 とほ ぼ 同 様 な 回 答 割 合 で あ り,「 低 学 年 の 先 生 方 が 一 緒 に 計 画 を立 て た り活 動 を行 っ た り して 協 力 し合 う」 「家 庭 や 地 域 の 方 々 と連 絡 を取 り合 っ て協 力 して も ら う」 とい う 質 問 項 目 で は,「 そ う思 う」
とい う回 答 が 若 干 増 えて95%を 超 して い る.
ま た,「 特 別 な技 能 を もっ た 人 に 来 て も ら っ て 一 緒 に活 動 す る 」 こ とが 適 当 と思 っ て い る 者 は全 体 の3分 の2程 度 を 占 め て い る.
表18低 学年の先生方 が協力 しあう ()内 は%
そ う思 う そ う思わ ない わか らない 合計 表12い ろい ろ な人 と話 をす る()内 は%
昨 年62(86.1)8(11.1)2(2.8)72(100.0) 今 年63(95.5)2(3.0)1(1.5)66(100.0)
扱いやす い 普通 扱い にくい 合 計
昨 年5(6.9)38(52.8)29(40.3)72(100.0) 今'年10(15.4)42(64.6)13(20.0)65(100。0)
表19家 庭 や 地域 との 連 絡 を取 り合 っての 協 力 ()内 は%
P<0.05 そ う思 う そ う思わない わからない 合 計
表13言 葉 で表 す ()内 は%
昨 年67(93.1)1(1.4)4(5.6)72(100.0) 今 年65(98.5)0(0.0)1(1.5)66(100.0)
扱 いやす い 普通 扱 いに くい 合計
昨 年14(19.7)50(70.4)7(9.9)71(100.0) 今 年16(24.6)44(67.7)5(7.7)65(100.0)
表20特 別 な技 能 を もっ た人 との 活動 ()内 は%
そ う思 う そ う思わない わからない 合 計
表14文 章 に表 す ()内 は%
扱いやす い 普通 ・扱 いに くい 合計
昨 年13(18.1)45(62.5)14(19.4)72(100.0) 今 年20(30.8)38(58.5)7(10.8)65(100.0)
昨 年45(63.4)11(15.5)15(21.1)71(100.0) 今 年41(64.1)11(17.2)12(18.8)64(100.0)
表15絵 で表 す ()内 は%
扱いやす い 普通 扱 いに くい 合計
昨 年42(59.2)28(39.4)1(1.4)71(100..0) 今 年48(73.8)16(24.6)1(1.5)65(100.0)
表16動 作 で表 す ()内 は%
扱いやす い 普通 扱 いに くい 合計
昨 年17(23.9)45(63.4)9(12.7)71(100.0) 今 年15(23.1)45(69.2)5(7.7)65(100.0)
(7)授 業 に 対 す る心 配 ・不 安
「生 活 科 」 の 授 業 を行 う に 当 た っ て の 心 配 事 や不 安 な 事 柄 に つ い て18項 目の 質 問 を行 っ た.こ の 中 に は昨 年 と同 じ質 問項 目 「生 活 科 の 評 価 の 仕 方 が わ か らな い 」 「教 材 を 準 備 す る時 問 が 足 り な い」 「教 師 自身 の体 験 が 不 足 して い る の で 不 安 で あ る」 の3項 目が 含 ま れ て い る が,そ の 他 の15項 目 は新 た な 質 問 項 目 で あ る の で,こ れ に つ い て は 昨年 との 比 較 は で き な い.
昨 年 と同 一 質 問 項 目で は,表21か ら表23に 示 す よ うに3項 目 と も 「そ う思 う」 割 合 が 多
くを 占 め て い るが,「 教 材 を準 備 す る時 間 が 足 り な い」 「教 師 自 身 の 体 験 が 不 足 して い る の で 不 安 で あ る」 とい う回 答 に は統 計 的 有 意 差 が 見 られ,「 そ う思 う」 が 昨 年 よ り も減 少 し,「 そ う思 わ な い」 と い う 回 答 割 合 が 増 加 して い る.
