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日本語史資料としての仮名文書 : 禁止の「不可」を使用する仮名文書から

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(1)日本語史資料としての仮名文書   辛    島    美    絵. 禁 ―止の﹁不可﹂を使用する仮名文書から ―. 第一節   研究目的. ︵1 ︶具体的な話題において使用される. ︵2 ︶相手の物理的行動、動作を禁止する ︵3 ︶細かな状況設定をする. ︵4 ︶相手の動作に関心を据え、動作にそって叙述する ︵5 ︶具体的に叙述する.   比較対象とした﹃徒然草﹄は右とは正反対なので、この傾向. の 差 は 両 者 の 読 み 手 や 情 報 の 質 の 相 違 等 に よ る も の と 考 え た。. 仮 名 文 書 の︵ 1 ︶ ∼︵ 5 ︶ の 傾 向 は、 実 生 活 で 情 報 を 伝 達 す. る際の特色がその文章に現出したものと見られる。︵1 ︶のよ. 〔 13 〕. う に 具 体 的 な 話 題 が 多 い の は、 仮 名 文 書 が 現 実 社 会 の 事 柄 に. ︵2 ︶のように物理的行動の禁止が多いのも、それが実社会と. 関 わ る 情 報 の 伝 達 を 目 的 と し て 作 成 さ れ た も の だ か ら で あ り、. 金 助 成 金 ︶ 研 究 課 題﹁ 日 本 語 史 資 料 と し て の 中 世 仮 名 文 書 の. 直接的に関係するものだからであろう。実社会においては心中. る の も、 そ れ が 特 定 の 相 手 に む け た 現 実 世 界 に お け る 指 示 │. 研究│﹃話し言葉﹄資料としての書状類の検証│﹂ ︵課題番号.   辛島美絵︵二〇一四︶では、禁止の﹁べからず﹂に着目し、. 様々な事態が発生する中で、ある特定の事態が起こった場合に. よりも行動の方がはるかに影響が大きい。そして、 ︵3 ︶ ︵4 ︶. ﹃ 徒 然 草 ﹄ と 比 較 し つ つ、 仮 名 文 書 の 文 体 の 特 色 に つ い て 考 察. こう対応しろという相手への指示│だからである。当事者以外. 二四五二〇五一八︶の一環であり、辛島美絵︵二〇一四︶の考. した。調査対象としたのは、仮名書きの﹁へからす﹂﹁ヘカラス﹂. の関心を呼ぶ必要は無く、特定の人だけを相手として作成する. のように状況設定が多く、相手の動作に関心をもって叙述され. の用例がある一四世紀初めの仮名文書一三三通と、一三世紀中. のであるから、抽象化、単純化をせず、︵5 ︶のように具体的. ︵注一︶. 頃の北条重時の家訓二通であるが、調査の結果、仮名文書の禁. にありのままに叙述するのだと思われる。. た。.   ﹁べからず﹂の仮名書き用例を調査したのは、仮名資料であ. 止には、次の︵1 ︶∼︵5 ︶のような傾向があることが分かっ. 察に続くものである。.   本稿は、平成二六年度科学研究費助成事業︵学術研究助成基. 九州産業大学国際文化学部紀要 第 58 号〔13〕 −〔35〕 (2014).

(2) 辛 島 美 絵. 分が多い文書と少ない文書 と ―の傾向の差異を検証するこ とは有効な手段だと考えられる。. る﹃徒然草﹄との比較のためであるが、仮名文書には﹁べから ず﹂を﹁不可﹂と漢字で表記する例も存する。そこで本稿では、.   調査対象とするのは、﹃鎌倉遺文   古文書編﹄所収の一四世. は、 ︿別表 1 ﹀の仮名文書のうち、辛島美絵︵二〇一四︶なら. らず﹂の用例を有する仮名文書の関係を示した表で、 ︿別表2 ﹀. 倉遺文   古文書編﹄所収の一四世紀の仮名文書の点数と﹁べか. 本の写真が収集できた文書一二二通である。︿別表1 ﹀は、 ﹃鎌. 紀 の 仮 名 文 書 の う ち、 ﹁不可﹂の用例を有する文書で、かつ原. 漢字書き用例の﹁不可﹂を取り上げて仮名文書の文体・表現に ついて考察する。. 第二節   研究方法と調査対象.   本稿で漢字書き用例の﹁不可﹂を取り上げる理由は、次の二. きた点数 を ―示した表である。   別表の﹁文書の種類﹂欄は、辛島美絵︵二〇〇三︶で行った. 仮 ―名文書の原本写真を収集で. 表記例が混在することはあまりなく、﹁へからす﹂ ﹁ヘカラ. 作成目的や宛先による仮名文書の分類︵ ﹁下達文書﹂ ﹁上申文書﹂. びに本稿で調査対象とした点数. ス﹂を使用する仮名文書と、﹁不可﹂を使用する仮名文書. ﹁証文類﹂ ﹁書状﹂ ﹁神仏に奉る文書﹂ ︶による。文書の原本の写. 点である。. は二分される。大略、前者の仮名文書は仮名書き部分が多. 真は、管理形態等によって入手のしやすさに差があるため、 ︿別. ︵一︶一通の仮名文書の中で﹁べからず﹂の仮名表記例と漢字. く、後者の仮名文書は漢字書き部分が多い。そこで、漢字. 表 2 ﹀ の 原 本 写 真 は、 伝 存 す る 仮 名 文 書 の 種 類 の 比 率 に 等 し.   ︿別表2 ﹀の︵   ︶内の数値は、 ﹁べからず﹂の諸用法のうち﹁禁. 用例﹁不可﹂を有する文書を調査し、右の︵1 ︶∼︵5 ︶. ︵二︶本研究の目的は、仮名文書の資料性の解明であるが、仮. 止﹂の用例を有する文書数である。本研究では、表現における. く収集できたわけではない。しかし、︿別表 1 ﹀の仮名文書数. 名 文 書 の 資 料 性 の 根 本 は、 仮 名 を 用 い る と い う こ と に あ. 相手への働きかけの強さに着目するため、 ﹁禁止﹂の用例には、. の傾向が仮名文書の禁止例全般にわたるものであるかを検. る。仮名を用いることによる文体・表現の特色を明確にす. 典型的な禁止用法に加え、結果として行動を禁止・規制すると. に照らして、大きな偏りはないものと考える。. るために、同じ仮名文書でも、 ﹁べからず﹂の仮名用例を. 思われる例も含めた。さらに、相手と自分との約束として、自. 証する必要がある。. 有する文書と漢字用例を有する文書 す ―なわち仮名書き部. 〔 14 〕.

(3) 日本語史資料としての仮名文書. 分の行動に﹁不可﹂を使用する場合も仮名文書には多いため、. やまとのゐん. 母一期ののちちきやう かこしまの郡同なかよし す へし. いちくのゐんちとうしき. 本稿で﹁禁止﹂としたのは、相手︵宛所︶の行動や相手が関与. 十二嶋のちとうしき. ﹁しない意思﹂を表す用法も﹁禁止﹂の用例に含めた。つまり、. できる事柄について用いられた﹁不可﹂ 、ならびに自分︵書き手︶. 上村 さぬきの國くしなしの保 下   村. 半分程度である文書が殆どだが、③のように仮名主体で書かれ. 一割は②のように、漢字書き部分と仮名書き部分とがそれぞれ. のように漢字主体で書かれている文書が九割を占める。残りの.   ︿ 別 表 2 ﹀ の A 欄 の 漢 字 用 例 を 有 す る 仮 名 文 書 で は、 次 の ①. しもつさの國さむまの郡内ふかわの村. ふせんの國そゑたの庄 副田三郎次郎種信跡. しなのゝ國太田の庄内南郷. 同みつなりミやう. 同くもんミやう. 此内上殿給ハ資久 一期之後可令知行之. や自分側の人の﹁∼しない﹂意思を表現した﹁不可﹂である。. た文書も少量存する。. 同こほりの内おしての村. 二. ①謹辞、売渡進永作手畠新立券文事。. 同かいのはうの村 同しもくろさきの郷.    合壱段者、⋮中略⋮、 右、件畠元者、布敷宗久相傳之畠也。雖然、依有直要用、限. 右、於所領等者、生松を嫡子として所譲与也。若生松男子な. 同ほんとの村. 之。若以後日、此畠をは売放給事候ハヽ、速本直物をもて、. くハ、舎弟生駒知行すへし。凡道鑑か所領相傳輩分者、子々. 永代、佛念御房 仁、所奉売渡進之明白實也。且本證文等副進. 可被給之者也。全不可有他人之妨。仍為向後亀鏡、新立券文. 津文書   四〇巻三一四九〇号二六八頁   写真﹀. ︿元徳三︵一三三一︶年八月九日   島津道鑑貞久譲状案   島.     元徳三年八月九日       沙弥道鑑 在判. 此譲状仁之知行分者、立惣領仁可申給。仍為後證譲状如件。. 者、不及誡。又他人をも子にして、一期永代不可譲之。於背. 孫々のすゑまても、後家 女子に、永代不可譲之。至一期分 布敷宗久︵略押︶. 之状如件。   . 庚十二月十日 正安貮年 子    . ︿正安二︵一三〇〇︶年一二月一〇日   布敷宗久畠地売券   三. 摂津勝尾寺文書   二七巻二〇六八〇号二五四頁   写真﹀ ②ゆつりわたす、ちやくし生松丸分。 さつまの國さつまこほり. 〔 15 〕.

