長野工業高等専門学校紀要第33号(1999) 25
活性炭浄化装置による小河川水質の直接浄化
浅 野 憲 哉 上 條 直 秀 後 藤 久 慶 野 池 達 也
Immediate Purification of a Stream by Activated Carbon Purifier
Kenya ASANO Naohide KAMIJO Hisayoshi GOTOH Tatsuya NOIKE
Wehadactivatedcarbonpuri丘erinstalledatKourosawaStream inAnan・machiinthesouthofNagano prefecture.Wehaveinvestigatedwaterquality(pH,DO,SS,COD andtotal coliform)andflow rateofthe Stream,andfoundthatthestreamkeptpureconditionatthepointofpH,DOandSS.AtthepointofCOD andtotalcoliform,thestreamwasalm ostcleancondition,buttherewassometimessuddenpollution.
Theeffectoftheactivatedcarbonpurifierappearedunclear,butafterconsideringallthefactors,it appearedthatpouutantswerealittleredllCedintIleresult.
キーワー ド:小河川,水質浄化,活性炭,吸着
1.序論 1‑1 河川の有機物汚濁 1)
人間は古来 よ り,泉水,地下水そ して河川水 を水 源 とし,それ を中心に生活環境 を守 ってきた.人 口 の集 中化 が著 しくない時代までは生活排水は河川な どにそのまま放流 していたが,河川 の 自浄作用が卓 越 していたので水環境は良好 であった.15世紀 ごろ か らヨー ロッパで大都市 を貫流す る河川は,有機物 による汚濁や伝染病 な どの細菌による汚染 を受 ける よ うになった.さらに,18世紀後半の産業革命以降, 水質汚濁 は多様化お よび増加 した.そのよ うな背景 か ら生活排水 の処理が必要 とな り,様 々な下水処理 方法が開発 されていった.
■日本では,し尿は肥料 として有効利用 していたの で,生活排水 による河川 の汚濁問題 が深刻化 したの は ヨー ロッパ よ りも後の ことである.また,有機物 による汚濁 よ りも,明治初期 の足尾鉱毒事件の よ う に重金属が河川 に流れ込み農 業や漁業に被害を与え るといった問題が主であった. 日本で下水処理対顔 が本格的になったのは,戦後 に産業活動が活発化 し て人 口が大都市集 中 し,隅田川や淀川 な どの大都市
★環境都市工学科助手
…環境都市工学科教授
★★★後藤建設株式会社代表取締役
★★★★東北大学教授
原稿受付 1999年10月29日
貫流河川 の汚濁が極度 に進行 してか らの ことである.
この よ うな背景の もと,昭和 33(1958)年 に水質 保全法 と工場排水法が制定 された.さらに,昭和42
(1967)年 には公害対策基本法が制定 され人の健康 や環境 を守 るための環境甚準が定 め られ,昭和 45
(1970)年 の公害国会では水質汚濁防止法が成 立 し, よ うや く河川の水質環境保全が考慮 され るよ うにな った.
河川‑流入す る汚濁物質 を大別す る と,自然的な もの と人為 的な もの とに分 け られ る. 自然的な汚濁 は河川の流域中のいわゆる 自然的環境 か らもた らさ れ る.すなわち,森林 な どか ら腐食性物質 (フ ミン 酸な ど)や土壌 な どか らの溶出物質,そ して降雨 中 に含 まれ る汚濁物質な どである.一方,人為的な汚 濁は生活系,工場 ・事業所系,畜産系お よび耕地系な どがある.最近は河川への汚濁負荷 と して無視で き な くなって きたのは人為的 に制御 しに くい負荷 であ る.排 出源 が限定 され る工場 ・事業所排水や生活系排 水な どの特定汚染源 は制御 しやすいが,非特定汚染 源 による負荷は負荷丑の算定が困難 な うえ,制御す るのが難 しいので この対策が今後の課題 となるであ ろ う.
1‑2活性炭吸着による水質浄化2)‑1)
活性炭は,木材,獣骨,泥炭等 を原料 とし炭化賦 活 した ものである.賦活は,原料 に塩化亜鉛や硫酸 等の薬品を添加 して焼成す る方法 と,原料 を炭化 し
た後,蒸気や炭酸 ガスな どに よ り賦活す るものがあ る.
