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小学生のバスケットボールにおける楽しさ体験の実証的研究

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(1)学位論文 小学生のバスケットボールにおける. 楽しさ体験の実証的研究. 兵庫教育大学大学院学校教育研究科 教科・領域教育専攻 生活・健康系コース. 学籍番号. 氏. 名. M92757A. 柴 山 雅 由.

(2) 目次 ページ 第1章緒言 ・…………響 .一’o’纏’”一●’’’’’’” ’”tt’t’’”6一川”1. 第2章研究1 バスケットボールにおけるドリブル技能段階表の作成と仮説の. 設定…・………・……・……・・…………・・…・…7 第1節 目 的 ・………………・・……・…・………・・t・・……・7. 第2節方法……・……・……・………………“e・・…∵…・・8 第1項 ドリブル技能の測定種目の検討 ………・・………・…・e…8 第2項 ドリブル技能段階表と作戦の遂行,楽しさ体験の関係 …・…・10. 第3節 結果及び考察 ……………・…… …………8……・・…12 第1項 ドリブル技能段階表作成のための測定種目の決定 …………12 第2項 ドリブル技能段階表の作成 …・…・…………・……・・…14 第3項 ワンドリブルと作戦内容と楽しさの関連性. ………・・…17. 第4節 要 約 ……・・…………・・…・……・・……・・…・……32. 第3章 研究H バスケットボールにおける楽しさ体験の仮説の実証 ……33. 第1節 目 的 ・………・………・……・…・………・………・33. 第2節方法 ……………・・……………………・…・……34 第1項 実証授業実施計画 …………・……・・……・…一}・……34.

(3) 第2項対象授業実施計画. ……o・…………………………36 第3節 結果及び考察 ………・・………・…・……・………・・…37 第1項ワンドリブルの使用と技能段階との関係 …………・……・37 第2項 ワンドリブルの使用と作戦の関係 ・……・………………40 第3項 ワンドリブルの使用と楽しさの関係 …………・…・…・…42. 第4節要約……一一…tt…・…・…・…………・…・………・56. 第4章総 括 ……………・…・・……・………………・……・57. 引用・参考文献 ・・………………・・………・………・…………61. 謝 辞. 資 料.

(4) 第1章 緒言 現行の学習指導要領は,社会的変化に伴い,情報化,国際化,高 齢化への社会に対応した内容が検討され,生涯学習社会への対応と して自己教育力の育成が重視されている,このような新しい学力観 を園山15)は, 「子どもが技能や知識を共狂的に身に付けることを重. 視したこれまでの教育から,子どもが自ら考え主体的に判断し,行 動できる資質や能力を育成する教育へと,学校教育の基調を変える ことを求めている.」と述べている.. 上記の新しい学力観にたっての体育科の役割は,小学校指導書体 育編9}によると, 『適切な運動の経験と健康,安全についての理解 を通して,楽しく明るい生活を営むために必要な「運動に親しませ. る」ことと「健康の増進と体力の向上を図る」ことである.特に,. 「運動に親しませる」というねらいを「健康の増進と体力の向上を 図る」ことと並列的に取り上げ,これまで以上に強調しているのは,. 「運動に親しませる」というねらいに対する学習指導の現状が,必 ずしも十分な状況に至っていないことから,すべての人々が生涯に わたって,この「生きがい」を感じ, 「文化Jに親しむことができ るようにという願いを込めたものである』,とある. この「運動に親しませる」とは,運動ができるようになったり, 技能の伸びに伴い, 「なぜできるようになったのか」, 「なぜでき. ないのかjという具体的原因が認識されるときに,運動への練習意 欲が起こり,友達みんなにも元気づけることにもなる.ものごとの 原因やつながりの必然性が自分で認識できることが「わかる」こと であり,そのことの喜びや感動が「できる」においてよりいっそう. 一1一.

(5) 豊かに再生し,完成していくのである.. 運動を行うことの楽しさや喜びに関して,シーデントップ2}は, プレイ教育の立場から体育の目標構造を階層的に捉え, 「教材への. 志向性の向上」を最上位に位置づけ,情意的側面の重要性を強調し,. 更に「教材への志向性を高めるためには,技能の発達を図ることで ある」,と述べている.. 吉本25jは, ll「認識と練習の統一」 「わかることとできること. の統一」によってより確かな学力が形成される.』と,また小林7) は, r難問教育としての体育科教育ではやはり, 「わかり,かっ,. できるjということ,つまり,知識・理解に裏うちされた技能を育 てることが目標にならなければならないだろう』,と述べている. これらの意見を合わせ考えると, 「できること」が体育学習にお けるより具体目標として位置づけることができる.. 現在小学校で行われているボール運動の主たる教材であるバスケ ットボールの取り扱い方として,2つの方法が認められる.1つは, ドリブルの使用を禁止したパスゲームであり,他の1つはドリブル の使用を可とする取り扱い方である.ドリブルを禁止したパスゲー ムとしての扱い方の発想の根拠は,連続的なドリブルを習得するこ との困難さに起因するものと思われる.すなわち,連続的なドリブ ルは,相手をかわし,前進することができ,バスケットボールにお いてきわめて主要な技術である.しかし,ボールを見ないで連続的 に使えるような技術をみにつけるには膨大な時間を費やさなければ ならない.限られた体育の授業の中で習得するにはかなり無理があ るからであろう.. パスゲームは,ドリブルで前に進めないため,ボールを保持しな. ・一. @2一.

(6) い攻撃者がボールをどこでもらったら良いかを考える機会が多くな り,このことにおいて,習得するのが難しいドリブルを用いるので はなく,重層っている技術でゲームをすることが可能である.この パスゲームの主な長所は,パスを中心とした簡単な技術でゲームを することが可能なことである.短所の主なものは,ドリブルが使え ないことにより,ゲームが止まってしまい,攻撃のチャンスを失っ たりタイミングが遅れたりと,動きそのものが制限されてしまうこ とにある.ボールを進める技能にはパスの他にドリブルがある. ド. リブルは,上手に使えばチームにとって大きな攻撃力になるが,使 い方を間違えるとかえってチームプレーをこわす原因になる. この連続的なドリブルを用いたゲームの特徴は,. 1。自由にボールを移動することができ,より多くの得点チャン スを得ることができる.. 2。良い位置に移動してパスやシュートができる. 3.敵を抜いたりかわしたりできる. などである.. 井上6),高田ら1e),鳥山22),大橋1おは,パスゲームはボール. つなぎであるのでワンマンプレーが不可能になり,チームプレーを 大事にしたゲームを形成することができ,ボールを保持しない攻撃 者は,パスをもらいやすいようにブラインド空間にすばやく動くよ うになる,などが認められたことを,ドリブルを禁止した授業の実 践の中で報告をしている.しかし,敵が前にいないときフロントコ ートへの進行が不可能になり,良い位置に移動してパスやシュート ができない,などのパスゲームの欠点もあることも事実である. 一方,手島18)は, 「ドリブルなしではいかなる技能を持ってい. 一3一.

(7) っても切り抜けられない場合がある」と,ドリブルの有効性を述べ ている.. これらの報告は,連続的なドリブルを習得することの困難さに起 因しているものである.. 関川13)は,動き方が分からない,ドリブルがうまくできない児 童のために,バスケットボールのコートをグリッドコート,スリー ゾーンコート,変形トライアングルコート, トライアアングルコー トと,コートの工夫をしパスやドリブルを使うことによって,より 効果をあげたバスケットボールの実践例を報告している.荒木1)や 日高4}は,パスやドリブルをバスケットボールの基本的技術として とらえ, 「2人のコンビネーションによるシュート技術が,バスケ. ットボールの中心的技術として。それを指導系統のなかで貫いてい くことが重要な意味を持つ」,と報告している.. 宮丸ら’O’は幼児のボールハンドリング技能としてボールバウンシ. ングをとりあげ,このボールバウンシング技能のパフォーマンスは. 経年的に向上し,とくに5歳と6歳で著しく増大したと報告をして いる.また,小学校1∼4年生では,基本の運動の「用具を操作す る運動」においてボールをつくことは経験している.これらのこと から小学5,6年生において,ドリブル技能の獲得は可能であると 解することができる.しかし,連続ドリブルは先にも述べたように 全ての児童に短時間で使えるようになることは,きわめて困難な側 面を持っている.そこで,連続的なドリブルを用いるのではなく,. ワンドリブル&ワンステップ「以下。ワンドリブルと略す」を導入. することである.ワンドリブルを全員の児童がみにつけることは可 能である。ワンドリブルでもドリブルそのものの機能を果たすこと. 一4一.