(4) 辛 島 美 絵. ③ゆつりわたす、ひせんのくにとまちの浦のうち、きりくいの りの事。     四至   ひんかしハむすひまつより、わうこのさかゐ、り うのこしまのもとへ、うみをかけ候へく候。 右、つるいぬ丸に、えいたいをかきりて、ゆつりわたすとこ. る部分で﹁不可﹂が、それ以外の仮名書きの部分で﹁へからす﹂. が使用されている。前後部が仮名書きで用例部分のみが﹁不可﹂. と表記される例や、前後部が漢字書きで用例部分のみが﹁へか. らす﹂と表記される例は、今回の調査では確認されなかった。. ④うりわたす、むめつちやうふくしならひにしん御たうのしむ. 右、件のもんそハ、あまちゑんならひに本一ハうのてより、. しきのもんその事。.     正安四年五月廿四日      沙弥時願︵花押︶. たうゑかひとるところなり。しかるを、あたいのセに肆拾貫. ろ也。不可有後日妨之状如件。.                  平時通︵花押︶. 文に、かのもんそ本所の御下知等一通をのこさす、大輔注記. ち、應長元年に本所の御下知を申候しとき、本一ハうニ申あ. ︿正安四︵一三〇二︶年五月二四日   深堀時願︵時仲︶時通.   右を見ると分かるように、仮名文書における﹁不可﹂は、前. ハセて、ちゑんにあてゝ御下文を申給候あいた、かさねてち. 御房寛舜・刑部卿律師御房禅快ニ、永所奉売渡實也。但この. 後が漢字書きである部分に用いられる。②のような仮名・漢字. ゑん・本一ハうのさりしやうにかけゆさゑもんのセうの證判. 連署譲状   肥前深堀家文書   二八巻二一〇八〇号九頁   写. 半分程度の文書、あるいは③のような仮名主体の文書では、い. 状をとりくして、そゑわたしたてまつるもの也。さら〳〵ゐ. うりふミのうゑハ、雖不可有子細、延慶元年ニかいとりての. ずれも文書内に漢字書きが連続する部分が存しており、漢字用. らんわつらひあるへからす。よて後日のために売文状如件。. 真﹀. 例﹁不可﹂は、その漢字書き部分で使用されている。特に仮名. ⑤⋮。而今度御力者か申詞を、令旨こそゑて被下候に、在家六. ︿正和元︵一三一二︶年一一月三〇日   道恵文書売券   尊経. されることに注意すべきである。これは、一通中に漢字用例・. 宇こほちのけらるゝよし、見えて候ヘハ、永代の証拠にて候。. 主体の文書で使用される場合は、漢字書き文書由来の定型的文. 仮名用例の両方を有する文書を見ると分かりやすい。漢字用例. 昨日の令旨以下、御力者か申詞、不可被失候。炭竃乃新儀の. 閣古文書纂十五   四六巻五一九四六号一〇〇頁   写真﹀. と仮名用例の両方を有する文書は少ない︵上申文書に二通、証. 在所の事、在家減少事、此両条にてこそ、沙汰の題目にて候. 言中︵③では﹁不可有後日妨之状如件﹂ ︶での使用にほぼ限定. 文、書状に各一通︶が、次の④⑤のように、漢字書きが連続す. 〔 16 〕.

(5) 日本語史資料としての仮名文書. らす。いさゝかものこさす、とりのくへきにて候。さためて. 領状を申候ぬる上ハ、縦いかなる雖有子細、それによるへか. つれ。木戸乃事ハ、こほちのくへきよし、常住々人等在京時. おく。. するのに適した指標として﹁べからず﹂があることを確認して. 措き、仮名文書における仮名の多寡と文体・表現の関係を考察. 字の機能面等からも複合的な理由が考えられようが、ここでは. の漢字表記例が比較的多く存し、 ︿漢字書き連続部分で使用さ. し、仮名用例を有する文書の点数を上回っている。 ﹁べからず﹂. を見ると分かるように、漢字用例を有する仮名文書は相当数存. て は、 漢 字 用 例﹁ 不 可 ﹂ の 方 が む し ろ 優 勢 で あ る。 ︿別表 1 ﹀. も助動詞は仮名表記される傾向が強いが、 ﹁べからず﹂につい.   漢字仮名交じり文が一般的にそうであるように、仮名文書で. すなわち仮名書き部分が多い文書と少ない文書 と ―の傾向の差 異 に 着 目 し た 場 合、 前 者 の 文 書 は、 特 に︵ 3 ︶ ︵4 ︶ ︵5 ︶に. い。一方で、仮名用例を有する文書と漢字用例を有する文書. 字を問わず、当時の仮名文書の禁止用例全般にわたると見てよ. 向も認められることが分かった。よって、この傾向は仮名・漢. た ︵ 1 ︶ ∼ ︵ 5 ︶ の 傾 向 の 有 無 を 検 証 し た 結 果、 い ず れ の 傾.   ︿別表 2 ﹀のA欄の禁止の漢字用例を調査し、第一節に挙げ. 第三節   調査結果. 御力者とも⋮。 ︿[ 文 保 元︵ 一 三 一 七 ︶ 年 ] 一 二 月 二 五 日   快舜書状   国会 図書館蔵明王院文書   三四巻二六四八六号二七六頁   国立国. れる﹀ ︿仮名主体の文書では定型的文言中に使用される﹀といっ. ついて、後者よりさらに個別的で細かい事情が表現される場合. 会図書館デジタルコレクション﹁葛川文書﹂﹀. た現象が見られるのは、仮名文書が、漢字専用文書の﹁不可﹂. が多いことが分かった。以下、具体例を挙げて説明する。. 四. の表記を語単位ではなく、句や節、文にわたる範囲で継承した. 第三節第一項   ︵ 1 ︶﹁ 具 体 的 な 話 題 に お い て 使 用 さ れ る ﹂、. ―. 受け継がれた助動詞﹁なり﹂の現れ方とは対照的である。 ﹁也﹂. ︵2 ︶ ﹁ 相 手 の 物 理 的 行 動、 動 作 を 禁 止 す る ﹂. 結果とみることができよう。これは、同じく漢字専用文書から. 表 記 は 単 語 単 位 で 継 承 さ れ 、 仮 名 連 続 の 中 に 単 独 で 存 し う る。.   第 一 節 に︵ 1 ︶ と し て 挙 げ た﹁ 具 体 的 な 話 題 に お い て 使 用. 傾向について. るのは、﹁べからず﹂が漢文訓読系の表現であるという語彙面. される﹂傾向と、 ︵2 ︶として挙げた﹁相手の物理的行動、動. 漢字用例﹁不可﹂が﹁也﹂と違って右のような用いられ方をす. の理由、漢字では語順が転倒する等の表記面の理由のほか、文. 〔 17 〕.

(6) 辛 島 美 絵. 字用例の一覧を参照されたい。︿別表3 ﹀の﹁話題﹂欄には、 ﹁不. 作を禁止する﹂傾向については、 ︿別表 3 ﹀に掲げた禁止の漢. ︿[元弘元︵一三三一︶年八月  ] 花園上皇書状   山城曼殊院. 思給候之間、本説不審候也。必々可示給候。. 日行法雖不可懈怠、猶又取別日時相應之時、殊可励自行之由、. 九九・一〇〇﹀. 文書   四〇巻三一五八七号三〇五頁   ﹃宸翰英華﹄乾   図版. 可﹂が使用されている話題を挙げ、 ﹁禁止される行為﹂欄には、 ﹁ 不 可 ﹂ に よ っ て 禁 止 さ れ て い る 行 為 を 挙 げ た。 右 側 に ○ を 付 したのは物理的な動作・行動が禁止されている例である。. ⑦何事も〳〵、京中御用事ハ、万事承候て、沙汰仕候へく候。.   また﹁禁止される行為﹂欄を見ると分かるように、禁止され.   ﹁話題﹂欄を見ればわかるように、 ﹁不可﹂が使用される話題. ある。同様に、下達文書の禁止用例では、庄園の運営や、業務. るのは物理的な動作・行動がほとんどである。前掲の例では、. 只々佛具ニかき候て、相構〳〵不可承給候。不可思儀〳〵、. の権利、恩賞等、上申文書の禁止用例では所職の補任や、陳状. ①の﹁全不可有他人之妨﹂と③の﹁不可有後日妨﹂が妨害を禁. は、具体的な生活上の事柄にほぼ限定されている。前掲の例で. の内容、代官の非法、名田の管理等が話題であり、これらも文. じ、②の﹁永代不可譲之﹂が譲渡を禁じ、④の﹁不可有子細﹂. まうわくの者候也。然者、自身か不可□物に成候ぬと存候て. 書の作成目的に直接的に関わっている。書状は、右の文書類に. が売却事実への異議を禁じ、⑤の﹁不可被失候﹂が文書を失う. 見 る と、 ① が 畠 地 の 売 却 に つ い て、 ② ③ が 所 領 の 譲 渡 に つ い. 比して作成目的が多様だが、実生活上の具体的な話題で使用さ. ことを禁じ、⑥の﹁不可懈怠﹂が長日行法の懈怠を禁じ、⑦の. 申候。返々金具等事ハ、不可蒙仰候。. れている点では他の文書類と同様である。たとえば、前掲の⑤. ﹁不可承給﹂﹁不可蒙仰﹂が仏具の依頼を請けることを禁じた例. て、④が文書の売却についての話題である。これらは証文の例. で禁止が用いられている話題は証拠文書についてであり、次の. で、いずれも生活上での物理的な振る舞いを禁止している。一. ︿[嘉元四 一(三〇六︶年  ] 静恵書状   金沢文庫文書   三〇巻. ⑥の曼殊院の慈厳に宛てた花園上皇書状では、長日行法の日取. 方、心理的な動作を禁止する例としては次の⑧などが挙げられ. だが、証文類で禁止が用いられるのは、文書の作成目的である. りであり、⑦の金沢文庫の静恵書状では、京中の御用事︵仏具、. るが、用例数はわずかである。. 二二七三七号三八頁   ﹃特別展   鎌倉への海の道﹄五七頁﹀. 金具の手配︶である。. ⑧相互身としても、人をかたらいても、腹黒害心の意、不可存. 相続、譲渡、売却、権利等の事柄に直接関係する話題ばかりで. ⑥修行相應日時、若於本書被勘出事候者、必々可示給候也。長. 〔 18 〕.

