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意識データを用いた改善すべき交差点の選定基準に関する研究

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Academic year: 2022

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(1)4‑089. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). 意識データを用いた改善すべき交差点の選定基準に関する研究 名古屋工業大学大学院. 学生員. ○坂本. 呉工業高等専門学校. 正会員. 山岡. 1.研究の背景と目的. 表-1. 年では歩行者および自転車の通行の安全性と快適性の 向上,高齢者,身体障害者などの移動の円滑化に配慮 することも重視されるようになってきたことから,交 差点は安全性,快適性などに対する様々な立場からの 様々な評価を考慮することが必要である。このように, 交差点環境に対するニーズが複雑かつ多様であること から,改善すべき交差点の抽出方法に関する新たな提 案が必要であると考える。. 俊一. アンケート調査概要. 配布回収率 実施年月:平成15年9月. 交通事故は依然として大きな交通問題のひとつであ り,その半数以上が交差点で発生している。また,近. 淳. 配布世帯数 1510世帯 配布部数 3020部 性別 男性 女性. 構成比 56.0% 44.0%. 有効回収世帯数 319世帯 有効回収部数 406部 回答者属性. 回収世帯率 21.1% 回収率 13.4%. 年齢 構成比 職業 構成比 10代 1.8% 自営業 7.0% 20代 7.3% 会社員 29.6% 30代 8.3% 主婦 24.1% 40代 11.8% 学生 2.8% 50代 23.3% フリーター 1.3% 60代 23.0% 無職 30.9% 70代 20.8% その他 4.3% 80代以上 4.0%. そこで本研究では,実際の交通事故件数データと交 差点利用者の意見を統合した改善すべき交差点の抽出 方法の検討を行う。具体的には,仮想の交差点環境を 設定し,コンジョイント分析を用いて改善すべき交差 点の選定基準の明確化を試みた。. 3. 交差点環境における重要項目 利用者の意見が交差点環境の改善に着手するきっか けとなることもあることから,意識データから利用者 にとって望ましい交差点環境を追求することは非常に 重要である。ここでは,歩行者・自転車利用者の立場,. 2. 調査概要 アンケート調査内容は,Q1:回答者の個人属性に関 する質問,Q2:回答者が日常利用する交差点に対する 歩行者および自転車利用者の立場からの評価,Q3:回 答者が日常利用する交差点に対するドライバーの立場 からの評価,Q4:回答者がとらえた“よい交差点”に 関する順位付け評価,Q5:“Q4 の順位付け評価を考慮 した交差点に対する利用者評価”と“事故件数”から 構成された 11 箇所の仮想交差点の順位付け評価である。 なお,本論文では Q1,Q4,Q5 を用いた。 調査方法は調査対象区域(広島県呉市)の住民に対 してポスト投函による配布を行い,同封した返信用封 筒にて郵送回収した。アンケート調査の概要を表-1 に 示す。. および自動車側の立場からみた交差点環境の評価にお ける重要項目を把握する。なお本質問(Q4)では,全 ての回答者に両方の立場(自動車の立場からの回答で は,ドライバーの立場だけではなく,助手席,後部座 席での同乗も含んだ立場)から答えていただいた。ア ンケートでは普段の自動車利用頻度(助手席,後部座 席での同乗も含む)についても尋ねており,ほとんど 利用しないというサンプルは分析から除外している。 質問項目は表-2 に示すとおりであり,アンケートでは 回答者にそれぞれ 1 位から 5 位まで順位付けしてもら う形式となっている。集計結果を表-3 に示す。これよ り,歩行者・自転車利用者側の立場,自動車側の立場 ともに見通しを最も重要な評価項目であると認識して いる。続いて,信号の配置,夜間の交差点の明るさ,. キーワード : 交差点評価 利用者意識 コンジョ イント分析 連絡先:〒737-8506 広島県呉市阿賀南 2-2-11 呉工業高等専門学校環 境都市工学科 Tel:0823-73-8955 Fax:0823-73-8485 E-Mail:[email protected]. そして交差点の形状についても重要視している。また, 安全性のみならず,快適性その他要因も考慮して評価 していることが確認される。. ‑177‑.

