路上駐車のメカニズムと交差点交通に及ぼす影響
著者 本多 義明, 川上 洋司, 山田 稔, 高田 茂樹
雑誌名 福井大学工学部研究報告
巻 40
号 2
ページ 319‑329
発行年 1992‑09
URL http://hdl.handle.net/10098/3787
2 虫 9
目 319
路上駐車のメカニズムと交差点交通に及ぼす影響
本 多 義 明 * 川 上 洋 司 * 山 田 稔 林 高田茂樹***
O n Mechanism、ofOn‑Street Parking Generation and its Influences on Intersection Traffi.c Flow
Yoshiaki HONDA
,
Yoji KAWAKAMI,
Minoru YAMADA,
and Shigeki TAKADA(Received Aug. 5
,
1992)This paper aims to make clear the mechanism of on‑street parking generation and its influences on illtersectioll tra血cflow.
At fir討, the characteristics of on‑street parking generation around main intersec‑ tions ill the center of Fukui city is analysed. Secondly
,
the relation between on‑street parking and roadside buildings is investigated. Thirdly,
the influences on traffic flow at Daimyoumachi Intersection is analysed by using Q‑V curve based on VTR data.As a result
,
it is made clear that on‑street parking near intersections influences the smoothness and safety of motor vehicle traffic flow seriously.1 . はじめに、
市街地の拡大、分散、及びモータリゼーションの進展に伴って、都心機能の停滞傾向が見られる ようになり、特に近年においてその傾向が顕著である。また都市問題の一つである空洞化現象を解 消するためには、都心を活性化させる必要があり、都心アクセスを容易にし、都心内の移動を円滑 にすることが重要であると考えられる。しかしながら、現在の福井市の都心部は公共輸送機関があ まり整備されていないこと、自動車によるアクセスに対する都心内の駐車場整備も十分になされて いないことに加え、全国で有数の自動車中心社会であり、さらに自動車保有率が他の都市に比べて 本 環境設計工学科
ヰキ 大 阪 大 学 工 学 部 土 木 工 学 科 本本本白石土木本部開発技術部
高いことから路上駐車が多く発生する傾向が見られるo このような路上駐車は特に街路や交差点内 において錯綜現象を引き起こし、交通流の安全性にも大きな影響を及ぼすと考えられる。
こうした現状を踏まえて、福井市都心部において交通流を円滑にするためには現在の福井市都心 部における路上駐車の発生メカニズムを解明し、路上駐車により発生する問題点を抽出し、改善し ていく必要があると考えられる。
そこで本研究では、まず福井市内の主要10交差点について路上駐車の発生状況を調パ、ついで福 井市内主要街路を対象に路上駐車の発生メカニズムを分析し、さらに路上駐車が交差点交通流に及 ぼす影響について考察するo
2 . 主要交差点における路上駐車の発生状況 福井市都心部における路上駐車の実態と発生 メカニズムを把握するために、福井市都心部の 主要な10カ所の交差点について路上駐車の発生 状況を調べた。なお、資料は第2回福井都市圏 パーソントリップ調査の一貫として行われ、平 成元年10月24日(火曜日)を平日分、同、 10月 29日(日曜日)を休日分として行われた。