(7) 日本語史資料としての仮名文書. 候。若此条偽申候者、奉始上梵天・帝尺、日本國中大少神祇. 別の動作ではなく事柄に重点を置き、概括的、総括的に述べる.   辛島美絵︵二〇一四︶では、 ﹃徒然草﹄の﹁べからず﹂が個. のに対し、仮名文書の﹁べからず﹂は、細かな状況を設定しつ. 六. 冥道・熊野三所権現、殊正八幡大菩薩、別ハ当院河上大明神 村々鎮守神罸冥罸、行義可罷蒙也。. つ、個別の動作に視点を置き、具体的な動作にそって述べる場. と申、うへしまのふんと申、いつれのこともにもこけにもゆ. ︿嘉暦二︵一三二七︶年八月二五日   藤原行義・同真義契約.   なお、辛島美絵︵二〇一四︶では、意味上では動作の禁止で. つりあたへたらんを、われあにゝてあれハとて、おさへあう. 合が多いことを、次の⑨の例ほかを挙げて指摘した。. あっても、形式は﹁名詞+あり﹂を上節語とするものが仮名用. りやうせんニおきて□、さいれんかりやうと申、はゝかりや. 起請文   大隅志々目文書   三八巻二九九四三号二九七頁   写. 例に多いことを指摘したが、これは漢字用例でも同様である。. うと申、いそもりやうちすへからす。いつれもをやのいきた. ⑨をよそさいれんかふんりやうのうち、せた・あかいけのふん. 漢字専用文書に多い﹁不可有︵名詞︶﹂の型を継承したもので. る時、代くわんニたてゝ、さたの事をきゝたれハとて、おや. 真﹀. あろう。. の 動 作 に 関 心 を 据 え、 動 作 に そ っ て 叙 述 す. 第三節第二項   ︵3 ︶ ﹁細かな状況設定をする﹂ 、 ︵4 ︶﹁相手. ゆつり状如件。. はく□□□、そりやくのきあるへからす。よてこ日のために. らす。上つかたの大しのさたあらん時ハ、みなよりあいてさ. のはからひをそむきて、のこりのことものゆつ□□はすへか. る﹂ 、 ︵5 ︶ ﹁具体的に叙述する﹂傾向につい. 阿 蘇 惟 之 氏 蔵︵ 熊 本 県 立 美 術 館 寄 託 ︶ 三 一 巻 二 四 〇 九 三 号. ︿延慶三︵一三一〇︶年一〇月九日   さいれん譲状   阿蘇文書.   ︵ 3 ︶ ∼︵ 5 ︶ の﹁ 細 か な 状 況 設 定 を す る ﹂ ﹁相手の動作に. 三一二頁   ﹃阿蘇家文書修復完成記念   阿蘇の文化遺産﹄. て. 関心を据え、動作にそって叙述する﹂ ﹁具体的に叙述する﹂と. ⑨は、阿蘇文書の﹁さいれん譲状﹂の一部であるが、最初の一. 三三六号﹀. 取り上げるのは、仮名用例の多くが証文類の譲状と売券の例だ. 文では、 ﹁りやうち︵領知︶す﹂を禁止するにあたり、禁止の. いう傾向については、証文類を取り上げて検討する。証文類を. か ら で あ る。 証 文 類 の 漢 字 用 例 に つ い て︵ 3 ︶ ∼︵ 5 ︶ の 傾. 理由︵をよそさいれんかふんりやうのうち、せた・あかいけの. 五. 向を調査し、次いで、証文類の仮名用例と比較を行う。. 〔 19 〕.

(8) 辛 島 美 絵. という相手の動作を想定して﹁いそもりやうちすへからす﹂と. た へ た ら ん ﹂ と い う 自 分 の 動 作 か ら﹁ お さ へ あ う り や う せ ん ﹂. 体的に示されている。叙述の方法も、波線のように﹁ゆつりあ. 止をする条件︵上つかたの大しのさたあらん時ハ︶が前文に具. 文でも﹁そりやくのき︵疎略の儀︶﹂を禁止するにあたり、禁. ︵のこりのこともの︶を具体的に設定して述べている。最後の. れハとて、おやのはからひをそむきて︶、禁止する対象の範囲. れもをやのいきたる時、代くわんニたてゝ、さたの事をきゝた. □す︵譲りをす︶﹂を禁止するにあたり、禁止する条件︵いつ. る。続く﹁ゆつ□□はすへからす﹂の文でも同様で、 ﹁ゆつ□. ように、文中に、禁止に関する状況を具体的に設定して叙述す. 範囲︵さいれんかりやうと申、はゝかりやうと申、いそも︶の. ハとて、おさへあうりやうせんニおきて□︶、禁止する対象の. ゆつりあたへたらんを︶、禁止をする条件︵われあにゝてあれ. ふんと申、うへしまのふんと申、いつれのこともにもこけにも. 高野山文書. 文書又続宝簡集三十六   三五巻二六九五六号八九頁   ﹃国宝. ︿文保三︵一三一九︶年二月二五日   行宝田地売券   高野山. 本銭ヲ可弁。但⋮. 文保三年ヨリ陸年間ハ、不可請返。若六年間ニ河成タラハ、. 也。而依有要用、直銭六貫文ニ、瑠璃王殿ニ奉売渡事實也。. ⑩奉売渡質券田地事。⋮中略⋮。右、件田地、行寳相傳之私領. 章の型である。. という具体的な行動を指示する。①や⑩は、売券の典型的な文. 河 成 タ ラ ハ ﹂ と い う 予 想 さ れ る 状 況 を 設 定 し、 ﹁本銭ヲ可弁﹂. し、﹁請返﹂という動作を禁止している。次いで﹁若六年間ニ. 上で、﹁文保三年ヨリ陸年間ハ﹂という具体的な状況の設定を. また⑩では﹁瑠璃王殿ニ奉売渡事實也﹂という事実を明示した. して、これらの事柄について﹁全不可有他人之妨﹂と禁止する。. を し、 ﹁本直物をもて、可被給之﹂という具体的な行動を指示. 以後日、此畠をは売放給事候ハヽ﹂という具体的な状況の設定. か ら﹁ さ た の 事 を き ゝ た れ ハ と て ﹂ ﹁はからひをそむきて﹂と. て 所 譲 与 也 ﹂ と い う 行 為 を 明 示 し、 ﹁若生松男子なくは﹂と具.   譲状でも同様で、たとえば、前掲②では、 ﹁生松を嫡子とし. 版   宝簡集・続宝簡集・又続宝簡集﹄﹀ CD-ROM. 相手の動作を禁止し、 ﹁ 代 く わ ん ニ た て ゝ﹂ と い う 自 分 の 動 作. いう相手の動作を想定して﹁ゆつ□□はすへからす﹂と相手の. 体的な状況設定をし、 ﹁舎弟生駒知行すへし﹂と動作を指示を. 女子に﹂ ﹁永代﹂のごとく禁止する対象の範囲や期間を. 明記して﹁不可譲之﹂と禁止をする。また、次の⑪の例でも、. ﹁後家. し、次いで﹁凡道鑑か所領相傳輩分者、子々孫々のすゑまても﹂. 動作を禁止する。   このような仮名用例の傾向は、漢字用例にも認めることがで きる。たとえば、前掲の①や次の⑩は売券の例であるが、①で は﹁所奉売渡進之明白實也﹂という事実を明示した上で、﹁若. 〔 20 〕.

