目録情報の基準
第 4 版
(目録システム利用マニュアル データベース編)
1 9 9 9 年 1 2 月
目 次
目次
はしがき ... 1 改訂に当たって ... 3第1部 総合目録データベースの構成
1 総合目録データベースの概要 ... 11 1.1 総合目録データベース形成の目的 ... 11 1.2 総合目録データベースの形成方法 ... 11 1.3 総合目録データベースの環境 ... 11 1.3.1 MARC ... 11 1.3.2 参照ファイル ... 12 1.3.3 総合目録データベース ... 12 2 総合目録データベースの構造 ... 15 2.1 ファイル構成 ... 15 2.2 書誌ファイル ... 16 2.2.1 図書と逐次刊行物 ... 16 2.2.2 書誌レコード ... 16 2.3 所蔵ファイル ... 17 2.3.1 所蔵ファイルの収録対象 ... 17 2.3.2 所蔵レコード ... 17 2.4 典拠ファイル ... 18 2.4.1 典拠ファイルの収録対象 ... 18 2.4.2 典拠レコード ... 18 2.5 タイトル変遷ファイル ... 18 2.5.1 タイトル変遷レコード ... 18 2.6 参加組織ファイル ... 18 2.7 リンク関係 ... 19 2.7.1 書誌構造リンク ... 19 i目 録 情 報の 基準 第 4版 2.7.2 所蔵リンク ... 19 2.7.3 著者名リンクと統一書名リンク ... 20 2.7.4 からも見よ参照リンク ... 20 2.7.5 タイトル変遷リンク ... 20 3 総合目録データベースの運用 ... 21 3.1 レコード作成 ... 21 3.1.1 流用入力 ... 21 3.1.2 新規入力 ... 21 3.2 リンク形成 ... 21 3.2.1 リンク形成 ... 21 3.2.2 リンク形成に先立つレコード作成 ... 22 3.3 所蔵レコードのみの作成 ... 22 3.4 総合目録データベースの品質管理 ... 22 3.4.1 品質管理の段階 ... 22 3.4.2 データ入力作業と点検 ... 22 3.4.3 共有レコードの修正 ... 23
第2部 目録情報の作成
4 図書書誌レコード ... 27 4.1 図書書誌レコードの構成と記述規則 ... 27 4.1.1 ID & コードブロック ... 27 4.1.2 記述ブロック ... 27 4.1.3 リンクブロック ... 28 4.1.4 主題ブロック ... 28 4.2 記述対象のとらえ方 ... 28 4.2.1 書誌単位 ... 28 4.2.2 書誌構造 ... 29 4.2.3 図書書誌レコードの作成単位 ... 30 4.3 記述対象のレコード上での表現方法 ... 37 4.3.1 書誌構造の表現 ... 37 4.3.2 出版物理単位の表現 ... 41 4.3.3 構成部分である著作単位の表現 ... 41 4.3.4 所蔵レコードとの関係 ... 41 ii目 次 4.4 著者標目形の管理 ... 41 4.5 統一タイトル標目形の管理 ... 42 4.6 流用入力 ... 42 4.6.1 MARCから参照ファイルへの変換 ... 42 4.6.2 参照ファイルからの流用入力 ... 42 5 図書所蔵レコード ... 43 5.1 図書所蔵ファイルの位置づけ ... 43 5.2 図書所蔵レコード ... 43 5.2.1 図書所蔵レコードの作成 ... 43 5.2.2 図書所蔵レコードの作成単位 ... 43 5.3 図書所蔵レコードの構成と記述規則 ... 43 6 雑誌書誌レコード ... 44 6.1 雑誌書誌レコードの構成と記述規則 ... 44 6.1.1 ID & コードブロック ... 44 6.1.2 記述ブロック ... 44 6.1.3 変遷ブロック ... 45 6.1.4 リンクブロック ... 45 6.1.5 主題ブロック ... 45 6.2 記述対象のとらえ方 ... 45 6.2.1 書誌単位 ... 45 6.2.2 書誌構造 ... 45 6.2.3 雑誌書誌レコードの作成単位 ... 45 6.3 記述対象のレコード上での表現方法 ... 46 6.3.1 書誌構造の表現 ... 46 6.3.2 所蔵レコードとの関係 ... 46 6.4 タイトル変遷情報の確証 ... 46 6.5 著者標目形の管理 ... 46 6.6 流用入力 ... 47 6.6.1 MARCから参照ファイルへの変換 ... 47 6.6.2 参照ファイルからの流用入力 ... 47 iii
目 録 情 報の 基準 第 4版 7 雑誌所蔵レコード ... 48 7.1 雑誌所蔵ファイルの位置づけ ... 48 7.2 雑誌所蔵レコード ... 48 7.2.1 雑誌所蔵レコードの作成 ... 48 7.2.2 雑誌所蔵レコードの作成単位 ... 48 7.3 雑誌所蔵レコードの構成と記述規則 ... 48 8 著者名典拠レコード ... 49 8.1 著者名典拠ファイルの位置づけ ... 49 8.2 著者名典拠レコード ... 49 8.2.1 著者名典拠レコードの作成 ... 49 8.2.2 著者名典拠レコードの作成単位 ... 49 8.3 統一標目形 ... 49 8.3.1 統一標目形の構成 ... 50 8.3.2 統一標目形の形 ... 50 8.3.3 他の目録規則による標目の形 ... 50 8.3.4 統一標目形の表記 ... 51 8.4 から見よ参照 ... 52 8.5 からも見よ参照 ... 52 8.6 流用入力 ... 53 8.6.1 MARCから参照ファイルへの変換 ... 53 8.6.2 参照ファイルからの流用入力 ... 53 9 統一書名典拠レコード ... 54 9.1 統一書名典拠ファイルの位置づけ ... 54 9.2 統一書名典拠レコード ... 54 9.2.1 統一書名典拠レコードの作成 ... 54 9.2.2 統一書名典拠レコードの作成単位 ... 54 9.3 統一標目形 ... 55 9.3.1 統一標目形の構成 ... 55 9.3.2 統一標目形の形 ... 55 9.3.3 他の目録規則による標目の形 ... 55 9.3.4 統一標目形の表記 ... 55 9.4 から見よ参照 ... 56 iv
目 次 v 9.5 からも見よ参照 ... 56 9.6 流用入力 ... 56 9.6.1 MARCから参照ファイルへの変換 ... 56 9.6.2 参照ファイルからの流用入力 ... 57
第3部 データの記述法
10 入力データ記述文法 ... 61 11 データの表記法 ... 62 11.1 記述の原則 ... 62 11.1.1 目録システム用文字セット ... 62 11.1.2 転記の原則 ... 62 11.1.3 特殊文字・記号 ... 62 11.2 外字の扱い ... 64 11.2.1 漢字の外字 ... 64 11.2.2 漢字以外の外字 ... 64 11.2.3 翻字形以外の外字の登録方法 ... 65 11.3 ヨミの表記及び分かち書き規則 ... 66 11.3.1 目的 ... 66 11.3.2 ヨミの表記 ... 67 11.3.3 分かち書き ... 70 11.3.4 中国語資料のヨミの表記及び分かち書き規則 ... 76 11.3.4.1 目的 ... 76 11.3.4.2 ヨミの表記 ... 76 11.3.4.3 分かち書き ... 84 11.3.4.4 ピンイン表記 ... 107 付録1 「JIS X 0208」の包摂規準を適用する漢字 ... 110 索引 ... 113は し が き
はしがき
