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の快適さ)の概念が導入されて来た.この内の日常生
活での活動性の評価は,従来運動負荷試験における心
電図のST−T部の変化にて判定して来たが,これは心
筋の虚血を検出しているのであって,体の心要とする
(酸素化した)血液を心がどこまで駆出できるかを示
す,心の予備能力の指標ではない.最近開発されて来
た呼気ガス分析によるATがこの指標となりつつあ
る.その特長は,①客観的評価,②最:大面素論耐量と
良く相関,③安全性が高い,④非観血的,⑤呼吸器疾
患の合併が無ければ正確に判定できる,⑥呼吸器,血
液,末梢血管,内分泌などの疾愚がなければ,心予備
能および運動器能力のパラメーターとなりうる,であ
る.そこで今回このATと心弁膜症での自覚的および
客観的重症度との関連を検討した.
対象および方法:MS 35例, MR 20例, AR 23例,
健常人8例を対象とした.自覚的重症度はNYHAの
心機能分類を用い,客観的重:症度は両心カテーテル検
査による安静時血行動態パラメーターを用いた.
結果:1.ATはMS,MR, ARにおいて,NYHA分
類の重症度をよく反映した(p<0.01).2,ATはMS
では各重症度パラメーター(PCW, mPA, MVG,
MVA, TPR等)と良く相関した(p〈0.01)が, MR,
ARでは関連はほとんど無かった.
総括:ATはMSでは自覚的重症度だけでなく,血
行動態上の重症度を示す指標となりうるが,MR, AR
においては自覚的重症度を良く反映したが,安静時血
行動態とは関連が無かった.
15.運動時の嫌気性代謝が尿酸代謝に及ぼす影響に
ついて一Anaerobi¢Thresholdを用いた検討一
(リウマチ痛風センター)山中 寿・
谷口 敦夫・鎌谷直之・西岡久寿樹
(循環器内科)川越 康博・木村 暢孝・
木全 心一・細田 瑳一
緒言:高尿酸血症を来す機序には,1)腎における
尿酸排泄の低下,2)尿酸の過剰産生の二つの要素が
ある.激しい運動後にみられる一過性の高尿酸血症の
原因にはこの双方が関与している.まず,筋運動によ
り産生された乳酸は腎において尿酸の排泄を阻害し,
高尿酸血症を来すが,同時に運動時にはATPなどの
プリン・ヌクレオチド分解による尿酸の過剰産生も起
こっていることが示されている.激しい運動は痛風発
作の誘因になることから痛風患者にも何らかの運動量
の指導が望まれているが,現在まで適正運動量(負荷
量)の検討は行われていない.血中乳酸が増加しない
負荷量であれぽ尿酸の排泄は抑制されないから,この
意味では1actate threshold以下の運動が望ましいが,
一方の尿酸の過剰産生がどの程度の運動量で起こるか
については検討されていない.そこで我々は運動負荷
量と尿酸過剰産生の関係をanaerobic threshold(AT)
前後における血漿ヒポキサンチンにより判定すること
を試みた.
方法:健康成人男性3名を対象として,自転車戸ル
ゴメーター負荷を行い,呼気ガス分析によってATを
求めると共に,静脈ラインから経時的に採血を行い,
血中乳酸,血漿ヒポキサンチソ,尿酸などを測定した,
結果ならびに考察:3症例とも漸増負荷開始後馬10
分でATに達したが,その直後より血中乳酸が上昇を
始め,これは運動負荷中止後速やかに下降した.尿酸
の前駆物質であるヒポキサンチンは血中乳酸の上昇よ
りも明らかに遅れてAT以後に上昇することが示さ
れた.また同一検者にATを越えない強度の運動を長
時間続けた場合の血漿ヒポキサンチンも検討したが,
AT以下の運動負荷量では血漿ヒポキサンチンは増加
しないことが示された.即ち,嫌気的代謝の開始と同
時にプリンヌクレオチドの過剰分解が起こり,結果的
に尿酸の過剰産生につながっているものと考えられ
た.嫌気的条件下ではADPをATPに変換する高エ
ネルギーリン酸が十分に供給されず,細胞内では
ATPの低下を防ぐためにアデニレートキナーゼより
2分子のADPをATPとAMPに変換する反応が起
こる.この時産生されるAMPは筋肉中に豊富に存在
するAMPデアミナーゼにより直ちにIMPに変換さ
れ,さらにイノシン,ヒポキサンチン,キサンチンを
経てこれらの物質の最終産物である尿酸まで代謝され
る.これがATを越える運動負荷により尿酸の前駆体
であるヒポキサンチンが増加する機序と考えられる.
以上の結果より,AT以下の負荷量の運動であれば,
乳酸産生に伴う尿酸の排泄低下も,プリン・ヌクレオ
チド分解による尿酸過剰産生も起こらず,したがって
高尿酸血症が起こらないことが確認された.今後,こ
の科学的事実を臨床的に,痛風患者の生活指導に応用
する予定である.
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