活性炭 は,種々の大 きさの形状 を した細孔が入 り 組 んで複雑 な網 目構造 を してお り,その細孔の径 は
10‑ 1,000,000Aに 渡 る た め , 表 面 積 は 600‑
1,500m2/gに もな る.形状は粉末,粒状,不定形粒 状があ り用途 に応 じて使 い分 け られ,排水の供給方 法や活性炭の補給方法に より様 々な構造の装置‑刺 用 され る.
活性炭 はかな り高価 な ものであ り,生物処理な ど で一度処理 した水 を さらに高度処理す る目的で使用 され る.水銀や有機 リンなどの有害物質の排水基準 は極 めて厳 しいので, このよ うな処理方法が採用 さ れ る.
溶液か ら固体‑の吸着 は,ある溶媒 一溶質 一固体 系における2個 の特質の うちのいずれか,あるいは 組み合わせ の結果生ず るものである.吸着の主要な 原動力は溶質が特定の溶液に対 して示す疎水性 か溶 質の固体 に対す る強い親 和性 であろ う.実際の水処 理 における吸着 は,多 くの場合 この二つの作用がか
らみあって生 じる.
第‑ の作用 であ る疎水性 の強 さを知 る うえで最 も重要な因子は溶質の溶解度 の大 きさである.つま り溶媒 と溶質の化学的共存の可能性の程度 を示す も のである.溶質が溶媒系に親和力 を持 てば もつほ ど その物質は界面‑移動 ・吸著 しに くくなる.逆に疎 水性物質は よ り水溶液中か ら固体表面‑吸着 されや す くなる.大抵の汚染物質は,アル キルベ ンゼ ンス ルホン酸 (A B S)の よ うに疎水基 と親水基の両方 を含む複雑 な分子構造を持 っている. この場合分子 中の疎水部分は表面で活性 を示 して吸着 され よ うと
し,一方疎水部分はで きる限 り溶液内に とどまろ う とす る.
第 二の作用 は溶質 が 固体 に対 して特 有 な親和性 を持つ結果生 じる.これ には三つの吸着の型がある.
界面 にお け る溶質 の吸着剤 に対す る電気 的 引力 , vanderWaalS力お よび化学的性質による吸着であ
る.
ほ とん どの吸着現象 は これ らの作用 の組 み合 わ さった結果 であ る.それ ぞれの型の吸着に影響 を及
図1 高路沢の流域地図
活性炭浄化装置による小河川水質の直接浄化
ぽすい ろい ろな力が相互 に作用 して物質 を界面 に濃 縮 させ てい く. したが って一般 には,物理 吸着か化 学吸着 か区別す ることは困難 である.
1‑3 研究 目的
本研 究で は,長野県 内に位 置す る下水道 普及率 の あま り高 くない流域 を持つ 実河川 に活性炭 を用いた 浄化装置 を設置 し,約 ‑年 間 (1998年8月25日〜
1999年7月13日)に渡 り一般 的な水 質指標の変動 を調査 した.また,同時 に小河川 の直接浄化‑の活 性炭利用の有効性 を検討 した.
表‑1 高路沢流域概要 流域面積 101.13ha
世帯数 57戸
人 口 187人 処理施設加入戸数 31戸 家畜頭数 牛33頭
2.実験方法
2‑1 調査河川流域概要 および水 質調査方法
調査 した河川 は,長 野県下伊 那郡阿南町新野 に位 置す る高路沢 (天竜川 水系 一級河川 早木 戸川支流 準用河川)であ る,流域の概 要 を図‑1お よび表 ‑1 に示す .浄化装置 は,高路沢 と早木 戸川 の合流地点 の直上流 に,1998年 6月 に設 置 した.試 料水 の採 水地点 は,4地 点設 けた.高路沢上流 に位 置す る砂 防 ダムの直下をSt.1とした.この流域 に人家はな く, ほ とん どが杉林帯であ る.浄化装置 の直上流 と直下 流 を,それぞれSt.2お よびSt.3と した. この周 囲 には家屋 が連 な り,垂れ流 しの排水 は この地点 を通 過 す る.St.4は,早木戸川 との合流地点 よ り下流で, 新野地 区の全体 が流域 とな る. この地点は,新 野の 盆地‑ 注 ぐ降雨 の唯 一 の出 口で あ る.St.3と St.4 の間に,農 業集 落排水 事業 の下水処理場の放流 口が あ る.新野周辺 の農業集落排水事業‑ の下水道加入 率は54%であ り,全国お よび長 野県の下水道普及率 と同程度 で ある.主な汚濁源 は, 自然的な負荷 と し て河川 上流 の杉 林が,人為的 な負荷 と して家庭排水, 畜舎排水お よび農 業集 落排水事業の放 流水 が影響す る と予想 され る.