学術情報センターでは,昭和61 年度から,全国の大学図書館等を対象として,目録所在 情報サービスを開始した。 このサービスは,全国の大学図書館等が所蔵する図書及び雑誌の目録所在情報を蓄積し た総合目録データベースを形成することによって,我が国の大学図書館等が持っている各 種学術情報資源の全国的な共同利用を可能とし,学術情報流通の促進を図ろうとするもの である。 このために学術情報センターでは,目録所在情報サービスの中核となる,次の二つのシ ステムを開発している。 ・目録システム(NACSIS-CAT) ・ILL システム(NACSIS-ILL) 目録システムは,オンライン分担目録方式によって総合目録データベースを形成するた めのものであり,各大学図書館等における目録業務は,このシステムを直接利用しながら 行う。また,各大学図書館等の参考業務,相互貸借業務においても,データベースの検索 機能を利用することができる。 この総合目録データベースは,総合目録データベースWWW 検索サービスである Webcat でも利用することができる。(2013/3/8 サービス終了) ILL システムは,目録システムで作成した総合目録データベースを参照し,図書館間の 相互貸借を効率的に行うためのシステムである。 ところで,学術情報センターでは,目録システムの利用が円滑に行われるように,直接 の利用者である大学図書館等の職員に対して,その利用法,操作法等についての講習会を 実施している。 しかし,実際の業務が支障なく行われ,また,正確で品質の高いデータベースが形成さ れるためには,目録システムの利用過程で発生する疑問,操作ミス等について,その場で 参照,解決できるマニュアルを整備することも重要である。 そこで,学術情報センターでは,目録システム利用上必要と考えられる 5 種類のマニュ アルを作成した。 各マニュアルの概略は,次のとおりである。 1.入門編 目録システムの概要を紹介し,総合目録データベースの検索・登録の基本的な操作方 法について説明する。なお,この入門編には,英語版もある。 2.目録情報の基準(データベース編) 総合目録データベースの構成,内部構造,参照ファイル等,目録システム利用上知っ ておくべきデータベースの構造等について解説する。 また,データ作成のための原則,考え方を示す。 1目 録 情 報の 基準 第 4版 2 3.検索編 総合目録データベース検索のための,システム操作法等を詳述する。 4.登録編 総合目録データベース登録のための,システム操作法等を詳述する。 5.コーディングマニュアル データ記述方式,項目一覧,データ記述文法等を詳述する。 さらに最近では,WWW によるマニュアル類の提供,「目録情報に関する質問書/回答書 データベース」の開発提供など,作業環境の充実に努めている。 この他にも,必要なものは逐次整備していく予定である。 なお,各マニュアルは,システムの拡充,新機能の追加等に伴って,逐次改訂される予 定である。
改 訂 に 当た って
改訂に当たって
「目録情報の基準」(第 4 版)は,「目録システム利用マニュアル データベース編 目録 情報の基準 第 3 版」にさらなる改訂を加えたものである。 「目録情報の基準」(第4 版)は,平成 12 年 1 月 1 日から適用する。 1.「目録情報の基準」制定の経緯 「目録情報の基準」の歴史は,東京大学文献情報センター時代に遡る。 昭和59 年 11 月,東京大学文献情報センターは,目録情報の専門家で構成される「カタ ロギング・ワーキングパーティ」を設置し,「目録情報の基準」の制定について審議を行っ た。 同年度の審議の結果は,「目録情報の基準(検討案)」として公表され,広く関係者から 意見,要望等を求めることとされた。 昭和 60 年度,「カタロギング・ワーキングパーティ」から改組された「目録情報専門委 員会」は,検討案に対する意見等を集約し,残された問題についてさらに検討を重ねた結 果,「目録情報の基準」を制定した。この「基準」は昭和61 年 3 月,「目録システム利用マ ニュアル データベース編」(初版第 1 刷)に組み込まれて刊行され,業務担当者の利用に 供されることとなった。 昭和61 年 4 月,東京大学文献情報センターを改組して学術情報センターが発足した。こ れに伴い「目録情報専門委員会」は,「総合目録委員会」に改組され,また,そのワーキン ググループとして「総合目録小委員会」が設置されることとなった。「総合目録委員会」は, 引き続き「目録情報の基準」の検討・審議を行い,昭和61 年 12 月には,「データベース編」 の抜刷という形で,「基準」は広く大学図書館等の関係者に配布されることとなった。 2.改訂条項の刊行 その後,目録システムへの参加組織の拡大,総合目録データベース利用の増加等に伴い, 「基準」に関する疑問,意見等が数多く寄せられるようになった。学術情報センターは,「総 合目録委員会」等における検討・審議の結果を個別に回答する他,業務担当者への連絡誌 「オンライン・システムニュースレター」に,「基準」の変更部分,適用細則等を掲載し, 周知徹底を図ることとした。 一方,目録システムの利用に当たっては,操作上の問題点が指摘され,作業負荷の軽減 を求める要望が提出された。これに応えるべく,学術情報センターはシステムの改訂を行 い,併せて,「基準」の関連条項の改訂を行った。 この「基準」改訂条項は,「ニュースレター」に掲載される他,「目録システム利用マニュ アル データベース編」(初版第 3 刷)に「『目録情報の基準』改訂条項」として収録され, 昭和62 年 12 月 14 日より運用されることとなった。 この「改訂条項」の概要は,次のとおりである。 (a)図書書誌ファイルにおける書誌構造の2 レコード内表現 当初,図書書誌ファイルにおける書誌構造の表現は,書誌単位毎にレコードを作成する 3目 録 情 報の 基準 第 4版 ことによって行っていた。 改訂後,レコード作成単位は,最上位の集合書誌単位及び単行書誌単位のみとなり,レ コード作成を行わない中位の書誌単位の記録は,単行書誌単位のレコードに行うことと なった。また,これに伴い,記述文法の変更,3 階層以上の書誌構造の表現にかかわる条 項の追加が行われた。 (b)典拠レコード作成の任意化 当初,典拠レコード(著者名典拠レコード,統一書名典拠レコード)の作成及びそれに かかわるレコード間のリンク形成は必須であった。 改訂後,典拠レコードの作成は任意となり,リンク形成も必須のものではなくなった。 ただし,この任意化は,あくまでレコード作成,リンク形成にかかわるものであり,決 して書誌レコード中の標目の作成自体が任意となったわけではない。 3.「目録情報の基準」(第2 版) 第2 版と旧版(「データベース編」初版第 3 刷)との相違は,概ね次のとおりである。 (a)既改訂条項の統合 初版刊行後の改訂条項については,「ニュースレター」に掲載されているのみであった。 第2 版に統合することとしたこれらの改訂条項は,以下に示すとおりである。 i.目録情報の基準(雑誌関連分)の制定 「ニュースレター」14 号に収録 ii.日本名統一書名典拠レコードに関する条項の制定 「ニュースレター」20 号に収録 (b)「固有のタイトルでないもの」に関する条文の整備 固有のタイトルの判断基準にかかわる条文は,一部表現の明確性に欠ける箇所があり, 業務担当者に混乱をもたらすおそれがあった。 第2 版では,条文の整備を行い,解釈にゆれが生じないよう配慮することとした。 (c)統一書名典拠レコードの作成範囲の拡大 当初,統一書名典拠レコードの作成範囲は無著者名古典及び聖典に限定されていた。 第2 版では,音楽作品についても,レコード作成を認めることとした。 (d)用語の統一 目録システムにかかわる用語は,独自のものが多く,また,一般的な用語法と微妙に異 なっているところがあった。 第2 版では,これらのうち,標準的な用語法に従っても支障を来さないと思われるもの について,可能な限り用語の統一を図ることとした。 4