(9) 日本語史資料としての仮名文書. いう具体的な状況と理由を示して﹁不能副渡﹂と動作の不可能. う行為を明示した上で、﹁即雖可手継副渡、惣目録タル間﹂と. ﹁尼真妙相傳之私領也﹂という事実、﹁字虎松女譲与者也﹂とい. ⑫さりたてまつるやしき畠の事。. くい。. 個別的事情を詳しく述べる例等は漢字用例の文書では見出しに. ⑪譲与、水田新立券文事。⋮中略⋮。右、件水田元者、尼真妙. の譲渡に対する妨害を﹁全不可有他人之妨﹂と禁止する。. つきらをあいそへて、しちにをきて、ひさしくなるといゑとも、. ようあるによて、四条ほりかわのあねんの御房ニ、本けん・て. 右、件やしきハ、九郎光吉か重代さうてんしりやうなり。ゑう. むめつのくわんをん堂北 しゝさかいハ、本けんにみえたり。. 相傳之私領也。而字虎松女譲与者也。即雖可手継副渡、惣目. うけ候へきちからなきあいた、はなち状を、たてまつるところ.    合壹所者、在  . 録タル間、不能副渡、本券之面ヲ毀畢。更以不可有他妨者也。. 實也。さらにのちのいらんわつらい申へからす候。仍はなち状. を述べ、 ﹁本券之面ヲ毀畢﹂のごとく動作の実行を伝えて、こ. 仍勒新券文之状如件。. 如件。. ︿ 嘉 暦 四︵ 一 三 二 九 ︶ 年 三 月 七 日   はたの光吉屋敷畠売券. ︿嘉暦三︵一三二八︶年六月   尼真妙田地譲状   内閣文庫蔵 大和国古文書   三九巻三〇三〇〇号七二頁   写真﹀.   また、個別的で細かい事情を説明する際には、漢字主体の文. 東京大学史料編纂所蔵長福寺文書   三九巻三〇五二九号.   一方、仮名用例と漢字用例の差異を見ると、仮名用例を有す. 書には見られない和語的な表現が用いられることも多い。たと.   すなわち、 ︵3 ︶∼︵5 ︶の表現の傾向│細かに状況設定をし、. る文書は、漢字用例を有する文書より︵3 ︶∼︵5 ︶について、. えば、次の⑬の仮名用例では、譲渡を禁止する際に﹁おもはん. 一六三頁   東 京 大 学 史 料 編 纂 所﹁ 所 蔵 史 料 目 録 デ ー タ ベ ー. さらに個別的で細かい事情を述べる場合が多い。前掲の⑨の譲. こ一人よりほかハ、ゆつるへからす﹂のごとく﹁おもはんこ﹂. 動作にそって具体的に述べる│は、証文類における禁止表現の. 状のように﹁われあにゝてあれハとて﹂や﹁さたの事をきゝた. という和語的な表現をするが、同様の内容は漢字用例では、⑭. ス﹂﹀. れハとて﹂といった相手の行動の動機、心情まで想定して表現. の 波 線 部 の よ う に﹁ 器 量 ﹂ の 有 無 で 表 現 さ れ る の が 通 例 で あ. 型だといってよい。. する例、あるいは次の⑫の売券のように﹁いらんわつらい﹂を. る。. ︵注七︶. 禁止するにあたり、﹁しちにをきて、ひさしくなるといゑとも、. ⑬ゆつりわたすちやくし左京進に。⋮中略⋮。右、そりやうハ、. 八. うけ候へきちからなきあいた﹂のごとく、売却に至る書き手の. 〔 21 〕.

(10) 辛 島 美 絵. くんこうのち也。しそむさまたけあるへからす。たといなん しおほしといふとも、おもはんこ一人よりほかハ、ゆつるへ. 第三節第三項   書状について. し又ふりよのほかに、左京かところめされハ、二郎三郎申給. 又ミくうしにをいてハ、せんれいにまかせてつとむへし。も. 漢字用例には、禁止の理由として書き手の状態や個別的な事情. ∼ ︵ 5 ︶ の 傾 向 が 存 す る こ と は 認 め ら れ る。 な か で も 書 状 の. 字 用 例 と 仮 名 用 例 と の 比 較 は で き な い が、 漢 字 用 例 に︵ 3 ︶.   証文類以外の文書類については、仮名用例が少ないため、漢. るへし。のちのわつらいあらしかために、しひちにかきをく. を 細 か に 述 べ る も の が 見 出 さ れ る。 た と え ば、 前 掲 の ⑦ で は. からす。又もしなんしなくハ、二なん次郎三郎にゆつるへし。. ところ、くたんのことし。. 候。 ﹂のごとく書き手の個人的な状態・事情が述べられる。ま. ﹁返々金具等事ハ、不可蒙仰候﹂の理由として﹁不可思儀〳〵、. ⑭一、尚無實子、又彼童所存チカイ、代々遺言可背所存見候ワ. た、次の⑮は金沢貞顕書状の例で、貞顕が剣阿に﹁わざわざお. まうわくの者候也。然者、自身か不可□物に成候ぬと存候て申. ン時者、一族中ニ何雖為末仁、誠志其器量見候者、養子可譲. 越しになることはない﹂と伝える部分であるが、 ﹁有入御﹂を. ︿文保元 一(三一七︶年一〇月二二日 島津久長自筆譲状   島. 与。若其可然無器量物者、雖為他人、此状趣守程器量候者、. 禁止する理由として﹁減気のうゑハ、此雨に定路次もあしく候. 津伊作家文書   三四巻二六四〇一号二三五頁   写真﹀. 養子可譲与。喩亦雖為實子、如此無志之器量、以我志計譲与. らん﹂のごとく現在の雨の状況を踏まえた書き手の心遣いが示. 自昨日夕方得少減候。諸医等昨日来臨候し、何も不可有子細. 事、努努不可有。.   以上、漢字用例を有する文書にも仮名用例を有する文書と同. 之由、令申候之際、悦存候。明日可有入御之旨、輔貞語申候。. される。. じ く︵ 3 ︶ ∼︵ 5 ︶ の 傾 向 が 認 め ら れ る こ と、 仮 名 用 例 を 有. 減気のうゑハ、此雨に定路次もあしく候らん、不可有入御候。. ︿元徳三︵一三三一︶年三月五日   熊谷直勝譲状   熊谷家文. す る 文 書 で は︵ 3 ︶ ∼︵ 5 ︶ に つ い て 漢 字 用 例 を 有 す る 文 書. 兼又葉茶すらせられ候て給て候。為悦候。⋮. ⑮昨日御報、委細承候了。貞将祈祷事、御沙汰之条、喜悦候。. より個別的で細かい事情が表現される場合が多いことを、証文. ︿[ 文 保 元︵ 一 三 一 七 ︶ 年  ] 金沢貞顕書状   金沢文庫文書. 書   四〇巻三一三七六号二〇四頁   写真﹀. 類について述べた。. 三四巻二六一三九号一三九頁   ﹃金沢文庫資料図録   書状編. 〔 22 〕.

(11) 日本語史資料としての仮名文書. 一﹄三七号﹀.   漢字書きの禁止の﹁不可﹂の用例を取り上げて検討した結果、. 第四節   まとめ. の一定の様式に則って、書き手から相手へ一方的に伝達される. 第 二 節 に 一( と) し て 挙 げ た︿ 仮 名 用 例 と 同 様 の 傾 向 が 漢 字 用.   書状以外の文書類は、作成目的が絞られており、文書として. 場合が多い。たとえば、譲状︵前掲の②③⑨⑪⑬⑭等︶はいず. 仮名文書には、禁止﹁べからず﹂の仮名用例、漢字用例を. 例に見られるかどうか﹀については、. 書状の作成目的は多様であり、しかも、書き手と相手の間を往. 問わず、文学資料である﹃徒然草﹄と比較して、 ︵ 1 ︶∼. れも、書き手から子孫への一方的な通知である。これに対し、. 来する。よって、相手や使者の言葉を踏まえた表現がされるこ. 右の⑮で、﹁昨日御報﹂を受けて﹁喜悦候﹂と表現し、 ﹁輔貞語. 例を有する文書と漢字用例を有する文書 す ―なわち仮名書き部. ことが明確になり、 ︵二︶として挙げた︿﹁べからず﹂の仮名用. ︵5 ︶のような表現の特色が見られる。. 申候﹂を受けて﹁不可有入御候﹂と表現するごとくである。加. とが多く、証文類のような型どおりの単純さはない。たとえば、. えて、書状には、︿別表 2 ﹀のように禁止以外の﹁不可﹂の例. について、さらに個別的で細かい事情が表現される場合が. の 方 が、 漢 字 用 例 を 有 す る 文 書 よ り も、 ︵3 ︶ ︵ 4 ︶︵ 5 ︶. 分が多い文書と少ない文書 と ―の差異﹀については、 仮名文書の特に証文類においては、仮名用例を有する文書. も多く、また、禁止表現と直接に関わらない部分にも仮名書き の和語的表現が多々見出される。   これらは、辛島美絵︵二〇〇三︶に指摘した書状の表現の多. 多い。. ことを指摘した。以上により、仮名文書の文体の特色として、. 様性を示すものと捉えられる。仮名文書の書状の表現の特色を 明示するには、禁止の﹁べからず﹂を指標とした検討のみでは. 仮名文書の表現の具体性、実社会の相手や物事に即した個別性. 九. を示すと共に、仮名書き部分が担っている役割の重要性の一端. 不十分であり、別の視点・指標も付加して調査・考察を重ねて いく必要がある。. を提示できたかと思う。ただし、書状については、. ・漢字用例を有する文書においても、禁止の理由として書き. 手の状態や個別的な事情を細かに表現する例がある。. ・相手や使者の言葉を踏まえた表現がされることが多い。. 〔 23 〕.