( 1 ) 駐車台数と駐車密度
交差点隅切り部より50m以内の駐車台数と 駐車密度の関係は、表‑1に示すとおりである。
平日における駐車密度が最も高いのは第10交差 点(駅東)で、次いで第8交差点(大名町)で ある。逆に、目立って駐車密度が低い地点は第 2交差点(県知事公舎前)と第 4交差点(県庁 前)である。また、休日の場合も駐車密度が特 に高いのは第8交差点と第10交差点である。
これとは対照的に第4交差点と第7交差点は平 日と比べて極端に駐車密度が小さくなっている。
これはこの2々所が商業中心地区でないことに よる。第10交差点についてはこの区域が駐車禁 止区域ではないために路上駐車が多く発生しが ちで、そのために駐車密度が高くなっている。
( 2 ) 交差点周辺の施設用途と路上駐車の関係 交差点内半径50mの範囲における駐車誘引施設 の割合を表‑2に示す。 との場合の駐車誘引施設 とは、商業、業務に関する施設を指している。
また表‑2のXは、駐車誘引施設の面積を半径 50
表‑1 (a)平日駐車密度
(分1m)
駐車台数 駐車密度
1交差点 35 0.058 2交差点 11 0.023 3交差点 58 0.108 4交差点 22 0.038 5交差点 88 O. 086
一 一6交差点 71 O. 132 7交差点 59 0.112 8交差点 103 O. 232 9交差点 36 0.072 10交差点 191 0.330
表‑1 (b)休日駐車密度
(台 1m)
駐車台数 駐車密度
1交差点 9 0.015 2交差点 22 0.046 3交差点 39 0.072 4交差点 2 0.003 5交差点 56 O. 055 6交差点 39 0.073 7交差点 5 O. 009 8交差点 79 0.178 9交差点 19 0.038 10交差点 133 0.230
m 内の範囲にある全施設面積で割ったものである。
X とy 1 (平日駐車台数)、 Y 2 (休日駐車台数) Y 3 (平日駐車密度)、 Y 4 (休日駐車密度)と をそれぞれ単回帰分析のかけた結果を表‑3に示す。
これらの結果より、駐車台数、駐車密度はともに Xと関係が深いことがわかる。
表‑2 交差点内駐車誘引施設
(単位:m2)
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2
図 あ 3 ( 差 駐 解 口 の 印 て 始 に 目 調 つ (
① で
駐車誘引 全体面積 割合
施設面積 X (%) l交差点 3010 6699 44.9 2交差点 1680 4200 40.0 3交差点 3747 7109 52. 7 4交差点 5009 5101 98.2 5交差点 15189 20499 74.1 6交差点 4962 7359 67.4 7交差点 2861 6440 44.4 8交差点 6146 6848 89. 7 9交差点 6299 8515 74.0 10交差点 1505 10250 14. 7
表‑3 回帰分析の結果
回帰式 相関係数
Y 1 ‑ X Y 4.64132 X ‑ 95.19 0.82 Y 2 ‑ X Y = 3.44045 X ‑ 80.22 O. 78 Y 3 ‑ X Y 0.00867 X ‑ 0.1848 0.85 Y 4 ‑ X Y 0.00640X ‑ 0.1524 O. 79
区域である。
図‑1 距離帯J!JI台数
駐車時間別台数
全体の駐車時間別台数を示したものは図‑2である。短時間駐車の率が高くなっている。
施設別占有率
②
③
図‑3は延ペ駐車時間の駐車時間全体に対する割合を目的施設の間口幅で割ったものを表したも のである。
6.8% 9.5%
8 占有率
167 径畠
m m m
占ロ 奴
'r. 66
2. 24 25
日E,,'""" "n rr.,関開閉お品広土三1 日 1 2 I! I! e
a1h aEhsゐEEh'1包 白 2ゐ ・ 羽 ・ 羽
1目 立 量 調 印 朗 1羽 2113 宮市 313
