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慢性血液透析患児における血中アミノ酸動態

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Academic year: 2021

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イ トウ ケイ コ 氏名(生年月日〉 本 籍 学 位 の 種 類 学 位 授 与 の 番 号 学 位 授 与 の 日 付 学 位 授 与 の 要 件 学 位 論 文 題 目 論 文 審 査 委 員

伊 藤

医 学 博 士 乙第

4

7

6

号 昭和

9

5

2 月1

7

日 学 位 規 則 第

5

条 第

2

項 該 当 ( 博 士 の 学 位 論 文 提 出 者 〉 慢 性 血 液 透 析 患 児 に お け る 血 中 ア ミ ノ 酸 動 態 〔 主 査 〉 教 授 杉 野 信 博 〔副査〉教授降矢 焚 , 教 授 阿 部 和 枝

論 文 内 容 の 要 旨

目的 小児慢性腎不全におけるアミノ酸代謝異常に関する 研究や慢性腎不全に対するアミノ酸療法の試みは,成 長発育の面から注目されている.しかしながら,本邦 においては,小児における症例数が少ないためか,基 礎的データも少なく,その傾向をみるのみであった. 今回,著者は,血液透析を施行している慢性腎不全患 児における血中アミノ酸濃度を測定し,成人領域での 報告と比較検討するとともに,血液透析が血中アミノ 酸濃度やアミノ酸代謝に及ぼす影響を検討し,栄養指 導の重要性について考察を行なった. 対象および方法 対象は,すでに慢性腎不全に陥り,本学腎臓病総合 医療センター小児科において,血液透析を受けている 1 9 例であり,対照群としては,腎および肝機能が正常 な小児01例である.採血は,早朝空腹時に行ない,直 ちに血祭分離し,ズルホサリチル酸にて除蛋白後, 日 立835 型自動アミノ酸分析機にて血中アミノ酸濃度を 測定した.血液透析前後の採血は,透析直前と直後で 行ない,透析中は禁食とした.また栄養指導は半年か ら一年間行ない,その前後の血中アミノ酸濃度を比較 し,成長発育および貧血の改善との関連を検討した. 結果および考察 血中アミノ酸濃度は,一般に栄養状態に影響され, 低栄養時に低下する傾向がみられ,成人例における報 告と差はなかった.十分な栄養指導により栄養状態が 改善されると,血中総アミノ酸濃度も正常範囲に上昇 し,それと同時に,貧血の改善,基準体重の上昇など 8 1 2 一般状態の改善も認められた.しかし血中アミノ酸に おいて,必須アミノ酸の占める割合は,正常児と比較 して低く,栄養指導後も正常以下であった.つまり, 栄養状態の改善により,総アミノ酸レベルは上昇する が,必須アミノ酸/非必須アミノ酸比の変動は認められ なかったことによる.さらに,各アミノ酸値の改善に ついても同様な変化を認めているが,栄養状態改善後 もelinVa のみ著明に低下していた.これらの事実は, 一 般 的 な 低 栄 養 児 に 認 め ら れ る 低ineVal 血 症 に 加 え,腎木全において,ealinV プーノレの狭JI、化と同時に, V a l i n e 合成の低下によると考えられた. 一方,小児慢性腎不全において,必須アミノ酸とし て取り扱われ,成人領域では一般に低下しているとい われているeindtisiH は,栄養指導前後とも正常児と 差を認めなかった.また, Hienidits は透析直前に比べ 透析直後では有意に減少しているにもかかわらず 2 日後の透析前には正常域まで上昇していた.このこと は,一回の透析によってかなりの量のendiitsHi が透 析液中に失われるが,neidistiH プールは正常に保たれ ており,その誘体の貯蔵も十分であるからと考えられ た.さらに成人において血中アミノ酸濃度は,透析前 後で変化しないといわれているが,著者の検討した小 児例では,約22% 低下する傾向があった.この理由と して,慢性腎不全患児が一般的に低栄養状態にあり, 腎不全成人に比べ,アミノ酸プーノレが相対的に小さく, 透析中にアミノ酸プールからの供給が不十分であるた めと考えられた.さらに著者は,アミノ酸代謝障害と して,必須アミノ酸/非必須アミノ酸比, Tyrosine/

