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第40回 数B 2章章末問題

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Academic year: 2021

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第7章 場合の数と数列 §2 数列 章末問題 【授業目標】 これまでの復習をしながら、なるべく多くの問題を解いてみる。 理解があいまいだったところを洗いだし、その部分の理解を深める。 【本日の宿題】 章末練習問題 2A, 2B、問題集 508~514 ※ 試験前までに、次回(1/23)、次々回(1/30)を残すのみとなりました。 次回授業では、今回宿題について中心に見ていきます。最終回では、後期の全体の見直しになります。 これまでの宿題で溜まっているところがあれば、必ず 1/30 に提出できるようにしましょう。 ※ 知っていると理解が深まること、発展的なことも授業では扱いましたが、 基本問題を何度も解いて確実に解けるようにしておくことも大事です。 p221 練習問題 2A 1 初項 a1 = 35, 公差 d = -2 の等差数列について (1) → はじめて負になるところを探すのであるから、一般項を式で表し、 an < 0 を満たすもっとも小さい自然数を見つける。 一般式は、 an = 35 - 2(n-1) = 37 - 2n なので、 an < 0 より 37 - 2n < 0 37 < 2n 18.5 < n これを満たす最も小さい自然数 n は、19 である。 よって、第 19 項より負になる。 (2) → 等差数列の第 n 項までの和 Sn を表す式を用いる。 公式より、Sn = n×(a1 + an)/2, an = 37 - 2n なので S10 = 10×(35 + 17)/2 = 260 または、シグマによる計算式 S10 = ∑10𝑘=1(37 − 2𝑘) = ∑10𝑘=137− 2 ∑10𝑘=1𝑘 = 37×n - 2×n(n+1)/2 (ただし、n=10) = 37×10 - 10・11 = 370 - 110 = 260 (3) → Sn を、n についての式で表しておき、Sn < 0 を満たす最も小さい自然数を見つける。 Sn = n×(a1 + an)/2 = n×(35 + 37 - 2n)/2 = n×(36 - n) または、シグマによる計算式からも、同じ式が得られる。 Sn = ∑𝑛𝑘=1(37 − 2𝑘) = ∑𝑛𝑘=137− 2 ∑𝑛𝑘=1𝑘 = 37×n - 2×n(n+1)/2 = 37n - n2 + n = 36n - n2

(2)

よって、Sn < 0 より、n < 0 または、n > 36 n は自然数である必要があるので、不等式の解のうち「n < 0」は意味を持たない。 n > 36 を満たす最も小さい自然数は 37。 第 37 項までの和は、初めて 0 未満となる(第 36 項までの和はちょうどゼロなので条件を満たさない)。 2 初項 a1 = 2, 公比 r = 3 の等比数列について (1) → はじめて「1000 より大きくなる」ところを探すのであるから、一般項を式で表し、 an > 1000 を満たすもっとも小さい自然数を見つける。 一般式は、 an = 2×3n-1 不等式 an > 1000 より、 an = 2×3n-1 > 1000 3n-1 > 500 を解く。 1) あたりを付ける。32= 9 ≒ 10, 34 = 81, 36 = 32×34 = 729 < 10×81 などより、およその検討がつく。 2) 実際に計算してみる。34×3 = 243(80×3+3), 34×32 = 729(80×9+9)から、n-1 > 6 3) 極端に大きい数字を問題にはしないことが多いので、初項から並べてみても OK です。 2, 6, 18, 54, 162, 486, 1458, 4374, … ※ 何も考えなくてもできる手段なので、この方法に頼りがちですが、時間がかかるほか、途中で計算 間違いをした場合に、前項の 3 倍で計算していく次以降の項も全て間違いを含むので注意が必要です。 4) 関数電卓が手元にある場合 不等式の両辺について、3 を底とした対数を取ります※ 3n-1 > 500 log3(3n-1) > log3(500) n-1 > log3(500) = log(500)/log(3) n-1 > 5.65… となる。これを満たすもっとも小さい n は 7 なので、 5) log10(5) = 0.699、log10(3) = 0.477 などの近似値が与えられていれば、手計算も可能です。

