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の電力使用量 TE を最小化する送配水量 Q に関する最適

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Academic year: 2022

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(1)土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅶ‑058. 二次計画法を用いた送配水システムの電力使用量削減に関する一考察 首都大学東京大学院 学生会員 ○阿部 翔 正会員 荒井 康裕,フェロー 小泉 明 東京都水道局 石田 紀彦,山崎 千秋,守安 純三郎 1.はじめに. 定するためのモデル化を行うと共に,混合整数線形計画. 我が国の電力使用量の約 1%は水道事業が占めている.. (MILP:Mixed Integer Linear Programming)法に基づく定. その水道事業における電力使用量の 6 割以上は送配水シ. 式化を試み,需要水量 D を満たしながら,システム全体. ステムに関連するものであり,水運用の最適化による省. の電力使用量 TE を最小化する送配水量 Q に関する最適. エネルギー効果に高い期待が寄せられている.また,平. 化モデルが提案された 2) .しかし,この従来モデルでは. 成 23 年 3 月に発生した東北地方太平洋沖地震及び福島第. 推定式を 2 本の直線式によって近似したため、得られた. 一原子力発電所事故の影響により,同年夏季には電力使. 最適解を見ると,効率範囲の上限値となる流量が選択さ. 用量制限が実施され, 東京都水道局内の対象施設では 5%. れる時間帯が確認された.. の電力削減が義務づけられた.今後も電力供給の状況は. そこで本研究では,電力使用量 P の推定式を P. 不安定であることが予想されるため,電力使用量の削減. =αQ2+βQ+γ(α、β、γ : 定数、Q : 送配水量)として定式. は非常に重要な課題である.そこで本研究では,水道の. 化し,1 本の 2 次曲線で近似した QP モデルによる最適化. 電力使用量全体に占める割合が最も高い送配水システム. を検討する.そして,この QP モデルを図-1 に示す東京. に着目し,ポンプの電力使用量を削減させる最適水運用. 都の水道施設の一部に適用し,MILP モデルで計算された. 計画を二次計画(QP:Quadratic Programming)法により提. 最適解と比較検討する.また本分析では,近似方法の差. 案することを目的とする.. 異による影響を調べる目的から H 浄水場(施設 i=1)の み 1 本の 2 次曲線で定式化し,A 浄水場(i=2) ,N 給水. 2.計算方法. 所(i=3)については従前の MILP モデルの 2 直線式を用. 過去の研究により「電力原単位の送配水量に対する 1). 依存性 」が明らかになり,送配水量に対する正ないし負 3. いて計算を行った.MILP モデルと QP モデルによる H 浄 水場の電力使用量 P の推定式を図-2 に示す(図中の丸印. の依存性がある時,必ず電力原単位の平均 c [kwh/m ] を. は,MILP モデルの中間水量,すなわち H 浄水場におけ. 下回る時の水量範囲と c を上回る時の水量範囲が存在す. る効率範囲の上限流量を表す) .なお,推定式において電. ることがわかった.そこで前者を「効率範囲」 ,後者を「非. 力使用量が 0 を下回る値は除外した.. 効率範囲」と定義し,施設 i における電力使用量 Pi を推 1600. P. O1[m3]. i=3. i=2. i=1 送配水量 (Q1). N給水所. A浄水場. 送配水量 (Q2). P. P. 電力使用量[kWh]. H浄水場. 送配水量 (Q3). O2[m3]. O3[m3]. 1400. 実績値. 1200. Y=3.44E-06X^2-0.0284. Y=0.0453X-352.66 1000. Y=0.114X-1415.3. 800 600 400 200. 流入量. q13. 流入量. q23. 流入量. q33. 0. 0. K給水所. 5000. 10000 15000 送配水量[m3]. 20000. 図-2 電力使用量の推定式(H 浄水場). 図-1 対象の送配水システム 【キーワード】送配水システム 省エネルギー 最適水運用 二次計画法. 【連絡先】〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1 首都大学東京大学院 都市環境科学研究科 TEL.& FAX.042-677-2947. ‑115‑. 25000.

