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運動時の嫌気性代謝が尿酸代謝に及ぼす影響について : Aneaerbic Thresholdを用いた検討

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Academic year: 2021

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103 の快適さ)の概念が導入されて来た.この内の日常生 活での活動性の評価は,従来運動負荷試験における心 電図のST−T部の変化にて判定して来たが,これは心 筋の虚血を検出しているのであって,体の心要とする (酸素化した)血液を心がどこまで駆出できるかを示 す,心の予備能力の指標ではない.最近開発されて来 た呼気ガス分析によるATがこの指標となりつつあ る.その特長は,①客観的評価,②最:大面素論耐量と 良く相関,③安全性が高い,④非観血的,⑤呼吸器疾 患の合併が無ければ正確に判定できる,⑥呼吸器,血 液,末梢血管,内分泌などの疾愚がなければ,心予備 能および運動器能力のパラメーターとなりうる,であ る.そこで今回このATと心弁膜症での自覚的および 客観的重症度との関連を検討した. 対象および方法:MS 35例, MR 20例, AR 23例,

健常人8例を対象とした.自覚的重症度はNYHAの

心機能分類を用い,客観的重:症度は両心カテーテル検 査による安静時血行動態パラメーターを用いた.

結果:1.ATはMS,MR, ARにおいて,NYHA分

類の重症度をよく反映した(p<0.01).2,ATはMS では各重症度パラメーター(PCW, mPA, MVG, MVA, TPR等)と良く相関した(p〈0.01)が, MR, ARでは関連はほとんど無かった. 総括:ATはMSでは自覚的重症度だけでなく,血 行動態上の重症度を示す指標となりうるが,MR, AR においては自覚的重症度を良く反映したが,安静時血 行動態とは関連が無かった. 15.運動時の嫌気性代謝が尿酸代謝に及ぼす影響に ついて一Anaerobi¢Thresholdを用いた検討一 (リウマチ痛風センター)山中 寿・ 谷口 敦夫・鎌谷直之・西岡久寿樹 (循環器内科)川越 康博・木村 暢孝・ 木全 心一・細田 瑳一 緒言:高尿酸血症を来す機序には,1)腎における 尿酸排泄の低下,2)尿酸の過剰産生の二つの要素が ある.激しい運動後にみられる一過性の高尿酸血症の 原因にはこの双方が関与している.まず,筋運動によ り産生された乳酸は腎において尿酸の排泄を阻害し, 高尿酸血症を来すが,同時に運動時にはATPなどの プリン・ヌクレオチド分解による尿酸の過剰産生も起 こっていることが示されている.激しい運動は痛風発 作の誘因になることから痛風患者にも何らかの運動量 の指導が望まれているが,現在まで適正運動量(負荷 量)の検討は行われていない.血中乳酸が増加しない 負荷量であれぽ尿酸の排泄は抑制されないから,この 意味では1actate threshold以下の運動が望ましいが, 一方の尿酸の過剰産生がどの程度の運動量で起こるか については検討されていない.そこで我々は運動負荷 量と尿酸過剰産生の関係をanaerobic threshold(AT) 前後における血漿ヒポキサンチンにより判定すること を試みた. 方法:健康成人男性3名を対象として,自転車戸ル ゴメーター負荷を行い,呼気ガス分析によってATを 求めると共に,静脈ラインから経時的に採血を行い, 血中乳酸,血漿ヒポキサンチソ,尿酸などを測定した, 結果ならびに考察:3症例とも漸増負荷開始後馬10 分でATに達したが,その直後より血中乳酸が上昇を 始め,これは運動負荷中止後速やかに下降した.尿酸 の前駆物質であるヒポキサンチンは血中乳酸の上昇よ りも明らかに遅れてAT以後に上昇することが示さ れた.また同一検者にATを越えない強度の運動を長 時間続けた場合の血漿ヒポキサンチンも検討したが, AT以下の運動負荷量では血漿ヒポキサンチンは増加 しないことが示された.即ち,嫌気的代謝の開始と同 時にプリンヌクレオチドの過剰分解が起こり,結果的 に尿酸の過剰産生につながっているものと考えられ

た.嫌気的条件下ではADPをATPに変換する高エ

ネルギーリン酸が十分に供給されず,細胞内では ATPの低下を防ぐためにアデニレートキナーゼより

2分子のADPをATPとAMPに変換する反応が起

こる.この時産生されるAMPは筋肉中に豊富に存在

するAMPデアミナーゼにより直ちにIMPに変換さ

れ,さらにイノシン,ヒポキサンチン,キサンチンを 経てこれらの物質の最終産物である尿酸まで代謝され る.これがATを越える運動負荷により尿酸の前駆体 であるヒポキサンチンが増加する機序と考えられる. 以上の結果より,AT以下の負荷量の運動であれば, 乳酸産生に伴う尿酸の排泄低下も,プリン・ヌクレオ チド分解による尿酸過剰産生も起こらず,したがって 高尿酸血症が起こらないことが確認された.今後,こ の科学的事実を臨床的に,痛風患者の生活指導に応用 する予定である. 一987一

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