500 = 5×100 なので、log10(500) = log10(5) + log10(100) = 2.699

底変換のため、これを log10(3) で割ると、log3(500) = 2.699/0.477 = 5.658 n-1 > 5.65… となる。これを満たすもっとも小さい n は 7 なので、 第 7 項で初めて 1000 を超える。 (2) → 等比数列の第 n 項までの和 Sn を表す式を用いる。 公式より、Sn = a1(rn-1)/(r-1), a1 = 2, r = 3 なので S5 = 2×(35 - 1)/2 = 242 (3) → Sn を、n についての式で表しておき、Sn > 10000 を満たす最も小さい自然数を見つける。 公式より、Sn = a1(rn-1)/(r-1), a1 = 2, r = 3 なので Sn = 3n-1 Sn > 10000 より、3n > 10001 を解く。(1) と同様にいくつかのアプローチがあり得るが、 38 = 6561, 39 = 19683 なので、3n > 10001 を満たす整数 n は 9 以上である。 はじめて Sn が 10000 を超えるのは、第 9 項までの和 S9 である。 3 → それぞれ指示された方針に従う。 (1) 教科書 p216-217 参照 → 与えられた恒等式の両辺について範囲を定めた総和Σをとり、左辺について具体的な項を書き出す。 特定の項が打ち消されて簡単になることを利用する。 恒等式 (k+1)4 - (k-1)4 = 8(k3 + k) に対し、k=1 から k=n までの総和を取る。 ∑𝑛 (𝑘 + 1)4− (𝑘 − 1)4 𝑘=1 = 8∑𝑛𝑘=1(𝑘3+ 𝑘) ∑𝑛 (𝑘 + 1)4− (𝑘 − 1)4 𝑘=1 = 8∑𝑛𝑘=1𝑘3 + 8∑𝑛𝑘=1𝑘 従って、∑𝑛𝑘=1𝑘3 =(1/8)∑𝑛𝑘=1(𝑘 + 1)4− (𝑘 − 1)4 - ∑𝑛𝑘=1𝑘 として計算可能な形に持ち込むことができる。

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∑𝑘=1(𝑘 + 1) − (𝑘 − 1) 与式 = (24 - 04) + (34 - 14) + (44 - 24) + (54 - 34) + (64 - 44) + (74 - 54) + … + ((n-2)4 - (n-4)4) + ((n-1)4 - (n-3)4) + (n4 - (n-2)4) + ((n+1)4 - (n-1)4) = - 04 - 14 + n4 + (n+1)4 = - 1 + n4 + n4 + 4n3 + 6n2 + 4n + 1 = 2n4 + 4n3 + 6n2 + 4n また、∑𝑛𝑘=1𝑘 = n(n+1)/2 なので、 ∑𝑛𝑘=1𝑘3 =(1/8)∑𝑛𝑘=1(𝑘 + 1)4− (𝑘 − 1)4 - ∑𝑛𝑘=1𝑘 = (2n4 + 4n3 + 6n2 + 4n)/8 - n(n+1)/2 = ((n4 + 2n3 + 3n2 + 2n) - (2n2 + 2n))/4 = (n4 + 2n3 + n2)/4 = n2(n + 1)2/4 = {n(n + 1)/2}2 (2) 数学的帰納法を用いる。 命題 ∑𝑛 𝑘3 𝑘=1 = n2(n + 1)2/4 である。 A) n = 1 の時に、この命題が成立することを確認する。 左辺 = ∑1 𝑘3 𝑘=1 = 13 = 1 右辺 = n2(n + 1)2/4 (ただし、n=1) = 12・22/4 = 1 よって、左辺 = 右辺となり、与式が成立する。 B) n = k の時、この命題が成り立つものと仮定する。 従って、∑𝑘 𝑗3 𝑗=1 = k2(k + 1)2/4 である。 この仮定の下、n = k+1 について成立するかどうか調べる。 ∑𝑘+1𝑗3 𝑗=1 = ∑𝑘𝑗=1𝑗3 + (k+1)3 = (k2(k + 1)2/4) + (k3 + 3k2 + 3k + 1) = {(k4 + 2k3 + k2) + (4k3 + 12k2 + 12k + 4)}/4 = {k4 + 6k3 + 13k2 + 12k + 4}/4 = (k+1)2(k+2)2/4 と式変形できるので、n = k+1 の場合も、この命題が成立することが分かる。 A, B より、すべての自然数に対してこの命題が成立することが分かる。 4 → 式を展開してから公式を代入すること。 ∑ 𝐴 × 𝐵 は、∑ 𝐴 × ∑ 𝐵 のように式変形することはできないことに注意。 自信がないとき、簡単な式、数項程度で試してみるとよい。 ∑3𝑘=1𝑘(𝑘 + 1) = 1・2 + 2・3 + 3・4 = 20 ∑3 𝑘 𝑘=1 = 1 + 2 + 3 = 6 ∑3𝑘=1𝑘+ 1 = 2 + 3 + 4 = 9 (1) ∑𝑛 𝑘2(𝑘 + 1) 𝑘=1 = ∑𝑛 (𝑘3+ 𝑘2) 𝑘=1 = ∑ 𝑘3+ ∑𝑛 𝑘2 𝑘=1 𝑛 𝑘=1 = {n2(n + 1)2/4} + {n(n + 1)(2n + 1)/6} = {3(n4 + 2n3 + n2) + 2(2n3 + 3n2 + n)}/12 = {3n4 + 10n3 + 9n2 + 2n}/12 ← 因数定理を用いて因数の検討を行う = n{n + 1)(n + 2)(3n + 1)/12 (2) ∑𝑛−1𝑘(𝑘 + 1) 𝑘=1 = ∑𝑛−1(𝑘2+ 𝑘) 𝑘=1 = ∑𝑛−1𝑘2 𝑘=1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑘 = {(n - 1)n(2(n - 1) + 1)/6} + {(n - 1)n}/2 = {(n - 1)n(2n - 1)/6} + {(n - 1)n}/2 = {2n3 - 3n2 + n}/6 + {3n2 - 3n}/6 = (n3 - n)/3 = n(n + 1)(n - 1)/3