2‑2 浄化装置概要
高路 沢 の早木 戸川 との 合 流 地 点 の直上 流‑ 設 け た活性 炭 を利用 した浄化装 置の設置状況 を図‑2に 示す.ナイ ロンネ ッ ト‑粒状活性炭(粒径 2‑3mm) を1袋 あた り5kg充填 し,プ ラスチ ックコンテナ(50
×40×30cm)の 中に詰 め,重石 を乗せ た ものを河床
‑配置 し,浄化 装置 と した .設 置区間は幅 2.0m, 延長3.0mで あ り,設 置数 畳は コンテナが30個 ,活
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性炭 が 150kgで あ る. なお ,今回用いた活性 炭は, 原料 に不 要 となった古 タイヤ を用 いた もので あ り.
廃棄物の有効利用の点で も有効 な ものであ る.
図‑2浄化装置設置状況 2‑3 測定項 目および測定方法
本研 究では,測 定項 目と して St.2の流 丘,St.1
‑4の水 軌 溶存酸 素濃度(DO),水 素イオ ン濃度(pH), 化学的酸 素要求丘(CODMn),浮遊物 質(SS)お よび大 腸菌群数 を調査 した.測 定項 目お よび測 定方法 を表
‑2に示す.
表‑2測定項目
測定項目 測定方法
流丑 水温
溶存酸素(DO) 水素イオン濃度(pH)
化学的酸素要求丑(CODMn) 懸濁物質(sS)
大腸菌群数
四角せき 水温 計
溶存酸素計による方法 ガラス屯極法
過マンガン酸カリウムによる清定法 ろ過披
合成培地による平板培養法
試料の採取は転回概 ね8時30分 ごろSt.1か ら開 始 し,11時前にはSt.4の採水 を完 了 させ た.採水 日の頻度 は,2週 間 に1度 と した.流量 はSt.2に設 置 した四角せ きを用いて測 定 し,水 温,DO お よび pH は釈料水 の採水時 に各現場で測定 した.試料 水 は採水ぴん‑気泡 が入 らない よ うに採 取 して直 ちに 冷蔵 し,翌 日COD,SSお よび大腸菌群数 の測定実 験 に供 した.水温,DO,pH,COD,SSお よび大 腸 菌群数 の測定方 法は,上水拭験方法 6)お よび下水 試験方法6)に従 った.
5.結果 と考察 3‑1 流域水貫調査
St.2にお ける流丘の変化 を図‑3に示す .流 丑は, 1998年 10月6日.20日お よび1999年7月 13日 に特 に多 くなって い る.図示 は してい ないが, これ らの測定 目の前 2‑3日間は,新 野で降 雨が観 測 さ れ ,活性炭 の浄化 装置が土砂 に覆 われ た.一方 ,冬
卒 は降雨量が少 ないた め流量 も少 な く,1999年 2 月23日に最小値41/Sとなった.
160 110 120
∩ 1∽00 dらJi 80
F.i 60 10 20 0
0
主 立 制 定日
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図‑3SL2における流量変化
水温,pH,酸素飽和 百分率の測定結果 を図‑4‑
図‑6にそれぞれ示す.
水温 は1998年8月25日に18‑21℃ と最大値 を 示 し,1999年2月23日に1‑4℃ と最小値 を示 した.
最大値 と最小値 との差 が20℃であ り,図‑4よ り年 間変動が非常に大 きい ことが確認で きる.また,水 温は流下に伴 い多少上昇 し,St.1よ りSt.4の水温は 1‑3℃高 くなった.
