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博 士 ( 工 学 ) 柴 山 環 樹 学 位 論 文 題 名

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博 士 ( 工 学 ) 柴 山 環 樹

学 位 論 文 題 名

高 分解 能電子顕微鏡 法による半導 体界面の      微 細 構 造 解 析 に 関 す る 研 究

学 位論文内容の 要旨

  材 料 の 機 械 的 、 物 理 的 あ る い は 科 学 的 特 性 は 、 結 晶 粒界 や 異 物 質界 面 の 構 造と 密 接 に関 係 し 、そ の 界 面 制御 に よ り材 料 の 特性 は 著 しく 向 上さ れる。

中 で も 半 導 体 デ バ イ ス に お い て は 、 半 導 体 の 特 性向 上 と 設計 は 半 導 休/ 半 導 体 界 面 の 制 御 に 強 く 依 存 す る 。 従 っ て 、 半 導 休デ バ イ スを 構 成 す る界 面 の 構造 の あ 罩析 と 界 面の 整 台 性 およ び 安 定性の解 析とa平価は 半導体ブ ロセス に お い て 極 め て 重 要 で あ る 。 と く に 、 半 導 体 ブ ロセ ス で 導入 さ れ る 原子 レ ベ ル の 乱 れ が 界 面 準 位 密 度 を 変 化 さ せ る た め 、 シリ コ ン 半導 体 に 代 わる 次 世 代 の 化 合 物 半 導 体 の 実 現 に は 半 導 鉢 / 半 導 休 や絶 縁 体 /半 導 体 界 面の 実 際 キ冓 造 と 電気 的 特 性の 相 関 に 閲す る 理 論の 確 立 およ び 界 面評 価 が重 要とな る。こ の界面 言平価に 電子顕 微鏡法、  x線回 折法、XPS法.RBS法 等が用いられ る が、 中 で も高 分 解 能の 電 子 顕 徽鏡 で は 原子 レ ベ ルで 結 晶 構造 解 析が 可能と なり、 半導体 界面の研 究に非 常に有効 である。

  本 研 究 では 、 半 導体 特 性 に 大き く 影 響す る 、 半導 体 / 絶縁 膜 界 面及び 半導 体 /半 導 体 界面 で の 乱れ を 高 分 解能 電 子 顕徽 鏡 法 によ り 原 子レ ベ ルで 観察、

解 析お よ び 言平 価 、 また 界 面 構 造モ デ ル に基 ず く 計算 機 シ ミュ レ ーシ ョンと 観 察界 面 キ 冓造 との比 較から、 界面に おける原 子配歹iiの乱れと 格子不整 合の 緩和状 態を明 らかにし た。

  本 論 文 は 、 6童 で 構 成 さ れ て お り 以 下 に 各 章 の 概 要 を 示 す 。   第 一 章 で は 、 界 面 と 物 性 に 関 す る 研 究 の 方 法 や 界 面 と半 導 体 の 電気 的 特 性 の 評 価 法 及 び 本 論 文 の 目 的 を 論 じ て い る 。 半 導体 界 面 の研 究 に 高 分解 能 電 子顕 徽 鏡 法の 適 用 の理 由 と そ の特i效 及び観 察可能限 界につ いて記述 した。

高 分解 能 電 子顕 微 鏡 の粒 子 点 分 解能 は0. Inmの 域 に 近付 き つ っあ る が、現 在 の 実 用 の 電 子 顕 微 鏡 の 分 解 能 は 約0.2nm.SiGaAs半 導体 の 構 造像 観 察 が 可 能な 分 解 能で あ る こと を 示 し た。 そ れ 故、  Siお よ びGaAsな ど の半 導体の 界 面 を 原 子 レ ベ ル で 構 造 の 乱 れ が 観 察 評 価 で き る。 回 折 渡と 透 過 渡 の干 渉 像 と し て 観 察 さ れ る 構 造 像 は 実 際 の 原 子 位 置 像 とは 必 ず しも 対 応 せ ず、 観 察f象 か ら 結 晶 構 造 を 解析 す る には 結 晶 モデ ル に 基づ く 結 像理 論 に よ る計 算 機 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 像 と の 比 較 検 証 が 必 要 が あ こ と を 説 明 レ て い る 。   第 二 章 では 、本 研究で 用いた高 分解能 電顕の結f象理 論と高 分角罕能 電顕f象 の 解釈 及 び 第一 章 で 説明 し た キ 冓造f象 観察に よる界面 の検証 方法につ いて論 じ た。 高 分 解肓 と 電 子顕 微 鏡 像 で重 要 な 入射 電 子 線の 試 料 結晶 内 にお ける散 乱 過 程 に つ い て 検 討 し た。 高 分 解能 電 子 顕微 鏡f象の 検 証 法と し て 、 マル チ ス ラ イ ス 法 に よ る 像 の 計 算 シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 法 並び に 像 の逆 フ ー リ エ変 換 し た 光 回 折 法 の 適 用 に つ い て も 検 討 し た 。 さ ら に、 半 導 体の 断 面 観 察試f4 の 作 成 方 法 と し て の ク 口 ス カ ッ ト 方 法 お よ び イ オン ミ リ ング に よ ろ 観察 試 薯斗の 薄膜化 の条件を 明らか にしてい る。