(2) 土木学会第68回年次学術講演会(平成25年9月). Ⅶ‑058. 3.ケーススタディの結果と考察. する QP モデルを用いた最適化手法を提案した.ケース. 電力使用量 P の推定等に用いるデータは,2010 年 4 月. スタディの結果,ある時間帯において MILP モデルと QP. から 7 月までの各送配水ポンプの時間毎の情報である.. モデルの解に差異があることが示されたが,両者の電力. 本分析では,対象期間の内,最も需要量が大きい 7 月 24. 使用量の削減効果には顕著な差異は見られなかった.今. 日のデータを分析対象日として,当該日の 1 時間毎のシ. 後の課題として,導水,浄水プロセスを含めた水運用に. ミュレーションを試みた.まず,QP モデルによって計算. ついて検討し,東京都全体の水道システムにおける電力. された送配水量 Q に基づいて電力用量 P を試算した結果,. 使用量の削減に関する研究に発展させる必要がある.. 全ての時刻において実績値よりも小さい電力使用量とな. 【参考文献】. ることが明らかになった.H 浄水場,A 浄水場,N 給水. 1) 堀江俊樹,小泉明,荒井康裕,稲員とよの,増子敦,村山 孝之,橋本貴,櫻井義洋:送配水過程におけるポンプ電力 量の特性比較,第 62 回全国水道研究発表会講演集, pp.458-459,2011 2) 増子敦,橋本貴,芦田裕志,田村聡志,荒井康裕,小泉明: 電力原単位回帰式を用いた送配水エネルギーの最小化に関 する研究,水道協会雑誌,第 930 号,pp.2-10,2012. 所の送配水比率について,MILP モデルと QP モデルを実 績値と共に比較したものが図-3 である.MILP モデル及 び QP モデルでは,現状より A 浄水場の流量を減らし,H 浄水場及び N 給水所の流量を増やすという傾向が共通し て確認できる.しかし,その増減量に関しては傾向が若 干異なっている.. A浄水場. H浄水場. N給水所. 100%. そこで,この送配水量パターンの差異を考察するため,. 21.0%. 27.6%. 48.2%. 36.3%. 30.8%. 36.1%. 実績値. MILP. +1.4%. 29.0%. c1 0.023. 36.3%. c2 0.150. 34.7%. c3 0.089. 80%. 送配水量の配分比. H 浄水場と N 給水所に対して 2 つのモデルの最適解(各 時刻の送配水量)に着目し,これを時系列に示したもの が図-4 と図-5 である.時刻 0,1,2,6,7,22,23 時(図 中に丸印で示した時刻)において MILP モデルと QP モデ. 60%. ±0%. 40%. 20%. 1.4%. ルの最適解の選択が異なっており,QP モデルは MILP モ 0%. デルに比べ H 浄水場の流量を増やし、N 給水所の流量を. QP. ※エネルギー原単位の平均を ci (kWh/m3)とする。. 減らす傾向にあることが示されている.この時間帯は,K. 図-3 最適解の結果比較. 給水所及び O1,O2,O3 の合計の需要水量が 55,000[m3] 前 35000. 後から 75,000[m3]弱の中流量時である.また,H 浄水場に. 30000. 着目すると,時刻 0,1,2,6,7,23 時において MILP. 実績値. MILPモデル. QPモデル. 送配水量[m3]. 25000. 3. モデルの最適解が 15,684[m ] に対して,QP モデルでは 17,160[m3] ,18,953[m3] ,19,971 [m3]のいずれかの流量を 選択している.これは,MILP モデルでは「非効率範囲」. 20000 15000 10000. 5000. で の 選 択 を 避 け る た め ,「 効 率 範 囲 」 の 上 限 流 量. 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23. 3. (15,684[m ])までの範囲で解探索を行ったことを示して. 時刻. おり,QP モデルではその上限流量を若干上回る水量範囲. 図-4 送配水の時系列グラフ(H 浄水場). で解探索を行い,連続した 2 次曲線による近似の優位性 35000. を示している.このような最適解を選択することにより,. 30000. 実績値に対する MILP モデルの電力使用量の削減効果は なった(ただし本試算では,水圧や水質の確保について. 25000 送配水量[m3]. 8.3%に対し,QP モデルでは 8.5%期待できる試算結果と は考慮していない) .. 20000 15000 10000 5000. 実績値. MILPモデル. QPモデル. 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23. 4.おわりに. 時刻. 本研究では,従前の MILP モデル最適解との相違点を. 図-5 送配水の時系列グラフ(N 給水所). 明らかにする目的の下で,電力使用量を 2 次曲線で近似. ‑116‑.

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