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地域社会における男子のスポーツの実施状況を規定する要因の分析

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(1)

地域社会 におけ る男子 のスポー ツの実施状況 を

規定す る要因の分析

鳥取大学教育学部 山 口大学教育学部

Study on the Deter■

nants of卜

Iales'

ParticipatiOns

in Sports Activities in COnlェ

nunity

Kazuyuki Futt」

ふ′

IOTO*, Katsue ENDO**

I

研 究 目 的 地域 スポー ツの重要性が謳われ

,地

域スポーツ振興のための様 々な方策が案出され

,実

行 され て いるがいずれ も地域住民の 日常的スポーツ活動の促進 ということを課題 としている。 これ までにスポー ツの実施状況を規定す る要因についてはい くつかの研究1'2,3,0が ぁ り,「性J 「 年令」「 職業」「 結婚」「 生活時間」「 過去のスポーツ経験

Jな

ど様 々な要因が指摘 され ているが, 現在 のスポーツ実施状況を規定す る要因の分析では

,過

去のスポー ツ経験は不可欠の説 明変数 と し て取 り扱われ てお り

,金

崎がスポーツ実施状況を規定す る要因の分析の中で

,分

析 内容である過去 のスポーツ経験 にっぃて,「過去の どのようなスポー ッ経験が現在 のスポー ツ行動 に どの ような影 響 を及ぼす か, とい った より詳細 な分析をすすめてい くことが求め られ る」0と指摘 しているよう

,社

会人の場合の過去のスポーツ経験の分析は

,長

期間を分析対象 として詳細 に検討 を加 えてい く必要がある。 本研究は地域社会での男子のスポーツ活動の実施状況を規定す る要因を

,特

に過 去のスポー ツ経 験及びそれに伴 う認知の側面か ら探 ることを研究 目的 と している。

研 究 方 法

1

データの収集

本研究では山口県教育委員会が

1988年12月12日

から

1989年 1月 20日

にかけて郵送法により県内の

56市

町村から人日の比率に基づき収集 したデータの中から

,男

282名

分を採用 し分析を行 った。

* Department of Physical Education, Faculty of Education, TOttOri University

半*Eんpartment of Physkal Education,Faculty of Education,Yalnaguchi University

(2)

274福

元和行・遠藤勝恵 :地域社会における男子のスポーツの実施状況を規定する要因の分析 標 本 の構 成 は表

-1の

通 りで あ る。 表

-1

標本 の構成 %

1,年

20才

30才

40才

50才

60才

以上

70 24, 9

93 33. 1

74 26. 3

23 10. 0

16 5. 7

2.結

婚 婚 死 未 既 離

72 25. 8

202 72. 4

5 1. 8

3.末

子年令 子供いない 就学前 小 。中学生 高・大学生 就職

64 24, 2

71 26. 9

77 29, 2

26 9, 8

26 9. 8

4,職

業 農林 漁業 商業 事務職 専 門管理職 .土木・建設 公務員 無職 。その他

10 3, 7

26 9. 6

90 33. 2

17 6. 3

25 9. 2

16 5. 7

87 32. 1

5。 居住 地 区 商業地区 工業地区 住宅地区 農山漁村地区

16 5。 8

6 2. 2

115 41.8

138 50. 2

6.通

勤 時 間

15分

未満

15分

以上

30分

未満

30分

以上 通勤 していな い

127 45。

61 21.

58 20.

32 11.

7 9 9 5

7,平

日の 自由時間 3時間未満 3時間以上

4時

間未満

4時

間以上

5時

間未満

5時

間以上

135 48.

82 29.

36 12.

26 9.

4 4 9 3

4時

間未満

4時

間以上

7時

間未満

7時

間以上

10時

間未満

10時

間以上

57 20.

78 27.

70 25.

75 26.