また,今 年 新 た に設 け た15の 質 問項 目で は, 表24の よ う に 心 配 や 不 安 を もっ て い る 回 答 厂そ う思 う」 の 割 合 が 多 く
,「 教 材 の入 手 」,を 除 き46.0%か ら65.6%と 「そ う思 わ な い 」 よ
り も高 い割 合 で あ っ た.し か し,「 実 態 調 査 表21評 価 の仕 方 が わか らない
()内 は%
の 進 め 方 」 「教 材 の 入 手 」 「教 科 書 の 活 用 」
「作 業 用 紙 の 与 え 方 」 な ど は,「 そ う思 う 」 よ り 「そ う 思 わ な い 」 と い う 回 答 が 多 く な っ て い る.
そ う思 う そう思 わない わか らない 合計
昨 年63(90.0)5(7.1)2(2.9)70(100.0) 今 年54(81.8)12(18.2)0(0.0)66(100.0)
表22準 備 時 間 が足 りな い ()内 は%
そ う思 う そう思 わない わか らない 合計
昨 年68(95.8)1(1.4)2(2.8)71(100.0) 今 年55(83.3)10(15.2)1(1.5)・66(100.0)
P<0.01
表23教 師の体験不足 ()内 は%
そ う思 う そう思 わない わか らない 合計
昨 年64(90.1>5(7.0)2(2.8)71(100.0) 今 年43(67.2)13(20.3)8(12.5)64(100.0)
表24生 活科 に対 しての心配 や不 安 ()内 は%
そ う思 う そ う思 わ ない わ か らない 合計
教員 の共通理解 39(59.1) 20(30.3) 7(10.6) 66(100.0) 実態調査 の進め方 28(42.4) 31(47.0) 7(lo.s) 66(100.0) 調査 の方 法 ・留意 点 38(57.6) 18(27.3) 10(15.2) 66(100.0) 生 き物の世話
植物 の栽培 教材 の入手 教科 書の活用
38(57.6) 33(50.0) 3(4.5) 23(34.8)
25(37.9) 30(45.5) 63(95.5) 39(59.1)
3(4.5) 3(4.5) o(o.o) 4(6.1)
66(100.0) 66(100.0) 66(100.0) 66(100.0) 作業 用紙 の与え方
校外 活動 子供 との接触 授業 の ま とめ 児童 の 自発性の扱 い
15(22.7) 42(63.6) 39(59.1) 39(59.1) 42(65.6)
44(66.7) 22(33.3) 23(34.8) 18(27.3) 18(28.1)
7(io.6) 7(3.0) 4(6.1) 9(13.6) 4(6.3)
66(100.0) 66(100.0) 66(100.0) ss(loo.o) 64(100.0) 施設 の 設置 ・運営
地域 との協力
41(62.1) 30(46.2)
16(24.2) 27(41.5)
9(13.6) 8(12.3)
66(100.0) 65(100.0) 予算 の確保 29(46.0) 25(39.7) 9(14.3) 63(100.0)
4.考 察 と ま と め
本 研 究 は 新 教 育 課 程 へ の 移 行 期 に お い て
「生 活 科 」 を担 当 して い な か っ た 教 師 が,本 年4月 か ら新 教 育 課 程 が 完 全 実 施 と な り,実 際 に生 活 科 を担 当 す る よ うに な っ て,生 活 科 に対 す る理 解 、 期 待,不 安 な どが ど の よ う に 変 化 した か を知 り,今 後 の 「生 活 科 」 教 育 推 進 の 基 礎 資 料 とす る こ と を 目的 と した もの で あ る.
