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繰 替 泉 に 関 す る 研 究 (第 6 報 )
岡 山 大 学 温 泉 研 究 所 化 学 部
芦 沢
日 次
1.微量アyチモンの比色法及び柵原温泉の アンチモン含有量
2・非結合遊離酸の定量法
3.柵原温泉水及びその温泉鉱物の繊並に嗣 4・第二族硫化物の検 出法
5.ペ ーパ ークロマ トグ ラフィーの応用
⊂研究 1〕微 量アンチモンの比色法及び柵原 温泉のアンチモン含有量
温泉に含 まれ るSbは極 めて微 量な 為 に 過 マ‑/ガン酸 カ ')で滴定出架ない・其故に硫化 物 よる比色法を検討 し 批素 を 除去 し た 後 Polyvinylalcoholを保護 コTlイ ドに用 いプ ル
フ T)ツヒ光度計で測定す る方法 を 考案 した.
Sl)以外の第二族金 属を含 まざる試 料 溶 液 tTc
c
に10%ポ 1)どこ‑ルアル コール水溶液012 cc加 え,塩酸濃度 を約1Nに調節す る・次に硫化水素水 1ccを加 え振畳後, プル フ 7)ツヒで測 定す る. フィル ターはNo・11(45 8FLiL)を用い る・
この方法に よってSl)0・01mg乃至0・5mg迄 が最高誤差工1∩%で比色 され る・測定時間は 20分 間以内な ら変化 はない.ポ ,ビニ ールア
・「コールを添加 す る と 被験液 は 透 明 と な り,渦潤 は概ね30分以上経過 して起 る・ポ 7) ど‑‑ルアル コールは0.1ccで もよいが,0.2 ccな ら極 めて充分で ある・併 しアル カ 1)性施
して保存す ると速かに婁束の酸素 で酸化 され 粘凋を失 う.測定時 の酸度 は1N酸以下な ら硫 化水素 を加 えると,直ちに黄色乃至樺色に発
暖
色す る.
2
二ヾ以上 では白濁味を帯び る・ そして 硫 化物の生成が遅 くな る.硫化鎖に よよる着色 は難い.
放棄 の除去には次 の方法 を用いた.試料水 を硫酸を
2 %
含む様調節 し,加
温 後 硫 化 水 素 を通 じ,得 られ る硫化物は硫化アンモンと アンモ ニア水又は硫化 ソ‑ダと苛性 ソーダに 溶解 し渦過す る・娼
液 を酸で処理 し硫化 物を 沈澱させて後,柿酸 と塩酸を加 えて蒸発乾渦 す る.稼塩酸5(ノCづつ数 回加 え蒸発乾溜 を繰返 す とS'L)0・2mLg存在で検討す るに10mgの批素 は完全に除去 され る. そして批素 に よる着 色 は現 われない.塩酸に 蒸発皿の 内 容 を溶解し,上記 の方法で比色す る・
柵原泣泉 (570C)の樵穿泉を10cc用 い上記 の方法に よ り定量す るに Il中SL)0・1l̲0'・O3g な る値 を得た. この値 は本邦温泉のSb含有量 の最高 と思はれ るt
T7‑ダ ミ‑/系色素 に よる比色法を軽 々試 み たが成功 しなかった・
〔研 究2〕非結合遊離酸の定貴法
硫酸繊 及び硫酸77L/ミニサ ムは水に溶解 し 加水分解 して硫酸 を遊離 し, メチルオ レンヂ 等 に酸性 を示す. これ らの塩 を食む酸性泉で は普通に行 う如 く直接 メチルオ レンヂ等で滴 定す ると,硫酸鋳又はアル ミニウムとして結 合 し て い る硫酸 イオンか らの硫酸 と,結合 せずに遊離 して存在す る非結酸 との区別は出 釆ない.又 これ らの塩が存在す ると終点が不 明瞭にな るので,大体 同 じ程匿に これ らの純
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粋な塩 を含む対照液 に指示薬 を加 え, それ と 同 じ色に轡色す る迄 アル カ リで滴定す る方法 を用いねばな らない・それで次 の様な方法を 検討 し満足な結果を得た・但 し標準 とな る鐸 明答等の正確な る調整が不可能なので正 しい 意味づ けの検討 は出来なかった・
本 法の原理 は鉄,アル ミニウムを弗化物錯 塩 として沈澱させ,硫酸 イオ ンを硫酸アル カ
7)に変 じ,.加水分解 して酸を遊離 しない型に して アル カ T)で滴定す るにある・即ち弗化 カ 1)約2gに過硫酸7‑/モ‑/1細 口え,水50cc加 え て溶解 し, フェ ノール レッ ドを指示薬 として 0.1Nア)I,カ 7)で樺色にな る道 中和す る.秩, アル ミニウムを0.1g以下含む様 に試水 を とり 上記の弗化 物醇液 を加 えて,撹拝 しつつ0.1N