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P h e n y l a l a n i n e 比,enillurtiC/eninigrA 比および-reS i n e / O -p h o s p h o -S e r i n e 比を検討したが,栄養指導前後 および透析前後において,有意差を認めず常に低値を 示していた.すなわち,血中アミノ酸濃度を上昇させ るには,栄養指導により必要なカロリーおよび蛋白質 を撰取させるだけで十分であるが,アミノ酸代謝障害 としてのアミノ酸比の低下は,腎不全という病態を除 去しないかぎり改善さわしないものと考えられた. 結論 慢性腎不全患児の血中アミノ酸レベルは,栄養状態 によって影響され,低栄養時に低下する傾向を認めた.

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大部分の症例が低栄養状態にあり,血中アミノ酸レベ ノレも低下していたが,特別なアミノ酸あるいは, ケ卜 酸療法を行なわなくとも,栄養指導を十分に行なうこ とにより,血中総アミノ酸量を正常レベノレまで上昇さ せる事が可能であり,貧血の改善や基準体重の上昇お よび臨床症状の改善を計ることもできた.したがって, 自己管理が不十分で,低栄養状態に陥りやすい慢性透 析患児の成長,発育を考慮したとき,十分な透析治療 に加えて,詳細な栄養管理と指導が最も重要であると 考えられた.

論 文 審 査 の 要 旨

本 論 文 は 長 期 透 析 患 児 の 血 葉 遊 離 ア ミ ノ 酸 濃 度 を 測 定 し , 透 析 前 後 の 個 々 の ア ミ ノ 酸 の 変 動 , 栄 養 状 態 と の 関 係 , 必 須 ア ミ ノ 酸 対 非 必 須 ア ミ ノ 酸 比 の 異 常 , こ と に チ ロ ジ ン 対 フ ェ ニ ー ル ア ラ ニ ン 比 の 低 下 な ど は 食 事 条 件 , 栄 養 状 態 の ほ か に 腎 不 全 病 態 が 関 与 し て い る こ と を 指 摘 し た も の で あ る . 小 児 を 対 象 と し た こ の 種 の 研 究 と し て は 斬 新 な も の で あ り , 本 論 文 は 学 術 的 価 値 が 高 い も の と 思 わ れる. 主論文公表誌 慢性血液透析患児における血中アミノ酸動態 東 京 女 子 医 科 大 学 雑 誌 第

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巻 第

8

号 778~788頁(昭和 58年 8 月 25 日発行〉 副論文公表誌 1)慢性血液透析患児における血中アミノ酸濃度. 透 析 会 誌

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723~728 昭(

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)7 2 ) 慢 性 腎 不 全 患 児 に お け る 貧 血 と 血 清nitirreF 値との関係. 小児科臨床

5

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1(

)

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~2246 昭(

)

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3 ) 慢性腎疾患における貧血. 小児科Mook No.

5

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196~204 昭(

5

)7

-813

4 ) 異所性甲状腺を有するクレチニズムの3 例. 東女医大誌

4

4

(3)

316~320 昭(

)

9

4

5 ) Hypochondroprasia の1例,並びに正常小児の 腰 椎eatluicderpetni cnatsilc 巴,及び骨盤最大 横径と仙骨最大横径の比について. 小児科臨床

9

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945~949 昭(

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)1 6 ) 新生児単純へルベスウイルス感染症の3例. 小児科臨床

5

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487~492 昭(

)

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7 ) 6カ月乳児マラリアの1例. 小児科診療

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(7) 1147~ 1l 50 昭(

)

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参照

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