• 検索結果がありません。

閉鎖性水域浄化のためのソーラー電解処理装置の実用化について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "閉鎖性水域浄化のためのソーラー電解処理装置の実用化について"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

閉鎖性水域浄化のためのソーラー電解処理装置の実用化について

日大生産工(院) ○大松澤 季宏 日大生産工 大木 宜章 ㈱三水コンサルタント

吉見 崇 ㈱ジェコス 関野 秀道

1 はじめに

高度経済成長期における豊かな生活は、

大量生産、大量消費といった経済活動によ りもたらされたが、環境対策への低い認識 から様々な問題が引き起こされてきた。水 圏においては、急激な富栄養化の影響でア オコの異常繁殖といった利水上の問題が生 じている。

この問題を解決するために、水質汚濁防 止法をはじめとするさまざまな排出規制、

下水道普及率の向上といったインフラ整備 が行われ、環境改善への取り組みが活発に なっている。環境省によると、平成19年度 の水環境基準達成状況における

COD

は、全 体で85.8%、特に河川においては90%以上と 高い達成率となっている。しかし、閉鎖性 水域では50.3%と非常に低い達成となって いる。これを改善すべく、多くの取り組み が試みられているが、閉鎖性水域では水の 循環が少ないため、蓄積された汚染物質が 排出されにくく、それに加え低泥からの汚 染物質の溶出があり依然富栄養化は進んで いる。

本研究では、富栄養化の原因物質である、

窒素、リン及びアオコの除去に効果が認め られた、「ソーラー電解処理法」を用いた 浄化処理装置の実用化モデルを作成し、閉 鎖性水域の水質浄化を目的としている。な お、環境への負荷を軽減させるため、電解 に用いる電力はソーラー発電を用いること とし、同時に電力供給が不可能なへき地で の処理も可能とさせている。

2 実験方法および測定方法

実験対象池は、本学部図書館脇の防火水 槽(Case1 水域面積 26㎡、水量 52t)と、

池(Case2 水域面積215㎡、水量100t)で

あり、測定項目は、COD、クロロフィルa

(Chl-a)、全窒素、全リン、水温、SS、pH の

7

項目とした。

実験装置概要を図1に示す。電解槽は950ℓ、

電極は両極にAl板を使用した。また、電磁開閉 弁を設け生成されたフロックの固液分離処理 を自動的に行うこととした。装置に使用する電 力は、ソーラー発電とし、夜間での処理を可能 とするため、バッテリーを併用した。ソーラー 発電システムの概要を図2に示す。パネルは、

1枚当たり110W、24枚で構成され最大発電量は

2.64kW

、これをチャージコントローラとバッ

テリー8個(合計800Ah)に接続した。

図1 実験装置概要

図2 ソーラー発電概要

About the practical use of the solar electrolysis device

for the closed water area purification

Tokihiro OHMATSUZAWA,Takaaki OHKI,

Takashi YOSHIMI and Hidemichi SEKINO

−日本大学生産工学部第42回学術講演会(2009-12-5)−

― 87 ― 3-26

(2)

3 実験結果および考察

実用化モデルとして電解槽を新設したため、

バッチ実験を行い槽内滞留時間および処理電 流値の特定を行った。この結果、滞留時間3時 間、処理電流は極板間電流2.0Aとし、極板間 隔を10cm、処理電圧24Vで連続浄化実験を行 った。

3.1

Case1 防火水槽連続浄化実験 Case1におけるCOD、Chl-aの連続実験経日

変化を図

3

、図

4

に示す。浄化開始

3

日までは浄 化率は低く、CODの減少に1日遅れてChi-aの 減少が見られた。これにより、有機物は無機 物と比較しての除去が困難であることがわか る。その後、

6日目まで大きな減少が確認され

た。

7日目以降では処理物質が少なくなったこ

とで、極板に酸化物が付着し電解不良が生じ 緩慢な浄化効果となった。ここで、浄化目標 である湖沼の環境基準値の類型A(3mg/ℓ以 下)までの浄化効果は確認できなかった。こ れは、底泥からの汚染物質の溶出があったと 考えられ、処理電流条件の再考が必要となっ た。

3.2

Case2 池連続浄化実験

Case2

における

COD

Chl-a

の連続実験経日 変化を図5、図6に示す。測定は午前、午後の1 日2回行った。浄化開始10日目までは数値にば らつきが多く、浄化の効果について確認できな かった。午前と午後の測定結果を比較すると、

午後の数値が高い傾向であり、Chl-aは常に高 い結果となった。これは、日中の日照によるア オコの増殖量が、除去される量より多かったも のと考えられる。しかし、池全体の浄化効果は 徐々に認められ、

14

日以降で大きな除去率を得 ることができた。また、Case1の結果を踏まえ

7日ごと電極の酸化物除去と電解槽のスラッジ

除去を行い浄化効果の持続を図り効果が確認 された。

4 まとめ

1)各Caseとも良好な浄化結果が得られた。

2)フロックの回収の自動化により、固液分離 が確実のものとなった。

3)電解にソーラー発電を用いたが、天候によ り夜間の処理ができない期間があり、蓄電容量 の増加が必要となった。

以上の結果より、実用化は十分可能で今後は 実証試験を重ね、水質改善の実績を積み上げて

いく予定である。 謝辞

本研究は文部科学省学術フロンティア推進事 業による私学助成を得て行われた。ここに記し 敬意を表する。

3 Case1 COD

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

処理日数 (mg/ℓ)

防火水槽 処理水

図4

Case1 Chl-a

0 100 200 300 400 500 600

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

処理日数 (mg/ℓ)

防火水槽 処理水

図5

Case2 COD

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18

処理日数

(mg/ℓ)

池_AM 処理水_AM

池_PM 処理水_PM

6 Case2 Chl-a

0 100 200 300 400 500 600

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18

処理日数

(mg/ℓ)

池_AM 処理水_AM

池_PM 処理水_PM

― 88 ―

参照

関連したドキュメント

当面の間 (メタネーション等の技術の実用化が期待される2030年頃まで) は、本制度において

№3 の 3 か所において、№3 において現況において環境基準を上回っている場所でございま した。ですので、№3 においては騒音レベルの増加が、昼間で

賠償請求が認められている︒ 強姦罪の改正をめぐる状況について顕著な変化はない︒

小・中学校における環境教育を通して、子供 たちに省エネなど環境に配慮した行動の実践 をさせることにより、CO 2

小学校における環境教育の中で、子供たちに家庭 における省エネなど環境に配慮した行動の実践を させることにより、CO 2

とりわけ、プラスチック製容器包装については、国際的に危機意識が高まっている 海洋プラスチックの環境汚染問題を背景に、国の「プラスチック資源循環戦略」 (令和 元年

洋上環境でのこの種の故障がより頻繁に発生するため、さらに悪化する。このため、軽いメンテ

都市 の 構築 多様性 の 保全︶ 一 層 の 改善 資源循環型 ︵緑施策 ・ 生物 区 市 町 村 ・ 都 民 ・ 大気環境 ・水環境 の 3 R に よ る 自然環境保全 国内外 の 都市 と の 交流︑. N P