時間〈分) 関
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生 命 金 融 小 売 卸 売 事 務 飲 食 ホ テ 電 話 施設別占有率
移動距離分布
目的施設別に移動距離の分布を表したものが図‑4である。また地区別に移動距離の平問を出し たものが表‑4であり、そのq:lでも特に横断歩道前にある施設とバス停前にある施設について移動
図‑3 駐車時iHi5J'J台数
図‑2
④
目的施設までの徒歩距 距離の平均を求めたものが表‑5 ~表-6である。この場合の移動距離とは、
離の平均を示すものである。
移動距離平均 (m) 平 均 距 離
A ‑ 1 7. 3 A ‑ 2 1 O. 0 A ‑ 3 6. 7 A ‑ 4 7. 1 A ‑ 5 1 4. 2 A ‑ 6 g. 6 A ‑ 7 5. 1 A ‑ 8 9. 6 A ‑ 9 g. 1
全体 8. 7
表‑4
U生 命 保 金 融 小売 卸 売 事 務 所 飲 食 ホ テ ル 電 話 そ の 他
図 4 目的施設別移動距離平均 20
15 35 30 25
距雌
(m )
表‑5 横断歩道前の施設における平均距離
表.‑6 バス停前の施設における平均距離
施設の種類 平均距離
A地区 生命保険 10.2
眼鏡屋 6.7
果 物 屋 18,5 I
カメラ屋
全体 9.6
施設の種類 平均距離
生命保険 10.2
信 用 金 庫 7.5
貿易会社 3.3
全体
( 3 ) 駐車芙蕗
① 路線延長当たりの平均j駐車台数
調査対象区間の内、駐車誘引施設の存在していない区間を除いた部分について、調査を行った6 時間の平均的な路線延長当たり駐車台数を求めた。この結果は、 O. 0 4台/ mとなり、平均的に は、 25mに l台が常時比まっているという状況であることがわかる。
② 駐車時前の分布
図‑u、図‑6は駐車した車 の駐車時間の分布である。図
‑5は誠査地区全俸の駐車時 間の柑対的な頻度を示したも ので、函 6は誠査旭区全体 の駐車時伺の素積柑対頻度を 表している。これらの図より 駐車台数ベースでみれば、全 体の38%が5分以内、 61%が 10分以内と短時前のものが多
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度 10%
0% "T "F' "p 'T vf1 vF vp 'r 'T rr "F' r!" 1<< '9
5~ 15 2S 4!J
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伺 120 ‑180 ‑240 ‑誕渇10 却 羽 珂 70 90 拘 210 270 >湖 駐車時間(分)
図台蚊ぺース mJ駐掴奇問ぺース 図‑5 駐車時間の相対頻度
い。また、駐車侍│首の合計である延べ駐車時間でも10分以内の駐車が18%、20分以内で37%、30分 以内では48%となっている。
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iω 2回 調均駐却制(分) 一台数ぺ』スー駐掴絹1ぺース 図‑6 駐車時間の累積相対頻度
来111(~28 介) (60.5%) 軽 貨 物(30台)(4.2%)
貨 物(19台)(6.9%)
駐車車両の車種構成 図‑‑7、図‑8は駐車
③
車両の車種の構成を示
初 防lき(97台)03.7%)
したものである。図‑7 は台数の比率を、図‑8 は延パ駐車時間の比率
料~~川 (81 f~) (11. ~ %)
を示している。いずれ
駐 車 車 両 の 車 種 構 成 図‑7
も傾向は概ね類似して おり、約7割が乗用車
類(乗用、軽乗用)、 (比率は台数ベース)
乗 川 (5531分)(56̲ 6%) 軽 貨 物(630分)(6.4%)
貨 物(571分)(5̲6%)
:(.:j拐rJき(1211分) (12.7%)
残りが貨物あるいは荷 物の積み降ろしを伴う駐 車であることがわかる。
なお、このときの荷物の 積み降しの定義はトラッ
将 来JIJ(1722分)(17.6%)