(8) は可能であり,ボールを見ないでドリブルすることも難しくはない.. また習得されれば,敵を抜くことができ,味方に良い位置からのパ スが可能になり,作戦の遂行がより容易になり作戦も拡大し,楽し さ体験も広く深くなることが予測できる. 楽しさ体験と技能の向上については,佐藤ら16)西原らエ’)清水ら ユ4). c上ら2」)は,技能が向上することにより,楽しさ体験を深化,. 発展させていくことを報告している.. 本研究では,運動の楽しさについて千駄17;’の定義を用いること. にした.すなわち,運動の楽しさとは,ある程度持続的に存在して いた運動に対する欲求が,運動の想起,運動遂行及び運動結果など. によって充足されて生ずる「快」の感情と,その「快」の感情に対 し学習者の新しい緬値づけや意味づけがなされた状態である.この 規定は,シーデントップ3)の指摘する「意味ある経験」と一致する.. そこで,本研究では,小学校のバスケットボールの授業において,. ワンドリブルを導入することによって作戦の遂行にどのような変化 を与え,楽しさ体験が拡大,深化するかを明らかにすることを目的 とした.. この目的を達成させるためには,小学校5・6年生のバスケット ボールの授業において,どの程度のワンドリブルの技能であればゲ ームで使用することができるのかを検討する必要がある.さらにド リブルの技能の向上によって作戦の遂行と楽しさ体験の拡大との関. 連を明らかにすることが必要である.これらのことから,本研究は 次の2つの研究によって構成した.. 一5一.

(9) 研究1では,. ドリブル技能段階表を作成するため,ゲーム時におけるワンドリ ブルの成功,失敗場面と,ワンドリブルのタイムとの関連を明らか にする.また,ドリブル技能と作戦の遂行,楽しさ体験の拡大と深 化との関連を検討し,その結果を用い仮説を設定した. 研究2では,. 研究1で設定した仮説の検証を行った.また,対象授業としてパ スを用いたゲーム及び連続ドリブルを用いたゲームを行い,ワンド リブルの有効性について検討を行った.. これらのことを検証することは,限られた体育の時間の中で全員 の児童が使用することが難しい技術も,扱い方によっては平易なも のとなり,バスケットボールの基本的な技術であるパスやドリブル を使って攻め,シュートをし得点を競い合うことが可能となり,今 後の体育学習を充実させるための一助になりえるものと考える.. 一6一.

(10) 第2章 バスケットボールにおけるドリブル技能段階表の作成と仮 説の設定 一研究1一. 第1節 目 的 バスケットボールの連続したドリブルの技能を,限られた授業時 数の体育授業の中で,全員がゲーム中に使用できるような技術をみ. につけることは困難である.しかし,小学5,6年生の児童におい て,ワンドリブルであれば全員の児童が身につけることは可能であ り,作戦の遂行や楽しさ体験を可能にすることが予測される.しか し,ワンドリブル技能が身についても,対敵動作があるゲームの中 ですばやく意図的に使用することができるとは限らない.そのため に,ワンドリブルの技術が,どの程度の技能であるとゲームで使用 し成功することができるのかを把握することが必要である.バスケ ットボールの基本的技術であるパスやドリブルを使って攻め,シュ. ートをし得点を競い合うことによって,より楽しさ体験も増大する ことができるものと考える.. そこで,本章では,ワンドリブルがどのレベルに達すればゲーム で使用可能かを明らかにするため, ドリブル技能段階表を作成する. ことを試みた.さらに,ドリブル技能段階と作戦,楽しさとの関連 を明らかにすることを目的とした.. 一7一.

(11) 第2節. 方 法. 第1項 ドリブル技能の測定種目の検討 1)調査対象. 大阪市立今津小学校ミニバスケットボールチーム5,6年生,大. 阪市立滝川小学校5年生 男女263名 2)実施月. 平成5年1月 3)測定種目とその方法 (1)ワンドリブル 壁. A地点. B地点. 一G一一一一一一一一 15m. C1). c>. (つ(=⊃ 1. (ご) 1. 一d一・一一・一一d一・一一・一. シつ. jF. (). c). 2. 2. 図1。ワンドリブル (方法)被験者は,Aの地点に立つ. 「始め」の合図でA地点から. ワンドリブルをしながら片足を踏み出し両手でボールを保. 一8一.

(12) 持し,両足同時に着地する運動をB地点まで繰り返し行っ た.試技は2回とした.. (記録)15mの間にワンドリブルをしたタイムを0.1秒単位で 計測した.また,行ったドリブルの回数も計測した.個入 の成績は2回のうち良い方の成績を採用した. (2)ステップサイドドリブル. 《一一圏■一 1、5m 一一一一→レ. 0. o. IA 1. 2. 3. B. o 3. 図2.ステップサイドドリブル. (方法)破験者は,両手でボールを持ち,両足を床につけてAのう. インをまたいで立つ.始めの合図でワンドリブルをしてB のラインを片方の足がこすようにし,両足同時着地する運. 動を20秒面した.試技は2回とした. (記録)個人の成績は20秒の間にステップサイドドリブルをした 回数の良い方の成績を採用した.. 一9一.

(13) 第2項 ドリブル技能段階表と作戦の遂行,楽しさ体験の関係. 1)調査対象. 大阪市立滝川小学校5年生1クラス. 男女31名. 2)実施月. 平成5年1月 3)方法 (1). 全10時間バスケットボールの授業を表1に示した単元. 計画にそって実施した. (2). 3時間目まではパスゲームとし,4時間目からワンドリ. ブルを用いたゲームとした. (3). ゲームでのワンドリブルの失敗,成功場面をVTRによ. り録画した.. 北出のの作成した楽しさ尺度による楽しさ体験の調査を 行った. (1,4,7, 10時間目終了時). (4). (5) ワンドリブルの練習は, 毎時間5分間始業直後に行った. (6). ワンドリブルのタイムの測定を(1,4,7,10時闇. 目授業時)行った.. 4)分析指標 (1) ワンドリブルのタイム. (2) ワンドリブルの成功例, 失敗例の抽出. (3). 楽しさ尺度による楽しさ得点.. これらの指標を用いて, 掴人と集団の変化の比較検討をした.. 一10一.

(14) 表1.単元計画(全10時間). 時間. 6 7 8. 9. ゲーム1. ゲームH. ゲーム皿. パスゲームに. 2. 1. 3. 4. 5. 10. 学 習. より,. バスケ ットボールの. パスワークやワンドリブ ルなど,今できる技術を 使ってカー杯相手チーム. 高. イメージ化を. に挑戦する.. 図る.. 標. つまずきを解 決しながら,. 自チームの特 徴を生かした 作戦でカー杯 相手チームに 挑戦する.. グル}. 作戦の確認と練習,. ワンドリブルを5分問練習する. 10 プ. 20. 編 成 試. 30. し. 噂 q5分ゲーム〉. 対抗戦. リーグ戦. 作戦の工夫と練習 噂 q5分ゲーム〉. の ゲ. 40. 1. ム. トーナメント. 対抗戦. ,. 1. 1トーナメント. 反省と課題づくり. ☆、. ,☆}■☆1 :. ★. i★i■★i1. ☆:ワンドリブルのタイムの測定時闇 ★:楽しさ尺度に必要事項を記入させた時聞. 一11一. I. ? l ☆i坤____L.

(15) 第3節 結果及び考察 第1項 ドリブル技能段階表作成のための測定種目の決定 ワンドリブルのタイム,ワンドリブルの回数及びサイドステップ. ドリブルの測定結果を表2−1に示した.また,表2−2にはそれ らの成績の相関関係を示した.. 表2−1 3種目問のタイム・回数の平均と標準偏差(全体). 1サイドllステ・プ. 平均. ワンドリブル. ^イム. M. hリブル il. 6.. 16.. 5秒. 5回 @. ヒ. 37.. 6回. 8.. 46. 133. SD N. CV. 1.. 39 ヨi 24. 24 21. ;i. 26. 一12一. ll 22.