改 訂 に 当た って (e)入力レベルの整備 データ入力レベルについては,一部のデータ要素において規定の明示が行われていない 箇所が存在した。 第2 版では,全体との整合性を保ちつつ,これらの項目の整備を行うこととした。 (f)記述文法の整備 データ記述文法については,一部の項目において構成が不明瞭な箇所が存在した。 第2 版では,記述例の充実を含め,これらの項目の整備を行うこととした。 (g)「目録情報の基準・解説」の発展的解消 「目録情報の基準・解説」の中には,「基準」本体の適用細則として定めることが適当 な条項が含まれていた。一方,「基準」の適用細則として機能すべき「目録システムコー ディングマニュアル」は,「ニュースレター」付録という形で,着実に刊行されつつあっ た。 第2 版では,「解説」条項のうち,「基準」本体の該当箇所に繰り込まれるべきもののみ を採用し,他の条項は「コーディングマニュアル」に収録することとした。なお,一部の 条項は,目録規則の改訂等の結果,不要と判断されるため,廃止することとなった。 (h)その他 第2 版においては,上記の改訂の他,具体例の訂正・追加,条文の整備等,全体的な見 直しを行った。 4.「目録情報の基準」(第3 版) 目録システムの拡大充実及び各図書館におけるシステム化の進展状況を踏まえ,平成 9 年4 月から目録システムをクライアント・サーバ方式の新システムに移行した。 これに伴い,レコードの即時更新及び和洋ファイルの統合(書誌ID の統一)等,新目録 システムへの移行段階での変更点を反映した,総合目録データベースにおけるデータ作成 の新たな基準として「目録情報の基準」(第3 版)を刊行した。 この第3 版と第 2 版の主な相違は,次のとおりである。 (a)和洋ファイルの統合に関する整備 平成9 年 4 月に実施した,総合目録データベースの和洋ファイルの統合に伴い,データ ベース構成図,ファイルの取扱い等について修正した。 (b)「レコード項目一覧」と「記述文法」の発展的解消 従来,「基準」における各レコードの解説に対応する形で「レコード項目一覧」及び「記 述文法」が示されていたが,目録システムの改訂による個々の項目の変更に迅速に対応で きていなかった。 一方,「コーディングマニュアル」の整備充実が進んだことに伴い,各レコード項目の 詳細な記述を行うことが可能となった。 5
目 録 情 報の 基準 第 4版 そのため,第 3 版では,「レコード項目一覧」と「記述文法」を「コーディングマニュ アル」に収録することとした。 (c)基本辞書の変更 外字登録をする際の基本辞書として,従来「大漢和辞典」「広漢和辞典」「新字源」を使 用してきたが,「新字源」については,版毎に基本となる検字番号が異なることが判明し たため,基本辞書から除外した。 また,平成12 年 1 月から運用する予定の多言語対応目録システムを想定し,JIS X 0221 の利用の項目を追加した。 (d)用語の整備 「基準」の中で用いる用語について,原則として目録規則の用語に合わせるよう整備し た。例えば,「標題」は「タイトル」にする等の修正を行うこととした。 (e)固有のタイトルではないものの例示の整備 これまで固有のタイトルではないものの例として挙げられていたものは,和書の例のみ であったため,洋書の例を加えることによって,業務担当者の便宜を図った。 (f)索引の整備 要望が多かった索引について,用語の整備を含めて作成した。 5.「目録情報の基準」(第4版) 第3 版刊行の際にも述べたが,目録システムは,現在大きな変換の時期を迎えている。 平成5 年度から,従来のシステム(旧 CAT)をそのまま UNIX で使用できるよう,UNIX 上で作動するXUIP を開発し,各メーカーあるいは図書館に提供してきた。 平成8 年 12 月には,これまで目録システムが稼動してきたメインフレームの負荷を軽減 する目的と,オープンシステムへの移行の第一歩として,データベース部分のみをサーバ に移行し,あわせて,漢字キーワードの追加及びデータベースの即時更新を実現した。 平成9 年度から新システム(新 CAT)の運用を開始し,ワークステーション上で稼動す る新システムでサービスを開始した。実際に図書館側でこのシステムを利用するには専用 のクライアントが必要なことから,各機関でこの準備が整うまでの間,従来のシステムで のサービスも並行している。あわせて,和洋データベースの統合を行い,新システムでは フルタイトルキーの利用も可能になった。 これらの段階的な変更を経て,平成12 年 1 月から,新システムに多言語資料対応機能を 追加することによって,従来取扱うことのできなかった資料のデータベース化が可能とな る。
多言語対応機能として,データベースをUCS(Universal multiple-octet coded Character Set = 国際符号化文字集合-日本語,中国語などの漢字圏を含めた世界的に共通なコード 体系の文字セットであり,JIS X 0221 で規定されている)に変換し,数多くの漢字を効率 よく検索できるよう漢字統合インデクスを用意している。
これらのシステム的な対応を実施する一方で,新システムでの多言語資料,特に中国語
改 訂 に 当た って 資料の取扱いについて,平成 7 年度から設置された「中国語資料データベース化検討ワー キンググループ」において検討を行い,その結果を「中国語資料の取扱い(案)」として公 表し,広く関係者から意見・要望を求めた。 このたび,版を改めて刊行することになった「目録情報の基準」(第4 版)は,多言語資 料対応機能における変更点と,中国語資料を取扱う上での注意事項を盛り込む形で編集を している。特に後者については,上記の「中国語資料の取扱い(案)」及びそれに対する意 見を反映させたものである。 この第4 版と第 3 版との主な相違は,次のとおりである。 (a)目録システム用文字セットのUCS 化 目録システム用文字セットを,従来のJIS X 0201,JIS X 0208 及び拡張文字セットか らJIS X 0221 に変更することに伴い,特殊文字・記号に関わる部分及び外字に関わる部 分の条項の整備を行った。 (b)中国語資料に関わる条項の整備 従来,暫定的な取扱いとして記述していた中国語資料に関する部分を,正規の取扱いと するよう条項を整備した。 (c)「中国語資料のヨミの表記及び分かち書き規則」の整備 多言語資料対応目録システムでは,中国語資料に対して漢字キーワードを作成するため, 日本語の読みを分かち書きして付与することにしている。 その作業の際に,読み方及び分かち方の目安となるよう,中国語資料用の規則を用意し た。 (d)統一書名典拠レコードの作成範囲の拡大 中国語資料における統一書名典拠レコードの作成範囲を,無著者名古典を含む古典,聖 典及び音楽資料とし,著者を有する古典についても,レコード作成を認めることとした。 (e)その他
第3 版以降,新規に参照 MARC として導入されたドイツ MARC(Deutsche National- bibliographie)及び中国 MARC(CHINA MARC)について,データベース構成図等への 反映を行った。 6.「目録情報の基準」の運用 これまで,学術情報センターには,「基準」に関する質問,要望等が日々寄せられてきた。 その質問の多くは固有のタイトルにかかわるものであり,また,いわゆる「非図書資料」 の入力仕様に関する要望も含まれている。 これらについては,従来より,検討結果を個別に回答する他,代表的な事例については 「ニュースレター」に掲載を行い,周知徹底を図ることとしてきた。 また,慎重に検討を行う必要がある事例については,「総合目録委員会」等において審議 を行い,「基準」の運用に当たって解釈のゆれが生じないよう努めてきた。 7
目 録 情 報の 基準 第 4版 8 さらに平成8 年 10 月からは「目録情報に関する質問書/回答書データベース」を公開し, 過去の事例を検索できる環境も整備している。 7.旧版等の扱いについて この「目録情報の基準」(第4 版)は,平成 9 年に刊行された「目録情報の基準 第 3 版」 (目録システム利用マニュアル データベース編)を改訂したものである。 平成12 年 1 月 1 日以降,「目録情報の基準」は,この「第 4 版」を採用する。 以前の「基準」は,総合目録データベースの利用に際しては,使用してはならない。
第1部
1 総 合目 録デ ー タ ベー スの 概 要