クによる積み降しだけで なく、ライトパンなどか らでも荷物の積み降ろし
駐 車 車 両 の 車 種 構 成
( 比 率 は 延 パ 駐 車 時 間 ベ ー ス ) 凶‑8
ていれば、荷捌きとして いる。
駐車目的
図‑9は、駐車車両台数をベースに、
④
これより、小売 業、事務所、生命保険への目的での駐車が多く発生していることがわかる。
また、図‑10は延ペ駐車時間をベースに比較したものであるo 縦軸は延パ駐車時間を調査対象と した6時間で割ることにより、平均的な瞬間における駐車台数を示している。これをみても、台数
目的施設を業種別に集計したものである。
ベースと同様、小売、事務所、生命保険が多いことがわかる。
9.06 台
数 ( 台
﹀ 40
4.21 30
20
01一 一 一 回 向 闇 0.08 0.1 l
一
生 命 金 融 小 売 卸 売 事 務 飲 食 ホ テ 電 話 そ の
図 10 目的業種目1'平均の駐車台数 (平均的な瞬間での駐車台数)
生 命 金 融 小 売 卸 売 事 務 飲 食 ホ テ 電 話 そ の
区ト9 駐車車両の目的施設の分布 (比率は台数べ←ス)
11.0..gS
台 数 ( 台
︺ 次 に 図 11は 、 各 業 種 ご と の 施 設 ( 庖 舗 等 ) の 数 で 割 り 、
0.47 0:70 i施 設 あ た り に な お し た も の
で あ る 。 さ ら に 、 こ れ を 道 路 区 間 ヘ の 影 響 度 と い う 観 点 か
な く 、 施 設 の 間 口 の 長 さ あ た り に な お し て 比 較 し た の が 図 ら み る た め に 、 施 設 の 数 で は
O. 一12である。 これをみれば、
間 口 が 比 較 的 小 さ い 、 釘jし売 リ 、 電 話 ・ ポ ス ト 、 事 務 所 が 上 位 に な っ て い る 。 す な わ ち
こ れ ら の 業 種 は 、 そ の 直 前 路 生 命 保 金 融 小売 卸 売 事 務 所 飲 食 庖 ホ テ ル 電 話 そ の 他 業種目'Jの 施 設 数 当 り 平 均 駐 車 台 数 図ー11
上 だ け で な く 周 辺 に 対 し て も 駐車誘ヲ!として影響し、路線 距 離 あ た り の 延 べ 駐 車 時 間 を
( 平 均 的 な 瞬 間 で の 駐 車 台 数 / 施 設 数 )
よ り 増 大 さ せ る 特 性 を 持 っ て
いると考えられる。 ま た 、 金 融 は 開 府 の15時 以 後 の 来 訪 は ほ と ん ど な く 、 調 査 時 間 の 前 半12: 00
こ の 点 を 考 慮 す れ ば 、 業 種 間 の 順 位 ヘ の 影 響
'" 15 : 00の 問 の み で な さ れ た 駐 車 が 大 部 分 で あ るo
は 小 さ い も の の 、 小 売 等 と の 差 は さ ほ ど 大 き く な い と い え よ う 。
1. 06
0.60 0.9
0.7 0.6 0.8
間口長当り台数(台/Em)
0.1
生命保金融 小売 卸 売 事 務 所 飲 食 庖 ホ テ ル 電 話 そ の 他 図 12 業 種 別 の 施 設 問 日 長 当 リ 平 均 駐 車 台 数
( 平 均 的 な 瞬 間 で の 駐 車 台 数 / 施 設 間 口 長 )
( 4 ) 交通施設の駐車位置への影響
① 目的施設と駐車位置の間口の距離
目的施設の出入り口と駐車位置との間の距離(対象道路の横断方向に測った距離)は、全体平均 では8. 7 mと短く、概ね目的とした施設の正面に停止する傾向にあることがわかる。これを業種 別にみると、生命保険、金融、電話・郵便の順に移動距離が長くなっていることがわかる。図‑3
と比較すれば、特に前三者は大きな値となっていることがわかる。ごれは、間口に占める出入り口 の割合が小さいために、駐車位置は施設の前であっても出入り口からは距離があるというケースが 多く含まれたためであると思われる。
② 交通施設の影響