(16) 表2−2 3種目間の相関 諠uル. illドリブル. !. 「. 測 定 種 目 ヒ. h\、. ワンドリブル. _、. 、. 、. 、. 軌,. 、宙. _. !「k、 、 、 \. l. i ・・0・77** ll. {徽. l. \\}. rニ0.33. ^イム \、\ 、.國 \ \. ワンドリブル. 、. 、. 、. \\i. \\}. \\1 r=0.48零. *p〈 O. 05 **p〈 O. Ol. 主な結果は,ワンドリブルのタイムとワンドリブルの回数(男女). は1%水準で有意であった.ワンドリブル回数とサイドステップド リブル(男女)においても5%水準で有意な相関を得た.しかし,. 2指標にわたり有意な相関は認められなかった.この中で最も変動 係数が少ないのは,ワンドリブルであった.また測定中,サイドス テップドリブルはボールを足にあてたり,常に方向をかえるため切 り返しが難しいなどの欠点が観察された.ワンドリブルは,相手を かわし前進することができ,味方に良い位置からのパスが可能であ る.また,ボールを見ないでワンドリブルすることも難しくない. 以上のことから,測定種目をワンドリブルのタイムとした.. 一13一.

(17) 第2項 ドリブル技能段階表の作成 1.ワンドリブルの成功,失敗とタイムとの関係. 全7時間の授業の中でのゲームで使用されたワンドリブルの成功 例,失敗例の頻数と,ワンドリブルのタイムとの結果を表3に示し た.. 表3.ワンドリブルの成功例,失敗例からみたタイムの結果. タイム(秒) 3.5∼4.0 4.1∼4.5 4.6∼5.0 5.1∼5.5 5.6∼6.0. 成功例!失敗酬総数i成功輔 24 i・4 } 38 i63・2 2 i ・ 【 3 166.6 3 i 8 { 1・ i27.3. 3 …21 i 24 112.5 1 i14 } 15 ;6・7 ・ !2・ 1 2・ i・. l. I. 6.1∼6.5 6、6∼7.0 7.1∼7.5 7.6∼8,0. M. SD N. 2 }21 i 23 i11.5. 【. ・i51 6116・7 [・1i ・1【・. 4.2 i5. g i 5.5. 1・27い・14i1・38. 131. 0. 36 h16 i・52 巨52 一14一.

(18) 表4−1.ワンドリブルの成功例,失敗例. タイム(秒) 成功例(数) 失敗例(数). 5.. 0以下. 29 23. 5.. 1 1. 1以上 7. 93. X 2= 45, 02, p〈. Ol. 表4−2.ワンドリブルの段階別成功例,失敗例. タイム(秒) 成功例(数) 失敗例(数). 5.. 5以下. 32 44. 15. 5. 6以上 4. 72. X2ニ28.54, p〈.0ユ. 表4−1,2は,X2検定において有意な差が認められた. ワンドリブルのタイムがよいほど,ワンドリブルの成功率は,高 くなる傾向が認められる.ワンドリブルのタイムが,4.5秒以下 と以上におけるワンドリブルの成功,失敗数は,有意な差が認めら れた.. そこで,ワンドリブルの成功例,失敗例を合わせた総平均タイム. 5.5秒を標準偏差(2/3SD)を用い,表6に示した4段階の ワンドリブル技能段階表を作成した,. 一15一.

(19) 表5.ワンドリブル技能段階表 (秒). 4段階. 3段階. 4.2以下. 4, 3’“v 5. 1. 2段階 5, 2’一v 5. 9. 1段階 6、0以上. 2.技能段階と失敗,成功の関係. 作成したワンドリブル技能段階表の判別を検討するため,全7時 間の授業のゲームで使用したワンドリブルの体験のある児童を対象 にし,各段階におけるワンドリブルの成功,失敗の頻数を表6に示 した.. 表6.ワンドリブルの成功,失敗の割合. 段. 階. 4. タイム(秒) 4、2以下. }. }. 1成功(数). 株敗傲). 24. 周 1. 5. i. 5.2∼5.g l. 4. 1. 6、o以上. 3. 3. 4.3∼5.1. 2 1. i. l. i60. 一16一. 1. 台 63髭 36男. 11瓢 5%.

(20) 表6の結果を各段階においてX2検定をした結果,4段階と1, 2,3段階(X2=43.68,p〈.01),3,4段階と1,2段階(X 2=45,02,p〈,01),2,3,4段階と1段階(X2=18.73,p<. 01)において,有意な差が認められた.. この結果,段階が下位になるほど失敗例が多く,成功例が少なく. なることが認められる.すなわち,ワンドリブルのタイムがよいほ ど成功例が多く,タイムが悪いほど失敗例が多い.4段階における. 14の失敗例,及び6.0秒以上の3つの成功例は,自分と対応す る相手との技術の差において起こりえたものである.. 以上のことから,3段階以上のタイムになると1/3以上の割合 で成功すると考えることができる.. 第3項 ワンドリブルと作戦内容と楽しさの関連性 本項では,ワンドリブルを使用することによって,どのように作 戦内容に変化をもたらすか.また,ワンドリブルを使用し,作戦が 成功することにより楽しさ体験にどのような変化をもたらすかを検 討した.. 7時間のバスケットボールの授業で,ワンドリブルを使ったプレ ー(作戦内容)を次に示した3つの視点から抽出した.. 一17一.

(21) ・ワンドリブル. .. 相手をかわす. K→パス x 蝿シュート. ・ワンドリブル. .. 前へ進める. ・ワンドリブル. .. ゴールに近づく. →パス セパス \シュート. 1.ワンドリブルのタイム,ワンドリブルの成功,作戦内容及び児 童の楽しさの関係 1) ワンドリブルのタイムとワンドリブルの成功との関係 6時間目のゲームにおいて,ワンドリブルが使用できた児 童と使用できなかった児童とのタイムを表7−1に示した. また,全時聞を通しワンドリブルの使用できた児童を対象に し,ワンドリブルの使用できた1時間前のワンドリブルのタ イムと,ワンドリブルが使用できた時限のワンドリブルのタ. イムの結果を表7−2に示した.. 一18一.

(22) 表7−1.. ワンドリブルを使用できた児童と使用できなかった児童 のタイム. 時. 間. 時. 平均. 使用できなかった児童 i使用できた児童. M. 5. 9 秒. SD. 0. 79. i 5.・秒・. 問目. 1・・. 21. N * p〈.05. 表7−2.ワンドリブルの使用できた児童の使用前と使用後のタイ ム. (秒) 平均. M. SD. 使用前. @. 5. 1. i. 0. 56. i. i. 使用後. l. し. 4. 3. {. ,. 0. 76. †.05くp<.10. 表7−1のワンドリブルを使用できなかった児童と使用できた 児童のタイムの平均値の差に有意な差が認められた.. 表7−2のワンドリブルの使用前後のタイムの平均値の差に有 意な傾向が認められた.. 一19一.

(23) これらの結果は,ワンドリブルのタイムの向上と,ワンドリブ ルの使用の関係を示唆するものと解することができた.すなわち,. 6時問目におけるワンドリブルの使用できた児童のワンドリブル のタイムは,3段階に位置し,また,個人内のワンドリブルが使 用できない状態からできる状態に変化する時のワンドリブルのタ イムも3段階に位置している.従って,ワンドリブルのタイムが 3段階に到達することによって,ワンドリブルの使用が可能にな ると解することができる.また,ワンドリブル技能段階表で3段 階以上になるとボールコントロールが思うようにでき,特にボー ルを見なくてもドリブルできるようになった.. 2) ワンドリブルを活用した作戦内容とその変化 全児童の時間経過に伴うワンドリブルのタイムの平均を図3 に示した.図4にはワンドリブルを使用した主な作戦内容を示 した.また,ゲーム∬ゲーム皿でワンドリブルの成功した作戦. 内容を表8に示し,ワンドリブル技能段階表において3,4段. 階前と3,4段階後の作戦内容を表9−1,2,表10−1, 2に示した.. 一20一.

(24) 表8.. ワンドリブルを使肌た作軸容 相手をかわす. 前へ進める. ゴールに近づく. ゲーム シユ唇ト. パス. パス. 4い. 且. 7 {2. 皿. 1シ ユ 1 ト. 1. パス. 3. 7. 畳. ・ 11 「. o 16. …. (秒). 7 ・一. 6−. 5. 4 r一〒rr7一〒一〒一〒一〒一一「(時間). 1234 56 78 910 図3・仮説授業の時間経過に伴うワンドリブル&ワンステップ. のタイムの平均. 一21一.

