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OR不振の原因と躍進の一考

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Academic year: 2021

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OR不振の原因と躍進の一考

一梅沢論文に触発されて一 日本プーズ・アレン&ハミルトン株式会社

代表取締役織畑基一

本誌、 2 月号の梅沢豊教授の論文に触発されて本文を書 く気になった.冒頭から私事を書いて恐縮だが,小生学 部・大学院で OR を勉強しながら. OR に魅力を感じな くなって,現在まで経営コンサルタントを 20 数年勤めて いる.もちろん 30 年近く OR 学会員であり,今でも学会 誌には一応目を通している. しかし経営コンサルタントをやりながら. I ここは OR の出番だな」と感じることはあっても,ほとんど OR の 出番がない.その理由は,第 1 に .OR に持ち込むとあま りにも級密性にこだわりすぎて時間がかかるが,出てく る解答が割合常識的で,単なるパックアップ資料になっ てしまうことが多いこと.第 2 に,モデリングにこだわ るあまり,前提条件が多すぎて,現実から遊離しがちな (3) 時代の潮流から必要だと思われている (4)イノベーションを起こすツールとして有効だと思わ れている 等が挙げられよう.これらに TQC.

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OR がどう評 価きれているかを,独断でまとめてみると,図のように なる.つまり OR は,これらの 4 つの条件のどれも充分 満たしていないように思われる.詳細に調べれば.OR は 地道にいろいろなニーズを満たしているとは思う.本誌 にいろいろな実例が報告されたり,アメリカン・エアラ インが OR によって機材調達を計画し,顧客満足度を上 げているといったことも耳に入っている.しかしそうし た事実が専門家の人たちを超えて,一般に認知きれるこ とは,非常に少ないので"はなかろうか. 組織が「価値あり」と認め

TQC

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る条件 わかりやすい

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? ? 実際のニーズに応えている

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時代の潮流で必要と恩わ ?

YES

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? ツールと思われている こと.第 3 に,顧客(特に経営者層)に対して,なぜこ OR の価値が組織に認知され,かつ経営者に接近する の解答が一番良いのかの説明が難しいこと等である. には .OR 専門家の意識と行動様式を変革することでは これらは私の職業に関連してのことだが,もっと一般 なかろうか.たとえば,まず必要なのは,先端的な OR 理 的に考えてみると,思い出されるのが TQC や IT

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論や技術に関心を持つのも結構だが,それ以上に関心を

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Technology) との比較である.なぜ TQC や 持つべきは経営問題だと思う.それによって,ニーズの IT が経営者に認められ,現実にも種々経営問題に貢献 とらえ方や問題処理のセンスが違ってくるだけでなし しているのに .OR が「専門の部署を置いて OR を組織 経営者をはじめとする“部外者"とのコミュニケーショ 的に実施している企業が,この 15 年くらいの聞にどんど ンの下地,ノリシロが作られる.次にタコツポ的に“仲 ん減ってしまい,現在ではほとんど無くなりかけている J 間"同志のみで交流するのではなしもっとオープンに (梅沢論文)のだろう .IT はいまだ経営者にとっては「プ なって PR することだろう.自分たちの矛先を学会や学 ラック・ボックス J であるが,手を抜くと時代に取り残 会誌に向けるだけでなく,経営者や社内のいろいろな部 きれるという切迫感があり,金銭的投資がどんどん行な 門に向けて交流する.これは PR のためだけではなし われると同時に,近年では人事面でも,役員が担当者に 自分たちの経営センスを磨くうえでも大いに有効なはず なったり,経営企画との聞にローテーションが行なわれ, だ.そして第 3 に必要なのは,彼ら“部外者"とコミユ 経営の中枢lこ近つo きつつある.一方 TQC が戦後の日本 ニケートできる,やさしい表現方法を開発することだ. 的経営の発展に一役かったことは,万人が認めるところ これらは情報システム部門にも全〈当てはまることて二 だ.もちろんトップが先頭に立ってその浸透に音頭をと 組織内認知のインフラとでも言えるものである.これら った例は枚挙にいとまがない. を TQC は,非常にうまくやったと思う. 当然のことながら,組織の中に浸透するには,組織が その一方で,梅沢論文が「量,計画,階層的管理から, 「価値あり」と認知しなければならない.この「価値あ 質,市場,自立的管理へ」と指摘するように. OR 的考 り」を私なりにプレークダウンしてみると, え方そのものを,経営潮流に適応するよう変革してゆく. (1) わかりやすい(身近に感じる) つまり一言でいえば.OR を経営革新のためのツールと (2) 実際のニーズに応えている して位置つeけてゆくことだと思う. 1994 年 9 月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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