1 総合目録データベースの概要
総合目録データベースとは,全国の大学図書館等が所蔵する図書,逐次刊行物等についての 目録所在情報をデータベース化したものである。(目録所在情報データベース)1.1 総合目録データベース形成の目的
総合目録データベース形成の目的は,次の2点である。 ・書誌情報の共有を行い,大学図書館等における目録業務の負担を軽減すること ・形成された目録所在情報によって,資料の共用を促進すること1.2 総合目録データベースの形成方法
総合目録データベースは,その形成方法として,次のような特徴を有している。 ・データ入力は,各大学図書館等が共同分担方式で行うこと ・書誌情報は,各大学図書館等で共有すること ・各国の全国書誌MARC 等を導入し,データ入力に利用すること ・総合目録データベースの形成が,同時に大学図書館等の目録データベースの構築につ ながること 共同分担入力の主体は,学術情報ネットワークに加入する大学図書館等である。ただし, 雑誌データベースについては,従来から行われている学術雑誌総合目録編集事業の結果も 含まれる。1.3 総合目録データベースの環境
我が国の大学図書館等においては,各種の標準的な目録規則が使用されており,さらに, 目録業務において,国立図書館等が頒布するMARC 等を利用することも定着している。 一方,総合目録データベースにおけるデータ入力の標準化は,各種目録規則,MARC 間 の異同を超越した一定の枠組みの中で実現が可能となるものである。 総合目録データベースの環境設定に当たっては,これらの点を十分にふまえた設計がな されている。 1.3.1 MARC MARC とは,各国の国立図書館等が作成する全国書誌,典拠情報等の機械可読データファ イル(MAchine Readable Catalog)そのもののことである。USMARC,JAPAN/MARC 等の各種 MARC は,総合目録データベースとは異なるフォー マットでレコードが作成されているが,参照ファイルへの格納の際に,それらの違いを吸
目 録 情 報の 基準 第 4版 収できるような仕組みとなっている。 このように,フォーマットの異なる各種MARC を同時に一つのシステムの中で利用でき ることは,目録システムの大きな特徴である。 1.3.2 参照ファイル 参照ファイルとは,MARC を総合目録データベースのファイル形式に合わせて変換した ものである。図1-1において,MARC と参照ファイルを結ぶ情報の流れは,MARC から 各参照ファイルへの,フォーマット変換とデータロードを表している。 参照ファイルは,総合目録データベースの形成を支援するために設置された「参照」の ためのファイルである。このように,参照ファイル(及びMARC)を,互いに連関した総 合目録データベースの内部ではなく,参照という形で外部に位置づけた点は,総合目録デー タベースの環境の大きな特徴である。 なお,各参照ファイル中のレコードは,様々な目録規則に従って作成されているため, 総合目録データベースへのデータ取り込みの際は,本基準と照合する必要がある。 1.3.3 総合目録データベース 図1-1において,参照ファイルと総合目録データベースを結ぶ情報の流れは,参照ファ イル中のレコードを利用して総合目録データベースにレコード(書誌,典拠)を作成する ことを表している。 なお,総合目録データベース中の各レコードは,後述するように,相互に連関し,全体 として総合目録データベースを形成している(本基準2.1)。 12
1 総 合目 録デ ー タ ベー スの 概 要 図1-1 データベース構成図 JAPAN MARC serials US MARC serials GPO MARC UK MARC US MARC books Deutsche National- bibliographie US MARC maps, music, visual materials 雑誌書誌 JPMARCS (JP) 雑誌書誌 USMARCS (LC) 図書書誌 GPOMARC (GPO) 図書書誌 UKMARC (UK) 図書書誌 USMARCX (LCX) 図書書誌 USMARC (LC) JAPAN MARC books TRC MARC 図書書誌 JPMARC (JP) 図書書誌 TRCMARC (TRC) 著者名典拠 JPMARCA (JP) 著者名典拠 USMARCA (LC) 統一書名典拠 USMARCT (LC) 図書書誌 BOOK 図書所蔵 BHOLD 雑誌所蔵 SHOLD 雑誌書誌 SERIAL
参照
フ
ァ
イ
総合
図書書誌 DNMARC (DN) 統一書名典拠 TITLE 著者名典拠 NAME 参加組織 MEMBER タイトル変遷目
録
デ
ータ
ベ
ー
ス
ル
タイトル変遷マップ 図書書誌 CHMARC(NC)
CHINA MARC US MARC name authorities JAPAN MARC name authorities ファイル名は新CAT での名称,( )内 は旧CAT での名称を示している 13目 録 情 報の 基準 第 4版 14 ・CHMARC は,新 CAT からのみ参照可能である。 ・タイトル変遷マップは,旧CAT からのみ参照可能である。新 CAT では,互いのレコー ドの関係を示す「タイトル変遷ファイル」を参照して,タイトル変遷の情報をクライ アント側が使いやすい形式で利用できる。 注)「タイトル変遷ファイル」とは,図(マップ)そのものではなく,変遷前後の互 いの書誌の関係(継続,派生,吸収)を示すデータを収録したものである。 ・新CAT では,各参照ファイルと総合目録データベースのファイル連関に制限はない。 (参照するファイルは各クライアントで自由に設定できる。) 注)新CAT でも,参照ファイルだけを検索し,ダウンロードするようなクライアント の作成は認められていない。 ・ファイル構成,レコード間の関係,レコードのフィールドは,基本的に変わらない。 新CAT と旧 CAT の相違
2 総 合目 録デ ー タ ベー スの 構 造
2 総合目録データベースの構造
2.1 ファイル構成
総合目録データべースは,書誌ファイル,所蔵ファイル,典拠ファイル,タイトル変遷 ファイル,及び参加組織ファイルで構成される。 書誌ファイルは,参加組織が所蔵する図書,又は逐次刊行物の書誌情報を記録するため のものである。 所蔵ファイルは,各参加組織の所蔵情報を記録するためのものである。 典拠ファイルは,標目となる著者,又は著作名の情報を記録するためのものである。 タイトル変遷ファイルは,雑誌のタイトル変遷にかかわる情報を記録するためのもので ある。 参加組織ファイルは,目録システムの参加組織にかかわる情報を記録するためのもので ある。 これらのファイルは,図2-1のように,相互に関連しつつ,目録所在情報を表現する。 図2-1 ファイル関連図 イル関連図 図書書誌ファイル レコードID ISBN タイトル及び責任表示 版 出版・頒布等 形態 注記 親書誌レコードID 著者名典拠レコードID 統一書名典拠レコードID 著者名典拠ファイル レコードID 統一標目形 から見よ参照 注記 からも見よ参照レコードID 雑誌書誌ファイル レコードID ISSN タイトル及び責任表示 版 巻次・年月次 出版・頒布等 形態 注記 変遷ファミリーID 著者名典拠レコードID 統一書名典拠ファイル レコードID 統一標目形 から見よ参照 注記 からも見よ参照レコードID タイトル変遷ファイル レコードID 変遷ファミリーID 変遷タイプ 参加組織ファイル レコードID 図書所蔵ファイル レコードID 書誌レコードID 参加組織レコードID 配置コード 所蔵データ 雑誌所蔵ファイル レコードID 書誌レコードID 参加組織レコードID 配置コード 所蔵データ 15目 録 情 報の 基準 第 4版
2.2 書誌ファイル