(25) 4時間目 ボールをワンドリブルで 前に進めフェイントをか けやすい状態にし,攻撃 をするのに良い位置にい る味方にパスをする.. 6時間目 シュートチャンスに位置 するがゴールから遠いた め・ワンドリブルでフロ ントコートに進みシュ_ トする.. 8時好目 ワンドリブルであいてを かわし,パスをするのに 良い位置に移動し,シュ ートチャンスのある味方. ∀像. にパスをする.. 10時間目 ワンドリブルで棺手をか わし・シュートのしゃす い位置に移動しシュート する.. it}. }の凡例. ○攻撃側プレーヤーny一. → ボールの動き. △防御側プレーヤー. 一→プレーヤーの動き. ハ〈∼、 ドリブル. 図4.ワンドリブル&ワンステップを使用した作戦図. 一22一.

(26) 表9−1.4段階前の作戦内容. 作. 内. 戦. 容. 回数. 相手をかわす. →. パス. 5. 前へ進める. →. パス. 2. ゴールに近づく. →. パス. 2. 表9−2.4段階後の作戦内容. 作. 戦. 内. 容. 回数. 相手をかわす. →. パス. 5. 前へ進める. →. パス. 8. ゴールに近づく. →. シュート. 2. 相手をかわす. →. シュート. 4. 一23一.

(27) 表10−1.3段階前の作戦内容. 作. 戦. 内. 容. 回数. 相手をかわす. →. パス. 3. ゴールに近づく. →. シュート. 1. 容. 回数. 表10−2。3段階後の作戦内容. 作. 戦. 内. 相手をかわす. →. パス. 2. 前へ進める. →. パス. 2. ゴールに近づく. →. シュート. 1. 作戦内容は,表8に示したようにゲームHからゲーム皿にな ると,. ワンドリブル→相手をかわす→パス ワンドリブル→ゴールに近づく→シュート と,ゲームを遂行するための効果的なプレーが増加している.. このワンドリブルのタイムは,時間経過と伴に向上し作戦内. 一24一.

(28) 容やその使用頻度と比例関係にあることが伺われる.図3より. 10時聞の授業の中でゲームに使えるような技術を身につける ことは可能である.. 図4にあるように作戦内容は,ゲーム当初の「ワンドリブル →前へ進める→パス」から,. ワンドリブル→ゴールに近づく→シュート ワンドリブル→相手をかわす→パス ワンドリブル→相手をかわす→シュート と,作戦内容は時間をおうごとに良い位置に移動し,シュート をするための効果的なプレーへと変化した. これらのことは,. (1)味方が前にいないときフロントコートへの進行が不可能 になる.. (2)良い位置に移動してパスやシュートができない.. (3)ディフェンスをふりきってボール保持者からボールをも らってもまわりに敵がいると抜くことができずすぐに攻撃 に移れない.. などの欠点を持つパスゲームと比べると,ワンドリブルを使用 することによりこれらの欠点を容易に克服していると解するこ とができる.. また,表9−1,2,表10−1,2に示したように,ワン ドリブルのタイムが向上することにより,効果的なプレーが増 加し多様化している.. 一25一.

(29) 3) ワンドリブルの成功と楽しさの関係 ワンドリブルを使用できた児童と使用できなかった児童の楽し. さ得点を表11−1に示した.また,ワンドリブルを使用できた 児童の使用前後の楽しさ得点を表11−2に示した.. 表11−1.ワンドリブルを使用できた児童と使用できなかった児 童の楽しさ得点. 1 1時i平 } }均 1間1値 i. 使用できなかった児童 [ i 細自健1人1入. 使用できた児童. 二ほ腰隆性1 } i足. 蛛p鵬燦 城i係{充性1 [ }足. 5・g 時ISD …. ・・9g. 奄U・916・4}6・4. 5・8}7・・16・1}6,・. 堰E・461D・751・・86. P・02{0・32iL45}・・66. 聞創N }. 2・. 奄Q・i2・121. l. i. 1. 表11−1にワンドリブルを使用できなかった児童と使用でき た児童の楽しさ得点の平均値の差を比較した結果を示した.6時. 一26一.

(30) 間目でのワンドリブルを使用できなかった児童と使用できた児童 において有意な差は認められなかった.このことは自分自身がワ ンドリブルができなかっても,同グループの仲間の良いプレーを. 一緒に楽しむことができ,チームプレーの特性を十分体験してい ることに起因しているものと推察される.. 表11−2.ワンドリブルの使用前後の楽しさ得点. 使用陣均. 自主性 1. l M. 5・4. 器iSD. 使lM. 劉SD. 6.6. 1. i. 0.97一. 0。68 !. 6・6 1. 7・9. !. 0.85 i *. *p〈,05. @1. 達 成 1. @}. 。.44i *零. N=9 人間関係 i 5・6. i. }. 1・48 i 6、9. ;. L. 1.53 1. 個人欲求充足 5.7. 0.58 6.9. 0.64 零*. **p 〈 . Ol. 表11−2のワンドリブルの使用前後の楽しさ 得点の平均値 の差が検討された.その結果, 「自主性」, 「達成」, 「個入欲. 求充足」において有意な差が認められた. 「人間関係」において は有意な差が認められなかった.. この結果から,集団技能であるバスケットボールであるが,個 人がシュートができたりワンドリブルができたりした事柄は,個. 一27一.

(31) 人の楽しさにはねかえり, 「達成」, 「個人欲求充足」の2因子 が高くなったものであると推察される. 「達成」因子の向上は,.. 技能が向上することにより,楽しさ体験を深化,発展させていく という,佐藤ら1e’)西原ら1n清水らユq)田上ら21)の報告と一致す. る.また,新たなプレーができたということによって,自主的に ゲームを運営していこうという「自主性」につながったものと推 察される.. 4) 段階の向上と楽しさ得点の関係 (1) ワンドリブル技能段階表で4段階になる前となった時 の楽しさ得点の比較検討.. 表12.4段階になる前となった後の楽しさ得点. 段階. 4以. i階前. 4到. i階達. 平均. M. SD M. 自主性 6. 1. i. 7, 0. 6. 8. i達 成. N=11. i人間関係. }個人欲求充足 1. ト. 1.1521。.378i。.684 、 6.7. SD. i. 1.047 ,. 8. 0. 7,8. 6.3 0,770. 7. 3. 。.424iO.693 i O.7。2 *零. 零. *p〈.e5 **p〈.Ol. 一28一. 零.

(32) 表12の4段階になる前となった時のと楽しさ得点の平 均値 の差が検討された.その結果, 「達成」, 「人間関係」, 「個人. 欲求充足」の3因子において4段階以前と到達後において有意な 差が認められた. 「自主性jにおいては有意な差が認められなか った.. このような結果から,ドリブル技能段階表で4段階になると4 段階以前の時より,楽しさ尺度の「達成」, 「人間関係」, 「{固. 人欲求充足」,3因子の得点が高くなったことが認められた.. (2) ドリブル技能段階表で3段階になる前となった後の楽 しさ得点の比較検討.. 表ユ3.3段階になる前となった後のと楽しさ得点. 段階. 平均. M. 3二 i階前. 3到 i階達. 自主性 1達 成 ;人間関係. 5・7・6・8; 6・ユ 1 6・2 0.57}。.5。… L25「}。.59. SD M. 6.9. SD. 0.87. ** *p〈,05. N=11. i個入欲求充足. 17・7. p 7・0 1 7・2. ,。.6− 宰. 1.54 1 。.83 *. **p〈 . el. 一29一.

(33) 表13の3段階になる前となった後の楽しさ得点の平均値の差 が検討された.その結果, 「自主性」, 「達成」, r個人欲求充. 足」は3段階以前と到達後において有意な差が認められた. 「人 問関係」においては有意な差が認められなかった.. 以上の結果から, ドリブル技能段階表で3段階になると3段階 以下の時より,楽しさ尺度の「自主性」, 「達成」, 「個人欲求. 充足」,3因子の得点が高くなったといえる. 以上, (1), (2)の結果から,ワンドリブル技能段階表で. 3,4段階になった児童は1,2の段階の時より,楽しさ得点が 高くなったことが認められた.. 5) 仮説の設定 第2章で検討して得た主な結果は次に示したとおりであ る.. (1) 6時間目におけるワンドリブルの使用できた児童の. ワンドリブルのタイムは,3段階に位置し,また,個 人遣のワンドリブルが使用できない状態からできる状 態に変化する時のワンドリブルのタイムも3段階に位 置した.. (2) パスゲームと比べると,ワンドリブルを使用するこ. 七によりパスゲームや連続ドリブルを可としたゲーム の欠点を克服し作戦は容易になった.また,ワンドリ ブルのタイムが向上することにより,効果的なプレー. 一30一.