(4)

5 → この類の問題で、必ず誰にでも解ける方法は、数学的帰納法を用いることである。 命題 an = n(n+1)×2n-2 が成り立つ 1) n=1 の時にこの命題が成立することを示す。 漸化式より、a1 = 1 である。 命題の式に n=1 を代入すると、右辺 = 1・2×21-2 = 2/2 = 1 従って、命題は成立する。 2) n=k の時にこの命題が成立すると仮定し、n=k+1 の時について検討する。 仮定より、ak = k(k+1)×2k-2 となる。 この条件の下、ak+1 を調べ、この命題が成立するかどうか確認する。 漸化式より、ak+1 = 2ak + (k+1)2k (ただし、k は自然数)である。依って、 ak+1 = 2×{ k(k+1)×2k-2 } + (k+1)2k = k(k+1)×2k-1 + (k+1)2k … この後の式変形では、命題に n = k+1 を = k(k+1)×2k-1 + 2(k+1)2k-1 代入した形を意識すること。与式が正しいのだから = {k(k+1) + 2(k+1)}×2k-1 必ず目的とする形になるので、注意深くやれば OK。 = (k+1)(k+2)×2k-1 命題の右辺に、n = k+1 を代入した形に式変形できた。 従って、n=k の時にこの命題が成立するならば、n=k+1 でも成立すると言える。 1),2) より、この命題はすべての自然数で成立する。 QED (別解)一般項の式をゼロから導いてみる。解けるときは面白いけど、いつもできるわけじゃない。 ak/2k = bk と置き、調べる。an は、漸化式の形から、前項に対して 2k(の係数倍)ずつ増えていくので。 (実際、与えられた一般項の式より、anを 2n で割ると簡単になりそうという方向性が見えている。 まあ、ak/2k = bk と置く理由はなんでも構わないし、思いつきで試しにやったらできた、でも OK。) bk についての漸化式を作る。 a1 = 1 より、b1 = 1/2 bk+1 = ak+1/2k+1 なので、ak+1 = bk+1×2k+1, 同様に、ak = bk×2k である。 ak の漸化式より、 ak+1 = 2ak + (k+1)2k なので、これに上の関係式を代入し、整理する。 bk+1×2k+1 = 2×(bk×2k) + (k+1)2k bk+1 = {2×(bk×2k) + (k+1)2k}/2k+1 = bk + (k+1)/2 bk の各項の差分が等差数列になっているので、ck = bk+1 - bk と置く(ck を bk の階差数列とする)。 一般式 ck = bk+1 - bk = (k+1)/2 ck を列挙すると 1, 1.5, 2, 2.5, 3, … さて、bk = b1 + {c1 + c2 + … + ck-1} なので、 … 等差数列の一般項の考え方と同じです bk = b1 + ∑𝑘−1𝑗=1(𝑗 + 1)/2 証明が必要なら、2B-1(1) を参照。 = (1/2) + (1/2){n(n+1)/2 + n} ただし、n=k-1 = (1/2) + (1/2){k(k-1)/2 + (k-1)} = (1/2) + (1/2){k2 - k + 2k - 2}/2 = (1/2) + {k2 + k - 2}/4 = (1/2) + (k-1)(k+2)/4