書誌ファイルは,参加組織の共有ファイルであり,資料の書誌情報を管理するためのも のである。 書誌ファイルには,図書書誌ファイル,雑誌書誌ファイルがある。これら二つのファイ ルには,それぞれ,本基準2.2.1 によって区分される資料の書誌情報を収録する。 2.2.1 図書と逐次刊行物 本基準において図書とは,いわゆる図書及びパンフレット等の印刷資料には限定せず, さまざまな資料形態の単行資料全てのことをいう。また,逐次刊行物とは,資料形態の種 別にかかわらず,終期を予定せずに逐次刊行される資料全てのことをいう。 すなわち,両者の区別は,対象となる資料の刊行方式にのみかかわる。なお,本基準に おいては,逐次刊行物を雑誌とも呼ぶ。 モノグラフシリーズ等,両者の境界領域の資料は,双方のファイルにレコードを作成す ることが望ましい。すなわち,図書ファイルに一つ一つのモノグラフのレコードを,また, 雑誌ファイルにモノグラフシリーズ全体のレコードを作成する。 ただし,境界領域の資料について,参加組織が一方のレコードのみを作成する場合は, 以下の基準によることができる。 ・原則として図書扱いとするもの モノグラフシリーズ,刊行頻度の極度に低い逐次刊行物,差し替えを行うルーズリー フ出版物,等 ・原則として雑誌扱いとするもの 年報(モノグラフシリーズを除く),年鑑,要覧,Advance もの,等 解説(図書ファイルと雑誌ファイルの違い) 境界領域の資料の個々の巻号に「固有のタイトル」が存在する場合,図書書誌ファイル においては,個々の巻号の単位がレコード作成単位となる。 一方,雑誌書誌ファイルにおいては,レコード作成単位は逐次刊行物書誌単位であり, 個々の巻号の情報は記録されない可能性が高い。 したがって,個々の巻号の単位の書誌情報の記録・検索を保証するためには,図書扱い が望ましいことになる。 逆に,個々の巻号に固有のタイトルが存在しない場合,図書ファイルにおいては,個々 の巻号の所蔵状況の検索は困難である。従って,所蔵情報の記録・検索を保証するために は,雑誌扱いが妥当である。 2.2.2 書誌レコード 書誌レコードは,資料についての書誌的記録である。 書誌的記録とは,資料のタイトル,著者,版等の記録であり,これによって,他の資料 との区別や,同一であることの確認を行うためのものである。 (1)レコード作成単位 書誌レコードは,それ自身の固有のタイトル,著者等によって書 誌的に他と区別される資料又はある資料群全体についての書誌的記録(書誌単位)毎 に作成する。 162 総 合目 録デ ー タ ベー スの 構 造 ただし,図書書誌ファイルにおいては,一つの資料に対して,最上位の書誌単位のレ コードと最下位の書誌単位のレコードのみを作成する。 また,雑誌書誌ファイルにおいては,書誌単位毎ではなく,逐次刊行物書誌単位の レコードのみを作成する。 (2)情報源 書誌レコードは,原則として,各参加組織が所蔵する記述対象資料に基づい て作成する。 (3)他のレコードとの関係 図書書誌レコードは,シリーズとその個々の資料の関係等を 示すために,他の書誌レコードとの間にリンクを形成する。 また,雑誌書誌レコードは,タイトル変遷関係を示すために,タイトル変遷レコー ドとの間にリンクを形成する。 書誌レコードは,著者標目の管理を行うために,著者名典拠レコードとの間にリン クを形成することができる。 また,図書書誌レコードは,統一タイトル標目の管理を行うために,統一書名典拠 レコードとの間にリンクを形成することができる。 書誌レコードは,個々の資料の所蔵状況を示すために,所蔵レコードとの間にリン クを形成する。
2.3 所蔵ファイル
所蔵ファイルは,書誌ファイル及び典拠ファイルと異なり,参加組織の所蔵等に関する 個別の情報を管理するためのものである。 所蔵ファイルには,図書所蔵ファイル,雑誌所蔵ファイルがある。 2.3.1 所蔵ファイルの収録対象 図書所蔵ファイルには,図書書誌ファイルに対応した資料毎の所蔵情報を収録する。 雑誌所蔵ファイルには,雑誌書誌ファイルに対応した一連の巻号次の所蔵情報を収録す る。 2.3.2 所蔵レコード 所蔵レコードには,参加組織における資料の所蔵状況及び書誌レコードには記録できな い各参加組織固有の情報を収録する。 ・レコード作成単位 所蔵レコードは,1 書誌レコードに対し,かつ各参加組織の配置コード毎に,1 レコー ドを作成する。複数のレコード作成は,許容されない。 ・物理単位 書誌レコードに対して複数の物理単位が対応する場合は,その数だけ物理単位フィー ルドを繰り返すことができる。 ・他のレコードとの関係 レコードの登録を行うと,所蔵レコードと書誌レコードとの間のリンク形成が行われ る。 17目 録 情 報の 基準 第 4版
2.4 典拠ファイル
典拠ファイルは,参加組織の共有ファイルであり,書誌的記録の検索要素である標目の 形を管理するためのものである。 典拠ファイルには,著者名典拠ファイル及び統一書名典拠ファイルがある。 2.4.1 典拠ファイルの収録対象 著者名典拠ファイルには,著者標目となる名称を収録する。名称には,個人名,団体名 及び会議名がある。 統一書名典拠ファイルには,統一タイトル標目となる著作の名称を収録する。 2.4.2 典拠レコード 典拠レコードには,統一標目形及び統一標目形に関連する情報を記録する。 (1)レコード作成単位 典拠レコードは,同一著者(個人,団体及び会議),あるいは同 一著作に対し,1レコードを作成する。 ただし,目録規則に規定されている場合は,同一個人等に対し,関連する複数のレ コードを作成することがある。 (2)統一標目形と参照形 典拠レコードの主たる要素である統一標目形は,本基準及び目 録規則に従って作成する。 目録規則によって標目の形が異なる場合は,統一標目形の他に,別の形の標目を参 照形の一つとして記録することができる。 また,本基準,又は目録規則によらない各参加組織独自の標目の形は,所蔵レコー ドに記録することができる。 (3)他のレコードとの関係 典拠レコードは,通常,一つ以上の書誌レコードとの間にリ ンク形成が行われている。 また,からも見よ参照が存在する場合は,対応する典拠レコードとの間にリンクを 形成することができる。2.5 タイトル変遷ファイル
タイトル変遷ファイルは,逐次刊行物のタイトルの変遷関係を示すためのものである。 このファイルは,学術情報センターにおけるタイトル変遷関係の確証作業によって構築さ れる。 2.5.1 タイトル変遷レコード タイトル変遷レコードは,複数の雑誌書誌レコードとの間にリンク形成が行われている。2.6 参加組織ファイル
参加組織ファイルは,参加組織及び配置コードに関する情報を管理するためのものであ る。 182 総 合目 録デ ー タ ベー スの 構 造 参加組織とは,「学術情報センターの目録所在情報サービスの利用に関する規則(昭和62 年2 月 3 日規則第 10 号)」の定めるところにより,学術情報センターに目録所在情報サー ビスの利用を申請し,承認された図書館等のことである。 各図書館等は,必要に応じて,複数の参加組織を設定することができる。 配置コードとは,目録システムに登録された,各参加組織における図書室等,配置場所 の名称の略語形である。 1 参加組織内に複数の図書室等があり,それらを識別する必要がある場合は,複数の配置 コードを設定することができる。
2.7 リンク関係