(12) 辛 島 美 絵. ・禁止以外の﹁不可﹂の例も多い。. 名︵ あ る い は 公 開 さ れ て い る デ ー タ ベ ー ス や 画 像 ︶ の 順 に 挙 げ た 。 単. 文 書 群 名、 ﹃鎌倉遺文   古文書編﹄巻号頁、写真が掲載されている文献. ︵ 注 四 ︶ 辛 島 美 絵︵ 二 〇 〇 三 ︶ 第 二 章 第 四 節、 第 三 章 第 六 節、 辛 島 美 絵. う意味である。. に﹁ 写 真 ﹂ と の み 記 載 し た の は 筆 者 が 収 集 し た 原 本 の 写 真 に 依 る と い. ・禁止表現と直接に関わらない部分にも仮名書きの和語的表 現が多々見出される。 等、他の文書類に比べて表現が多様であり、禁止の﹁べからず﹂ を指標とした今回の検討のみでは、その特色を十分に明示でき. 性、個別性について、その実態と特色をより明確に提示すべく.   今後は、本稿で指摘した仮名を用いることによる表現の詳細. 六〇通、売券・去文が三〇通であり、その大部分を占めている。同様. 一 〇 二 通 が 証 文 類 で あ る。 ま た、 証 文 類 の う ち で は、 譲 状・ 置 文 が. ︵注五︶ ︿別表 2 ﹀B欄の禁止の仮名用例を有する文書は全一一九通のうち. ︵二〇一一︶参照。. 調査・検討を進め、書状の表現の多様性についても考察を重ね. にA欄の禁止の漢字用例を有する文書は全九三通のうち五〇通が証文. なかった。. てゆきたい。. 類で、そのうち譲状・置文が一六通、売券・去文が二七通である。. ︵注六︶たとえば、﹁双六の上手と云し人に、その手立を問ひ侍しかば、 ﹃勝た. ぬ べ き と 案 じ て、 そ の 手 を 使 は ず し て、 一 目 な り と も 遅 く 負 く べ き. 注. ︵注一︶仮名文書の定義については﹃日本語学研究事典﹄の﹁仮名文書﹂の項. 手 に 就 く べ し ﹄ と 言 ふ。 道 を 知 れ る 教 へ、 身 を 治 め、 国 を 保 た ん 道. んと打つべからず。負けじと打つべきなり。いづれの手か、とく負け. を参照。仮名文書を日本語史資料として研究することの意義、特に鎌. も、 又 し か な り。 ﹂ ︿第一一〇段   ﹃新日本古典文学大系三九   徒然草﹄. と打つべからず。負けじと打つべきなり﹂という概括的な知識・心構. 倉時代の仮名文書に着目する理由等については、辛島美絵︵二〇〇三︶. ︵注二︶具体的には、A欄の一二二通のうち、漢字主体の文書が一〇九通、仮. え の 伝 授 で あ り、 特 定 の 人 が 特 定 の 場 合 に お い て ど う す べ き か と い う. 一八五頁﹀のような例では、誰でもどんな場合でも双六では﹁勝たん. 名漢字半分程度の文書が一〇通、仮名主体の文書が三通である。漢字. ような細かな状況設定はしていない。相手の動きにではなく、双六の. 参照。. 主体、仮名漢字半分、仮名主体といった文書の分類はおおまかなもの. 勝ち方に関心がある叙述である。. ︵注七︶ただし、仮名用例を有する文書には、左のように表記以外は漢字専用. であるが、分類方法については辛島美絵︵二〇一一︶参照。 ︵注三︶用例には適宜句読点を付した。括弧内には、年月日、文書名、伝来の. 〔 24 〕.

(13) 日本語史資料としての仮名文書. 文書と同様であり、単に漢字を仮名に変えただけのようなものもある。     ゆつりわたす、美濃國鵜飼西庄上三ケ村今村藤四郎入道かやしき名 田の事。 田貮段       合 畠 六段以上八反也。. 職務他︶とどのように関わるかという視点からも検討していく必要が ある。. ︵研究書・論文︶. ︻参考文献︼. 三郎に、限永代を、ゆつりわたしをハリぬ。了道か子々孫々ニいた. 辛島美絵︵二〇〇三︶ ﹃仮名文書の国語学的研究﹄清文堂出版.     右、件のやしき名田ハ、了道重代相傳の所領也。しかるを、おい新. るまて、いらんをいたすへからす。もしいらんをいたすともからあ. ﹃阿蘇家文書修復完成記念   阿蘇の文化遺産﹄熊本大学・熊本県立美術館編  . ︵事典・資料集・データベース︶. ﹃九州産業大学国際文化学部紀要﹄五七. 辛島美絵︵二〇一四︶ ﹁日本語史資料としての仮名文書│仮名文書と﹃徒然草﹄﹂. 二三︵興風談所設立三〇周年記念特集号︶. 辛島美絵︵二〇一一︶ ﹁仮名文書の資料性│奉書をめぐって︵序︶│﹂ ﹃興風﹄. 沙弥了道︵花押  ︶ . らハ、父子てきたいとして、さいくわに申をこなふへき也。仍後日 のために、ゆつり状如件。         正安二年正月廿三日. 仁.     ︿正安二︵一三〇〇︶年正月二三日   了道譲状   熊谷家文書   二七巻 二〇三六三号九一頁   写真﹀ ︵注八︶﹁若毘沙松無男子者、一門中器量之仁 仁、可譲与之也。女子・他人等. 不可譲之﹂ ︿正中三︵一三二六︶年三月一七日   中臣良親譲状案   塙不. 二〇〇六年. ﹃金沢文庫資料図録   書状編一﹄神奈川県立金沢文庫編 一九九二年. 二丸氏文書   三八巻二九四三九号八七頁   写 真 ﹀ も 同 様。 ま た ﹁ 一 門 中以相叶意之仁可譲之。他人他門之族不可譲与之﹂ ︿正嘉二︵一二五八︶. ﹃鎌倉遺文   古文書編﹄竹内理三編   東京堂出版   一∼四二巻   一九七一∼. 二〇〇八年. ﹃国宝 高野山文書   宝簡集・続宝簡集・又続宝簡集   宝館所蔵・編集   二〇〇四年. 版﹄高野山霊 CD-ROM. ﹃ CD-ROM 版   鎌 倉 遺 文 ﹄ 竹 内 理 三・ 東 京 大 学 史 料 編 纂 所 編   東京堂出版  . 一九九一年   補遺一∼四巻   一九九四∼一九九五年. 年七月一九日   小 早 川︵ 本 仏 ︶ 茂 平 譲 状 案   小早川家文書   一一巻 八二六八号二九〇頁   影 写 本 ﹀ の ご と き 例 も あ る。 前 者 は 脱 稿 後 に 表 記を確認したので︿別表 3 ﹀には入っていない。後者は漢字専用文書 の例。 ︵注九︶︿別表1 ﹀のごとく、書状では、仮名用例を有する文書点数の比率が、 漢 字 用 例 の そ れ に 比 較 し て 低 い。 そ れ が 書 き 手 の 特 色︵ 教 養、 性 別、. 〔 25 〕.

(14) 辛 島 美 絵. 国立国会図書館デジタルコレクション   国立国会図書館ホームページ ﹃宸翰英華﹄帝国学士院編   一九八八年   復刻版   思文閣出版 ﹃新日本古典文学大系三九   方丈記   徒然草﹄久保田淳校注   岩波書店 一九八九年 東京大学史料編纂所﹁所蔵史料目録データベース  ﹂ 東京大学史料編纂所ホー ムページ ﹃特別展   鎌倉への海の道﹄神奈川県立金沢文庫編   一九九二年 ﹃日本語学研究事典﹄飛田良文他編   明治書院   二〇〇七年. ︻ 付 記  ︼ 古 文 書 の 写 真 を 収 集 す る に 当 た っ て は 各 所 蔵 者︵ 機 関︶の許可と御協力を頂戴しました。厚く御礼を申し上げま す。. 〔 26 〕.

(15) 日本語史資料としての仮名文書. 〈別表 1 〉  『鎌倉遺文』所収14世紀の仮名文書点数と用例を有する文書数との関係 『鎌倉遺文』所収14世紀の仮名文書点数 文書の種類. 下達文書 上申文書 証文類 書状 神仏に奉る文書 合計. 漢字用例を有す る文書点数. 仮名用例を有す る文書点数. 22 6% 47 12% 155 41% 133 35% 23 6% 380 100%. 14 4% 19 6% 255 80% 15 5% 15 5% 318 100%. 140 5% 442 16% 1074 38% 1030 36% 156 5% 2842 100%. 〈別表 2 〉別表 1 のうち原本(写真)の調査を実施した点数 文書の種類. 下達文書. 上申文書. 証文類. 書状. 神仏に奉る文書. 合計. A 漢字用例を有する 文書点数. B 仮名用例を有する 文書点数. 6. 3. (4) 5% 19 (14) 16% 53 (50) 43% 44 (25) 36% 0 (0) 0% 122 (93) 100%. (3) 2% 13 (9) 10% 110 (102) 83% 3 (2) 2% 4 (3) 3% 133 (119) 100%. *下段の( )内は禁止用例を有する文書数。 〔 27 〕.

