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1-2-1 日本大学生産工学部土木工学科 047-474-2470

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Academic year: 2022

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(1)

セメント硬化体の乾燥および保存方法が機器分析用試料の健全性に及ぼす影響

日本大学 正会員 ○伊藤 義也 日本大学 フェロー 越川 茂雄 日本大学 学生員 田沢 和之 日本大学 学生員 高野 祐甫 日本大学 学生員 島﨑 勝広

1.目 的

セメント硬化体の機器分析試料は乾燥を行った後に保存し、機器分析試験の進捗状況に応じ、順次、分析に 供することが行われている。一般的に試料数と分析に要する時間および項目等の関係によって試料をシリカゲ ル中あるいは気中で保存し、順次、試験に供することが行われている。しかし、セメント硬化体試料の保存に 対する影響についてこれを論じたものは見うけられない。そこで本研究は、エトリンガイトを多量に生成する 超速硬セメントペースト試料をD-dry乾燥法および新しく提案したフリーズドライ乾燥法によって乾燥 し、乾燥直後から保存期間28日間について粉末X線回折試験を行い、試料の健全性に及ぼす影響についてエ トリンガイトの積分強度によって判定し実験検討を行ったものである。

2.実験方法

2-4 保存方法および保存期間 2-1 使用材料及び配合

セメントは超速硬セメント(密度:3.016g/cm2、 比表面積:4690cm2/g)を使用した。配合はW/C=50%

のセメントペーストで凝結時間および材料分離を考 慮し、凝結遅延剤及び高性能減水剤をセメント重量 の0.1%使用した。

(1)気中保存

乾燥試料を約5gずつ5×6cmのビニール袋 に収納し、袋ごとふた無しのガラス製試料瓶(30 ml)にいれ、温度20℃、湿度60%の恒温恒湿 室で保存した。

2-2 配合および試料の作製方法

試料準備

    真空凍結乾燥機の試料棚 への試料設置

凍結

30

試料棚温度設定温度

20

真空凍結乾燥開始

真空凍結乾燥法終了 乾燥時間8時間

.

真空停止(真空凍結乾燥終了)

真空凍結乾燥機内への窒素ガス 導入およびファンヒータによる温度上昇

室温と平衡温度 超速硬セメントペーストをプラスチック製型枠容

器(195×105×28mm)に約5mmの厚さ で流し込み、養生は20℃で3時間、湿空養生した。

このセメントペースト硬化体をダイヤモンドカッタ ーによって、2.5~5mm角に切り出し、乾燥-

保存用試料を作製した。

2-3 試料の乾燥方法

(1)D-dry乾燥方法

D-dry乾燥方法は、アセトン浸漬2時間後に ドライアイスをトラップとしてロータリーポンプで 吸引することにより、それぞれ3時間、8時間、2 4時間、48時間および72時間乾燥させ作成した。

(2)フリーズドライ乾燥法(FD)

試料を凍結して水和を停止した状態で乾燥を終了

するフリーズドライ法の乾燥手順を図-1示す。 図-1 フリーズドライ法の手順 キーワード 真空凍結乾燥,保存,D-dry,水和停止,エトリンガイト

連絡先 〒275-8575 千葉県習志野市泉町

1-2-1 日本大学生産工学部土木工学科 047-474-2470

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑843‑

Ⅴ‑422

(2)

(2)シリカゲル保存

乾燥試料(5g)は針穴を 10 カ所開けた5×6c mのビニール袋に入れ、袋ごとシリカゲル10gを 入れたふた付きのガラス製試料瓶(30ml)にい れ密閉し、20℃、湿度60%の恒温恒湿室で保存 した。

(3)保存期間

気中保存およびシリカゲル保存とも保存期間は2 8日とした。

2-5 保存試料の評価方法

(1) 標準試料の作製

健全性の評価は乾燥前の3gの細粒試料をメノウ 鉢に置きアセトンで5分間、粉砕を含め浸漬後、上 澄みのアセトンを排出して作製した。

(2)粉末X線回折装置

X線回折装置はR社製装置を使用した。測定条件は 管電圧 30Kv、管電流 15mA、走査範囲は 7~12°

(2θ,CuKα)、走査/min である。エトリトリンガイ トの回折ピークの積分強度によって判定した。

3.実験結果および考察

図-2および図-3に標準試料の積分強度に対する 気中保存およびシリカゲル保存試料のエトリンガイ トの積分強度比を示す。

(1)標準試料に対する乾燥直後の積分強度比 標準試料に対して試料の場合、3 時間~72 時間D

-dry乾燥した直後の積分強度はて 0.93~0.35 と 大きく低減した。この結果に対し、真空凍結乾燥試 料の場合、乾燥直後で 0.95 とほぼ健全性を維持した。

(2) 保存方法および保存期間

図-2および図-3の結果によれば保存期間中の 積分強度に変動があるが、図-4に示す乾燥直後に 対する保存期間28日間の平均強度比により検討す ると以下の通りとなる。

① D-dry試料

乾燥時間3,8、24および48時間の気中保存 の平均積分強度比は 0.83、0.94、0.89、1.14 および 0.93 と増減する。これに対し、シリカゲル保存の場 合は、0.92,0.88,0.97 および 0.87 と変動が気中保 存に比して少なく 28 日間の保存が可能であることを 示した。

② フリーズドライ試料

乾燥時間8時間の気中保存の平均積分強度比は

0.83、これに対し、シリカゲル保存の場合は 0.95 と 気中保存に比して 28 日間の保存でも乾燥直後の品質 をほぼ確保できる保存性を示した。

4.まとめ

分析用試料の保存は試料をエトリンガイトの変質 を抑制の可能な真空凍結乾燥試料とし、乾燥後の保 存試料はシリカゲルを用いた方法とすれば 28 日間の 比較的長期間の保存が可能な抑制技術を新たに示し た。

0.00  0.10  0.20  0.30  0.40  0.50  0.60  0.70  0.80  0.90  1.00 

0 7 14 21 28

FD DD3h DD8h DD24h DD48h DD72h

健全試料に積分度

気中における保存期間(日)

図-2 標準試料に対する気中保存の積分強度比

0.00  0.10  0.20  0.30  0.40  0.50  0.60  0.70  0.80  0.90  1.00 

0 7 14 21 28

FD DD3h DD8h DD24h DD48h DD72h

健全試料に積分度

シリカゲルにおける保存期間(日)

図-3 標準試料に対するシリカゲル保存による 積分強度比

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

DD3h DD8h DD24h DD28h FD シリカゲル保存

乾燥直後の試料に対す保存 28間の積分強度比の平均値 0

0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

DD3h DD8h DD24h DD28h FD 気中保存

乾燥直後の試料に対る保存 28日間の積分強度比の平均値

図-4 乾燥直後に対する保存期間28日間 の平均強度比

土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)

‑844‑

Ⅴ‑422

参照

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