さて、ak/2k = bk なので、ak = bk×2k より、ak の一般式は、

ak = {(1/2) + (k-1)(k+2)/4}×2k = 2k-1 + (k-1)(k+2)×2k-2 = 2×2k-2 + (k-1)(k+2)×2k-2 = {2 + (k-1)(k+2)}×2k-2 = {2 + k2 + k - 2}×2k-2 = {k2 + k}×2k-2 = k(k + 1)×2k-2 となり、題意を示せた。 QED

(5)

an = n(n+1)2n-2 に、n=1 を代入すると、a1 = 1 となる。 an = n(n+1)2n-2 に、n=k+1, n=k を代入して、ak+1 - 2ak を計算する。目標とする漸化式に合わせていく。 ak+1 - 2ak = (k+1)(k+2)2k-1 - 2(k(k+1)2k-2) = (k+1)(k+2)2k-1 - k(k+1)2k-1 = {(k+1)(k+2) - k(k+1)}2k-1 = {k2 + 3k + 2 - k2 - k)}2k-1 = {2k + 2}2k-1 = (k + 1)2k 従って、一般項 an = n(n+1)2n-2 をもつ数列の漸化式は a1 = 1, ak+1 = 2ak + (k + 1)2k である。 (証明の題意は、この「逆」なので、厳密にはここで証明を終了してはいけない。) 漸化式は、対応した数列をただ一つに決めるための必要十分な関係式である。 (漸化式が決まれば、数列を導くことができ、数列が決まれば漸化式が決まる。) また、一般項の式も同様に、対応した数列をただ一つに決めるための必要十分な関係式である。 従って、一般項の式と漸化式の間にも(数式の表現上の差異を除けば)、 それぞれがただ一つにきめる数列を介して、1対1の対応関係がある。 よって、漸化式 a1 = 1, ak+1 = 2ak + (k + 1)2k に対応した数列の一般項は an = n(n+1)2n-2 である。QED p222 練習問題 2B 1 → 階差数列に関する問題。 (1) → 次のように数直線上に an の数列を並べてみたら、意味的には一目瞭然なのですが。 a1 a2 a3 a4 a5 a6 a7 a8 … └───┴───┴───┴───┴───┴───┴───┴── ← b1 →← b2 →← b3 →← b4 →← b5 →← b6 →← b7 → 数学的帰納法で証明する。 (ただし n ≧ 2 の範囲で証明すればよい。n=1 のとき、定義されない b0 がでてくるため。) 命題 an = a1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑏𝑘 1) n=2 のとき、この命題が成立するかどうか確認する。 命題に式に、n=2 を代入し、また、定義より、b1 = a2 - a1 なので、これを用いて式変形する。 a2 = a1 + ∑1𝑘=1𝑏𝑘 = a1 + b1 = a1 + {a2 - a1} = a2 恒等式となる。つまり、この命題が成立する。 2) n=j のとき、この命題が成立すると仮定し、n=j+1 の時について検討する。 命題に式に、n=j を代入すると、この仮定の下、次式の式が成立することがわかる。 aj = a1 + ∑𝑗−1𝑘=1𝑏𝑘 今、定義より、bj = aj+1 - aj なので、これを両辺に足す。 左辺 + bj = aj + bj = aj + {aj+1 - aj} = aj+1 右辺 + bj = a1 + ∑𝑗−1𝑘=1𝑏𝑘 + bj = a1 + ∑𝑗𝑘=1𝑏𝑘 従って、左辺 + bj = 右辺 + bj より aj+1 = a1 + ∑𝑗𝑘=1𝑏𝑘 つまり、命題の式に n=j+1 を代入したものと一致し、n=j+1 でもこの命題が成立する。 1), 2) より、この命題は n=2 以上の自然数すべてについて成立する。 QED

(6)