交差点、横断歩道及びバス停の近傍における運転者の駐車位置選定の特性を明らかにするため、
交差点から10m以内に位置する施設及び、横断歩道やバス停が間口の範囲内に存在するような目的 施設について、そこへの利用者の駐車位置が他の目的施設利用と比べて差があるのか否かを、駐車 位置から施設までの徒歩距離を用いて分析した。この結果,交差点付近の施設への駐車の場合には 徒歩距離の平均が9. 6 m、横断歩道の場合は1O. 0 mといずれも全平均の場合に比べ大きめの 値が得られた。ごれに対し、バス停については6. 9 mと小さめの結果となった。このことから、
交差点付近や横断歩道の付近に目的施設がある場合には、これを避けようとして他の場合よりも速 いところに駐車する傾向があると考えられる。一方、バス停の場合は駐停車しやすい道路構造にな っていることもあってこれを避けて駐車する傾向はあまりないものと考えられる。
③ 有意性の検定
徒歩距離が 6 mよりも大きいような駐車が全体に占める割合を取り上げ、これが前述の交通施設 の有無から受ける影響について χz検定を行った。なお、ここでの 6 mという基準値は、全サンプ ルでの徒歩距離の50パーセンタイル値に近くなるように設定したものである。この結果をみると、
横断歩道の有無のみが10%の危険度で有意である。
( 5 ) 路上駐車の発生状況
路上駐車と治道施設との関係をより詳しく調べるため、大名町交差点から裁判所前交差点の駐車 誘引施設についてさらに実態調査を行った。なお、この場合の駐車誘引施設として、 i )公衆電話 i i)現金自動支払い機、 ii i)ポストの三つを挙げ、これらの施設の設置場所を地図上にプロットし た。これより、銀行ヘ行くごとを目的とした路上駐車が圧倒的に多く、その中でも駐車時間が10分 以下のもの全体の約65%、5分以下のものが約38%と短時間のものがかなり多い。これは現金自動 支払い機を使用する人が多いことを表していると考えられる。
目的施設が公衆電話の場合、歩道橋下の公衆電話の使用が最も多い。また、公衆電話ヘ行くこと を目的とする路上駐車の平均駐車時間は4,5分となっている。ポストを使用するために駐車する 人は少なく、荷捌きなど、やむおえない場合がほとんどで、駐車時間も短い。
4.路上駐車が交差点交通流に及ぼす影響 ( 1 ) 調査の概要
調査地点は福井市中心部の大名町交差点、北側流出部である。調査日時は平成2年8月31日(金 曜日)に、 7: 00 "‑' 9 : 00 11:00 '" 13:00 15:00 "‑' 17:00の3回行った。調査は大名町交
差点の流出側地点から下流100m区間にわたり、ビル屋上から交通流をビデオにより撮影した。
さらに、同約300m区間を対象に、区間内で発生した駐停車の開始時刻・終了時刻及びその駐車位 置を調査員が地図上に記録した。
調査地点を大名町交差点、北側流出部に限定したのは福井市都心部において大名町交差点が最も 交通量が多く、路上駐車も多く発生する地点であるためである。また、交差点の北側流出部を調査 対象に選んだ理由はこの地点には駐車誘引施設であると考えられる、銀行や、果物庖などの施設が 集中しており、調査対象に最も適していると考えたからである。また、ビデオ撮影を行うに合った て、できるだけ広い範囲を撮影出来るように、ビル屋上より撮影した。
( 2 ) 分析手法の概要
ビデオにより撮影された交差点交通流の内、南北方向の直進車両のみを抽出し、サイクル毎に車 群の通過所要時間と通過台数を計測した。このとき、通過所要時間と通過台数を計測するために銀 ビデオ録画再生によりこれを求めた。また車 行前の地下道の入り口にあたる部分を 2地点選出し、
ごれを駐車状況別に分析する ことにより、路上駐車がQ ‑ V特性に及ぼす影響を明らかにすることとする。
調査結果
図‑13は大名町交差点を南北方向に直進する車の調査地点通過速度の分布である。乙の図より、