図2-1で各ファイル間を結ぶ線は,リンク関係を表したものである。 リンク関係の表現は,実際には各レコードの特定のフィールド(リンクフィールド)中 に,リンク先レコードのレコードID が記録されることによって行われる。レコード ID は, 目録システムにおいて各レコードを一意的に識別するための番号であり,この番号によっ てリンク先レコードが特定されることになる。 リンク関係は,リンクフィールドが繰り返し可能である場合,1:n の関係になる。例え ば,書誌レコードのAL フィールドは繰り返し可能であり,1 書誌に対して n 個の著者の存 在が認められる。逆に,1 人の著者は,m 個の著作を著すことがある。この関係を m:1 とすれば,結局,書誌レコードと著者名典拠レコードの関係は,m×n 個の著者名リンクで 表現されることになる。 一方,一つの所蔵レコードは,一つの書誌レコードに対してしかリンク関係を持つこと ができない。その意味で,書誌レコードと所蔵レコードの関係は,常に1:n となる。 リンクで関連づけられたレコード間の関係は,レコードID 以外に,より具体的な情報を も表示することでさらに明確になる。例えば,書誌レコードと著者名典拠レコードのリン ク関係では,書誌レコードの AL フィールドに,リンク先著者名典拠レコードのレコード ID と統一標目形が表示される。 レコード間の関連性をリンクという方法で表現することは,総合目録データベースの大 きな特徴である。また,このリンク形成によって相互のレコード検索が容易になることも, 特徴の一つである。 2.7.1 書誌構造リンク 図2-1には示されていないが,図書書誌レコード間のリンクとして,書誌構造リンク がある。 書誌構造リンクは,シリーズ又はセットものにおける各冊の書誌単位と,全体を表す書 誌単位のそれぞれについてレコードを作成し,前者(子書誌レコード)から後者(親書誌 レコード)に対してリンク形成を行うものである。この関係づけは,いわばシリーズ名典 拠コントロールに相当する。 2.7.2 所蔵リンク 図2-1で書誌ファイルと所蔵ファイルを結ぶ線で示されているのが,所蔵リンクであ る。 所蔵リンクは,資料の書誌的記録と,参加組織における所蔵状況のそれぞれについてレ 19目 録 情 報の 基準 第 4版 20 コードを作成し(書誌レコード,所蔵レコード),両者の間でリンク形成を行うものである。 この関係づけは,総合目録の本来の機能である所在情報サービスに相当する。 2.7.3 著者名リンクと統一書名リンク 図2-1で書誌ファイルと著者名典拠ファイル,図書書誌ファイルと統一書名典拠ファ イルを結ぶ線で示されているのが,それぞれ著者名リンク,統一書名リンクである。 著者名リンクは,資料の書誌的記録と,著者名の統一形のそれぞれについてレコードを 作成し,前者(書誌レコード)から後者(著者名典拠レコード)に対してリンク形成を行 うものである。 また,統一書名リンクは,資料の書誌的記録と,著作名の統一形のそれぞれについてレ コードを作成し,前者(書誌レコード)から後者(統一書名典拠レコード)に対してリン ク形成を行うものである。 これらの関係づけは,典拠コントロールに相当する。ただし,雑誌書誌ファイルにおい ては,著作名によるコントロールの意味はないと考えられるので,統一書名リンクは形成 しない。 2.7.4 からも見よ参照リンク 図2-1には示されていないが,著者名典拠レコード間のリンク,又は統一書名典拠レ コード間のリンクとして,からも見よ参照リンクがある。 からも見よ参照リンクは,例えば,名称を使い分けて著作を著す人物や,名称を変更し た団体に対して作成される複数の著者名典拠レコード間で,相互にリンク形成を行うもの である。著者名としては別個であるが相互に参照関係があることを,リンク関係で表現す るわけである。 なお,「からも見よ参照」に似たものとして「から見よ参照」があるが,これは,レコー ド間の関係としてではなく,1レコード内で表現する。 2.7.5 タイトル変遷リンク 図2-1で雑誌書誌ファイルとタイトル変遷ファイルを結ぶ線で示されているのが,タ イトル変遷リンクである。 タイトル変遷リンクは,逐次刊行物の書誌的記録と,タイトルの変遷関係のそれぞれに ついてレコードを作成し(雑誌書誌レコード,タイトル変遷レコード),両者の間でリンク 形成を行うものである。
3 総 合目 録デ ー タ ベー スの 運 用
3 総合目録データベースの運用
3.1 レコード作成
レコード作成とは,総合目録データベースに新たにレコードを作成,登録することであ る。レコード作成の方法は,次の二通りである。 1.流用入力 2.新規入力 3.1.1 流用入力 流用入力とは,参照ファイル中の該当レコード,又は参照ファイルもしくは総合目録デー タベース中の類似レコードを利用して登録を行うことである。 総合目録データベースもしくは参照ファイルを検索して得た参照レコード,又は類似レ コードは,必要に応じてデータ修正を行い,総合目録データベースに登録を行う。 3.1.2 新規入力 新規入力とは,総合目録データベースにも参照ファイルにも該当するレコード,又は流 用入力可能なレコードが存在しない場合に,全く新たなレコードを作成し,総合目録デー タベースに登録を行うことである。3.2 リンク形成
レコード間のリンク関係は,本基準2.7 に示したとおりである。 リンク形成には,書誌レコードと所蔵レコード間のリンクのように意識せずに行われる ものと,リンク形成の操作を行うものがある。 リンク形成の操作には,必ず行う必要があるものと,それを任意とするものがある。前 者は,子書誌レコードと親書誌レコード間のリンクである。後者には,次のものがある。 1.書誌レコードと著者名典拠レコード間のリンク 2.図書書誌レコードと統一書名典拠レコード間のリンク 3.典拠レコードと典拠レコード間のリンク なお,タイトル変遷リンクについては,利用者側からの報告に基づき,センターで作成 する。 3.2.1 リンク形成 リンク形成は,リンク先レコードが既に書誌ファイル又は典拠ファイル中に存在するか 否かによって,その後の操作が異なる。 1.該当レコードが存在する場合は,単なるリンク形成のみを行う 21目 録 情 報の 基準 第 4版 2.該当レコードが存在しない場合は,まずリンク先レコードの作成を行い,その後にリ ンク形成を行う 3.2.2 リンク形成に先立つレコード作成 リンク先レコードが総合目録データベース中に存在しない場合,リンク形成の前にレ コード作成を行う必要がある。(本基準3.1 参照)
3.3 所蔵レコードのみの作成
総合目録データベース中に該当する書誌レコードが存在する場合は,所蔵レコードのみ の作成,登録を行う。ただし,任意とされているリンク形成の操作等の修正を行うことも 可能である。(本基準3.2 参照)3.4 総合目録データベースの品質管理
3.4.1 品質管理の段階 総合目録データベースの品質管理は,三つの段階で行われる。 ・レコード登録時の点検作業 ・レコード利用時点での誤り発見 ・学術情報センターによる品質管理 解説(学術情報センターの役割) 学術情報センターにおける品質管理は,総合目録データベースの全レコードを点検する ことが物理的に不可能であり,また,資料そのものを所蔵していないという制約のため, ごく限られたものとならざるをえない。当面,学術情報センターの役割は,次のようなも のとなる。 ・目録情報の基準,コーディングマニュアル等,データ入力の基準類の整備及び維持管 理 ・システム操作法,基準等の目録担当者への周知,教育 ・総合目録データベースの品質調査と問題点の解明,品質維持のための対策 ・総合目録データベースの品質維持のための研究開発とシステム開発 ・限定された範囲内での入力データの品質確証作業 3.4.2 データ入力作業と点検 レコード作成に当たっては,総合目録データベースを十分に検索し,重複レコードの作 成を回避するよう留意する必要がある。 また,データ入力を行った後は,画面のハードコピー等によって,登録するレコードに 誤りがないか否かを点検する必要がある。 223 総 合目 録デ ー タ ベー スの 運 用 23 解説(データ入力作業と点検) 総合目録データベースへのデータ入力は,各参加組織において行われる。各参加組織に おいては,通常,記述対象資料が手元にあるので,最も正確にデータを把握することが可 能である。 また,当初から正確なデータを入力することが,品質管理の上で最も効果的かつ効率的 である。 データ入力担当者は,本基準,目録規則,コーディングマニュアル,システム操作法等 を十分に理解する必要がある。 3.4.3 共有レコードの修正 レコードの修正とは,本基準3.1.1 で言及した流用入力時のデータ修正とは別のものであ り,既に作成,登録済の総合目録データベース中のレコードについて,データの修正(追 加,削除を含む)を行うことである。 (1)原則 総合目録データベースの共有レコードは,最初に入力されたデータをできる限 り尊重する。