アル カ 1)で紅色にな る迄滴定す る・
この方法に よる時は純粋 と思 われ る明容, 鉄明聾では遊離酸は測 定されなかった・第 ‑ 鉄 イオンを14・
6 g /
l含む柵原温泉水2cc用い て 上 記 の方法で滴定す るに01084N‑KOHを 8.5工0.2cc消費 したが,た ゞメチルオ レンヂ で滴定 した際 は終 息不明瞭で約9ccを消費 し た.本法の誤差は完全な条件の検討が不可能 なので最大5二% あるか もしれないが,従来の 様に単に指示薬 のみで滴定す る法 よ鋸ま優れ てい る.第一表に応 用例として鉱泉I仲 の水 素 イオンの瓦数 を示す・第 一 表 柵 原 繰 聾 温 泉 仝 上 坑 道 水 藤 野 鉱 泉 三 石 鉱 泉
0.36 0.02以下 0.02以下 0.02以下
⊂研究3〕柵原温泉及び温泉鉱物
岡山県勝 田郡柵原町の柵原硫化鉄鉱 々山の 4番坑内 よE)温泉が湧 出してい る・泉過 は約r,7
唆
oCである.近 くを流れ る吉井川の増 減に よ中 泉過 は変化す るらしい.温泉熱 の成因 として は硫化鉄 の機 械的磨漆 に よ る客気酸化熱 も 考慮され る従って此の温泉には多量の硫酸鉄 を含有す る.又硫酸アル ミニウムは合有 され ない.近 くには坑道内湧泉 として硫酸銅鉱泉 が ある. 自然鋼を産 し,温泉附近の坑壁には 多量に鐘乳状等をな して,碓穿,銅線容等を 析 出 してい る.鉱泉水 71中の鉄 のg数 を示す
と第二義の如 し.
第 二 表
画 一鉄 恒 二鉄 匡 鉄1FeV:Fe且 繰聾温泉
硫酸銅泉 全坑道.水
第‑鉄含有量の 日本最高は 兵庫県錦城鉱泉 の8・903gであるが柵原温泉は.LR泉 として も日 本最高である.
銅の含有量 は線聾温泉 は0・44g,硫酸 銅 泉 は】・83gで ある.併 し 鉱泉 と考 えられ る坑 内 水にはそれ以上 の含銅量 を示す ものが多数存 在す るはすであるし,一時的に も量的変化 は 大 きいはすで ある・従って温泉 としてのみ問 題にす ると規在 日本最高含鋼量 を示すのは前 記鋸城鉱泉の0.226T,呂である・併 し柵原温泉は O・44gで 日本 最高である.硫酸銅泉の程度に 銅 を含有す るな らば,第一鉄か ら第二鉄 えの 客気酸化 に対 しそ銅が触媒作用を示す事 は確 実で ある.鍋,更 鉛, マンガ‑/, コバ
ル
ト,ニッケルの触媒作用につ いては銅のみが最 も 張 力である. これについては 別に報 告した・
温泉附近 に析 出してい る鉱物は青緑色か ら緑 色にわたってい る.その最 も青緑色な ものの 組成 は (Cll。.25 Fe o.7r,)SO辻.EL8甘20を示 し た.これ は銅線磐 (Pill.llnite)の銅の少なも,変
緑 芽 展 に関 す る研 究 (第6報)
種 に屠す ると息 はれ る.緑 色の ものは殆 ど純 粋な1lleSO4・
7 I I 1 ,
0 を示 し練馨鉱 (Mehlltel・i‑ te)で ある.分析結果 を第三表に示す.第 三 表 I:e甘 1.3.2 Cl1 5.4 Sot Plo.S ()も0) 50.a
87657cc・‑†1035
】00
.
0 100.0〔研究4〕第 二族硫化 物の検 出法
試水が第 二鉄 を含む際,直接硫化 水素 を通 す ると硫化 水素 は 酸化 され て,硫黄 を 析 出 し,黄 白色に潤濁 し,第二族 の検 出を誤 るか 困難 にな る・種 々♂)方 法を試 み,亜鉛 アマル ガ ム法が好適な る罰を認 めた・
試 水に1‑2%にな る様 に硫酸 を加 えて,分 液 ロ‑ トに とる.亜鉛 アマルガ ム約100gを:加 えて約3:rl砂以上激 し く振塗 した後, アマルガ ムを分離 し,水盾 はNo・3の演紙 で迅速に濯過 し, これに硫化 水素 を通 じると完 く硫 黄 を遊 離 せず従って,批素, ア ンチモン,錫 の様な 黄 樺色の硫化 物も容 易に検 出され る.但 し金 属 に迄還元 され アマルガ ムにな る元素 につ い て は考 慮す べ き点 もあ るので定量につ いては 検 討 してない.