通過速度は 20km/h "‑' Z5km/ h のときが最も多く、概ね 15"‑'Z5km/hの間に集中しているとい えると思われる。また図‑14は調査地点における交通量を O.1台/秒単位に区切り、それぞれの場 合について通過台数の平均を求めたものである。この図より、交通量が 0.5"‑'0.6台/秒のときが 最も通過台数が多いことがよく分かる。逆に、交通量が 0.7台/秒を超えるときの通過台数は極端 群先頭者についてごれら 2地点聞の通過所要時間より速度を求めた。
( 3 )
に少ない。
64 台
数 ( 台 ) 57
50
30
10 O 40
20 台 数 ( 台 )
0.6‑0 0.7‑0 0.8‑0 交通量(台/秒) 交通量分布
0.5‑0 0.4‑0 20‑25 25‑30
速 度 (km/h ) 15‑20
10‑15 5‑10
。 目5
このことから路上 図ー14
分析
駐車台数と交通量
図‑15は路上駐車の台数毎に交通量の平均を求め、路上駐車の台数と交通量の関係を表したもの この図より、路上駐車がO台のときが最も交通量が多いことが分かる。
図‑13 速度分布 ( 4 )
①
である。
駐車が交通量に影響を及ぼしていることが明らかにわかる。しかし、路上駐車が1台以上あるとき は、どの場合もあまり大きな差がないことから、路上駐車は駐車台数よりも路上駐車の有無が交通 量に大きく影響を与えていると考えられる。
2・I
+
. . . +
51+
4ト
+
‑H・4・+
0.37 0.42 0.47 0.52 0.57 0.62 0.67 0.72
交通量(台/秒) 図‑15 駐車台数と交通量の関係
② 駐車台数と速度
図‑16は路上駐車の台数毎に通過速度の平均を求め、駐車台数と通過速度の関係を示したもので ある。これらの図より路上駐車の台数が多いほど通過速度が遅くなる傾向にあることがわかる。
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︐ 守 一 人
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ト‑+ トl‑‑fl'r ++ トー
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~・ ~J・件 K~H ト 4・ 4十++4・十 4・1・+ ~・ +1・・HIIHII'R Ihf・ -IHHJ 十 ~H ト件十十ト+
,‑‑‑.寸 r一「守一寸‑,‑,‑,‑,‑,‑or‑r
10 20 30
速 度 (k m/ h )
図‑16 駐車台数と速度の関係
③ 駐車台数と Q ‑ V曲線
ここでは Q‑‑V 曲線と路上駐車の台数との関係を調べる。実態調査の結果より重回帰分析を行 った結果は次のとおりである。
a.全体 回帰式 X 二 一0.00069Y 2 十 0.025Y オ 0.32
b. 0台
c. 1 ""' 3台
d. 4台以上
速 1St
km
¥
( F = 7.78、R2=O.115) F ( 2.120) 5.539< F 7. 78 回帰式 X ‑0.00094 Y 2 十 O.032 Y 十 0.31 F値 F 4. 91
R 2 R 2 0.143 F値
目帰式
F ( 2.60 )ニ 3.15くF 4.19 X ‑0.00049 y2 十 O.155 Y
+
0.39 F値 F 2.95R 2 R 2 0.219 F if直
回帰式 F 値
F ( 2.21 ) = 2.59 < F = 2.95 X ‑0.00081 y2
+
0.026Y+
0.31 F 12.03R 2 R Z 0.414
F (2.34) 5.29<F 12.03
4台以上 1 "‑3台 40
30
20
10
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 交通量(台/秒)
図‑17 Q‑V曲線(全体)
図‑17より、路上駐車が速度、交通量仁影響を及ほ.していることがわかる。しかし、路上駐車が1
~3 台のときの Q-V 曲線と 4 台以上のときの臨界速度や最大交通量にあまり明確な差がみられな い。このことから、前出の分析結果と同様に路上駐車の台数より、路上駐車の有無が交差点交通に 影響を与えていると考えられる。