4 9 0 8

8.休

日の 自由時間

(3)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第 37巻 第

2号

(1995) 275 調査内容は山 口県教育委員会が実施 した「 山口県民のスポーツに関す る調査

Jの

調査内容の中か ら個人的属性 に関 して

9項

,ス

ポーツ経験 に関 して40項 目など合計76項目を採用 し

,分

析の対象 とした。なお

,外

的基準であるスポーツの実施状況を測定す るす るための調査項 目の内容は

, 2週

間以内に自由時間を見つけて何かのスポーツを実施す るだろう

,で

ある。 また

,ス

ポーツ経験につ いての調査内容は小学校時代 より現在 までを調査対象期間と した。

2

デー タの分析 自由時間におけるスポーツの実施状況と各変数との関係を探 るため χ2値を求めたが

,有

意差の 見られる2×

3以

上の分割表を使用 した変数については

,残

差分析を行 った。 また

,林

の数量化理論 Ⅱ類の適用に際 しては

,前

記調査内容に対する肯定群と否定群に分類 し外 的基準とした。 スポーツ経験については「非常にあてはまる」から「 まった くあてはまらない

Jま

での リッカー ト尺度の

4段

階評定を「 あてはまるJ「あてはまらない」の

2段

階評定に統合 し直 し

,解

析 した。 解析の条件は

, T=2(ス

ポーツ実施群124宅

,非

実施群60名

),ア

イテム教

42,カ

テゴリー総数104 である。 Ⅲ 結 果 お よ び 考 察

1

外的基準 と説 明変数 の クロス集計結果

1)個

人 的属性 表

2は

外 的基 準 (現 在 の ス ポー ツの実施状 況

)と

年 令 の関連 を見 よ う と した もので あ る。 χ2検 定 の結果

,年

令別 の スポー ツ実施 状 況 に差 が見 られ たた め

,残

差 分析 を行 った結果

,40才

代 で

1%

水準 の有意差 が表 れ てお り

,年

令 の若 い人 にスポー ツ実施者が多 い ことがわか る。 表

-2

外的基準 と年令 の クロス集計結果 スポーツを実施 スポーツを非実施

72

27.

(N=4

8 つ と 3 3 7 7

71. 2 74. 5

28. 8 25. 5

(N=59) (N=47)

29. 4 53.

70 6 46

(N=17) (N=1

I:20才

代 Ⅳ

:50才

0才

:40才

0才

以上 3 6 Ⅱ V χ 2値=14.183

**< 01

表3は外的基準 と結婚の関連を見ようとしたものであるが

,有

意差が見 られ るため残差分析を行 っ た結果, 自由時間にスポー ツを実施す るとす る人は未婚

(1%水

),既

(5%水

)に

多 く, 離死別では少 なく

(10%水

)な

ってお り

,結

婚 に関連 した変数間にスポーツ実施状況に関 して差 異が見 られ る。

(4)

276福

元和行・ 遠藤勝恵:地域社会 におけ る男子のスポー ツの実施状況 を規定す る要因の分析 表

i3

外的基準 と結婚 の クロス集計結果 スポーツを実施 スポーツを非実施

85.

14.

(N=4

62. 8

37. 2

(N=137)

25, 0

75. 0

(N=4)

4   6   1

I:未

婚 Ⅱ:既婚 Ⅲ:離死別 χ2値=10.558

**<. 01

4は

外的基準 と末子年令の関連を見ようと したものである。有意差が認め られたため残差分析 を行 った結果

,末

子が小 。中学生であるとす る父親 に有意差

(5%水

)が

確認 され

,末

子年令が 中学生以下の父親ではスポーツ実施者が多いことがわか るが

,一

,末

子年令が高校生以上では高・ 大学生

,就

職のそれぞれ に

5%水

準で有意差が認め られてお り

,高

校生以上の子供 を持つ父親 には スポーツを行 う人が少 ないと言える。 表

-4

外的基準 と末子年令のクロス集計結果 スポーツを実施 スポーツを非実施

75,

24.

(N=4

6 63.

4 36.

1)(N=4

78. 7 47.

21. 3 52.

(N=47) (N=2

44. 4

55. 6

(N=18)

8 2 7 6 4 1 子供な し 高 。大学生 Ⅲ:小 。中学生 χ2値=12.149

*<. 05

表5は外的基準 と通動時間の関連を見ようと したものである。有意差が認め られたため

,残

差分 析を行 った結果

,通

勤時間15分以内

(5%水

),通

勤 していない

(1%水

)に

有意差が認め ら れたため

,通

動時間の短 い人にスポーツ実施者が多いと考え られ るが

,通

動 していない人にスポー ツ実施者が少 ないという点の解釈については

,今

後の課題 と したい。 表

-5

外的基準 と通勤時間の クロス集計結果 単 剛 学 職 就 就 Ⅱ V I Ⅳ スポーツを実施 スポーツを非実施

75.

24.

(N=8

68.