「生 活 科 」 に対 す る 期 待 や 不 安 につ い て 見 て み る と,授 業 展 開 に おい て 「教 師相 互 や 地 域 住 民 」 厂特 別 な技 能 を もっ た 人 な ど の協 力 」
を望 む と い う回 答 が 昨 年 同様 本 年 も多 くを 占 め て い る..ま た,「 評 価 の 仕 方 」r準 備 時 間 が 足 りな い 」 「教 師 の 体 験 不 足 」 を挙 げ る何 答 は 昨 年 よ り若 干 減 少 した が,ま だ 高 い 割 合 を 示 して い る.さ ら に,今 年 の ア ン ケ ー トで 新 た に加 え た15項 目の うち,「 教 員 の 共 通 理 解 」
「調 査 の 方 法 ・留 意 点 」 「生 き物 の 世 話 」 「植 物 の 栽 培 」 「校 外 活 動 」 「子 供 との 接 触 」 「授 業 の ま とめ 」 「児 童 の 自発 性 の扱 い 」 「施 設 の 設 置 ・運 営 」 な ど9項 目に50%以 上 の 者 が 心 配 ・不 安 の 回 答 を寄 せ て い る.
し か し,「 生 活 科 」 に 対 す る期 待 や 不 安 は 少 しず つ で は あ るが 払 拭 され つ つ あ る 兆 し も 窺 え る.例 え ば,生 活 科 の 印 象 に か か わ る6 つ の 項 目の 回 答 を見 る と,昨 年 に比 べ て 回 答 割 合 に統 計 的 有 意 差 が あ った もの の 中 で は,
「お も し ろ い ゴ が41 .7%か ら62.1%に 増 え, 逆 に 「や りに くい 」 が51.4%か ら34.8%に 減 少 して い る.ま た,こ れ らの 複 数 回答 の ク ロ ス 表(表2)で も わ か る よ うに,「 生 活 科 」 を担 当 し な か っ た 昨 年 よ り 「お も し ろ い 」
「楽 しい 」 と回 答 す る と 同 時 に
,「 難 し い」
「や りに くい」 と い う 回 答 を す る割 合 が 減 少 して い る.こ の こ とは実 際 に生 活 科 を担 当 し て み て,そ の 面 白 さ,楽 し さが 浸 透 した た め と思 わ れ る.こ の こ との 具 体 的 な現 れ と して
「自 然 や 社 会 の 観 察 」 「物 を 製 作 す る」 「い ろ
い う な 人 と話 をす る 」 な ど の学 習 内 容 を 問 う 項 目で統 計 的 に有 意 差 の あ る 回答 が 見 られ,・
こ れ らに つ い て は 昨 年 よ り も 「扱 い に くい 」 と い う 回 答 が 減 少 し,厂 扱 い や す い」 が 多 く な る とい う結 果 とな って い る.
こ うい った 状 況 は,新 設 さ れ た 「生 活 科 」 が 教 育 現 場 で は よ りよい 方 向 に定 着 しつ つ あ る こ と を示 す も の と解 釈 で き よ う.期 待 や不 安 で 混 乱 さ え予 想 され た 生 活 科 で あ っ た が, 完 全 実 施 され て1学 期,正 に 「案 ず る よ り産 むが や す し」 と い う状 況 に変 化 しつ つ あ る こ とが 推 測 で き る.
文 献
1)教 員 養 成 基 礎 教 養 研 究 会,佐 島 群 巳,,奥 井 智 久 編:生 活科 授 業 研 究(教 員 養 成 基 礎 教 養 シ リー
ズ),教 育 出版,1992
2)梅 本 隆 司 編 著:子 ど もが 育 つ 生 活 科 「実 践 と教 師 の役 割」,国 土 社,1991
3)津 幡 道 夫 ・大 谷 徹 夫 ・倉 上 保 ・原 田 美 智 子 編 著 :生 活 科 活動 事 例 集1年,東 洋 館 出版r1992 4)津 幡 道 夫 ・大 谷 徹 夫 ・倉 上 保 ・原 田 美 智 子 編 著
:生 活 科 活動 事 例 集2年,東 洋 館 出版,1992 5)主 題 「や らせ て み ませ ん か?"子 ど もの 四季 の
遊 び"」,初 等 理 科 教 育Vol.26No.11合 冊(生 活科 教 育(NO.55)),初 教 出 版,1992
6)特 集 「生 活 科 パ ワ ー全 開 の授 業づ くり」,生 活 科 授 業研 究'92年7月 臨 時増 刊 号NO.14,明 治 図 書,
1992
7)特 集 「"生活 科 の 研 究 授 業"は ど こが 違 う か」, 生 活 科 授 業 研 究10,月 号,NO.17,明 治 図 書, 1992
8)金 子博 美,奥 井 智久,田 矢 一夫:「 生 活科 」 に 関 す る 小 学校 教 師 の 意 識 につ い て,文 教 大 学 教 育 学部 紀 要 第25集p54‑64,1991
i 叙 i
生 活 科 に関 す るア ン ケ ー ト
1992.8/26,27
この調 査 は,先 生 方の"生 活科",に 村す るお考 え をお尋ねす るものです.調 査 結果 は全体 と して処理 し,個 木の デ ータ を宗 す ことはあ りませ んのzお 気軽 にお 答 え下 さい.