(34) が増加し多様化した. (3) ワンドリブルの使用後に楽しさ得点「自主性」, 「達成」, 「個人欲求充足」の3因子が高くなった.. (4) ワンドリブル技能段階表で3,4段階になった児童 は1,2の段階の時より,楽しさ得点が高くなった. これらの4つの結果から,次に示す3つの仮説を設定した. 仮説1は, (1)の結果から,ワンドリブル技能段階表で3 段階以上であれば,ゲームで使用することができる,と設定し た.. 仮説2は, (2)の結果から,ワンドリブルを使用すること により,作戦の遂行が容易になり作戦が多様化する,と設定し た.. 仮説3は, (3), (4)の結果から,ワンドリブルを使用 し作戦が成功することによ.って,楽しさの深まりが可能になる と設定した.. 一31一.

(35) 第4節 要 約 本章は,バスケットボールのドリブル技能を測定するための技能 段階表を作成し, ドリブル技能段階表の妥当性,信頼牲の検討’を試. み,ドリブル技能段階と作戦・楽しさとの関連を検討し,仮説を設 定することを目的とした、. ドリブル技能段階表を作成するために,ドリブル技能の測定種目 を選定し,どの程度のドリブルであればゲームで使えるのか,ドリ ブル技能の段階を明確にした.また, ドリブル技能と作戦の成功,. 作戦の遂行,楽しさとの関連性はどうかを調査するために仮説設定 の授業を実施した.. 表3に示したワンドリブル技能段階表は,信頼性,妥当性とも認 められ,3段階以上になると36%以上の確率で成功した. 仮説設定の授業の結果,. <仮説1> ワンドリブル技能段階表で3段階以上であれば,ゲームで使用 することができる.. 〈仮説例2> ワンドリブルを使うことにより作戦の遂行が容易になり作戦が 多様化する.. <仮説例3> ワンドリブルを使用し作戦が成功することによって,楽しさの 深まりが可能になる.. 以上,3っの仮説を設定した.. 一32一.

(36) 第3章 バスケットボールにおける楽しさ体験の仮説の実証. 一研究2一 第1節. 目 的. 北出ら8}山田ら2 ll)は,技ができ技能がのびることによってより. 楽しさ体験が増すことを報告している.また,高橋:り’は「生涯ス. ポーツをめざす体育授業においては,情意的な目標は大切にしなけ ればならない.しかし,これは常にめざすべき方向であっても,中 心的な学習内容にはなりえない.中心的で具体的な内容になるのは, 運動技術であり,これに関連した社会的行動や認識である.大切な ことは,運動への志向性(情意的目標)に肯定的に働きかけるよう. な運動技術の学習のさせ方であり,運動技術のさせ方である」と述 べている。. バスケットボールは,パスやドリブルを使って攻め,シュートを して得点を競い合うことを楽しむ運動である.この中のドリブル技 術を学習内容として取りあげ,その技能を向上させることによって 楽しさ体験に変化をもたらすことが可能であると予測できる。. そこで,本章では,第2章でたてた,仮説1,ワンドリブル技能 段階表で3段階以上であれば,ゲームで使用することができる.仮 説2,ワンドリブルを使うことにより作戦の遂行が容易になり作戦 が多様化する.仮説3,ワンドリブルを使用し作戦が成功すること によって,楽しさの深まりが可能になる,の3つの仮説を実証する ことを目的とした.. 33 一.

(37) 第2節 方 法 第1項 実証授業実施計画 1)調査対象. 大阪市立南大江小学校 1クラス 男女27名 2)実施月. 平成5年10月 3)方法. (1) 全10時間バスケットボールの授業を表14に示した単 元計画にそって実施した.. (2) 3時間目まではパスゲームとし,4時間目からワンドリ ブルを用いたゲームとした,. (3) ゲームでのワンドリブル失敗,成功場面をVTRにより 録画した.. (4) 北出81の作成した楽しさ尺度による楽しさ体験の調査を. 行った. (2,4,6,8,10時間目終了時) (5) ワンドリブルの練習は,毎時間5分間始業直後行った.. (6) ワンドリブルのタイムの測定を(2,4,6,8,10 時事目授業時)行った.. 4)分析指標 (1) ワンドリブルのタイム.. (2) ワンドりブルの成功例,失敗例の抽出. (3) 楽しさ尺度による楽しさ得点. これらの指標を用いて,個人と集団の変化の比較検討した.. 一34一.

(38) 表14.単元計画(全10時間). 時間. 1. 2. 4. 3. ゲーム1 学. 習. 目 標. 『あいたチャン. Xをついて攻 ゚る.. 5. 6 7 8. 9. 10. ゲームH. ゲーム血. 相手のすきをついたり,. バスケットボ. 謔「位置への移動をしコ 塔rネーションプレーを. [ル大会をす 驕D. ンにつける.. 作戦の確認と練習・ワンドリブルを T分間練習する.. 10. ホ抗戦 1. 〈5分ゲーム〉 リーグ戦. 1トーナメント. Q0 −. .__L... .__. 作戦の工夫と練習. R0. 〈5分ゲーム〉 ホ抗戦 1. リーグ戦. iトーナメント. ■. _________一. S0. 反省と課題づくり. …☆i…☆一☆il☆}1☆. 1★口★一★r一一★. 一一.L__,._. 一 P…一”. @1. ☆:ワンドリブルのタイムの測定時間. 噤F楽しさ尺度に必要事項を記入させた時間. 一35一.

(39) 第2項 対象授業実施計画 1)調査対象. 尼崎市立成徳小学校5年生(パスを用いたゲーム),尼崎市立武 庫東小学校6年生(連続ドリブルを用いたゲーム),大阪市立南大 江小学校5年生(ワンドリブルを用いたゲーム),. 各1学級. 男女81 名. 2)実施月. 平成5年10月 3)方法. (1) 全10時間バスケットボールの授業を表15に示した単 元計画にそって実施した.. ゲームの時間と回数は両校とも実証授業校と同じとした しかし,ゲームの運営,ルール,練習等については,各校 の指導者に一任した.. (2) 3,6, 10時間目終了時に,楽しさ尺度に必要事項を 記入した.. (3) VTRや学習ノートにより,各ゲームでの長所・短所を 見いだした。. (4) 各ゲームと楽しさの関連を検討した.. 4)分析指標 (1) 楽しさ尺度の楽しさ得点 (2) 楽しさ尺度の楽しさ体験率 これらの指標を用いて,3校の比較検討した.. 一36一.

(40) 表15.武庫東小学校,成徳小学校の単元計画(全10時闘) 時聞. 4. 1 2 3. 5. 9. 6 7 8. ゲームHI. ゲームH. ゲーム1. 10. 作戦の確認と練習. 〈5分ゲーム〉 バスケットボ. 試しのゲ}ム. ホ抗戦. }. リーグ戦. 一ル大会. 作戦の工夫と練習. 〈5分ゲーム〉 ホ抗戦. i. リーグ戦. 1一ル大会. バスケットボ. 1. 反省と課題づくり. ;☆i【i☆1口. }★lii★1};. i☆ 1★. ☆:楽しさ尺度に必要事項を記入させた時間. 噤FVTR撮りした時間. 第3節 結果及び考察 第1項 ワンドリブルの使用と技能段階との関係 全7時問の授業中のゲームにおいて成功したワンドリブルの回数. と,ワンドリブルの技能段階の関係を表16−1に示した.. 一37一.

(41) 表16−1.ドリブル技能段階表での各段階での成功数 階. 段. 成功数(回数). (秒). タ. イ. ム. 4. 4。. 2以下. 3. 4.. 3∼5.. 1. 2. 5.. 2∼5.. 9. 1. 6.. 0以上. 77. 167 25 1. 表16−1の結果より,ワンドリブルは仮説授業と同じようにど の段階においても使用されていることが認められる.また,3段階 以上になると全成功数の90%以上の割合を示した.. 表16−2には,ワンドリブルをゲームで使用できた児童を対象 として,成功前と成功時のワンドリブルのタイムの平均値の差を比 較した結果を示した.. 表16−2.使用前と使用時のタイム. 平均. M. SD N. 使用前 1 5.8秒 i 0.651 i. ・3. き. !. **p〈 , 05. 一38一. 使 用 後. 5.0秒 ㍑ 0. 381. 13.