374

(2)

  

第三童は、半導体/絶縁只莫界面のa 平価について論じている。熱酸化によ って 自己酸化膜を形成する方法(

Si/Si0

)、低温プ口セスによろ自己酸化膜 形成(GaAs/native oxide 、InP/native oxide )により絶縁膜を堆手貴した試料

(GaAs/Si

ミN )について高分解能電子顕微鏡により観察した界面構造を評価 した 。陽極酸化法により化合物半導体上への絶縁酸化膜の幵彡成させた、化 合物 半導 体/ 酸化 膜お よび 、低 温プ口セスであるプラズマ

CVD

法で作製した 化合 物半 導体 /窒 化膜 を用 いた 。ま た、絶 縁膜 形成 後の 界面 に形成する残 留ひ ずみ によ る格 子不 整舎 を緩 和す る目的 から 、水 素雰 囲気 での焼鈍前後 の界 面構造を観察し比較検討した。その結果、界面上の原子レベルでのステ ップ が小さく、また界面の構造像の乱れの小さい平滑に制御されている界面 ほど 界面準位密度も低くなり界面構造と電気的特性を示す界面準位密度と密 接な 関係 があ るこ とを 明か にし た。 界面に おけ る原 子の 乱れ は場合によっ ては 界面から数原子層の領域まで観察され、界面に形成する格子不整合の緩 和過程で原子配列の乱れが現れるものと結論した。

  

第 四章では、前童で観察した結果についてさらに考察を加え、界面におけ る原 子配列の乱れや結合の乱れの原因となる絶縁膜と基板の格子不餮合が、

いか にし て緩 和さ れて いる かに つい て検討 して いる 。と くに 界面の近傍で の残 留ひずみの少なく、界面が原子レベルで平滑に制御されている

In?/

陽極 酸化 膜について考察した。とくにその界面におけるモデル構造を考え、この モデ ル構 造に 対す る計 算機 シミ ュレ ーショ ン像 と実 際に 観察 した構造像を 検討 し、そのモデルの妥当性を検証した。即ち、半導体/絶縁膜界面におい て、 絶縁膜部分を空間と仮定した仮想超格子ユニッ卜セルを提案し、また計 算機 シミ ュレ ーシ ョン にお いて 必要 な仮想 超格 子の 並進 した ユニットから の散 乱効果を避けるためのユニッ卜セルの大きさを決定した後、シミュレー ション像の検言寸結果、格子不整合の緩和は界面に垂直方向に基板

fHt

で界面 から

1

2

蟇貴 層原 子層 の領 域で 結晶 格子が 伸び るこ とに より 行われている ことを実証した。

  

第 五章は、半導体/半導体での界面について高分解能電子顕徽鏡で観察し た結果について述べてある。GaAs/InAs および(GaAs) 。.42/ (InAs) 。.q 超格 子について観察像、電子線回折像を解析評価した。(GaAs) 。,

2/

(InAs) こ,5d をA 線回折法により結晶解析した結果から超格子層の形戒が石奩認出来なかっ た。しかし、高分解能電子顕徽鏡による(110 )断面を観察した結果、超格子 層の 形成 が確 認で きた 。こ れは

GaAs

層とInAs 層 の質 量数 の相 違に起因する 電子 線散 乱能 の違 いに より 両積 層は異なったコントラス卜

f

象を形成した結 果で あり、また、電子線回折像においてもサテライト反あ|が観察され超格 子層の幵彡成が高分解能電子顕徽鏡法の適用により実証した。しかし、この試

‑f

斗 では 異層 の積 層界 面で の評 価可 能な格 子不 整合 は確 認で きなかった。

一方、GaAs /InAs 超キ各子の場合には、両化合物半導体の闇には約

7

%の格子 不 整 合 が 存 在 す る 。それ 故、 この 超格 子層 の臨 界膜 厚は

2

分子 層以 下で あ ると 考えられていたが、(

II0

)断面について結晶構造f 象を観察した結累、

(GaAs)t 2/

(InAs) うの場合でも超格子層の形成が確認でき、またこの超格子

層の 原子 配列 の解 析に よっ て、 各層 の格子 は伸 縮し て超 格子 に対応する格

子定 数に 近い 値に なっ てい るこ とが 観察さ れ、 同じ 結晶 型か らなる超格子

の界 面の 格子 不整 舎は 界面 全体 を通 じて緩 和さ れて いる いる ことを明かに

した。

  