(別解) 右辺 a1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑏𝑘 のに、bk = ak+1 - ak を直接代入し、Σを各項の和の式の形に展開する。 右辺 = a1 + ∑𝑛−1𝑘=1(𝑎𝑘+1− 𝑎𝑘) = a1 + (a2 - a1) + (a3 - a2) + (a4 - a3) + … + (an-1 - an-2) + (an - an-1) = an … カッコの中の左の正の項が、その右側のカッコ内右側の負の項で = 左辺 打ち消されるので、最後のカッコの中の an だけが残る。 ※ 式の途中にどうしても + … + で示さなくてはならない部分がでてきて、 なんとなく気持ち悪いという場合は、数学的帰納法を用いて下さい。 (2) an = 1, 2, 4, 7, 11, … 階差数列 bn = an+1 - an を列挙してみる。 b1 = a2 - a1 = 2 - 1 = 1 b2 = a3 - a2 = 4 - 2 = 2 b3 = a4 - a3 = 7 - 4 = 3 b4 = a5 - a4 = 11 - 7 = 4 (慣れたら、こんなに丁寧に書かないで、いきなり階差を計算して、bn = 1, 2, 3, 4, … と書いて OK) この階差数列の一般項は、bn = n となっている。 従って、an の一般項は、 an = a1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑏𝑘 = a1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑘 = 1 + (n-1)n/2 = (n2 - n + 2)/2 (検算)n = 1, 2, 3… を代入して、与えられた an に一致することを確認する。 2 Sn = a1 + a2 + … + an-1 + an Sn-1 = a1 + a2 + … + an-1 つまり、Sn と Sn-1 の差が、an である。 よって、an = Sn - Sn-1 → 関係は階差数列に似ているが、添え字が一つずれているので注意。 従って、Sn = n2 + 2n, Sn-1 = (n-1)2 + 2(n-1) を代入し、整理する。 an = {n2 + 2n} - {(n - 1)2 + 2(n-1)} = n2 + 2n - n2 + 2n - 1 - 2n + 2 = 2n + 1 (検算)an = 2n + 1 より、an は、初項 3、公差 2 の等差数列。 公式より Sn = n×(a1 + an)/2 = (3 + (2n + 1))×n/2 = n(n + 2) = n2 + 2n で、一致。 3 → 新たに書き加える直線は、必ず、すでにあるすべての直線と交叉するという条件である。 従って、n 本目の直線を描くことで増える交点の数は、n-1 である。 (1) a1 = 0 (1 本の直線のみなので、交点なし) a2 = 1 (2 本の直線の間で、交点は 1 点)… 上よりも、1 だけ増えている。 a3 = 3 (3 本の直線でできる三角形の頂点の数) … 上よりも、2 だけ増えている。 a4 = 6 (4 本の直線の交点は、教科書の図から数えてもよい)… 上よりも 3 だけ増えている。 すべての交点は 2 本の直線からできている。従って、4 本の直線のうち 2 本を取り出すときの 組合せの数、すなわち、4C2 = 4・3/(2・1) = 6 で求めることができる。これを一般化すると、 an = nC2 = n(n-1)/2 … あれ?(3) の答えが先にでてしまった(w (2) 階差数列 bn = an+1 - an をとると、bn = 1, 2, 3, … である。 すなわち、一般項は bn = n 従って(n を k に書き換えて)、 k = ak+1 - ak より、ak+1 = ak + k (3) an = a1 + ∑𝑛−1𝑘=1𝑘 = 0 + (n-1)n/2 = n(n-1)/2

(7)

4 → やっぱり頼りになるのが、数学的帰納法です。 命題 8n - 1 = 7m を満たす自然数 m が存在する(「7 の倍数である」のままでは式化しにくい)。 1) n=1 の時、この命題が成立することを確認する。 式左辺に n=1 を代入すると、81 - 1 = 7 となり、m=1 でこの命題が成立する。 2) n=k でこの命題が成立すると仮定し、この条件下で n=k+1 の時について検討する。 仮定より、8k - 1 = 7a (a は自然数)と置いてよい。 n=k+1 のとき、 式左辺 = 8k+1 - 1 = 8×8k - 8 + 7 = 8×(8k - 1) + 7 = 8×7a + 7 = 7(8a + 1) 従って、式左辺は 7 の倍数(m=8a+1、a は自然数)となり、この命題が成立する。 1),2) より、この命題は n について、すべての自然数で成立する。 QED 5 → 解き方に自分で気づいたらきっと気持ちの良い問題ですが、初見では難しいかもしれないです、… が。 → 証明すべき式の形から、等比数列の和を掛け合わせていることに気づくだろう。 → いきなり一般化したまま進めるのが難しい場合、具体的な数で試してみるとよいことが多い。 まずは小さい数字 2 種類で考えてみる。22×33 = 36 について。 この約数は、2 について 0 から 2 回、3 について 0 から 3 回掛けたもので構成され、 掛ける回数の異なるものすべてなので、列挙すると、以下の通りとなっている。 → 表の横方向は 2 を掛ける回数、縦方向は 3 を掛ける回数が揃っている約数が並んでいる。 1・1, 1・3, 1・32, 1・33, 2・1, 2・3, 2・32, 2・33, 22・1, 22・3, 22・32, 22・33 これは、(1 + 2 + 22)×(1 + 3 + 32 + 33) を展開した時の各項に相当する。 従って、これら約数全ての和は、上式をそのまま計算した結果となる。 さあ、これを 3 つの文字で一般化するだけです。 (ココマデ、前置き) 以下、数字の 1 と区別するため、エルは大文字で L と表記することにする。 pLqmrn を因数分解すると、p・p・…・p×q・q・…・q×r・r・…・r (L 個の p、m 個の q、n 個の r の積)となる。 従って、その約数は、p 部分について考えると 0 個から L 個の積、q, r についても同様なので、 paqbrc ただし、a は 0~L の自然数、b は 0~m の自然数、c は 0~n の自然数である、と表せる。 この約数すべての和は、展開したときの各項が約数となるので、以下の積で表すことができる。 (1 + p + p2 + … + pL)×(1 + q + q2 + … + qm)×(1 + r + r2 + … + rn) カッコ内はそれぞれ、初項 1、公比 p,q,r の等比数列、第 L+1 項、第 m+1 項、第 n+1 項までの和なので、 (1 + p + p2 + … + pL)×(1 + q + q2 + … + qm)×(1 + r + r2 + … + rn) = {(pL+1 - 1)/(p - 1)}×{(qm+1 - 1)/(q - 1)}×{(rn+1 - 1)/(r - 1)} 問題集 508 → 数学的帰納法は、パターンに従って検討するだけで、必ず証明できます。 今回は、三角関数についての加法定理を覚えていることが前提です。 (まあ、覚えていなくても、結論は与えられているのだから、大丈夫なのですが。 命題 (cos  + i sin )n = cos n + i sin n