(42) この結果,ワンドリブルの成功前と成功時のタイムにおいて有意. な差が認められた.また,成功時のワンドリブル技能段階は,3段 階にある.. これらの結果から,ワンドリブルのタイムが3段階に到達すること によって,ゲームにおいてワンドリブルを使用し,成功できると解 することができる.. また,1,2の段階においても使用できているのは,対敵動作の ない中や対戦相手の動き方や技能レベルの相違によって,ワンドリ ブルが成功していると思われる.このことは,ワンドリブルの場合,. 1回のドリブルでありボールの軌跡の予測がしゃすいことと,ボー ルをただちに両手で捕球することによって,ボールを見ないでもワ ンドリブルが可能になっているからだと思われる.宮丸ら10 ]iは,. 幼児のボールバウンシング技能のパフォーマンスは経年的に向上し,. 特に5歳と6回忌著しく増大したと報告している.このことから,. 小学5,6年生においてワンドリブル技能を全員の児童がみにつけ ることが可能であることを示唆している。特に,ボールを見ないで ワンドリブルし,相手の動きや味方の動きに注意を集中できること は,バスケットボールの場合は,きわめて重要な技術である.. 以上のことから,仮説1の「ワンドリブル技能段階表で3段階以 上であれば,ゲームで使用することができる」は,証明されたと考 える.. 一39一.

(43) 第2項 ワンドリブルの使用と作戦の関係 全7時闇においてワンドリブルを使用された作戦内容を,相手を かわす,前へ進める,ゴールに近づく,の3っの視点から分類した 結果を,表17に示した.また,時間経過に伴うワンドリブルのタ イムの全児童の平均の結果を図5に示した.. 表17.作戦内容 相手をかわす ゲ 一 ム. iめる. 1 シ. 時間. oiユ }. 前へ. [ …ス 1ト. ゴールに近づく レパ. 1 ユ. 圃 l Pス iト ゲ1ム数. パス. 4 5. H. 皿. 6. 8 14 1. 6. 2 17 ヒ. 4 i 1. 7. 1. 【12. 7. 6. 1. 8. 14 i7. }. 9 10. 9 }3 ・8 1・. 2. 7. 2. 3. 16. 3. 5. 0. 24 20 14. 3. 2. 0 15. 1. 一一. @40 一. 1. 0. 2. } 8 1. 8. 1. 1. 1.

(44) (秒). 7一. 6一. 5. g 「■〒一「一「[「一〒一「「一〒「(時間). 1234 56 78 910 ■ 実証授業. 口 対象授業. 図5.仮説授業,実証授業の時間経遍に伴うワンドリブル&. ワンステップのタイムの平均. ゲームEにおいては,表17より, 「ワンドリブル→ゴールに近づく→シュート」, 「ワンドリブル→前へ進める→パス」, の作戦は経時的に増加している.. ゲーム皿のゲーム大会においては, 「ワンドリブル→相手をかわ す→パス」,の作戦回数が増加している.. 以上のように,ワンドリブルの機能である「相手をかわす」,. 「ゴールに近づく」,の作戦は時間経過と伴に増加している.この. 一41一.

(45) ことは,図5よりワンドリブルの技能向上により成し得たものであ ると考えられる.. パスゲームにおいては,良い位置に移動してパスやシュートがで きず,無理な姿勢や位置からのパスやシュートとなり失敗につなが る.このことにおいてスムースなゲームの流れが中断してしまう、. ドリブルゲームにおいては,自由にボールを移動することができ るが,相手をかわして良い位置に移動してパスやシニートをする技 術を全員の児童が限られた体育授業の中でみにつけることは困難で. ある.しかし,表17に示したようにワンドリブルを用いることに より,これらの作戦は容易に成し得ることができるものであると考 えられる.. 以上のようにワンドリブルの技術が高くなるにつれて,作戦内容 が, 「ワンドリブル→ゴールに近づく」, 「ワンドリブル→相手を. かわす」,と多様化してきたものと考えられる.また,これらの作 戦はワンドリブルを使用することにより容易になったものであると 考えられる.. これらの結果から,ワンドリブルを使うことにより作戦の遂行が. 容易になり作戦の多様化が可能となり,仮説2は証明されたと考え る.. 第3項 ワンドリブルの使用と楽しさの関係 本項では対象授業を設定し,. 楽しさの視点から3つの授業を比較. 検討した.. 一42一.

(46) バスゲーム (x). 100 ge. o. 80 70 60. e@. お0. 4D 30. 20. ●自圭性. ■人間関儀. ◎達成. 口躍人欲尿充足. ユ。. o. 6. 3. 、も’側固}. 蓮続ドリブル (%). 100. 11 g,o. ,[Utロ. ?e@/. ,s. f:’2’ iO(一) ワンドリブル t%). 100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 3. 6. 図6.3つの授業の体験率の比較 一43一. Io 〔剛励.

(47) 図6は,楽しさ尺度により10時間のバスケットボールの授業の 3,6,10時間目においての楽しさの体験率を示した. 林5)は,各尺度の楽しさ体験数は全般的に単元経過に伴って多く. なる傾向が見られる,と報告している.図6の楽しさ体験率は林の 報告と同傾向が見られ,3つの授業は比較的よい授業であったとみ られる.このことにより,3つの授業は比較するのに適切なもので あると考えた.. 6時間目のゲームにおいて,ワンドリブルが使用できた児童と,. 使用できなかった児童との楽しさ得点を表18−1に示した.また 7時間の授業のゲーム場面においてワンドリブルが使用できた児童 の中で,ワンドリブルが使用できる前と後での楽しさ得点を表18 −2に示した.. 表18−1.ワンドリブルを使用できた児童と使用できなかった児 童の楽しさ得点 使用できなかった児童 自国人膿主i 囎隣性 【成 1係 r足 ;. 時. 聞. 1. 使用できた児童 [. 1{固. i自 1達 i. l人. 平均. @ 陳恩讐成. 6時間目. M. 5. 1. }6.o. i 5.8. 15.4. 1. 4.gi6.1i5.4i5.7 …. 1. SD. 1.40. N. 14. 1。381L53’1.57 114 141141. 1. 1、03iL11 …. L3811.33 1. ・2i121・2}・2. 一44一.

(48) 表18−2.ワンドリブル使用前後の楽しさ得点 使用. 乎♪. M. 使. SD. 用. N. 前 使. M. SD. 用. N. 後. 二王 4.5. 1,526 15. 1達 成 1 5.8. l L210. 114. 7.2 i 1。341 1. i. 窒 零 t.05〈p〈.10 tp〈.05. 掴人欲. 4.9. 足. 5.3. L826. 1,527. 15. 1エ4. 5.8. 1,688 15. 人間関係 i. エ3. 7.O. i. 1.905 1. 15. i. 6.2. 1,542. 13. *. 表18−1のワンドリブルを使用できた児童と使用できなかった 児童の楽しさ得点の平均値の差において有意差は認められなかった. このことは仮説と同様の結果であった.. 表18−2のワンドリブルの使用前後の楽しさ得点の平均値の差 は, 「達成」と「人間関係」において有意な差が認められた. 「自. 主性」においては有意傾向がみられた. 「個人欲求充足」において は有意差が認められなかった.. 10時間のバスケットボールの授業の9時聞目における北出のバ スケットボールの楽しさの因子構造を表19に示した.. 表19.バスケットボールの楽しさの因子構造. 9h 一人欲求充足. =国一[壷]一[ヨ. 一45一.

(49) 北出は因子間の関連を検討した.その結果,技能の向上に伴い r達成」を核にして,他の楽しさへの発展を示したと報告している. 本研究における仮説授業では,. 個人欲求充足. ←. 達成. →. 自主性. 実証授業では,. 達成. →. 人間関係. →. 自主性. と,楽しさの深まりを示した.. この2つの授業において,北出の結果と同じように, 「達成」を. 核にし,他の楽しさへと楽しさが深化,発展したものと解すること ができる.. 以上の結果から,ワンドリブルを使用した作戦が成功することに. よって楽しさの深まりが可能となるという仮説3の一部が実証され た.. 次にパスゲーム,連続ドリブル及びワンドリブルを用いた授業に おける楽しさ体験の比較をした.. 楽しさ尺度を授業の3,6,10時間目終了時に学習者に記入さ せ,パスゲーム,連続ドリブル,ワンドリブルを用いたゲームの楽 しさ得点の比較検討を試みた.. 楽しさ尺度により10時悶のバスケットボールの授業の3,6,. 10時間目においての楽しさ得点を表20−1,2,3に示した.. 一46一.