第 六 章 は 、 総 括 で 前 章 ま で の 結 果 お よ び 考 察 を ま と め て い る 。

(3)

学位論文審査の要旨 主査    教授    高橋平七郎 副 査    教 授    石 井 邦 宜 副査    教授    長谷川英機 副 査    教 授    武 笠 幸 一

高 分 解 能 電 子 顕 徽 鏡 法 に よ る 半 導 体 界 面 の 微 細 構 造 解 析 に 関 す る 研 究

  本 研 究 は 、 各 種 の 半 導 体 / 絶 縁 膜 界 面 及 び 半 導 体 / 半 導 体 界 面 な ど の 半 導 体7゜ ロ セ スで 導 入さ れる 原子 レヘ ゛ ルの 乱れ を評 価 し、 また 界面 準位 密 度と の相 関 を 明 ら か に す る 目 的 か ら 、 高 分 解 能 電 子 顕 微 鏡 法 に よ り 原 子 レ ヘ ゛ ル で 界 面 を 観 察および解析し、さらに 界面構造モテ゛ルに基ずく 計算機シミュレーション像と観察構造 像 と の 比 較 か ら 、 界 面 に お け る 原 子 配 列 の 乱 れ 状 態 を 明 か に し た も の で あ る 。 ま ず 、SiGaAs半 導 体 界 面 を 高 分 解 能 電 子 顕 微 鏡 に よ り 構 造 像 と し て 観 察 で きること、また結晶モテ ゛ルに基づく計算機シミュ レーション像との比較から界面の状態 を原子レヘ゛ルで評価可 能であることを示した。

  次に、界面の観察用試 料をク口スヵッ1法とイオンミリ)ク゛法の併用によ作製する条件 を 明 ら か に し た 後 、Si/ 陽 極 酸 化 膜 、GaAs/ 絶 縁 膜 な ど の [100] 面 方 位 を 基 板 と し た 各 種 の 半 導 体 / 絶 縁 膜 界 面 の 観 察 結 果 を 示 し 、 半 導 体 基 板 の 種 類 およ び7゜ロ セス の相 違 に依 存し た異 なっ た 構造像〕ントラストを確認 し、界面状態が 変化していることを明ら かにした。

  最 後 に 、 観 察 さ れ た 各 種 界 面 構 造 像 に つ い て 、 そ の 界 面 に お け る 原 子 配 列 モテ゛ルに基づいた計算 機シミュレーショ)像を考 察し、InP/陽極酸化膜界面 では基板 側 で12原 子 層 の 幅 で 緩 和 が 生 じ て い る こ と 、 ま たGaAs/ 陽 極 酸 化 膜 界 面 近 傍 で はAsの 欠 乏 に 起 因 す る 基 板 と 異 な っ た 構 造 像 を 示 す 領 域 が 存 在 し 、 水 素 焼 鈍 で 正 規 の 構 造 像 に 回 復 す る こ と 、 お よ びGaAs/CVDSi0酸 化 膜 界 面 で は GaAsの 結 合 間 隔 が 広 が っ て 状 態 で 結 合 し て い る こ と を 明 ら か に し た 。   以 上 の よ う に 、 本 論 文 は 電 子 顕 微 鏡 法 に よ る 直 接 観 察 か ら 、 界 面 評 価 が 可 能 で あ る こ と を 示 す と 同 時 に 、 半 導 体テ ゛ハ ゛イ ス の電 気特 性に 及ぼ す 界面 の原 子 レ ヘ ゛ ル の 乱 れ が 、 界 面 の ご く 近 傍 に お け る 組 成 変 化 あ る い は 基 板 側 界 面 の12 原 子 層 に お け る 結 合 状 態 の 変 化 に 起 因 し て 、 原 子 位 置 が 変 わ る こ と を 明 ら か にし 、半 導体 テ ゛ハ ゛イ ス特 性 およ び半 導体7°ロセス評価法に新知見 を与えたもので ある。

  こ れ を 要 す る に 、 著 者 は 、 半 導 体 工 学 並 び に 材 料 工 学 に 貢 献 す る と こ ろ 大 なるものがある。

  よ っ て 著 者 は 、 博 士 ( 工 学 ) の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 あ る も の と 認 め る 。

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参照

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