(16) 辛 島 美 絵. 〈別表 3 〉 禁止の「不可」の用例一覧 原本(写真)の用例(適宜、読点等を付した) 此御公事物等者、買主可致沙汰、依之不可有. 話題. 禁止される行為. 文書群・  所蔵者. 和暦年月日. 『鎌倉遺 文』号数. 1 人夫等宛催事、於彼等者、任惣領支配状仁、て. 宛催す. ○. 源頼親在家売 上野長楽寺 文保 2 年10月18日 券案 文書. 26809. 2. 異儀申す. ○. 新源次・明達 京都大学蔵 文保 2 年 2 月 2 日 連署契約状案 明王院文書. 26540. 異儀申す. ○ 友家証状. 薩摩入来院 嘉元 3 年 3 月10日 文書. 22131. 異儀. ○ 倉栖兼雄書状. 金沢文庫文 (嘉元 3 年) 5 月16日 書. 22218. 異儀. ○ 道恵書状. 東寺百合文 (徳治 3 年) 7 月 3 日 書や. 23310. 違う. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 違う. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 違う. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 一 八幡大歳御祭以下事、其不可違先例、祭の勤仕に 違う ついて. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 右、条々如斯、一々存知此旨、一分不可違 所領の譲渡 違う について. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 浄妙(留守家 陸奥留守文 正安 2 年 5 月21日 政)譲状 書. 20788. 東寺百合文 延慶 3 年11月28日 書な. 24122. 3 4. 5. 6 7 8. 公事につい. 文書名. 可致沙汰、 いまのゝほり衆のらうれうにても候へ、その 一同の評定 外一同ひやうちやう候ハんする儀ニ、全いき について 不可申候、 内野事、本自塔原にて候うへ、祖父円信 祖 土地の知行 母信蓮号市比野の内、子細を申事候はさりし について うヘハ、友家更不可申異儀候、 …之由、被載御教書候之上者、可被披見之旨、 事件の対応 有其沙汰、評定衆・在京人已下、悉被召御前、 について 被読聞候畢、此上者、不可有異儀候之処、 彼井料田事、委細承候了、明日可被差下御使 之由、同承候畢、被打渡井料田候者、溝又如 井料田の打 元可堀通候之条、不可有異儀候歟、是も明日 渡について 可下知候、更不可有等閑候也、 右、西熊谷者、直勝重代相伝之所領也、然間、 譲渡地の境 直氏永代譲与畢、但坪付四至境事、不可違本 について 譲、 直勝知行分者、不残段歩、永代至直氏之子々 譲渡地の境 孫々譲与畢、坪付四至境事者、本譲見、少モ について 不可違、尚有別紙、 一 当庄御公事役事者、行蓮有計沙汰之上 公事役につ 者、少不可違先例、能々可勤仕、禁事以下事、 いて 行蓮譲明鏡也、此旨可存知、. 9 能々可動仕、. 10 様々遺言、仍譲状如件、. 岩切村事 …悔還之、限永代、所譲与家明也、 所領の譲渡. 11 為本主素意悔返之、譲与事者、為傍例上者、について. 違乱. 不可有違乱、 八幡西三昧田壱町売進候了、何様煩も出来之 時者、其明不事行者、以本直一倍、不日可弁 田地の売却 12 償者也、且公家・武家号徳政、雖有売地買地 について 違乱 之沙汰、於此名田者、更不可致違乱、又沽却 上者、作人分、何にもあてられ候へく候、. ○. ○ 利綱田地売券. 至于諸公事、隨分限、可令配分也、此外雖為 所職等の譲 違乱 渡について. ○. 武光法忍(師 入来院文書 応長 2 年 6 月17日 兼)譲状. 24569. 永所沽渡于おみの字鬼王大郎実正也、更々末 田地の売却 違乱 について. ○. 物部光延田地 伊勢光明寺 元応元年10月20日 売券 文書. 27286. 13 一事、不可成違乱、仍譲状如件、 14 代不可有違乱者也、. 土地境につ. 15 其与里於北者、盛高末満天、不可申違乱煩、 いて. 一 彼供僧以下曽不可有煩、増至寺家田畠山 河栗林等、聊不可有違乱煩、若下地損亡之時 所領の管理. 16 者、於地頭沙汰可入立、何々事々末代無退転 について. 違乱煩い. ○ 鎮西下知状案. 肥前青方文 元徳元年 9 月25日 書. 30736. 違乱煩い. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 広峯孫四郎檀 播磨肥塚文 元亨 4 年10月11日 那売券 書. 52036. 藤原行義・同 大隅志々目 × 真義契約起請 嘉暦 2 年 8 月25日 文書 文. 29943. 之様、可有計、 就中、行蓮之譲状明鏡上者、何庶子不可有違 所領の譲渡 17 乱煩、若聊於有申子細之輩者、可為行蓮死骸 について 違乱煩い 敵対、若左様時者、可申行罪科、 右、件たんなハ、孫四郎重代相伝来也、雖然、 依有直要用、広峯源大夫殿代銭四百文、限永 檀那の売却 18 代所沽渡実也、全以不可有違乱煩者也、若此 について 違乱煩い たんなに相違事出来者… 行義与弥義契役申子細事、右、於自今以後者、 同盟の契約 19 相互不可有遺恨不審、付大少事被見継、可奉 について 遺恨不審 見継、. 〔 28 〕. ○.

(17) 日本語史資料としての仮名文書. 将又、天下一同之御得政出来とも、不可申一 檀那の売却 一儀申す について. 20 儀候者也、. 所詮、先年十ケ条和与状を、被進寺家畢、其 一ケ条ニ、於下地者、守弘安御下知、永不可 下地の和与. 21 申越訴之由、書載之処、今更何下地和与事、について. 越訴. 承諾之旨、可令申哉、 且如此疲条々非法横行重役等天、迷百姓等是 非、失東西、閣是非令逃脱、云不便次第、且 代官の非法 22 依被致非法悪行、已云成当島荒所、就公私為 について 還往 不吉御代官者哉、無改易当御代官者、不可還 住百姓等旨、一同仕上者、安堵仕否仰上裁、 副進 一通 永仁二年諸衆御置文案〈改定信 所職の還補 還補 について. 23 正所職永不可還補山事〉. 抑山臥者領家也、信正者庄官也、理豈可然哉 之由、申披露之処、信正悪行無比類之上者、所職の還補 24 改定所職、尽未来際、不可令還補之由、諸衆 について 還補 二箇度之御置文明白也、 京中連々騒動、御内若輩、又或帯弓箭、或隠 宿直につい 祇候 25 甲冑宿直、仰侍所、当番之外、不可祇候由、て 雖被加禁制候、漫隠居、恐怖之膓、焼肝候き、 (金 具 等 依 返々金具等事ハ、不可蒙仰候、此外ハ何事 京中御用事 頼の)仰を 26 も々々可、 について 蒙る 子息等ハ、不可有其憚之由、同令申之間、今 養母死去の 27 朝召盛久、長崎左衛門入道直令申候云々、然 服喪につい 禁忌 者、御禁忌者、不可有之候、 て. 28. 29. 30 31 32. 33. 34. 35. 36. 37. ○. 広峯孫四郎檀 播磨肥塚文 元亨 4 年10月11日 那売券 書. 52036. ○. 備後大田荘雑 高野山文書 (嘉暦 4 年) 3 月13日 掌了信書状 宝簡集九. 30533. 伊予弓削島荘 東寺百合文 ○ 領家方百姓等 正和 3 年 9 月 日 書し・き 申状. 25238. ○. 高野山文書 紀伊天野社長 宝簡集三十 (正安 2 年?) 床衆申状案 八. 20589. ○. 高野山文書 紀伊天野社長 宝簡集三十 (正安 2 年?) 床衆申状案 八. 20589. ○ 倉栖兼雄書状. 金沢文庫文 (嘉元 3 年) 5 月16日 書. 22218. ○ 静恵書状. 金沢文庫文 (嘉元 4 年?) 書. 22737. ○. 崇顕金沢貞顕 金沢文庫文 (元徳元年 9 月24日) 書状 書. 東京大学史 田地の売却 料編纂所所 如此契約申候也、子孫不可背此契状候、 契状に背く ○ 寛成田地売券 について 蔵長福寺文 書 当所天王九月九日すまうの料足ニ、米壱斗、 無退意転進申候、此外不可有公事課役等候、田の年貢に はせのつね長 摂津勝尾寺 公事課役 ○ 後々末代彼譲状者、本文書おもちいあるへく ついて 田譲状 文書 候、 未剋出京、其後関東御使鵜沼□□□□□□左 事件の対応 金沢文庫文 衛門尉□酉時進発、不可有別子細之由、被載 子細 ○ 倉栖兼雄書状 について 書 御教書候之上者、可被披見之旨、有其沙汰、 称名寺修理 遺跡人ハ、雖誰人候、不可苦候上ニ、御存知 金沢文庫文 用途につい 子細 ○ 倉栖兼雄書状 の事にて候ヘハ、更々不可有子細候也、 書 て 御雑掌数日御在京候て、今ニ成候て、如此被 荘園の下地 高野山文書 申候、返々無念候、尚々自元落居事候之間、 子細 ○ 道助書状 分について 宝簡集一 雖不可有子細候、ちと御待候へと被申候、 用□事、当時宮田庄方、如被申候者、河水の 余□□にてハ、旱魃□□□、当庄□作□をや 井料田の打 東寺雑掌頼尊 東寺文書百 しなひ候事、定難叶候歟、且上古両庄和与候 子細 ○ 渡について 書状案 合外 □□時、□□ニ自上井□をあけ□□□ハゝ、 満足不可有子細候歟、 国衙濫妨停 さて此分ハ、不可及被申入候歟と尋候つれ 止の沙汰の 東寺百合文 ハ、左候、此条ハ不可有子細候と申候き、此 子細 ○ 寛厳書状 要求につい 書は 上ハ、忩御申状御沙汰あるへくや候覧、 て 抑此入道間事、預所方へ能々被仰候了、委細 口入につい 京都大学蔵 入道申候処、御口入之条、如此被申候上ハ、 子細 ○ 継秀書状 て 明王院文書 向後も不可有子細候、 若背彼状、雖為一事、後日変改仕、申子細候 ハん時ハ、奸訴の罪科ニ可奉被申行候、所詮、和談の結果 島津家伊作 子細 ○ 源祐清契状 此旨を、両方より可申入奉行所候、よて不可 について 文書 有子細候、 今年よりハ、御寄符御領年貢二百六十貫文 年貢の進上 東寺百合文 者、不可有子細由、泉涌寺信証房被申候之間、 子細 ○ 僧頼恵書状 について 書り …. 〔 29 〕. 30737. 元応 2 年 8 月 2 日. 52004. 嘉暦 2 年11月 3 日. 30066. (嘉元 3 年) 5 月16日 22218 (徳治 2 年) 2 月 2 日 22846 (徳治 2 年カ) 6 月15 日. (徳治 3 年?). (正和 3 年カ)11月 3 日. 22985. 23322. 25286. (正和 4 年) 4 月10日 25473. 元亨 4 年 2 月22日. (正中 2 年?) 6 月17 日. 28680. 29075.