*あ なた 自身にあ て はまる ものの記 号 に○ をつ けて卞 さい.
性.別 ア.男 性、 イ.女 性
年 齢 ア.20才 代 イ.、30才代 ウ.40才 代 工.50才 以上 担 当学 年 ア,低 学年 イ ・中学 年 ウ ・高学年 工.そ の他() 教 師 歴 ア.5年 未満 イ..5‑10年 ウ.11‑20年 工.21年 以上
・ あな たは 號 稈 を担 当 してい ま殖 徽 … 拙 した ・とがあ ります か)あ て は まる ものの記 号 に○ をつ けて 下 さい.
ア.は い イ.い いえ
1)あ な たは"生 活科"に つ いて どの よ うな印象 をお もちです か あ ては まる もの の記号 に○
をつ けて下 さい.(○ は何個 で もよい)
ア.お もしろい(お もしろそ う)イ.他 の教 科 と同 じ ウ ・や りや す い(や りや すそ う)エ.楽 しい』(楽しそ う) オ灘 い(難 しそ う) 、 カ・や りに くい(や りに くそ う)
2)"生 活科"の 学習活 動 につ いて どの よ うにお考 えです か.あ て は まる ものの記 号 に○ をつ けて下 さい.
(1)先 生が すべて の教材 を用 意 して子供 に丁寧 に教 える ようにす る.
ア.』そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らな岼
(2)内 容 によ って先 生が きちん と教 えた り,あ るい は子供 自身に や らせ た りす る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らな い
(3)子 供 がで きるだ け自分で物 を用意 し,作 った り工失 した り遊 んだ りする よ うにす る.・
ア.そ う思 う イ.そ う思わ ない ウ.わ か らない
・う"蛞 科"に は次 の ような 内容が あ り蟲 そ れぞ れ につ いて,南 なた は どの ように お考 えです か 南て は まる ものの記号 に○ をっ}ナて下 さい.
(1)子 供 と自然 とのか か お りを扱 う内容 ア.,扱 いやす い イ.普 通 ウ.扱 い に くい (2)子 供 と社会 とのか かわ りを扱 う内容
ア.扱 いやす い イ.普 通 ウ.扱 い に くい (3)≠ 供 自身の学 校や家 庭で の役割 を扱 う内容
ア1扱 い やす い イ.・普 通 ウ.扱 い に くい
4)"生 活 科"の 学習 に おい ては,子 供 の活 動 を大変大 事 に して い ます.次 の活 動 につ いて ど の キうにお考 えで すか.あ て は まる もの ρ記 号 に○ をつけて 下 さい.
(1)自 然 や 社 会 の様 子 を 観 察 す る.
ア.扱 い や す い イ.普 導 ウ.扱 吟 に くい
(2)動 ・植 物 を 育 て る.
ア.扱 い や す い.イ.普 通 ウ.扱 い に くい
・(3)物 を 製 作 す る .
ア.扱 い や す い イ.普 通 ウ.扱 い に くい
(4)い ろ い ろ な 人 と話 を す る.
ア.扱 い や す い ・ イ.普 通 ウ.扱 い に くい
(5)言 葉 で 表 す..
ア.扱 い や す い イ.普 通 ウ.扱 い に く い
(6)文 章 に 表 す.
ア.扱 い や す い イ.普 通 ウ.扱 い に く い .
(7)絵 で 表 す.
ア ・ 扱 い や ナ い イ 漕 通
、 ウ・ 扱 い に くい (8)勲 作 で 表 す.
