第2部 目録情報の作成
8 著者名典拠レコード
8 著者名典拠レコード
8.1 著者名典拠ファイルの位置づけ
・著者名典拠ファイルは,書誌レコードの著者標目の形を統一し,一元的に管理するた めのファイルである。
このため,総合目録データベースの全ての書誌ファイルに対して,共有かつ単一の著 者名典拠ファイルを維持する。
・著者標目の形が統一されることによって,同一著者による著作の集中が図られる。
・著者名典拠ファイルには,統一された著者標目の形以外に,検索が予想される他の形 や,関連する他の著者標目に関する情報を記録する。これによって,同一著者に対す る多面的な検索を可能にする。
8.2 著者名典拠レコード
8.2.1 著者名典拠レコードの作成
・著者名典拠レコードは,書誌レコードの作成における著者標目の選定に対応して作成 する。
著者標目の選定は,書誌レコードの作成において採用される目録規則に従う。
・著者名典拠レコードは,他の著者名典拠レコードにおける「からも見よ参照(SAF)」
の設定によっても作成しうる。
8.2.2 著者名典拠レコードの作成単位
同一著者(個人,団体,会議)に対しては,目録規則において同一個人等に対して複数 の形が許容されている場合を除き,1レコードを作成する。ただし,以下の基準を設ける。
・改姓改名した個人は,それぞれの姓名を標目として著者名典拠レコードを作成する。
・団体の内部組織は,それぞれを標目として著者名典拠レコードを作成する。
・一連の回次を有する同一名称の会議は,会議名を単位として著者名典拠レコードを作 成する。
8.3 統一標目形
統一標目形(HDNG)は,その著者名典拠レコードの記録対象を示す名称である。
統一標目形には,書誌レコードの著者標目の形及び表記の統一と,他の標目との区別に 必要な事項が含まれる。
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目 録 情 報の 基準 第 4版
8.3.1 統一標目形の構成
統一標目形は,名称及び付記事項からなる。
また,日本名の場合は名称のヨミ,中国名の場合は名称のヨミ及び名称のその他のヨミ が付加される。
8.3.2 統一標目形の形
・統一標目形の形の決定に際しては,原則として,日本名,中国名についてはNCR,そ れ以外の外国名についてはAACR2における標目の形に関する条項を適用する。
・統一標目形は,一意でなければならない。すなわち,他の名称と同一の形(判明して いる限り)となる場合は,何らかの付記事項を加え,別の形にする必要がある。
・一連の回次を持つ同一名称の会議の場合,統一標目形には,回次,開催年,開催地は 含めない。これらは,書誌レコードのALフィールドの「その他の情報」に記録する。
解説(目録規則適用基準)
目録規則の適用は,以下の基準による。基準に基づいて選択した目録規則によって作成 した著者名典拠レコードに対しては,レコード修正時にも,適用する目録規則を変更しな いことを原則とする。
・個人名
著者がその各著作の原版で用いている主な言語が日本語,中国語又は韓国・朝鮮語で ある場合は,NCRを適用する。その他の言語の場合は,AACR2を適用する。
主な言語が判明しない場合は,初出(総合目録データベースにおいて)の著作の言語 によって決定する。
・団体名,会議名
著者が単一の公用語を用いている場合は,その言語が日本語,中国語又は韓国・朝鮮 語であればNCRを適用する。その他の言語であればAACR2を適用する。
公用語が単一であるか否か不明の場合は,主たる言語と判断できるものがあればその 言語が単一の公用語であるとみなす。
公用語が複数の場合は,そのうちの 1 つに日本語があれば NCRを,そうでなければ
AACR2を適用する。
公用語が不明の場合は,初出(総合目録データベースにおいて)の著作の言語によっ て決定する。
・ハングルの扱い
ハングルで識別される著者名は,漢字に置き換えてNCRを適用する。ただし,置き換 えが不可能な場合は,AACR2を適用する。また,名称中に漢字への置き換えが適当で ない語がある場合は,そのハングル読みが知られていれば仮名に置き換える。
8.3.3 他の目録規則による標目の形
統一標目形の形を決定する際に適用しなかった目録規則(NCRの適用時にはAACR2,
AACR2の適用時にはNCR)に基づく標目の形が必要な場合は,著者名典拠レコードのSF
フィールド(から見よ参照)にその標目の形を記録する。
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8 著 者名 典拠 レ コ ード
このとき,他の「から見よ参照」と区別するために,データの先頭に統一標目形フラグ