亜鉛 アマル ガ ムは粒状亜鉛20gを稀硫酸で 洗源後,水銀 中に入れ て放置 した後,分液 ロ
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‑ トに入れ て固体 と液体 とに分離 し,液体ア マル ガ ムを使用す る・
〔研 究
5
〕ペ ーパ ークロマ トグ ラフの応用 例 ヂチ ゾンクロマ トグ ラフで銅,亜鉛, ニッケ ル, コバル トを検 出 し得 る試 水を用 いてペー パ ークロマ ト?'ラフを試みた・巾1cmの.Llrg.紙片 を問い,試 水0・1‑ 0・0(,cc を下端 よ り約1cmの所 に附着 させ,10cm迄 起 開 させた後,黄血塩 叉は硫化 水素 で 顕 色 し た.
藤 野鉱泉,三石鉱泉,柵原按響 泉,柵原硫 酸銅泉 の 一上穐類 で試 み るに,展開溶媒 として 1)水,2)ブタ ノール と 無水 エタ ノール等容 混液 p'3) それ に酷酸O.】の割に加 えた混液,4)
ブタ ノール と20%酷酸の等容混液 で展開 した 時,硫 酸銅泉 のみか ら,鉄以 外に銅が検出 さ れた.鉄 は銅 よE)移動速度が遅 い・ア ンチモ■ ンは よ り速いが ア ンチモンは検 出されなかっ た. ブク ノール塩酸では 分離 されなかった・
銅,亜鉛, ニッケル , コバル ト等の検 出には ヂチ ゾンクロマ トグ ラフが優れてい る.第 二 族 の錫,ア ンチモ ン,枇素 の検 出にはペ ーパ ーク ロマ トグ ラフは優
れ
た点 を持つ様 に考 え られ る.濃縮 された緑替泉か らの硫化 物では ア ンチモ ンが検 出された・(本研究は昭和25年10月 日本化学会地球化学 分析化 畢討論会にて報告 した)・
STUDIESON THE VITRIOL SPRINGS.(6) BY TAKASHI ASHIZAwA
a) CoILOl・imetTicdete‑1・mmtionofthemi nute'1.mountOfa.ntimony anda・ntimonyconterLtOf YanaharaHotS王)ring.
To・5ccofsPlmplesoln
・
,notcorLtPLinlngthese二OndfP.milyotherthp・na.ntimony・addO・2cc oflO% polyvinylalcohola・queoussolution.54
Adjl1:;t HCI eoncentr~,tionto ?::>proxim:"tely I N.
Add I cc of hydro;::ene ;,:llfic'e ,,obt;on ?,nd :;~.o,ke. Then me?~~lrethe re;~llting yello"" or or-
?nbe color by photomete7. Antimony content of Yan?h:'.m Hot Sprig wa~ O.1
±(\.
08 g per liter by the ~,bove mentioned method.b) Ql1?,ntit:"tive c'etermin~,tion of the f;'ee mine;'",l ?cid.
Precipit?te iron ?nd duminam ~:; complex fluorine :;:>.It:; :md ch:mf;e the ;,albte ion into ?Ik-
?.li f.ulf?te , ,.0 th?t it c<~.n not libemte free ?,cid. Then titrate with ?,IhIi uf.ing phenol red ?:; an indic?,tor.
c) Iron ?nd coprer m therm?1 \\'?,ter:; ?nd minemhi of Y?D?h?r? Hot Spring.
Fe;'ouf. ion content of Y?n?h?.r", Hot Spring (60°C) wa;, 14.6g per liter ?nd it:; copper content w?:; O. Hg l~er liter. both being the highef.t record in Jap?n.
A green ?nd ? bllli:;h green miner?b \\'e;'c fo~md, cry:;t?lyzeq. near the Hot Sprig. The latter
.N?of. ?o~i:;o,nite (C110.25Feo'7oS04.8.8H20) ~.nd the forme7 proved to be a pure mebnterite (Fe
S04. 7H20).
d) A modified method to cetect :;,llfidc:; of the '.econd f?mily.
lJ:;ing zinc,?om?l:;?m the :nthor :oclcceeded to avoid the liberation of f.~llph~lr p.nd to detect the yellowish or omnge colored s~llfides,s]ch 2.S ,w:;enic, antimony or tin s~llfide.
e) Paper chrom?otogr?;:Jhy 2.;:Jplied to the ?oD?]ysi:; of he?vy mew.l:i in vitriol w?ter.;.
4 kind:; of vitiol w?ter:; were inve:;tigated. P2.~)er chrom?togmphy proved to be excellent in detecting the met?.'s of the f.econd {?mily, :;llch ~.:; till, ?ntimony, ?nd m;;enic.