(18) 辛 島 美 絵. 顕ニハ我ラ両三人か名田等を、永代石包名 誓約の条件. 38 へ、被取流まいらせ候ハんニ、不可有子細候、について. 子細. 周防前司使節事者、不可有子細之由承旨候、周防前司使 子細 節について. 39 委旨者、以別状可令申候、. 一 佐東倉敷事、直氏永代譲与畢、沙汰事者、 横領物につ. 40 自元存知上者、不能委細、押領物事、泰継之 いて. 子細 時、被成御下知之上者、不可有子細、 しかるを、あたいのセに肆拾貫文に、かのも んそ本所の御下知等一通をのこさす、大輔注 文書の売却 41 記御房寛舜・刑部卿律師御房禅快ニ、永所奉 について 子細 売渡実也、但このうりふミのうゑハ、雖不可 有子細、… 於基副参段者〈所当已下段別如前、〉西明御 田地の売却 子細 について. 42 分仁被沽却之上者、不可及子細候、. 若乍請申候、致懈怠候ハ、六親ニモ縣召候ハ. 43 んニ、都□不可申子細候、. 重百姓申云、被仰付穏便之仁者、不可申子細. 44 由申之、. 百姓申云、任古御文書、重地下之公文於被. 45 注載之分限者、努々百姓等不可申子細者也 46 47 48. 49. 50. 51. 52. 53. 54. 美濃大井荘名 百巻本東大 嘉 暦 2 年 閏 9 月11 ○ 主等連署契約 寺文書七二 30000 日 状 巻 ○. 崇顕金沢貞顕 金沢文庫文 (元徳元年)正月23日 書状 書. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. ○ 道恵文書売券. 尊経閣古文 正和元年11月30日 書纂十五. 51946. ○ 寛成田地売券. 東京大学史 料編纂所所 元応 2 年 8 月 2 日 蔵長福寺文 書. 52004. 鳥居柱引の 東大寺文書 雑用につい 子細を申す ○ 梶取重安請文 四ノ七十一 て 伊予弓削島荘 代官の任命 東寺百合文 子細を申す ○ 百姓・預所問 について 書ヨ 注記録 伊予弓削島荘 年貢の分限 東寺百合文 子細を申す ○ 百姓・預所問 について 書ヨ 注記録 領知の知行 宗安田地去状 豊前永弘文 の下知につ 子細を申す ○ 案 書 いて 田地の売却 条件につい 子細を申す ○ 与三田地売券 九条家文書 て. 云々、 爰宗安いさゝか所存を申につきて、御下知違 背狼藉之由、御沙汰之条、おとろき存するあ いた、於自今以後者、更不可申子細、 尚々彼是難渋之時ハ、権門勢家路次をきらハ す、見合高質を、何度可被押取物也、其時敢 不可申子細候、 又雖何新儀御徳政出来候、是者以別儀御契 田地の売却 句、一口モ不可子細申候、仍為後日沙汰、売 子細を申す について 券文之状如件、 沽渡但馬国さゝきのたんなの事、右、件たん なハ、…、限永代所沽渡実也、全以不可有違 乱煩者也、若此たんなに相違事出来者、的部 檀那の売却 北条郷内久吉御名内孫四郎領知分、…、限永 子細を申す について 代可被領知者也、其時不可申一口子細者也、 将又、天下一同之御得政出来とも、不可申一 儀候者也、 …□相返候ヘハ、企出京登山候事も、不可思 出京登山の 立候へとも、如此有御心得、蒙仰候上者、今 企てについ 思い立つ 一度いとま申ニまいり候へく候、 て 而今度御力者か申詞を、令旨こそゑて被下候 に、在家六宇こほちのけらるゝよし、見えて 証拠文書に 失う 候ヘハ、永代の証拠にて候、昨日の令旨以下、ついて 御力者か申詞、不可被失候、 差定大福寺舞装束修理料三貫文定置起請文 事、件元者、不嫌有縁無縁、於無三貫文者、 舞装束借用 不可借之者也、若違此之旨物ナラバ…惣者日 借る について 本六十余州大小神祇・冥道御罰、若衆等身中、 厚深可罷蒙、 乗南問答し候之様ハ、年貢塩上候ぬ、無子細 候処ニ、謀書して入候間、不可用、先預所を 被補候てハ、公人不被下、又ハ謀書人なりと 謀書につい 叙用 被定置て候、弁房神妙候て、被仰下、定実心、て 日来競望事有之間、都不可叙用候由、百姓等 ニ令下知候とて、使者罷返了、 何事も々々、京中御用事ハ、万事承候て、 沙汰仕候へく候、只々仏具ニかき候て、相 京中御用事( 仏 具 の 依 構々々不可承給候、不可思儀々々、まうわく について 頼を)承る の者候也、 . 〔 30 〕. 30875. 徳治 3 年 7 月29日. 23325. (正和 3 年?). 25364. (正和 3 年?). 25364. 文保元年12月16日. 26470. 元亨元年 8 月 7 日. 27828. ○. 佐伯元久・同 安芸野坂家 正慶 2 年 2 月15日 道久連署売券 文書. 31990. ○. 広峯孫四郎檀 播磨肥塚文 元亨 4 年10月11日 那売券 書. 52036. ×. 国会図書館 近江葛川住人 蔵明王院文 (文保 2 年) 3 月13日 等申状案 書. 26590. 国会図書館 蔵明王院文 (文保元年)12月25日 書. 26486. ○ 快舜書状. 遠江大福寺舞 遠江大福寺 ○ 装束借用起請 元応 2 年 3 月 5 日 文書 文. 27394. ○ 実心書状. 東寺百合文 (元亨 4 年カ) 2 月16 28673 書お 日. ○ 静恵書状. 金沢文庫文 (嘉元 4 年?) 書. 22737.