「*」を記録する。
解説(統一標目形とカード目録等における和書系・洋書系標目の関係)
目録システムにおける著者名典拠レコードは,和洋の区別をせず,1 著者 1 レコードを 原則としている。
また,統一標目形については,日本名,中国名は原則としてNCR,それ以外の外国名は
AACR2に基づいて作成する。
一方,各参加組織では,和資料はNCR,洋資料はAACR2に基づいて標目を作成し,和 洋別のカード目録体系等を維持しているところがある。
このため,目録システムにおける統一標目形と,各参加組織で必要とする標目が一致し ない可能性が考えられる。例えば,和図書目録において外国の団体,国際機関等を日本語 形としている参加組織が存在しうる。
上記参加組織においては,NCRに従って「アメリカ図書館協会」や「国際連合」という 標目の形を採用することが予想されるが,本基準では,これらの統一標目形は AACR2 に 従って「American Library Association」や「United Nations」とせざるをえない。
このように,適用する目録規則によって標目の形が異なる場合は,統一標目形の形を決 定する際に適用しなかった目録規則に基づく標目の形の前に統一標目形フラグ「*」を付し てSFフィールドに記録することにより,各参加組織の必要とする標目の形でカード出力を 行う,等の設定が可能である。
8.3.4 統一標目形の表記
・NCR に基づく名称は,資料に顕著に表示されている文字の形で記録し,原則として,
ヨミを付ける。
・AACR2に基づく名称は,ラテン文字で表記する。
解説(中国語,韓国・朝鮮語の名称のヨミ)
中国語,韓国・朝鮮語で表記される名称については,NCR に基づきヨミを付ける場合,
以下の基準に従う。
1.母国語読みが仮名で表記されていなくても,母国語読みがよく知られており,その発 音を基にした日本語の仮名表記が読みとして参考資料等で確立している場合は,当該 仮名表記をヨミとする。
2.ハングルを漢字に置き換える場合は,1.に準じてヨミを決定する。
(例)全斗煥 〔母国語読みは表示されていない〕 チョン, ドゥホアン 趙容弼 〔조용필を漢字に置き換えている〕 チョー, ヨンピル
3.中国語で表記される名称については,当該ピンイン表記を「その他のヨミ」として記 録することができる。
(例)林, 志浩||リン, シコウ||lin, zhi hao (lin, zhi haoがその他のヨミ)
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目 録 情 報の 基準 第 4版
8.4 から見よ参照
から見よ参照(SF)は,統一標目形とは別の形からの検索を可能にするための参照形で ある。
・から見よ参照の作成の範囲及びその形は,目録規則に基づく。ただし,総合目録デー タベースにおいては「説明つき参照」は作成しない。
・「一般的参照(general reference)」のような,複数の標目に適用可能な参照は作成し ない。必要があれば単一の標目に対する参照を作成する。
・統一標目形の別の文字の形は,参照形とする。
例えば,AACR2形の統一標目に対するギリシャ文字形,キリル文字形,日本語カナ形,
中国語漢字形等は,参照形である。
・適用する目録規則の違いにより標目の形が異なる場合は,適用しなかった目録規則に 基づく形を参照形とする。特に,次の場合は,必ず参照を作成する。
-NCRを適用する資料に対して作成されるAACR2 形の標目が,NCR形と異なる場 合
-AACR2を適用する資料に対して作成されるNCR形の標目が,AACR2形と異なる 場合
解説(参照作成の留意点)
参照作成の際は,以下の点に留意する。
・従属的に記入される団体の場合,レベルの異なるものへの参照は作成しない。
・標目となる団体名に階層がある場合,異なる形からの参照は,上位から順に各階層毎 の単位で作成する。したがって,下部組織名を上位団体の異なる形に従属させた形か らの参照は作成しない。
8.5 からも見よ参照
からも見よ参照(SAF)は,目録規則において同一個人に対して複数の形が許容されて いる場合,又は団体名の変更によって複数の形が生じる場合に,それぞれの形を相互に関 連づけるための項目である。
・からも見よ参照においては,相互参照先の著者名典拠レコードの統一標目形が示され る。
・からも見よ参照においても,「説明つき参照」は作成しない。必要があれば単純な一対 一の相互参照を複数作成する。説明の情報は,必要に応じて,NOTE フィールドに記 録する。
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