3 1,

(N=3

8, 1 1. 9

=21)

3 6 N 4   6   8 7 3 6 3 6 3 〓 6 3 N 8 7 5 χ2値

=10.698 *<.05

表6は外的基準 と平 日の 自由時間の関連を見ようと した ものである。有意差が認め られたため, 残差分析 を行 った結果

, 4時

間以上

5時

間未満

(5%水

), 5時

間以上

(1%水

)に

有意差が 1 3 I Ⅲ 5分未満 0分以上 Ⅱ Ⅳ

15分

以上

30分

未満 通勤 していな い

(5)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第 37巻 第

2号 (1995) 277

認め られたため

,平

日の 自由時間が長い人にスポーツ実施者が多いと理解 してよい と考えるが

, 5

時間以上の 自由時間の人にスポーツ実施者が少ない理 由の検討は

,今

後の課題 と したい 表

-6

外的基準 と平 日の自由時間のクロス集計結果 スポーツ・ クラブに参加 スポーツ・ クラブに不 参加

66. 3 70. 2 85, 0

33. 7 29. 8 15. 0

(N=89) (N=57) (N=20)

2 8 7 1 8 〓 4 5 N I Ⅲ

3時

間未満

4時

間以上5時間 未満 Ⅱ Ⅳ

3時

間以上

4時

間未満 χ 2値

=8.362 *<.05

5時

間以上

2)ス

ポーッ経験 ① 小 。中学時代のスポーツ経験 小学時代のスポーツ経験 と外的基準 との関連 を見ようと したのが表

-7で

ある。

3変

数 に有意差 が認め られたが,「運動 クラブに所属 した ことがある」「 休 日などに自由に運動 した」「 スポー ツ経 験は充実 していた」の各設間に対す る肯定群では否定群 と比較 して

,ス

ポー ツの実施者が多 く見 ら れ る。 表

-7

外的基準 と小学校時代のスポーツ経験関連変数のクロス集計結果 クロス集計 説 明 変 数 χ2値 小学校 時代の スポー ツ経験

15, 09

5. 70

4. 38

運動 クラブに所 属 した 休 日な どに 自由 に運動 した 充実 していた 3 8 5 *** * *

*<.05 ***<.001

中学 時代 のスポー ツ経験 と外 的基 準 の関連 を見 ようと した のが表

-8で

あ る。運 動 クラブに所属

していたとする人に,ス ポーツの実施者が多く見られる。

-3

外的基準 と中学校時代のスポーツ経験関連変数のクロス集計結果 クロス集計 因 要 説 明 変 数 χ2値 中学 時代 のスポーツ経験 運動 クラブ に所属 した

5. 158

*<.05

(6)

278福

元和行,遠藤勝恵:地域社会 におけ る男子 のスポー ツの実施状況を規定す る要因の分析 ② 高校時代のスポーツ経験 高校時代のスポーツ経験と外的基準との関係を見ようとしたのが表

-9で

ある。

4変

数に有意差 が認め られたが,「運動 クラブに所属 したことがある」「 地域のスポーツ大会によく参加 したJ「ス ポーツは楽 しか ったJ「スポーツ経験は充実 していた」「 スポーツは健康に役立 った」「 スポーツは 仲間づ くりに役だ った」「 スポーツにはよい思い出がある

Jの

各設間に対する肯定群では否定群 と 比較 して

,ス

ポーツの実施者が多 く見 られる。 表

-9

外的基準 と高校 時代 のスポー ツ経験 関連変数 の クロス集計結果 クロス集計 因 要 説 明 変 数 χ2値 高校 時代 のスポーツ経験 運動 クラブに所属 した 充実 してい た 健康 に役 だ った よい思 い出がある

6. 501

9. 224

8 738

8, 261

* ** ** **

*<. 05

**<, 01

19才

∼22才のスポーツ経験 表

-10は

19才∼22才のスポー ツ経験 と外的基準 の関連 を見 ようと した ものである。「 スポー ツ・ クラブに所属 した ことがあるJ「休 日などに家族や仲間などと少人数で 自由に運動 した」「 スポーツ は楽 しか った」「 スポーツは健康 に役だ ったJ「スポーツにはよい思い出がある

Jの

各設間に対す る 肯定群では否定群 と比較 して

,ス

ポーツの実施者が多 く見 られ る。 表

-10

外的基準 と19才∼22才 のスポー ツ経験 関連変数 のクロス集計結果 クロス集 計 因 要 説 明 変 数 χ2値

19才

22才

の スポ ーツ経験 スポーツ クラブに所属 した 休 日な どに 自由に運動 した 楽 しか った 健康 に役 だ った よい思い出が ある

14. 403 ***

4 740 *

10. 145 **

14 868 ***

9 071 **

*<. 05 **<. 01 ***< 001

23才

以降のスポーツ経験 表

-11は

23才以降のスポーツ経験と外的基準の関連を見ようとしたものである。「 スポーツ・ ク ラブに所属 したことがあるJ「休 日などに家族や仲間などと少人数で自由に運動 した