ア.扱 い や す い イ.普 通 ウ.扱 い に くい
(9).劇 で 表 す.
ア 。 扱 い や す い イ.普 通'ウ.扱 い .にくい
i 霧 i
5)"生 活科"で は先生 どう しの協 力 や地域 の協 力(地 域 のお母 さん方 な どの協力)を どが 大 事 だ と思 われ ます.あ な たは これ につ いて,ど の よ うに お考 えですか.あTは まる もの の 記号 に○ をつ けて下 さい.
(1)低 学 年の先 生方 が一緒 に計画 を立 てた り,活 動 を行 った り して協 力 しあ う.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か らな い (・)家 庭 や贓 の方 ・ と齢 を脚 合 ・て協力 して もらう・
ア.そ う思 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か らな い (3)特 別 な技術 を もった 人に きて も5っ て一 緒 に活 動す る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か らな い
6)4月 か ら 「生活 科」 を担 当 して みて(ま た は,担 当 した と仮定 して)ど の よ うなう と力沁 配 ・不安 で し ょうか あ ては まる ものの記号 に○ をつけ て下 さい.'
(1)生 活 科 につ い て全 教員 の共通 理解 の はか りか たが不安 で ある.
ア.そ う属 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か ちな い
(2)年 間指導計 画作成 や 学校の実 態 にあ わせ た指導 の手 がか りζなる児童 の実態 調査 を ど の ように進 めた らいい のか わか らない.
ア.そ う思 う イ.・そ う思 わな い ウ.わ か らない (3)地 域 素材調 査 につい ての方法 や留 意点が よ くわか らない.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か らない
(4)生 き物(ウ サ ギ ・チ ャボ ・金 魚 ・ザ リガニ等)の 世 話 につ い て不 安で あ る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わな い ウ.わ か らない
(5)植 物 を育 て る活動 .(種をま く時期 ・手入 れ の仕 方 ・さつ まい もの苗 の集め方 等)に つ いて 心配 であ る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わ ない ウ.わ か らない
(6)教 材(ダ ンボ ール ・空 き箱 ・空 きび ん等 を含 む)の 入手 の仕方 がわ か らない.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わ ない ウ.わ か らない (7)生 活科 の教 科書 をどの ように活用 した らよいか わか らない.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わ ない ウ.わ か らない (8)児 童の 活動 に役 立つ 作業用 紙等 の種類 や与 え方が わか らない.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わ ない ウ.わ か らない
(9)校 外 に出 ると きの 配慮 につい て不安 であ る.
ア.そ う思 う イ.そ う思わ ない ウ.わ か らない
⑩ 蜻 科 の時 間;ど の ように子 ど も一 人一 人 と接 す るか 圃 で あ る・
. ア.そ う思 う イ.そ う思わ ない ウ.わ か らない
・(11)児童 の作品 や記録物 の見 方 など,生 活科 の評価 の仕方 が よ くわか らないp ア.そ う思 う イ.そ う思わ ない ウ.わ か らな い
⑫ 児 童 の活動 は多様 だか ら授業 の まとめが う ま くいか ない.
ア.そ う思 ラ ゴ.そ う思 わない ウ.わ か らな い
(13)児 童 の 自発性 と教 師の指 導の兼 ね合 い をど うした らいいのか わか らない1 ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らな い
(㊥ 教 材 を準備 す る時 間が足 りない.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らない
⑮ 教 師自身の体 験が 不足 してい るので 不安 であ る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らない
(is)生 活科 の活 動室,資 料室 の設 置 と運 営の仕 方 につい て心配 であ る.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らない
㈲ 地域 の人 々に どの ように協力 して もらうか方法 が わか らない.
ア.そ う思 う イ・.そう思 わない ウ.わ か らない (is)生 活科 で必 要 とす る予算 の確保 の仕 方が わか らな い.
ア.そ う思 う イ.そ う思 わない ウ.わ か らない
*最 後 に生 活科 の実施 にあ 鳶 りご意 見 ・ご感想 な どが ご ざい ました ら,ご 自由 にお 書 き下 さ
い.