25
20
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測定 日
図 ‑4 水温変 化
pHは年間 を通 してすべての地点で6.7‑7.6の範 囲に収 まってお り,あま り変動は見 られなかった.
r生活環境 に係 る環境基準」によると,簡易な浄水 換作を行 うことで水道 に利用できる水質 をあ らわす AA類型 に属す るためには,pH が6.5以上8.5以下 であることが望ま しい.鉱 山や温泉地が流域 にある と, pH が異常に低 くな り酸性河川 とな り問題 にな るが,高路沢の流域 にはその よ うな ものはな く杉林 が主で あ り,測定 日以外 もそれ ほ ど変化がない と考 え られ る.
酸素飽和百分率は概 ね 80%以上を示 し,溶存酸素 濃度 も 「生活環境 に係 る環境基準」でAA類型の条 件 を概 ね満た してい る.また,飽和度 は河川 の流下
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潤定 日 図‑5 pH変化
に伴 い増加 してい るが, この原因は再暴気 が起 きて いるため と考え られ る.
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図‑6溶存酸素飽和度の変化
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図‑7 COD濃度
測定地点 ごとのCOD濃度変化 の結果 を図‑7に 示す .河川の 「生活環境 に係 る環境基準」では,有 機物指標 が生物化学的酸素要求畳(BOD)で評価 され てい るが,本研究では分析 に特別 な熟練 を要 さず短 時間で結果の出るCODを用 いた. この結果 による と,1999年2月23日お よび1999年7月13日に, 5mg/1以上の高い値 を示 しているものの,それ以外 は2mg/1以下の濃度 に収 まってお り,平均すれば清 浄な河川 であると考 えられ る.測定頻度が1ケ月に
活性炭浄化装置による小河川水質の直接浄化
2回程度であるため,汚濁の大 きな ものの採水 時前 後の状態がわか らないが,後に示す SSや大腸菌群 の同試料の結果 よ り,著者 はこの汚濁が数 時間ある いは数分程度 のイ ンパル ス状の負荷である と考 える.
この疑問を解決す るためには,1週間あるいは1日 な どの短時間に,何度 も採水 して分析する必要があ る.
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加重日
図‑8SS濃度
測定地点 ごとのSS濃度変化 の結果 を図‑8に示 す. 「生活環境 に係 る環境基準」では,河川のSSは 25mg/1以下であれば清浄であるため,この項 目はま った く問題がない といえる.
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tI壬 El 図‑9大腸菌群数
大腸菌群の結果 を図‑9に示す.水 中に大腸菌群 が多数検 出 され る とい うことは,晴乳動物のふ んお よび ヒ トの し尿 によって汚染 されていることを示 し, 同時に病原性細菌の存在す る可能性 を有する.河川 の 「生活環境 に係 る環境基準」 には最確教法によ り 求めた値 が示 されているが,最確数法は繁雑な操作 が多 く熟練 を要す るため,本研究では平板培養法 を 用いた.図‑9よ り,St.1の値は常 に小 さく,St.2
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以降が変動 してい ることがわかる.この理 由は,St.1 の流域が杉林で民家が存在 しないため,家庭排 水や 畜舎排水が混入 していないが,St.2以降はその上流 にそれ らの汚濁渡 が存在す るため,検 出 され る とた めである と考え られ る.1998年9月8日に非常に 高濃度の大腸菌群が検 出 されたが, これ は ち ょ うど イ ンパル ス状の人為的負荷が流入 したためであ ると 考え られ る.
3・2 活性炭の除去効果
実験室規模での活性炭吸着試験 では,水 温は吸着 平衡 に影響す る重要な因子である.また,吸着 が効 果的 に行 われ るた めには,溶 質 と活性炭 との接触が 十分 に起 きなけれ ばな らないが, このため流速 も重 要な因子である.
St.2お よびSt.3にお ける各指標 の濃度 よ り,浄化 装置の除去率お よび単位 時間あた りの除去 畳を算出
した.
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測 定 8
図‑10 COD除去率および除去量の変化
図‑10に,活性炭の浄化装置 によるCODの除去 率お よび1秒間あた りの除去畳の結果 を示 す.活性 炭は有機物による汚濁 には効果的 な除去作用 を示す ことが, さま ざまな研 究が行 われわか って いるが, 本研 究では顕著 な除去効果 は確認 され なか った.1 年間を通 してみ る と,増加 してい る場合 と減少 して いる場合 が不規則 に混在 し,流量や水 温 との相互関 係 は確認 できなか った. しか しなが ら, 1年間の平 均除去率が5.0%であ り,平均除去畳が10.7mg/Sで あ り, ともに正の値 を示 し,除去効果 はわず かなが ら認 め られた.
