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高解像度力学的ダウンスケーリングによる気候変動に伴う極端気象の影響評価Impact Assessment of Extreme Weather under Climate Change Using High-Resolution Dynamical Downscaling

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Academic year: 2021

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C104

高解像度力学的ダウンスケーリングによる気候変動に伴う極端気象の影響評価

Impact Assessment of Extreme Weather under Climate Change Using High-Resolution Dynamical

Downscaling

竹見哲也

Tetsuya TAKEMI

Assessing the impacts of climate change on the development and severity of extreme weather is a key to mitigate and adapt to anticipated meteorological risks in a future warmed climate. In this presentation, we will overview the recent achievements under the TOUDOU program and other related projects from the impact assessment studies on meteorological hazards by using a dynamical downscaling technique. A change in the thermodynamic conditions under global warming is one of the important components to understand the climate change impacts on extreme weather. In addition to the dynamical downscaling, we use a large ensemble dataset, i.e., the d4PDF data to reveal robust features on the changes of extreme rainfall under global warming.

1.はじめに 近年続発する激甚な風水害の発生には、もはや 気候変動の影響が顕在化していると言わざるを得 ないステージに入ったと言える。気候変動の将来 シナリオによって、風水害に至る極端気象の影響 をできるだけ定量的に評価することが、具体的な 気候変動への適応を考える上では重要となる。風 水害をもたらす極端現象は、そもそも低頻度事象 であるため、生起確率の評価は難しい。よって、 気象モデルのような物理モデルによる力学的ダウ ンスケールによって、地域規模に高分解能な気候 変動影響予測をすることで、激甚災害のような最 悪シナリオの温暖化影響を評価することができる。 一方、d4PDF に代表される大規模アンサンブル気 候予測データは、そういった低頻度極端事象の確 率的な評価を可能とする道筋を示している。 このように、物理ダウンスケーリングと大規模 アンサンブル予測データを併用することで、極端 気象への温暖化影響をより適切に評価することが 期待される。本発表では、主に統合的気候モデル 高度化プログラムの下で進めている極端気象への 温暖化影響評価の取り組みについて紹介する。 2.アプローチと成果の概要 物理ダウンスケーリングには、領域気象モデル WRF を用いる。既往事例を基準として温暖化影響 を考えるため、まずは対象事例の再現性が求めら れる。このために、対象事例発生時の気象場の再 解析データからダウンスケールし、実際の発生し た現象の再現実験を行う。次に、気候モデルによ る現在気候および将来気候の出力データから、温 暖化差分を算出し、この差分を過去の気象場に加 算する。これにより、仮想的な温暖化条件が作成 され、この仮想温暖化気候からダウンスケールす る(擬似温暖化実験)。 これまで、伊勢湾台風など過去の激甚災害から、 最近の平成 29 年 7 月九州北部豪雨や平成 30 年 7 月豪雨について擬似温暖化実験を行い、温暖化に よる降水への影響について調べた。また、気温に 対する水蒸気量の増加率のスケーリング則である クラウジウス・クラペイロンの関係式に基づき、 極端降水に及ぼす温暖化影響を調べた結果、温暖 化により気温が全体的に高温側にシフトすること で、降水強度のピークも高温側にシフトし、かつ 絶対量も大きくなることが分かった。 こういった物理ダウンスケーリングに加え、 d4PDF からも極端降水のクラウジウス・クラペイ ロンのスケーリングについて検討した。その結果、 物理ダウンスケーリングによる結果と整合的な関 係が得られることが分かった。 このように、物理ダウンスケーリングと大規模 アンサンブルデータとを併用することにより、温 暖化時の降水特性、特に極端側の降水の振る舞い についてロバストな兆候を明らかにすることがで きた。発表では、市街地スケールへのダウンスケ ール技術の開発状況についても報告する。

参照

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