すなわち,既に記録されたデータは,誤りがない限り,原則として,修 正を行うことはない。ただし,データの追加(入力レベルが選択であるデータや,複 数のデータが存在しうる項目等)は,必要に応じて行うことができる。 レコード修正に当たっては,そのレコードが異なる対象を表現することにならない よう,慎重な操作が必要である。 なお,詳細な修正指針については,コーディングマニュアルで定める。 (2)データ修正の方法 データ修正には,次のものがある。 1.修正項目の発見館が,慎重に修正しうるもの 2.修正項目の発見館が,当該レコードの作成館と相互に連絡協議を行う必要がある もの 3.修正依頼によって,学術情報センターが作業を行うもの なお,レコード修正に際して重要な疑義が生じる場合,又は本基準及びコーディ ングマニュアル等に関係する重要な判断を要すると考えられる場合は,学術情報 センターに報告する。 また,重複レコードを発見した場合は,当該レコード作成館に連絡協議する,又 は関係資料を添えて学術情報センターに通知する。 4.共有レコード(書誌レコード及び典拠レコード)の削除 共有レコードの削除作業は,学術情報センターが行う。 共有レコードの削除が必要な場合は,各参加組織は,そのレコードにかかわるリ ンク関係の確認,所蔵レコードの削除等を行った上で,削除予定レコードとして 処理する。
第2部
4 図 書書 誌レ コ ー ド
4 図書書誌レコード
4.1 図書書誌レコードの構成と記述規則
各項目中のデータ要素は,原則として ISBD(International Standard Bibliographic Description)(ISBD に対応しない項目についても類似の形式)に従って記述する。 4.1.1 ID & コードブロック このブロックは,次の諸要素からなる。 ・目録規則上は記述の一部として記録されることになっているが,コードブロックに フィールドを独立させた項目 一般資料種別コード,特定資料種別コード,国際標準図書番号,国際標準逐次刊行物 番号 ・出版物理単位の表現を行うために,対のフィールドとして設定された項目群(*) 巻次等,国際標準図書番号,価格/入手条件,(取消/無効ISBN) ・その他のコード化情報 刊年,出版国コード,言語コード,その他の標準番号等 ・管理用フィールド レコードID 等 *の項目は,出版物理単位毎に対になって繰り返すことができる。なお,コード類は,原 則として,USMARC フォーマットのコード体系に準拠する。 4.1.2 記述ブロック このブロックは,目録記入の記述の部分に相当する。 ・目録記入の伝統に則って用意された項目 タイトル及び責任表示に関する事項,版に関する事項,出版・頒布等に関する事項, 形態に関する事項等 ・検索を意識し,データの索引化を考慮した項目 その他のタイトル,内容著作注記 各フィールドのデータは,ISBD 区切り記号法に準拠して記述するが,各データ要素の機 械的識別のため,一部の記号法を改変して使用するところがある。 データの記述に当たって適用する目録規則は,原則として日本語資料,中国語資料につ いては NCR(日本目録規則)1987 年版改訂版,左記以外の資料については AACR2 (Anglo-American Cataloguing Rules, 2nd Edition) 1988 Revision, Amendments 1993 とする。また,これらの適用に際しては,適宜,国立国会図書館,又は米国議会図書館の 目録規則適用細則を使用する。
本基準の中で,特に指示がない場合は,目録規則はこの2 種類をさし,各々単に NCR,
目 録 情 報の 基準 第 4版 AACR2 とも言う。 なお,韓国・朝鮮語資料については,当面,各参加組織が以下の内一つを選択する。 1.記述は,日本語への翻訳形で行う。この場合,適用する目録規則は,NCR とする。 2.記述は,標準的な翻字法に従った翻字形で行う。この場合,適用する目録規則は, AACR2 とする。 4.1.3 リンクブロック このブロックには,以下の項目がある。 1.書誌構造リンク 書誌構造の下位レコードから上位レコードに対するリンク形成に使用する 2.著者名リンク 著者名典拠レコードに対するリンク形成に使用する 3.統一書名リンク 統一書名典拠レコードに対するリンク形成に使用する これらの項目では,目録作業時に他のレコードとのリンク形成を行う。リンク形成後, 各項目にはリンク関係の情報が示される。 ただし,2 又は 3 においてリンク形成を行わない場合,これらの項目は,本基準 8 又は 本基準9 の項で定める統一標目形を記録するために使用する。 4.1.4 主題ブロック このブロックでは,標準的な書誌分類及び件名等を記録する。 分類については,書誌分類であって,書架分類ではないことに注意する。すなわち,個々 の図書館等の独自な情報である書架分類は,書誌レコードではなく所蔵レコードに記録す る。
4.2 記述対象のとらえ方
4.2.1 書誌単位 記述対象は次の2種類に分けられる。 1.単行書誌単位 形態的に独立した単行資料で,それ自身の固有のタイトル,著者等によって書誌的に 他と区別できる資料に対応する書誌的記録を単行書誌単位という。 単行書誌単位には,次のものが該当する。 (a)物理的に1 冊の単行資料 (b)出版の都合等で分冊刊行されている資料(「上」「下」のように,各巻が独自の タイトルを持たないもの)の全体 なお,bにおいて,上巻,下巻等,分冊の各単位を出版物理単位という。 284 図 書書 誌レ コ ー ド 2.集合書誌単位 物理的に複数の資料からなり,個々の資料が1 と同様の観点から書誌的に他と区別で き,同時に,全体としても共通のタイトル,著者等によって書誌的に他と区別できる 場合に,この全体に対応する書誌的記録を集合書誌単位という。また,個々の資料は 単行書誌単位に相当する。 集合書誌単位には,次のものが該当する。 ・シリーズ ・全集,講座等のセットもの 集合書誌単位は,多段階の階層構造をとることがある。 複数の単行書誌単位,又は集合書誌単位が共通のタイトル等によってさらにまとめら れる場合,そのまとまりは,上位の集合書誌単位という。 解説(物理単位,出版物理単位,書誌単位) 個々の資料の単位,すなわち,破損しない限り一まとまりのものを物理単位と呼ぶ。こ の意味では,ある図書館の資料と別の図書館の資料,それぞれの資料の複本等は,全て別 の物理単位である。各参加組織のシステム,特に閲覧,貸出等のサブシステムにおいては, 物理単位の管理が問題となる。 しかし,総合目録データベースという共有情報のレベルでは,物理単位の情報をも保持 した上で管理することは,効率的ではない。 そこで,物理単位の集まりを「複本」としてグループ化し,出版物理単位にまとめる。 これにより,ある図書館の資料と別の図書館の資料,また,それぞれの複本同士は同一の 出版物理単位として捉えることが可能になる。一方,ある資料の上巻と下巻は,別の出版 物理単位として捉えられる。 書誌単位は,同一の固有のタイトル等によってまとめられる出版物理単位の集合である。 物理的に 1 冊の単行資料の場合,書誌単位は出版物理単位と一致する。同一の固有のタイ トルを有する上巻,下巻の出版物理単位の集合は,書誌単位である。 なお,著作のタイトルは,一般的には書誌単位の固有のタイトルとは別のものであり, 区別する必要がある。一つの書誌単位には複数の著作が含まれることがあるし,一つの著 作が複数の書誌単位に分かれることがある。 4.2.2 書誌構造 単行書誌単位と集合書誌単位によって形成される階層関係を書誌構造という。 階層関係は,多段階となることがある。この場合,階層の上下関係の観点から,上位の 書誌単位を親書誌単位(集合書誌単位),下位の書誌単位を子書誌単位(単行書誌単位又は 集合書誌単位)と呼ぶ。 また,最上位と最下位の中間に位置する書誌単位を,中位の書誌単位と呼ぶ。 解説(書誌階層と書誌構造) 書誌単位の階層関係は,1 階 2 階というような絶対的なものでなく,ある書誌単位は他 の書誌単位にとって上位の単位であるが別の書誌単位にとっては下位の単位となりうる, という意味で相対的である。この点を強調するため,本基準では,書誌構造という表現を 用いている。 29