(50) 表20−1.パスを用いたゲームの楽しさ得点(A校). 測定時間. 平均. 3時間目. M. SD 6時閤目. 3,6. i4.4. N. M. 3.7 i4.g i. N. 成 }人間関係1個入欲求充足. i. 3.8 i. l. ・.644}・.7221 21 i22 i. SD 10時闇目. 自主性薩. l. i. 1. !. …. 1.048t. }. ・g t. 3・gl 1 P・0521. 1. i. P.02811.2481. 18118. 17 1. 4.3. 0,576 2 1 4.8. 1,282. 18. M. 4・2i6・・i. 4・51. 5.0. SD. L247i1.145i. 1、457 i. 1,316. N. 1412・i. 「. 17 i. 2 1. 表20−2.連続ドリブルを用いたゲームの楽しさ得点(B校) 測定時閤. 3時聞目. 平均. M. SD N. 6時間目. M. SD N. ユ0時間目. M. SD N. 自主性健 成. 1人間関係 i個入欲求充足. 3.2 {4。3 i 。.550iO.6251. 3、}261 4,0 i4、4 { 1、ユgoi1.3481. 30 131 1. 3.3. 1. 0,767i 27. 1. ■. 4,3 1.475 i. 28. i. 4.0. 0,623. 30. i. 4.0. …. L463. I. 29. 4.3 15.O i. 4.4. 4.0. 1,788i1,687. 1・376 1. 1,426. 31 1 28 i. 一47一. 14. 25.

(51) 表20−3.ワンドリブルを用いたゲームの楽しさ得点(C校) 測定時問. 3時二目. 平均. M. SD N. 6時間目. M. SD N. 10時一目. M. SD N. 自主性i達 成1人間関係1個人山求充足 4.2. i. 5・ 3. 1.260[0,769. 1. 4,6. }. 4.8. ‘. 1,554. 1・246. { 6・ 0. i. 2 4 6・ 7. 1・271. 2 5 1. 7・3 5. 1,593. 24. 1. 5.6. 5, 5. 1.480. i. ;. 2 5. 1. 1. 177. 26 i 24. 25 125 5. 0. ,. 7・0. 1.402. 1.468. 2 1 1. 6. 6. 1.657. 25 i 25. 1,890. 23. 表20−1,2,3の各ゲームにおいて,3時間目と6時間目, 6時間目と10時問目の4因子において楽しさ得点の平均値の差が t検定により検討された. パスを用いたゲームは, 「達i成」 (t=2.757,df=36,P〈.05)の. 6時閤目と10時間目においてのみ有意な差が認められた. 連続ドリブルを用いたゲームは, 「自主性」 (t=3,295,df・=39, 9,p<.01), 「人間関係」 (t=3.H3,df=40.5,p〈.01),の3時. 間目と6時問目において有意な差が認められた.. ワンドリブルを用いたゲームは, 「自主性」の3時悶目と6時閤 目(t=2.189,df=47,.05〈P〈.10)において有意な傾向がみられ,. 6時間目と10時問目(t=4、031、df=46,P〈.01)において有意な 差が認められた. 「達成」は,3時十目と6時十目(t=2.30g,df =39.1,P〈.D5),6時早目と10時間目(t=3,366,df=48,P<.0. d一. @48 一.

(52) 1)において有意な差が認められた. 「人問関係」は,3時聞目と6. 時闇目(t=2.305,df=49,p<,05),6時間目と10時間目(t= 3・087,df竃48,p〈.01)において有意な差が認められた. 「個人欲求. 充足」は,6時間目と10時間目(t=・2.093,df=42,・05〈P〈・10) において有意な傾向がみられた.. 表20−1より,パスを用いたゲームは6時間目から10時間目 において「達成」因子のみ得点が高くなっている.このことは,パ スを用いたゲームに慣れていくに従いパスワーク技術の向上がみら. れ,ボールつなぎがうまくでき,フロントコートに走り込んで攻撃 参加できるようになってきているものと推察される.鳥山22’は,. YMCAのミニバスケットボール教室参加者,小学校3∼6年忌の 児童にドリブル規制をしたゲームの結果, 「ワンマンプレーができ なくなった」, 「上手でない子ほどドリブル規制に賛成するように なった」, 「パスアンドランやパスにミートする練習,よく声を出. すための練習になることを,子ども全体が体験,実感した」と述べ ている.しかし,全体的に楽しさはほぼ同程度になっている.. 表20−2より,連続ドリブルを用いたゲームは,3時問目から 6時間目において, 「自主性」, 「法問関係」の2因子の得点が高. くなっていることが認められた.このことは,初期の頃には自主的. な運営を進めることができ,チーム内で連続ドリブルが上手な児童 を中心にゲームを進めていく作戦をたて,人闇関係も深めることが できたものと考えられる.しかし,ゲームが進み慣れてくると,他 の児童も作戦に参加しようとするが,ワンマンプレーがなすますエ スカレートしていったものと考えられる.大橋12 j’は,A方式(ド. リブルしても良い),B方式(ドリブルなし)による比較授業を行. 一49一.

(53) い,B方式の方がどの子もその子なりに活躍して,みんなで力を合 わせたバスケットボールそのものの特性に触れる楽しさを味わって いるということができる,と述べている.. これらのことから連続ドリブルの効果的な使い方をするのは大変 難しいものと考えられる.. 表20−3より,ワンドリブルを用いたゲームは, 「自主性」, 「達成」, 「人間関係」,の3因子において,全時間を通じて楽し さ得点が高くなっていることが認められた.また, 「個人欲求充足」. は,6時間目から10時間目にかけて変化が認められた. 「達成」 は,ボール運動の中核因子であり,この中核因子を支えているのが 「人間関係」である.人問関係が良くならなければチームゲームが. 成立しにくいものであると考えられる.また,全員がワンドリブル ができるので,パスやワンドリブルを用いてゲームを遂行すること ができ,楽しさ体験も拡大していったものと考えられる.. 表21は,各ゲームの「達成」因子の変動係数を示した.図7− 1,2,3,4には各ゲームの4因子の楽しさ得点の比較を示した.. 表21.各ゲームの「達成」因子の変動係数(CV) 使用技術 パ. ス. 3時間目 16.. 連続ドリブル. 14.. ワンドリブル. 14.. Ii10時間目. 6時間目 3 6. 1. i. 5i. 一一. @50 一. 「. 25。. T. 19.. 1. 30.. 6i33.. 8. 21.. 11・9.. 1.

(54) (得点). 9. 零零. Vマ円. 8 蔀零. 7. †凋. 6 零. 5 4. /. 髪. 多. 3 2 1. 0. 3. 6 lo. {時間}. 囲パス 閣連続ドリブル 團ワンドリブル. 図7−1.. 「自主性」因子の楽しさの変化. (得点}. ”〒マ『. 9. 8. ’F『. 鴫. 33. 7. 鱒. †. 詞. 辷. 醸. 6. 髪 5 多多. 4. 3. 髪多. 多. 2 1. 0. 多. 多. /. 多. z 3. 図7−2.. 6. 「達成」因子の楽しさの変化 一一 51 一. 多. 10. 〔時間).

(55) {得点). 鱈諒. X 8. 「. 7. ”1 6 5. 4一 3. 彩. 2. 多影. 髪 多. ノノ. 1 〆〆. ’. 0. 10. 6. 3. {時間. 図7−3.「人間関係」因子の楽しさの変化. 〔得点). [i’1. 粛. 9 [,til:;iil. 8. rtji. 7 6 5 4. 多. 3. 髪. 2. 多. 多 ’/i. 1. 髪. o. 3. 6. 図7−4.「個人欲求充足」因子の楽しさの変化. 一5Z一. 10. 塒間).

