65 粧用クリーム塗擦後の動物皮膚を組織学的に研索し て,今日の膏薬療法に更に基礎的な裏付けをする.と共 ・に,皮膚保健衛生の見地から化粧品の在り方に正しい 意味づけをしょうとするのである。そこで今回は主に 化粧用クリームについての実験で,無香料のコールド クリーム,バニシングクリーム,クンソジングクリー ムをモルモットの皮膚に塗擦し,5日目毎に25目間, また塗擦中止後も同様lc 25日間,前後10回にわたっ て皮膚切片を採取し,研究財料とした。 その結果,コールドクリームでは塗擦後5日目より 皮膚各層に変化を認めユ5∼20Hで最高に達し,角質 層は膜状に,有鯨層は細胞の肥大,核の円形化,細胞 聞耳の拡大,浮腫,などあって表皮肥厚の基調をなし ている。真皮では血管の拡張と皮脂腺が目立つ。塗擦 を中止すれば5日後に細胞の縮小を認め,15日間でほ ぼ正常に帰順する。 バニシングクリームは15日目に角質の膜状と有半層 の軽度の肥厚を見,20∼25日目を最高にして,その後 正常に戻る傾向を示し,塗擦中止後5Hで全く正常に なる。 クレンジングクリームは塗擦後5目目はほとんど変 化はないが,10∼15日に有頼層の細胞大,浮腫,細胞 間隙の明瞭化があり,20”. lc至って明らかに表皮肥厚 を示す。真皮では血管の拡張と皮脂腺が目立ってく る。25日では,表皮細胞の核は漸次円味を失って処置 前の状態になる。 さて,実験結果から,化粧クリームも皮膚にかなり 影響を与えるものであって,一般にコールド,クレン ジングの4“とき油中水型のものはバ=シングのような 水中油型のクリームより皮膚に対する作用は顕著で, 表皮の肥厚,水分の増加,血管拡張,皮脂腺の肥大, 膠質線維の増殖等を認めるが,使用後20∼25日が最 高でその後は続いて使用しても,それ以上に進まず, むしろ処置前の状態に戻る傾向があり,塗擦を中止す ればやはり25(・20Hで正常になる。 このことは,他の油脂,、軟膏基町などについても同 様で,これらを治療剤として使用する上に大なる示唆 を与えるものである。 5. 室息時の蛋白代謝について (法医)岩本千鶴子 窒息時の蛋白代謝に及ぼす影響について,その変化 を追求した。 窒息の種類は急性および遷延性窒息で実験動物は2 kg前後の雄の家兎を供試した。急性窒息は,絞頸, 溺死,気管圧閉の3種で死亡迄の時間は大体5分以内 である。遷延性窒息には,コルベンを使用し,1時間 前後で死亡させる方法を試みた。 臓醤として,肝,腎,.脳を用い,.その残余窒素を測 定した。残余窒素の測定方法はミクPキエルダール法 によった。 実験の結果は次のようであった。 (1)正常値は,5例平均,肝235.7mg%。腎 240. 1 mg %fiX 203. 0 mg 0%. (2)急性窒息中,絞頸例平均,肝288.4mg%腎, 378.5mg%,脳280. O mg%,溺死6例平均,肝, 307.5mg%, rr 314. 5 mg %,脳269,7卑g%,気管 圧閉3例平均,肝278.6mg%,腎291.6mg%,脳 211. 8 rng %e (3)遷延性窒息では8例平均,肝273.Omg %,腎 248. 5 mg %, fiX 230. 1 rr. ig %. 実験の結果,窒息時の残余窒i素はいずれの臓器にお いても正常値より増加していた。これは死亡迄の時闘 の経過と共に増加の傾向を示した。 6. 気管麦分泌物の細胞学的観察 (毛呂病院内科)松島甘子 昭和30年2月より昭和33年7月迄結核予防会ag一一一 健康相談所において行われた気管支鏡検査(1500余例 2000余回)のさいに採取した気管支分泌物および気管 支洗源液についてPapanicolaowの方法およびヘマ]・ キシリンエオジン染色を施し細胞学的観察を行い,患 者の胸部X勲位見および気管支鏡所見との関係を研究 し,これらの細胞学的所見は疾患に対してある程度特 殊性を示し臨床上診断予後考察に有意義であることを 認めた。一般に認められる細胞の種類は線毛上皮細 胞,杯状細胞,補充細胞,基底紬縞,肺胞細胞,喰細 胞,組織球,その他上気道に由来する上皮細胞,血液 に由来する諸細胞等である。線毛上皮細胞は長短種々 の円柱状で基底部は細く楕円形の核は粘液の貯溜に遇 して種々変形し,杯状細胞との間には移行型が見られ る。杯状細胞は気管支粘膜の分泌機能の充託した例に は特に多く見られ,疾患が漫性の例では変形をも認め た。補充細胞は核は線毛細胞に類似し,全体の形は線 毛上皮細胞よりやや短かく基底部も先端部も細く,基 底細胞ば彦が小さく多くは基底部より先端部がやや細 く,原形質が少ない。肺胞細胞は大小があり,顯粒, 色素頼粒,空胞を含み次第に変性に陥る過程のものが みられた。喰細胞は形状大小種々で同じく変性過程を 示し,気道上皮細胞は多角形菲薄で核は大小あり変性 過程を示した。 気管麦鏡所見との関係は1型では病変高度でなくば 分泌物の細胞は正常のものが主で,補充紬胞,基底細 胞,肺細胞の出現少なく,II型では特に潰瘍部から採 取出来た例では,深部の細胞が多く認められ,特に経 過の長い例,陳旧性病変を認めた例では変性過程の細 胞を多く認めた。皿型では癩痕性でその末端に拡張を 伴った例では肺胞細胞を多く認めた。血液成分,上皮 一 925 一
窒息時の蛋白代謝について
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と判示している︒更に︑最後に︑﹁本件が同法の範囲内にないとすれば︑
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に