目 録 情 報の 基準 第 4版 解説(書誌構造とレコードの作成単位) 書誌構造の認識は,各図書館等が単独で目録作成を行う限りそれほど重要なものではな い。しかし,書誌情報を共有する総合目録の世界では,共通の認識を保つことなくしては, レコードの作成のみならず,検索利用もおぼつかない。 そこで,総合目録データベースでは,書誌単位の認識をレコードの作成単位に反映させ, それぞれのレコードの関係をリンクで表現することによって,書誌構造を明確化している。 この方法によって,各図書館等の個々の目録体系,又は参照ファイル中のレコードがど のように作成されていても,それぞれのレコードの総合目録データベースにおける位置づ けが可能となる。 4.2.3 図書書誌レコードの作成単位 図書書誌レコードの作成単位は,以下の基準による。 ・図書書誌レコードは,単行書誌単位及び最上位の集合書誌単位毎に作成する。中位の 書誌単位の記録は,単行書誌単位のレコードにおいて行う。 ・図書書誌レコードは,各版毎に別の書誌レコードを作成する。個々の図書館の所蔵す る資料の刷の相違を示す情報は,必要があれば所蔵レコードに記録する。 ただし,稀覯本については,記述対象資料毎に別の書誌レコードを作成する。 ・複製資料は,原則として,原本とは別の書誌レコードを作成する。 ただし,原本代替資料・注文生産による複製資料については,同一資料から同一の方 法で作成されたものであれば別の書誌レコードを作成しない。 ・図書書誌レコードは,資料種別毎に別の書誌レコードを作成する。 解説(書誌単位の判定基準) 物理的に 2 冊以上の資料,シリーズ,セットもの等において,何を書誌単位とし,何を 書誌単位としないかの基準は,次に示すとおりである。 書誌単位は,固有のタイトル,著者等によって書誌的に他と区別できる単位とする。 2 冊以上の資料の各冊が上・下や第 1 巻・第 2 巻等の表示だけで区別されているとき, 各冊は,固有のタイトルを持っていない。このことは,上・下の出版時期が同時でも異なっ ていても変わることはない。上と下が時期を異にして出版された場合,上のみが刊行され た時点では出版物理単位が一つの書誌単位であり,下が刊行された時点で,同じ書誌単位 が出版物理単位二つのものに変化するだけである。(例1) (例1) ⇒ <1> VOL: 上 ISBN: ... TR: 思考への 34 階梯... PUB: 東京 : 公論社 , 1977.4 PHYS: 229p ; 20cm <1> VOL: 上 ISBN: ... PUB: 東京 : 公論社 , 1977 PHYS: 2 冊 ; 20cm VOL: 下 ISBN: ... TR: 思考への 34 階梯... したがって,上と下を異なる書誌単位とする次の(例2)は誤りである。 30
4 図 書書 誌レ コ ー ド (例2) 現行の参照ファイル(JPMARC 等)は,(例2)のようになっている。しかし,本基準 では,(例1)のように巻次等はVOL に入れ,一つのレコードにまとめるという方法をと る。 また,参照ファイル(USMARC 等)においては,各冊が固有のタイトルを持つ場合でも, 上位の書誌単位で一つのレコードにまとめられていることがある。(例3) (例3) <3> VOL: 下 ISBN: ... TR: 思考への 34 階梯... PUB: 東京 : 公論社 , 1977.7 PHYS: 174p ; 20cm <2> PHYS: 229p ; 20cm <4> VOL: ISBN:
CW: v. 1. Activation of small inorganic molecules CW: v. 2. Activation of alkenes and alkynes TR: Homogeneous catalysis by metal complexes... PUB: New York : Academic Press , 1974
PHYS: 2 v. ; 24 cm VOL: 上 ISBN: ... TR: 思考への 34 階梯... PUB: 東京 : 公論社 , 1977.4 この場合は,固有のタイトルを持つものを一つの書誌単位として,別々のレコードを作 成しなければならない。(例4) (例4) (例1)のように上・下であっても,(例5)の各巻は固有のタイトルを持っている。 <5> VOL: ISBN: <6> VOL: ISBN:
TR: Activation of small inorganic... PUB: New York : Academic Press , 1974 PHYS: xi, 422 p. ; 24 cm
PTBL: Homogeneous catalysis by metal complexes... <5> v. 1//b
<7>
VOL: ISBN:
TR: Activation of alkenes and alkynes PUB: New York : Academic Press , 1974 PHYS: xi, 195 p. ; 24 cm
PTBL: Homogeneous catalysis by metal complexes... <5> v. 2//b
TR: Homogeneous catalysis by metal complexes... PUB: New York : Academic Press , 1974
PHYS: 2 v. ; 24 cm
目 録 情 報の 基準 第 4版 (例1)のように上・下であっても,(例5)の各巻は固有のタイトルを持っている。 (例5) PHYS: 2 冊 ; 20cm <9> VOL: ISBN: TR: 二・一スト挫折後の反撃... PUB: 東京 : 亜紀書房 , 1984.4 PHYS: 326p ; 20cm PTBL: 占領期の労働運動... <8> 上//b <10> VOL: ISBN: TR: 産別会議最後の対決... PUB: 東京 : 亜紀書房 , 1984.5 PHYS: 348p ; 20cm PTBL: 占領期の労働運動... <8> 下//b TR: 占領期の労働運動... PUB: 東京 : 亜紀書房 , 1984 VOL: ISBN: <8> 固有のタイトルは,目録規則に規定されたタイトルの情報源からとる。したがって,標 題紙等には一つのタイトルと上しか表示されていない場合は,たとえ目次に上巻のタイト ルに該当する情報が表示されていても,それを上巻の固有のタイトルとしてはならない。 また,固有のタイトルでない上や下が集まっても固有のタイトルにはならない。(例6) のVOL に記録されたデータは固有のタイトルではない。 (例6) VOL: 26: 京都府. 上: 総説・地名編 VOL: 27: 京都府. 下: 地誌編・資料編 TR: 角川日本地名大辞典... <11> 解説(書誌構造の番号等と出版物理単位の呼称) 出版物理単位が複数集まって書誌単位となる場合,各出版物理単位は一般に,上,下や1, 2 等の名称で識別される。固有のタイトルとならないこれらの名称は,単行書誌単位からみ た出版物理単位の呼称と考えることができる。例えば,「明暗 上」では,「上」の部分が 出版物理単位の呼称である。 親書誌単位からみた場合,子書誌単位は一般に番号等で区別される。親書誌単位の固有 のタイトルと子書誌単位の固有のタイトルの間にある,固有のタイトルでないものがこれ である。例えば,「トルストイ全集 11 復活」では,親書誌単位のタイトルが「トルスト イ全集」,子書誌単位のタイトルが「復活」,その間をつなぐ番号が「11」である。「トルス トイ全集 4 戦争と平和 上」「トルストイ全集 5 戦争と平和 中」「トルストイ全集 6 戦争と平和 下」では,子書誌単位のタイトルが「戦争と平和」,出版物理単位の呼称 が「上」「中」「下」,親書誌単位との関係を示す番号が「4」「5」「6」である。 32