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僧帽弁狭窄症における肺内血流分布の特徴 : デジタル肺血流像による評価

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Academic year: 2021

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108 (37) 氏名(生年月日) 本 籍

学位の種類

学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件

学位論文題目

論文審査委員

タ ナカ タケシ 田 中 健 (昭和19年 医学博士 乙第851号 昭和62年11月20日 学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者) 僧帽弁狭窄症における肺内血流分布の特徴 一デジタル肺血流像による評価一 (主査)教授 広沢弘七郎 (副査)教授 重田 帝子,教授 福山 幸夫

論 文 内 容 の 要 旨

目的 面内血流分布は正常温位状態では下肺野を主とする が,僧帽弁狭窄症では変化が生じ,時には上肺野を主 とすることが知られている.本研究は肺内血流分布と 肺動脈襖豆田との関係を明らかにすることを目的とし た. 方法 対象は本院へ精査目的で入院となった僧帽弁狭窄症 300症例であった.肺内血流分布の評価は核医学的手段 を用いた,被検者を坐位に保ち5mCiのTc99m-MAA を静注,更に臥位に保って撮像した.画像は計算機処

理しデジタル肺血流像(digital perfusion images: DPI)とした.右肺野内の最高カウントを100%として, 100~70%域を高肺血流域とした.肺野を2等分し,上 肺野と下肺野とした. 結果 様々なパターンを有するDPIが得られたが,肺内血 流分布評価はDPIの右肺正面像における高肺血流域 のパターγによる6段階分類(Grade, G-Q~G-5)で十 分であった.G-0(Grade・0)(高宮血流域が下肺野に限 局),G-1(上肺野に出現), G-2(一様に認められる), G-3(肺底部で消失),G-4(上肺野に限局), G-5(下肺 野肺血流の減少).心内血分布はG-0からG-5へと肺高 血圧症の進展とともに変化するものと考えられた.肺 動脈喫入圧はGrade増加とともに上昇する傾向を示 したが,各Grade間で重なりが多かった. DPIによる 肺動脈懊入圧推定は大きい誤差をともなうので実用的 でないと考えられた. G-0,1であれば,肺動脈喫入圧は201nmHg未満が主 であるが(54/77,70%),20mmHg以上の症例も一定 頻度でみられ,時に25mmHg以上の症例もみられた.

G2,3では20mmHg以上にも未満にも同様にみられ

た.G-4.5となると主に25mmHg以上であり(71/128, 56%),大多数は20mmHg以上であった(110/128, 86%). 肺動脈心入圧が20mmHg未満の症例はG-0~3にと どまり(111/129,86%),20mmHg以上では主にG-2 以上となり(148/177,87%),G-4,5に属する症例が増 加しはじめた.25mmHg以上では主にG-4,5であった (71/94, 76%). 考察 肺動脈喫入圧は肺内血流分布と密接な関係を有する ことが明らかとなった.しかし,肺内血流分布は肺動 脈押入圧以外にも様々な因子によって影響されている と考えられている.従って通常肺動脈襖入圧と肺内血 流分布の間に正相関が認められるが,逆に相関関係を 用いて肺内血流分布より肺動脈懊入圧を推定する方法 は誤差が大きく,実用的でないと考えられた.DPI 6段 階分類の肺動脈喫入圧に対するpredictive value(予 測値)とsensitivity(感度)は臨床的実用性の観点よ り満足し得るものであった. 結論

肺内血流分布評価はDPIの高肺血流域による6段

階分類(G-0~G-5)で臨床的実用性の観点より十分で 一772一

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109 あった.僧帽弁狭窄症肺高血圧症の病態評価,経過観 察において,非観血的なDPIは観血的心カテーテル法 による肺動脈襖入圧とともに極めて有用な役を果すと 考えられた.

論 文 審 査 の 要 旨

循環器疾患における肺の変化は臨床的に極めて重要な意味を持っている.その血行力学的,組織学 的診断は心疾患の診断に欠くことができない.本研究は,肺欝血を主要な病態とする僧帽弁狭窄症に おける肺血行動態の異常を核医学的手法を用い,分類したもので,臨床医学的に価値あるものと認め る. 主論文公表誌 僧帽弁狭窄症における肺内血流分布の特徴 一デジタル肺血流像による評価一 東京女子医科大学雑誌 第57巻 第8号 837~843頁(昭和62年8月25日発行) 副論文公表誌

1)DPI(digital perfusion image)による僧帽弁狭

窄症の分類(DPI-1)一面観血的肺血行動態推 定法

核医学 17(3)325~329(1980)

2)Micro View System(TOSHIBA)一パソコン による核医学画像処理装置一 映像情報 13(20)1365~1370(1981) 3)僧帽弁狭窄症におけるデジタル肺血流像(DPI) の特徴 核医学 19(2)223~237(1982) 4)虚血性心疾患における肺内血流分布の特徴一デ

ジタル肺血流像(DPDによる評価

核医学 20(5)641~650(1983) 5)拡張性心筋症における肺血流シンチ像の有用性 一デジタル肺血流像(DPI)による評価 核医学 22(9)1361~1366(1985) 6)心疾患の肺内血流分布による評価一デジタル肺

血流像(DPDの有用性

Mebio 3(9)27~35(1986) 7)デジタル肺血流像による僧帽弁置換の長期評価 JCardiogr 15 (1) 89~99 (1985) 8)高度肺高血圧症を伴った僧帽弁狭窄症の肺内血

流再分布様式の特徴,デジタル肺血流像

(DPI)による評値

日本胸部外科学会雑誌 30(6)

1069~1076 (1982) 一773一

参照

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3 Department of Respiratory Medicine, Cellular Transplantation Biology, Graduate School of Medicine, Kanazawa University, Japan. Reprints : Asao Sakai, Respiratory Medicine,

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