1) n=1 のときに、この命題が成立するかどうか検討する。

式両辺に、n=1 を代入すると、左辺 = 右辺となるので、この命題は成立する。

2) n=k のときにこの命題が成立すると仮定し、この条件の下、n=k+1 の場合について検討する。 仮定より、(cos  + i sin )k = cos k + i sin k である。

(8)

このとき、

(cos  + i sin )k+1

= (cos  + i sin )k × (cos  + i sin ) ↙ n=k で命題が成立すると仮定して式変形

= (cos k + i sin k) × (cos  + i sin )

= (cos k × cos ) + (cos k × i sin ) + (i sin k× cos ) + (i sin k × i sin ) = {(cos k × cos ) + (i sin k × i sin )} + {(cos k × i sin ) + (i sin k× cos )} = {(cos k × cos ) - (sin k × sin )} + i{(cos k × sin ) + (sin k× cos )}

= {cos (k + )} + i{sin(k + )} … 加法定理を適用して式変形した。 = cos (k+1) + i sin (k+1) これは、命題右辺に n=k+1 を代入したものに等しい。 従って、n=k+1 の場合でもこの命題は成立する。 1),2) より、この命題はすべての自然数に対して成立する。 QED 例題 ← 部分分数分解による式変形を用いると、総和の計算が簡単になる例 部分分数分解:分数式の分母が、互いに素な多項式の積で表されているときに、その多項式ひとつずつを 分母とする分数の間の和や差で表し直すこと。次に示す例が恒等式として成り立つことは、右辺を通分し て左辺に式変形されることから確認することができる。 𝑏 − 𝑎 𝑎𝑏 = 1 𝑎 − 1 𝑏 1 𝑥2+ 𝑥 = 1 𝑥(𝑥 + 1) = 1 𝑥 − 1 𝑥 + 1 1 𝑥3− 𝑥 = 1 𝑥(𝑥2− 1) = 1 2( 1 𝑥 − 1 − 2 𝑥 + 1 𝑥 + 1) 総和を取る分数式について部分分数分解し、Σ記号を使う代わりに各項の和で展開すると はじめの数項と終わりの数項を残して打ち消し合うので、式が簡単になる例 ∑ 1 𝑘(𝑘 + 1) 𝑛 𝑘=1 = ∑ (1 𝑘− 1 𝑘 + 1) 𝑛 𝑘=1 = (1 1− 1 2) + ( 1 2− 1 3) + ( 1 3− 1 4) + ⋯ + ( 1 𝑛 − 1− 1 𝑛) + ( 1 𝑛− 1 𝑛 + 1) = 1 1 − 1 𝑛 + 1 = 𝑛 𝑛 + 1 ∑ 1 𝑗3+ 3𝑗2+ 2𝑗 𝑛 𝑗=1 = ∑ 1 (𝑗 + 1)3− (𝑗 + 1) 𝑛 𝑗=1 = ∑ 1 𝑘(𝑘2− 1) 𝑛+1 𝑘=2 = 1 2∑ ( 1 𝑘 − 1 − 2 𝑘 + 1 𝑘 + 1) 𝑛+1 𝑘=2 =1 2(( 1 1− 2 2+ 1 3) + ( 1 2− 2 3+ 1 4) + ( 1 3− 2 4+ 1 5) + ( 1 4− 2 5+ 1 6) + ⋯ ⋯ + ( 1 𝑛−2− 2 𝑛−1+ 1 𝑛) + ( 1 𝑛−1− 2 𝑛+ 1 𝑛+1) + ( 1 𝑛− 2 𝑛+1+ 1 𝑛+2)) (1) =1 2( 1 1− 1 2 − 1 𝑛 + 1+ 1 𝑛 + 2) = 𝑛(𝑛 + 3) 4(𝑛 + 1)(𝑛 + 2) ⊕ ⊖ ⊕ ⊖ ⊕ ⊖ ⊕ ⊖ ⊕ ⊖ ⊕ ⊖⊖ ⊕ ⊕ ⊖⊖ ⊕ ⊕ ⊖⊖ ⊕ ⊕ ⊖⊖ ⊕ ⊕ ⊖⊖ ⊕ ⊕ ⊖⊖ ⊕