図‑11に,浄化装置 によるSSの除去率お よび1 秒間あた りの除去丑 を示す.SSは一般 に沈殿処理お
よびろ過処理で除去 され る.SSもCOD同様 に蹟著 な除去効果は見 られない ものの, 1年 間の平均除去 率が 8.3%であ り,平均除去畳が 2.1mg/Sで あ り, ともに正 の値 を示 し,総合 してみ る と除去効果 があ った といえる.また, この除去率 ・除去畳 も,水温 や流丘 との相互関係が見 られなかった.
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一
図‑ll SS除去率および除去量の変化
図‑12に,浄化 装置 に よる大腸菌群の除去率お よ び1秒 間 あた りの除去量 を示す .大腸菌群の平均 除 去 率は‑ll.2%と負 の値 を示 し,除去 が な され てい な い とい う結 果 に な った の に対 し,平 均 除去 畳 は 1.03×106CFU/8 と正 の値 を示 し,除去効果 がい く らかあ る ことがわか る.大腸菌群 について も,水温 や流丑 との相互 関係 は見 られなか った.
活性炭 の浄 化装 置の性能 を総合的 に評価す る と, 除去率お よび除去 畳が不規則 に変動 してお り,顕著 な除去効 果 は確認 で きなか った.また,水温や 流量 との相互 関係 も見 られ なか った. しか し,年間平均 除去畳 を考慮す る と,除去効果 がい くらかあ る とい える.
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jh定 日
図‑12 大腸菌群除去率および除去量の変化 今回の活性 炭浄化装置 について著者 の気付 いた問 題 点 を2つ述べ る.一つ 目は,秋期 の増水時期 に土 砂 が大量 に運 ばれ ,装置 の上 を覆 い尽 く して しま う こ とで あ る.定期 的 に土砂 を取 り除 く必要があ り,
維持 が困難で ある.二つ 日は,流丑 と除去 率 との相 互 関係が見 られ なか ったが,河川水 と活性炭 との接 触が うま くな され ていない こ とであ る.活性炭 吸着 は溶 質 と活性炭 との接触 に よ り起 こる ものであ り, よ り効果 的に接触 が起 きるた めの工夫 が必要で ある.
4.総括
高蕗沢 の水質は,pH,DOお よびSSは年間 を通 して良好 な値 を維 持 した.CODお よび大腸菌群 は, 概ね 良好 であったが,イ ンパル ス状 に濃度 が急 上昇 す るケー スが見 られ た.SS,CODお よび大腸 菌群 の濃度間 には, 目立 った相互 関係 は確認 されなかっ た.
本 実験 装置 を設 置 した 河川 は浄 化 を必 要 とす る ほ ど汚濁 していなか ったため,除去効果 は顕著 に現 れ なかったが一定の効果 は認 め られ た.装置の改良 と設置場所 に よっては,実河川 での有効 な浄化 手段 とな りうる.なお,実験装置 を設置 した こ とに よ り 地域住民 が河川‑ の投棄物 を 自粛す る効果 もあ った.
参考文献
1) 松本順一郎編 :.「水環境 工学J,朝倉書店,1994 2) ∫.W Ha881er著 ,織 田孝 ,江 口良友訳 :「活性
炭 一効果 的 な応 用 の手 引 き‑第3版 」,共 立出 版,1976
3) WJ.Weber著,南部洋一,丹保意仁訳 :「ウェ ーバ ー水質制御 の物理化学 的プ ロセス」,朝倉 書店,1981
4) David 0.Cooney.・."Adsorption design for wastewater treatment'', CRC PreSS u.C
(USA),1999
5) 厚生省生活衛 生局水道環境部監修 :「上水試験 方法」, 日本水道協会,1993
6) 建設省都 市局下水道部 ・厚 生省 生活衛生局水道 環境 部監修 :「下水試 験方法上巻」,日本 下水道 協会,1997