J地

域のスポー ツ大会によく参加 した」「 スポーツは楽 しかった」「 スポーツ経験は充実 していたJ「スポーツは健 康に役だ った」「 スポーツは仲間づ くりに役だったJ「スポーツにはよい思い出がある

Jの

各設間に 対する肯定群では否定群 と比較 して

,ス

ポーツの実施者が多 く見 られる。

(7)

鳥取大学教育学部研究報告 教育科学 第 37巻 第

2号 (1995) 279

-11

外的基準 と23才 以降のスポーツ経験関連変数のクロス集計結果 クロス集計 要 説 明 変 数 χ2値

23才

以降の スポーツ経験 スポーツ

.ク

ラブに所属 した 休 日な どに 自由に運動 した 地域のスポー ツ大会に参加 した 楽 しか った 充実 していた 健康 に役 だ った 仲間づ くりに役だった よい思い出がある

22, 01

18. 28

17. 34

28. 17

28. 82

30. 40

19, 68

15. 95

2 ***

3 ***

1 ***

9 ***

4 ***

4 ***

6 ***

2 ***

***<, 001

外的基準 と個人的属性及びスポーツ経験に関連す る変数の関連 を探 ったが

,個

人的属性に関 して

5変

数に有意差が確認 された。また

,ス

ポーツ経験 に関 しては小学時代

3変

,中

学時代で

1変

数, 高校時代で

4変

,19才

∼22才で

5変

,23才

以降で

8変

数 の合計21変数 に

,ま

た全体では26変数 に有意差が認め られた。 このことは地域のスポー ツ・ クラブヘの参加状況 との関連で有意差の見 ら れた変数が

,女

子では11変数でスポーツ経験は19才以降のスポー ツ経験 に限定 されていた こと

,ま

た男子では27変数で中学時代以降のスポーツ経験 に限定 され ていた ことを考慮す ると

,ス

ポーツ活 動の実施状況に影響す る要因はスポーツ・ クラブ参加状況を規定す る要因よりも幅が広 く

,小

学時 代のスポーツ経験 まで含む ことを示唆 していると考える。 要 因分析 の結 果

1)ス

ポーツ活動の実施状況の規定要因 表

-12は

スポー ツ活動の実施状況の規定要因の分析結果である。 η2値は0.503で あ った。 レンジ を手がか りに考察 を行 うが

,各

要因の規定力の大 きさは「 年令J「結婚J「居住地 区」「 通勤時間」 「職業J「平 日の 自由時間J「末子年令J「小学時代 に運動 クラブに所属 した」「 高校時代のスポー ツ 経験にはいい思い出があるJ「 23才以降のスポーツ経験は仲間づ くりに役だ った」 という順序 になっ ている。 上位10アイテムの内訳は個人的属性 に関連す るアイテム

7,小

学時代のスポー ツ経験に関連 した アイテム

1,高

校時代のスポーツ経験 に関連 したアイテム

1,23才

以降のスポーツ経験 に関連 した アイテム 1と なってお り

,個

人的属性に関す るアイテムが過半数 を占めているが

,ス

ポーツ活動の 実施状況を規定す る有力な要因となっている。 スポーツ経験に関連 したアイテムでは高校時代及び

23才

以降のスポーツ経験に関連 した認知関 連要因が 2ア イテム見 られる。

2)カ

テゴリー・ スコアと寄与の方向 カテゴリー・ スコアは各カテゴリーが外的基準のどの方向にどれだけの強さで影響を与えている かを見ることを可能にす るものであり

,本

研究では, カテゴリー・ スコアが正の符号の場合スポー

(8)