(9)

1 𝑘(𝑘+2)= ( 𝑎 𝑘− 𝑏 𝑘+2) とおき、a, b を定める。 右辺を通分して、分子を比較すると、1 = a(k+2) - bk k について整理をすると、k(a-b) + 2a-1 = 0 これが k についての恒等式となるためには、a-b = 0, 2a-1 = 0 よって、 1 𝑘(𝑘+2)= 1 2( 1 𝑘− 1 𝑘+2) が恒等式として成り立つ。 この恒等式を利用する。 ∑ 1 𝑘(𝑘 + 2) 𝑛 𝑘=1 =1 2∑ ( 1 𝑘− 1 𝑘 + 2) 𝑛 𝑘=1 =1 2{( 1 1− 1 3) + ( 1 2− 1 4) + ( 1 3− 1 5) + ( 1 4− 1 6) + ⋯ + ( 1 𝑛 − 2− 1 𝑛) + ( 1 𝑛 − 1− 1 𝑛 + 1) + ( 1 𝑛− 1 𝑛 + 2)} =1 2{ 1 1+ 1 2− 1 𝑛 + 1− 1 𝑛 + 2} = 𝑛(3𝑛 + 5) 4(𝑛 + 1)(𝑛 + 2) 510 ← 部分分数分解ではないが、同じ考え方(連続する 2 整数の式間の差で表す)で解ける。 (1) 与式左辺を有理化するため、分子分母に、√k + 1 − √𝑘 を掛ける。 与式左辺 = √k + 1 − √𝑘 (√k + 1 + √𝑘)(√k + 1 − √𝑘) = √k + 1 − √𝑘 (𝑘 + 1) − (𝑘) = √k + 1 − √𝑘 (2) この関係を使う。 ∑ 1 √k + 1 + √𝑘 𝑛 𝑘=1 = ∑(√k + 1 − √𝑘) 𝑛 𝑘=1 = (√2 − √1) + (√3 − √2) + (√4 − √3) + ⋯ + (√𝑛 − √𝑛 − 1) + (√𝑛 + 1 − √𝑛) = √𝑛 + 1 − 1 511 右の註釈に書かれている恒等式を利用する。 なお、(k+1)! = k!×(k+1) なので、 1 𝑘!− 1 (𝑘 + 1)! = 𝑘 + 1 (𝑘 + 1)!− 1 (𝑘 + 1)! 与式は、一般項 an = n/(n+1)! で与えられる数列の和であり、次式で与えられる。 ∑ 𝑘 (𝑘 + 1)! 𝑛 𝑘=1 = (1 1!− 1 2!) + ( 1 2!− 1 3!) + ( 1 3!− 1 4!) + … + ( 1 (𝑛 − 1)!− 1 𝑛!) + ( 1 𝑛!− 1 (𝑛 + 1)!) = 1 1!− 1 (𝑛 + 1)! =(𝑛 + 1)! − 1 (𝑛 + 1)! 512 ← 直上の例題に倣えば解ける Sn = ∑𝑛𝑘=1(2𝑘 − 1)・2𝑘−1 であるため、2×Sn = ∑𝑛𝑘=1(2𝑘 − 1)・2𝑘 となる。 2Sn - Sn を各項の和に展開し、2 の指数が同じ項ごとに計算していく。{ } の中は等比数列の和。 2Sn - Sn = Sn = 1・21 + 3・22 + 5・23 + … + (2n-5)・2n-2 + (2n-3)・2n-1 + (2n-1)・2n -( 1・20 + 3・21 + 5・22 + 7・23 + … + (2n-3)・2n-2 + (2n-1)・2n-1 ) = (2n-1)・2n - 1 - 2{21 + 22 + 23 + … + 2n-2 + 2n-1 } = (2n-1)・2n - 1 - 2{2n - 2} = (2n-3)・2n + 3