(19) 日本語史資料としての仮名文書. 凡道鑑か所領相伝輩分者、子々孫々のすゑま. 所領の譲渡. 譲る. ○. 島津道鑑貞久 島津文書 譲状案. 元徳 3 年 8 月 9 日. 31490. 所領の譲渡 譲る について. ○. 島津道鑑貞久 島津文書 譲状案. 元徳 3 年 8 月 9 日. 31490. 譲与. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 信用. ○. 頼尊衆議奉書 東寺百合文 (正和 3 年)10月 4 日 案 書は. 25249. 信用. ○. 近江奥島荘村 近江奥津島 嘉暦元年 5 月23日 人置文 神社文書. 29509. ( 本 大 道 を ○ 浄妙(留守家 陸奥留守文 正安 年 月 日 2 5 21. 20788. 55 ても、後家 女子に、永代不可譲之、至一期 について 分者、不及誡、. 56 又他人をも子にして、一期永代不可譲之、 若其可然無器量物者、雖為他人、此状趣守程. 所領の譲渡. 57 器量候者、養子可譲与、喩亦雖為実子、如此 について 無志之器量、以我志計譲与事、努努不可有、. 荘園におけ 凡当御庄者、□以宣旨被立券庄号□以降曽停 る国衙の濫 止国衙之綺了、而寄事於左右、令致濫妨条、 58 妨とその主 非沙汰之限、敢不可信用者也、 張について 而壱段買券お両村人書分テ、座衆中預置候 処、島分お引失之間、為向後亀鏡、所書改也、買券につい 59 若千万一称有本証文、雖致違乱、更不可被信 て 用者也、 余部村浄妙知行分〈除女子分〉田子大道西在 家等者、祖父行妙被譲孫子新左衛門尉家継 所領の境界 60〈家明親父〉事者、弘安九年也、道於被立替 について 事者、弘安二年也、而何子孫毛本大道於堺与 申事不可有、 如此令申候処、妙音講同日候けり、是は如法 内々事候、不可及被申出候也、但孝重朝臣令 妙音講実施 61 参者、御遊之外伶人なと候はん子細候はしと について 覚候、不被参之条、無念候へとも、以家重可 擬御参候也、 国衙濫妨停 さて此分ハ、不可及被申入候歟と尋候つれ 止の沙汰の 62 ハ、左候、此条ハ不可有子細候と申候き、此 要求につい 上ハ忩御申状御沙汰あるへくや候覧、 て 上の御使者依被申候、預所田所当米相催候へ ハ、未雑掌職を替と不蒙仰上ハ、所当米不可 所当米の進 63 進上候由、先定使申候付候てハ、何様と候へ 上について きにて候やらん、 一 子共アマタ雖有之、皆成父子敵対之間、 事々不孝畢、若号直勝之子孫、聊此跡煩申輩 違反子孫の 64 出来之時者、為不孝子孫之上者、弥可為死骸 対応につい 敵対、父子敵対、不可及一言是非、若左様之 て 時者、直可申行重科、. 堺と)申す. 田地の売却. ○ 寛厳書状. 進上. 大和平野殿荘 東寺百合文 ○ 下司市熊丸書 (延慶 3 年)11月23日 書と 状. 24118. 是非. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. ○. 尼妙法作所職 東大寺文書 嘉元 4 年 2 月11日 去文 四ノ八十三. 22524. ○. 安富寂猷泰長 肥前深江文 元徳 2 年 9 月12日 田地等売券 書. 31205. 高野山文書 ○ 行宝田地売券 又続宝簡集 文保 3 年 2 月25日 三十六. 26956. 請け返す. 文保三年ヨリ陸年間ハ、不可請返、若六年間 田畠の請返 請け返す について. 67 ニ河成タラハ、本銭ヲ可弁、. 心中ハいかに雖無等閑候、不可叶之次第ハ、 時に一両年雑掌之扶持とも思食候て、用途ヲ 用途の沙汰. 疎略に存ず × 厳而書状. 間、如此まて申候也、 将又、以同所内野在家田薗者、惟重譲甥河北 惣領職等の 惣領の庶子 渋谷別当次郎 ○ 69 又三郎信重〈今者死去、〉之間、是又一分庶 譲渡につい を号す 丸代申状 子也、争不可有惣領庶子号之由、可掠申之哉、て 春宮の猶子 後宇多上皇書 ○ 70 行末まて如此申候趣、更々不可有相違候也、 の件につい 相違 状 て 般若会事、不可有相違之由承候之条、殊以恐 般若会の延 相違 引について. 71 悦思給候、. いかなるしんき御徳政候とも、不可有相違. 72 候、. 32779. 申入る. 月仁本物伍拾陸石六斗〈仁天〉可請返候、. 68 御沙汰候へと存候、付惣別、不可存疎略候之 について. 後醍醐天皇消 武蔵静嘉堂 (元弘 3 年?) 息 文庫蔵. ○. 若此作所ヲ□□時ハ、本米ヲ令返進候、妙法 所職の売却 請け返す について 右、件田薗、…所沽却河原道音御房也、伍ケ. 書. 申出づ. 65 房外ハ、他人ノ不可有請返コト状如件、. 66 年中者不可請返之候、其後者、雖何年、十一 について. 政)譲状. 屋敷田地の 売却につい 相違 て. 〔 31 〕. ○ 真尊書状. ○. 東寺百合文 (正和 3 年カ)11月 3 25286 書は 日. 東寺百合文 (正和 3 年カ)11月26 25305 書は 日 入来院寺尾 正中 2 年 6 月 文書. 29141. 久我家文書 正安 3 年 4 月27日 十一. 20777. 摂津勝尾寺 (乾元 2 年?)正月25 21404 文書 日. 良慶屋敷田地 安芸小田文 延慶 3 年 5 月10日 売券 書. 23990.

(20) 辛 島 美 絵. 限永代、汲部浦中村四郎二郎大夫殿ニ、奉沽. 山の売却に 相違煩い ○ 可有者也、 但値賀村関東御公事、是拾町也、而□□五段 所領の譲渡 ○ 74 之御公事者、久曽寿可勤仕、今捌町五段之事、について 相論 与三可勤仕、如此坪を定上ハ、相互不可相論、 然而、彼本悉幼稚間、一切不可有罪科候、然 者、件名田等於、為伯父定縁仁預給候天、彼 名田の管理 75 子息生長之程、可扶持仕候、彼成仏三郎自元 について 其議(異議) ○ 非一体同心身候上者、於向後曽以不可有其議 候、. 73 渡処実正也、然者、於後々、彼山ニ相違煩不 ついて. 山の売却に. 76 又後々御とくせいと申事雖候、其全不可有、 ついて. 其(徳政) ○. 汲部大夫山売 若狭秦金蔵 延慶 3 年 8 月28日 渡状 文書. 24049. 源挙田地屋敷 肥前有浦文 正和 2 年□月10日 処分状 書. 25096. 東寺百合文 文保元年 7 月晦日 書へ. 26290. 坂上重国山売 若狭秦金蔵 延慶 3 年11月 4 日 券 文書. 24110. 定縁請文. 但公家・武家より御とくせいと申事雖与給、土地の売却 其儀(徳政)○ 安冠者売券 について. 77 其儀不可候、. 右、件田地所当米事、毎年一石…無懈怠可沙 田地の所当. 観音次郎田地. 78 汰進候、天下一同□損亡之外、不可申損亡候、米について 損亡と申す ○ 売買請文 于今不入見参候之条、遺恨候、於吉田常便宜 受戒を遂げ. 79 候しも、被思出候、旁不可有等閑之由、深相 ることにつ 等閑. 80. 81. 82. 83 84. 存候、 いて 彼井料田事、委細承候了、明日可被差下御使 之由、同承候畢、被打渡井料田候者、溝又如 井料田の打 元可堀通候之条、不可有異儀候歟、是も明日 渡について 可下知候、更不可有等閑候也、 此上者、無さ右悪行者とも候ハゝ、急御出京 候て、被申行者、集会可有御沙汰候也、返々 歎入候、…、刑部卿僧都折節在京間、其□以 悪行者の件 テ能々御所へハ申入候了、自十二日、可参篭 について □□候、猶々無勿体候、更不可有等閑候之由、 可申付候、 伊香立土民悪行事、先度以御力者被仰下候之 上者、於今者狼藉之儀よも候ハしとこそ存候 土民悪行に へ、明日可寄之由、風聞候らん、不被信用候、 ついて 若猶悪行候ハ丶、争無厳密之御沙汰候哉、領 家方定被申沙汰候歟、旁不可有等閑候、 致無弐之忠功者、為上争不被行其賞候哉、依 恩賞につい 奉公之厚薄、御恩等事、可有御計候也、更不 て 可有御等閑之儀、 明日可有入御之旨、輔貞語申候、減気のうゑ 相手の来訪 ハ、此雨に定路次もあしく候らん、不可有入 について 御候、. 百巻本東大 寺文書五十 元徳 2 年12月 2 日 八巻. 31296. 後宇多上皇書 山城仁和寺 (徳治 2 年) 9 月20日 状 文書. 23049. ○ 道恵書状. 東寺百合文 (徳治 3 年) 7 月 3 日 書や. 23310. 等閑. ○ 成全書状. 国会図書館 蔵明王院文 (文保元年) 7 月13日 書. 26265. 等閑. ○ 某書状. 京都大学蔵 (元応 2 年カ) 7 月15 27524 明王院文書 日. 等閑. ○ 源覚奉書. 内閣文庫蔵 (元応 2 年カ) 7 月25 大乗院文書 27527 日 雑々引付三. 入御. ○ 金沢貞顕書状. 金沢文庫文 (文保元年?) 書. 抑天下一同ニ御徳誓トイウトモ、此田ニワ全 田地の売却 悩み について 一 彼供僧以下曽不可有煩、増至寺家田畠山 河栗林等、聊不可有違乱煩、若下地損亡之時 所領の管理. 22773. 等閑. 85 其悩不可有者也、. 86 者、於地頭沙汰可入立、何々事々末代無退転 について. ○. 若狭秦金蔵 嘉元 4 年11月23日 氏文書. 煩い. 之様、可有計、 此外背定置旨、付公私有被別臨時夫直米仰下 臨時の税に 煩を懸く 87 事者、於売主沙汰可経入之、不可懸買主煩、ついて 背此旨、被致煩者、可被申行別科、 兼又桧皮着岸候哉、如員□候やらん、自何日 桧皮の到来 88 可被葺始□□、委細可承候、此桧皮自熊野到 について 披露 来之由ハ、不可有御披露候、. 26139. 甘南井長吉田 摂津勝尾寺 嘉元 3 年12月11日 地売券 文書. 22413. ○ 熊谷直勝譲状 熊谷家文書 元徳 3 年 3 月 5 日. 31376. 源頼親在家売 上野長楽寺 文保 2 年10月18日 券案 文書. 26809. ×. ○. ○ 金沢貞顕書状. 金沢文庫文 (文保元年?) 書. 26190. 89 細、書載譲状之上者、不可有不審也、. 仍亡母平氏死去之時、家継下向之間、此等子 所領の譲渡 不審 について. ×. 浄妙(留守家 陸奥留守文 正安 2 年 5 月21日 政)譲状 書. 20788. 百姓等申状二通お、付所下公文〈云々〉、一 通者所務事預所使者下知状お持来事不審也 下知状の信 90 云々、…、奉行之中ニ披露之処、…又預所事、頼性につい 不審 不可及不審、先日之状公文奉書也、以此旨、て 可申下之由、奉行人等評定了、. ×. 東寺公文頼尊 東寺百合文 (嘉元 2 年) 7 月27日 奉書 書ゑ. 21920. 〔 32 〕.

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