(2) 4‑089. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月) 表-2. A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11. それぞれの立場からみた交差点環境重要度における質問項目. <歩行者・自転車利用者の立場からの回答> 交差点の形状はシンプルである 歩行者側からみた交差点の見通しはよい 夜間の交差点は明るい 信号機は見えやすく,配置は適切である 各信号(赤,青,黄)時間は適切である 横断歩道や周辺歩道での自転車とのすれ違いは怖くない 横断歩道や周辺歩道の舗装状態はよい 周辺歩道の幅は適切である 歩道と横断歩道との段差は小さい 歩道の障害物(放置自転車や看板等)は少ない 交通弱者の為の安全対策(点字ブロック,青信号の音声)の設置は適切である. 表-3 A1 A2 A3 A4 A5 A6 A7 A8 A9 A10 A11 合計 B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9 合計. B1 B2 B3 B4 B5 B6 B7 B8 B9. <自動車の立場からの回答> 交差点の形状はシンプルである ドライバー側からみた交差点の見通しはよい 夜間の交差点は明るい 右左折専用車線を含む車線数は適切である 路面表示(速度表示や右左折表示など)は見えやすく,設置は適切である 信号機は見えやすく,配置は適切である 案内標識や速度規制標識などは見えやすく,設置は適切である 各信号(赤,青,黄)時間は適切である 交差点付近の路上駐車は少ない. 表-4. 交差点環境重要度順位別集計結果 1位 19.0 29.7 7.6 19.6 2.5 5.1 1.3 3.2 3.8 1.9 7.0 100 19.6 43.7 5.7 3.2 1.3 14.6 3.8 1.3 7.0 100. 属性 昨年一年間の交通事故 件数(総数) 昨年一年間の交通死亡 事故件数 歩行者,自転車利用者 の立場からみた評価 自動車の立場からみた 評価. 2位 3位 4位 5位 7.6 6.3 7.6 7.0 18.4 15.2 11.4 5.7 15.2 13.3 10.1 13.9 22.2 14.6 10.1 5.1 8.9 10.1 10.8 9.5 1.9 3.2 6.3 8.9 7.6 10.1 10.8 12.0 5.7 3.2 7.0 7.0 5.1 8.9 10.8 8.2 4.4 8.2 8.2 16.5 2.5 7.0 7.0 6.3 100 100 100 100 7.0 7.0 7.6 9.5 20.9 14.6 8.9 1.9 17.7 17.1 8.9 12.0 11.4 7.6 12.7 9.5 7.0 8.2 15.2 10.8 20.9 15.8 15.2 15.2 5.7 10.8 11.4 12.7 3.2 4.4 10.1 8.9 6.3 14.6 10.1 19.0 100 100 100 100 数値は各順位の選択の割合 単位(%). 表-5 No. ① ② ③ ④. 4. コンジョイント分析を用いた改善すべき交差点 の選定基準の明確化 ここでは,コンジョイント分析を用いて改善すべき 交差点の選定基準の明確化に関する検討をおこなう。 属性,水準は表-4 に示すとおりである。また,選択肢 は直交計画法によって 11 箇所の交差点を設定し,フ ル・ランク方式によって順位付けをおこなったことか )を用いてパラ ら,ランク・ロジットモデル 1)(式(1) メータを推計した。 J −1. Pn (1,2,...., J ) = ∏ j =1. exp( X jn ) J. ∑ exp( X in ). それぞれの属性および水準 水準1. 水準2. 水準3. 20件. 40件. 60件. 0件. 2件. 4件. よい. わるい. -. よい. わるい. -. ランク・ロジットモデルによるパラメータ推定結果 属性 水準 昨年一年間の交通事故 40件 60件 件数(総数) 昨年一年間の交通死亡 2件 4件 事故件数 歩行者,自転車利用者 わるい の立場からみた評価 自動車の立場からみた わるい 評価 初期尤度 最終尤度 ρ2 Sample. パラメータ 1.084 1.676 1.304 2.327. t値 18.67 26.63 22.37 33.39. 1.008. 20.84. 0.927. 18.81. -7025.8 -3904.7 0.444 293. 準「わるい」は,若干②のパラメータが大きいものの, 利用者の様々な意識を考慮した上で,交差点改善の必 要性があるか否かを判断する必要があるといえる。. 5. 結論 本研究では,コンジョイント分析を用いて改善すべ き交差点の選定基準の明瞭化を試み,交通事故件数お よび利用者の評価から,それぞれの相対的な重要度を. (1). 把握することができた。以上より,利用者の意識デー タをこれまで以上に詳細に分析できたといえよう。し. i= j. かし,本研究はまだケース・スタディの段階にとどま. Pn (1,2,...., J ) :選好順位選択確率. っていると考えられるため,サーベイ・デザインのさ. X :説明変数ベクトル 分析結果を表-5 に示す。①の水準「60 件」,および ②の水準「4 件」の場合では,利用者の評価の良し悪し に影響されることなく利用者が選定する改善すべき交 差点となる確率が非常に高いことがわかる。また,① の水準「40 件」,②の水準「2 件」 ,および③,④の水. ‑178‑. らなる検討が必要であると思われる。. 参考文献 1) 森川高行,城石典明,M-Ben-Akiva:順位付け SP データ の信頼性分析,交通工学,Vol.27,No.3,pp21-32,1992..

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