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IRUCAA@TDC : 唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌・抗内毒素作用

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌・抗内毒素作用

Author(s)

加藤, 哲男

Journal

歯科学報, 113(2): 193-193

URL

http://hdl.handle.net/10130/3060

Right

(2)

Porphyromonas gingivalis や Aggregatibacter actinomycetemcomitans などのグラム陰性菌は歯周病病巣から高 頻度に分離されており,歯周病の発症や進行に深く関連していると考えられている。これらの病原菌は,バイ オフィルムという細菌集団を形成し,感染症を引き起こす。近年,歯周病原細菌が心血管系の疾患など多くの 全身疾患にも関連していることが示されてきている。そのため歯周病原細菌感染を防ぐことは,歯周病の予防 のみならず全身の健康のためにも重要である。唾液中には,多くの抗菌性タンパク質が存在しており,ヒスタ チンやシスタチンを中心に,その歯周病原性因子抑制効果や自然免疫としてのはたらきについて報告してき た。高プロリンタンパク質(PRP)は唾液タンパク質のおよそ70%を占めているが,その生理機能については ほとんど明らかにされていない。高プロリン塩基性タンパク質 P-B もその生理機能については報告がない が,唾液中ではタンパク質分解酵素などの影響で断片化したペプチドとして存在していることが示されてい る。我々は P-B 由来のペプチド断片を用いて検討し,P-B ペプチドは歯周病原細菌の増殖を抑え,歯周病原細 菌の病原因子である内毒素(LPS)に対して抑制効果を示すことを明らかにした。他の唾液タンパク質由来の ペプチドにも同様の効果を示すものがあり,現在検討を重ねている。 平成23年から農水省の委託プロジェクト「米タンパク質の新規生体調節機能性の先導的開発と機構解析」に 参画し,米ペプチドの歯周病原細菌に対する抗菌作用と,抗内毒素作用について研究している。米ペプチド CL (14−25)(Cyanate lyase, Rice:RRLMAAKAESRK)は,P. gingivalis のジンジパイン活性および増殖を抑え た。また CL ペプチドは,A. actinomycetemcomitans LPS や大腸菌 LPS のヒト培養細胞からの炎症性サイトカ イン誘導活性を抑制しただけではなく,マウス致死活性に対しても阻害効果を示した。 唾液ペプチドは抗菌活性や抗内毒素活性を有しているが,これら唾液ペプチドの機能は加齢とともに衰えて くる。抗菌活性と抗内毒素活性を合わせもつ米ペプチドは,唾液ペプチドによる防御能が衰退してくる高齢者 の口腔ケアに,さらには歯周病予防,歯周病治療へと応用できるものと期待している。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 昭和56年3月 横浜市立大学文理学部理科卒業 昭和56年4月 横浜市立大学文理学部理科研究生 昭和57年10月 東京歯科大学微生物学講座副手 昭和59年4月 東京歯科大学微生物学講座助手 平成元年11月 歯学博士(東京歯科大学)受領 平成2年9月 The University of Texas Health

Sci-ence Center at San Antonio, Texas, U. S.A. において学外研 究(平 成4年3月 まで) 平成3年3月 日本細菌学会黒屋奨学賞受賞 平成4年4月 東京歯科大学微生物学講座講師 平成7年4月 東京歯科大学微生物学講座助教授 平成19年4月 東京歯科大学微生物学講座准教授 平成21年4月 東京歯科大学化学研究室准教授 平成22年11月 東京歯科大学化学研究室教授 現在に至る

特 別 講 演 3

唾液ペプチドと米ペプチドの抗菌・抗内毒素作用

東京歯科大学化学研究室教授

加藤 哲男

歯科学報 Vol.113,No.2(2013) 193 ― 77 ―

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