280福

元和行・遠藤勝恵:地域社会における男子のスポーツの実施状況を規定する要因の分析 表-12 要因分 析の結果 アイテム レンジ 順位

カテゴリー カテゴリー・ スコア 偏相関 順 位 年 令 1 376 20才 30才代 40才代 50才代 60才以上 282 一       一 結 婚 1 344 760 - 202 - 584 320 婚 婚 翔 未 既 離 居住地 区 1 108 商業地区 工業地区 住宅地区 農 山漁村地区 228 - 880 - 038 048 143 通動時間 1 030 15分未満 15分以上30分未満 30分以上 通勤 していない 259 職 業 0 939 農林漁業 商業 事務職 専門管理職 土木・建設 公務員 無職 。その他 190 平 日の 自由時間 761 3時間未満 3時間以上4時間未満 4時間以上5時間未満 5時間以上 175 木子年令 686 子供な し 就学前 小 。中学生 高・大学生 就職 一   一 180 小学時代に運動クラブに 開 議した 684 205 - 298 238 所属 した 所属 しなか った 高校時代のスポーツ経験には いい思い出がある 503 有る 無い 205 - 298 116 23才以降のスポーッ経験は 仲間づ くりに役だった 461 10 役 だ った 役立たない 158 - 303 休 日の 自由時間 134 (と)順位はすべての要 因(48アイテム)中の順位 であるが, 11位以下は省略 した くη

2=0 503)

ツ活動を実施 している, という方向に寄与 し

,負

の場合実施 していない

,と

いう方向に寄与す るこ とになるが

,カ

テゴ リー及びカテ ゴリー・ ス コアは表

-12の

通 りである。 上位10アイテムの中には「 年令J「結婚J「居住地区J「通勤時間J「職業J「平 日の 自由時間」「 末 子年令」 という個人的属性 に関連 した

7個

のアイテムが見 られ るが

,男

子のスポーツ・ クラブヘの

(9)

蔦取大学教育学部研究報告 教育科学 第37巻 第

2号 (1995) 281

参加 の規定要因注1)の中には見 られ なか ったアイテムである「 年令」「 通勤時間

Jが

入 ってお り, スポー ツ・ クラブヘの参加 を規定す る要因に較べて個人的属性の影響が強いと考え られる。 しか し, 「年令」及び「 通動時間」は規定要因の上位 に位置す ることは理解できるが

,カ

テ ゴ リー・ スコア に基ず く寄与の方 向の判断では明確 な傾 向は見いだせ なか った。 スポーツ・ クラブヘの参加の規定要因 と同一のアイテムでは,「結婚」で未婚 に実施 の方 向

,既

婚・ 離死別で非実施の方向が見 られ るが

,

この結果はスポーツ・ クラブヘの参加 の規定要因の中で 見 られた未婚が不参加の方向

,既

婚・ 離死別が参加の方向という結果 といわば逆 の傾 向を示 してい る。 また「 末子年令」では子供 な し・就学前で非実施 の方 向

,小

。中学生以上で実施の方向が見 ら れ るが

,ス

ポーツ・ クラブヘの参加の規定要因の中では

,子

供 な し・ 就学前が参加 の方 向

,小

学生 ∼大学生が不参加の方 向を示 してお り逆の結果 となっている。「居住地区」では商業地区が実施の 方 向を示 し

,ス

ポー ツクラブヘの参加 の規定要因 と同様の結果 となっている。 ところで

,ス

ポーツ 実施 に消極的であると言われてきた農 山漁村地区で実施 の方向が見 られ

,ス

ポー ツ・ クラブヘの参 加の規定要因と異 なった結果 を示 している。 スポーツ経験 に関連 したアイテムで上位10位以内に入 っているのは

3個

であ り

,数

の上か らも順 位 の上か らも規定要因の中での影響力はスポーツ・ クラブの場合 と比較 して弱いと言わ ざるを得 な い。 Ⅳ 本研究は地域社会における男子のスポーツ活動の実施 を規定す る要因を探 ることを 目的 とす るも のであ ったが