(10)

513 ← 前回資料、pp2-3 のあたり、等比数列化についての特性方程式※を参照。※についても前回資料参照。 一般に、漸化式が ak+1 = pak + q であるとき、akの代わりに bk = ak -  を用いて、bk+1 = pbk と等比数 列化するような  を求めようとするとき、次の二式を比較して、 を求める。 ak+1 = p・ak + q ak+1 -  = p(ak - ) 2 番目の式に、1 番目の式を代入して整理すると ak+1, p・ak ともに消えて、  = p + q となる。つまり、これ(特性方程式※)を解けば目的が達成できるのだが、これはもとの漸化式 ak+1 = pak + q の、ak+1 および ak を  で置き換えた式と一致する。 この関係を知っておくと、等比数列化に必要な値  を機械的に導くことができる。 (1) bk = ak - 1 と置くと、ak = bk + 1 b1 = a1 - 1 = 1 また、an の漸化式 ak+1 = 2ak - 1 より bk+1 + 1 = 2(bk + 1) - 1 なので、bk+1 = 2bk となる。 従って、bn の一般項は、bn = 2n-1 であるので、 an = 2n-1 + 1 (2) bk = ak + 2 と置くと、ak = bk - 2 b1 = a1 + 2 = 1 また、an の漸化式 ak+1 = 3ak + 4 より bk+1 - 2 = 3(bk - 2) + 4 なので、bk+1 = 3bk となる。 従って、bn の一般項は、bn = 3n-1 であるので、 an = 3n-1 - 2 (3) bk = ak - 1/3 と置くと、ak = bk + 1/3 b1 = a1 - 1/3 = 2/3 また、an の漸化式 ak+1 = -2ak + 1 より bk+1 + 1/3 = -2(bk + 1/3) + 1 なので、bk+1 = -2bk となる。 従って、bn の一般項は、bn = -(-2)n/3 であるので、 an = {1-(-2)n}/3 514 (1) 命題 2n > n2 ※ この命題は、n = 4 以下では成立しないのは、代入して確認すれば明らか。 1) n = 5 を代入すると、25 = 32 > 52 = 25 なので、n = 5 のときこの命題は成立する。 2) n = k でこの命題が成立するものと仮定する。 この時、2k > k2 なので、2k - k2 > 0 である。この条件下、n = k+1 について検討すると、 命題左辺 - 右辺 = 2k+1 - (k+1)2 = 2×2k - (k2 + 2k + 1) = 2×2k - 2k2 + k2 - 2k - 1 = 2(2k - k2) + {(k - 1)2 - 2} である。仮定より (2k - k2) > 0、また {(k - 1)2 - 2} は k ≧ 5 では常に正なので、上式 > 0。 従って、n ≧ 5 、かつ n = k でこの命題が成立するならば、n = k+1 についても成立する。 1), 2) より n ≧ 5 でこの命題は成立する。 QED (2) 命題(不等式 … 紙面の都合上割愛) 1) n = 2 を代入すると、左辺 1/22 = 1/4, 右辺 = 1/2 なので、n = 2 のときこの命題は成立する。 2) n = k でこの命題が成立するものと仮定する。この条件下、n = k+1 について検討すると、 右辺 = k/(k+1) = k2(k+1)/{k(k+1)2} … 左辺を展開して通分したものに分母を合わせた。 = {k3 + k2 }/{k(k+1)2} 左辺 = {1/22 + 1/32 + … + 1/k2} + 1/(k+1)2 < (k-1)/k + 1/(k+1)2 = {(k+1)2(k-1) + k}/{k(k+1)2} = {k3 + k2 - 1}/{k(k+1)2} … 分母が右辺と共通で正、分子が 1 だけ小さい。 < 右辺 となり、n=k+1 のときもこの命題が成立する。 1), 2) より n ≧ 2 でこの命題は成立する。 QED 不等式 (k-1)2 - 2 > 0 の解は、 k < 1-√2 , 1+√2 < k なので

参照

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