(56) 図7−1,2,3,4の各因子の3,6,10時間目の平均値の 差が検討された.. その結果, 「自主性」因子は,パスゲームと連続ドリブルを用い. たゲームの6時絹目と10時聖目において有意差が認められなかっ た.. 「達成」因子は,パスゲームと連続ドリブルを用いたゲームの3 時間目と6時間目において有意差が認められなかった.. 「人間関係」因子は,パスゲームと連続ドリブルを用いたゲーム. の3,6, 10時問目,パスゲームとワンドリブルを用いたゲーム の3時間目に有意差が認められなかった. 「導入欲求充足」因子は,パスゲームと連続ドリブルを用いたゲ ームの3,6時間目,パスゲームと連続ドリブルを用いたゲームの 3時間目に有意差が認められなかった.. 変動係数は,パスゲームとワンドリブルを用いたゲームは同じよ うに少なく,それぞれのゲームにおいて同じ程度の楽しさを味わっ ているようすが伺えられる.しかし,楽しさ得点はワンドリブルを 用いたゲームの方が高い.このことは,ワンドリブルを用いること により,バスケットボールの特性により触れていると推察される. 連続ドリブルを用いたゲームの変動係数が多いのは,ワンマンプレ ーが時間経過と伴に多くなってきたものと推察される.. これらの結果は,ワンドリブルを用いたゲームは他の2つのゲー ムと比較して,全ての因子にわたって高い得点を示し,楽しさもよ り深まったことを表している.. バスケットボールにおいてボールを運ぶ方法はパスとドリブルの 2つである.バスケットボールはパスやドリブルを使って攻め,シ. ・一. @53 一.

(57) ユートをして得点を競い合って楽しむものである。このパスやドリ. ブルを組み合わせてこそバスケットボールの特性によりふれさせる ことができる.. パスゲームの発想の根拠は,連続的なドリブルを習得することの 難しさに起因している。この連続的なドリブルは,ボールをみない ですることにより効果があるものである.しかし,ボールを見ない で連続ドリブルを使えるようになるには膨大な時問を費やさなけれ ばならない.連続ドリブルが難しいからドリブルを禁止し,現在持 っている能力(パス)を活用したパスゲームの有効性は一部認める ことはできる.しかし,ホルマン2弔は, 「ドリブルの多くの使用 は確かに望ましくはないけれども,若いプレーヤーに攻撃の時に勢 いを与えるために,そしてゲーム中に予期せざるものがおこるいろ いろな場面において彼らが対応することができるためには, ドリブ. ルは絶対に必要である」と強調している.また,ニューウェル24Jは 「ドリブルをどのような場面で使用するかの判断の正しさの方がよ り大切である」,とドリブルの必要性と有効性について述べている ことからも, ドリブルを禁止したゲームは,バスケットボールの特. 性を十分に触れさせ得るとは言えない.確かに連続ドリブルの習得 は難しい.難しいから扱わないのではなく,初歩的な技能段階にお けるドリブルの扱い方,ゲームへの生かし方を積極的に試み,ゲー ムに活用し,よりバスケットボールの特性にふれさせることも必要 である.. 仁安究で用いたワンドりブルは,ドリブルそのものの機能を果た すことも可能であり,ボールを見ないでドリブルをすることも難し. くはない.1時間の授業の中で5分間ワンドリブルの練習をするこ. 一 54 ・一.

(58) とにより,ゲーム中に使えるような技能の向上は可能である.また. 習得することにより,敵を抜くことができ味方に良い位置からのパ スが可能になり,作戦の遂行がより容易になり作戦も・拡大し,楽し さ体験も広く深くなると推察される.. 一55一.

(59) 第4節 要 約 本章は,第2童においてたてた3つの仮説を実証することを目的 とした.. この目的を達成するために,実証授業を実施し,ワンドリブルを 導入することにより,作戦の遂行がスムースになり,楽しさが広ま り深まるかを検討した.. 仮説1の実証. ドリブル技能段階表で3段階以上になると成功率は90.3% となり,ゲームの中で十分に使用することができた.. 仮説2の実証 ワンドリブルを使用することにより作戦が容易になり多様化が 可能になった.. 仮説3の実証 ワンドリブルを使用し作戦が成功した冤童は,ワンドリブルを 使用する前より, 「自主性」, 「達成」,の2因子が高くなり楽 しさの深まりの可能性が認められた. 以上, 3つの仮説を実証した.. また,ワンドリブルを用いたゲームは,パスを用いたゲーム,連 続ドリブルを用いたゲームに比べ,楽しさ体験がより広く,深くな ることが認められた.. 一56一.

(60) 第4章 総 括 本研究では,小学校5,6年生を対象にバスケットボールを教材 として,ゲーム中にワンドリブルを導入することによって作戦の遂. 行がスムースになり,楽しさが広まり深まるかを授業結果から仮説 を導きだし,この仮説を実証することを目的とした。また,仮説の 設定や実証のために,ワンドリブル技能段階表の作成を試みた. 得られた結果の大要を次に示した.. 1.バスケットボールにおけるドリブル技能段階表の作成と仮説の 設定. ミニバスケットボールチームを含む小学校5,6年生263名 を対象に,平成5年1月にドリブル技能段階表作成のための測定 種目の選定技能テスト3種目を実施した.また,平成5年1月に 小学校5年生1学級を対象に10時閤,仮説を導き出すための授 業を実施した.. 2.バスケットボールにおける楽しさ体験の仮説の実証授業実施. 小学校5年生1学級を対象に10時間,平成5年10月に仮説 を実証するための授業を実施した.. 3.パスを用いたゲーム,連続ドリブルを用いたゲーム,ワンドリ ブルを用いたゲームにおける楽しさ体験の検討. 小学校5,6年生81名を対象に,平成5年10月に各学級1 0時間,パスを用いたゲーム,連続ドリブルを用いたゲーム,ワ. 一57一.

(61) ンドリブルを用いたゲームを実施し,パスを用いたゲームと連続 ドリブルを用いたゲームの短所の共通の問題点からワンドリブル. の有効性について検討をした.また,3つのゲームの楽しさの深 まり,広がりについて比較検討をした.. 4.研究結果の概要 1)ドリブル技能段階表と仮説. ドリブル技能の測定種目を,3種目間において相関の高かった ワンドリブルのタイムとした.どの程度のドリブルであればゲー ムで使えるのか, ドリブル技能の段階を明確にした.また,ドリ ブル技能と作戦の成功,作戦の遂行,楽しさとの関連から次の3 つの仮説を設定した.. 〈仮説1> ワンドリブル技能段階表で3段階以上であれば,ゲームで使用す ることができる.. <仮説2> ワンドリブルを使うことにより作戦の遂行が容易になり作戦が多 様化する.. <仮説3> ワンドリブルを使用し作戦が成功することによって,楽しさの深 まりが可能になる.. 2)バスケットボールにおける楽しさ体験の仮説の実証.. 〈仮説1の実証〉. 一一. @58 一.

(62) ワンドリブル技能段階表で3段階以上になると,ワンドリブルの. 成功率は90.3%となった. 〈仮説2の実証〉 ワンドリブルを使用することにより作戦の内容が容易になり多様 化が可能になった.. 〈仮説3の実証〉 ワンドリブルを使用し作戦が成功した児童は, 「自主性」, 「達. 成」の2因子がたかくなり,楽しさの高まりの可能性が認められた.. 3)各ゲームでの楽しさ体験の検討 パスを用いたゲームの主な問題点は,. (1)敵が前にいないときフロントコートへの進行が不可能になる. (2)良い位置に移動してパスやシュートができない.. (3)ディフェンスをふりきってボール保持者からボールをもらっ ても,まわりに敵がいると抜くことができず,すぐに攻撃に移 れない.. 連続ドリブルを用いたゲームの主な問題点は,. (1)ドリブルの上手な児童がゲームを支配し,ワンマンプレーが 増加する.. (2)ドリブルを必要以上に使うことにより,容易にボールカット されたり,速攻チャンスを失ったりする.. (3)ボールをみながらドリブルをしているため,状況判断しなが らプレーすることが困難である.. (4)ボールを見ないでドリブルできるような技術を身につけるの は難しい.. 一59一.

(63) 以上のことが,授業場面で見られた.. この2つのゲームの共通の問題点は,連続的なドリブル技術の 習得の困難さにある.このことを解消させるために,ワンドリブ ルを用いたゲームを実施した.. ワンドリブルを用いたゲームでは,他の2つのゲームに比べ, 楽しさの深まり,体験率とも,高い得点で維持,増加した.. 以上のように,仮説1,仮説2は実証され,仮説3については一 部実証された.. また,ワンドリブルはほぼ全員の学習者がゲームの中で体験され た.. 5.今後の課題 (1)ワンドリブルを用いたゲーム,パスを用いたゲーム,連続. ドリブルを用いたゲームの作戦内容(プレー)の相違を調査 し,どのような作戦が楽しさに影響しているかを検討する. (2)個人の楽しさの変化が,同じチームのメンバーにどのよう に影響するかを調査し,個人と集団の関わりを検討する.. 一60一.

参照

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