,結

果を要約す ると以下のようになる。

1.ス

ポー ツ活動の実施状況 と説明変数 との関係 を探 るため

,

χ2値を求めたが

,26の

変数 に有意 差が認め られた。 内訳は

,個

人的属性に関連 して年令

,結

,末

子年令

,通

勤時間

,平

日の 自由時間の

5変

数 に有 意差が認め られた。 また

,ス

ポー ツ経験では

,小

学時代 のスポーツ経験に関連 して

3変

数 に

,中

学 時代のスポー ツ経験 に関連 して1変数に

,そ

して高校時代のスポーツ経験 に関連 して

4変

数 に有意 差が認め られた。 また

,19才

∼22才のスポーツ経験 に関連 して

5変

,23才

以降のスポー ツ経験 に 関連 して

8変

数 に有意差が認め られた。

2.林

の数量化理論 Ⅱ類 により

,ス

ポー ツ活動の実施状況の規定要因を探 ろうと して

,カ

テ ゴリー 数量の レンジによる考察を行 ったが

,上

位10アイテムの内訳は個人的属性 に関連 したアイテム7, スポーツ経験に関連 したアイテム 3と なってお り

,個

人的属性に関連 したアイテムが過半数を占め, 大 きな影響力を示 している。 個人的属性 に関連 した

7ア

イテムの中の,「結婚J「居住地区J「職業」「 平 日の 自由時間J「末子 年令」はスポー ツ・ クラブヘの参加 を規定す る要因の中にも見 られたアイテムで あ るが

,残

りの 「 年令J「通勤時間

Jの

アイテムは独 自のアイテムであ り

,ア

イテムの数量及び順位 の上か らスポー ツ活動 には個人的属性が強 く影響 していると考え られ る。 スポーツ・ クラブヘの参加の規定要因と同一のアイテムの中で,「結婚」「 末子年令J「居住地区」 の各 方テ ゴリー・ ス コアは

,ス

ポーツ・ クラブヘの参加状況の規定要因の中で見せた寄与の方 向と は異 なった結果を見せた。 スポーツ経験 に関連 したアイテムは上位10位以内での数量及び順位か ら

,ス

ポー ッ活動 に対す る

(10)

282福

元和行・ 遠諜勝恵:地域社会における男子のスポーツの実施状況を規定する要因の分析 影 響 力 は 小 さ い と言 え る。 本研究はスポーツ活動の実施状況を規定す る要因を

,過

去 のスポーツ経験及びそれ に伴 う認知の 側面か ら分析 しようと した。そのため

,被

調査者 の回想 を手がか りと しているが

,正

確 なデー タを 得 に くいという弱点を持 っている。 したが って

,よ

り正確 なデータを得 るための研究方法の検討を 今後の課題 と したい。 本研究では山 口県教育委員会の御理解 を得て

,調

査データを使用 させて頂いた。 ここに記 して謝 意を表す る次第である。

だ 注

1)考

察の中で使用 した男子の分析結果 は この論文の中よ り引用 したが,表の掲載 については再掲載 になるため見 合わせたO。 また,女 子の分析結果 についても同様であ るつ。

引用・参考 文献

1)金

崎 良三 :「 スポー ツ行動の予測 と診断J,徳永幹雄他著『 現代スポー ツの社会心理』,遊戯社

,1985,PP,51

-60

2)嘉

戸 脩他:「直接的スポーツ関与の分析 とその要因 に関す る研究J,体育社会学研究会編,『体育社 会学研究 6 スポー ツ参与の社会学』,道和書院

,1977,P49

3)江

刺正吾:『女性 スポー ツの社会学』

,不

味堂 出版,1992,PP,269∼279

4)江

刺正吾 :『 学生の生活 とスポー ツ』,道和書院,1980,PP 155∼190

5)前

掲書

l P 56

6)福

元和行・ 遠藤勝恵 :「 地域スポー ツ・ クラブヘの男子 の参加 を規定す る要因の分析」,鳥取大学教 育学部研究 報告,第37巻2号 ,1995年12月発行予定

7)福

元和行・ 遠藤勝恵:「地域スポー ツ・ クラブヘの女子の参加 を規定す る要 因の分析」,山陰体育学 研究

,第

10 号, 1995, PP,30-35

8)中

村平 :「運動者 と運動者行動J,宇土正彦他著,『体育経営管理学講義』,大修館書店,1989

9)山

田文康:「試験問題 の難易度 を予測す る」,渡部洋編著『 心理・ 教育のための多変量解析法入 門―事例編 ―』 , 福村 出版

,1991,P125

10)金崎 良三他 :「スポーツ行動の予測因に関す る研究(1追,健康科学

,第

3巻 ,1981 11)多衆納秀雄他:「スポー ツ参加 の多変量解析(1氾

,健

康科学,1980 12)山田文康:「数量化I・ Ⅱ類J,渡部洋編著『 心理・ 教育 のための多変量解析法入門―基礎編 ―』

,福

村 出版, 1991 13)宇土正彦 :『 体育管理学』,大修館書店,1983 14)嘉戸 脩:「運動 クラブの運動欲求変容機能 に関す る一考察J,体育社会学研究会編,『体育社会学研究

3

体育 とスポーツ集 団の社会学』,道和書院,1974

参照

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